JP3239972B2 - 減圧熱処理炉用緊急遮断機能付弁装置及び熱処理装置 - Google Patents

減圧熱処理炉用緊急遮断機能付弁装置及び熱処理装置

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JP3239972B2 JP35274093A JP35274093A JP3239972B2 JP 3239972 B2 JP3239972 B2 JP 3239972B2 JP 35274093 A JP35274093 A JP 35274093A JP 35274093 A JP35274093 A JP 35274093A JP 3239972 B2 JP3239972 B2 JP 3239972B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、減圧熱処理炉用緊急遮
断機能付弁装置及び熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】減圧熱処理炉としては、被処理体である
例えば半導体ウエハの製造工程で、減圧CVD(Chemic
al Vaper Deposition)等の処理に使用される減圧熱処
理炉が知られている。この減圧熱処理炉には炉内に処理
ガスを供給する処理ガス供給系と、炉内を排気及び減圧
する減圧ポンプ及び弁装置を備えた排気系とが接続され
ており、その弁装置により炉内の圧力が制御されるよう
に構成されている。
【0003】このような減圧熱処理炉においては、その
運転中に突然停電した場合、或いは異常事態の発生によ
り電源を切って運転を強制的に停止させた場合などの緊
急時には、減圧ポンプの停止した排気系を介して減圧下
の炉内に排気ガスが逆流することにより炉内及び半導体
ウエハが汚染されることのないように前記弁装置を直ち
に閉弁する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記減
圧熱処理炉の排気系の弁装置においては、手動式或いは
一般的には電動モータによる駆動式になっているため、
仮に補助電源を使用したとしても閉弁に時間がかかり、
緊急時に前記排気系を瞬時に遮断することが困難であっ
た。このため、前記排気系には前記弁装置の他にエア駆
動式の緊急遮断弁を設ける必要があり、設備コスト及び
設備スペースの増大や配管抵抗の増大を余儀なくされる
問題があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、圧力制御弁であ
りながら緊急時に減圧熱処理炉の排気系を瞬時に遮断す
ることができ、エア駆動式の緊急遮断弁を不要とし、設
備コスト及び設備スペースの減少並びに配管抵抗の減少
が図れる減圧熱処理炉用緊急遮断機能付弁装置及び熱処
理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、減圧熱処理炉の排気系に設けられ
る弁装置であって、弁室内の弁座に対して弁室を気密に
貫通した弁棒により着座及び離反移動される弁体と、こ
の弁体を閉弁方向に付勢する付勢手段と、この付勢手段
の付勢力に抗して前記弁体を前記弁棒を介して開閉駆動
する駆動部と、この駆動部と前記弁棒との間に設けられ
弁棒と駆動部とを連結し且つ緊急時にその連結を解除す
る連結解除機構とを備えたことを特徴とする。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
を前提とし、前記連結解除機構が、前記弁棒を摺動可能
に挿通してその軸方向に移動する前記駆動部と前記弁棒
とに跨がって形成されたロックピン係合孔と、この両ロ
ックピン係合孔にロックピンを係合させ、緊急時に非通
電となることで前記ロックピンを前記両ロックピン係合
孔から離脱させるソレノイドとから構成されていること
を特徴とする。
【0008】更に、請求項3の発明は、請求項1の発明
を前提とし、前記連結解除機構が、前記弁棒の端部に対
向してその軸方向に移動する前記駆動部に設けられ前記
弁棒の端部を吸着し、緊急時に非通電となることで前記
弁棒の端部を開放する電磁石から構成されていることを
特徴とする。請求項4の発明は、請求項1の減圧熱処理
炉用緊急遮断機能付弁装置を備えた熱処理装置であるこ
とを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1の発明によれば、弁体が付勢手段の付
勢力に抗して駆動部により弁棒を介して開閉駆動され、
緊急時には連結解除機構により前記駆動部と前記弁棒と
の間の連結が解除されて弁体が付勢手段により自動的に
且つ迅速に閉弁されるため、圧力制御弁でありながら緊
急時に減圧熱処理炉の排気系を瞬時に遮断することが可
能となる。従って、前記排気系にエア駆動式の緊急遮断
弁を設ける必要がなくなるので、設備コスト及び設備ス
ペースの減少が図れると共に、前記排気系の配管抵抗の
減少が図れて運転効率が向上する。
【0010】請求項2の発明によれば、弁棒が駆動部に
ロックピンを介して結合されていることにより弁棒が駆
動部と一体的に連動し、緊急時にはそのロックピンがソ
レノイドによって抜き去られることにより弁棒と駆動部
との結合が解除されるようになるため、通常時は駆動部
から弁棒に駆動力を確実に伝達でき、緊急時には駆動部
から弁棒を迅速に切り離すことができる。
【0011】請求項3の発明によれば、弁棒の端部が駆
動部の電磁石に吸着結合されていることにより弁棒が駆
動部と一体的に連動し、緊急時には非通電となる電磁石
から弁棒の端部が解放されるようになるため、通常時は
駆動部から弁棒に駆動力を確実に伝達でき、緊急時には
駆動部から弁棒を迅速に切り離すことができ、また、構
造の簡素化及び製造コストの低減が図れる。請求項4の
発明によれば、請求項1の減圧熱処理炉用緊急遮断機能
付弁装置を熱処理装置内に備えているため、熱処理装置
内の排気系に対して請求項1と同様の効果が得られる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て詳述する。先ず、本実施例の緊急遮断機能付弁装置が
適用される減圧熱処理炉について説明する。図2に示す
ようにこの減圧熱処理炉1は被処理体である半導体ウエ
ハWに減圧CVDによる成膜処理を施すのに適するよう
に構成された縦型炉であり、中央部に円形の開口部2a
を有する例えばステンレス鋼製のベースプレート2を水
平に備えている。
【0013】このベースプレート2の下部には上端にフ
ランジ部3aを有する例えばステンレス鋼製の短い筒状
のマニホールド3が前記開口部2aと軸心を一致させて
ボルト止めにより着脱可能に取付けられ、このマニホー
ルド3上には処理炉1として耐熱性を有する材料例えば
石英からなる反応管4が設けられている。この反応管4
は上下両端部が開放された内管5と、上端部が閉塞され
下端部に外向きのフランジ部6aを有する外管6とを同
心円状に配した二重管構造になっている。
【0014】前記外管6は前記マニホールド3の上端フ
ランジ部3a上に封止手段として耐熱性及び耐食性を有
する材料例えばフッ素系ゴムからなるOリング7を介し
て気密状態に支持され、内管5はマニホールド3の内周
の高さ方向ほぼ中間部に形成された小径の段部3bに支
持されている。このマニホールド3には内管5の内側と
外部(炉外)とを連通して図示しない処理ガス供給源か
らの処理ガスを反応管4内に導入する処理ガス供給系が
接続される入口ポート8と、内管5と外管6との間の環
状空間部4aと外部(炉外)とを連通して反応管4内を
排気及び減圧する後述の排気系18が接続される出口ポ
ート9とが設けられている。
【0015】前記反応管4の周囲には反応管4内を高温
例えば800〜1200℃程度に加熱する例えばカンタ
ル線等の電熱線10をコイル状等に形成してなる加熱部
11が配置され、この加熱部11の外周は断熱材12を
介して図示しないアウターシェルで覆われている。これ
ら加熱部11、断熱材12及びアウターシェルは前記ベ
ースプレート2上に支持されている。
【0016】前記マニホールド3の下方にはその下面開
口を開閉する例えばステンレス鋼製の蓋体13が昇降機
構14により昇降可能に設けられ、この蓋体13上には
多数枚例えば150枚程度の半導体ウエハWを水平状態
で上下方向に間隔をおいて多段に保持するウエハボート
15が保温筒16を介して載置されている。なお、蓋体
13には保温筒16を回転駆動する回転機構17が設け
られている。
【0017】一方、前記排気系18は所定の管径例えば
80mm程度のステンレス鋼製の配管19により構成さ
れ、この配管19には緊急遮断機能付弁装置20及び減
圧ポンプ21が順に介設されている。また、前記配管1
9の弁装置20よりも上流側には圧力センサ22が設け
られ、この圧力センサ22による検出値をフィードバッ
クさせてコントローラ23により前記緊急遮断機能付弁
装置20が制御されるように構成されている。なお、図
示例の圧力センサ22は検出範囲の異なる2個のセンサ
例えば0〜10Torr用と0〜1000Torr用か
らなっているが、広範囲の圧力を精度よく検出できるも
のであれば1個であってもよい。
【0018】前記弁装置20は図1に示すように下端部
に入口24を且つ側部に出口25を有するいわゆるアン
グル弁形状の弁室(ケーシング)26を備えており、こ
の弁室26内には前記入口24の奥部で径方向外方に拡
大された平面状の弁座27が形成されていると共にこの
弁座27に対して着座及び垂直方向に離反移動可能に弁
体28が設けられている。前記弁室26及び弁体28は
共に耐熱性及び耐食性を有する材料例えばステンレス鋼
により形成され、弁体28の弁座27に着座する部分に
は封止手段として例えばフッ素系ゴムからなるOリング
29が設けられている。
【0019】前記弁体28は平面円形に形成され、その
下部には前記弁座27の内周に入り込む断面円形の凸状
部30が形成され、この凸状部30の外周壁部30aと
弁座27の内周壁部27aとの間には弱減圧制御を可能
とする微調節用隙間31が形成されている。この微調節
用隙間31おける真空圧力のコンダクタンスが隙間31
の横断面積に比例し且つ隙間31の長さに反比例する関
係にあることを利用して、この隙間31の長さ範囲内で
弁体28を移動調節することにより弱減圧制御が例えば
300〜760Torr程度の範囲で可能になってい
る。また、弁体28と弁座27との間の横断面積が前記
微調節用隙間37の横断面積を超える弁体28の位置か
ら最大開度位置(弁室26内の下方から2/3程度の位
置)までの弁体の移動調節により中減圧から強減圧の圧
力制御が行われ、最大開度では減圧ポンプ21の能力に
もよるが例えば3×10-3Torr程度まで減圧するこ
とが可能になっている。
【0020】前記弁体28の上部中央部には弁棒32が
起立して設けられ、この弁棒32の上端部は弁室26の
上部を貫通して外部に延出されている。弁体28と弁室
26内の上端部との間には弁体28を弁座27に着座さ
せる閉弁方向に付勢する付勢手段としてコイルバネ33
が内側に弁棒32を挿通するようにして介設されると共
に、弁体28の上端部と弁室26内の上端部との間には
前記弁棒32及びコイルバネ33の周囲を覆って弁体2
8の移動を許容しつつ弁棒32の貫通部を封止する手段
としてステンレス鋼製のベローズ34が溶接により介設
されている。また、弁室26の上部には弁棒32を軸方
向に移動可能に支持する軸受35が設けられている。
【0021】前記弁室26より外部に延出した弁棒32
には前記コイルバネ33の付勢力に抗して前記弁体28
を弁棒32を介して開閉駆動する駆動部36が連結され
ると共に、この駆動部36と弁棒32との間にはこれら
弁棒32と駆動部36を連結し且つ緊急時にその連結を
解除する連結解除機構37が設けられている。前記駆動
部36は前記弁室26の外壁等の固定部に軸受38を介
して前記弁棒32と平行に設けられた例えばボールネジ
のネジ軸39を備えており、このネジ軸39の一端には
歯付プーリ40,41及び歯付ベルト42を介して電動
機である例えばパルスモータ43が連結されている。
【0022】前記ネジ軸39にはその回転により前記弁
棒32の軸方向に沿って移動操作される出力腕部44が
ナット45を介して設けられ、この出力腕部44には弁
棒32を軸受46を介して軸方向に移動可能に挿通する
軸孔47が形成されている。そして、前記出力腕部44
と弁棒32とには前記連結解除機構37としてほぼ円錐
状のロックピン48をこれら出力腕部44と弁棒32と
に跨がって係合させるためのほぼ円錐状のロックピン係
合孔49,50が径方向に形成され、出力腕部44には
緊急時に非励磁となることで前記ロックピン48をロッ
クピン係合孔49,50から離脱させるためのソレノイ
ド51が設けられている。
【0023】このソレノイド51はこれを水平に貫通す
る駆動軸52を有し、この駆動軸52の一端に前記出力
腕部44側のロックピン係合孔49と対向するようにロ
ックピン48が設けられ、駆動軸52の他端にはロック
ピン48をロックピン係合孔49から離反させる方向へ
付勢するコイルバネ53が取付けられている。また、ソ
レノイド51は通電された励磁状態で図3に示すように
コイルバネ53の付勢力に抗してロックピン48をロッ
クピン係合孔49,50に係合させたロック位置に保持
されており、停電或いは異常事態の発生により電源を切
った時などの緊急時に非通電となることで非励磁状態と
なってロックピン48がコイルバネ53の付勢力でロッ
クピン係合孔49,50から離脱されるように構成され
ている。
【0024】次に前記実施例の作用を述べる。先ず、入
口ポート8から窒素ガスを導入すると共に出口ポート9
から排気系18を介して排気することにより減圧熱処理
炉1の反応管4内を窒素ガスで置換してから、蓋体13
を開けて半導体ウエハWを支持したウエハボート15を
保温筒16と共に反応管4内に装入する。
【0025】次いで、入口ポート8の処理ガス供給系の
弁を遮断した状態で、排気系18を介して反応管4内を
排気及び減圧して真空置換を行う。この時、パーティク
ルの巻き上げを防止するために、先ず弁装置20の弁体
28を閉弁位置から少し開けて微調節用隙間31を介し
たスローバキュームを例えば10Torr程度になるま
で行った後、次いで弁体28を全開させて反応管4内を
例えば0.5Torr程度で真空置換する。
【0026】真空置換を終えたなら、弁体28を一旦閉
弁させ、この状態で処理ガス供給系の弁を徐々に開けて
反応管4内に処理ガスを導入し、これにより反応管4内
の圧力が処理圧力例えば400Torr程度に達したな
ら、弁体28を開弁して微小調節用隙間31を介した弱
減圧制御により反応管4内を前記処理圧力に維持する。
そして、半導体ウエハWの処理が終了したなら、前記と
は逆の順序で反応管4内の真空置換及び窒素ガスによる
置換を行い、反応管4内を常圧に戻してから、蓋体13
を下方へ開けながら反応管4内からウエハボート15を
搬出すればよい。
【0027】前述したような弁体28の制御は、コント
ローラ23により駆動部36のパルスモータ43が制御
され、ネジ軸39の回転で移動する出力腕部44に対し
ロック位置のロックピン48を介して弁棒32が一体的
に連動することにより行われる。ところで、前記弁体2
8を開弁させた運転状態において、停電或いは異常発生
により電源を切って運転を強制的に停止させた場合など
の緊急事態が発生すると、連結解除機構37のソレノイ
ド51が非励磁となり、ロック位置のロックピン48が
コイルバネ53の付勢力によりロックピン係合孔49,
50から離脱される。これにより弁棒32が出力腕部4
4に対して自由となるので、弁体28がコイルバネ33
の付勢力により閉弁され、減圧熱処理炉1の排気系18
が瞬時に遮断される。
【0028】このように緊急遮断機能付弁装置20によ
れば、弁体28が付勢手段であるコイルバネ33の付勢
力に抗して駆動部36により弁棒32を介して開閉駆動
され、緊急時には連結解除機構37により前記駆動部3
6と前記弁棒32との間の連結が解除されて弁体28が
コイルバネ33により自動的に且つ迅速に閉弁されるた
め、圧力制御弁でありながら緊急時に減圧熱処理炉1の
排気系18を瞬時に遮断することができる。従って、前
記排気系18にエア駆動式の緊急遮断弁を設ける必要が
なくなるので、設備コスト及び設備スペースの減少が図
れると共に、前記排気系18の配管抵抗の減少が図れて
運転効率を飛躍的に向上させることができる。
【0029】また、実施例の連結解除機構37によれ
ば、弁棒32が駆動部36にロックピン48を介して結
合されていることにより弁棒32が駆動部36と一体的
に連動し、緊急時にはそのロックピン48がソレノイド
51によって抜き去られることにより弁棒32と駆動部
36との結合が解除されるようになるため、通常時は駆
動部36から弁棒32に駆動力を確実に伝達でき、緊急
時には駆動部36から弁棒32を迅速に切り離すことが
でき、信頼性の高い緊急遮断機能付弁装置20が得られ
る。
【0030】図4は減圧熱処理炉用緊急遮断機能付弁装
置の他の実施例を示している。なお、本実施例において
弁室内の内部構成や駆動部の構成は前記実施例とほぼ同
じであり、前記実施例と同一部分には同一参照符号を付
して説明を省略する。本実施例では、連結解除機構37
として、前記弁棒32の上端部を吸着し、緊急時に非通
電となることで前記弁棒32の上端部を解放する電磁石
54が採用されている。
【0031】この電磁石54は前記駆動部36の出力腕
部44に前記弁棒32の上端部と対向するように設けら
れ、前記弁棒32の上端部には通電時の電磁石54に吸
着するように磁性体からなる被吸着部55が形成されて
いる。また、電磁石54を弁棒32の軸心と一致させる
ために出力腕部44がガイド56によって弁棒32の軸
方向に沿って移動可能に支持されると共に、電磁石54
の下端部には円錐状の突起部57が形成され、且つ弁棒
32の上端部である被吸着部55には前記突起部57が
係合する円錐状の凹部58が形成されている。
【0032】このように構成された本実施例の弁装置2
0によれば、弁棒32の上端部が駆動部36の通電状態
にある電磁石54に吸着結合されていることにより弁棒
32が駆動部36と一体的に連動し、緊急時には非通電
となる電磁石54から弁棒32の上端部が解放されるよ
うになるため、通常時は駆動部36から弁棒32に駆動
力を確実に伝達でき、緊急時には駆動部36から弁棒3
2を迅速に切り離すことができ、前記実施例と同様の作
用効果が得られる。また、連結解除機構37が弁棒32
の上端部を直接吸着する電磁石54からなるため、構造
の簡素化及び製造コストの低減が図れる。
【0033】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。例えば、図4の実施例では弁室26より
外部に延出した弁棒32の上端部を電磁石54により吸
着する構造としたが、例えば弁棒32を弁室26内で弁
体28側の弁棒と、駆動部36の出力腕部44に直結さ
れた駆動側の弁棒とに分割し、その駆動側の弁棒の下端
部に弁体側の弁棒の上端部を吸着する電磁石を設けた構
造としてもよい(図示省略)。
【0034】
【実施例】また、弁体28を閉弁方向に付勢する付勢手
段としては、コイルバネ以外に例えば空気圧や油圧等の
流体圧シリンダ、エアクッション等が適用可能であり、
畜圧した空気圧を利用するエアシリンダ、エアクッショ
ンが停電の影響を受けない点でより好ましい。この場
合、例えば弁室26の上端部に弁棒32を閉弁方向に付
勢するようにエアシリンダ或いはエアクッションを設け
ればよい。更に、減圧熱処理炉1ないし熱処理装置とし
ては、内管5を有しないものであってもよく、減圧CV
Dの他に例えば酸化、拡散、アニール等の処理が行える
ものであってもよい。
【0035】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果が得られる。
【0036】(1)請求項1の発明によれば、弁室内の
弁座に対して弁室を気密に貫通した弁棒により着座及び
離反移動される弁体と、この弁体を閉弁方向に付勢する
付勢手段と、この付勢手段の付勢力に抗して前記弁体を
前記弁棒を介して開閉駆動する駆動部と、この前記駆動
部と前記弁棒との間に設けられ弁棒と駆動部とを連結し
且つ緊急時にその連結を解除する連結解除機構とを備え
ているため、圧力制御弁でありながら緊急時に減圧熱処
理炉の排気系を瞬時に遮断することができ、前記排気系
にエア駆動式の緊急遮断弁を設ける必要がなくなり、設
備コスト及び設備スペースの減少が図れると共に、前記
排気系の配管抵抗の低減が図れて運転効率が向上する。
【0037】(2)請求項2の発明によれば、前記連結
解除機構が、前記弁棒を摺動可能に挿通してその軸方向
に移動する前記駆動部と前記弁棒とに跨がって形成され
たロックピン係合孔と、この両ロックピン係合孔にロッ
クピンを係合させ、緊急時に非通電となることで前記ロ
ックピンを前記両ロックピン係合孔から離脱させるソレ
ノイドとから構成されているため、通常時は駆動部から
弁棒に駆動力を確実に伝達でき、緊急時には駆動部から
弁棒を迅速に切り離すことができる。
【0038】(3)請求項3の発明によれば、前記弁棒
の端部に対向してその軸方向に移動する前記駆動部に設
けられ前記弁棒の端部を吸着し、緊急時には非通電とな
ることで前記弁棒の端部が解放する電磁石から構成され
ているため、通常時は駆動部から弁棒に駆動力を確実に
伝達でき、緊急時には駆動部から弁棒を迅速に切り離す
ことができ、また、構造の簡素化及び製造コストの低減
が図れる。(4)請求項4の発明によれば、請求項1の減圧熱処理
炉用緊急遮断機能付弁装置を熱処理装置内に備えている
ため、熱処理装置内の排気系に対して請求項1と同様の
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減圧熱処理炉用緊急遮断機能付弁
装置の一実施例を示す要部断面側面図である。
【図2】減圧熱処理炉の一例を示す断面図である。
【図3】図1の弁装置におけるロックピンがロックピン
係合孔に係合している状態を示す部分的断面側面図であ
る。
【図4】減圧熱処理炉用緊急遮断機能付弁装置の他の実
施例を示す部分的側面図である。
【符号の説明】
1 減圧熱処理炉 18 排気系 20 緊急遮断機能付弁装置 26 弁室 27 弁座 28 弁体 32 弁棒 33 コイルバネ(付勢手段) 36 駆動部 37 連結解除機構 48 ロックピン 49,50 ロックピン係合孔 51 ソレノイド 54 電磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−93017(JP,A) 実開 昭64−11482(JP,U) 実開 昭63−64979(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 F16K 1/32 H01L 21/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧熱処理炉の排気系に設けられる弁装
    置であって、弁室内の弁座に対して弁室を気密に貫通し
    た弁棒により着座及び離反移動される弁体と、この弁体
    を閉弁方向に付勢する付勢手段と、この付勢手段の付勢
    力に抗して前記弁体を前記弁棒を介して開閉駆動する駆
    動部と、この駆動部と前記弁棒との間に設けられ弁棒と
    駆動部とを連結し且つ緊急時にその連結を解除する連結
    解除機構とを備えたことを特徴とする減圧熱処理炉用緊
    急遮断機能付弁装置。
  2. 【請求項2】 前記連結解除機構が、前記弁棒を摺動可
    能に挿通してその軸方向に移動する前記駆動部と前記弁
    棒とに跨がって形成されたロックピン係合孔と、この両
    ロックピン係合孔にロックピンを係合させ、緊急時に非
    通電となることで前記ロックピンを前記両ロックピン係
    合孔から離脱させるソレノイドとから構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の減圧熱処理炉用緊急遮断
    機能付弁装置。
  3. 【請求項3】 前記連結解除機構が、前記弁棒の端部に
    対向してその軸方向に移動する前記駆動部に設けられ前
    記弁棒の端部を吸着し、緊急時に非通電となることで前
    記弁棒の端部を開放する電磁石から構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の減圧熱処理炉用緊急遮断機
    能付弁装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の減圧熱処理炉用緊急遮断機能
    付弁装置を備えたことを特徴とする熱処理装置。
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