JP3326123B2 - カメラの回転角度設定装置 - Google Patents

カメラの回転角度設定装置

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JP3326123B2
JP3326123B2 JP29303098A JP29303098A JP3326123B2 JP 3326123 B2 JP3326123 B2 JP 3326123B2 JP 29303098 A JP29303098 A JP 29303098A JP 29303098 A JP29303098 A JP 29303098A JP 3326123 B2 JP3326123 B2 JP 3326123B2
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stator
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば360度
のパノラマ撮影などを行う際、カメラの平面回転の角度
を所定角度ごとに設定可能としたカメラの回転角度設定
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラによって、たとえば360度のパ
ノラマ撮影を行おうとするとき、カメラを三脚に取り付
けて、ある位置を基準にして撮影を行い、その位置を基
点に所定角度だけカメラを水平方向に回転させて次の撮
影を行うというように、360度を何分割かして撮影を
行うのが一般的である。
【0003】このときのそれぞれの回転角度は、レンズ
の画角によって異なる。たとえば、180度の画角を有
する魚眼レンズであれば、ある位置で撮影を行ったあ
と、そのまま水平方向に180度回転させて撮影を行え
ば360度のパノラマ撮影が行える。また、120度の
画角を有するレンズでは、120度ごとに撮影を行えば
360度ののパノラマ撮影が行えることになる。
【0004】このような撮影を行う際、従来では、撮影
者が三脚上のカメラを所定角度ごとに水平方向に回転さ
せて、その都度、位置決めをしてカメラが動かないよう
に固定し、撮影を行うのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように、撮影者が所定の角度を自ら設定するのでは、正
確な角度の設定が難しく、また、手間もかかる。
【0006】三脚によっては、角度の表示板が設けられ
ているものもあり、このような角度表示板がついている
ものにあっては、その角度表示板の角度を頼りに位置決
めを行うことができるが、それでも、角度表示板の角度
を注意深く見ながら、その都度、角度合わせをしてカメ
ラを固定するという操作が必要となる。特に、360度
を6分割、7分割、8分割、9分割というようにたくさ
んに分割して撮影を行う必要のある場合には、その操作
はきわめて面倒なものとなり、また、分割数が多いほ
ど、正確な角度設定は難しいものとなる。
【0007】そこで、本発明は、たとえば、カメラで広
角度のパノラマ撮影を行うときのように、撮影対象とな
る全ての角度を幾つかに分割して撮影を行う場合、それ
ぞれの角度設定を簡単な操作で正確に行えるようにした
カメラの回転角度設定装置を提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明のカメラの回転角度設定装置は、ステータ
と、このステータに対して平面回転が可能となるように
ステータと同心的に取り付けられ、かつ、カメラの取り
付けを可能とするロータとを有し、このステータとロー
タのいずれか一方側に、同心円を描く複数の円周ライン
を想定し、これらそれぞれの円周ライン上に、それぞれ
の円周ラインごとに予め設定された回転角度ごとに凹部
を設けるとともに、他方側に、上記凹部に係合可能な係
合部材を設け、上記それぞれの円周ラインのいずれかの
円周ライン上の凹部に係合可能となるように上記係合部
材の位置設定を可能とする係合部材位置設定手段を設
け、上記ロータが回転することにより、上記係合部材が
その時点で摺動中の円周ライン上のいずれかの凹部に入
ることで上記ロータの回転をそれぞれの凹部ごとに規制
し、これによってロータの回転角度を設定するようにし
たカメラの回転角度設定装置において、前記ロータと前
記ステータはそれぞれ円筒形状をなす部分を有し、一方
の円筒部の外側面と他方の円筒部の内側面が対向し、前
記ステータに対して前記ロータが平面回転可能で、か
つ、垂直方向にスライド可能に設けられ、前記凹部は、
上記一方の円筒部の外側面または他方の円筒部の内側面
のいずれか一方側で、かつ、その円筒部の内側面または
外側面の垂直方向に複数段に分けられたそれぞれの円周
ライン上に形成され、前記係合部材は、上記凹部の設け
られた円筒部とは異なる円筒部側に、弾性部材により前
記凹部方向への押圧力を与えられた状態で設けられ、前
記係合部材位置設定手段は、前記ロータと前記ステータ
側の一方に、上記それぞれの円周ラインの間隔に対応し
た間隔で垂直方向に複数の切り欠き溝を設け、他方側に
係止部材を設けてなり、前記ロータを前記ステータに対
して垂直方向にスライドすることにより、上記係止部材
がいずれかの切り欠き溝に係止され、これにより、前記
係合部材を上記それぞれの円周ラインのいずれかに対向
させることを可能としたことを特徴とするものである。
【0009】
【0010】本発明に係る更に別のカメラの回転角度設
定装置は、ステータと、このステータに対して平面回転
が可能となるようにステータと同心的に取り付けられ、
かつ、カメラの取り付けを可能とするロータとを有し、
このステータとロータのいずれか一方側に、同心円を描
く複数の円周ラインを想定し、これらそれぞれの円周ラ
イン上に、それぞれの円周ラインごとに予め設定された
回転角度ごとに凹部を設けるとともに、他方側に、上記
凹部に係合可能な係合部材を設け、上記それぞれの円周
ラインのいずれかの円周ライン上の凹部に係合可能とな
るように上記係合部材の位置設定を可能とする係合部材
位置設定手段を設け、上記ロータが回転することによ
り、上記係合部材がその時点で摺動中の円周ライン上の
いずれかの凹部に入ることで上記ロータの回転をそれぞ
れの凹部ごとに規制し、これによってロータの回転角度
を設定するようにしたカメラの回転角度設定装置におい
て、前記ロータと前記ステータは、ステータ上にロータ
を同心軸上に重ねて構成し、前記ステータに対して前記
ロータを平面回転可能に設け、前記ステータと前記ロー
タの接触面の一方側に前記凹部を設け、他方側に前記係
合部材を設け、前記凹部は、前記ロータの回転中心軸を
中心として同心円をなす半径の異なる複数の円周ライン
上に設け、前記係合部材はそれぞれの円周ラインごとに
設けられ、それぞれ弾性部材により支持され、前記係合
部材位置設定手段は、いずれか一つの係合部材のみをあ
る1つの円周ライン上の凹部に前記弾性部材による弾性
力を受けて係合可能となるように、それぞれの円周ライ
ンごとに設けられたそれぞれの係合部材を上下動可能と
し、かつ、軸部に係合部材を上下動させる複数の偏心軸
を有する切替シャフトを設け、切替シャフトを回転操作
することにより、いずれか1つの係合部材のみを選択で
きるように構成したことを特徴とするものである。
【0011】
【0012】本発明の好適な実施形態として、前記それ
ぞれの円周ラインに設けられる凹部は、それぞれの円周
ラインごとに360度を等分割した円周ライン上に設け
られ、それぞれのラインごとに分割数が異なるものがあ
げられる。本発明の別の好適な実施形態として、前記そ
れぞれの円周ラインに設けられる凹部は、それぞれの円
周ラインごとに、360度を異なった角度で分割した円
周ライン上に設けられ、それぞれのラインごとに分割数
が異なるものがあげられる。
【0013】
【0014】本発明は、撮影対象となる角度を幾つかに
分割して撮影を行う場合、それぞれの角度設定を簡単な
操作で正確に行えるようにしたものであり、カメラを平
面回転、たとえば、水平方向に回して行くだけで、所定
角度ごとにカメラの回転が自動的に規制されるようにし
ている。
【0015】これを実現するために、三脚側に固定され
るステータと、このステータに対して平面回転が可能と
なるロータを設け、このロータが上記ステータに対して
回転すると、予め設定した回転角度ごとにその回転を規
制、たとえば、弾性部材により押圧力が与えられている
係合部材(たとえば鋼球など)が、凹部に入り込むよう
にしてそれ以上の回転を規制するようにしている。
【0016】そして、カメラの回転を規制するそれぞれ
の回転角度は、複数種類の回転角度設定モードの中から
いずれかの回転角度設定モードを選択することによっ
て、そのときの状況に応じた回転角度の設定が可能とな
る。たとえば、180度ごとの回転角度設定モードとす
れば、180度ごとにカメラの回転が規制され、180
度ごとの撮影が可能となり、また、120度ごとの回転
角度設定モードとすれば、120度ごとにカメラの回転
が規制され、120度ごとの撮影が可能となるなど状況
に応じた回転角度設定モードとすることができる。これ
らのモード切替は簡単な操作で行うことができ、そのと
きの撮影状況によって選択できる。
【0017】これによって、撮影者は面倒な角度合わせ
操作などを行うことなく、カメラを所定方向に回転させ
て行くだけのきわめて簡単な操作で、正確な角度設定が
自動的に行えパノラマ撮影が容易に行える。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。なお、ここでは、第1および第2の2つの
実施の形態について説明する。
【0019】まず、第1の実施の形態の例を、図1から
図6に基づき説明する。この第1の実施の形態では、1
80度ごとの撮影と40度ごとの撮影を可能とするため
に、360度を2分割した180度ごとの回転角度設定
モードと、360度を9分割した40度ごとの回転角度
設定モードの2つの回転角度設定モードのいずれかを選
択を可能とするカメラ用三脚の回転角度多段切替装置と
なっている。
【0020】図1は、本発明のカメラ用三脚の回転角度
多段切替装置(以下では、回転角度設定装置という)の
第1の実施の形態を説明する図である。この回転角度設
定装置は、大きく分けると、三脚の台座(図示せず)に
固定するための三脚取付台座1と、この三脚取付台座1
にボルト2によって固定されるステータ3と、このステ
ータ3に対して水平方向に回転可能に取り付けられると
ともに垂直方向にスライド可能に取り付けられるロータ
4とによって構成される。なお、三脚取付台座1には三
脚の台座に設けられたマウントネジを螺合させるネジ孔
1aが設けられ、ロータ4の上端には、カメラ(図示せ
ず)をネジにより取り付けるためのカメラ取り付け用ネ
ジ孔4aが設けられる。
【0021】ステータ3は、円筒形状の基部5とこの基
部5の上方に突出し、基部5より小径の円筒形状の軸部
6とで構成されている。
【0022】ロータ4は、ステータ3を上方から覆いか
ぶせるようにしてステータ3に取り付けられるもので、
内部はステータ3を収納できるような空間が形成されて
いる。そして、ロータ4は、ステータ3に対し、ショル
ダボルト7によって可動状態に支持されている。つま
り、ロータ4は、ステータ3に対してショルダボルト7
を中心に平面回転可能となっているとともに、ショルダ
ボルト7に沿って垂直方向(図示矢印x−x’方向)に
スライド可能となっている。
【0023】なお、図1は、ロータ4がショルダボルト
7に沿って垂直方向へのスライドがなされていない状態
を示すもので、この状態から垂直方向へのスライドが可
能となっており、そのスライド可能範囲は、ロータ4に
設けられたショルダボルト支持用の段部8の上端面8a
がショルダボルト7の頭部の下面7aに当接するまでの
範囲dである。つまり、ロータ4は、ステータ3に対し
て、dの範囲で垂直方向にスライド可能となっている。
図2は、ロータ4がステータ3に対して、dだけ垂直方
向にスライドした状態を示している。
【0024】また、ロータ4は、その側面に、ロータ4
の側面をその中心方向に貫いてロータ4に対して摺動可
能に設けられたピン10と、このピン10に対してロー
タ4の中心方向に押圧力を与える弾性部材としてのコイ
ルバネ11と、ピン10に固定されコイルバネ11を押
さえる押さえ板12と、この押さえ板12に固定されピ
ン10をコイルバネ11の伸張力に抗して水平方向(ピ
ン10を外部に引き抜く方向)に引っ張るためのノブ1
3が設けられている。
【0025】さらに、このロータ4の側面には、係合部
材としての鋼球14を支持する鋼球支持用孔15が設け
られるとともに、この鋼球14に対しロータ4の中心方
向に押圧力を与える板バネ16がボルト17により固定
される。
【0026】この鋼球14は、鋼球支持用孔15から球
面が露出し突出した状態となっている。そして、ロータ
4の外側に露出している球面側は、上述の板バネ17に
より押さえられており、鋼球14にはロータ4の中心に
向かう押圧力が与えられるようになっている。
【0027】次に、ステータ3について、図1、図2の
他に、図3から図6を参照しながら説明する。このステ
ータ3は、前述したように、三脚取付台座1にボルト2
により固定されており、三脚に対しては非可動状態とな
っている。このステータ3は、前述したように、円筒形
状の基部5と、この基部5の上方に同心軸状に突出して
形成された円筒形状の軸部6からなっている。
【0028】軸部6には、その円周方向に沿って2つの
切り欠き溝18,19が設けられている。以下、切り欠
き溝18を第1の切り欠き溝18、切り欠き溝19を第
2の切り欠き溝19と呼ぶこととする。これら第1およ
び第2の切り欠き溝18,19は、ロータ4側に設けら
れたピン10を係合させるものである。なお、これら第
1および第2のの切り欠き溝18,19と、前述したロ
ータ4側のピン10、コイルバネ11、押さえ板12、
ノブ13は、ロータ4をステータ3に対して垂直方向の
位置を保持するための機構を構成するものであり、この
機構によって、鋼球14の垂直方向の位置を設定するこ
とができるので、これらを含めて鋼球位置設定部9と呼
ぶ。
【0029】すなわち、ロータ4がステータ3に対して
垂直方向へのスライドがなされていない状態にあるとき
は、第1の切り欠き溝18とピン10が対向し、コイル
バネ12の伸張力によりピン10が第1の切り欠き溝1
8に係合するようになる。これにより、鋼球14は、図
1に示すような位置となる。一方、ロータ4がステータ
3に対して、dだけ垂直方向に摺動した状態では、第2
の切り欠き溝19とピン10が対向し、コイルバネ12
の伸張力によりピン10が第2の切り欠き溝19に係合
する。このため、鋼球14は、図2に示すように、図1
よりも垂直方向にdだけ上方に位置することになる。な
お、この動作については後に詳細に説明する。
【0030】このように、ロータ4は、ステータ3に対
して垂直方向に2段の位置設定が可能となる。つまり、
ピン10が第1の切り欠き溝18に係合している状態
(下段位置設定状態という)と、ピン10が第2の切り
欠き溝19に係合している状態(上段位置設定状態とい
う)のいずれかに設定することができる。このように、
下段および上段位置設定状態では、ロータ4は、ステー
タ3に対して上下方向の動きは規制される(回転方向の
動きは可能である)。
【0031】このような下段および上段の位置設定を行
うには、ノブ13を引っ張ってピン10を第1または第
2の切り欠き溝18,19に対する係合を解除して、ロ
ータ4を垂直方向に上下動させて、ノブ13を戻せば、
ピン10は対応する切り欠き溝に係合してその状態が保
持される。
【0032】また、ステータ3の基部5は、図3に示す
ように、その側面部に前述した鋼球14の球面が入り込
む凹部a1〜a9(この図3では凹部a1,a4,a5
のみが示されている)と凹部b1が設けられる。
【0033】なお、前述したように、この第1の実施の
形態では、360度を2分割した180度ごとの回転角
度設定モードと、360度を9分割した40度ごとの回
転角度設定モードの2つの回転角度設定モードのいずれ
かを選択を可能としている。すなわち、ここでは、ロー
タ4をステータ3に対して下段位置設定状態にしたとき
を2分割の回転角度設定モードのための凹部a1,b1
と、上段位置設定状態にしたときを9分割の回転角度設
定モードのための凹部a1〜a9を設けている。
【0034】つまり、基部5は、その側面に2段の円周
ラインL1,L2を想定し、円周ラインL1には40度
づつの9個の凹部a1〜a9を設け、この円周ラインL
1の下段に存在する円周ラインL2には180度づつの
2個の凹部a1,b1をそれぞれ設けている。しかし、
2分割用の2つの凹部a1,b1のうち一方の凹部a1
と、9分割用の9個の凹部a1〜a9のうち1つの凹部
a1は、円周方向において同位置とすることができるの
で、この凹部a1は9分割用と2分割用で共用できる。
【0035】結局、この第1の実施の形態では、図4に
示すように、9分割用の凹部として、凹部a1,a2,
・・・,a9を40度間隔で円周ラインL1上に設け、
そのうち、凹部a1を2分割用の凹部の一方と共用でき
るように縦長の窪みとする。したがって、2分割用のも
う一方の凹部(これを凹部b1とする)は、縦長の凹部
a1に対して180度の位置の円周ラインL2(図4に
おいて点線で示す)に設ければよい。
【0036】図5は、これら凹部a1〜a9および凹部
b1の形状とその上下方向の位置関係を示したもので、
この図5からも分かるように、凹部a1は9分割用と2
分割用で共用できるように垂直方向に縦長の凹部となっ
ており、基部5の円周ラインL1とL2上にまたがって
設けられる。また、凹部a2〜a9は9分割専用の凹部
であるため、基部5の円周ラインL1上に設けられ、凹
部b1は凹部a2〜a9より一段下がった円周ラインL
2上に設けられる。
【0037】なお、凹部a2〜a9と凹部b1は、鋼球
14の球面が入り込めるだけの直径を有した円形状の窪
みでもよいが、垂直方向には多少ゆとりを持たせてわず
かに縦長の窪みとしている。また、円周ラインL1と円
周ラインL2の間隔は、軸部6に設けられた第1の切り
欠き溝18と第2の切り欠き溝19の中心間距離と同じ
であり、この場合、ロータ4の垂直方向のスライド可能
距離dとしている。
【0038】図6は、図3を矢印A方向から見た図であ
り、この方向からは、凹部a4、a5,a6,a7と凹
部b1が見えることになる。
【0039】このような構成において、次に具体的な操
作例について説明する。
【0040】まず、このような回転角度設定装置を三脚
に取付ける。この三脚への取付けは、三脚側に設けられ
たマウントネジを三脚取付台座1側のネジ孔1aに螺合
させることにより行う。そして、図示しないカメラをこ
の回転角度設定装置に取り付ける。
【0041】最初に、180度の画角を有する魚眼レン
ズを用いて360度パノラマ撮影を行う例について説明
する。この場合は、360度を2分割して撮影するの
で、ロータ4をステータ3に対して下段位置設定状態と
する。つまり、図1に示すように、ノブ13の操作によ
りピン10を第1の切り欠き溝18に係合させた状態と
する。これにより、ロータ4側の鋼球14は、ステータ
3の基部5に設けられた円周ラインL2に対向する位置
となり、180度ごとの回転角度設定モードとなる。
【0042】この状態で、まず、初期位置を設定するた
めに、カメラを回転させてロータ4側に設けられた鋼球
14を、ステータ3側に設けられた凹部a1かb1のい
ずれかに係合させる。ここでは、鋼球14が凹部a1に
入り込んだものとする。この状態で撮影を行って、次に
カメラを水平方向に180度回転させた状態で撮影を行
う。
【0043】これを行うには、ロータ4をステータ3に
対して180度回転させればよい。ロータ4をステータ
3に対して回転して行くと、やがて、ロータ4側の鋼球
14がステータ13側に設けられた凹部b1に入り込
み、その位置でカメラのそれ以上の回転は規制され、無
理な力を加えない限りその位置を保持する。この状態
は、ロータ4が初期位置(鋼球14が凹部a1に入り込
んでいる状態)から180度水平方向に回転した状態で
ある。この状態で撮影を行えば、初期位置からカメラを
水平方向に180度正確に回した状態での撮影が行え
る。
【0044】次に、360度を9分割した40度ごとの
回転角度設定モードとして撮影を行う例を説明する。ま
ず、40度ごとの回転角度設定モードに設定するが、こ
のとき、回転角度設定モードが180度ごとの回転角度
設定モードとなっていれば、40度ごとの回転角度設定
モードに変更する。
【0045】これを行うには、ノブ13を引っ張って、
ピン10がステータ3側の第1の切り欠き溝18に係合
しているのを解除する。そして、ロータ4を上に引いて
行くと、やがて、ピン10がコイルバネ12の伸張力に
より第2の切り欠き溝19に入り込み、その状態でロー
タ4の上下方向の動きが規制される。この状態を示した
ものが図2であり、この図2の状態は、360度を9分
割した40度ごとの回転角度設定モードである。
【0046】この状態で、まず、初期位置を設定するた
めに、カメラを回転させてロータ4側に設けられた鋼球
14を、ステータ3側に設けられた凹部a1からa9の
いずれかに係合させる。ここでは、鋼球14が凹部a1
に入り込んだものとする。
【0047】この状態を基点に撮影を行い、次に、カメ
ラを水平方向に回転させて行くと、鋼球14は次の凹部
a2に入り込み、その位置でカメラのそれ以上の回転は
規制され、無理な力を加えない限りその位置を保持す
る。この状態は、初期位置(鋼球14が凹部a1に入り
込んでいる状態)から40度回転した状態であり、この
状態で撮影を行い、再び、カメラを回転させれば、鋼球
は凹部a3に入り込む。このようにして、一回の撮影終
了ごとに、カメラを回転させて行けば、40度ごとに鋼
球14が凹部a1,a2,a3,・・・というように順
次入り込み、それぞれの位置でその状態が保持されるの
で、正確に40度ごと回転させた撮影が行える。
【0048】以上説明したように、この第1の実施の形
態によれば、360度を2分割した180度ごとの回転
角度設定モードと360度を9分割した40度ごとの回
転角度設定モードの設定を行うことができ、両者の切替
は、ほぼワンタッチ操作で行え、回転角度設定モードの
設定後においては、カメラを回転させて行くだけで、設
定された角度ごとにカメラの回転が規制されるので、そ
の位置で撮影を行えば、設定角度ごとの撮影が正確に行
える。
【0049】なお、上述の第1の実施の形態では、回転
角度設定モードは180度ごとの回転角度設定モードと
40度ごとの回転角度設定モードの2種類の回転角度設
定モードとしたが、2種類に限られることはなく、ステ
ータ3の軸部6に、さらに、第3、第4、・・・の複数
の切り欠き溝を設け、基部5にもそれに対応するよう
に、円周ラインL3,L4,・・・を想定して、それら
の円周ライン3,4,・・・上にそれぞれ異なった間隔
で凹部を複数個づつ設けることにより、3種類以上の回
転角度設定モードの設定が可能となる。たとえば、上述
の第1の実施の形態の例にさらに付け加えるとすれば、
60度ごとの回転角度設定モード、120度ごとの回転
角度設定モードというように、色々な回転角度設定モー
ドを設定することができる。
【0050】また、上述の第1の実施の形態の例におい
て、9分割というような回転角度設定モードの場合は、
凹部を1つ置き、あるいは、2つ置きに用いるという使
い方も可能である。たとえば、9分割の例でいえば、1
つ置きとすれば80度の回転角度の設定、あるいは2つ
置きとすれば120度の回転角度の設定というように4
0度の倍数の角度設定が可能となる。
【0051】さらに、凹部間の角度は等間隔でなくても
よく、たとえば、図4の例で説明すれば、凹部a1と凹
部a2間の間隔は30度、凹部a2と凹部a3の間隔は
50度、凹部a3と凹部a4の間隔は70度というよう
に、隣り合う凹部間の角度をそれぞれ異ならせるように
することも可能である。
【0052】さらに、上述の第1の実施の形態では、ス
テータ3側の円筒部分の外側面に凹部を設け、ロータ4
側に係合部材としての鋼球14を設けるようにしたが、
これとは逆に、ロータ4側の円筒部分の内側面に凹部を
設け、ステータ3側に係合部材としての鋼球14を設け
るようにすることもできる。また、ロータ4をステータ
3内に収納した状態でロータ4をステータ3に対して回
転自在で、かつ、垂直方向へのスライドを可能とする構
成とすることもできる。
【0053】また、上述の実施の形態では、ロータ4を
ステータ3に対して、垂直方向に上下動可能にして2種
類のモード設定を可能にしたが、ロータ4を上下動させ
ずに、2種類のモード設定を可能とすることができる。
すなわち、ロータ4の鋼球支持用孔15を円周ラインL
1,L2に対応する部分に各1個設け、図1の状態で、
鋼球14を円周ラインL2に対応する部分の鋼球支持用
孔15に入れると180度ごとの回転角度設定モードと
なり、図1の状態において、鋼球14を円周ラインL1
に対応する部分の支持用孔15に入れると40度ごとの
回転角度設定モードとなる。なお、この場合、ボルト1
7を一旦取り外し、再度取り付ける作業が必要となる。
【0054】次に本発明の第2の実施の形態について図
7、図8を参照しながら説明する。
【0055】この第2の実施の形態における回転角度設
定装置は、大きく分けると、三脚の台座(図示せず)を
取り付け可能とした円筒形のステータ31と、このステ
ータ31と同心的にステータ31から垂直方向に突出す
るように設けられ、ステータ31の側面に設けられた締
め付けネジ32によりステータ31に固定されるステー
タ軸33と、このステータ軸33に対しネジ34とワッ
シャ35により回転自在に取り付けられるロータ36と
から構成されている。
【0056】ロータ36は、その上端面にカメラ(図示
せず)を固定するためのネジ孔36aが設けられ、その
下端面には、角度割り出し板37がピン38によって取
り付けられている。また、ステータ31には三脚の台座
に設けられたマウントネジを螺合させるネジ孔31aが
設けられている。
【0057】角度割り出し板37は、図8に示すように
円盤状をなしている。なお、図8(A)は、360度を
3分割した120度ごとの回転角度設定モードと、36
0度を2分割した180度ごとの回転角度設定モードの
2つの回転角度設定モードのいずれかを選択を可能とす
る角度割り出し板(以下、角度割り出し板37aとい
う)を示している平面図である。また、図8(B)は、
360度を4分割した90度ごとの回転角度設定モード
と、360度を2分割した180度ごとの回転角度設定
モードの2つの回転角度設定モードのいずれかを選択を
可能とする角度割り出し板(以下、角度割り出し板37
bという)を示している平面図である。
【0058】角度割り出し板37aは、ステータ軸33
の中心軸を中心とした複数(ここでは2つ)の同心円の
円周ラインL11,L12を想定し、それぞれの円周ラ
インL11,L12に所定間隔ごとに凹部が設けられて
いる。つまり外側に位置する円周インL11上には、凹
部a11,a12,a13がそれぞれ120度間隔で設
けられ、ラインL12上には、凹部b11,b12が1
80度間隔で設けられている。
【0059】また、角度割り出し板37bは、ステータ
軸33の中心軸を中心とした複数(ここでは2つ)の同
心円の円周ラインL21,L22を想定し、それぞれの
円周ラインL21,L22に所定間隔ごとに凹部が設け
られている。つまり、円周ラインL21上には、凹部a
21,a22,a23,a24がそれぞれ90度間隔で
設けられ、円周ラインL22上には、凹部b21,b2
2が180度間隔で設けられている。
【0060】このような角度割り出し板37a,37b
は、適宜、交換してロータ36に取付けることができる
が、この実施の形態では、図8(A)の角度割り出し板
37aが取り付けられている場合について説明する。
【0061】一方、ステータ31には、ロータ36側に
設けられた前述の凹部a11,a12,a13のいずれ
かに係合可能な第1の係合部材としての鋼球39と、凹
部b11,b12に係合可能な第2の係合部材としての
鋼球40が設けられる。これらの鋼球39,40は、そ
れぞれ鋼球支持筒41,42の先端にその球面の一部が
露出するように、鋼球支持筒41,42内に設けられた
コイルバネ43,44により支持されている。
【0062】これら鋼球支持筒41,42は、鋼球位置
設定手段としての切替シャフト45を回すことによっ
て、垂直方向への上下動が可能となっており、いずれか
一方の鋼球が上方に位置しているときは、他方の鋼球は
下方に位置するようになっている。すなわち、切替シャ
フト45は、その軸部に2つの偏心軸46,47を有し
ており、偏心軸46は鋼球支持筒41を上下動させ、偏
心軸47は鋼球支持軸42を上下動させるようになって
おり、一方の鋼球支持筒が上方に位置しているときは、
他方の鋼球支持筒は下方に位置するようになっている。
【0063】この操作は、切替シャフト45を回転させ
ることにより行うことができる。たとえば、鋼球支持筒
41が上方に位置していて鋼球支持筒42が下方に位置
している状態から、それとは逆の状態とする場合は、ド
ライバなどによって切替シャフト45を180度回転さ
せればよく、これによって、今度は、鋼球支持筒42が
上方に位置し、鋼球支持筒41が下方に位置するように
なる。
【0064】なお、鋼球支持筒(鋼球支持筒41とす
る)が上方に位置している状態では、その鋼球39は角
度割り出し板37aにより押さえつけられる状態とな
り、コイルバネ43が圧縮され状態となる。一方、鋼球
支持筒(鋼球支持筒42とする)が下方に位置している
状態では、その鋼球40は角度割り出し板37aに対し
て非接触状態かあるいは軽く接触する程度の状態とな
り、コイルバネ44は圧縮された状態とはならない。し
たがって、コイルバネ43,44によって圧縮されてい
るときのみ、その鋼球39,40は係合部材として有効
な働きをする。
【0065】このような構成において、次に、具体的な
操作例について説明する。
【0066】まず、このような回転角度設定装置を三脚
に取付ける。この三脚への取付けは、三脚側に設けられ
たマウントネジをステータ31側に設けられた雌ねじ3
1aに螺合させることにより行う。そして、図示しない
カメラをロータ36の上端面に設けられたカメラ取り付
け用ねじ孔36aにネジによって取り付ける。
【0067】最初に、180度の画角を有する魚眼レン
ズを用いて360度のパノラマ撮影を行う例について説
明する。この場合は、360度を2分割して撮影するの
で、まず、切替シャフト45によって、鋼球支持筒42
を上方に位置させる。これにより、その鋼球40は角度
割り出し板37aにより押さえつけられる状態となり、
コイルバネ44が圧縮された状態となり、その鋼球40
は係合部材として有効な働きをする。このとき、もう一
方の鋼球39は下方に位置するので、その鋼球39は係
合部材として有効な働きをしない。これにより、360
度を2分割した180度ごとの回転角度設定モードとな
る。
【0068】この状態で、カメラを回転して行くと、や
がて、鋼球40が角度割り出し板37aの円周ラインL
12上に設けられたいずれかの凹部に入り込む。ここで
は、鋼球40が凹部b11に入り込んだものとする。こ
の状態を初期位置として撮影を行い、次に、カメラを水
平方向に180度回した状態で撮影を行うが、これを行
うには、カメラを回転させて行けばよい。すなわち、初
期位置からカメラが180度回転した位置で鋼球40が
次の凹部b12に入り込み、その位置でカメラのそれ以
上の回転は規制され、無理な力を加えない限りその位置
を保持する。この状態は、カメラが初期位置(鋼球40
が凹部b11に入り込んでいる状態)から180度水平
方向に回転した状態である。したがって、この状態で撮
影を行えば、カメラを初期位置から水平方向に180度
正確に回した状態での撮影が行える。
【0069】このような操作によって撮影を行うことに
より、360度を正確に180度づつ2分割した撮影が
行える。
【0070】次に、カメラを120度づつ回転させて撮
影を行う例について説明する。この場合は、360度を
3分割して撮影するので、まず、切替シャフト45を1
80度回転することによって、鋼球支持筒41を上方に
位置させる。これにより、その鋼球39は角度割り出し
板37aにより押さえつけられる状態となり、コイルバ
ネ43が圧縮される状態となる。これにより、その鋼球
39は係合部材として有効な働きをする。このとき、も
う一方の鋼球40は下方に位置するので、その鋼球40
は係合部材として有効な働きをしない。これにより、3
60度を3分割した120度ごとの回転角度設定モード
となる。
【0071】この状態で、カメラを回転させて行くと、
やがて、鋼球39が角度割り出し板37aの円周ライン
L11上のいずれかの凹部に入り込む。ここでは、鋼球
39が凹部a11に入り込んだものとする。この状態を
初期位置として撮影を行い、次に、カメラを水平方向に
120度回した状態で撮影を行うが、これを行うには、
カメラを回転させて行けばよい。
【0072】すなわち、初期位置からカメラが120度
回転した位置(2番目の位置という)で鋼球39が次の
凹部a12に入り込み、その位置でカメラのそれ以上の
回転は規制され、無理な力を加えない限りその位置を保
持する。この状態は、カメラが初期の位置(鋼球39が
凹部a11に入り込んでいる状態)から120度水平方
向に回転した状態である。したがって、この状態で撮影
を行えば、カメラを初期位置から水平方向に120度正
確に回した状態での撮影が行える。
【0073】そして、さらに、カメラを回転させて行く
と、2番目の位置(凹部a12の位置)から120度回
転した位置(3番目の位置という)で、鋼球39が次の
凹部a13に入り込み、その位置でカメラのそれ以上の
回転は規制され、その位置を保持する。この状態は、鋼
球39が2番目の位置(凹部a12の位置)から120
度水平方向に回転した位置となる。したがって、この状
態で撮影を行えば、カメラを2番目の位置から水平方向
に120度正確に回転した状態での撮影が行える。
【0074】このような操作によって撮影を行うことに
より、360度を正確に120度づつ3分割した撮影が
行える。
【0075】以上説明したように、この第2の実施の形
態によれば、360度を2分割した180度ごとの回転
角度設定モードと360度を3分割した120度ごとの
回転角度設定モードの設定を行うことができ、両者の切
替は、ほぼワンタッチ操作で行え、回転角度設定モード
の設定後においては、カメラを回転させて行くだけで、
設定された角度ごとにカメラの回転が規制されるので、
その位置で撮影を行えば、設定角度ごとの撮影が正確に
行える。
【0076】また、角度割り出し板37aの代わりに、
角度割り出し板37bを用いれば、360度を2分割し
た180度ごとの回転角度設定モードと360度を4分
割した90度ごとの回転角度設定モードの設定を行うこ
とができる。
【0077】なお、上述の第2の実施の形態では、1つ
の角度割り出し板37aまたは37bにおいて設定可能
な回転角度設定モードの種類は、たとえば、角度割り出
し板37aを例にとれば、180度ごとの回転角度設定
モードと120度ごとの回転角度設定モードの2種類で
あったが、1つの角度割り出し板に半径の異なる同心円
を描く円周ラインを3つ以上考え、それぞれの円周ライ
ンごとに異なった間隔で窪みを配列すれば、3種類以上
の回転角度設定モードを得ることができる。このとき、
切替シャフト45側もそれに対応できるように、いずれ
かの円周ライン上に鋼球を当接させることを可能とする
機構とすることにより対応できる。
【0078】また、角度割り出し板37a、37bに設
けられた、それぞれの円周ラインごとの凹部は、上述の
第2の実施の形態では、それぞれの円周ラインごとに独
立したものとしたが、共通にできるもの前述の第1の実
施の形態で説明したように、縦長の凹部としてもよい。
たとえば、図8(A)の凹部a12と凹部b12、図8
(B)の凹部a21と凹部b21および凹部a23と凹
部b22は、縦長の凹部として共通に使用することも可
能である。
【0079】さらに、上述の第2の実施の形態では、ス
テータ31側に係合部材としての鋼球39,40や鋼球
位置設定手段(切替シャフト45)を設け、ロータ36
側に角度割り出し板37aを設けるようにしたが、これ
とは逆に、ロータ36側に係合部材としての鋼球39,
40や鋼球位置設定手段(切替シャフト45)を設け、
ステータ31側に角度割り出し板37aを設けるように
してもよい。また、上述の第2の実施の形態では、ロー
タ36やステータ31とは別体に角度割り出し板37a
を用意し、この角度割り出し板37aに凹部を設けるよ
うにしたが、凹部をロータ36やステータ31に直接設
けるようにすることも可能である。
【0080】なお、上述の各実施の形態は、本発明の好
適な実施の例であるが、これに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変更
実施可能である。たとえば、ステータ3やステータ31
をカメラの三脚側に固定せず、代わりに撮影のための載
置台に固定したりする等、カメラの三脚以外のものに固
定するようにしても良い。また、複数モードが設定され
るようになっているが、機能を簡略化し、1種類のモー
ドのみとしても良い。すなわち、円周ラインを1つのみ
とし、かつ使用する凹部を特定することで1モードのみ
となる。なお、円周ラインを1つとした場合、使用する
凹部を選択し複数の種類とすることで、複数のモードを
設定することが可能となる。
【0081】上述の各実施の形態では、鋼球が入る凹部
を少なくとも2個設けているが、鋼球を2個とした場
合、180度ごとの回転角度設定モードにしたい場合、
凹部を1個設けるのみでも達成することができる。同様
にして鋼球を3個とし、凹部を1個とすると、120度
ごとの回転角度設定モードを得ることができる。また、
360度の連続撮影を自動で行うような場合、鋼球が1
個で凹部が1個とすることで達成される。
【0082】また、上述の各実施の形態では、ロータ4
やロータ36を手動で水平方向に回転させているが、ロ
ータ4,36の外周にギヤを形成し、モータの動力をそ
のギヤに伝えることによって、モータによってロータ
4,36を回転させるようにしても良い。その場合、鋼
球14,39,40が凹部から抜け出る最初のみ、強い
トルクで回転させ、その後は弱いトルクでロータ4,3
6を回転させ、次の凹部に鋼球14,39,40が入り
込むと、その回転が停止されるようにするのが好まし
い。また、上述の各実施の形態では、ロータ4,36を
水平方向に回転させているが、所定平面上を回転する、
いわゆる平面回転であれば良く、水平以外に垂直平面上
を回転させたり、他の平面上を回転させたりしても良
い。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカメラの
回転角度設定装置は、ロータが回転することにより、係
合部材がその時点で摺動中の円周ライン上のいずれかの
凹部に入ることでロータの回転をそれぞれの凹部ごとに
規制し、これによってロータの回転角度を設定するよう
にしたので、たとえば360度を幾つかに分割してパノ
ラマ撮影を行うような場合、カメラを所定方向に回転し
て行くだけの操作で、正確な角度設定を行うことができ
る。これにより、撮影者は、カメラの位置決めを行うた
めの面倒な操作を殆ど行う必要がなくなる。また、複数
の円周ライン、すなわち回転角度設定モードの中から任
意の回転角度設定モードを選択できるので、1台の装置
で画角の異なるレンズや異なる回転角度に対応した撮影
が可能となる。
【0084】また、ロータまたはステータの円筒部の内
側面または外側面の垂直方向に複数段に分けられたそれ
ぞれの円周ライン上に凹部を形成し、また、係合部材
は、弾性部材により凹部方向への押圧力を与えられた状
態で設け、この係合部材をそれぞれの円周ラインのいず
れかに対向させることを可能とする係合部材位置設定手
段を設けるだけの構成としたので、簡単な構成で、確実
な回転角度の設定が可能となる。このとき撮影者側が行
う操作は、必要な円周ラインの選択、すなわち回転角度
設定モードの設定操作を行い、その後は、カメラを回転
させて行くだけでよく、カメラを回転させるだけで自動
的に設定された回転角度ごとにカメラの回転が規制さ
れ、正確な回転角度の設定がなされる。これにより、撮
影者はカメラの位置決めを行うための面倒な操作を殆ど
行う必要がなくなり、しかも、カメラの画角や撮影目的
に応じた正確な角度設定が可能となる。
【0085】また、凹部をロータの回転軸を中心として
同心円をなす半径の異なる複数の円周ライン上に設けて
おり、構成が簡単で、確実な回転角度の設定が可能とな
る。このとき撮影者側が行う操作は、回転角度設定モー
ドの設定操作を行い、その後は、カメラを回転させて行
くだけでよく、カメラを回転させるだけで自動的に設定
された回転角度ごとにカメラの回転が規制され、正確な
回転角度の設定がなされる。
【0086】また、ロータやステータとは別体に角度割
り出し板を設け、この角度割り出し板に窪みを設けるよ
うにしたので、色々な回転角度設定を可能とする種々の
角度割り出し板を用意しておくことができる。これによ
り、さらに、多様な角度設定が可能となる。
【0087】また、それぞれの円周ラインごとに360
度を等分割して凹部を設けることにより、たとえば、6
0度どごとの回転角度設定モード、90度ごとの回転角
度設置モードというように、一定の角度間隔で撮影を行
う場合において回転角度設定が容易に行え、しかも、そ
れぞれの円周ラインごとに分割数を異なるようにしたの
で、1つの装置で、複数の回転角度設定モードを得るこ
とが可能となる。
【0088】また、それぞれの円周ラインごとに、36
0度を異なった角度で分割して凹部を設けることによ
り、たとえば、最初の回転では、45度の回転角度の設
定が行われ、その位置からは90度の回転角度の設定が
行われるというように、カメラを回転させるごとに回転
角度の設定を異ならせることができ、用途によっては便
利なものとすることができる。
【0089】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラの回転角度設定装置の第1の実
施の形態の構成を説明する側断面図である。
【図2】図1に示すカメラの回転角度設定装置におい
て、ロータをステータに対して上方にスライドさせた状
態(上段位置設定状態)を示す図である。
【図3】図1に示すカメラの回転角度設定装置における
ステータを取り出して示す図である。
【図4】図3におけるステータの基部の平面図である。
【図5】図3におけるステータの基部に設けられる凹部
の形状と、それぞれの円周ラインとの位置関係について
説明する図である。
【図6】図3に示したステータを図3の矢印A方向から
見た図である。
【図7】本発明のカメラの回転角度設定装置の第2の実
施の形態の構成を説明する図であり、(A)は側断面
図、(B)は平面図である。
【図8】図7に示すカメラの回転角度設定装置における
角度割り出し板の例を示す図であり、(A)は360度
を3分割した回転角度設定モードと2分割した回転角度
設定モードのいずれかの回転角度設定モードの設定が可
能な角度割り出し板の例を示す図で、(B)は360度
を4分割した回転角度設定モードと2分割した回転角度
設定モードのいずれかの回転角度設定モードの設定が可
能な角度割り出し板の例を示す図である。
【符号の説明】
1 三脚取付台座 3 ステータ 4 ロータ 5 ステータ3の基部 6 ステータ3の軸部 9 鋼球位置設定手段 10 ピン 11 コイルバネ 13 つまみ 14 鋼球(係合部材) 16 板バネ 18 第1の切り欠き溝 19 第2の切り欠き溝 31 第2の実施の形態におけるステータ 33 ステータ軸 36 第2の実施の形態におけるロータ 37a,37b 角度割り出し板 39,40 第2の実施の形態における鋼球(係合部
材) 45 切替シャフト(鋼球位置設定手段) L1,L2 円周ライン a1 円周ラインL1とL2上に共通に設けられた凹部 a2〜a9 円周ラインL1上に設けられた凹部 b1 円周ラインL2上に設けられた凹部 a11〜a13、a21〜a24 円周ラインL11,
L21上に設けられた凹部 b11,b12、b21,b22 円周ラインL12,
L22上に設けられた凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−89335(JP,A) 実開 昭49−67630(JP,U) 実開 昭55−79337(JP,U) 実開 昭56−174791(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 37/00 - 37/06 G03B 17/02 G03B 17/56 - 17/58

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステータと、このステータに対して平面回
    転が可能となるようにステータと同心的に取り付けら
    れ、かつ、カメラの取り付けを可能とするロータとを有
    し、 このステータとロータのいずれか一方側に、同心円を描
    く複数の円周ラインを想定し、これらそれぞれの円周ラ
    イン上に、それぞれの円周ラインごとに予め設定された
    回転角度ごとに凹部を設けるとともに、他方側に、上記
    凹部に係合可能な係合部材を設け、 上記それぞれの円周ラインのいずれかの円周ライン上の
    凹部に係合可能となるように上記係合部材の位置設定を
    可能とする係合部材位置設定手段を設け、 上記ロータが回転することにより、上記係合部材がその
    時点で摺動中の円周ライン上のいずれかの凹部に入るこ
    とで上記ロータの回転をそれぞれの凹部ごとに規制し、
    これによってロータの回転角度を設定するようにしたカ
    メラの回転角度設定装置において、 前記ロータと前記ステータはそれぞれ円筒形状をなす部
    分を有し、一方の円筒部の外側面と他方の円筒部の内側
    面が対向し、前記ステータに対して前記ロータが平面回
    転可能で、かつ、垂直方向にスライド可能に設けられ、 前記凹部は、上記一方の円筒部の外側面または他方の円
    筒部の内側面のいずれか一方側で、かつ、その円筒部の
    内側面または外側面の垂直方向に複数段に分けられたそ
    れぞれの円周ライン上に形成され、 前記係合部材は、上記凹部の設けられた円筒部とは異な
    る円筒部側に、弾性部材により前記凹部方向への押圧力
    を与えられた状態で設けられ、前記係合部材位置設定手
    段は、前記ロータと前記ステータ側の一方に、上記それ
    ぞれの円周ラインの間隔に対応した間隔で垂直方向に複
    数の切り欠き溝を設け、他方側に係止部材を設けてな
    り、前記ロータを前記ステータに対して垂直方向にスラ
    イドすることにより、上記係止部材がいずれかの切り欠
    き溝に係止され、これにより、前記係合部材を上記それ
    ぞれの円周ラインのいずれかに対向させることを可能と
    したことを特徴とするカメラの回転角度設定装置。
  2. 【請求項2】ステータと、このステータに対して平面回
    転が可能となるようにステータと同心的に取り付けら
    れ、かつ、カメラの取り付けを可能とするロータとを有
    し、 このステータとロータのいずれか一方側に、同心円を描
    く複数の円周ラインを想定し、これらそれぞれの円周ラ
    イン上に、それぞれの円周ラインごとに予め設定された
    回転角度ごとに凹部を設けるとともに、他方側に、上記
    凹部に係合可能な係合部材を設け、 上記それぞれの円周ラインのいずれかの円周ライン上の
    凹部に係合可能となるように上記係合部材の位置設定を
    可能とする係合部材位置設定手段を設け、 上記ロータが回転することにより、上記係合部材がその
    時点で摺動中の円周ライン上のいずれかの凹部に入るこ
    とで上記ロータの回転をそれぞれの凹部ごとに規制し、
    これによってロータの回転角度を設定するようにしたカ
    メラの回転角度設定装置において、 前記ロータと前記ステータは、ステータ上にロータを同
    心軸上に重ねて構成し、前記ステータに対して前記ロー
    タを平面回転可能に設け、前記ステータと前記ロータの
    接触面の一方側に前記凹部を設け、他方側に前記係合部
    材を設け、 前記凹部は、前記ロータの回転中心軸を中心として同心
    円をなす半径の異なる複数の円周ライン上に設け、 前記係合部材はそれぞれの円周ラインごとに設けられ、
    それぞれ弾性部材により支持され、 前記係合部材位置設定手段は、いずれか一つの係合部材
    のみをある1つの円周ライン上の凹部に前記弾性部材に
    よる弾性力を受けて係合可能となるように、それぞれの
    円周ラインごとに設けられたそれぞれの係合部材を上下
    動可能とし、かつ、軸部に係合部材を上下動させる複数
    の偏心軸を有する切替シャフトを設け、切替シャフトを
    回転操作することにより、いずれか1つの係合部材のみ
    を選択できるように構成したことを特徴とするカメラの
    回転角度設定装置。
  3. 【請求項3】前記それぞれの円周ラインに設けられる凹
    部は、それぞれの円周ラインごとに360度を等分割し
    た円周ライン上に設けられ、それぞれのラインごとに分
    割数が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    カメラの回転角度設定装置。
  4. 【請求項4】前記それぞれの円周ラインに設けられる凹
    部は、それぞれの円周ラインごとに、360度を異なっ
    た角度で分割した円周ライン上に設けられ、それぞれの
    ラインごとに分割数が異なることを特徴とする請求項1
    又は2に記載のカメラの回転角度設定装置。
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