JP3328209B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JP3328209B2
JP3328209B2 JP421499A JP421499A JP3328209B2 JP 3328209 B2 JP3328209 B2 JP 3328209B2 JP 421499 A JP421499 A JP 421499A JP 421499 A JP421499 A JP 421499A JP 3328209 B2 JP3328209 B2 JP 3328209B2
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holding
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shutter blade
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和生 三上
仁 山崎
康夫 山崎
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Olympus Optic Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、第1の枠と、こ
の第1の枠に対し光軸に沿い相対的に移動可能な第2の
枠と、を具備しているレンズ鏡筒に関する。
【0002】
【従来の技術】上述した如き構成のレンズ鏡筒は従来か
ら広く知られており、最近では例えば特開平1−217
408号公報に開示されている。
【0003】このようなレンズ鏡筒では焦点調整を精密
にする為に第2の枠に対する撮影光路に沿った第1の枠
の移動を出来るだけ滑らかにすることが求められてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記事情の
下でなされ、この発明の目的は、焦点調整を精密にする
為に第2の枠に対する第1の枠の移動を出来るだけ滑ら
かにすることが出来るレンズ鏡筒を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した如きこの発明の
目的を達成する為に、この発明に従ったレンズ鏡筒は
レンズを保持する第1の枠とこの第1の枠に対し光軸
方向に沿い相対的に移動可能な第2の枠と上記第1の
、第2の枠の上部に設けられ、上記第1の枠と上記第
2の枠との間に磁力を作用させる磁石と金属体とからな
る磁力手段と;第2の枠の下部であって光軸を通る垂直
線と異なる位置に配され、上記第1の枠を光軸方向に移
動自在に案内する案内軸と;を具備し上記磁力手段によ
り生じる磁力により、上記第1の枠と上記第2の枠との
間に、上記第1の枠が上記第2の枠に対し上記案内軸回
りに相対的に回動する方向の付勢力と光軸に交差する方
向の付勢力とが付与され、上記第2の枠に対する上記第
1の枠の振れを防止することを特徴としている。
【0006】また上述した如く構成されたことを特徴と
するこの発明に従ったレンズ鏡筒においては、上記磁力
手段を構成する磁石は上記第1の枠に固着され、上記金
属体は上記第2の枠に固着されることが出来る。 更に上
述した如く構成されたことを特徴とするこの発明に従っ
たレンズ鏡筒においてはまた、上記第2の枠に配され上
記第1の枠が上記案内軸回りに回動することを規制可能
な案内部を具備し、上記磁力手段による磁力により、上
記第1の枠を上記案内部に当接させることが出来る
【0007】
【作用】上述した如く構成されたことを特徴としている
この発明に従ったレンズ鏡筒においては、レンズを保持
する第1の枠に対し第2の枠が光軸方向に沿い相対的に
移動可能である。上記第1の枠、第2の枠の上部には、
上記第1の枠と上記第2の枠との間に磁力を作用させる
磁石と金属体とからなる磁力手段が設けられている。第
2の枠の下部には光軸を通る垂直線と異なる位置に、上
記第1の枠を光軸方向に移動自在に案内する案内軸が配
されている。そして、上記磁力手段により生じる磁力に
より上記第1の枠と上記第2の枠との間に、上記第1
の枠が上記第2の枠に対し上記案内軸回りに相対的に回
動する方向の付勢力と光軸に交差する方向の付勢力とが
付与され、上記第2の枠に対する上記第1の枠の相対的
な回動による振れと上記第2の枠に対する上記第1の枠
の光軸に交差する方向の振れが防止される。そして、上
記第2の枠に対する上記第1の枠の光軸に沿った移動が
出来るだけ滑らかになる。
【0008】
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0010】図1には、シャッター装置付きレンズ鏡筒
の分解斜視図が示されている。
【0011】このレンズ鏡筒は、フォーカスレンズ群1
0を保持しているとともに1対のシャッター羽根12,
14を開閉自在に保持しておりレンズ保持枠として機能
する第1の保持枠16と、第1の保持枠16を撮影光路
の光軸18に沿い移動自在に保持しており第1の保持枠
16に対して相対的に移動可能な第2の保持枠20と、
を備えている。
【0012】第2の保持枠20は全体として円筒形状を
しており、撮影光路用中央開口20aが形成された隔壁
20bを有している。第2の保持枠20は第1の保持枠
16の移動駆動用動力ユニット22の大部分とシャッタ
ー羽根駆動ユニット24を支持している。
【0013】図2もさらに参照してより詳細に説明する
と、第2の保持枠20の隔壁20bの前面の上部には移
動駆動用動力ユニット22のモータ22aが横向きに支
持されていて、モータ22aの出力歯車22b付きの出
力軸は第2の保持枠20の周壁に形成されている凹部の
底面を貫通し外部に突出している。
【0014】第2の保持枠20において横向きに支持さ
れたモータ22aは、光軸18に沿った方向に長手方向
を延出させる場合に比べ、光軸18に沿った方向におけ
る第2の保持枠20の長さを小さくすることが出来、ひ
いては上記方向におけるレンズ鏡筒の長さを小さくする
ことが出来る。
【0015】上記凹部にはこの凹部の底面から突出した
複数の回転中心軸20cに回転自在に支持された複数の
歯車22cからなる減速歯車群が配置されていて、モー
タ22aの出力歯車22bは減速歯車群を回転させる。
減速歯車群中の複数の歯車22cの1つには多数のスリ
ットが周方向に等間隔で形成されている遮光円板22d
が同軸に形成されていて、遮光円板22dは上記凹部の
底面に設置されている自動焦点合わせ(AF)用フォト
インタラプタ22eを横切ることにより移動駆動用動力
ユニット22により移動が駆動される第1の保持枠16
のフォーカスレンズ群10の移動距離を測定する。な
お、モータ22aの出力歯車22bからの回転力が減速
歯車群中の複数の歯車22cを伝わる経路が図1中で矢
印により示されている。
【0016】第2の保持枠20の隔壁20bの前面の下
部には、シャッター羽根駆動レバー24aが隔壁20b
の前面の下部の右方領域から前方に向かい突出した回転
中心軸20dに回転自在に支持されている。シャッター
羽根駆動レバー24aからは回転中心軸20dよりも左
側からシャッター羽根駆動ピン26が前方向に突出して
いるとともにシャッター羽根駆動ピン26と同軸にシャ
ッター羽根駆動レバー回動範囲規制ピン28が後方向に
突出している。
【0017】シャッター羽根駆動レバー回動範囲規制ピ
ン28は、隔壁20bの前面の下部に形成されている回
動範囲規制凹所20eに挿入されていて回動範囲規制凹
所20eの上下の端に当接することによりシャッター羽
根駆動レバー24aの回動範囲、すなわち1対のシャッ
ター羽根12,14の回動範囲、を規制する。
【0018】シャッター羽根駆動レバー24aは上記前
面の下部から前方に向かい突出した支持突起20fに巻
装されたねじりコイルばね24bの一端により回転中心
軸20dよりも左側の部分を下方に付勢されている。
【0019】シャッター羽根駆動レバー24aの右端部
の上面には隔壁20bの前面の右方領域に設置されてい
るプランジャ・ソレノイド駆動装置24cのプランジャ
30の下端が当接し、プランジャ30に巻装されている
螺旋状の圧縮コイルばね32の付勢力がねじりコイルば
ね24bの付勢力に抗してシャッター羽根駆動レバー2
4aで回転中心軸20dよりも左側の部分を上方に付勢
している。
【0020】この時、シャッター羽根駆動レバー24a
の左端部は隔壁20bの前面の下部の左方領域に設置さ
れている自動露出(AE)用フォトインタラプタ24d
を横切っている。
【0021】次に前述の第1の保持枠16を、図1の他
に図3及び図4も参照しながら詳細に説明する。
【0022】第1の保持枠16は、フォーカスレンズ群
10を中央開口に保持しているとともに前面の下部に前
方に向かい突出して形成されている1対の回転中心軸3
4を有したレンズ保持部材36を備えており、1対の回
転中心軸34に1対のシャッター羽根12,14の下部
の回転中心孔12a,14aが回動自在に被せられる。
【0023】第1の保持枠16はさらに、レンズ保持部
材36の前面に1対のシャッター羽根12,14の回動
を許容する所定の隙間G(図4)を介して着脱自在に取
り付けられレンズ保持部材36のフォーカスレンズ群1
0と同軸の中央開口を有したシャッター羽根押さえ部材
38を備えている。
【0024】レンズ保持部材36はフォーカスレンズ群
10と同軸に後方に突出した円筒形状のレンズ保持環3
6aを備えていて、レンズ保持環36aの外周面上には
光軸18に平行に延出した複数の周方向位置決め突起3
6bが形成されている。
【0025】レンズ保持部材36はレンズ保持環36a
の複数の周方向位置決め突起36bを第2の保持枠20
の隔壁20bの撮影光路用中央開口20aの内周面に形
成された複数の対応する周方向位置決め溝20gに合致
させることにより所定の周方向位置でレンズ保持環36
aを撮影光路用中央開口20aに対して移動自在に保持
させる。
【0026】なおここで、レンズ保持環36aの複数の
周方向位置決め突起36bと第2の保持枠20の隔壁2
0bの撮影光路用中央開口20aの複数の対応する周方
向位置決め溝20gとの間には、撮影光路用中央開口2
0aに対するレンズ保持環36aの滑らかな移動を可能
とする為に所定の間隙が創出されている。
【0027】レンズ保持環36aの下部には、第2の保
持枠20の隔壁20bの前面の下部のシャッター羽根駆
動レバー24aの下方で光軸18を通過する垂直線より
も右側の座孔20hに後端を支持された前方突出移動案
内棒40が図4に示す如く摺動自在に挿入される移動案
内孔36cが形成されていて、第2の保持枠20の隔壁
20bとレンズ保持環36aとの間で図4に示す如く前
方突出移動案内棒40に巻装された圧縮コイルばね42
の付勢力により隔壁20bの前方に向かい付勢されてい
る。
【0028】この実施の形態において前方突出移動案内
棒40は、光軸18に沿ったレンズ保持部材36、即ち
第1の保持枠16、のレンズ保持部材36の移動を案内
する案内手段を構成している。
【0029】レンズ保持環36aの上部には上方に向か
い突出した島部36dが形成されていて、島部36dの
上端面には磁石44が埋め込まれている。
【0030】レンズ保持環36aの島部36dは図2に
特によく示す第2の保持枠20の隔壁20bの前面の上
部に前方に向かい延出した移動案内溝20i中に挿入さ
れていて、移動案内溝20i中で磁石44が上方のモー
タ22aの回転子及び固定子を格納した金属製ハウジン
グに吸引される。
【0031】即ち、レンズ保持環36aの島部36dの
磁石44と第2の保持枠20のモータ22aの金属製ハ
ウジングとの組み合わせが、第1の保持枠16と第2の
保持枠20とを光軸18、即ち撮影光路、と交差する方
向において互いに磁力により吸引し引き寄せる磁力手段
を構成している。
【0032】磁石44の磁力によるこの吸引は前方突出
移動案内棒40の回りでのレンズ保持環36aの時計回
り方向(前方から見て)への回動を生じさせ、レンズ保
持環36aの島部36dの右外側面36e(図3)を第
2の保持枠20の隔壁20bの前面の移動案内溝20i
の右内側面20jに当接させる。
【0033】磁石44の磁力により生じたこの当接は、
移動案内溝20i中での光軸18に沿った方向における
島部36dの滑らかな移動、及び第2の保持枠20の隔
壁20bの撮影光路用中央開口20aの複数の周方向位
置決め溝20g中での第1の保持枠16のレンズ保持部
材36のレンズ保持環36aの複数の周方向位置決め突
起36bの滑らかな移動を保障している。即ち、第2の
保持枠20に対する光軸18に沿った方向における第1
の保持枠16の滑らかな移動を保障している。
【0034】磁石44の磁力による上記吸引はさらに、
シャッター羽根駆動ユニット24によるシャッター羽根
12,14の開閉動作時に上記当接が解除されて第1の
保持枠16が前方突出移動案内棒40の回りで光軸18
と交差する方向に振れることを防止している。
【0035】第2の保持枠20のシャッター羽根駆動レ
バー24aのシャッター羽根駆動ピン26が、図4に示
す如く第1の保持枠16のレンズ保持部材36の下部で
1対の回転中心軸34の間に上下方向に延出して形成さ
れている長孔36f及びこれに対応してシャッター羽根
押さえ部材38に形成されている長孔38aに挿入され
ていて、レンズ保持部材36とシャッター羽根押さえ部
材38との間では1対のシャッター羽根12,14の下
部のシャッター羽根駆動カム孔12b,14b(図1)
に挿入されている。
【0036】シャッター羽根駆動ピン26は第2の保持
枠20中における第1の保持枠16の移動距離よりも大
きな長さを有していて、第2の保持枠20中において第
1の保持枠16が移動している間では上記挿入から離脱
しない。
【0037】シャッター羽根駆動レバー24aが上下に
回動することにより1対のシャッター羽根12,14は
シャッター羽根駆動ピン26とシャッター羽根駆動カム
孔12b,14bとの作用により図5及び図6に示す如
くフォーカスレンズ群10を覆った閉位置とフォーカス
レンズ群10を開放した開位置との間で回動される。
【0038】第1の保持枠16のレンズ保持部材36の
前面にはさらに、図3に特に良く示す如く、上記前面に
対する1対のシャッター羽根12,14の摺動により生
じる摩擦抵抗を減少させる為にフォーカスレンズ群10
の周囲から1対のシャッター羽根12,14の回動軌跡
に沿い弧状に延出した複数の均等な高さの摩擦低減レー
ル36gが形成されているとともに、上記前面に近い方
に配置されるシャッター羽根14の回動軌跡中でシャッ
ター羽根14の開放位置の近傍にシャッター羽根乗り上
げ突起36hが形成されている。
【0039】シャッター羽根乗り上げ突起36hの前
面、即ち突出面、は、シャッター羽根14の開放位置に
近づくにつれて序々に前方に持ち上がった斜面であり、
シャッター羽根14は開放位置に近づくと図6に示す如
くシャッター羽根乗り上げ突起36hの斜面に乗り上が
り摩擦抵抗を増大させる。シャッター羽根乗り上げ突起
36hの斜面に乗り上がったシャッター羽根14は運動
エネルギが摩擦抵抗に変えられるので図6に示す如く開
放位置に到達した時には開放位置からのバウンドが抑制
されフォーカスレンズ群10の周辺領域の一部を覆うこ
とがない。
【0040】シャッター羽根乗り上げ突起36hの斜面
に乗り上がったシャッター羽根14の一部は前方に向か
い撓み、隣接するもう1つのシャッター羽根12に対し
てもも摺動する。この為もう1つのシャッター羽根12
もまた開放位置近傍で運動エネルギが摩擦抵抗に変えら
れるので図6に示す如く開放位置に到達した時には開放
位置からのバウンドが抑制されフォーカスレンズ群10
の周辺領域の一部を覆うことがない。
【0041】上述した如く第1の保持枠16を移動自在
に保持した第2の保持枠20の前端には、図1,4,7
に示す如く、第1の保持枠16の為の移動駆動用動力ユ
ニット22の一部を構成しているカム環46を光軸18
と同軸に回転自在に保持した円筒形状の前端押さえ48
が例えばねじの如き公知の着脱自在な固定手段により固
定されている。
【0042】カム環46の後端面には、移動駆動用動力
ユニット22の減速歯車群中の最終の歯車22cに噛み
合うラック歯46aが略半周に渡り形成されている。カ
ム環46の内周面には、カム環46を前方から見て時計
回り方向に回転させた場合に前端面から後端面に向かい
進行する傾斜面により構成されたカム面46bが形成さ
れている。
【0043】カム面46bには、第2の保持枠20と第
1の保持枠16との間の前方突出移動案内棒40に巻装
された圧縮コイルばね42の付勢力により隔壁20bの
前方に向かい付勢されている第1の保持枠16のレンズ
保持部材36の前面の下部で移動案内孔36cの下方に
形成された前方突出部36iが当接されている。
【0044】従ってカム環46を前方から見て時計回り
方向に回転させるとカム面46bが第1の保持枠16の
レンズ保持部材36の前面の下部の前方突出部36iを
押圧し、第1の保持枠16を前方突出移動案内棒40に
巻装された圧縮コイルばね42の付勢力に抗して第2の
保持枠20中で後方に向かい移動させる。
【0045】またこれとは逆にカム環46を前方から見
て反時計回り方向に回転させると、第1の保持枠16を
第2の保持枠20中で前方に向かい付勢している前方突
出移動案内棒40に巻装された圧縮コイルばね42の付
勢力により前面の下部の前方突出部36iをカム環46
のカム面46bに当接させている第1の保持枠16はカ
ム面46bの傾斜に従って圧縮コイルばね42の付勢力
により第2の保持枠20中で前方に向かい移動する。
【0046】カム環46の前端面には前方に突出した回
動規制ピン46cが形成されており、前端押さえ48の
前端面には回動規制ピン46cが挿入され回動規制ピン
46cの周方向における移動範囲を規制する周方向に所
定の範囲で延出した回動規制切り欠き48aが形成され
ている。
【0047】なおここでカム環46の回動規制ピン46
cが回動規制切り欠き48aの時計回り方向端に位置し
ている時には、第1の保持枠16は第2の保持枠20中
で後端位置に配置されている。またこれとは逆にカム環
46の回動規制ピン46cが回動規制切り欠き48aの
反時計回り方向端に位置している時には、第1の保持枠
16は第2の保持枠20中で前端位置に配置されてい
る。
【0048】以上詳述した如く構成されたシャッター装
置付きレンズ鏡筒は、これが装着された図示しないカメ
ラ本体に設けられているシャッタ釦を押圧すると、レン
ズ鏡筒の光軸18の延長線上で前方に位置している被写
体までの距離を上記カメラ本体に設けられている自動焦
点合わせ(AF)ユニットの例えば赤外線ビームを使用
し測距手段が測定する同時に上記カメラ本体に設けられ
ている自動露出(AE)ユニットが被写体における最適
な露出の値を測定する。
【0049】シャッタ釦が押圧されると移動駆動用動力
ユニット22のモータ22aは減速歯車群を介してカム
環46を時計回り方向に回転させ、カム環46の回動規
制ピン46cを回動規制切り欠き48aの時計回り方向
端まで一旦移動させる。カム環46の回動規制ピン46
cが回動規制切り欠き48aの時計回り方向端に到達し
た後、モータ22aは減速歯車群を介してカム環46を
反時計回り方向に回転させる。この回転は、自動焦点合
わせ(AF)ユニットの測距手段が測定した被写体まで
の距離に対応した焦点合致位置まで第1の保持枠16が
第2の保持枠20中で前方に移動するまで続けられる。
この移動距離は、移動駆動用動力ユニット22の減速歯
車群中の遮光円板22dが自動焦点合わせ(AF)用フ
ォトインタラプタ22eを横切ることにより測定され
る。
【0050】焦点合致位置では被写体の像が第1の保持
枠16のフォーカスレンズ群10により上記カメラ本体
中のフィルム面に合焦することが出来る。
【0051】第1の保持枠16が焦点合致位置に到達す
るとシャッター羽根駆動ユニット24のプランジャ・ソ
レノイド駆動装置24cに通電されプランジャ30が螺
旋状の圧縮コイルばね32の付勢力に抗して引き上げら
れる。これによりシャッター羽根駆動レバー24aが回
転中心軸20dの回りで捩じりコイルばね24bの付勢
力により反時計回り方向に回動しシャッター羽根駆動ピ
ン26を下降させる。シャッター羽根駆動ピン26の下
降は1対のシャッター羽根12,14を図6に示す開位
置へと移動させる。
【0052】1対のシャッター羽根12,14は開位置
への到着時に前述したシャッター羽根乗り上げ突起36
hの作用により開位置からのバウンドが効果的に防止さ
れている。
【0053】シャッター羽根駆動レバー24aの反時計
回り方向への回動、即ち1対のシャッター羽根12,1
4の閉位置から開位置への移動、は自動露出(AE)用
フォトインタラプタ24dにより検知され、上述した自
動露出(AE)ユニットが測定した被写体の最適な露出
の値に対応する露光量が得られるとプランジャ・ソレノ
イド駆動装置24cへの通電が停止されプランジャ30
は螺旋状の圧縮コイルばね32の付勢力により下降され
る。これによりシャッター羽根駆動レバー24aが回転
中心軸20dの回りで捩じりコイルばね24bの付勢力
に抗して時計回り方向に回動されシャッター羽根駆動ピ
ン26を上昇させる。シャッター羽根駆動ピン26の上
昇は1対のシャッター羽根12,14を図5に示す閉位
置へと移動させる。
【0054】1対のシャッター羽根12,14の閉位置
または開位置から開位置または閉位置への回動の開位置
または閉位置での停止は第1の保持枠16を前方突出移
動案内棒40の回りで反時計回り方向に回動させようと
するが、第1の保持枠16のレンズ保持環36aの上部
の島部36dに埋め込まれている磁石44が上方のモー
タ22aの回転子及び固定子を格納した金属製ハウジン
グに吸引されていることにより、第2の保持枠20の隔
壁20bの前面の移動案内溝20iの右内側面20j
(図2)に対するレンズ保持環36aの島部36dの右
外側面36e(図3)が保持され、前述した如く第1の
保持枠16が前方突出移動案内棒40の回りで光軸18
と交差する方向に振れることが防止される。
【0055】なお上述した一実施の形態では1対のシャ
ッター羽根12,14が開位置へ到達した時のみシャッ
ター羽根乗り上げ突起36hの作用により開位置からの
バウンドが効果的に防止されているが、シャッター羽根
乗り上げ突起36hをシャッター羽根14の回動軌跡中
で閉位置の近傍に設けることにより閉位置へ到達した時
に閉位置からバウンドしてフォーカスレンズ群10の覆
いを僅かに開放してしまうことの確実な防止にも役立て
ることが出来る。
【0056】また上述した一実施の形態はスチールカメ
ラに適用されていたがビデオカメラその他のシャッター
装置付きレンズ鏡筒を有する光学装置にも適用させるこ
とが出来る。
【0057】
【発明の効果】以上詳述した如く、この発明に従ったレ
ンズ鏡筒では、焦点調整を精密にする為に、磁力手段が
発生する磁力により第2の保持枠に対する第1の保持枠
の相対的な移動を出来るだけ滑らかにすることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に従ったシャッター装
置付きレンズ鏡筒の概略的な分解斜視図。
【図2】図1のシャッター装置付きレンズ鏡筒において
フォーカスレンズ群及びシャッター羽根を保持している
第1の保持枠を光軸方向に移動自在に保持した第2の保
持枠の概略的な前面図。
【図3】図1のシャッター装置付きレンズ鏡筒において
フォーカスレンズ群及びシャッター羽根を保持している
第1の保持枠のレンズ保持部の概略的な前面図。
【図4】図1のシャッター装置付きレンズ鏡筒の概略的
な縦断面図。
【図5】図1のシャッター装置付きレンズ鏡筒において
フォーカスレンズ群及びシャッター羽根を保持している
第1の保持枠をシャッター羽根が閉位置に配置された状
態で示す概略的な前面図。
【図6】図1のシャッター装置付きレンズ鏡筒において
フォーカスレンズ群及びシャッター羽根を保持している
第1の保持枠をシャッター羽根が開位置に配置された状
態で示す概略的な前面図。
【図7】図1のシャッター装置付きレンズ鏡筒の部分的
な断面を伴った概略的な分解側面図である。
【符号の説明】
16 第1の保持枠 18 光軸 20 第2の保持枠 22a モータ(磁力手段) 40 前方突出移動案内棒(案内手段) 44 磁石(磁力手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−304410(JP,A) 特開 平4−50906(JP,A) 特開 平4−50907(JP,A) 実開 昭55−99508(JP,U) 実開 昭61−99114(JP,U) 実開 平5−79517(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/02 - 7/105 G03B 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズを保持する第1の枠と、 この第1の枠に対し光軸方向に沿い相対的に移動可能な
    第2の枠と、 上記第1の枠、第2の枠の上部に設けられ、上記第1の
    枠と上記第2の枠との間に磁力を作用させる磁石と金属
    体とからなる磁力手段と、 第2の枠の下部であって光軸を通る垂直線と異なる位置
    に配され、上記第1の枠を光軸方向に移動自在に案内す
    る案内軸と、 を具備し、上記磁力手段により生じる 磁力により、上記第1の枠と
    上記第2の枠との間に、上記第1の枠が上記第2の枠に
    対し上記案内軸回りに相対的に回動する方向の付勢力と
    光軸に交差する方向の付勢力とが付与され、上記第2の
    枠に対する上記第1の枠の振れを防止することを特徴と
    するレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 上記磁力手段を構成する磁石は上記第1
    の枠に固着され、上記金属体は上記第2の枠に固着され
    ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 上記第2の枠に配され上記第1の枠が上
    記案内軸回りに回動することを規制可能な案内部を具備
    し、上記磁力手段による磁力により、上記第1の枠を上
    記案内部に当接させることを特徴とする請求項1又は2
    に記載のレンズ鏡筒。
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