JP3326931B2 - 重ね合わせ精度測定方法および測定装置 - Google Patents

重ね合わせ精度測定方法および測定装置

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JP3326931B2
JP3326931B2 JP32328893A JP32328893A JP3326931B2 JP 3326931 B2 JP3326931 B2 JP 3326931B2 JP 32328893 A JP32328893 A JP 32328893A JP 32328893 A JP32328893 A JP 32328893A JP 3326931 B2 JP3326931 B2 JP 3326931B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリソグラフィープロセス
等の重ね合わせ精度の測定方法および測定装置に関し、
さらに詳細には光学的に重ね合わせ精度を測定する方法
および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の重ね合わせ精度測定方法として、
レーザ光を照射して反射光(その正反射光または散乱
光)を受光し、反射光強度波形に基づいてパターンエッ
ジ位置を求め、ひいては重ね合わせ精度を測定する方法
がある。図7(a)および(b)は、従来の重ね合わせ
精度の測定方法を説明するための図であって、図中上か
ら順に、パターンを示す断面図、対応する上面図および
上面図中水平方向に走査したときの反射光強度を示す波
形図を示している。
【0003】図7を参照して、従来の重ね合わせ精度の
測定方法を説明する。図示のように、任意の点を0とし
た座標軸上のa点およびb点に第1パターン層に形成さ
れたパターン(以下、単に「第1パターン」という)7
1および73のエッジが位置し、c点およびd点には第
2パターン層に形成されたパターン(以下、単に「第2
パターン」という)72および74のエッジが位置して
いる。なお、図7(a)では第1パターン71の中心と
第2パターン72の中心とが一致するように、図7
(b)では第1パターン73の中心と第2パターン74
の中心とが距離Dだけ離れるように設計されている。
【0004】このように構成されたパターンにレーザ光
を照射しながら一定方向に走査し、発生した反射光は受
光素子を介して測定装置の内部に取り込まれ光電変換さ
れて反射光強度波形が得られる。この場合、反射光強度
波形に飽和してしまう箇所が発生しないように利得(ゲ
イン)が自動的に設定される。すなわち、オート・ゲイ
ン・コットロール(AGC)がかけられる。こうして得
られた反射光強度波形に基づいて、各パターンのエッジ
位置を演算で求め、後述する式にしたがって重ね合わせ
精度を測定する。
【0005】図7(a)では第1パターン71の中心と
第2パターン72の中心とが一致するように設計されて
いるので、重ね合わせ精度Rは求めたエッジ位置a乃至
dに基づいて次式(1)によって表される。 R=〔(a+b)−(c+d)〕/2 (1) このように、重ね合わせ精度Rは第1パターン71の中
心と第2パターン72の中心との距離、すなわち走査方
向における2つのパターン中心間距離の設計値に対する
誤差に他ならない。
【0006】一方、図7(b)では第1パターン73の
中心と第2パターン74の中心とが距離Dだけ離れるよ
うに設計されているので、重ね合わせ精度Rは次式
(2)によって表される。 R=〔(a+b)−(c+d)〕/2−D (1) この場合も、重ね合わせ精度Rは走査方向における2つ
のパターン中心間距離の誤差を示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
重ね合わせ精度測定方法および装置では、パターンエッ
ジの段差に基づいて照射するレーザ光の合焦状態が最適
でない場合や、各パターンを形成する材料の材質等によ
る光の干渉現象に起因して、取り込まれた反射光強度波
形においてパターンの各エッジに対応する個々の波形は
一般的に左右非対称になる。したがって、各エッジに対
応する個々の波形の非対称性が強い場合には、この非対
称波形に基づいて対応するパターンエッジの位置を正確
に求めることができず、ひいては重ね合わせ精度の測定
結果の信頼性および測定再現性が大きく損なわれるとい
う不都合があった。
【0008】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、取り込まれた反射光強度波形においてパター
ンの各エッジに対応する個々の波形の非対称性が強い場
合においても、高い信頼性および再現性をもって重ね合
わせ精度を測定することのできる方法および装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては、第1のパターン層と第2のパタ
ーン層との重ね合わせ精度を測定する重ね合わせ精度測
定方法において、第1のパターン層に形成され対向する
一対のエッジを有する第1のパターンおよび第2のパタ
ーン層に形成され対向する一対のエッジを有する第2の
パターンを光電的に走査して、それぞれのパターンの位
置に対する反射光強度を示す光電信号波形を検出し、前
記第1のパターンの一方のエッジに対応する第1の波形
部分を前記光電信号波形から抽出するとともに、前記第
1の波形部分をミラー反転させて第1のテンプレートを
生成し、前記第2のパターンの一方のエッジに対応する
第2の波形部分を前記光電信号波形から抽出するととも
に、前記第2の波形部分をミラー反転させて第2のテン
プレートを生成し、前記第1のテンプレートと前記光電
信号波形とを相関処理することによって、前記第1のパ
ターンの他方のエッジに対応する第3の波形部分を前記
光電信号波形から検出し、前記第2のテンプレートと前
記光電信号波形とを相関処理することによって、前記第
2のパターンの他方のエッジに対応する第4の波形部分
を前記光電信号波形から検出し、前記第1の波形部分お
よび前記第2の波形部分の抽出位置と前記第3の波形部
分および前記第4の波形部分の検出位置とに基づいて、
前記第1のパターン層と前記第2のパターン層との重ね
合わせ精度を算出する、ことを特徴とする重ね合わせ精
度測定方法を提供する。
【0010】また、本発明によれば、第1のパターン層
と第2のパターン層との重ね合わせ精度を測定する重ね
合わせ精度測定装置において、第1のパターン層に形成
され対向する一対のエッジを有する第1のパターンおよ
び第2のパターン層に形成され対向する一対のエッジを
有する第2のパターンを照射光により走査するための走
査手段と、前記第1および第2のパターンの各々の位置
に対する反射光強度を示す光電信号波形を検出するため
の検出手段と、前記検出手段の出力信号に基づいて前記
第1のパターン層と前記第2のパターン層との重ね合わ
せ精度を算出するための処理手段とを備え、前記処理手
段は、前記第1のパターンの一方のエッジに対応する第
1の波形部分を前記光電信号波形から抽出するととも
に、前記第1の波形部分をミラー反転させて第1のテン
プレートを生成し、前記第2のパターンの一方のエッジ
に対応する第2の波形部分を前記光電信号波形から抽出
するとともに、前記第2の波形部分をミラー反転させて
第2のテンプレートを生成し、前記第1のテンプレート
と前記光電信号波形とを相関処理することによって、前
記第1のパターンの他方のエッジに対応する第3の波形
部分を前記光電信号波形から検出し、前記第2のテンプ
レートと前記光電信号波形とを相関処理することによっ
て、前記第2のパターンの他方のエッジに対応する第4
の波形部分を前記光電信号波形から検出し、前記第1の
波形部分および前記第2の波形部分の抽出位置と前記第
3の波形部分および前記第4の波形部分の検出位置とに
基づいて、前記第1のパターン層と前記第2のパターン
層との重ね合わせ精度を算出する、ことを特徴とする重
ね合わせ精度測定装置を提供する。
【0011】
【作用】上述したように、合焦状態の不備および光の干
渉現象等に起因して、各パターンエッジに対応する個々
の光強度波形は、左右非対称になることが多い。しかし
ながら、各パターンの一対のエッジに対応する光強度波
形に着目すると、全体としてほぼ左右対称になることが
多い。すなわち、一方のエッジに対応する波形をミラー
反転した波形と他方のエッジに対応する波形とは相関性
が強い傾向がある。本発明は、上記一対のエッジに対応
する波形の全体的な対称性に着目してなされたものであ
る。
【0012】図1は、本発明の作用を説明するための図
である。なお、図示のパターン構成は、図7のパターン
に対応している。図1において、第1パターンの第1の
エッジ1に対応する波形11および第1パターンの第2
のエッジ2に対応する波形12は、個々には左右非対称
である。また、第2パターンの第1のエッジ3に対応す
る波形13および第2パターンの第2のエッジ4に対応
する波形14は、個々には左右非対称である。
【0013】しかしながら、第1パターンの一対のエッ
ジ1および2に着目すれば、対応する波形11および波
形12には全体として強い左右対称性が見られる。同様
に、第2パターンの一対のエッジ3および4に着目すれ
ば、対応する波形13および波形14には全体として強
い左右対称性が見られる。すなわち、第1パターンの第
2のエッジ2に対応する波形12のうち特徴ある波形部
分をミラー反転させた波形からなるテンプレート12′
は、第1パターンの第1のエッジ1に対応する波形11
と相関性が高い。
【0014】一方、第2パターンの第2のエッジ4に対
応する波形14のうち特徴ある波形部分をミラー反転さ
せた波形からなるテンプレート14′は、第2パターン
の第1のエッジ3に対応する波形13と相関性が高い。
そこで、本発明では、各パターンの一方のエッジに対応
する波形部分をミラー反転して生成したテンプレートと
反射光強度信号波形とを相関処理し、各パターンの他方
のエッジに対応する波形のうち最も相関性の高い波形部
分を検出する。そして、各パターンの一方のエッジに対
する波形部分の抽出位置と各パターンの他方のエッジに
対する波形部分の検出位置とに基づいて、重ね合わせ精
度を求める。
【0015】具体的には、波形12上の任意の基準点P
1(エッジ2の位置とは無関係に選択)を設定する。基
準点P1はテンプレート12′上において反転基準点P
1′に対応する。また、波形14上の任意の基準点P2
(エッジ4の位置とは無関係に選択)を設定する。基準
点P2はテンプレート14′上において反転基準点P
2′に対応する。このように形成されたテンプレート1
2′および14′を使用して、記憶した光強度波形上を
縦方向のレベル合わせを行いながら相関処理する。この
結果、テンプレート12′と波形11との相関性が最も
高い位置およびテンプレート14′と波形12との相関
性が最も高い位置における反転基準点P1′およびP
2′の位置情報が求まる。
【0016】こうして、光強度波形上における基準点P
1およびP2の位置情報並びに反転基準点P1′および
P2′の位置情報に基づいて、各パターンの中心位置を
求めることができ、ひいては2つのパターンの重ね合わ
せ精度を測定することができる。このように、本発明に
よれば、各パターンエッジに対応する個々の非対称な光
強度波形から演算により各エッジ位置を求めることな
く、一対のエッジに対応する波形の全体的な左右対称性
に基づいてパターンの中心位置を求める。したがって、
個々の波形について左右非対称性が強くても正確にパタ
ーン中心位置を求め、その結果重ね合わせ精度を正確に
求めることができる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を、添付図面に基づいて説明
する。図2は、本発明の第1の実施例にかかる重ね合わ
せ精度測定装置の構成を示すブロック図である。図2に
示すように、本実施例の測定装置は、レーザ発振器等の
光源21を備えている。光源21から射出されたレーザ
光の光路上にはミラー25が配置され、光源21とミラ
ー25との間には、レーザ光の光束を拡大するためのビ
ームエキスパンダ(不図示)が配置されている。
【0018】ミラー25で反射されたレーザ光の光路上
には、対物レンズ26およびステージ28が配置されて
いる。ステージ28には、測定試料27が載置されてい
る。このように、レーザ光は対物レンズ26を介して集
光され、測定試料27上に結像するように構成されてい
る。ステージ28には、その移動方向および移動量を制
御する信号を供給するための制御回路30が接続されて
いる。また、ステージ28には、干渉計23が接続され
ている。干渉計23は、ステージ28の位置を測定する
とともに、後述する干渉計信号を出力する。
【0019】図示の装置はまた、測定試料27での反射
光すなわち散乱光を受光するための検出器29を備えて
いる。検出器29の出力は、A/Dコンバータ31の入
力に接続されている。A/Dコンバータ31はまた、干
渉計23の出力信号を受けるようになっている。このよ
うに、A/Dコンバータ31は、検出器29の出力アナ
ログ信号をディジタル信号に変換する。なお、A/Dコ
ンバータ31には、入力信号のレベルを自動的に調整し
て設定した信号レベルで出力するAGC回路が内蔵され
ている。したがって、検出器29の出力信号は、AGC
回路を経由した後、A/D変換される。AGC回路の設
定値は、複数の設定値の中から適宜選択される。
【0020】A/Dコンバータ31の出力は、メモリ3
2に入力に接続されている。メモリ32では、A/Dコ
ンバータ31が出力するディジタル信号を、干渉計23
の出力信号に同期して記憶する。一方、メモリ32には
中央処理装置(CPU)33が接続されている。CPU
33では、メモリ32内のデータを読み出してデータ処
理をするとともに、処理したデータを再びメモリ32に
記憶させる。
【0021】以上の構成を有する本実施例の測定装置の
動作を、以下に説明する。光源1から出力されたレーザ
光は、ビームエキスパンダ(不図示)でその光束が拡大
された後、ミラー25で反射され対物レンズ26に入射
する。光束は対物レンズ26によって集光され、ステー
ジ28上に載置された測定試料27上でスポット状に結
像する。測定試料27を支持したステージ28は制御回
路30により制御されて一定方向に移動し、その結果測
定試料27は前記スポット光により走査される。
【0022】測定試料27からの散乱光は、検出器29
によって受光され光電変換される。すなわち、検出器2
9は受光した散乱光の光強度に依存したアナログ信号を
出力する。検出器29の出力する反射光強度信号は、A
/Dコンバータ31が内蔵するAGC回路によりA/D
変換に適した所定レベルの信号にされた後、ディジタル
信号に変換される。
【0023】こうして生成されたディジタル信号は、、
干渉計23が出力する干渉計信号と同期してメモリ32
内に順次取り込まれる。干渉計23はステージ28の位
置ひいては測定試料27の走査位置(スポット光の位
置)を逐次測定しているので、干渉計信号と同期してメ
モリ32内に順次取り込まれたディジタル信号がデータ
として記憶される番地と前記スポット光の結像位置とは
一義的に対応している。CPU33は、メモリ32内に
取り込まれて記憶されたデータを読み出し且つ演算処理
して、重ね合わせ精度Rを測定値として出力する。な
お、CPU33における重ね合わせ精度測定動作につい
ては、後に詳述する。
【0024】図3は、本発明の第2の実施例にかかる重
ね合わせ精度測定装置の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、本実施例の測定装置は第1実施例の
測定装置と同様の構成を有する。基本的に相違する点
は、第1実施例の装置ではステージ28とともに測定試
料27を移動させて走査したのに対し、第2実施例の装
置では光路を平行移動させて走査する点である。第2実
施例において、第1実施例の構成要素と同様の要素には
同じ符号を付している。以下、相違点に着目して本実施
例の装置の構成および動作を説明する。
【0025】図3において、光源1から射出されたレー
ザ光の光路上には、一対のミラーからなり図中上下方向
に一体的に移動する往復運動ミラー22が配置されてい
る。一方、光源21と往復運動ミラー22との間には、
レーザ光の光束を拡大するためのビームエキスパンダ
(不図示)が配置されている。往復運動ミラー22に
は、その移動方向および移動量を制御する信号を供給す
るための制御回路30が接続されている。また、往復運
動ミラー22には、干渉計23が接続されている。干渉
計23は、往復運動ミラー22の位置を測定するととも
に、干渉計信号を出力する。
【0026】他の構成については、ステージ28に制御
回路30および干渉計23が接続されていない点だけが
第1実施例と異なるので以下の説明を省略する。以上の
構成を有する第2実施例の測定装置の動作を、以下に説
明する。光源21から出力されたレーザ光は、ビームエ
キスパンダ(不図示)でその光束が拡大された後、往復
運動ミラー22で反射され、ミラー25および対物レン
ズ26を介して測定試料27上に結像する。
【0027】往復運動ミラー22は制御回路30により
制御されて図中上下方向に移動し、反射光束も図中上下
方向に移動する。たとえば、往復運動ミラー22を図中
下方に移動させると、反射光路(図中破線で示す)は図
中下方に平行移動する。その結果、測定試料27上の結
像スポット位置は図中水平方向に移動し、測定試料27
は前記スポット光により走査される。測定試料27から
の散乱光を、検出器29によって受光した後の動作につ
いては、第1実施例の動作と同様であり、以下の説明を
省略する。
【0028】次いで、重ね合わせ精度測定動作すなわち
重ね合わせ精度測定方法について説明する。図4は、測
定すべきパターンの構成を概略的に示す図であって、
(a)は2つのパターンの中心が一致するように設計さ
れている場合、(b)は2つのパターンの中心が所定距
離だけずれるように設計されている場合を示している。
【0029】図4において、aおよびbは、任意の点を
0とした座標系における、第1のパターン41の第1の
エッジ43の位置および第1のパターン41の第2のエ
ッジ44の位置に対応している。この第1のパターン4
1の2つのエッジ43および44によって画成される段
差は、たとえば酸化膜、シリコン等の下地上に形成され
たごく薄いエッジ段差(約50nm程度)である。一
方、cおよびdは、同じ座標系における、第2のパター
ン42の第1のエッジ45の位置および第2のパターン
42の第2のエッジ46の位置に対応している。この第
2のパターン42は、たとえば第1のパターン41とは
反射率に大きな差のあるレジスト等の材料で形成されて
いる。
【0030】上述したように、図4(a)では2つのパ
ターンの中心が一致するように設計されている。また、
図4(b)では、2つのパターンの中心が所定距離Dだ
けずれるように設計されている。このように構成された
パターンを上述の測定装置で走査する場合、前記結像ス
ポットが図4の点L1から点L2まで走査するように、
ステージ28または往復運動ミラー22が適宜駆動され
る。このとき、点L1から点L2にかけて第1パターン
41の一対のエッジ43および44における散乱光強度
信号が最適レベルになるように、AGC回路の設定値が
複数の設定値の中から選択される。AGC回路において
選択した設定値に基づいて適切にA/D変換された散乱
光強度信号は、メモリ32内に取り込まれ記憶される。
【0031】図5は、図4(a)のパターンについてメ
モリ32内に取り込まれた散乱光強度波形を示す図であ
る。図5に示すように、2つのパターン41および42
の各エッジ43乃至46に対応する4つの波形は、個々
には左右非対称性が強い。しかしながら、各パターンの
一対のエッジに対応する波形は全体として左右対称性を
呈している。したがって、記憶された散乱光強度波形デ
ータから、第1のパターン41の第2のエッジ44に対
応する波形(図中、最も右側の波形)から特徴ある波形
部分を抽出し、ミラー反転させて第1のテンプレートT
1を生成する。このとき、前記特徴ある波形部分の任意
の基準点P1を設定し、テンプレートT1上において対
応する反転基準点P1′の位置を求めておく。なお、基
準点P1は、第1のパターン41の第2のエッジ44の
位置とは無関係に選択される。
【0032】さらに、第2のパターン42についても同
様に、第2のエッジ46に対応する波形(図中、右側か
ら2番目の波形)から特徴ある波形部分を抽出し、ミラ
ー反転させて第2のテンプレートT2を生成する。この
とき、前記特徴ある波形部分の任意の基準点P2を設定
し、テンプレートT2上において対応する反転基準点P
2′の位置を求めておく。なお、基準点P2も、第2の
パターン42の第2のエッジ46の位置とは無関係に選
択される。
【0033】図6は、前記テンプレートT1およびT2
を使用し、取り込んだ散乱光強度波形上を相関処理する
様子を示す図である。上述したようにテンプレートT1
は、第1のパターン41の第2のエッジ44に対応する
波形をミラー反転したものである。このテンプレートT
1を使用して取り込んだ光強度波形上を相関処理すると
いうことは、テンプレートT1の波形と第1のパターン
41の第1のエッジ43に対応する波形との間で最も良
く重なり合う位置すなわち相関性の最も高い位置(最大
相関位置)を求めることに他ならない。こうして最大相
関位置における反転基準点P1′の位置が求まる。
【0034】同様に、テンプレートT2を使用して取り
込んだ光強度波形上を相関処理することにより、最大相
関位置における反転基準点P2′の位置が求まる。すで
に述べたように、パターンの一対のエッジに対応する波
形は全体としてほぼ左右対称であるから、光強度波形上
における基準点の位置と反転基準点の位置との中間位置
がパターンの中心位置にほぼ一致する。
【0035】したがって、基準点P1およびP2の座標
位置をそれぞれp1およびp2とし、反転基準点P1′
およびP2′の座標位置をそれぞれp1′およびp2′
とすると、図4(a)のパターンにおける重ね合わせ精
度Rは、次式(3)により表される。 R=〔(p1+p1′)−(p2+p2′)〕/2 (3) 同様に、図4(b)のパターンにおける重ね合わせ精度
Rは、次式(4)により表される。 R=〔(p1+p1′)−(p2+p2′)〕/2−D (4)
【0036】なお、第1パターン層および第2パターン
層に対して1つのゲイン設定値では最適な波形が得られ
ないような場合には、各パターン層に対してそれぞれ最
適なゲイン設定をAGCにより行って、各パターン層毎
の最適な波形に基づいてテンプレートの生成および相関
処理を行うのが好ましい。また、上述の実施例では、反
射光として散乱光を受光しているが、正反射光を受光し
て得られた光強度波形に対しても本発明を適用すること
ができる。
【0037】
【効果】以上説明したように、本発明では、取り込まれ
た反射光強度波形においてパターンの各エッジに対応す
る個々の波形の非対称性が強い場合も、一対のエッジに
対応する全体波形の左右対称性を利用して各パターン中
心位置を求めることができるので、高い信頼性および再
現性をもって重ね合わせ精度を測定することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するための図である。
【図2】本発明の第1の実施例にかかる重ね合わせ精度
測定装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施例にかかる重ね合わせ精度
測定装置の構成を示すブロック図である。
【図4】測定すべきパターンの構成を概略的に示す図で
あって、(a)は2つのパターンの中心が一致するよう
に設計されている場合、(b)は2つのパターンの中心
が所定距離だけずれるように設計されている場合を示し
ている。
【図5】図4(a)のパターンについてメモリ12内に
取り込まれた散乱光強度波形を示す図である。
【図6】前記テンプレートT1およびT2を使用し、取
り込んだ散乱光強度波形上を相関処理する様子を示す図
である。
【図7】従来の重ね合わせ精度の測定方法を説明するた
めの図であって、図中上から順に、パターンを示す断面
図、対応する上面図および上面図中水平方向に走査した
ときの反射光光強度を示す波形図を示している。
【符号の説明】
21 光源 22 往復運動ミラー 23 干渉計 25 ミラー 26 対物レンズ 27 測定試料 28 ステージ 29 検出器 30 制御回路 31 A/Dコンバータ 32 メモリ 33 CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G03F 9/00 H01L 21/027 H01L 21/64 - 21/66

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のパターン層と第2のパターン層と
    の重ね合わせ精度を測定する重ね合わせ精度測定方法に
    おいて、 第1のパターン層に形成され対向する一対のエッジを有
    する第1のパターンおよび第2のパターン層に形成され
    対向する一対のエッジを有する第2のパターンからの
    射光強度を示す波形を検出し、 前記第1のパターンの一方のエッジに対応する第1の波
    形部分を前記波形から抽出するとともに、前記第1の波
    形部分を反転させて第1のテンプレートを生成し、 前記第2のパターンの一方のエッジに対応する第2の波
    形部分を前記波形から抽出するとともに、前記第2の波
    形部分を反転させて第2のテンプレートを生成し、 前記第1のテンプレートと前記波形とを相関処理するこ
    とによって、前記第1のパターンの他方のエッジに対応
    する第3の波形部分を前記波形から検出し、 前記第2のテンプレートと前記波形とを相関処理するこ
    とによって、前記第2のパターンの他方のエッジに対応
    する第4の波形部分を前記波形から検出し、 前記第1の波形部分および前記第2の波形部分の抽出位
    置と前記第3の波形部分および前記第4の波形部分の検
    出位置とに基づいて、前記第1のパターン層と前記第2
    のパターン層との重ね合わせ精度を算出することを特徴
    とする重ね合わせ精度測定方法。
  2. 【請求項2】 前記反射光は散乱光であることを特徴と
    する請求項1に記載の測定方法。
  3. 【請求項3】 第1のパターン層と第2のパターン層と
    の重ね合わせ精度を測定する重ね合わせ精度測定装置に
    おいて、 第1のパターン層に形成され対向する一対のエッジを有
    する第1のパターンおよび第2のパターン層に形成され
    対向する一対のエッジを有する第2のパターンの各々の
    位置に対する反射光強度を示す光電信号波形を検出する
    検出手段と、 前記検出手段の出力信号に基づいて前記第1のパターン
    層と前記第2のパターン層との重ね合わせ精度を算出す
    る処理手段とを備え、 前記処理手段は、 前記第1のパターンの一方のエッジに対応する第1の波
    形部分を前記光電信号波形から抽出するとともに、前記
    第1の波形部分を反転させて第1のテンプレートを生成
    し、 前記第2のパターンの一方のエッジに対応する第2の波
    形部分を前記光電信号波形から抽出するとともに、前記
    第2の波形部分を反転させて第2のテンプレートを生成
    し、 前記第1のテンプレートと前記光電信号波形とを相関処
    理することによって、前記第1のパターンの他方のエッ
    ジに対応する第3の波形部分を前記光電信号波形から検
    出し、 前記第2のテンプレートと前記光電信号波形とを相関処
    理することによって、前記第2のパターンの他方のエッ
    ジに対応する第4の波形部分を前記光電信号波形から検
    出し、 前記第1の波形部分および前記第2の波形部分の抽出位
    置と前記第3の波形部分および前記第4の波形部分の検
    出位置とに基づいて、前記第1のパターン層と前記第2
    のパターン層との重ね合わせ精度を算出することを特徴
    とする重ね合わせ精度測定装置。
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