JP3327001B2 - 変圧器の円筒巻線とその製作方法 - Google Patents
変圧器の円筒巻線とその製作方法Info
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- JP3327001B2 JP3327001B2 JP26668994A JP26668994A JP3327001B2 JP 3327001 B2 JP3327001 B2 JP 3327001B2 JP 26668994 A JP26668994 A JP 26668994A JP 26668994 A JP26668994 A JP 26668994A JP 3327001 B2 JP3327001 B2 JP 3327001B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、変圧器の巻線に関し、
特に円筒巻線の製作時に絶縁被覆導体の寸法公差による
巻線高さの調整に関するものである。
特に円筒巻線の製作時に絶縁被覆導体の寸法公差による
巻線高さの調整に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】円筒（レヤー）巻線は、１本（又は複数
本）の絶縁被覆導体を巻線軸方向に巻回してゆき、１層
（の円筒コイル）を巻く毎に、絶縁層（必要により軸方
向ダクトピースを配置した冷却ダクト）を配置し、次の
層（円筒コイル）をこの絶縁層（または、必要により冷
却ダクト）を介して巻回したものである。このような円
筒巻線は、巻線の径方向の断面積が小さいので、短絡時
の耐短絡機械力を確保するため、円筒巻線の製作時に
は、巻線作業中に巻線高さが設計寸法になるように補正
用の絶縁物を入れて寸法を補正しながら巻回している。
本）の絶縁被覆導体を巻線軸方向に巻回してゆき、１層
（の円筒コイル）を巻く毎に、絶縁層（必要により軸方
向ダクトピースを配置した冷却ダクト）を配置し、次の
層（円筒コイル）をこの絶縁層（または、必要により冷
却ダクト）を介して巻回したものである。このような円
筒巻線は、巻線の径方向の断面積が小さいので、短絡時
の耐短絡機械力を確保するため、円筒巻線の製作時に
は、巻線作業中に巻線高さが設計寸法になるように補正
用の絶縁物を入れて寸法を補正しながら巻回している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、設計時に円筒
巻線の高さを設計指示する際には、絶縁被覆導体（電
線）の公差や導体の絶縁被覆の厚みの公差および寸法的
な余裕を考慮する必要があり、巻線製作時には巻線高さ
の仕上がり寸法を推定しながら補正用リングを挿入する
作業を行うために、設計、製造ともにその対策が課題と
なっている。設計部門では明確な設計方針が必要とな
り、製造部門では作業者に経験が求められることにな
る。
巻線の高さを設計指示する際には、絶縁被覆導体（電
線）の公差や導体の絶縁被覆の厚みの公差および寸法的
な余裕を考慮する必要があり、巻線製作時には巻線高さ
の仕上がり寸法を推定しながら補正用リングを挿入する
作業を行うために、設計、製造ともにその対策が課題と
なっている。設計部門では明確な設計方針が必要とな
り、製造部門では作業者に経験が求められることにな
る。
【０００４】本発明は、以上のような点に鑑みてなされ
たもので、巻線作業時の巻線作業者の作業が容易で、巻
線の軸方向の電磁中心を簡単に一致させることができ、
巻線に発生する短絡機械力を低く抑えた変圧器の円筒巻
線を提供することを目的とする。
たもので、巻線作業時の巻線作業者の作業が容易で、巻
線の軸方向の電磁中心を簡単に一致させることができ、
巻線に発生する短絡機械力を低く抑えた変圧器の円筒巻
線を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の変圧器の巻線では、巻線作業時に軸方向の
所定位置から巻回し、巻線の仕上がり寸法（巻線の軸方
向の寸法、すなわち、巻線高さ）と設計指示寸法から巻
線高さの差を求め、巻線高さが設計指示寸法に達しない
場合は不足分に相当する分の補正用リングを巻線と巻線
下部の押えリング間に挿入する。巻線高さが設計指示寸
法を超えてしまった場合は、巻線の下部の調整部材を抜
いて調整する。さらに、巻線相互の軸方向の電磁中心が
一致するように、調整部材を巻線の上部に移動して巻線
の位置を調整する。
め、本発明の変圧器の巻線では、巻線作業時に軸方向の
所定位置から巻回し、巻線の仕上がり寸法（巻線の軸方
向の寸法、すなわち、巻線高さ）と設計指示寸法から巻
線高さの差を求め、巻線高さが設計指示寸法に達しない
場合は不足分に相当する分の補正用リングを巻線と巻線
下部の押えリング間に挿入する。巻線高さが設計指示寸
法を超えてしまった場合は、巻線の下部の調整部材を抜
いて調整する。さらに、巻線相互の軸方向の電磁中心が
一致するように、調整部材を巻線の上部に移動して巻線
の位置を調整する。
【０００６】
【作用】本発明の変圧器の円筒巻線の構成では、補正用
リングの挿入と調整部材の調整により、巻線の軸方向
（高さ）寸法および巻線相互の軸方向の電磁中心を正確
に設計値に一致させることにより、巻線に発生する短絡
機械力を低く押えることができる。
リングの挿入と調整部材の調整により、巻線の軸方向
（高さ）寸法および巻線相互の軸方向の電磁中心を正確
に設計値に一致させることにより、巻線に発生する短絡
機械力を低く押えることができる。
【０００７】
【実施例】以下、本発明の変圧器の円筒巻線の実施例を
図に基づいて説明する。
図に基づいて説明する。
【０００８】図１は本発明の変圧器の円筒巻線の実施例
を示す巻線の構成図を示す。図１において、鉄心１の外
周に低圧巻線２および高圧巻線３を巻装している。低圧
巻線２および高圧巻線３がそれぞれ円筒巻線の場合を示
しているが、本発明は、いずれか一方が円筒巻線の場合
でもその一方の円筒巻線に適用できる。
を示す巻線の構成図を示す。図１において、鉄心１の外
周に低圧巻線２および高圧巻線３を巻装している。低圧
巻線２および高圧巻線３がそれぞれ円筒巻線の場合を示
しているが、本発明は、いずれか一方が円筒巻線の場合
でもその一方の円筒巻線に適用できる。
【０００９】低圧巻線２の上部には押えリング４Ａが、
下部には押えリング４Ｂが配設され、またこれら上部お
よび下部の押えリング４Ａ，４Ｂを両側から押えるよう
に絶縁部材７Ａ，７Ｂが配設されている。この絶縁部材
７Ａ，７Ｂは夫々絶縁リングＬｉに貼り付けられた絶縁
ピース８Ａおよび８Ｂにより形成されている。
下部には押えリング４Ｂが配設され、またこれら上部お
よび下部の押えリング４Ａ，４Ｂを両側から押えるよう
に絶縁部材７Ａ，７Ｂが配設されている。この絶縁部材
７Ａ，７Ｂは夫々絶縁リングＬｉに貼り付けられた絶縁
ピース８Ａおよび８Ｂにより形成されている。
【００１０】６Ａは下部の押えリング４Ｂと絶縁部材７
Ｂ間に設けられた円筒巻線体の軸方向位置を調整する調
整部材（手段）であって、本実施例においては、図２に
示すように矩形片の調整用ピースから成り、その一端側
にキー溝イを有する。なお図２において、（Ａ）は平面
図、（Ｂ）は縦方向ダクトピース１２に装着した斜視図
である。
Ｂ間に設けられた円筒巻線体の軸方向位置を調整する調
整部材（手段）であって、本実施例においては、図２に
示すように矩形片の調整用ピースから成り、その一端側
にキー溝イを有する。なお図２において、（Ａ）は平面
図、（Ｂ）は縦方向ダクトピース１２に装着した斜視図
である。
【００１１】高圧巻線３の上部には押えリング５Ａが、
下部には押えリング５Ｂが配設され、さらに下部の押え
リング５Ｂの下には調整部材６Ｂと、絶縁部材７Ｂが２
段に配設されている。また、上部の押えリング５Ａの上
には絶縁リングＬｉに貼り付けられた絶縁ピース８Ａが
２段に配設されている。１２は縦方向ダクトピースであ
る。なお、調整部材６Ｂも図２に示すような形状であ
る。
下部には押えリング５Ｂが配設され、さらに下部の押え
リング５Ｂの下には調整部材６Ｂと、絶縁部材７Ｂが２
段に配設されている。また、上部の押えリング５Ａの上
には絶縁リングＬｉに貼り付けられた絶縁ピース８Ａが
２段に配設されている。１２は縦方向ダクトピースであ
る。なお、調整部材６Ｂも図２に示すような形状であ
る。
【００１２】最上段の絶縁リングＬｉの上にはクランプ
リング９が配設されて巻線全体を締め付けている。ま
た、巻線高さの補正用リング１０は図３に示すように、
それぞれ低圧巻線２および高圧巻線３の各層（円筒コイ
ル）と同一の内外径で、１カ所で切断された形になって
いる。１１は切れ目である。
リング９が配設されて巻線全体を締め付けている。ま
た、巻線高さの補正用リング１０は図３に示すように、
それぞれ低圧巻線２および高圧巻線３の各層（円筒コイ
ル）と同一の内外径で、１カ所で切断された形になって
いる。１１は切れ目である。
【００１３】各層の巻線作業は、絶縁被覆導体を巻回す
るとき、まず、一端側から詰めて設計指示値の巻数を巻
回する。このとき巻線の仕上がり寸法（巻線の軸方向の
長さ寸法、即ち巻線高さ）は意識しない。
るとき、まず、一端側から詰めて設計指示値の巻数を巻
回する。このとき巻線の仕上がり寸法（巻線の軸方向の
長さ寸法、即ち巻線高さ）は意識しない。
【００１４】巻き終わった段階で、巻線の仕上がり寸法
を計り、設計寸法とに差がある場合は、その差を求め、
設計指示寸法に達しないときは、補正用リング１０をそ
の不足分に相当する寸法だけ、低圧巻線２の場合は、低
圧側押えリング４Ｂとの間に、高圧巻線の場合は、高圧
側押えリング５Ｂとの間に挿入して巻線の仕上がり寸法
の不足分を補う。
を計り、設計寸法とに差がある場合は、その差を求め、
設計指示寸法に達しないときは、補正用リング１０をそ
の不足分に相当する寸法だけ、低圧巻線２の場合は、低
圧側押えリング４Ｂとの間に、高圧巻線の場合は、高圧
側押えリング５Ｂとの間に挿入して巻線の仕上がり寸法
の不足分を補う。
【００１５】次に、低圧巻線２と高圧巻線３の電磁中心
が一致するように補正リング１０の挿入量に応じて、調
整部材６Ａを押えリング４Ａと絶縁ピース８Ａの間に、
または調整部材６Ｂを押えリング５Ａと絶縁ピース８Ａ
の間に適切な寸法分を移動させて、両巻線の電磁中心を
合わせる。
が一致するように補正リング１０の挿入量に応じて、調
整部材６Ａを押えリング４Ａと絶縁ピース８Ａの間に、
または調整部材６Ｂを押えリング５Ａと絶縁ピース８Ａ
の間に適切な寸法分を移動させて、両巻線の電磁中心を
合わせる。
【００１６】巻線の仕上がり寸法が設計指示寸法を超え
た場合は、巻線の下部の調整部材６Ａ，６Ｂを必要量だ
け取り除いて調整する。そして、低圧巻線２と高圧巻線
３の巻線の軸方向の電磁中心が一致するように、調整部
材６Ａを低圧側押えリング４Ｂと絶縁ピース８Ｂの間か
ら抜き取り、低圧側押えリング４Ａと絶縁ピース８Ａの
間に、調整部材６Ｂを高圧側押えリング５Ｂと絶縁ピー
ス８Ｂの間から高圧側押えリング５Ａと絶縁ピース８Ａ
の間に移動させて、両巻線の電磁中心を合わせる。
た場合は、巻線の下部の調整部材６Ａ，６Ｂを必要量だ
け取り除いて調整する。そして、低圧巻線２と高圧巻線
３の巻線の軸方向の電磁中心が一致するように、調整部
材６Ａを低圧側押えリング４Ｂと絶縁ピース８Ｂの間か
ら抜き取り、低圧側押えリング４Ａと絶縁ピース８Ａの
間に、調整部材６Ｂを高圧側押えリング５Ｂと絶縁ピー
ス８Ｂの間から高圧側押えリング５Ａと絶縁ピース８Ａ
の間に移動させて、両巻線の電磁中心を合わせる。
【００１７】図４は本発明の第２の実施例の構成図で、
図１の実施例においては、低圧巻線と高圧巻線の電磁中
心を合わせる調整部材６Ａ，６Ｂに調整用ピースを使用
した場合であるが、本実施例においては、この調整用ピ
ース６Ａ，６Ｂを使用せずに、図５に示すように、図３
の補正用リング１０を調整用リング１０′として使用し
たものである。
図１の実施例においては、低圧巻線と高圧巻線の電磁中
心を合わせる調整部材６Ａ，６Ｂに調整用ピースを使用
した場合であるが、本実施例においては、この調整用ピ
ース６Ａ，６Ｂを使用せずに、図５に示すように、図３
の補正用リング１０を調整用リング１０′として使用し
たものである。
【００１８】図１の場合は、縦ダクトピース１２の下側
押えリング４Ｂ，５Ｂの下へ出る部分を利用して調整用
ピースによる調整部材６Ａ，６Ｂを設置しているため、
絶縁ピース８Ｂを設置するための寸法が短くなり、絶縁
ピース８Ｂの設置が困難となり、センターを出すための
治具等が必要となるが、図４の実施例においては調整用
リング１０′は補正用リングと同じリング状であるため
縦方向ダクトピースは利用する必要がないので、下側押
えリングの下の縦方向ダクトは従来通り使用でき、絶縁
ピースの設置が容易となり、治具等が不要となる効果が
ある。
押えリング４Ｂ，５Ｂの下へ出る部分を利用して調整用
ピースによる調整部材６Ａ，６Ｂを設置しているため、
絶縁ピース８Ｂを設置するための寸法が短くなり、絶縁
ピース８Ｂの設置が困難となり、センターを出すための
治具等が必要となるが、図４の実施例においては調整用
リング１０′は補正用リングと同じリング状であるため
縦方向ダクトピースは利用する必要がないので、下側押
えリングの下の縦方向ダクトは従来通り使用でき、絶縁
ピースの設置が容易となり、治具等が不要となる効果が
ある。
【００１９】図６は本発明の第３の実施例で、この実施
例は、低圧巻線２と高圧巻線３との電磁中心を一致する
のを容易にしたものである。
例は、低圧巻線２と高圧巻線３との電磁中心を一致する
のを容易にしたものである。
【００２０】即ち、巻線２（３）仕上がり寸法が、設計
指示寸法に達しない場合は、前記の実施例と同様に補正
リング１０を設計指示寸法に達する厚さだけ巻線２
（３）と押えリング４Ｂ（５Ｂ）との間に挿入して巻線
高さの不足分を補正する。
指示寸法に達しない場合は、前記の実施例と同様に補正
リング１０を設計指示寸法に達する厚さだけ巻線２
（３）と押えリング４Ｂ（５Ｂ）との間に挿入して巻線
高さの不足分を補正する。
【００２１】次に、低圧巻線２と高圧巻線３の電磁中心
が一致するように、補正リング１０の挿入量に応じて、
絶縁部材７Ｂ（７Ａ）と高圧側押えリング５Ｂ（５Ａ）
の間の調整用ピース６を絶縁部材７Ａ（７Ｂ）と高圧側
押えリング５Ａ（５Ｂ）の間に必要な量移動させ、高圧
巻線３の電磁中心を低圧側巻線２の電磁中心と一致させ
る。
が一致するように、補正リング１０の挿入量に応じて、
絶縁部材７Ｂ（７Ａ）と高圧側押えリング５Ｂ（５Ａ）
の間の調整用ピース６を絶縁部材７Ａ（７Ｂ）と高圧側
押えリング５Ａ（５Ｂ）の間に必要な量移動させ、高圧
巻線３の電磁中心を低圧側巻線２の電磁中心と一致させ
る。
【００２２】なお、本実施例においては、高圧巻線３側
の一方に調整用ピース６を設けた場合であるが、低圧巻
線２側の一方に設けてもよい。
の一方に調整用ピース６を設けた場合であるが、低圧巻
線２側の一方に設けてもよい。
【００２３】本実施例においては、調整部材の移動が中
身組立完了までの間ならいつでも出来、また電磁中心を
調整する調整部材（調整用ピース）６を高圧又は低圧巻
線の一方に集めてそれを調整するようにしたため、調整
が簡単となる。
身組立完了までの間ならいつでも出来、また電磁中心を
調整する調整部材（調整用ピース）６を高圧又は低圧巻
線の一方に集めてそれを調整するようにしたため、調整
が簡単となる。
【００２４】図７は本発明の第４の実施例を示し、本実
施例は、調整部材を調整リング１０′で形成し、高圧巻
線３と低圧巻線２との電磁中心を、低圧巻線２側で調整
して一致させた場合である。
施例は、調整部材を調整リング１０′で形成し、高圧巻
線３と低圧巻線２との電磁中心を、低圧巻線２側で調整
して一致させた場合である。
【００２５】巻線の軸方向の長さ寸法の調整は、図７と
同じに行い、電磁中心の調整は、補正リング１０の挿入
量に応じて絶縁部材８Ｂ（８Ａ）と低圧側押えリング４
Ｂ（４Ａ）の間の調整用リング１０′を絶縁部材８Ａ
（８Ｂ）と低圧側押えリング４Ａ（４Ｂ）の間に必要な
量移動させ、低圧巻線２の電磁中心を高圧巻線３の電磁
中心に一致させる。
同じに行い、電磁中心の調整は、補正リング１０の挿入
量に応じて絶縁部材８Ｂ（８Ａ）と低圧側押えリング４
Ｂ（４Ａ）の間の調整用リング１０′を絶縁部材８Ａ
（８Ｂ）と低圧側押えリング４Ａ（４Ｂ）の間に必要な
量移動させ、低圧巻線２の電磁中心を高圧巻線３の電磁
中心に一致させる。
【００２６】なお、本実施例においても、高圧巻線３側
の一方で調整するようにしてもよい。
の一方で調整するようにしてもよい。
【００２７】第３および第４の実施例において、絶縁部
材７Ａ，７Ｂの絶縁ピース８Ａ，８Ｂを１段で構成し、
押えリング５Ａ，５Ｂでその分を補った場合であるが、
このように１段にすることにより、絶縁ピースの設置が
低圧巻線内側のくさびだけで可能となるため、高圧巻線
側では、絶縁ピースの設置に関する問題が解消される。
また、部品点数も減少する。
材７Ａ，７Ｂの絶縁ピース８Ａ，８Ｂを１段で構成し、
押えリング５Ａ，５Ｂでその分を補った場合であるが、
このように１段にすることにより、絶縁ピースの設置が
低圧巻線内側のくさびだけで可能となるため、高圧巻線
側では、絶縁ピースの設置に関する問題が解消される。
また、部品点数も減少する。
【００２８】なお、この第３および第４の実施例は、巻
線の軸方向の長さ寸法が設計指示寸法を超過した場合に
は適用できないので、かかる場合は、第１および第２の
実施例を適用する。
線の軸方向の長さ寸法が設計指示寸法を超過した場合に
は適用できないので、かかる場合は、第１および第２の
実施例を適用する。
【００２９】
【発明の効果】以上のように、本発明の変圧器の巻線に
よれば、 （１）巻線作業時に軸方向の所定の位置から巻回し、巻
線の仕上がり寸法（巻線の軸方向の寸法、すなわち巻線
高さ）と設計寸法との差を求め、巻線高さが設計寸法に
達しない場合は、巻線の下部に補正用リングを挿入して
巻線高さを補正すればよいので、巻線作業者は巻線高さ
をあまり気にせずに絶縁被覆導体を巻回することだけを
注意して作業し、あとで補正用リングを挿入すればよ
く、作業者の技能にたよらないで済む。
よれば、 （１）巻線作業時に軸方向の所定の位置から巻回し、巻
線の仕上がり寸法（巻線の軸方向の寸法、すなわち巻線
高さ）と設計寸法との差を求め、巻線高さが設計寸法に
達しない場合は、巻線の下部に補正用リングを挿入して
巻線高さを補正すればよいので、巻線作業者は巻線高さ
をあまり気にせずに絶縁被覆導体を巻回することだけを
注意して作業し、あとで補正用リングを挿入すればよ
く、作業者の技能にたよらないで済む。
【００３０】前記巻線高さが設計寸法を超えた場合は、
巻線の下部の調整部材を抜いて調整する。
巻線の下部の調整部材を抜いて調整する。
【００３１】（２）また、巻線相互の軸方向の電磁中心
が一致するようにこの調整部材を移動して調整すること
により、巻線相互の電磁中心が一致し、短絡時に巻線内
に発生する短絡機械力を低く押えることができる。
が一致するようにこの調整部材を移動して調整すること
により、巻線相互の電磁中心が一致し、短絡時に巻線内
に発生する短絡機械力を低く押えることができる。
【００３２】（３）更に、第２の実施例においては、下
部の押えリングの下の縦方向ダクトピースの寸法が従来
通り使用できるので、絶縁ピースの設置が容易となり、
治具等が不要となる。また、調整用部材は補正用リング
を使用することができるので、部品点数が減る。
部の押えリングの下の縦方向ダクトピースの寸法が従来
通り使用できるので、絶縁ピースの設置が容易となり、
治具等が不要となる。また、調整用部材は補正用リング
を使用することができるので、部品点数が減る。
【００３３】などの優れた効果が得られる。
【図１】本発明の第１の実施例を示す巻線構成図。
【図２】調整用部材の説明図、 （Ａ）平面図。 （Ｂ）斜視図。
【図３】補正用リングの平面図。
【図４】本発明の第２の実施例を示す巻線構成図。
【図５】調整用部材の他の実施例図。
【図６】本発明の第３の実施例の構成図。
【図７】本発明の第４の実施例の構成図。
１…鉄心 ２…低圧巻線 ３…高圧巻線 ４Ａ，４Ｂ…低圧側押えリング ５Ａ，５Ｂ…高圧側押えリング ６Ａ，６Ｂ…調整部材（調整用ピース） ７Ａ，７Ｂ…絶縁部材 ８Ａ，８Ｂ…絶縁ピース ９…クランプリング １０…補正用リング １０′…調整部材（調整用リング） １１…切れ目 １２…縦方向ダクトピース １３，１４…絶縁円筒
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01F 27/30 H01F 41/00
Claims (7)
- 【請求項１】 絶縁被覆導体を巻線軸方向に所定回数巻
回した巻線を上下方向から押えリングで押えた円筒巻線
体を、絶縁を施して径方向に多層配設して成る円筒巻線
において、 前記各円筒巻線体は、絶縁被覆導体を巻線軸方向に所定
回数巻回して成る巻線と、各円筒巻線軸の上下両端にそ
れぞれ装着された上部および下部の押えリングと、少な
くとも下部の押えリングと各円筒巻線との間に挿脱自在
に取り付けられ、且つ、円筒巻線間の電磁中心が一致す
るよう補正するために設けられ、前記各円筒巻線と略同
一の内外形を有してその一カ所が切断された切れ目を有
する補正リングと、 前記 上部の押えリングの上部および下部の押えリングの
下部を両側から押える絶縁部材と、上部又は下部の押え
リングと絶縁部材との間に挿出入可能に設けられ、前記
円筒巻線体の軸方向位置を調整する調整部材とを備えた
ことを特徴とする変圧器の円筒巻線。 - 【請求項２】 前記調整部材は低圧側の円筒巻線体又は
高圧側の円筒巻線体のいずれか一方に設けたことを特徴
とする請求項１記載の変圧器の円筒巻線。 - 【請求項３】 前記調整部材は、片状の調整用ピースか
ら成り、各層の円筒巻線体の押えリングと絶縁部材間に
挿入されその一端側は１層目の巻線の内側に有する縦方
向ダクトピースに嵌合固定したことを特徴とする請求項
１又は２記載の変圧器の円筒巻線。 - 【請求項４】 前記調整部材に代えて調整用リングを用
い、この調整用リングを前記各円筒巻線と略同一の内外
形を有してその一カ所が切断された切れ目を有して形成
したことを特徴とする請求項１又は２記載の変圧器の円
筒巻線。 - 【請求項５】 絶縁被覆導体を巻線軸方向に所定回数巻
回した巻線をその両端側から押えリングで押えて円筒巻
線体を形成し、この円筒巻線体を径方向に多層絶縁して
配設し、押えリングの両端を調整部材を介して絶縁部材
で支持して成る円筒巻線の製作方法であって、前記各円
筒巻線体は、巻線製作時に一端側から軸方向にあらかじ
め設計された巻回数を巻き、巻き終わったときの巻線の
仕上がり長さ寸法を計り、この長さ寸法が設計指示寸法
に達しないときは、巻線の下部と押えリングとの間に補
正リングを挿入して設計指示寸法に合わせ、次に、絶縁
部材と押えリング間の調整部材を押えリングの上部又は
下部に移動させて円筒巻線体の軸方向位置を調整し、円
筒巻線体相互間の軸方向の電磁中心を一致させるように
したことを特徴とする変圧器の円筒巻線の製作方法。 - 【請求項６】 絶縁被覆導体を巻線軸方向に所定回数巻
回した巻線をその両端側から押えリングで押えて円筒巻
線体を形成し、この円筒巻線体を径方向に多層絶縁して
配設し、押えリングの両端を調整部材を介して絶縁部材
で支持して成る円筒巻線の製作方法であって、前記各円
筒巻線体は、巻線製作時に一端側から軸方向にあらかじ
め設計された巻回数を巻き、巻き終わったときの巻線の
仕上がり長さ寸法を計り、この長さ寸法が設計指示寸法
に達しないときは、巻線の下部と押えリングとの間に補
正リングを挿入して設計指示寸法に合わせ、設計指示寸
法を超えた場合は、下部の押えリングと絶縁部材間に設
けた調整部材を抜いて高さを調整し、且つ巻線の相互間
の軸方向の電磁中心を前記調整部材を移動し、巻線の上
下位置を調整して一致させるようにしたことを特徴とす
る変圧器の円筒巻線の製作方法。 - 【請求項７】 電磁中心の調整は、低圧側の円筒巻線体
又は高圧側の円筒巻線体のいずれか一方を調整して他方
の円筒巻線体の電磁中心に一致させるようにしたことを
特徴とする請求項５又は６記載の変圧器の円筒巻線の製
作方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26668994A JP3327001B2 (ja) | 1994-08-11 | 1994-10-31 | 変圧器の円筒巻線とその製作方法 |
Applications Claiming Priority (3)
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| JP6-189168 | 1994-08-11 | ||
| JP18916894 | 1994-08-11 | ||
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Family Applications (1)
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| JPH08107025A (ja) | 1996-04-23 |
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