JP3329895B2 - 樹脂組成物 - Google Patents
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Description
する。
合体(以下これをEVOHと略記する)単独では柔軟性
および機械的特性が不十分であり、これを改善するため
にオレフィン系重合体とのブレンドが試みられている。
しかし、エチレン−ビニルアルコール系共重合体とオレ
フィン系重合体は相溶性が不良であるため、単純なブレ
ンドでは、フィルムの機械特性、透明性、均一性等が低
下し、使用に適さないことが多い。この相溶性を改善す
る方法として、オレフィン系重合体に不飽和カルボン酸
誘導体化合物、不飽和シラン化合物、不飽和エポキシ化
合物等を過酸化物を触媒として用いグラフト重合させる
ことにより反応性の官能基を導入することが公知になっ
ている。(例えば特開昭55−155042、特開昭5
0−155042、特開昭61−155412、特開平
3−88837)
反応性官能基を有するポリオレフィンとEVOHにポリ
オレフィンとのブレンドでは、特に反応性の官能基量が
多い場合、ポリオレフィンの側鎖の官能基とEVOHの
側鎖の水酸基が反応することによりゲル化し、フィルム
の外観が損なわれることが多い。しかして、本発明の目
的は、不要な架橋を抑えることにより、相溶性が良好
で、しかもゲルが少なくフィルムの外観が良好な樹脂組
成物を提供することにある。
ル系共重合体(A)およびカルボキシル基、カルボン酸
誘導体基、ケイ素含有基、エポキシ基、スルホン酸塩基
およびホスホン酸塩基からなる群より選ばれる官能基を
末端に有するオレフィン系重合体(B)を配合した樹脂
組成物を提供することによって達成される。
ビニルエステル共重合体ケン化物であり、エチレン単位
の含有量は特に制限はないが、10〜70モル%の範囲
で選ばれ、好ましくは15〜60モル%、さらに20〜
60モル%が好ましく、最適には25〜55モル%であ
る。また、EVOHのビニルエステル単位のケン化度と
しては90〜100モル%の範囲から選ばれ、95〜1
00モル%が好ましく、99〜100モル%がより好ま
しい。ケン化度が低いと結晶化が低下し、ガスバリアー
性が低下し、また溶融時の熱安定性が悪化する場合があ
るので、ケン化度は高い方が好ましい。ここでビニルエ
ステルとしては酢酸ビニルが代表例として挙げられる
が、その他にプロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、
バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、安息香酸ビニル
等のビニルエステルも挙げられる。これらのビニルエス
テルは一種あるいは二種以上混合して使用してもよい。
またEVOHはエチレン含有量、ケン化度、重合度の内
の少なくとも一つが異なるEVOHを混合して使用して
もよい。
範囲で他の共重合成分を含有させてもよい。ここで他の
一成分としてはプロピレン、1−ブテン、イソブテン等
のオレフィン系単量体;アクリルアミド、N−メチルア
クリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジ
メチルアクリルアミド等のアクリルアミド共重合体;メ
タクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エ
チルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルア
ミド等のメタクリルアミド共重合体;メチルビニルエ−
テル、tーブチルビニルエ−テル、ドデシルビニルエ−
テル等のビニルエ−テル系単量体;アリルアルコール;
ビニルトリメトキシシラン;N−ビニル−2−ピロリド
ン等が挙げられる。
度としては、フェノール85重量%および水15重量%
の混合溶媒中30℃における極限粘度が0.1〜5デシ
リッター/g(以下、dl/gと略記する)が好まし
く、0.2〜2dl/gがより好ましい。
ン酸誘導体基、ケイ素含有基、エポキシ基、スルホン酸
塩基、ホスホン酸塩基からなる群から選ばれる官能基を
末端に有するオレフィン系重合体(B)とは、カルボキ
シル基、カルボン酸誘導体基、ケイ素原子を含む官能
基、エポキシ基、スルホン酸塩基、ホスホン酸塩基から
なる群選ばれる官能基を片末端または両末端に有するオ
レフィン系重合体である。
ボン酸誘導体基の例としては、カルボキシル基、下記一
般式(I)で示されるカルボン酸金属塩基、下記一般式
(II)で示される環状カルボン酸無水物基が挙げられ
る。本発明においてケイ素含有基の例としては、下記一
般式(III)で示されるシリルエーテル誘導体基が挙
げられる。また本発明においてエポキシ基は下記一般式
(IV)で示される。本発明にスルホン酸塩基は下記一
般式(V)で示される。本発明においてホスホン酸塩基
は下記一般式(VI)および下記一般式(VII)で示
される。
ルカリ金属またはアルカリ土類金属または亜鉛を表わ
す。X,Y,Zのうち少なくとも一つがアルコキシル基
を表わし、残りはメチル基、エチル基、プロピル基等の
脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を表わす。R
↑1,R↑2,R↑3は水素原子または低級アルキル基
を表わす。)
I)で示されるカルボン酸塩基、スルホン酸塩基、ホス
ホン酸塩基の金属塩の具体例としては、ナトリウム塩、
カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム、カルシ
ウム塩等のアルカリ土類金属塩、亜鉛塩が挙げられる。
無水物基中の置換基R↑1,R↑2,R↑3の具体例と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基等の低級脂肪
族炭化水素基および水素原子が挙げられる。これらのな
かで特に好適な例としては、R↑1,R↑2,R↑3が
すべて水素原子の場合が挙げられる。
ル誘導体基中の置換基X,Y,Zの具体例としては、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の
アルコキシ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基等の脂肪族炭化水素基;フェニル基等の芳香族炭化
水素基が挙げられる。特に好適な例として、R↑1,R
↑2,R↑3がすべてメトキシ基である場合、R↑1,
R↑2,R↑3がすべてエトキシ基である場合、R↑
1,R↑2がメトキシ基でR↑3がメチル基である場合
が挙げられる。
質的に片末端あるいは両末端のみに存在していることが
好ましい。前記官能基の量は0.0001〜1meq/
g(ミリ等量/g)が好ましく、特に0.001〜0.
1meq/gの範囲が好ましい。
ケイ素官能基、エポキシ基、スルホン酸塩基、ホスホン
酸塩基からなる群から選ばれる官能基を末端に有するオ
レフィン系重合体(B)を構成する単量体単位の具体例
としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1
−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等
が挙げられ、本発明のオレフィン系重合体(B)は上記
のオレフィン系単量体から選ばれる一つの単量体の単独
の重合体あるいは上記のオレフィン系単量体の共重合体
(ランダム共重合体、ブロック共重合体)あるいは上記
の単量体以外の単量体を共重合成分として含む共重合体
(ランダム共重合体、ブロック共重合体)が挙げられる
が、オレフィン系単量の重合体中に占める含有率は50
重量%以上が好ましく、80重量%以上がさらに好まし
い。上記オレフィン系単量体以外の構成成分としては、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル等のアクリル酸エステル系単量体;メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタ
クリル酸エステル系単量体;酢酸ビニル、ピバリン酸ビ
ニル等のビニルエステル系単量体;塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、フッ化ビニル等が挙げられる。
ン系共重合体(B)のベースポリマーのうち、特にエチ
レン系重合体(超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖
状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル−共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体等)、プロピレン系共重合体が好
適なものとして挙げられる。
体(B)の好適なメルトインデックス(MI)(190
℃、2160g荷重下で測定した値)は0.01〜10
00g/10分が好ましく、0.1〜100g/10分
がより好ましい。
含ケイ素官能基、エポキシ基、スルホン酸塩基、ホスホ
ン酸塩基からなる群から選ばれる官能基を末端に有する
オレフィン系重合体(B)の代表的製法について述べ
る。本発明に用いるカルボン酸誘導体基、含ケイ素官能
基、エポキシ基、スルホン酸塩基、ホスホン酸塩基から
なる群から選ばれる官能基を末端に有するオレフィン系
重合体(B)は末端に二重結合を有するポリオレフィン
の末端の二重結合を官能基変換することによって得られ
る。
体の代表的製法としては、1)通常のオレフィン系重合
体の末端に微量に存在する二重結合を利用する方法;
2)通常のオレフィン系重合体を無酸素条件下、熱分解
し、末端に二重結合を有するオレフィン系重合体を得る
製法;が挙げられる。1)については、公知のオレフィ
ン系重合体の製法を用いることができるが、特に、連鎖
移動剤として水素を用いず、重合触媒としてメタロセン
系重合触媒を用いる製法(例えば、DE403039
9)が好ましい。2)については、公知の方法(例えば
US2835659,3087922)によりオレフィ
ン系重合体を窒素雰囲気下や真空条件下等の無酸素条件
下で300℃〜500℃の温度で熱分解することによっ
て得られる。
系重合体はベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素
系溶媒中、アゾ系あるいは過酸化物系ラジカル開始剤存
在下で、末端に二重結合を有するポリオレフィンにチオ
グリコール酸、2−メルカプトプロピオン酸等のチオー
ル基を有するカルボン酸を付加させることによって得ら
れる。また、末端にカルボン酸塩基を有するオレフィン
系重合体は末端にカルボキシル基を有するオレフィン系
重合体を水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カ
リウム等の金属水酸化物、金属炭酸塩等により中和する
ことによって得られる。
ィン系重合体は末端に二重結合を有するオレフィン系重
合体とマレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコ
ン酸無水物等の不飽和カルボン酸無水物とを加熱反応さ
せることによって得られる。
系重合体はベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素
系溶媒中、ヘキサクロロ白金酸あるいはラジカル開始剤
存在下、末端に二重結合を有するポリオレフィンにトリ
メトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメトキシメチ
ルシラン等のケイ素−水素結合を有するシラン化合物を
付加させることによって得られる。
ィンはラジカル開始剤存在下で末端に二重結合を有する
ポリオレフィンにチオ酢酸を付加させ、さらにアルカリ
触媒存在下、メタノールを反応させることにより末端に
チオール基を有するポリオレフィンを得た後、さらにこ
れを次亜塩素酸ナトリウム等により酸化することによっ
て得られる。
合体は末端に二重結合を有するオレフィン系重合体に過
酢酸、m−クロロ過安息香酸等の過酸を反応させること
によって得られる。
系重合体はラジカル開始剤存在下で末端に二重結合を有
するオレフィン系重合体にホスホン酸ジアルキルエステ
ルを反応させることによって末端にホスホン酸ジアルキ
ルエステル基を有するオレフィン系重合体を得た後、塩
化水素によりを反応させ、さらに中和することによって
得られる。
(A)およびカルボン酸誘導体基、含ケイ素官能基、エ
ポキシ基、スルホン酸塩基、ホスホン酸塩基からなる群
より選ばれる官能基を末端に有するオレフィン系重合体
(B)からなり、成分(A)と成分(B)の重量配合比
は、99:1から1:99が好ましく、95:5から
5:99がより好ましい。成分(A)の特性、例えばガ
スバリア−性、耐溶剤性をより強く発揮させたい場合
は、(A):(B)は95:5〜50:50であること
が好ましく、成分(B)の特徴、例えば耐熱水性、機械
的特性をより強く発揮させたい場合は(A):(B)は
5:95〜50:50であることが好ましい。成分
(B)のベ−スポリマ−としてプロピレン系重合体を使
用する場合は、後述する実施例からも明らかなように、
耐熱水性が改善されるため、耐熱水性の要求される分
野、例えばレトルト用包装材料として極めて有用であ
る。また成分(B)のベ−スポリマ−として、エチレン
系重合体を使用する場合は、後述する実施例からも明ら
かなように、耐衝撃性が改善されるため、耐衝撃性が要
求される分野、例えばボトル、チュ−ブ、カップ、パウ
チ等の包装材料として有用である。
法(T−ダイ押出、インフレ−ション押出、ブロ−成
形、射出成形、プレス成形)で容易に成形可能であり、
フィルム、シ−ト、チュ−ブ、ボトル、繊維、棒、管な
ど任意の成形品に成形することができる。
と熱可塑性樹脂(ポリオレフィン等)層とを有する多層
構造体、例えばEVOH層/熱可塑性樹脂層からなる多
層構造体、熱可塑性樹脂層/EVOH層/熱可塑性樹脂
層からなる多層構造体からフィルム、シ−ト、チュ−
ブ、ボトル等を製造する際に発生するスクラップに本発
明に使用する成分(B)を配合して使用する態様も含ま
れる。また本発明の樹脂組成物は、他の熱可塑性樹脂、
例えば前記した成分(B)のベ−スポリマ−のオレフィ
ン系重合体、さらにはポリエステル(ポリエチレンエチ
レンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト
等)、ポリアミド、ポリカ−ボネ−ト、ポリ塩化ビニ
ル、ポリウレタン、ポリアセタ−ル、EVOH等との多
層構造体として好適に用いられる。多層構造体は共押
出、共射出、押出コ−ティング等公知の方法で成形さ
れ、またこれらの成形品のスクラップを再使用すること
もできるし、またスクラップを再使用する場合、本発明
の樹脂組成物をスクラップ中に配合すること、あるいは
本発明で用いる成分(B)をスクラップ中に配合するこ
ともできる。
物層と熱可塑性樹脂層に接着性樹脂層を介在させること
が両層を強固に接着せしめることができるので好ましい
場合が多い。ここで接着性樹脂としては、両層を強固に
接着するものであれば、特に限定されるものではない
が、不飽和カルボン酸またはその無水物(無水マレイン
酸など)をオレフィン系重合体または共重合体[ポリエ
チレン{低密度ポリエチレン、直線状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(SLDP
E)}、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アク
リル酸エステル(メチルエステルまたはエチルエステ
ル)共重合体、ポリプロピレンなど]にグラフトしたも
の、水素化スチレン−ブタジエン共重合体の酸無水物
(例無水マレイン酸)変性物、液状ブタジエンの酸無水
物変性物、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体の酸
無水物変性物等のジエン系重合体酸無水物変性物等が好
適に用いられる。
層/熱可塑性樹脂層、樹脂組成物層/熱可塑性樹脂層/
樹脂組成物層、熱可塑性樹脂層/樹脂組成物層/熱可塑
性樹脂層、熱可塑性樹脂層/樹脂組成物層/スクラップ
回収層/熱可塑性樹脂層、熱可塑性樹脂層/スクラップ
回収層/樹脂組成物層/スクラップ回収層/熱可塑性樹
脂層、あるいはこれらの層の少なくとも一つの層間に前
記した接着性樹脂層を介在させたものが挙げられる。
物、多層構造体は、ガスバリア−性の要求される食品、
医薬、医療器材、衣料などの包装材料として特に有用で
ある。
明するが、これらの実施例によって本発明は何ら限定さ
れるものではない。なお、以下の合成例および実施例に
おいて特に断りのない限り、比率は重量比を、「%」は
「重量%」を意味する。またメルトインデックス(以下
MIと略す)は断りのない限り190℃で荷重2160
gで測定したものである。また固有粘度はフェノ−ル8
5重量%および水15重量%の混合溶媒(以下含水フェ
ノ−ルと略記する)中30℃における極限粘度である。
ポリオレフィン中の二重結合量は、重パラキシレンを溶
媒として用い、270MHz1H−NMRにより定量し
た。ポリオレフィン中のナトリウム、リンおよび硫黄含
量はX線蛍光分析により測定した。またポリオレフィン
中のトリメトキシシリル基の量はNMRにより測定し
た。
ブルフラスコにポリプロピレン{MI(230℃、荷重
2160g)0.3g/10分}200gを仕込み、真
空下でバス温を250℃で1時間加熱後、さらにバス温
を340℃に昇温後2時間加熱を行なった。冷却後、ポ
リプロピレンを取り出し、粉砕することにより、二重結
合量0.031meq/g、MI80g/10分の末端
に二重結合を有するポリプロピレンを得た。
成:冷却器および撹拌機付きのセパラブルフラスコに合
成例1で得られたポリプロピレン20重量部、無水マレ
イン酸50重量部を仕込み、窒素置換を行なった後、2
10℃で4時間反応を行なった。得られたポリマーをセ
トンのにより良く洗浄後、乾燥することによって無水マ
レイン酸基量0.026meq/g、MI80g/10
分のポリプロピレンを得た。
素シール付きフィーダーおよびベントを有するセグメン
ト型25φ二軸押出機(D/L=25)を用い、低密度
ポリエチレン(MI=0.3g/10分)をスクリュー
回転数200rpm、スクリュー部温度390℃、ダイ
温度270℃、吐出量1.2Kg/hで熱分解すること
により、二重結合量0.03meq/g、MI10g/
10分の末端に二重結合を有するポリエチレンを得た。
成:撹拌機および冷却器を有するセパラブルフラスコに
合成例3の末端に二重結合を有するポリエチレン100
重量部、3−メルカプトプロピオン酸20重量部および
キシレン200重量部を仕込み、窒素置換を行った。1
30℃に加熱後、別途調製した3%アゾビスイソブチロ
ニトリル/キシレン溶液20重量部を滴下した。反応溶
液を冷却後、ゲル状ポリエチレンをアセトンにより良く
洗浄し、0.2%水酸化ナトリウム/メタノール溶液に
より中和後、メタノールにより洗浄、さらに乾燥するこ
とにより、ナトリウム含量量0.55%、MI7g/1
0分の末端にカルボン酸塩基を有するポリオレフィンを
得た。
成:撹拌機および冷却器を有するセパラブルフラスコに
合成例3の末端に二重結合を有するポリエチレン100
重量部、ホスホン酸ジメチルエステル25重量部および
キシレン200重量部を仕込み、窒素置換を行った。1
30℃に加熱後、別途調製した3%アゾビスイソブチロ
ニトリルのキシレン溶液20重量部を滴下した。反応溶
液を冷却後、ゲル状ポリエチレンをアセトンにより良く
洗浄、さらに乾燥した。これによって得られた、ホスホ
ン酸ジメチルエステル基を有するポリエチレンを塩化水
素雰囲気下で100℃1時間加熱後、0.2%水酸化ナ
トリウムメタノール溶液により中和後、メタノールおよ
び蒸留水により良く洗浄し、さらに乾燥することによ
り、リン含量0.75%、MI5g/10分の末端にホ
スホン酸塩基を有する低密度ポリエチレンを得た。
ンの合成:撹拌機および冷却器を有するセパラブルフラ
スコに合成例3の末端に二重結合を有するポリエチレン
100重量部、ホスホン酸ジメチルエステル25重量部
およびキシレン200重量部を仕込み、窒素置換を行っ
た。130℃に加熱後、別途調製した3%アゾビスイソ
ブチロニトリル/キシレン溶液20重量部を滴下した。
反応溶液を冷却後、ゲル状ポリエチレンをアセトンによ
り良く洗浄、さらに乾燥した。これによって得られた、
ホスホン酸ジメチルエステル基を有するポリエチレンを
塩化水素雰囲気下で100℃1時間加熱後、0.2%水
酸化ナトリウムのメタノール溶液により中和後、メタノ
ールおよび蒸留水により良く洗浄し、さらに乾燥するこ
とにより、リン含量0.75%、MI5g/10分の末
端にホスホン酸塩基を有する低密度ポリエチレンを得
た。
成:撹拌機および冷却器を有するセパラブルフラスコに
合成例3の末端に二重結合を有するポリエチレン100
重量部、チオ酢酸10重量部およびキシレン200重量
部を仕込み、窒素置換を行った。100℃に加熱後、別
途調製した3%アゾビスイソブチロニトリルのキシレン
溶液20重量部を滴下した。反応溶液を冷却後、ゲル状
ポリエチレンをアセトンにより良く洗浄し、さらに乾燥
した。得られたポリマー90重量部および1%水酸化ナ
トリウムのメタノール溶液200重量部を冷却器付きフ
ラスクに仕込み、窒素置換後、60℃2時間加熱した。
得られたポリマーを蒸留水で洗浄後、2%次亜塩素酸ナ
トリウム水溶液200重量部に1日間漬け、水およびメ
タノールで良く洗浄、さらに乾燥することにより、硫黄
含量0.7%、MI6g/10分の末端にスルホン酸塩
基を有する低密度ポリエチレンを得た。
基を有するセパラブルフラスコに別途粉砕した合成例1
の末端に二重結合を有するポリプロピレン20重量部、
1%m−クロロ過安息香酸の塩化メチレン溶液100重
量部を仕込み、室温で1日間撹拌した。反応終了後、ポ
リマーをアセトンで良く洗浄、さらに乾燥することによ
り、エポキシ基量0.025meq/Kg、MI80g
/10分の末端にエポキシ基を有するポリプロピレンを
得た。
重量部とクラレ製EVAL(登録商標)−F104(エ
チレン含量32モル%、含水フェノ−ル中30℃におけ
る極限粘度0.95dl/g)45重量部を用いて、以
下の条件で溶融混練を行なった。 使用機械 :プラストグラフ ロ−タ−形状:ロ−ラ−型 回転数 :80rpm 混練温度 :220℃ 混練時間 :10分 上記の方法によって得られた樹脂組成物を、220℃で
熱プレスすることによって厚さ100ミクロンのフィル
ムにした。このフィルムを液体窒素中で破断し、破断面
を140℃のキシレンにより抽出後、走査電子顕微鏡に
より破断面を観察した。その結果、ポリプロピレンの平
均分散粒径は0.8μmで、このプレスフィルムのヘイ
ズは20%であった。このフィルム片を加圧条件下で1
10℃の熱水で30分間処理したがフィルムの形状はほ
とんど変形しなかった。
量部の代わりに合成例1の末端に二重結合を有するポリ
プロピレン5重量部を用いた他は、実施例1と同様にし
てフィルムを得たところ、フィルム中の未変性ポリプロ
ピレンの平均分散粒径は5μm、フィルムのヘイズは4
0%であり、分散性、透明性共に不良であった。また1
10℃の熱水処理により一部変形した。
℃で熱プレスした後、実施例1と同様な条件で熱水処理
を行なった結果、完全に熱変形し原形をとどめない状態
になった。
量部の代わりに合成例8の末端にエポキシ基を有するポ
リプロピレン5重量部を用いた他は、実施例1と同様に
してフィルムを得たところ、フィルム中の未変性ポリプ
ロピレンの平均分散粒径は1μm、フィルムのヘイズは
25%であった。
ン10重量部とクラレ製EVAL(登録商標)−F10
1(エチレン含量32モル%、含水フェノ−ル中30℃
における極限粘度1.1dl/g)90重量部を用い
て、以下の条件で溶融混練を行なった。 使用機械 :ラボプラストミル(25φ) スクリュー :強混練型 回転数 :120rpm 混練温度 :220℃ 吐出量 :1Kg/h 上記の方法によって得られた樹脂組成物を、厚さ50ミ
クロンの押出しフィルムに製膜した。このフィルムを液
体窒素中で破断し、破断面を140℃のキシレンにより
抽出後、走査電子顕微鏡により破断面を観察した。その
結果、ポリプロピレンの平均分散粒径は0.5μmで、
このフィルムのヘイズは6%であった。このフィルムの
ブツは少なく、膜面の状態は良好であった。さらに上記
組成物を小型射出成形機により成形した試料片の、ノッ
チ付きIzod衝撃強度をJISK7120の方法にし
たがって測定したところ、13Kgfcm/cm↑2で
あった。
レン10重量部の代わりに、エチレン−アクリル酸−ア
クリル酸ナトリウム共重合体(アクリル酸含量0.2モ
ル%、アクリル酸ナトリウム含量0.8モル%、MI5
g/10分)を用い、その他は実施例3と同様に試験を
行ったところ、平均分散粒径は0.7μmで、この押出
しフィルムのヘイズは10%であった。このフィルムの
ブツは多く、膜面の状態は不良であった。この組成物を
小型射出成形機により成形した試料片のノッチ付きIz
od衝撃強度は10Kgfcm/cm↑2であった。
レン10重量部の代わりに、合成例3の末端に二重結合
を有する低密度ポリエチレンを用い、その他は実施例3
と同様に試験を行ったところ、平均分散粒径は4μm
で、このフィルムのヘイズは25%であった。この組成
物を小型射出成形機により成形した試料片のノッチ付き
Izod衝撃強度は3Kgfcm/cm↑2であった。
施例3と同様に射出成形した試料片のノッチ付きIzo
d衝撃強度は2.1Kgfcm/cm↑2であった。
レン10重量部の代わりに、合成例5の末端にホスホン
酸塩基を有する低密度ポリエチレンを用い、その他は実
施例3と同様に試験を行ったところ、平均分散粒径は
0.5μmで、このフィルムのヘイズは5%であった。
このフィルムのゲルは少なく、膜面の状態は良好であっ
た。この組成物を小型射出成形機により成形した試料片
のノッチ付きIzod衝撃強度は13Kgfcm/cm
↑2であった。
10重量部の代わりに、合成例6のトリメトキシシリル
基を有する低密度ポリエチレンを用い、その他は実施例
3と同様に試験を行ったところ、平均分散粒径は1μm
で、このフィルムのヘイズは12%であった。このフィ
ルムのゲルは少なく、膜面の状態は良好であった。この
組成物を小型射出成形機により成形した試料片のノッチ
付きIzod衝撃強度は6Kgfcm/cm↑2であっ
た。
レン10重量部の代わりに、合成例7のスルホン酸塩基
を有する低密度ポリエチレンを用い、その他は実施例3
と同様に試験を行ったところ、平均分散粒径は0.5μ
mで、この押出しフィルムのヘイズは7%であった。こ
のフィルムのブツは少なく、膜面の状態は良好であっ
た。この組成物を小型射出成形機により成形した試料片
のノッチ付きIzod衝撃強度は12Kgfcm/cm
↑2であった。
が少なく、しかも外観との良好なフィルムを与える樹脂
組成物が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体
(A)およびカルボキシル基、カルボン酸誘導体基、ケ
イ素含有基、エポキシ基、スルホン酸塩基およびホスホ
ン酸塩基からなる群より選ばれる官能基を末端に有する
オレフィン系重合体(B)からなる樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の樹脂組成物からなるフィ
ルム。 - 【請求項3】 エチレン−ビニルアルコ−ル系共重合体
(A)と、カルボキシル基、カルボン酸誘導体基、ケイ
素含有基、エポキシ基、スルホン酸塩基およびホスホン
酸塩基からなる群より選ばれる官能基を末端に有するオ
レフィン系重合体(B)とを溶融混練後、押出製膜する
ことを特徴とする、(A)および(B)からなる樹脂組
成物からなるフィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18276893A JP3329895B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18276893A JP3329895B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0733925A JPH0733925A (ja) | 1995-02-03 |
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ID=16124086
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP18276893A Expired - Fee Related JP3329895B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 樹脂組成物 |
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US7834089B2 (en) * | 2007-05-08 | 2010-11-16 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Ionomeric ethylene vinyl alcohol compositions |
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-
1993
- 1993-07-23 JP JP18276893A patent/JP3329895B2/ja not_active Expired - Fee Related
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