JP3326127B2 - 積層鉄心の製造方法 - Google Patents

積層鉄心の製造方法

Info

Publication number
JP3326127B2
JP3326127B2 JP34519598A JP34519598A JP3326127B2 JP 3326127 B2 JP3326127 B2 JP 3326127B2 JP 34519598 A JP34519598 A JP 34519598A JP 34519598 A JP34519598 A JP 34519598A JP 3326127 B2 JP3326127 B2 JP 3326127B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
tip
core
tooth
piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP34519598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000175414A (ja
Inventor
皆夫 諌山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui High Tech Inc
Original Assignee
Mitsui High Tech Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui High Tech Inc filed Critical Mitsui High Tech Inc
Priority to JP34519598A priority Critical patent/JP3326127B2/ja
Publication of JP2000175414A publication Critical patent/JP2000175414A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3326127B2 publication Critical patent/JP3326127B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ステッピング・モ
ータに用いるロータ用積層鉄心、及びステータ用積層鉄
心を、同一電磁鋼板の帯状条材から、同一順送り金型に
より打ち抜き形成する積層鉄心の製造方法に係る。特
に、ステータ用積層鉄心の複数の磁極部のそれぞれの先
端部に創成された多数の磁極小歯の先端面、及び前記磁
極小歯の外郭の端面に平滑な剪断面を創成する積層鉄心
の製造方法の改良に関する
【0002】
【従来の技術】一般的に、ステッピングモータ用積層鉄
心100は、図1に示すように、軸孔12、及び外周に
設けた多数の極歯14aを備えたロータ積層用鉄心片1
4を所要の枚数積層されたロータ用積層鉄心200と、
前記ロータ用積層鉄心200の外径よりエァギャップの
空隙T分だけ大きい内径を有し、ヨーク部22、及び該
ヨーク部22から内径方向に突出した磁極部18と該磁
極部18の先端部に磁極小歯21を設けたステータ積層
用鉄心片20を所要の枚数積層されたステータ用積層鉄
心300とから成る構成とされている。
【0003】図6(A)〜(I)を参照して従来のステ
ッピングモータ用積層鉄心100の製造方法について説
明する。まず、図6(A)においては、ステッピングモ
ータ用積層鉄心100の製造方法は、図示しない順送り
金型を用いた慣用の打ち抜き加工法により、所定厚み、
所定幅の電磁鋼板の条材10から、幅方向に離間して配
置された複数のパイロット孔11を形成すると共に、こ
れを基準に中央の軸孔12、及びその周辺部に積層カシ
メ用突起13を形成した後、図6(B)においては、外
周に極歯14a間の舌片を抜き残す極歯14aを創成す
る外周打ち抜き加工を行いロータ積層用鉄心片14が成
形される。そして、前記ロータ積層用鉄心片14を、前
記積層カシメ用突起(間欠作動)13を介して、図示し
ない順送り金型内で、所定の枚数毎に順次積層すること
によって図1に示すロータ用積層鉄心200が製造され
る。
【0004】次に、図6(C)〜(E)においては、前
記ロータ積層用鉄心片14が打ち抜きされた開口部14
bを有する条材10から、その周囲に、必要な取付用丸
孔15、巻線用スロット16、及び積層カシメ用突起
(間欠作動)17が順次形成される。
【0005】続いて、図6(F)においては、図2、図
3に示すように、ヨーク部22(仮想線線歯外径を示
す)から内径方向に突出した複数の磁極部18と、前記
ロータ積層用鉄心片14の外形寸法よりエアギャップの
間隙Tだけ大きく、前記開口部14bの周縁に磁極部1
8の先端部を連結するように打ち抜き残された環状連結
片19を設けた図2に示す中間形状のステータ積層用鉄
心片20aが打ち抜き形成される。
【0006】次に、図6(G)〜(H)においては、前
記磁極部18の先端部に所定数の磁極小歯21を創成す
る打ち抜き加工を行い前記環状連結片19を除去し、前
記磁極部18の先端部、即ち、ステータ積層用鉄心片2
0の内径に所定数の磁極小歯21が創成された図6
(H)に示す中間形状のステータ積層用鉄心片20bが
形成される。
【0007】次に、図6(I)においては、慣用打ち抜
き加工により、所定の外形寸法、及び形状を有する外周
を形成する打ち抜き加工を行いヨーク部22と、該ヨー
ク部22に連結し、内径に向かって突出した所定数の磁
極部(本実施の形態では8個の磁極部)18を備えたス
テータ積層用鉄心片20が形成される。このステータ積
層用鉄心片20を、図示しない順送り金型内で、所定の
枚数毎に順次積層することによって図1に示すステータ
用積層鉄心300が製造される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
製造方法で形成されたステッピングモータ用積層鉄心
は、ステータ積層用鉄心片、及びロータ積層用鉄心片を
それぞれ別々に打ち抜き形成し(プレス加工工程)、さ
らに、それらを積層して形成された後、ステータ用積層
鉄心の内径、及びロータ用積層鉄心の外形を、機械加工
(研削加工、切削加工、ブローチ加工等)により、それ
ぞれの内周、及び外周を形成した(機械加工工程)もの
に比べて、生産性は向上するものの電気的特性(磁気特
性)が悪いという問題があった。
【0009】本発明者は、同一順送り金型を用いたプレ
ス作業により、前記ロータ用積層鉄心及び前記ステータ
用積層鉄心の製造を行うべく、鋭意研究した結果、慣用
プレス打ち抜き法を用いた場合、一般的に、図8に示す
ように、打ち抜きパンチ及び打ち抜きダイとのクリアラ
ンス(片)0.01mm〜0.02 mmを設けて打ち
抜きを行うため、打ち抜きパンチを素材に押し込み打ち
抜きを行う際に、打ち抜きパンチ及び打ち抜きダイとの
間で押し込み圧縮硬化が生じ、この累積による破断が発
生する、打ち抜き端面に抜きダレ部、剪断部及び破断部
とが形成され、特に平滑面(剪断部の長さ)が機械加工
に比べて短く、且つバラツキがあり均一な平滑面が得ら
れないということが判明した。
【0010】そこで、予めプレス加工により、少しのシ
ェービング代を残す打ち抜き加工を行い、しかる後に、
前記シェービング代を除去して平滑面を得るシェービン
グプレス加工法に着目した。しかし、この方法では、プ
レス加工圧に大きなプレス圧は必要せず平滑な切断面を
得ることができるが、シェービングプレス加工によって
分離した細かい切削屑の浮き上がりが発生し、打ち抜き
パンチやダイの損傷、製品の外観の品質を低下させる切
断屑の処理に困るという問題があった。
【0011】
【発明の目的】本発明はかかる事情に鑑みてなされたも
のであって、シェービング(切削)プレス加工法を用い
てステッピングモータ用積層鉄心の生産性、及びそれを
用いたステッピングモータの性能(磁気特性)並びに品
質を向上させることができる積層鉄心の製造方法を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1記載の積層鉄心の製造方法は、ステータ用積層鉄心
片のヨーク部から内径方向に突出したそれぞれの磁極部
の先端部を連接するように抜き残された環状連結片の領
域内に、前記磁極部の先端部に創成される前記磁極小歯
の先端の端面、又は前記磁極小歯の先端の端面を含む前
記磁極小歯の外郭の端面に0.005mm以上で、0.
05mm未満のエアギャップ、又はエアギャップ及び少
なくとも舌片の一部を含むリング状の押しつぶし加工に
より形成される切削代を残し、しかる後、プレス加工に
より、切削代を含む環状連結片を除去する切削加工を行
って、前記磁極小歯の先端の端面、又は前記磁極小歯の
先端の端面を含む前記磁極小歯の外郭の端面に平滑剪断
面を形成すると共に、前記磁極小歯をそれぞれ分離創成
する構成とされている。
【0013】上記の構成によれば、前記複数の磁極部の
先端部を相互に連結する環状連結片抜き残しているの
で、前記磁極小歯の先端部を創成する際に発生する磁極
小歯の形状、ピッチを保持すると共に、前記磁極小歯の
創成の際に生じる微少な切削屑が前記環状連結片に連接
された状態で除去することができる。
【0014】さらに、環状連結片の領域内に切削代を残
す加工を行った後、磁極小歯の先端の端面を平滑化する
切削加工を行っているので、切削屑がパンチの面に沿っ
て流れ、且つ拡がり従来技術のプレス加工で生じる圧縮
加工硬化の累積とそれによる破断の発生を回避すること
ができる。
【0015】さらに、磁極歯の先端の断面を創成するシ
ェビング加工の原理を用いているので、ステッピング・
モータ用ロータ及びステータの積層鉄心を同一順送り金
型装置を用いて一貫してプレス加工により所要の積層鉄
心を形成することができる。
【0016】さらに上記の構成によれば、押しつぶし加
工(非拘束状態)により、図5(b)に示すように、細いエ
アギャップ及び舌片が内径方向に押し延ばされるので、
エアギャップ部分が拡張補強され、エアギャップ部分の
破断がなくなり、前記磁極小歯の創成の際に生じる微小
な切削屑が前記環状連結片に連接された状態で除去する
ことができる。なお、押しつぶし加工とは、押込パンチ
と受け圧ダイ間の押し込みを非拘束状態で行い板材の途
中で止めて、処理対象片が流れて板材に薄肉部が形成さ
れた状態を言うものである。
【0017】また、請求項2記載の積層鉄心の製造方法
は、請求項1記載の積層鉄心の製造方法にあって、前記
磁極小歯の先端の端面、又は前記磁極小歯の先端の端面
を含む前記磁極小歯の外郭の端面に平滑剪断面を形成す
ると共に、前記磁極小歯をそれぞれ分離創成する切削加
工は、0(ゼロ)クリアランスに設定されたシェービング
加工であることを特徴としている。上記の構成によれ
ば、0(ゼロ)クリアランス、すなわち慣用打ち抜きクリ
アランスよりも狭く設定された切削加工用パンチと切削
加工用ダイとで切削加工を行うことで、前記磁極小歯の
先端の端面、又は前記磁極小歯の先端の端面を含む前記
磁極小歯の外郭の端面に、極めて平滑な剪断面が形成さ
れることとなり、もって請求項2記載の積層鉄心の製造
方法により製造されたステータ用積層鉄心を用いたステ
ッピングモータの性能(磁気特性)を大幅に向上させるこ
とができる。
【0018】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面に基づき、
本発明の詳細について説明する。ここで、図1は、本発
明の実施の形態に係るステッピング・モータに用いるス
テータ用積層鉄心及びロータの積層鉄心を示す平面図、
図2は、本発明の一実施の形態に係る環状連結片を設け
たステータ積層用鉄心片の中間形状を示す平面図、図3
は、本発明の一実施の形態に係る図2の環状連結片の連
結状態を示す部分拡大図、図4は、本発明の一実施の形
態に係る環状連結片の領域内に切削代が形成された状態
を示す部分拡大図、(a)は磁極歯の先端に切削代を設
けた状態を示す、(b)は磁極歯の先端を含む外郭に切
削代を設けた状態を示す。図5は、本発明の一実施の形
態に係る切削代の形成加工状態を示す断面図、(a)は
半抜き加工による切削代の形成加工状態を示す、(b)
は押込加工による切削代の形成加工状態を示す。図6
は、従来から用いられている慣用のステッピング・モー
タ用積層鉄心の製造方法を示す工程の概要説明図、図7
は本発明の一実施の形態に係る磁極小歯を創成する切削
加工状態を示す断面図、図8は、従来の実施の形態係る
磁極小歯を創成する加工状態を示す断面図である。
【0019】本願発明の一実施の形態に係るステッピン
グモータに用いられる積層鉄心の製造方法は、外周に極
歯を設けたロータ積層鉄心片を所要枚数積層してロータ
用積層鉄心が形成された電磁鋼板の条材から、図2に示
すように、各磁極歯の先端を連結する環状連結片を残す
ように中間形状のステータ積層用鉄心片の所要の形状を
形成する形状加工工程(図6(A)〜(F)の工程と同
一)と、前記形状加工工程で抜き残された前記環状連結
片に切削代を残し、前記エァギャップ及び舌片の一部を
含むリング状の半抜き部、又は前記エァギャップ及び舌
片の一部又は全てを含むリング状の押込部(薄肉部)を
形成する加工を行って後、プレス切削加工により、前記
切削代を除去する切削加工を行い切削屑が連接した状態
の環状連結片を除去して各磁極小歯の先端の端面に平滑
断面を形成する、図3、図4、及び図5に示す、切削加
工工程(図6(G)、(H)の改良工程)と、前記磁極
小歯の先端の端面に平滑断面が形成された中間形状のス
テータ積層用鉄心片の外形の形状加工を行ってステータ
積層用鉄心片を形成すると共に、これを順次積層する積
層加工工程(図6(I)の工程と同一工程)とから成
り、これらの工程を経ることによって、帯状の条材から
外周に多数の極歯を有するロータ積層用鉄心片を形成
し、これを積層した図1に示すロータ用積層鉄心と、環
状のヨーク部と該ヨーク部の内周に突出した複数の磁極
部と該磁極部の先端に所定の間隔で円弧状に配列され、
その端面が切削創成された平滑面を有する複数の磁極小
歯とを備えたステータ積層用鉄心片を形成し、これを順
次積層固着して図1に示すステータ用積層鉄心とを製造
する構成とされている。
【0020】以下、ロータ、ステータ積層用鉄心片を形
成し、これを積層固着して製造するステッピングモータ
に用いる積層鉄心の前記慣用方法(図6参照)の説明を
省略し、本発明の特徴であるステータ積層用鉄心に係る
図6(G)〜図6(H)の慣用方法の改良点について、
図2、図3、図4、図5、及び図7を参照し、これを詳
細に説明して本発明の理解に供する。
【0021】図2、図3、及び図7によれば、20aは
図6(A)〜図6(F)の慣用方法で形成された中間形
状のステータ積層用鉄心片、14bはロータ用積層用鉄
心が形成された打ち抜き開口部、23はロータ用積層用
鉄心の極歯間を分離した舌片、22はヨーク部、18は
磁極部、21は磁極小歯である、そして、19は環状連
結片(斜線部分)、16は巻線スロット、24は磁極小
歯間を分離するスリット片、17はカシメ用貫通孔、1
7aはカシメ用突起である。そして、細線Sは磁極小歯
21の外郭線(分離創成線)を示す。
【0022】図2、図3によれば、中間形状のステータ
積層用鉄心片20aは、(図6参照)、ロータ用積層鉄
心を打ち抜き形成した打ち抜き孔14bの周辺にスロッ
ト16と取付用丸孔15等の打ち抜き除去する図6
(A)〜図6(F)工程(図6参照)を経て、図2に示
すように、ヨーク部から突出した複数の磁極部18のそ
れぞれの先端部に形成された多数の磁極小歯21を、図
3に示すように、該磁極小歯21間のスリット片を介し
て複数の磁極部18のそれぞれをリング状に連結するよ
うに抜き残されたされた環状連結片19を備えた構成と
されている。ここで、予め磁極小歯21を分離するスリ
ット片24を打ち抜き除去した構成とすることもでき
る。これによつて、磁極小歯21の先端角部の加工精度
が向上する。
【0023】次に、図4(a)、図5(a)に示すよう
に、前記中間形状の積層用鉄心片20aの前記環状連結
片19のエアギャップT及び舌片23の一部を含む領域
に、前記磁極小歯21の先端の端面に所要の切削代25
を残す半抜き加工を行って金属の一部において連結した
半抜き部26を形成する。ここで、28は半抜きパン
チ、29は半抜きダイ、30はストリッパー、tは段差
である。また、前記切削代25を残す半抜き加工を前記
磁極小歯21の先端の端面について行ったが、図4
(b)に示すように、前記磁極小歯21の外郭に形成す
るようにしてもよい。これによって磁気特性をさらに向
上させることができる。そして、前記切削代は、材質、
硬度及び板厚によつても異なるが0.005〜0.05
mmの範囲で設定(好ましくは、0.01mm程度)す
ればよい。0.005以下では金型コストが増加すると
ともに、カス上がりが発生する、さらに、0.05mm
以上では一部に破断面が生じ平滑な断面が得られない。
また、段差(半抜き深さ)tについても材質、硬度及び
板厚によつても異なるが板厚の50〜60%の範囲で設
定すればよい。
【0024】また、図5(b)に示すように、前記切削
代25を残す他の実施例として、前記環状連結片19の
エアギャップT及び舌片23の一部叉は全てを含む領域
に押込部27を形成する押込加工を行うことによっても
前記切削代25を形成することができる。これによれ
ば、押込加工により素材が流れ、段差(半抜き深さ)t
をより深く形成することができ、平滑面がより向上する
と共に、環状連結片が拡張され連結度を向上させること
ができる。ここで、31は押込パンチ、32は押込受け
ダイ、33はストリッパー、tは段差である。
【0025】図7に示すように、ここでは、図4、図5
で示す工程で磁極小歯21が、切削代を残す半抜き加
工、叉は押込加工により、リング状に連結されているか
ら、切削加工で生じる抜き屑を環状連結片19に繋げた
状態で除去する。
【0026】次に、図7を参照して切削代を除去する切
削加工の概要について説明する。ここで、34は切削加
工パンチ、35は切削加工ダイ、36ストリッパーであ
る。そして、25は切削加工代、37は切削抜き屑であ
る。
【0027】図7に示すように、半抜き加工、叉は押込
加工により、前記磁極小歯21の先端に切削代25が形
成されたステータ積層用鉄心片20をストリッパー36
で押さえた後、慣用打ち抜きクリアランスより狭く(好
ましくは0クリアランス)設定された切削加工用パンチ
と切削加工用ダイとで切削加工を行い磁極小歯21の先
端の端面の創成形成を行い平滑面を形成すると共に、切
削屑が連接された環状連結片19が除去される。
【0028】ここで、切削加工パンチ34が切削代25
に食い込み、これに伴う切削屑37が切削加工パンチ3
4の下側に沿って流れ、亀裂が切削屑37方向に実現し
て、加工圧縮硬化の累積が減少し、それによる破断の発
生を防止し、磁極小歯21の先端の端面に平滑な切断面
を形成することができる。
【0029】
【発明の効果】請求項1および請求項2記載のステッピ
ングモータに用いる積層鉄心片の製造方法においては、
前記複数の磁極部の先端部を相互に連結するリング形状
の環状連結片に切削代を残しているので、磁極小歯の先
端部を創成する際に発生する磁極小歯の先端部の形状、
ピッチを保持すると共に、切削加工の際に生じる微小な
切削屑を環状連結片(リング状)に連接させた状態で除去
することができる。その結果としてカス上がりを無くす
ことができる。
【0030】さらに、磁極小歯の先端の端面に0.00
5mm以上で、0.05mm未満の切削代を残す加工を
行った後、磁極小歯の先端の断面を創成する切削加工を
行っているので、切削屑がパンチの面に沿って流れ、且
つ拡がり従来技術のプレス加工で生じる加工効果の累積
とそれによる破断の発生を回避することができる。その
結果として、慣用打ち抜きに比べて圧縮破断が無くなり
平滑面が得られると共に、プレス圧を緩和できる。
【0031】さらに、磁極歯の先端の断面を創成するシ
ェビング加工の原理を用いているので、プレス加工によ
り、ステッピング・モータ用ロータ及びステータの積層
鉄心を同一順送り金型で所要の積層鉄心を一貫して形成
することができる。
【0032】磁極歯の先端を創成する際に発生する微少
な打ち抜きスクラップ及び切削屑を環状連結片に連結し
た状態で除去することができるので、切削屑の排除が容
易になり、切削屑による製品の損傷や重ね抜きによる刃
物の破損を防ぐことができる。
【0033】さらに、切削加工の際の切削屑が切削加工
パンチの面に沿って流れ拡がり、加工硬化の累積とそれ
による破断の発生を回避することができるので、磁極歯
35の先端の端面に平滑な切断面を形成することがで
き、ステッピングモータの性能を向上させることができ
る。
【0034】また、エアギャップ、又はエアギャップ及
び少なくとも舌片の一部を含むリング状の押しつぶし加
工により形成される切削代を残す構成としているので、
押しつぶし加工によって細いエアギャップ及び舌片が内
径方向に押し延ばされ、エアギャップ部分及び舌片部分
が圧縮拡張され、且つ補強され、エアギャップ部分の破
断がなくなり、前記磁極小歯の創成の際に生じる微小な
切削屑が環状連結片に連接された状態で除去することが
できる。
【0035】また、請求項2記載の積層鉄心の製造方法
は、前記切削加工を0(ゼロ)クリアランスに設定された
シェービング加工としているので、慣用打ち抜きクリア
ランスよりも狭く設定された切削加工用パンチと切削加
工用ダイとで切削加工を行うことで、前記磁極小歯の先
端の端面、又は前記磁極小歯の先端の端面を含む前記磁
極小歯の外郭の端面に、極めて平滑な剪断面を形成する
ことができる。その結果として、ステッピングモータの
性能(磁気特性)を大幅に向上させることが可能となる。
【0036】以上、磁極小歯の先端の断面を創成するシ
ェビング加工の原理を用いているので、プレス加工によ
り、ステッピング・モータ用ロータ及びステータの積層
鉄心を同一順送り金型で所要の積層鉄心を一貫して形成
することができる。その結果として、生産性が著しく向
上すると共に、磁極歯の断面を形成する機械加工設備や
搬送設備が不要となり、製造コストを低減させるなどの
経済性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るステッピング・モー
タに用いるステータ用積層鉄心及びロータの積層鉄心を
示す平面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る環状連結片を設け
たステータ積層用鉄心片の中間形状を示す平面図であ
る。
【図3】本発明の一実施の形態に係る図2の環状連結片
の連結状態を示す部分拡大図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る環状連結片の領域
内に切削代が形成された状態を示す部分拡大図である。
(a)は磁極歯の先端に切削代を設けた状態を示す、
(b)は磁極歯の先端を含む外郭に切削代を設けた状態
を示す。
【図5】本発明の一実施の形態に係る切削代の形成状態
を示す断面図である。(a)は半抜き加工による切削代
の形成加工状態を示す、(b)は押込圧加工による切削
代の形成加工状態を示す
【図6】従来から用いられている慣用のステッピング・
モータ用積層鉄心の製造方法を示す工程図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る磁極小歯を創成す
る切削加工状態を示す断面図である。
【図8】従来の実施の形態係る磁極小歯を創成する打ち
抜き加工状態を示す断面図である。
【符号の説明】
100 ステッピングモータ用積層鉄心 200 ロータ用積層鉄心 300 ステータ用積層鉄心 10 条材 11 パイロット孔 12 軸孔 13 積層カシメ用突起 14 ロータ積層用鉄心片 14a 極歯 14b 開口部 15 取付用丸孔 16 巻線用スロット 17 積層カシメ用突起 18 磁極部 19 環状連結片 20 ステータ積層用鉄心片 20a 中間形状のステータ積層用鉄心片 20b 中間形状のステータ積層用鉄心片 21 磁極小歯 22 ヨーク部 23 舌片 24 スリット片 25 切削代 26 半抜き領域部 27 押込部 28 半抜きパンチ 29 半抜きダイ 30 ストリッパー 31 押込パンチ 32 押込受けダイ 33 ストリッパー 34 切削パンチ 35 切削ダイ 36 ストリッパー t 段差 S 磁極小歯輪郭線(細線) T エアギャップの間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 15/02 H02K 1/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁鋼板の条材から、同一の順送り金型
    装置により、外周に複数の極歯が形成されたロータ積層
    用鉄心片の打ち抜き加工を行い、これを所要枚数順次積
    層してロータ用積層鉄心の形成を行った後、前記ロータ
    用積層鉄心の形成で抜き残された前記電磁鋼板の条材か
    ら、前記ロータ積層用鉄心片の外径より所定のギャップ
    分だけ内径が大きく、その内周部に複数の磁極部を連接
    する前記極歯間の舌片を含む環状連結片を有する中間形
    状のステータ積層用鉄心片を形成し、しかる後、前記磁
    極部の各先端部に多数の磁極小歯を創成する打ち抜き加
    工を行って、前記環状連結片を除去して所要のステータ
    積層用鉄心片の形成を行い、これを所要の枚数順次積層
    してステータ用積層鉄心を製造する積層鉄心の製造方法
    であって、 前記ステータ積層用鉄心片は、前記環状連結片の領域内
    に、前記磁極部の先端部に創成される前記磁極小歯の先
    端の端面、又は前記磁極小歯の先端の端面を含む前記磁
    極小歯の外郭の端面に0.005mm以上で、0.05
    mm未満のエアギャップ、又はエアギャップ及び少なく
    とも舌片の一部を含むリング状の押しつぶし加工により
    形成される切削代を残し、しかる後、プレス加工によ
    り、前記磁極小歯の先端の端面、又は前記磁極小歯の先
    端の端面を含む前記磁極小歯の外郭の端面に平滑剪断面
    を形成すると共に、前記磁極小歯をそれぞれ分離創成す
    る切削加工を行って前記環状連結片を除去して形成され
    ることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記磁極小歯の先端の端面、又は前記磁
    極小歯の先端の端面を含む前記磁極小歯の外郭の端面に
    平滑剪断面を形成すると共に、前記磁極小歯をそれぞれ
    分離創成する切削加工は、0(ゼロ)クリアランス設定さ
    れたシェービング加工であることを特徴とする請求項1
    記載の積層鉄心の製造方法。
JP34519598A 1998-12-04 1998-12-04 積層鉄心の製造方法 Expired - Fee Related JP3326127B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34519598A JP3326127B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 積層鉄心の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34519598A JP3326127B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 積層鉄心の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000175414A JP2000175414A (ja) 2000-06-23
JP3326127B2 true JP3326127B2 (ja) 2002-09-17

Family

ID=18374947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34519598A Expired - Fee Related JP3326127B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 積層鉄心の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3326127B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013005692A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Mitsui High Tec Inc 固定子積層鉄心の製造方法および装置
JP2014104503A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Mitsui High Tec Inc 打ち抜き製品のシェービング加工方法、製造方法および製造装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4785270B2 (ja) * 2001-04-27 2011-10-05 黒田精工株式会社 積層鉄心の製造方法及び装置
JP5258190B2 (ja) * 2006-12-01 2013-08-07 オリエンタルモーター株式会社 ステッピングモータの積層鉄心構造
JP5484130B2 (ja) * 2010-03-04 2014-05-07 黒田精工株式会社 積層鉄心の製造方法および製造装置
JP6540182B2 (ja) * 2015-01-09 2019-07-10 三菱電機株式会社 ステータ鉄心、ステータおよび回転電機
CN108183562B (zh) * 2016-12-08 2023-10-27 上海鸣志电器股份有限公司 一种步进电机
JP2020175420A (ja) * 2019-04-19 2020-10-29 株式会社小松精機工作所 打抜き加工用金型、その製造方法、打抜き加工方法及び被加工品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013005692A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Mitsui High Tec Inc 固定子積層鉄心の製造方法および装置
JP2014104503A (ja) * 2012-11-29 2014-06-09 Mitsui High Tec Inc 打ち抜き製品のシェービング加工方法、製造方法および製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000175414A (ja) 2000-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8286331B2 (en) Method for manufacturing laminated core
JP2008199831A (ja) 電動機の製造方法と、その製造方法を用いた電動機、圧縮機及び車両
US8456057B2 (en) Laminated stator core
CN111095750B (zh) 旋转电机用铁芯的制造方法
JP4898240B2 (ja) 鉄心片の製造方法
JP2001327129A (ja) 積層鉄心の製造方法
JP2887430B2 (ja) 積層鉄心の製造方法
JP3326127B2 (ja) 積層鉄心の製造方法
JPH05103449A (ja) 回転電機用積層コアの製造方法
JP2010178487A (ja) 積層鉄心の製造方法および順送り金型装置
JP5209095B2 (ja) 鉄心片の製造設備
JP5248972B2 (ja) 積層鉄心の製造方法及び金型装置
JP5484130B2 (ja) 積層鉄心の製造方法および製造装置
KR20190062335A (ko) 스테이터 코어용 타발 가공 금형 및 그로써 제조된 스테이터 코어
JP5536493B2 (ja) 積層鉄心の製造方法および製造装置
JP2000050579A (ja) モータ用鉄心の製造方法
JP3544114B2 (ja) ステッピングモータの製造方法
JPH06269149A (ja) モータ用鉄心片の製造方法
JP3118114B2 (ja) ステッピング・モータ用ステータの積層体の製造方法
JP2004034143A (ja) モータ鉄心の製造方法及び製造装置
JP2572992B2 (ja) 回転電機の積層鉄芯の製造用順送金型における最終工程用ダイス
JP3544117B2 (ja) 積層鉄心の製造方法
JP2005065457A (ja) モータ鉄心の外形打ち抜き方法とその製造用金型装置
JP2013240186A (ja) 分割積層鉄心の製造方法
CN118316261A (en) Manufacturing process of stator core of tooth-yoke separation motor

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080705

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080705

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100705

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110705

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110705

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120705

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120705

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130705

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees