JP3330839B2 - 真空圧力制御システム - Google Patents

真空圧力制御システム

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JP3330839B2
JP3330839B2 JP06450297A JP6450297A JP3330839B2 JP 3330839 B2 JP3330839 B2 JP 3330839B2 JP 06450297 A JP06450297 A JP 06450297A JP 6450297 A JP6450297 A JP 6450297A JP 3330839 B2 JP3330839 B2 JP 3330839B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は真空容器内を所定
の真空圧力に調整し、保持するようにした真空圧力制御
システムに関する。例えば、半導体の製造工程におい
て、半導体用のウエハを1枚ずつ処理するようにした枚
葉装置に適用され、その真空容器内を所定の真空圧力に
調整するようにした真空圧力制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、真空容器内を所定の真空圧力
に調整し、保持するようにした真空圧力制御システムが
ある。図13はこのシステムの一例を開示する。
【0003】このシステムは真空容器である真空チャン
バ81を備える。チャンバ81の中には、半導体用の複
数枚のウエハ82が段状に配置される。チャンバ81は
入口83及び出口84を有する。入口83には、チャン
バ81の中にプロセスガスを供給するための供給源、チ
ャンバ81の中に供給されたプロセスガスをパージする
ための窒素ガスを供給する供給源がそれぞれ配管85を
介して接続される。
【0004】出口84には、ベローズ式ポペット弁より
なるパイロット操作弁86の入口が配管87を介して接
続される。この操作弁86の出口は、配管88を介して
真空ポンプ89に接続される。操作弁86は両配管8
7,88の間を選択的に開閉する。配管88の途中に
は、バタフライ式に開度が調整される開度比例弁90が
設けられる。
【0005】この比例弁90は支軸と、その支軸を中心
に回動される円板状の弁体と(共に図示しない)を有す
る。弁体の外径は配管88の内径とほぼ同じである。支
軸はステップモータ91により回転される。支軸の回転
により弁体が回動されることにより、比例弁90の開度
が変わる。配管87には、チャンバ81の中の真空圧力
を検出するための圧力センサ92が設けられる。配管8
7と圧力センサ92との間には、メンテナンスの際にセ
ンサ92に対する圧力の伝達を遮断するための遮断弁9
3が設けられる。コントローラ94は圧力センサ92の
検出値を取り込む。コントローラ94は、チャンバ81
の中の真空圧力が所定値となるように比例弁90の開度
を調整するために、モータ91を制御する。
【0006】半導体の製造工程において、チャンバ81
には供給源からプロセスガスが供給される。コントロー
ラ94は、チャンバ81の中の真空圧力が目標値より大
気圧へ向かって高くなったとき、比例弁90の開度を大
きくするためにモータ91を制御する。これにより、真
空ポンプ89により吸引される空気の量が多くなる。コ
ントローラ94は、チャンバ81の中の真空圧力が目標
値より絶対真空圧へ向かって低くなったときに、比例弁
90の開度を小さくするためにモータ91を制御する。
これにより、真空ポンプ89により吸引される空気の量
が少なくなる。
【0007】しかし、上記比例弁90のようなバタフラ
イ式の弁では、構造的には、チャンバ81から真空ポン
プ89へ吸引される空気の流れを完全に遮断することが
できない。このため、上記システムでは、吸引空気の流
れを完全に遮断するために、パイロット操作弁86のよ
うな別途の遮断弁を比例弁90に対して直列に接続する
必要がある。ここで、遮断弁には、吸引空気の流れを完
全に遮断するための機能の他に、システムに対する電源
の供給が停止したときに直ちに閉じて、吸引空気の流れ
を緊急的に遮断する機能が要求される。このため、パイ
ロット操作弁86には、バタフライ式の弁とは構造の異
なるシリンダ式の弁が使用される。
【0008】これに対し、バタフライ式の比例弁90の
みにより吸引空気の流れを完全に遮断しようとしたとす
る。この場合に、その弁体と配管88の内壁との間にO
リング等のパッキンを介在させることも考えられる。し
かし、上記の半導体製造装置では、比例弁90を通過す
るプロセスガスの生成物がパッキンの表面に析出するこ
ともある。従って、この生成物が抵抗となり、比例弁9
0の弁体を回動させるのに必要なトルク荷重が過大にな
る。このため、比例弁90が全閉にはなり難く、吸引空
気の流れが比例弁90により完全に遮断されなくなるお
それがある。
【0009】一方、チャンバ81の中を真空にするとき
には、チャンバ81の中に多量のプロセスガスが残るこ
とがある。この場合、比例弁90の開度が過大になるこ
とにより、チャンバ81から真空ポンプ89へ多量のプ
ロセスガスが急激に吸引されることになる。このため、
チャンバ81の中に気流が発生し、その壁面に付着して
いたパーティクルが巻き上げられることがある。又、チ
ャンバ81が石英で構成された場合、そのチャンバ81
の中が大気圧から真空圧へ急激に変化したときには、そ
の圧力変化に伴うダメージがチャンバ81に与えられる
おそれがある。このため、このようなダメージを排除す
るためには、チャンバ81の中をゆっくりと真空圧にし
なければならない。
【0010】巻き上げられたパーティクルが全て真空ポ
ンプ89に吸引されることは希であり、そのパーティク
ルがウエハ82に余分に付着するおそれがある。そこ
で、パーティクルの巻き上げを防止するためには、チャ
ンバ81の中のプロセスガスが最初に少しづつ吸引され
ることが必要になる。そのために、最初に比例弁90が
少し開かれ、その状態が安定したかたちで保持されるよ
うにモータ91が制御される必要がある。
【0011】しかし、バタフライ式の比例弁90は、そ
の構造上、弁体外周縁と弁の内壁との間に0.5mm程
度の隙間がある。このため、たとえ弁体が全閉になった
としても、その隙間からかなりの勢いで圧力が吸引され
てしまう。又、バタフライ式の比例弁90は、小さい開
度の範囲では、弁体がわずかに回動しただけで開度が大
きく変わる傾向にある。このため、チャンバ81の中の
プロセスガスが真空ポンプ89により少しづつ抜かれる
ことは難しい。
【0012】そこで、上記のシステムでは、互いに直列
に接続されたバイパス弁95及び遮断弁96が、操作弁
86と並列に設けられる。ここで、バイパス弁95はそ
の開度が予め小さく設定される。このため、操作弁86
が閉じられ、比例弁90が開かれ、更に遮断弁96が開
かれた状態では、真空ポンプ89とチャンバ81との間
が狭い流路で練通されることになる。この結果、チャン
バ81の中のプロセスガスは、真空ポンプ89へ少しづ
つ吸引されることになる。これらの制御は、コントロー
ラ94が圧力センサ92の検出値に基づいて各弁90,
95,96を制御することにより行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
真空圧力制御システムでは、次のような不具合があるこ
とが考えられる。
【0014】即ち、従来のシステムでは、真空圧力を調
整するためにバタフライ式の比例弁90の開度が調整さ
れる。この比例弁90では、真空ポンプ89へ向かう吸
引空気の流れを高速で減少させようとしても、その流れ
が最小になるように弁体が全閉となるまでにある程度の
時間(例えば、10秒程度)が必要になる。これは、弁
体を駆動するためのモータの回転速度が、真空流又はプ
ロセスガスを高速で遮断することに対応して余り高くで
きないことに起因する。つまり、真空流又はプロセスガ
スを高速で遮断するには、比例弁90の応答性が十分で
はない。このため、チャンバ81の中を高い真空圧力か
ら低い真空圧力へ調整するときの所要時間が長くなる。
このことは、チャンバ81の中を高い真空圧力から、そ
れよりも低い真空圧力へ調整するために、比例弁90を
全開状態からある目標開度へ切り替えるときにも同様で
ある。
【0015】このような、比例弁90の応答性能は、例
えば、枚葉装置に適用される真空チャンバで特に問題と
なる。枚葉装置とは、半導体の製造工程において、半導
体用のウエハを1枚ずつ処理するようにした装置であ
る。枚葉装置は複数個の真空チャンバを備える。各チャ
ンバには、それぞれ1枚のウエハが入れられ、真空圧力
の制御の下、プロセスガスの供給とパージが行われる。
工程終了後には、ウエハがチャンバから取り出される。
複数のチャンバで行われる一連の工程は、時間的には互
いに少しづつずれる。従って、複数のチャンバからは、
1枚のウエハが順次取り出される。このような枚葉装置
の工程能力を向上させるには、各チャンバで一連の工程
に要するタクト時間を短くする必要がある。従来のシス
テムでは、比例弁90の不十分な応答性による制限を受
けてタクト時間の短縮が難しい。
【0016】加えて、従来のシステムでは、比例弁90
の他に、パイロット操作弁86、バイパス弁95及び遮
断弁96を必要とする。このため、各弁86,95,9
6と配管87,88との間に接続部が多くなり、配管8
7,88の中にパーティクルが混入するおそれが増え
る。更に、システムの設備が大きくなり、工程が複雑化
することにもなる。このため、各設備のコンパクト化が
求められる半導体製造用のシステムとしては問題があ
る。
【0017】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その主要な目的は、真空容器内を高い真
空圧力から低い真空圧力へ調整するときに要する時間を
短くすることを可能にし、全体をコンパクトにすること
を可能にした真空圧力制御システムを提供することにあ
る。
【0018】この発明の更に別の目的は、真空圧力を目
標値に精度良く調整することを可能にした真空圧力制御
システムを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の第1の発明は、真空容器と、真空容
器内に供給されたガスを吸引するための真空ポンプと、
真空容器と真空ポンプとを接続するための配管と、配管
上に設けられて自身の開度を変化させることにより真空
容器内の真空圧力を変化させるようにした真空制御弁
と、真空容器内の真空圧力を検出するための圧力センサ
と、真空容器内の真空圧力が所定値となるように、検出
される真空圧力に基づいて真空制御弁の開度を制御する
ための制御装置とを有する真空圧力制御システムにおい
て、真空制御弁は弁体、弁座及びパイロット弁を有し、
弁体はその外周に先細りのテーパ面を含み、その弁体が
弁座の孔の中心軸線に沿って移動することにより、弁座
とテーパ面との間の隙間の大きさが変わり真空制御弁の
開度が変わるものであり、パイロット弁には、弁体を移
動させるためにサーボ弁により調整される気体圧力が供
給されることと、制御装置は、真空制御弁の開度を変え
ることにより真空圧力を所定値に調整するために、サー
ボ弁を制御することによりパイロット弁に供給される気
体圧力を調整することと、パイロット弁に供給された気
体圧力を同弁から速やかに逃がすために作動する急速排
気弁と、制御装置は、パイロット弁から気体圧力を速や
かに逃がすことにより真空制御弁の開度を速やかに減少
させるために、急速排気弁を制御することとを備えたこ
とを趣旨とする。
【0020】上記第1の発明の構成によれば、真空ポン
プが作動することにより、真空容器内のガスが真空ポン
プに吸引されて真空容器内が真空となる。ここで、真空
制御弁の開度が変わることにより、真空容器内から真空
ポンプへ吸引されるガス量が調整され、真空容器内の真
空圧力が変わる。この真空圧力は圧力センサにより検出
される。
【0021】制御装置は、真空容器内の真空圧力が所定
値となるように、検出される真空圧力に基づいて真空制
御弁の開度を制御する。ここで、真空制御弁において、
外周に先細りのテーパ面を含む弁体は弁座の孔の中心軸
線に沿って移動する。この弁体を、パイロット弁により
移動させて、弁座とテーパ面との間の隙間の大きさを変
えることにより、真空制御弁の開度が変わる。弁体を移
動させるために、パイロット弁にはサーボ弁により調整
される気体圧力が供給される。制御装置は、サーボ弁を
制御することにより、パイロット弁に供給される気体圧
力を調整する。これにより、真空制御弁の開度が変わ
り、真空圧力が調整される。急速排気弁はパイロット弁
に供給された気体圧力を同弁から速やかに逃がすために
作動する。制御装置はその急速排気弁を制御する。
【0022】従って、パイロット弁にある程度の気体圧
力が供給されているとき、即ち真空制御弁がある程度開
いているときに、制御装置が急速排気弁を制御する。こ
れにより、パイロット弁から気体圧力が速やかに逃がさ
れ、真空制御弁の弁体が速やかに移動してその開度が速
やかに減少する。これにより、真空容器内から真空ポン
プへ吸引されるガス量が速やかに減少し、真空容器内の
真空圧力が速やかに低減される。
【0023】上記目的を達成するために請求項2に記載
の第2の発明は、第1の発明とは異なり、パイロット弁
に供給された気体圧力を同弁から速やかに逃がすために
作動する急速排気弁と、真空制御弁の開度を検出するた
めの開度センサと、制御装置は、真空制御弁の開度を変
えることにより真空圧力を所定値に速やかに近づけるた
めに、第1の制御及び第2の制御を連続的に実行するも
のであり、第1の制御は、パイロット弁に供給された気
体圧力を同弁から速やかに逃がすために急速排気弁を作
動させることであり、第2の制御は、検出される開度が
所定値に達したときに、真空圧力を所定値に調整するた
めにサーボ弁を制御することであることとを備えたこと
を趣旨とする。
【0024】上記第2の発明の構成によれば、第1の発
明とは異なり、真空制御弁の開度が開度センサにより検
出される。ここで、制御装置は、弁体を移動させ、その
開度を変えることにより真空圧力を所定値に近づけるた
めに、第1及び第2の制御を連続的に実行する。即ち、
制御装置は、第1の制御として、パイロット弁から気体
圧力を速やかに逃がすために、最初に急速排気弁を作動
させる。その後、制御装置は、検出される開度が所定値
に達したときに、真空圧力を所定値に調整するために、
サーボ弁を制御する。
【0025】従って、真空制御弁がある程度開いている
ときに、制御装置が第1及び第2の制御を連続的に実行
する。これにより、最初にパイロット弁から気体圧力が
速やかに逃がされて真空制御弁の開度が速やかに減少す
る。これにより、真空容器内から真空ポンプへ吸引され
るガス量が速やかに減少し、真空容器内の真空圧力が速
やかに低減される。その後、真空制御弁の開度が所定値
に達すると、サーボ弁が制御され、パイロット弁に供給
される気体圧力が調整されて真空制御弁の開度が調整さ
れる。これにより、低減された真空圧力が所定値に向か
って更に調整される。
【0026】上記目的を達成するために請求項3に記載
の第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の構成にお
いて、パイロット弁は、中空状のシリンダ室と、シリン
ダ室内を移動するピストンと、内周端部がピストンに固
定され、外周端部がシリンダ室の内壁に固定されたベロ
フラムとを含むことを趣旨とする。
【0027】上記第3の発明の構成によれば、第1の発
明又は第2の発明の作用に加え、パイロット弁におい
て、ピストンがベロフラムを介してシリンダ室内壁に固
定される。このため、ピストンとシリンダ室内壁との間
に生じる移動抵抗が少なくなる。従って、シリンダ室内
壁に対してピストンの移動と停止が容易になり、その位
置調節が容易になる。
【0028】上記目的を達成するために請求項4に記載
する第4の発明では、第1の発明乃至第3の発明のいず
れか一つの構成において、急速排気弁は、通電により選
択的に開閉動作する第1の電磁弁及び第2の電磁弁を有
し、第1の電磁弁はサーボ弁又は第2の電磁弁に対する
パイロット弁の連通を切り替え、第2の電磁弁は気体圧
力の供給源又は気体圧力を逃がす排気管に対する第1の
電磁弁の連通を切り替えることと、制御装置は、急速排
気弁を作動させるために、第1の電磁弁及び第2の電磁
弁の少なくとも一つに切り替え信号を供給することとを
含むことを趣旨とする。
【0029】上記第4の発明の構成によれば、第1の発
明乃至第3の発明のいずれか一つの作用に加え、第1の
電磁弁は、制御装置からの切り替え信号を受け、その信
号に応じてサーボ弁又は第2の電磁弁に対するパイロッ
ト弁の連通を切り替える。第2の電磁弁は、制御装置か
らの切り替え信号を受け、その信号に応じて気体圧力の
供給源又は排気管に対する第1の電磁弁の連通を切り替
える。これにより、サーボ弁、気体圧力の供給源又は排
気管に対するパイロット弁の練通が切り替えられ、パイ
ロット弁に対する気体圧力の供給、排出が調整される。
【0030】上記目的を達成するために請求項5に記載
の第5の発明は、第1の発明乃至第4の発明のいずれか
一つの構成において、サーボ弁は、パルス周波数に応じ
た時間間隔をもって開閉動作するものであり、気体圧力
のための供給源とパイロット弁との間に接続された給気
用の電磁弁と、気体圧力を逃がすための排気管とパイロ
ット弁との間に接続された排気用の電磁弁とを有するこ
とと、制御装置は、給気用の電磁弁及び排気用の電磁弁
に対してパルス信号を供給することにより、真空制御弁
の開度を制御することとを含むことを趣旨とする。
【0031】上記第5の発明の構成によれば、第1の発
明乃至第4の発明のいずれか一つの作用に加え、サーボ
弁において、給気用の電磁弁は、制御装置からのパルス
信号を受け、そのパルス信号のパルス周波数に応じた時
間間隔をもって開閉動作する。これにより、供給源から
パイロット弁に対する気体圧力の供給が調整される。排
気用の電磁弁は、制御装置からのパルス信号を受け、そ
のパルス周波数に応じた時間間隔をもって開閉動作す
る。これにより、パイロット弁から排気管へ逃がされる
気体圧力が調整される。
【0032】
【発明の実施の形態】この発明の真空圧力制御システム
を具体化した一実施の形態を図面を参照して詳細に説明
する。この実施の形態では、半導体の製造装置、特には
枚葉装置において真空圧力制御システムが具体化され
る。
【0033】図3は枚葉装置1を示す概略構成図であ
る。この装置1は半導体の製造工程において、同時に複
数枚のウエハ2を処理する。この装置1は搬送用のロボ
ット3と、真空容器である複数の真空チャンバ4A,4
B,4C,4D,4Eとを備える。複数のチャンバ4A
〜4Eは、ロボット3を中心に放射状に配置される。ロ
ボット3と複数のチャンバ4A〜4Eは、一つの密閉さ
れた部屋5の中に収容される。この部屋5の中は常に真
空状態に設定される。複数のチャンバ4A〜4Eの一部
は積載用のロードロックチャンバであり、一つの装置に
1台又は2台設けられる。2台のロードロックチャンバ
が設けられた場合、そのうちの1台はウエハ2を搬入す
るための入口専用のチャンバとなり、他の1台はウエハ
2を搬出するための出口専用のチャンバとなる。各チャ
ンバ4A〜4Eは、ロボット3と対向する位置に配置さ
れたゲート6を有する。各ゲート6は選択的に開閉され
る。各ゲート6が開けられたときに、ロボット3は対応
するチャンバ4A〜4Eに対してウエハ2を出し入れす
る。
【0034】各チャンバ4A〜4Eには、ガス供給用の
配管7と、ガス排出用の配管8がそれぞれ接続される。
供給用の配管7には、プロセスガスの供給源(図示しな
い)と、パージ用の窒素ガスの供給源(図示しない)が
それぞれ接続される。排出用の配管8には、真空ポンプ
9(図4に示す)が接続される。各排出用の配管8上に
は、パイロット操作弁よりなる真空制御弁10がそれぞ
れ設けられる。半導体の製造工程において、各処理用の
チャンバ4A〜4Dには、それぞれ1枚のウエハ2が収
容される。各処理用のチャンバ4A〜4Dでは、真空圧
力が制御される条件の下、プロセスガスの供給とそのパ
ージとが行われる。各チャンバ4A〜4Dでの工程終了
後に、各ウエハ2はロボット3により、各チャンバ4A
〜4Dから取り出され、積載用のチャンバ4Eに一旦収
容される。
【0035】積載用のチャンバ4Eは、ゲート6とは別
のゲート11を更に有する。このゲート11が開かれる
ことにより、このチャンバ4Eから、部屋5の外へとウ
エハ2が搬出される。搬出されたウエハ2は、キャリア
12に搭載され、コンベア13により所定の位置まで搬
送される。複数のチャンバ4A〜4Eで実施される一連
の工程は、その開始時期が互いに少しづつずれる。従っ
て、各処理用のチャンバ4A〜4Dで1枚のウエハ2が
順次処理され、その処理されたウエハ2が順次チャンバ
4Eを通じて部屋5の外へと搬出される。このような枚
葉装置1の工程能力を向上させるには、処理用の各チャ
ンバ4A〜4Eにおいて、一連の工程を実施するのに要
するタクト時間を短くする必要がある。
【0036】この実施の形態では、各チャンバ4A〜4
Eのそれぞれに対して一つの真空圧力制御システムがに
独立的に設けられる。図4は各チャンバ4Aに対応する
一つの真空制御システムの構成を概略的に示す。この構
成は、その他のチャンバ4B〜4Dのそれと同様であ
る。従って、以下にはチャンバ4Aを代表として、本制
御システムを説明する。
【0037】チャンバ4Aの中には、ウエハ2がテーブ
ル21上に配置される。チャンバ4Aは入口22及び出
口23を有する。入口22には、プロセスガスの供給源
が配管7を介して接続される。同じく入口22には、チ
ャンバ4Aに供給されたプロセスガスをパージするため
の窒素ガスの供給源が配管7を介して接続される。
【0038】出口23には、真空制御弁10の入口10
aが配管8を介して接続される。真空制御弁10の出口
10bは、配管8を介して真空ポンプ9に接続される。
出口23には、遮断弁24を介して圧力センサ25が接
続される。本実施の形態では、圧力センサ25として、
キャパシタンス・マノメータが使用される。
【0039】図5,6は真空制御弁10の断面図を示
す。図5はこの制御弁10が閉じられた状態を示し、図
6は制御弁10が全開にされたときの状態を示す。真空
制御弁10は互いに上下に組み付けられたパイロット弁
31及びベローズ式のポペット弁32を備える。
【0040】パイロット弁31は、中空状のシリンダ室
を有する単動空気圧シリンダ33と、そのシリンダ室に
対して移動可能に組み付けられたピストン34とを有す
る。ピストン34は復帰バネ35により下向きに付勢さ
れる。ピストン34の上端には、上方へ延びるスライド
レバー36が設けられる。
【0041】シリンダ33の外側には、開度センサとし
てのポテンショメータ37が取り付けられる。ポテンシ
ョメータ37は、可変抵抗(図示しない)を内蔵する。
レバー36の上端は、可変抵抗に接続される。ピストン
34と一体にレバー36が上下動することにより、可変
抵抗の値が変わる。ポテンショメータ37は、その抵抗
値を、ピストン34の垂直方向における位置に相関する
値として出力する。
【0042】ピストン34の下面には、ベロフラム38
が設けられる。ベロフラム38の内周端部はピストン3
4に固定される。ベロフラム38の外周端部は、シリン
ダ室の内壁に固定される。ベロフラム38は極めて薄
く、構造的には、強力なポリエステル、テトロン布等の
上にゴムを被覆して形成される。ベロフラム38は長い
変形ストロークと、深い折り返し部を有する。ベロフラ
ム38は円筒状をなし、変形中にその有効受圧面積が一
定不変に保たれるダイヤフラムである。シリンダ室は、
ピストン34及びベロフラム38により上下に区画され
た大気室33a及び加圧室33bを含む。上側の大気室
33aは復帰バネ35を収容し、大気ポート(図示しな
い)から大気が導入される。下側の加圧室33bは、加
圧ポート(図示しない)を通じて供給源(図示しない)
から圧縮エアが導入される。
【0043】ピストン34の中央には、下方へ延びるピ
ストンロッド39が固定される。ポペット弁32は、ロ
ッド39、弁体40及びケーシング41を備える。弁体
40はロッド39の下端に固定される。それら両部材3
9,40はケーシング41に収容される。ケーシング4
1は円筒状をなし、前述した入口10a及び出口10b
を有する。弁体40の上面にはベローズ42が設けられ
る。ベローズ42はロッド39を内包する状態で配置さ
れる。
【0044】図7,8は弁体40の構造を詳細に示す。
図7は真空制御弁10が閉じたときの弁体40の状態を
示す。図8は真空制御弁10の開度が中程度のときの弁
体40の状態を示す。
【0045】弁体40はロッド39に連結される本体4
0aと、Oリング43が取り付けられる取付部40b
と、ステンレス弁体44と、そのステンレス弁体44が
取り付けられる取付部40cとを備える。この実施の形
態では、ステンレス弁体44の材料としてSUS316
Lが使用される。ステンレス弁体44はその外周に先細
りのテーパ面44aと、それに連続するストレート面4
4bとを有する。ケーシング41の入口10aの近傍に
は、弁体40に対応する弁座45が設けられる。この弁
座45は、入口10aに設けられた円筒の内周面上に設
定される。弁体40は、弁座45の孔の中心軸線に沿っ
て移動する。Oリング43はストレート面44bが弁座
45に当接するように弁体40が下方へ押圧されたと
き、即ち真空制御弁10が全閉になったときに、流体の
漏れを抑える。本実施の形態では、テーパ面44aの角
度θが「3°」に設定される。
【0046】図8に示すように、ステンレス弁体44の
テーパ面44aが弁座45の孔の中心線に沿って垂直方
向に移動することにより、テーパ面44aと弁座45と
の間の隙間の面積が変わる。この隙間の面積が真空制御
弁10の開度に相当する。図7に示すように、弁体40
が弁座45を構成する円筒の上端面に当接したとき、O
リング43が円筒の上端面に押圧され、弁体40と弁座
45との間の流体の漏れが完全に遮断される。即ち、真
空制御弁10が全閉となったとき、弁体40と弁座45
との間の流体の漏れが抑えられる。
【0047】ピストン34が上下動することにより、ロ
ッド39を介して弁体40が上下動する。これにより、
真空制御弁10の開度が変わる。従って、ポテンショメ
ータ37はピストン34の垂直方向における位置、ひい
ては弁体40の垂直方向における位置、つまりは真空制
御弁10の開度を計測し、その計測値を出力する。
【0048】図1は本実施の形態の真空圧力制御システ
ムにおける制御に係る構成を示す。この制御システムは
制御装置としてのコントローラ51と、空気圧制御部5
2と、真空制御弁部53と、圧力センサ25とを備え
る。
【0049】真空制御弁部53は真空制御弁10、ポテ
ンショメータ37及びそのアンプ63を備える。空気圧
制御部52は第1の電磁弁54、第2の電磁弁55、本
発明のサーボ弁としての電空比例弁56、位置制御回路
57及びパルスドライブ回路58を有する。第1の電磁
弁54及び第2の電磁弁55は、本発明の急速排気弁を
構成する。
【0050】第1の電磁弁54の第1のポート54a
は、電空比例弁56に接続される。第1の電磁弁54の
第2のポート54bには、第2の電磁弁55の第3のポ
ート55cが接続される。第1の電磁弁54の第3のポ
ート54cは真空制御弁10の加圧室33bに接続され
る。第2の電磁弁55の第1のポート55aは圧縮エア
の供給源(図示しない)に接続される。第2の電磁弁5
5の第2のポート55bは排気管(図示しない)に接続
される。第1の電磁弁54は第1のソレノイドSV1を
有する。第2の電磁弁55は第2のソレノイドSV2を
有する。
【0051】図2は電空比例弁56の構成を示す。この
電空比例弁56は給気用の電磁弁としての比例弁61
と、排気用の電磁弁としての比例弁62とを有する。給
気用の比例弁61の入力ポート61aは、圧縮エアの供
給源に接続される。排気用の比例弁62の出力ポート6
2aは、排気管に接続される。給気用の比例弁61の出
力ポート61b及び排気用の比例弁62の入力ポート6
2bはそれぞれ第1の電磁弁54の第1のポート54a
に接続される。
【0052】図1に示すように、コントローラ51はイ
ンターフェイス回路71、シーケンス制御回路72、真
空圧力制御回路73及び中央処理装置(図示しない)を
備える。インターフェイス回路71はリモート制御用の
信号、マニュアル操作用の信号をそれぞれ取り込む。イ
ンターフェイス回路71はシーケンス回路72に電気的
に接続される。シーケンス回路72は、第1電磁弁54
のソレノイドSV1、第2電磁弁55のソレノイドSV
2に電気的に接続される。インターフェイス回路71は
真空圧力制御回路73に電気的に接続される。この制御
回路73には、圧力センサ25が電気的に接続される。
【0053】空気圧制御部52において、電空比例弁5
6には、パルスドライブ回路58が電気的に接続され
る。このドライブ回路58には、位置制御回路57が電
気的に接続される。位置制御回路57には、アンプ63
を介してポテンショメータ37が電気的に接続される。
位置制御回路57には、真空圧力制御回路73が電気的
に接続される。
【0054】上記コントローラ51が実行する制御の内
容を以下に説明する。図9に示すように、真空制御弁1
0を全開にするために、コントローラ51は第1の電磁
弁54のソレノイドSV1をオフし、第2の電磁弁55
のソレノイドSV2をオンする。これにより、第2の電
磁弁55の第1のポート55aが第3のポート55cに
連通する。第1の電磁弁54の第2のポート54bが第
3のポート54cに連通する。これにより、真空制御弁
10の加圧室33bが両電磁弁54,55を介して圧縮
エアの供給源に連通し、加圧室33bに圧縮エアが供給
される。この結果、図6に示すように、ピストン34及
び弁体40が復帰バネ35の付勢力に抗して上方へ移動
し、ステンレス弁体44が弁座45から最も離れる。即
ち、真空制御弁10は全開状態となる。この状態で、チ
ャンバ4Aの中に供給されていた気体、特にはプロセス
ガスが真空ポンプ9により吸引されることにより、同ガ
スがチャンバ4Aから急速に排出されてパージされる。
【0055】上記全開状態から真空制御弁10を全開よ
りも小さい任意の目標開度、或いは全閉の状態にするた
めに、コントローラ51は両電磁弁54,55及び電空
比例弁56を以下のように制御する。コントローラ51
は、互いに連続する第1の制御及び第2の制御を実行す
る。
【0056】即ち、図10に示すように、最初に第1の
制御において、コントローラ51は各電磁弁54,55
のソレノイドSV1,SV2をそれぞれオフする。これ
により、第2の電磁弁55の第2のポート55bが第3
のポート55cに連通する。第1の電磁弁54の第2の
ポート54bが第3のポート54cに連通する。これに
より、真空制御弁10の加圧室10bが両電磁弁54,
55を介して排気管に連通する。この結果、ピストン3
4及び弁体40が復帰バネ35の付勢力に基づいて下方
へ移動し始める。
【0057】続く第2の制御において、図11に示すよ
うに、コントローラ51は第1の電磁弁54のソレノイ
ドSV1をオンする。これにより、第2の電磁弁55の
第3のポート55cが閉じられ、第1の電磁弁54の第
1のポート54aが第3のポート54cに連通する。こ
れと同時に、コントローラ51は電空比例弁56を制御
する。即ち、コントローラ51は、真空制御弁10の加
圧室33bが第1の電磁弁54及び電空比例弁56を介
して排気管に連通すると共に、チャンバ4Aの中の真空
圧力が所定の目標値となるように電空比例弁56の二つ
の比例弁61,62を制御する。このとき、コントロー
ラ51は圧力センサ25の検出値を監視し、その検出値
が目標値と合致するように電空比例弁56を制御する。
これにより、ピストン34及び弁体40が復帰バネ35
の付勢力に基づいて更に下方へ移動し、真空制御弁10
が目標開度、或いは全閉の状態に調整される。これによ
り、チャンバ4Aに対する真空圧力の供給が更に遮断さ
れ、チャンバ4Aから真空ポンプ9へのプロセスガスの
吸引が抑えられ、チャンバ4Aの圧力が速やかに目標値
に達する。
【0058】ここで、コントローラ51は、第1の制御
から第2の制御への切り替えをポテンショメータ37の
計測値、即ち真空制御弁10の開度に基づいて行う。詳
しくは、コントローラ51はポテンショメータ37の計
測値が、真空制御弁10の全開に相当する値から全開よ
りも小さい基準開度Ropに相当する所定値に変わった
ときに、第1の制御から第2の制御へと切り替える。
【0059】ここで、コントローラ51が行う第2の制
御の内容を詳しく説明する。この実施の態様では、真空
制御弁10のステンレス弁体44がその外周にテーパ面
44aを有する。このため、チャンバ4Aの中の圧力
は、真空制御弁10により以下のように微妙に調整され
る。即ち、弁体40の停止位置を調節することにより、
弁座45とテーパ面44aとの間の隙間の面積、即ち真
空制御弁10の開度が微妙に変わる。そこで、コントロ
ーラ51は以下のように両電磁弁54,55及び電空比
例弁56を制御する。
【0060】即ち、チャンバ4Aの中を低程度の真空圧
力に調整する場合、ステンレス弁体44のストレート面
44bが弁座45に対向する位置に停止するように、コ
ントローラ51は両電磁弁54,55を制御する。チャ
ンバ4Aの中を中程度の真空圧力に調整する場合、ステ
ンレス弁体44のテーパ面44aが弁座45に対抗する
位置に停止するように、コントローラ51は両電磁弁5
4,55を制御する。更に、チャンバ4Aの中を高程度
の真空圧力に調整する場合、テーパ面44aが弁座45
から少し離れた位置に停止するように、コントローラ5
1は両電磁弁54,55を制御する。
【0061】詳細には、コントローラ51において、シ
ーケンス制御回路72は中央処理装置からインターフェ
ース回路71を介し、チャンバ4Aの中の圧力について
の目標値を受ける。これにより、第1の電磁弁54のソ
レノイドSV1がオンされ、第2の電磁弁55のソレノ
イドSV2がオフされる。更に、真空圧力制御回路73
は、インターフェイス回路71を介して上記圧力に係る
目標値を受ける。
【0062】真空圧力制御回路73は、インターフェー
ス回路71より受けた真空圧力の目標値と、圧力センサ
25による現在の検出値とを比較する。真空圧力制御回
路73は上記両値が一致するように真空制御弁10の開
度を調整するために、パルスドライブ回路58を介して
電空比例弁56を制御する。
【0063】即ち、チャンバ4Aの中の真空圧力が目標
値よりも大気圧に近い場合、真空圧力制御回路73は真
空制御弁10のピストン34の位置を上方へ移動させて
その開度を大きくする。チャンバ4Aの中の真空圧力が
目標値よりも絶対真空圧力に近い場合、真空圧力制御回
路73は真空制御弁10の開度を小さくするために、電
空比例弁56を制御する。
【0064】ここで、パルスドライブ回路58は、真空
圧力制御回路73からの信号をパルス信号に変換し、そ
のパルス信号を開閉信号として給気用及び排気用の比例
弁61,62に供給する。各比例弁61,62は、パル
ス信号に応じて開閉することにより、真空制御弁10の
加圧室33bに供給されるエア圧力を調節する。ここ
で、両比例弁61,62は、パルス信号の入力電圧に応
じて弁体を弁座から離間させる電磁弁である。
【0065】パルスドライブ回路58は、給気用の比例
弁61をオンすることにより、真空制御弁10の加圧室
33bに駆動用の圧縮エアを供給する。同時にパルスド
ライブ回路58は、排気用の比例弁62をオンすること
により、圧縮エアの一部を排気管へ逃がし、真空制御弁
10の加圧室33bに供給されるべき圧縮エアの大きさ
を調整する。
【0066】この実施の形態では、パルスドライブ回路
58が圧縮エアの供給源に接続される比例弁61と、排
気管に接続される比例弁62とをパルスドライブ回路5
8により同時に駆動することにより、加圧室33bに供
給される圧縮エアが調整される。このため、真空制御弁
10において、ピストン34を高い応答速度をもって所
定の位置に正確に停止させることができ、ひいては真空
制御弁10を所定の開度に調整することができる。
【0067】即ち、給気用及び排気用の比例弁61,6
2は互いに同一に一定周期をもって変化するパルス信号
により駆動される。そして、そのパルス間隔に基づき比
例弁61,62のオン時間とオフ時間との比率、つまり
はデューティ比が換えられることにより、各比例弁6
1,62を通過する空気量が変えられる。
【0068】ここで、両比例弁61,62に供給される
パルス信号のデューティ比は、位置制御回路57により
次のように決定される。真空制御弁10の開度を目標値
よりも大きくするきには、給気用の比例弁61に供給さ
れるデューティ比を大きくする。これにより、真空制御
弁10の加圧室33bに供給されるエア流量が増加し、
加圧室33bの圧力が増加し、弁体40が開く方向へ移
動する。この動きは、ポテンショメータ37により計測
され、その計測値が位置制御回路57に送られる。ポテ
ンショメータ37の計測値と、真空制御弁10の開度に
係る目標値とが互いに近似することにより、給気用の比
例弁61に供給されるデューティ比は小さくなる。そし
て、両値が互いに完全に一致することにより、比例弁6
1に供給されるデューティ比がバイアス値となる。
【0069】真空制御弁10の開度をその目標値よりも
閉じる方向へ変えることにより、排気用の比例弁62に
供給されるデューティ比は大きくなる。これにより、加
圧室33bから排出されるエア流量が増加して加圧室3
3bの圧力が減少し、弁体40が閉じる方向へ移動す
る。この動きは、ポテンショメータ37により計測さ
れ、その計測値が位置制御回路57に送られる。ポテン
ショメータ37の計測値と、真空制御弁10の開度に関
する目標値とが互いに近似することにより、排気用の比
例弁62に供給されるデューティ比が小さくなる。そし
て、両値が完全に一致することにより、比例弁62に供
給されるデューティ比がバイアス値となる。
【0070】このバイアス値は、各比例弁61,62の
動作につき、パルス信号に対する不感帯をなくすために
与えられる。各比例弁61,62に不感帯があるのは、
それらの弁61,62に働く圧縮エアの面圧荷重と、弁
61,62に設けられた復帰バネの付勢力によるもので
ある。
【0071】例えば、チャンバ4Aの中の真空圧力が目
標値よりも大気圧に近い場合には、真空制御弁10の弁
体40を少し上動させてその開度を大きくする。これに
より、真空ポンプ9によりチャンバ4Aから吸引される
プロセスガスの量が多くなり、チャンバ4A内の真空圧
力の値をその目標値に一致させることができる。
【0072】即ち、真空圧力制御回路73は位置制御回
路57及びパルスドライブ回路58を介して給気用の比
例弁61にパルス信号を与える。これにより、その比例
弁61の弁体が弁座から離れ、真空制御弁10に対して
駆動用の圧縮エアが多く供給される。そして、ピストン
34及び弁体40が上動し、真空制御弁10の開度が大
きくなる。
【0073】ここで、給気用の比例弁61を駆動させる
だけでは、ピストン34を所定の位置に停止させること
はできない。ピストン34が動き過ぎることがあるから
である。本実施の形態では、ピストン41が動き過ぎた
とき、排気用の比例弁62により、真空制御弁10に供
給される圧縮エアを低減させる。この結果、ピストン3
4を迅速かつ正確に所定の位置に停止させることができ
る。即ち、真空制御弁10を開度をその目標値に正確に
調整することができる。
【0074】一方、例えば、チャンバ4Aの中の真空圧
力が目標値より絶対真空に近い場合には、弁体40を少
し下方へ移動させる。これにより、真空制御弁10の開
度を小さくし、真空ポンプ19により吸引されるチャン
バ4Aの中のプロセスガスの量を少なくする。これによ
り、真空チャンバ11の中の真空圧力をその目標値に一
致させることができる。
【0075】即ち、真空圧力制御回路73は位置制御回
路57及びパルスドライブ回路58を介して排気用の比
例弁62にパルス信号を与える。これにより、その比例
弁62の弁体を弁座から離間させ、真空制御弁10の加
圧室33bに対するエアの供給を停止させ、加圧室33
bからの排気を増やす。この結果、真空制御弁10のピ
ストン34及び弁体40が下方へ移動し、真空制御弁1
0の開度が小さくなる。
【0076】ここで、排気用の比例弁62を駆動させる
だけでは、真空制御弁10のピストン34を所定の位置
に正確に停止させることは困難である。ピストン34が
動き過ぎることがあるからである。本実施の形態では、
ピストン34が動き過ぎたときに、真空制御弁10に供
給される圧縮エアが給気用の比例弁61により増大され
ることから、ピストン34を迅速かつ正確に所定の位置
に停止させることができる。これにより、真空制御弁1
0の開度をその目標値に迅速かつ正確に調整することが
できる。
【0077】以上説明したように、この実施の形態で
は、個々のチャンバ4A〜4Eに対応する真空圧力制御
システムにおいて、真空ポンプ9が作動すると、チャン
バ4A〜4Eの中のプロセスガスが吸引され、チャンバ
4A〜4Eの中が真空となる。ここで、真空制御弁10
の開度が変わると、チャンバ4A〜4Eから真空ポンプ
9へ吸引されるプロセスガスの量が調整され、チャンバ
4A〜4Eの中の真空圧力が変わる。この真空圧力は圧
力センサ25により検出され、コントローラ51へ送ら
れる。
【0078】コントローラ51は、チャンバ4A〜4E
の中の真空圧力が所定の目標値となるように、検出され
る真空圧力に基づいて空気圧制御部52を制御すること
により、真空制御弁10の開度を調整する。ここで、真
空制御弁10の開度は、その弁体40をパイロット弁3
1により移動させて、弁座45と弁体40(ステンレス
弁体44)のテーパ面44aとの間の隙間の大きさを変
えることにより変えられる。弁体40を移動させるため
に、パイロット弁31の加圧室33bには、第1及び第
2の電磁弁54,55及び電空比例弁56により調整さ
れる圧縮エア(圧力)が供給される。コントローラ51
は、両電磁弁54,55及び電空比例弁56を制御する
ことにより、パイロット弁31の加圧室33bに供給さ
れる圧縮エアを調整する。これにより、真空制御弁10
の弁体40が移動され、その開度が変わり、チャンバ4
A〜4Eの中の真空圧力がその目標値に調整される。
【0079】この実施の態様では、真空制御弁10の開
度を調整するために使用される両電磁弁54,55が、
パイロット弁31の加圧室33bに供給された圧縮エア
を同室33bから速やかに逃がすための急速排気弁とし
て作動する。そのために、コントローラ51は両電磁弁
54,55を制御する。
【0080】従って、ここで、パイロット弁31の加圧
室33bに圧縮エアが供給されて真空制御弁10がある
程度開いているとする。このとき、チャンバ4A〜4E
の中を高い真空圧力から低い真空圧力へ調整するため
に、コントローラ51は両電磁弁54,55を制御した
とする。これにより、加圧室33bから圧縮エアが速や
かに逃がされ、真空制御弁10の弁体40が速やかに移
動し、その開度が速やかに減少する。これにより、チャ
ンバ4A〜4Eの中から真空ポンプ9へ吸引されるプロ
セスガス量が速やかに減少し、チャンバ4A〜4Eの中
の真空圧力が速やかに低減する。このため、チャンバ4
A〜4Eの中を高い真空圧力から低い真空圧力へ調整す
るために要する時間を短くすることができる。
【0081】特に、この実施の形態では、真空制御弁1
0を全開状態からそれよりも小さい任意の開度、或いは
全閉状態にすることにより、チャンバ4A〜4Eの中の
真空圧力を所定の目標値に近づけるために、コントロー
ラ51は第1及び第2の制御を連続的に実行する。
【0082】例えば、図12に示すように、真空制御弁
10が全開状態にあるとき、コントローラ51は第1の
制御を実行する。即ち、時刻t1において、コントロー
ラ51は第1の電磁弁54をオフしたまま、第2の電磁
弁55をオンからオフへ切り替える。これにより、両電
磁弁54,55を急速排気弁として作動させる。その
後、コントローラ51は第2の制御を実行する。即ち、
時刻t2において、コントローラ51はポテンショメー
タ37により計測される開度が所定の基準値Ropに達
したとき、第2の電磁弁55をオフしたまま、第1の電
磁弁54をオンする。併せて、コントローラ51は電空
比例弁56をオンし、同弁56の両比例弁61,62を
制御する。ここで、所定の基準値Ropとは、真空圧力
を目標圧力Tvpに最短の時間で到達させるための最適
な弁開度を意味する。つまり、真空圧力を目標圧力Tv
pにするための弁開度を予めコントローラ51のCPU
に記憶させておき、それを基準値Ropとする。そし
て、実際の動作では、弁開度が基準値Ropになったと
き、真空比例弁56の制御に素早く切り換える。図12
に示す基準値Ropは、予めコントローラ51に入力し
て記憶させるか、学習機能によりコントローラ51のC
PUに判断させるかにより設定される。
【0083】従って、第1の制御において、パイロット
弁31の加圧室33bから圧縮エアが速やかに逃がさ
れ、図12の時刻t1〜t2に示すように、真空制御弁
10の開度が急速に減少する。これにより、チャンバ4
A〜4Eから真空ポンプ9へ向かう吸引空気の流れが速
やかに遮断され、チャンバ4A〜4Eから真空ポンプ9
へ吸引されるプロセスガス量が速やかに減少し、チャン
バ4A〜4Eの中の真空圧力が速やかに低減する。その
後、第2の制御においては、ポテンショメータ37の計
測値が所定の基準開度Ropに達すると、電空比例弁5
6が制御される。これにより、パイロット弁31の加圧
室33bに供給される圧縮エアが微妙に調整され、真空
制御弁10の開度が微妙に調整される。これにより、チ
ャンバ4A〜4Eの中の真空圧力が更に調整され、図1
2に時刻t3に示すように、やがて所定の目標圧力Tv
pに収束する。この結果、真空制御弁10の応答性を高
めることができ、真空圧力の調整に要する時間を短縮す
ることができる。
【0084】このことから、複数のチャンバ4A〜4E
のそれぞれにおいて、1枚のウエハ2を順次に処理する
ようにした枚葉装置1において、各チャンバ4A〜4E
での一連の工程に要するタクト時間を短縮することがで
き、同装置1の工程能力を向上させることができる。
【0085】この実施の形態によれば、パイロット弁3
1において、ピストン34がベロフラム38を介してシ
リンダ33のシリンダ室内壁に固定される。このため、
ピストン34とシリンダ室内壁との間に生じる移動抵抗
が小さくなる。従って、シリンダ室内壁に対してピスト
ン34の移動と停止がそれぞれ容易になり、その位置調
節が円滑に行われることになる。このため、シリンダ室
内壁とピストン34との間で発生するスティックスリッ
プが少なくなる。加えて、ピストン34を高い応答性と
正確な位置精度をもって移動させることができる。この
意味で、真空制御弁10の開度を応答性良く、かつ高精
度に調整することができる。ひいては、チャンバ4A〜
4Eの中の真空圧力を、その目標圧力Tvpに対して応
答性良く、かつ精度良く調整することができる。
【0086】この意味で、チャンバ4A〜4Eの中を、
大気圧に近い低い真空圧力から高い真空圧力まで広い範
囲にわたって精度良く調整することを可能になる。特
に、低い真空圧力の範囲において、チャンバ4A〜4E
の中の真空圧力を微妙に調整することが可能になる。
【0087】この実施の形態では、一つの真空制御シス
テムにおいて、単に一つの真空制御弁10を設けるだけ
で、一つのチャンバ4A〜4Eの中の真空圧力を調整す
るようにしている。従って、従来のシステムとは異な
り、真空圧力を調整するために別途にバイパス弁等を設
ける必要がない。この意味で、一つの真空制御システム
につき、その全体をコンパクト化することが可能にな
り、製造上のコストダウンを図ることが可能になる。
【0088】この実施の形態では、急速排気弁を構成す
る第1及び第2の電磁弁54,55が、コントローラ5
1からの切り替え信号を受けて作動する。これにより、
電空比例弁56、圧縮エアの供給源又は排気管に対する
パイロット弁31の練通が切り替えられ、パイロット弁
31の加圧室33bに対する圧縮エアの供給、排出が調
整される。特に、この実施の形態では、本システムに特
別な急速排気弁を設けることなく、両電磁弁54,55
が急速排気弁として兼用される。即ち、両電磁弁54,
55は、加圧室33bから圧縮エアを排出するだけのた
めに使用されるのではなく、加圧室33bに対して圧縮
エアを供給するためにも使用されるのである。この意味
でも、本システムを構成するための部品・部材の数を減
らすことができ、本システムのコンパクト化を図ること
が可能になる。
【0089】この実施の形態では、電空比例弁56を構
成する給気用の比例弁61及び排気用の比例弁62がそ
れぞれコントローラ51からのパルス信号を受け、その
パルス周波数に応じた時間間隔をもって開閉動作する。
これにより、パイロット弁31の加圧室33bに供給さ
れる圧縮エア、加圧室33bから排気管へ逃がされる圧
縮エアが調整される。
【0090】従って、両比例弁61,62を同時に並行
に使用することが可能となり、加圧室33bに対する圧
縮エアの調整を微妙に行うことができる。この結果、真
空制御弁10の開度、ひいてはチャンバ4A〜4Eの中
の真空圧力を微妙に調整することが可能になる。この意
味で、上記第1及び第2の制御による真空圧力の調整を
一層円滑なものにすることができる。
【0091】尚、この発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で以下の
ように実施することができる。
【0092】(1)前記実施の形態では、開度センサと
してポテンショメータ37を使用したが、開度センサと
して、磁気リニアスケール、光学リニアスケール又はロ
ータリーエンコーダを使用することもできる。
【0093】(2)前記実施の形態では、コントローラ
51は圧力センサ25の検出値を電空比例弁56の制御
に適用することにより、真空圧力の制御を行った。これ
に対し、圧力センサ25の検出値に、その微分要素を反
映させることにより、真空圧力に関するフィードフォワ
ード制御を行うようにしてもよい。この制御によれば、
チャンバ4A〜4Eの中の真空圧力をその目標値に対
し、オーバーシュートすることなく調整することが可能
になる。
【0094】(3)前記実施の形態では、電空比例弁5
6として給気用の電磁弁と排気用の電磁弁とを組み合わ
せたもの(EV弁)を用いているが、ノズルフラッパー
タイプの比例弁を用いても同様である。
【0095】
【発明の効果】上記請求項1に記載の第1の発明では、
一つの真空制御弁の開度を調整することにより、真空容
器内の真空圧力を調整する。真空制御弁の開度を調整す
るために、サーボ弁の制御によりパイロット弁に供給さ
れる気体圧力を調整する。更に、急速排気弁を制御する
ことにより、パイロット弁から気体圧力を速やかに逃が
すようにしている。従って、パイロット弁に気体圧力が
供給されて真空制御弁が開いているときに、急速排気弁
を制御することにより、パイロット弁から気体圧力が速
やかに逃がされ、真空制御弁の開度が速やかに減少し、
真空容器内の真空圧力が速やかに低減する。このため、
真空容器内を高い真空圧力から低い真空圧力へ調整する
ために要する時間を短くすることができ、しかもシステ
ム全体をコンパクトにすることができるという効果を発
揮する。
【0096】上記請求項2に記載の第2の発明では、第
1の発明の構成とは異なり、真空制御弁の開度を変えて
真空容器内の真空圧力を速やかに所定値に近づけるため
に、最初に急速排気弁を作動させてパイロット弁から気
体圧力を速やかに逃がし、続いて真空制御弁の開度が所
定値に達した後に、サーボ弁を制御して真空圧力を調整
するようにしている。このため、真空容器内を高い真空
圧力から低い真空圧力へ調整する際、その調整に要する
時間を短くすることができ、しかもシステム全体をコン
パクトにすることができるという効果を発揮する。併せ
て、真空圧力を目標とする値に精度良く調整することが
できるという効果を発揮する。
【0097】上記請求項3に記載の第3の発明では、第
1又は第2の発明の構成において、中空状のシリンダ室
内を移動するピストンと、内周端部がピストンに固定さ
れ、外周端部がシリンダ室内壁に固定されたベロフラム
とを含むパイロット弁を設けている。従って、第1又は
第2の発明の作用及び効果に加え、パイロット弁のシリ
ンダ室内壁に対してピストンの移動・停止及び位置調節
が容易になる。これにより、真空容器内の真空圧力を目
標値に精度良く調整することをできという効果を発揮す
る。
【0098】上記請求項4に記載の第4の発明では、第
1乃至第3の発明のいずれか一つの構成において、サー
ボ弁又は第2の電磁弁に対するパイロット弁の連通を切
り替える第1の電磁弁と、気体圧力の供給源又は気体圧
力を逃がす排気管に対する第1の電磁弁の連通を切り替
える第2の電磁弁との少なくとも一つに切り替え信号を
供給することにより、急速排気弁を作動させるようにし
ている。従って、第1乃至第3の発明のいずれか一つの
作用及び効果に加え、サーボ弁、供給源又は排気管に対
するパイロット弁の練通が切り替えられ、パイロット弁
に対する気体圧力の供給、排出が調整される。これによ
り、パイロット弁に対する気体圧力の供給を可能とする
電磁弁を急速排気弁として兼用することができるという
効果を発揮する。
【0099】上記請求項5に記載の第5の発明は、第1
乃至第4の発明のいずれか一つの構成において、パイロ
ット弁と気体圧力の供給源との間に接続された給気用の
電磁弁と、パイロット弁と気体圧力を逃がすための排気
管との間に接続された排気用の電磁弁とをサーボ弁の構
成要素とし、それらの電磁弁に対してパルス信号を供給
するようにしている。従って、第1乃至第4の発明のい
ずれか一つの作用及び効果に加え、各電磁弁によりパイ
ロット弁に対する気体圧力の供給、パイロット弁からの
気体圧力の排出がそれぞれ調整される。これにより、パ
イロット弁に供給される気体圧力を微妙に調整すること
ができ、真空制御弁による真空圧力の調整を微妙に行う
ことができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施の形態に係り、真空
圧力制御システムの制御構成を示すブロック図である。
【図2】電空比例弁の構成を示すブロック図である。
【図3】半導体製造用の枚葉装置の構成を示す概略構成
図である。
【図4】枚葉装置の一つのチャンバに対応して設けられ
た真空圧力制御システムを示す概略構成図である。
【図5】閉じられたときの真空制御弁を示す断面図であ
る。
【図6】開かれたときの真空制御弁を示す断面図であ
る。
【図7】ポペット弁の作用を示す断面図である。
【図8】同じくポペット弁の作用を示す断面図である。
【図9】第1及び第2の電磁弁、並びに電空比例弁の作
用を示すブロック図である。
【図10】同じく第1及び第2の電磁弁、並びに電空比
例弁の作用を示すブロック図である。
【図11】同じく第1及び第2の電磁弁、並びに電空比
例弁の作用を示すブロック図である。
【図12】第1及び第2の電磁弁、電空比例弁、真空制
御弁並びに真空圧力の挙動を示すタイムチャートであ
る。
【図13】従来の真空圧力制御システムを示す概略構成
図である。
【符号の説明】
4A〜4E 真空チャンバ 7,8 配管 9 真空ポンプ 10 真空制御弁 25 圧力センサ 31 パイロット弁 33 空気圧シリンダ 33a 大気室 33b 加圧室 31 ピストン 38 ベロフラム 40 弁体 44 ステンレス弁体 44a テーパ面 45 弁座 51 コントローラ 54 第1の電磁弁 55 第2の電磁弁 56 電空比例弁 61 給気用の比例弁 62 排気用の比例弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 51/02 F16K 31/36 - 31/42 G05D 16/00 - 16/20 F16B 5/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器と、前記真空容器内に供給され
    たガスを吸引するための真空ポンプと、前記真空容器と
    前記真空ポンプとを接続するための配管と、前記配管上
    に設けられて自身の開度を変化させることにより前記真
    空容器内の真空圧力を変化させるようにした真空制御弁
    と、前記真空容器内の真空圧力を検出するための圧力セ
    ンサと、前記真空容器内の真空圧力が所定値となるよう
    に、前記検出される真空圧力に基づいて前記真空制御弁
    の開度を制御するための制御装置とを有する真空圧力制
    御システムにおいて、 前記真空制御弁は弁体、弁座及びパイロット弁を有し、
    前記弁体はその外周に先細りのテーパ面を含み、その弁
    体が前記弁座の孔の中心軸線に沿って移動することによ
    り、前記弁座と前記テーパ面との間の隙間の大きさが変
    わり前記真空制御弁の開度が変わるものであり、前記パ
    イロット弁には、前記弁体を移動させるためにサーボ弁
    により調整される気体圧力が供給されることと、 前記制御装置は、前記真空制御弁の開度を変えることに
    より前記真空圧力を前記所定値に調整するために、前記
    サーボ弁を制御することにより前記パイロット弁に供給
    される気体圧力を調整することと、 前記パイロット弁に供給された気体圧力を同弁から速や
    かに逃がすために作動する急速排気弁と、前記急速排気弁と前記パイロット弁とを接続する第1の
    回路と、 前記急速排気弁から気体圧力を逃がす第2の回路と、 前記急速排気弁と前記サーボ弁とを接続する第3の回路
    と、 前記制御装置は、前記パイロット弁から気体圧力を速や
    かに逃がすことにより前記真空制御弁の開度を速やかに
    減少させるために、前記第1の回路と前記第2の回路と
    を連通させる一方、前記第1の回路と前記第3の回路と
    を遮断するよう前記急速排気弁を制御することと、 を備えたことを特徴とする真空圧力制御システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するシステムにおいて、前記急速排気弁に気体圧力を供給する第4の回路と、 前記制御弁は、前記パイロット弁に気体圧力を供給する
    ことにより前記真空制 御弁の開度を速やかに増加させる
    ために、前記第1の回路と前記第4の回路とを連通させ
    る一方、前記第1の回路と前記第2の回路、及び、前記
    第1の回路と前記第3の回路とを遮断するよう前記急速
    排気弁を制御する こととを備えたことを特徴とする真空
    圧力制御システム。
  3. 【請求項3】 真空容器と、前記真空容器内に供給され
    たガスを吸引するための真空ポンプと、前記真空容器と
    前記真空ポンプとを接続するための配管と、前記配管上
    に設けられて自身の開度を変化させることにより前記真
    空容器内の真空圧力を変化させるようにした真空制御弁
    と、前記真空容器内の真空圧力を検出するための圧力セ
    ンサと、前記真空容器内の真空圧力が所定値となるよう
    に、前記検出される真空圧力に基づいて前記真空制御弁
    の開度を制御するための制御装置とを有する真空圧力制
    システムにおいて、前記真空制御弁は弁体、弁座及びパイロット弁を有し、
    前記弁体はその外周に先細りのテーパ面を含み、その弁
    体が前記弁座の孔の中心軸線に沿って移動することによ
    り、前記弁座と前記テーパ面との間の隙間の大きさが変
    わり前記真空制御弁の開度が変わるものであり、前記パ
    イロット弁には、前記弁体を移動させるためにサーボ弁
    により調整される気体圧力が供給されることと、 前記パイロット弁に供給された気体圧力を同弁から速や
    かに逃がすために作動する急速排気弁と、 前記真空制御弁の開度を検出するための開度センサと、 前記制御装置は、前記真空制御弁の開度を変えることに
    より前記真空圧力を前記所定値に速やかに近づけるため
    に、第1の制御及び第2の制御を連続的に実行するもの
    であり、前記第1の制御は、前記パイロット弁に供給さ
    れた気体圧力を同弁から速やかに逃がすために前記急速
    排気弁を作動させることであり、前記第2の制御は、前
    記検出される開度が所定値に達したときに、前記真空圧
    力を前記所定値に調整するために前記サーボ弁を制御す
    ることであることとを備えた ことを特徴とする真空圧力
    制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに
    記載するシステムにおいて、前記パイロット弁は、中空状のシリンダ室と、前記シリ
    ンダ室内を移動するピ ストンと、内周端部が前記ピスト
    ンに固定され、外周端部が前記シリンダ室の内壁に固定
    されたベロフラムと を含むことを特徴とする真空圧力制
    御システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一つに
    記載するシステムにおいて、前記急速排気弁は、通電により選択的に開閉動作する第
    1の電磁弁及び第2の電磁弁を有し、前記第1の電磁弁
    は前記サーボ弁又は前記第2の電磁弁に対する前記パイ
    ロット弁の連通を切り替え、前記第2の電磁弁は前記気
    体圧力の供給源又は前記気体圧力を逃がす排気管に対す
    る前記第1の電磁弁の連通を切り替えることと、 前記制御装置は、前記急速排気弁を作動させるために、
    前記第1の電磁弁及び前記第2の電磁弁の少なくとも一
    つに切り替え信号を供給する こととを含むことを特徴と
    する真空圧力制御システム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか一つに
    記載するシステムにおいて、 前記サーボ弁は、パルス周波数に応じた時間間隔をもっ
    て開閉動作するものであり、前記気体圧力のための供給
    源と前記パイロット弁との間に接続された給気用の電磁
    弁と、前記気体圧力を逃がすための排気管と前記パイロ
    ット弁との間に接続された排気用の電磁弁とを有するこ
    とと、 前記制御装置は、前記給気用の電磁弁及び前記排気用の
    電磁弁に対してパルス信号を供給することにより、前記
    真空制御弁の開度を制御することとを含むことを特徴と
    する真空圧力制御システム。
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