JP3331659B2 - 波面記録媒体再生装置および波面記録媒体再生方法 - Google Patents

波面記録媒体再生装置および波面記録媒体再生方法

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JP3331659B2 JP02819393A JP2819393A JP3331659B2 JP 3331659 B2 JP3331659 B2 JP 3331659B2 JP 02819393 A JP02819393 A JP 02819393A JP 2819393 A JP2819393 A JP 2819393A JP 3331659 B2 JP3331659 B2 JP 3331659B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偽造防止のための波面
記録媒体及びその再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、偽造防止の目的で、グレーテ
ィングあるいはホログラムが利用されてきた。すなわ
ち、各種カードあるいは有価証券類(銀行紙幣も含む)
の表面の一部にホログラムを形成して、再生像の有無か
ら真偽を判別しよう、という考え方があった。例えば、
U.S. patent No. 4014602、4171766、5138468 の特許
は、ホログラムを利用した保護、保証技術に関する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ホログラム製
造技術の進歩とともに、ホログラム偽造の技術も巧妙に
なり、ホログラムを偽造防止の目的で使用することが難
しくなってきた。
【0004】本発明はこのような問題点を解決するもの
であって、その目的は、簡便な手段により偽造困難な波
面記録媒体及びその再生装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の波面記録媒体再
生装置は、光源と、前記光源の出射光の波面を制御する
空間光変調器と、前記光空間変調器を通過した波面によ
り波面記録媒体を再生する手段と、前記波面記録媒体か
らの再生波面に含まれる所定の情報を検出する手段と、
を備え、前記波面記録媒体は、信号波面と、前記信号波
面とは別の所定のノイズ波面と、を掛け合わせて得られ
る位相分布及び/または複素振幅分布が記録されてな
り、前記空間光変調器は、前記波面記録媒体を通過した
波面が前記信号波面とほぼ等しくなるように、前記ノイ
ズ波面の作用を打ち消すための位相分布及び/または複
素振幅分布を表示することを特徴とする。
【0006】また、前記空間光変調器は複素振幅変調型
液晶空間光変調器であることを特徴とする。
【0007】また、前記空間光変調器は複素振幅変調型
液晶空間光変調器であることを特徴とする。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】また、本発明の波面記録媒体再生方法は、
光源の出射光の波面を空間光変調器によって制御する工
程と、前記空間光変調器を通過した波面により波面記録
媒体を再生する工程と、前記波面記録媒体からの再生波
面に含まれる所定の情報を検出する工程と、を有し、前
記波面記録媒体は、信号波面と、前記信号波面とは別の
所定のノイズ波面と、を掛け合わせて得られる位相分布
及び/または複素振幅分布が記録されてなり、前記空間
光変調器は、前記波面記録媒体を通過した波面が前記信
号波面とほぼ等しくなるように、前記ノイズ波面の作用
を打ち消すための位相分布及び/または複素振幅分布を
表示することを特徴とする。
【0012】
【実施例】以下では実施例にもとづき、本発明の内容に
ついて詳しく説明する。
【0013】(実施例1)本発明の波面記録媒体に
は、”真偽判定のための情報”を含む波面(信号波面)
とこの波面を第3者が検出する行為を妨害するための別
の波面(ノイズ波面)とを掛け合わせて得られた複素振
幅分布が記録されている。他方、空間光変調器には別の
複素振幅分布を表示する。この複素振幅分布から再生し
た波面により前記ノイズ波面の作用を打ち消して、信号
波面に含まれる”真偽判定のための情報”を読み出す。
(以上が本発明の基礎となる考え方である。)空間光変
調器に表示する振幅分布をA、位相分布をφLCとする
と、空間光変調器の直後の波面WLCは、 WLC=Aexp(jφLC) ・・・・(1) と書ける。ただし、jは虚数単位である。
【0014】この波面WLCが波面記録媒体へ到達した時
の波面WLC’を、 WLC’=D{WLC} ・・・・(2) と書くことにする。ここで、D{}は任意の光学変換を
表す。この光学変換は、例えば、フーリエ変換やフレネ
ル変換であって、高速フーリエ変換アルゴリズムを使
い、容易に計算することができる。
【0015】次に、本発明の波面記録媒体について説明
しよう。波面記録媒体には、”真偽判定のための情報”
を含む波面(信号波面)とこの波面を第3者が検出する
行為を妨害するための別の波面(ノイズ波面)とを掛け
合わせて得られた複素振幅分布が記録されている。(第
3者とは、位相マスクを偽造する者をさす。)信号波面
及びノイズ波面をWS、WNで、それぞれに対応する複素
振幅分布をSexp(jφS)、Nexp(jφN)で表
すことにしよう。すなわち、 Ws=Sexp(jφS) ・・・・(3) Wn=Nexp(jφN) ・・・・(4) である。
【0016】波面記録媒体には両者を掛け合わせた複素
振幅分布が記録されているから、波面記録媒体を(2)
式の波面で再生すると、その直後の波面WOUTは、 WOUT=SNexp(j(φS+φN))・D{WLC} =SNexp(j(φS+φN))・D{Aexp(jφLC)} ・・・・(5 ) となる。
【0017】さて、信号波面に適当な光学変換Kを作用
すると、2次元あるいは3次元の強度分布が発生する。
この強度分布を検出して物品の真偽を判定するのであ
る。この強度分布をIとすると、 I=|K{WS}|2 ・・・・(6) と書ける。
【0018】信号波面を完全な形で再生するには、
(5)式で表された波面WOUTが信号波面WSと等しくな
るように、空間光変調器に表示する振幅分布Aならびに
位相分布φLCを定めればよい。すなわち、WOUT=WS
条件から、次式を得る。 Aexp(jφLC)=D-1{exp(−jφN)/N} ・・・・(7) ただし、D-1{}は光学逆変換を意味する。
【0019】(7)式の波面を作成するには、光波の振
幅と位相の両方を独立に変調できる空間光変調器が必要
になる。このような空間光変調器(複素振幅変調器)
は、2種類の液晶パネルを対応する画素を揃えて接続す
ることにより構成できる(第52回応物秋季講演会、10a-
ZK-2参照)。(7)式を満足するようにφLCを選ぶと、
OUT=WSとなり、波面記録媒体に記録された情報が完
全に再生される。
【0020】なお、空間光変調器から波面記録媒体まで
の距離がほとんど無視できる場合には、光学変換D{}
の作用が除かれて、(7)式は、 Aexp(jφLC)=exp(−jφN)/N ・・・・(8) となる。すなわち、A=1/N、φLC=φNを得る。
【0021】次に、(7)式の波面の位相成分だけに着
目して、次式で与えられる位相分布を空間光変調器へ表
示することにしよう。
【0022】 exp(jφLC)=P〔D-1{Nexp(−jφN)}}〕 ・・・・(9) ただし、D-1{}は光学逆変換を、P〔〕は位相成分だ
けを取り出す操作を、それぞれ意味する。(9)式にし
たがってφLCを選ぶと、波面記録媒体直後の波面WOUT
は、情報を含む波面Wsとは完全には一致しない。しか
し、この差は極めて小さく、真偽判定をおこなう際に支
障となるようなことはない。すなわち、WOU T≒WSとな
り、真偽判定に必要なだけの情報が得られる。
【0023】(9)式の波面を作成するには、位相変調
型の空間光変調器で足りる(例えば、第51回応物秋季講
演会、26a-H-10参照)。位相変調型の空間光変調器は、
先に引用した複素振幅変調器に比べて、製造が容易であ
る。
【0024】本発明の基礎となる考え方を図1に示し
た。図の中で、101は空間光変調器、102は本発明
の偽造防止用波面記録媒体である。103は波面の複素
振幅分布を強度分布に変換するための波面検出手段であ
る。
【0025】図1(a)は(6)式の条件が満足されな
い時の情報検出空間の様子である。ランダム性の強度分
布が現れ、”物体が真である”ことを保証する強度分布
(情報)は得られない。こうして、”物体は偽である”
と判断される。他方、図1(b)は(6)式の条件が満
足された時の情報検出空間の様子である。今度は、容易
にパターン認識できる強度分布が現れる。この強度分布
は、”物体が真である”ことを保証するものであり、”
パターン認識できる”という制約の中で、どのようにで
も選ぶことができる。
【0026】なお、図1において、空間光変調器と波面
記録媒体の順序を前後逆にして配置することも可能であ
る。この時は、空間光変調器の直後の波面WOUTは、 WOUT=WLC・D{SNexp(j(φS+φN))} =Aexp(jφLC)・D{SNexp(j(φS+φN))}・・・(10) となる。ただし、D{}は光学変換を意味する。
【0027】信号波面を完全な形で再生するには、(1
0)式で表された波面WOUTが信号波面WSと等しくなる
ように、空間光変調器に表示する振幅分布Aならびに位
相分布φLCを定めればよい。すなわち、WOUT=WSの条
件から、次式を得る。 Aexp(jφLC) =Sexp(jφS)/D{SNexp(j(φS+φN))} ・・・・(11) なお、波面記録媒体から空間光変調器までの距離がほと
んど無視できる場合には、光学変換D{}の作用が除か
れて、(11)式は、 Aexp(jφLC)=exp(−jφN)/N ・・・・(12) となる。すなわち、A=1/N、φLC=φNを得る。
【0028】もちろん、(11)式の波面の位相成分だ
けに着目し、次式で与えられる位相分布を位相変調器の
空間光変調器へ表示することもできる。
【0029】 exp(jφLC) =P〔Sexp(jφS)/D{SNexp(j(φS+φN))}〕・・(13) ただし、P〔〕は位相成分だけを取り出す操作を、(1
3)式にしたがってφLCを選ぶと、空間光変調器の直後
の波面WOUTは、情報を含む波面WSとは完全には一致し
ない。しかし、この差は極めて小さく、真偽判定をおこ
なう際に支障となるようなことはない。
【0030】図2に本実施例の波面記録媒体の詳しい構
造を2つ示した。ここでは、信号波面及びノイズ波面が
どちらも位相成分だけをもつ、という条件で作製した波
面記録媒体を例にあげた。図2(a)において、201
は所定の位相分布が形成されたレリーフ構造体、202
は中間層、203は支持部材である。201は2値のレ
リーフ構造体である。図2(b)において、205は所
定の位相分布が形成された分布屈折率構造体、204及
び206は支持部材である。205は2値の分布屈折率
構造体である。
【0031】位相分布構造を形成する媒質にはホトポリ
マが適しているが、部材にガラスを選んで、エッチング
によりレリーフ構造を形成したり、イオンドーピングし
て分布屈折率構造を形成することもできる。
【0032】本実施例では、波面記録媒体のサイズを5
×5mm2に、波面記録媒体の位相分布を構成するセル
のサイズを250×250μm2に定めた。セルの並べ
方は任意であるが、ここでは直交格子状に並べた。信号
波面に対する位相分布については、そこに刻まれた位相
分布をフーリエ変換した時の強度分布が、例えば、特定
の回折次数だけに集中するように各セルの位相値を0か
ψのどちらかに定めた。ψは0からπの間の位相値であ
り、計算により求めた最適値である。この種の計算に
は、シミュレーテッドアニーリング法(Science 220, 6
71-679(1983))やフーリエ反復法(Opt. Eng. 19, 297-
305(1980))が利用できる。他方、ノイズ波面に対する
位相分布については、各セルの位相値を0かπのどちら
かに定めた。
【0033】位相分布を構成するセル数は100個であ
るから、ノイズ波面に対する位相分布を選ぶ時には、2
100通りの組み合わせが考えられる。組み合わせの数が
これだけ多くなると、ノイズ波面の形状を推定して、波
面記録媒体に記録された信号波面を再生することはほと
んど不可能に近い((7)式参照)。したがって、波面
記録媒体が偽造される心配はないと言える。
【0034】なお、本実施例では2値の位相分布を使用
したが、3値、4値、というふうに位相値を選択する
際の自由度を増やしていくことも可能であり、また、
ランダム性の低い位相構造や、フラクタル性を有する
位相構造(J. Opt. Soc. Am.72, 1034-1041(1982))を
利用することも可能である。
【0035】次に、本発明の波面記録媒体再生装置の構
成について説明しよう。図3は、透過型波面記録媒体に
対する装置構成例である。301は半導体レーザ(波長
0.78μm)、302はコリメートレンズ、303は液晶
空間光変調器、304は本発明の波面記録媒体、305
はフーリエ変換レンズ、306は波面記録媒体からの再
生波面を受ける光検出器、307は液晶空間光変調器の
駆動装置である。
【0036】半導体レーザ301から出射したビームを
コリメートレンズ302で平行にして、液晶空間光変調
器303を照明する。液晶空間光変調器303には、あ
らかじめ知らされている位相分布を表示する。先に説明
した波面再生の原理により、”波面記録媒体が真”であ
れば、そのことを保証する情報を波面として読み出すこ
とができる。本実施例では、波面のフーリエ変換像が3
×3個のスポットアレイを形成するように第2の位相分
布を形成しておいて、この像を図3の光検出器306で
取り込み、モニタ上であるいは計算機上で波面記録媒体
の真偽を判定するようにした。
【0037】本実施例で使用した液晶空間光変調器は、
ホモジニアス配向の液晶空間光変調器であり、光波の位
相だけを変調することができる(第51回応物秋季講演
会、26a-H-10参照)。画素数は50×50、画素ピッチ
は水平、垂直ともに100μm、画素開口部のサイズは
80×80μm2である。この液晶空間光変調器の位相
変調特性を図5に示す。位相分布の表示に要する2π以
上の位相変化を印加電圧に対して線形に得ることができ
る。
【0038】本実施例のように、離散的な開口部を有す
る空間光変調器を使用すると、開口部の配列が周期的で
あるがゆえに、フーリエ再生面上には情報(ここでは、
3×3のスポットアレイ)が複数現れる。真偽判定に
は、ただひとつの情報(例えば、中心に現れる情報)が
必要であり、複数の情報が互いに重なり合うようでは困
る。
【0039】このような情報のクロストークが発生しな
いように、波面記録媒体のセルサイズならびに空間光変
調器の画素ピッチを定める必要がある。
【0040】本実施例では波面記録媒体のセルサイズを
250×250μm2、位相変調型液晶空間光変調器の
画素ピッチを100×100μm2と定めた。図6に、
再生像面(ここではフーリエ変換面)における強度分布
の様子を示す。説明のために、中心に近い9つの情報を
含む部分だけを図示した。分かりやすくするために、光
の波長を、0.5μm、レンズ焦点距離を500mmと
すると、それぞれの周期構造体が占有する再生領域は、
1.0×1.0mm2(図中a)、2.5×2.5mm2(図
中b)となる。
【0041】波面記録媒体と液晶空間光変調器の相対位
置が多少ずれた時でも情報を正しく読み出すには、
(1)波面記録媒体を保持する空間に適当なガイドを設
けて、位置ずれの量を小さくする、(2)液晶空間光変
調器の画素開口部のサイズを、波面記録媒体のセルサイ
ズに比べて小さくする、などの手段が有効である。
【0042】なお、本実施例では位相成分だけを有する
波面記録媒体について述べたが、位相分布に重ねて透過
率分布を形成することにより、複素振幅構造の波面記録
媒体も容易に作製することができる。
【0043】また、本実施例では電気アドレス方式の液
晶空間光変調器について述べたが、光アドレス方式の液
晶空間光変調器を用いることも可能である。光アドレス
方式の液晶空間光変調器には離散的な開口の配列が存在
しないので、情報のクロストークがなくなる。
【0044】ここまでに述べてきたように、本発明の特
徴は、空間光変調器に表示した複素振幅分布を”鍵”
にして、波面記録媒体に記録された真偽判定のための情
報を読み出す点と、この”鍵”(複素振幅分布)の内
容を解読することがほとんど不可能な点にある。
【0045】本発明の波面記録媒体及び波面記録媒体再
生装置により、(1)真偽判定のための波面(信号波
面)と前記波面を第3者が推定することを妨げるための
別の波面(ノイズ波面)を掛け合わせて得られた複素振
幅分布を記録した波面記録媒体に対して、(2)空間光
変調器へ表示する複素振幅分布により前記ノイズ波面の
作用を打ち消して、前記信号波面に含まれる真偽判定の
ための情報を再生することにより、波面記録媒体の偽造
を不可能にして、波面記録媒体を利用した物品の保護、
保証の信頼性を格段に向上させることができた。
【0046】なお、本実施例では、波面記録体からの再
生波面に含まれる真偽判定のための情報を抽出する手段
としてフーリエ変換レンズを用いたが、この他にも、
シャリング干渉法、タルボット干渉法、二光束干渉法な
どの波面計測手法や、シュリーレン法、位相コントラ
スト法などの空間フィルタリング技術が利用できる。
【0047】(実施例2)図4に、本発明の波面記録媒
体再生装置の別の構成を示す。これは、反射型波面記録
媒体に対する装置構成例である。ここでも、実施例1と
同様に、位相成分だけを有する波面記録媒体を例にあげ
る。
【0048】実施例1の透過型波面記録媒体用の再生装
置との大きな違いは、液晶空間光変調器へ表示する位相
分布の作成規則にある。図4の構成では、波面は、波面
記録媒体に記録された位相分布を2回通過することにな
る。
【0049】図4の配置では、波面記録媒体を通過した
直後の波面WOUTは次式で表せる。
【0050】 WOUT=exp(j(2φs+2φn))・WLC ・・・・(14) ただし、説明のために、液晶空間変調器から波面記録媒
体までの距離は無視できるとした。距離を考慮する場合
は、(7)式と同様に光学変換を実行し、得られた複素
振幅分布から位相成分だけを取り出せばよい。
【0051】物体情報を正しく読み出すためには、W
OUT≒Wsの条件を満足するように、液晶空間光変調器へ
表示する位相分布を定めなければならない。すなわち、
(9)式の代わりに、次式を使う。
【0052】 exp(jφLC)=exp(−j(φs+2φn)) ・・・・(15) 本実施例の構成は、レーザ、空間光変調器などの構成要
素と、波面記録媒体から再生された波面が、波面記録媒
体に対して同じ側に配置されている点を除けば、実施例
1と同じである。
【0053】本発明の波面記録媒体及び波面記録媒体再
生装置によれば、実施例1と同じ理由により、波面記録
媒体を偽造されることが不可能になり、波面記録媒体を
利用した物品の保護、保証の信頼性は格段に向上する。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、空間光変調器へ表示す
る複素振幅分布あるいは位相分布を”鍵”にして、波面
記録媒体に記録された真偽判定のための情報を再生する
ことにより、従来のように、物品の一部にホログラムを
張り付けて、このホログラムの再生像からホログラムの
真偽すなわちホログラムが付けられた物品の真偽を判定
していた状況に比べると、物品の保護、保証の信頼性は
格段に向上する。
【0055】本発明の波面記録媒体及び波面記録媒体再
生装置は、各種カード、有価証券、銀行紙幣の保護、保
証へ幅広く応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】波面記録媒体の構造を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例1の構成を示す平面図である。
【図4】本発明の実施例2の構成を示す平面図である。
【図5】空間光変調器の位相変調特性を説明する図であ
る。
【図6】再生像面における強度分布の様子を示す図であ
る。
【符号の説明】
101 空間光変調器 102 波面記録媒体 103 波面検出手段 105 再生像 106 空間光変調器直後の波面 107 波面記録媒体の直後の波面 201 レリーフ構造体 202 中間層 203 支持部材 204 支持部材 205 分布屈折率構造体 206 支持部材 207 支持部材 301 半導体レーザ 302 コリメートレンズ 303 液晶空間光変調器 304 波面記録媒体 305 フーリエ変換レンズ 306 光検出器 307 液晶空間光変調器の駆動装置 308 物品 401 ハーフミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 大型ホログラムシステムの開発に関す る調査研究報告書,機械振興協会・新機 械システムセンター,p.36−p.38 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03H 1/00 - 1/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 前記光源の出射光の波面を制御する空間光変調器と、 前記光空間変調器を通過した波面により波面記録媒体を
    再生する手段と、 前記波面記録媒体からの再生波面に含まれる所定の情報
    を検出する手段と、を備え、 前記波面記録媒体は、信号波面と、前記信号波面とは別
    の所定のノイズ波面と、を掛け合わせて得られる位相分
    布及び/または複素振幅分布が記録されてなり、 前記空間光変調器は、前記波面記録媒体を通過した波面
    が前記信号波面とほぼ等しくなるように、前記ノイズ波
    面の作用を打ち消すための位相分布及び/または複素振
    幅分布を表示することを特徴とする波面記録媒体再生装
    置。
  2. 【請求項2】 前記空間光変調器は複素振幅変調型液晶
    空間光変調器であることを特徴とする請求項1に記載の
    波面記録媒体再生装置。
  3. 【請求項3】 前記空間光変調器は位相変調型液晶空間
    光変調器であることを特徴とする請求項1に記載の波面
    記録媒体再生装置。
  4. 【請求項4】 光源の出射光の波面を空間光変調器によ
    って制御する工程と、 前記空間光変調器を通過した波面により波面記録媒体を
    再生する工程と、 前記波面記録媒体からの再生波面に含まれる所定の情報
    を検出する工程と、を有し、 前記波面記録媒体は、信号波面と、前記信号波面とは別
    の所定のノイズ波面と、を掛け合わせて得られる位相分
    布及び/または複素振幅分布が記録されてなり、 前記空間光変調器は、前記波面記録媒体を通過した波面
    が前記信号波面とほぼ等しくなるように、前記ノイズ波
    面の作用を打ち消すための位相分布及び/または複素振
    幅分布を表示することを特徴とする波面記録媒体再生方
    法。
JP02819393A 1993-02-17 1993-02-17 波面記録媒体再生装置および波面記録媒体再生方法 Expired - Lifetime JP3331659B2 (ja)

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大型ホログラムシステムの開発に関する調査研究報告書,機械振興協会・新機械システムセンター,p.36−p.38

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