JP3326074B2 - 移相器 - Google Patents

移相器

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JP3326074B2
JP3326074B2 JP16330496A JP16330496A JP3326074B2 JP 3326074 B2 JP3326074 B2 JP 3326074B2 JP 16330496 A JP16330496 A JP 16330496A JP 16330496 A JP16330496 A JP 16330496A JP 3326074 B2 JP3326074 B2 JP 3326074B2
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rotating
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conductor
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正敞 苅込
利治 土岐
旨規 江幡
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Nihon Dengyo Kosaku Co Ltd
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  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波電力の分配
を行うと共に、分配された電力の各位相を連続的かつ微
細に変化調整することが可能で、例えば、移動通信にお
ける基地局用アレイアンテナのチルト角制御装置の構成
素子として好適な移相器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車電話および携帯電話等の陸上の移
動通信方式においては、基地局の数を増大させ、各基地
局のサービスエリアを狭くして周波数の繰り返し使用回
数を増加させることによって、限られた周波数を有効に
利用することが行われている。各基地局のサービスエリ
アを狭くするために、各基地局におけるアレイアンテナ
の放射ビームのチルト角が深くなるように制御すると共
に、電波の不感地帯の生ずることのないように、隣接基
地局間においてチルト角の相互調整が必要となる。
【0003】上記のような目的を達するために、アンテ
ナを斜め下方に傾斜させることなく、アンテナを機械的
に垂直に立てた状態で放射ビームをチルトさせる手段と
して、従来は垂直方向に素子アンテナを多段に配設して
アレイアンテナを形成し、素子アンテナごとに給電線路
を接続するか、適宜複数個の素子アンテナをまとめて形
成したアンテナブロックごとに給電線路を接続すると共
に、最上段の素子アンテナまたはアンテナブロックに接
続される給電線路の長さを最も短く形成し、最下段の素
子アンテナまたはアンテナブロックに接続される給電線
路に到るに従って、順次長くなるように形成して、素子
アテンナまたはアンテナブロックの励振電力の位相分布
が、最上段の素子アンテナまたはアンテナブロックから
最下段の素子アンテナまたはアンテナブロックに到るに
従って、順次位相が遅れるように形成して、アレイアン
テナの最大利得方向を水平面より適宜斜め下方に傾ける
ように形成したアンテナが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のチルトビー
ムアンテナにおいて、チルク角を変えるためには、各給
電線路の長さを変える必要があるが、給電線路の長さを
変えるためには、長さを変えようとする給電線路をコネ
クタから取り外し、長さの異なる給電線路と取り換える
か、給電線路の長さを短くしようとする場合に限られる
ことではあるが、給電線路を短い給電線路と取り換える
代わりに、コネクタから取り外した給電線路を切断して
短くし、これを再びコネクタに取り付けるというよう
な、何れの場合にも極めて多くの労力と時間を要する作
業を必要とする。
【0005】給電線路が局舎外に設けられている場合に
は、給電線路の外周およびコネクタとの接続部分の外周
に防水テープを捲く等の防水処理を施すのが一般である
から、給電線路の取り換えに当たって、防水テープの除
去および再装着の煩雑な作業が加えられることとなる。
従って、電波の不感地帯の生ずるのを防ぐために、隣接
基地局間におけるチルト角の相互調整を頻繁に行う必要
の生じた場合には、給電線路の長さの変更は容易ではな
い。
【0006】また、給電線路の長さを変えるに当たって
は、前記のような煩雑な作業を要するばかりでなく、給
電線路の長さを微細に、かつ、連続的に変えることは不
可能である。上記のような煩雑な取り換え作業を要する
ことなく、チルト角を変えるために、各給電線路の長さ
を互いに等しく形成し、多数の並列接続形の半導体スイ
ッチと、各半導体スイッチごとに互いに長さの異なる伝
送線路を接続して成る移相器を各給電線路ごとに直列接
続し、半導体スイッチの切り換え開閉によって、給電線
路と移相器の伝送線路との総和線路長を変えるように構
成したチルト角制御装置も用いられているが、半導体ス
イッチは比較的耐電力特性に劣るばかりでなく、半導体
スイッチは本質的に非直線素子であるから、非直線歪に
ついて厳しい要求が課せられる移動通信基地局の送受共
用アンテナ系には、上記のような移相器の使用は好まし
くない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の移相器は、各内
表面を向き合わせて対向する回転誘電体基板および固定
誘電体基板とが設けられる。回転誘電体基板には、その
外表面に設けられ、内端が前記回転誘電体基板の回転中
心に位置する入力線路と、前記入力線路の外端に、直接
またはインピーダンス整合線路を介して接続される入力
結合線路と、内表面に設けられる接地導体と、回転中心
に設けられる貫通孔と、内表面に設けられた接地導体の
うち、回転誘電体基板の外表面に設けられた入力結合線
路に対応する箇所の接地導体を除去して形成される入力
結合スロットとが設けられる。
【0008】固定誘電体基板には、その外表面に設けら
れ、回転誘電体基板との共通の中心軸からの半径(R1
2)が、回転誘電体基板の入力結合スロットのうち、半
径方向にほぼ対応する部分の長さのほぼ中間点から、回
転中心までの長さ(L7)にほぼ等しい円弧状の出力結
合線路と、外表面に設けられ、出力結合線路の各端部
に、直接またはインピーダンス整合線路を介して接続さ
れる出力線路と、内表面に設けられる接地導体と、その
接地導体のうち、固定誘電体基板の出力結合線路に対応
する箇所の接地導体を除去して形成される出力結合窓と
が設けられる。
【0009】また本発明の移相器には、回転駆動用のつ
まみと、入力側の同軸接栓とが設けられる。つまみは、
回転誘電体基板の貫通孔に挿入されて、その入力線路の
内端に接続される内部導体と、この内部導体と絶縁体を
介してほぼ同軸状に設けられ、回転誘電体基板と同心状
に固定誘電体基板に設けられた貫通孔を貫いて回転誘電
体基板の接地導体と電気的機械的に結合される外部導体
とより成る。
【0010】同軸接栓は、回転駆動用のつまみの内部導
体に容量的に接続されると共に、この回転駆動用のつま
みの内部導体と共通の軸芯の周りに回転自在に取り付け
られる内部導体と、回転駆動用のつまみの外部導体に容
量的に接続されると共に、この回転駆動用のつまみの外
部導体と共通の軸芯の周りに回転自在に取り付けられる
外部導体とより成る。
【0011】
【発明の実施の形態】図1Aは、請求項1の発明の一実
施例を示す側面図、図1Bは、図1Aの斜め右前方から
見た分解斜視図、図1Cは、図1Aの斜め左前方から見
た分解斜視図で、図において1は回転誘電体基板(単に
回転基板とも言う)、8は誘電体薄板(単に薄板とも言
う)、10は固定誘電体基板(単に固定基板とも言
う)、17は出力端子、23は回転駆動用のつまみの外
部導体、26は入力端子の外部導体である。
【0012】図2A,Bはそれぞれ図1の回転誘電体基
板1,すなわち輪郭形状が円形の入力側誘電体基板の外
表面および内表面を示す図、図3は図1の輪郭形状が円
形の誘電体薄板8の板面を示す図、図4A,Bはそれぞ
れ図1の固定誘電体基板10、すなわち出力側誘電体基
板の外表面および内表面を示す図である。図1Bおよび
図2Aに示すように、回転基板1の外表面には内端が回
転基板1の中心に位置し、外端が半径方向に延びる適宜
長さの入力線路2,必要に応じて入力線路2の外端に接
続されるインピーダンス整合線路3およびインピーダン
ス整合線路3の外端に接続される入力結合線路4を設け
てある。
【0013】回転基板1の内表面には、図1Cおよび図
2Bに示すように、内表面全域に亙って銅等より成る接
地導体5を設け、回転基板1の中心に貫通孔6をあけ、
その内径を、後述する回転駆動用のつまみ21の内部導
体22の先端部が、固くまたは適当な固さで挿入される
ように選定すると共に、つまみ21の内部導体22と回
転基板1の内表面に設けた接地導体5とが電気的に接触
するのを防ぐために、貫通孔6の周りにおける接地導体
5を適宜範囲に亙って除去してある。
【0014】また、回転基板1の内表面に設けた接地導
体5のうち、回転基板1の外表面に設けた入力結合線路
4に対応する箇所における接地導体部分を除去して入力
結合スロット7を形成してある。回転基板1の内表面に
設けた入力結合スロット7は、その一部である回転基板
1の半径方向にほぼ一致する適宜長さの半径方向の素子
スロット部分の長さのほぼ中間点が、回転基板1の外表
面に設けた入力結合線路4の開放外端(インピーダンス
整合線路3の外端に接続した接続内端と反対側の端部)
から使用波長のほぼ1/4の長さの箇所に対応位置し、
半径方向の素子スロット部分の外端および内端にそれぞ
れ、互いにほぼ平行で逆向きとなる外側および内側の平
行素子スロット部分の各一端を結合させ、入力結合スロ
ット7全体の形状がほぼ稲妻形を成すように形成してあ
る。
【0015】回転基板1の外表面に設けた入力線路2,
回転基板1の誘電体材質および基板1の内表面に設けた
接地導体5によってストリップ線路が形成され、回転基
板1の外表面に設けた入力結合線路4と内表面に設けた
入力結合スロット7によって入力側励振回路が形成され
るが、このストリップ線路と入力側励振回路とは、それ
ぞれの回路構成が異なり、互いの回路インピーダンスが
異なる場合が多いため、必要に応じて入力線路2と入力
結合線路4との間にインピーダンス整合線路3を介在さ
せ、その幅および線路長を適当に選定してインピーダン
スの整合を図ることが望ましい。
【0016】誘電体薄板8の板面は、回転基板1に面す
る板面も、その裏面も同一構成で、図3に示すように、
中心に後述する回転駆動用のつまみの外部導体が挿通さ
れる貫通孔9を設けてある。なお、薄板8は、その直径
を回転基板1の直径とほぼ等しく形成することが望まし
い。
【0017】固定基板10には、図1および図4に示す
ように、回転基板1と共通の中心軸に一致する中心に、
後述する回転駆動用のつまみ21の外部導体23の挿通
用貫通孔11を設け、固定基板10の外表面には、図1
Cおよび図3Aに示すように、貫通孔11の中心を中心
とする円弧状の出力結合線路12を設け、その半径R1
2を回転基板1の内表面に設けた入力結合スロット7の
一部を形成する半径方向の素子スロット部分のほぼ中間
点と、回転基板1の回転中心との間の長さL7にほぼ等
しく形成してある。
【0018】図1Cおよび図4Aにおいて、出力線路1
3,14の各外端部と固定基板10の中心(貫通孔11
の中心)との間隔を、回転基板1および薄板8の各半径
よりも適宜大にして、出力線路13,14の各外端部に
接続される出力端子(後述する)17,18が、回転基
板1および薄板8の各周縁に接触するおそれのないよう
に形成してある。
【0019】固定基板10の内表面には、図1Bおよび
図4Bに示すように、内表面全域に銅等より成る接地導
体15を設け、固定基板10の内表面のうち、その外表
面に設けた出力結合線路12に対応する箇所における接
地導体を除去して出力結合窓16を形成してある。出力
結合窓16は、貫通孔11の中心を中心とする2個の円
弧状の縁部と、ほぼ半径方向の2個の縁部とで囲まれ、
外側及び内側の円弧状の各縁部の間の円弧状の中心線L
1(図4B)が、固定基板10の出力結合線路12の円
弧状の中心線にほぼ対応し、出力結合窓16円弧状の中
心線L1の長さを、出力結合線路12の円弧に沿う長さ
にほぼ等しく形成し、出力結合窓16の外側及び内側の
円弧状の各縁部の対向間隔、つまり、出力結合窓16の
幅を回転基板1の入力結合スロット7の半径方向の素子
スロット部分の長さにほぼ等しく、または適宜大に形成
してある。
【0020】出力端子17および18をそれそれ同軸接
栓で形成する場合には、固定基板10の外表面に設けた
出力線路13および14の各外端部に対応する固定基板
10の板面に設けた貫通孔(同軸接栓の内部導体の挿通
孔)の周りにおける接地導体を適宜の範囲に亙って除去
して、接地導体15が同軸接栓の内部導体に接触するこ
となく、接地導体15と同軸接栓の外部導体との接続が
確保されるように形成する。
【0021】固定基板10の外表面に設けた出力結合線
路12と、内表面に設けた出力結合窓16および誘電体
薄板8を介して対向する回転基板1の内表面における接
地導体5とより成るストリップ線路によって出力側励振
回路が形成される。また、固定基板10の外表面に設け
た出力線路13,14,固定基板10の誘電体材質およ
びその内表面に設けた接地導体15によってストリップ
線路が形成される。このストリップ線路と出力側励振回
路を形成するストリップ線路は、それぞれの回路構成が
異なり、互いの回路インピーダンスが異なる場合が多い
ため、出力結合線路12の各端部と出力線路13,14
の各内端との間に、必要に応じてインピーダンス整合線
路19および20を介在させ、その各幅および各線路長
を適当に選定してインピーダンスの整合を図ることが望
ましい。
【0022】図1において、21は回転駆動用のつまみ
で、内部導体22と外部導体23との間に絶縁体を介在
させて両導体を電気的に絶縁すると共に、両導体を同軸
状に保って機械的に一体に結合させてある。24は入力
端子で、内部導体25と外部導体26から成る同軸接栓
である。その内部導体25とつまみ21の内部導体22
とが、互いに軸芯を一致させてこの軸芯の周りに内部導
体25が相対的に回転自在で、相互に容量を介して電気
的に接続される。一方、入力端子24の外部導体26と
つまみ21の外部導体23も互いに軸芯を一致させてこ
の軸芯の周りに外部導体26が相対的に回転自在で、相
互に容量を介して電気的に接続される。
【0023】すなわち、つまみ21と入力端子24によ
ってロータリジョイントを形成してある。本発明の移相
器を組み立てるに当たっては、図1に示すように、誘電
体薄板8を間に挟んで回転基板1の内表面と固定基板1
0の内表面とを向き合わせ、固定基板10および薄板8
の貫通孔11および9につまみ21の外部導体23を挿
入し、つまみ21の内部導体22の先端部を回転基板1
の貫通孔6に挿入し、その端面を入力線路2の内端(回
転基板1の中心に位置する端部)の内表面に固着すると
共に、つまみ21の外部導体23を接地導体5に機械的
に固着し、電気的に接続する。
【0024】回転基板1,薄板8,固定基板10,つま
み21および入力端子24を上記のように結合させた
後、これらをシールドケース(図1には示していない)
に内装するが、回転基板1の外表面に設けた入力線路
2,必要に応じて設けるインピーダンス整合線路3およ
び入力結合線路4が、回転基板1の外表面と対向するシ
ールドケースの内壁面と接触することなく、また、回転
基板1の回転を円滑にするために、適当なスペーサを介
在させる。また、固定基板10の外表面に設けた出力結
合線路12,出力線路13,14,必要に応じて設ける
インピーダンス整合線路19,20が、固定基板10の
外表面と対向するシールドケースの内壁面と接触するの
を防ぐために、適当なスペーサを介在させる。
【0025】上記スペーサとしては、例えば固体誘電体
より成る適宜厚さの枠体より成り、シールドケースの内
部構造が、例えば回転基板1および薄板8の各周縁に近
接する内壁部分の断面形状が円形で、固定基板10の周
縁に近接する内壁部分の断面形状が固定基板10の輪郭
形状に対応している場合には、回転基板1の外表面とシ
ールドケースの内壁面との間に介装するスペーサはリン
グ状に形成し、固定基板10の外表面とシールドケース
の内壁面との間に介装するスペーサは固定基板10の輪
郭形状に対応する枠体で形成する。
【0026】また、出力端子17,18とシールドケー
スに設けた出力端子との間を接続するに当たっては、出
力端子17,18を前述のように同軸接栓で形成した場
合には、シールドケースに設ける出力端子もまた同軸接
栓で形成し、それら同軸接栓間を同軸線路で接続する。
固定基板10の内表面に設ける出力端子17および18
を同軸接栓で形成する場合、それぞれの内部導体および
外部導体の各軸長を適当に長く形成し、これらをシール
ドケースの壁面に設けた貫通孔に挿通して各端部を外部
に露出させるように形成してもよい。
【0027】さらに、回転基板1を所要の回転位置に保
持するために、つまみ21とシールドケースの壁面の間
に従来公知の適当なロック機構、例えばつまみ21の外
部導体23の外周面のうち、シールドケースの外部に露
出する周面に螺子を刻み、この螺子にロックナットを螺
合させる等のロック機構を設ける。入力端子24に加え
られた高周波電力は、つまみ21の内部導体22および
外部導体23を介して回転基板1の入力線路2および接
地導体5に加えられ、入力線路2および必要に応じて設
けるインピーダンス整合線路3を介して、入力結合線路
4および入力結合スロット7より成る入力側励振回路を
励振する。
【0028】入力側励振回路から生じた電磁波は、誘電
体薄板8および固定基板10の出力結合窓16を介して
対向する回転基板1の接地導体5および固定基板10の
出力結合線路12より成る出力側励振回路を励振する。
この励振によって出力結合線路12に生じた高周波電力
は、励振点を境にして左右に分配され、出力結合線路1
2を互いに逆向きに伝送し、正方向に伝送した電力は、
必要に応じて設けるインピーダンス整合線路19および
出力線路13を介して端子17から出力し、逆方向に伝
送した電力は、必要に応じて設けるインピーダンス整合
線路20および出力線路14を介して端子18から出力
する。
【0029】励振点から端子17までの線路の長さと端
子18までの線路の長さが互いに等しい場合には、励振
点から端子17に到る電力の移相量と、励振点から端子
18に到る電力の移相量とは互いに等しく、端子17お
よび18から出力する電力は互いに逆相で同振幅とな
る。回転駆動用のつまみ21を操作して回転基板1を回
転させると、この回転角に応じて出力結合線路12の励
振点が円周方向に移動変化し、励振点から、出力端子1
7に到る線路の長さと、出力端子18に到る線路の長さ
が互いに異なることとなり、励振点からの長さが短くな
った側の線路に接続された端子から出力する電力の移相
量は小となり、励振点からの長さが長くなった側の線路
に接続された端子から出力する電力の移相量は大とな
る。
【0030】回転基板1の入力結合スロット7の半径方
向の素子スロット部分の長さのほぼ中間点(回転基板1
の入力結合線路4の開放外端から使用波長のほぼ1/4
の長さの箇所に対応位置する)と回転基板1の回転中心
との間の長さL7を長くすると共に、この長さの増大に
応じて固定基板10の出力結合線路12の半径R12を
大にして、出力結合線路12,必要に応じて設けるイン
ピーダンス整合線路19,20,出力線路13,14よ
り成る出力回路の全長を長くすることにより、移相量の
変化範囲を大にすることができる。
【0031】本発明移相器の性能試験を行うために、以
下のような試作品を作製した。すなわち、使用周波数が
800MHz帯で、回転基板1の入力結合線路4を、回転
基板1の回転中心を中心とする円弧状に形成し、その円
弧の長さを、使用波長のほぼ1/2に選び、回転基板1
の稲妻形の入力結合スロット7の実際の長さ、すなわ
ち、入力結合スロット7の半径方向の素子スロット部分
の長さと、外側の平行素子スロット部分の長さと、内側
の平行素子スロット部分の長さとの和を使用波長のほぼ
1/2の長さに形成した。
【0032】その試作品を用いて測定した回転基板1の
回転角が0°の場合のリターンロス、伝送損失および移
相量の周波数特性を図5に示す。なお、回転基板1にお
ける入力結合線路4および入力結合スロット7より成る
入力側励振回路からの電磁波によって、固定基板10に
おける出力結合線路12に生ずる励振点が、出力端子1
7および18の間に接続された出力結合線路12,必要
に応じて設けるインピーダンス整合線路19,20,出
力線路13,14より成る出力回路の全長の中間点にあ
る場合を、回転基板1の回転角が0°であるとする。
【0033】図1Bにおいて、本発明移相器の回転基板
1を図5について説明した0°の回転位置から反時計方
向へ30°,60°および90°回転させた場合におけ
る各種特性をそれぞれ図6,図7および図8に示す。こ
れらの図においてAのリターンロスは、入力端子24に
おける値である。B及びCの伝送損失及び移相量におい
て、実線および破線はそれぞれ出力端子17および18
において観測した値である。
【0034】Aのリターンロス周波数特性から明らかな
ように、本発明移相器においては回転基板1の回転角を
0°に保った場合のみならず、30°,60°および9
0°まで反時計方向に回転させた何れの場合においても
入力インピーダンス特性が安定に保たれている。またB
の伝送損失周波数特性から明らかなように、回転基板1
の回転角が0°,30°,60°,90°の何れの場合
も出力端子17および18の出力振幅がほぼ一定に保た
れている。
【0035】図5Cに示すように、回転基板1の回転角
が0°の場合、出力端子17および18の各移相量の差
が、ほぼ750MHzないしほぼ1050MHzの広い周波
数範囲に亙ってほぼ180°に保たれている。しかし図
6Cないし図8Cに示すように、回転基板1の回転角が
30°,60°および90°と増加するに従って、出力
端子17の移相量は漸次進み、出力端子18の移相量は
漸次遅れる傾向を有する。
【0036】図9は、本発明移相器の回転基板1の回転
角と、出力端子17および18の移相量との関係を、中
心周波数885MHzについて観測した結果を示したもの
である。回転基板1の回転角が0°,30°,60°お
よび90°の場合、出力端子17の移相量は、ほぼ20
°,70°,118°および163°であり、基板1の
回転角が0°から90°まで変化するに従って、出力端
子17の移相量はほぼ直線的に進むこととなる。一方、
出力端子18の移相量は、回転基板1の回転角が、0
°,30°,60°および90°の場合、ほぼ194°
(=−166°),145°,95°および47°であ
り、回転基板1の回転角が0°から90°まで変化する
に従って、出力端子18の移相量は、ほぼ直線的に遅れ
ることとなる。
【0037】以上は、回転基板1を反時計方向に回転さ
せた場合における観測結果を示したが、固定基板10の
出力結合線路12,必要に応じて設けるインピーダンス
整合線路19,20,出力線路13,14および出力結
合窓16を、出力端子17および18の間の合計線路長
の中間点に対して左右対称に形成することによって、回
転基板1を時計方向に回転させた場合にも、図5ないし
図9に示したものと同様の傾向を有する諸特性を持たせ
ることができる。
【0038】図10A,Bは、それぞれ請求項4の発明
の実施例である回転誘電体基板1の外表面および内表面
を示す図で、図1と対応する部分に同じ符号を付けてあ
る。7−1は入力結合スロットで、回転基板1の半径方
向にほぼ一致する適宜の長さの半径方向の素子スロット
部分を形成し、この半径方向の素子スロット部分の長さ
のほぼ中間点を、入力結合線路4の開放外端から使用波
長のほぼ1/4の長さの箇所に対応位置させた点は、図
1および図2に示した実施例と同様であるが、図10の
実施例においては、半径方向の素子スロット部分の外端
に結合する外側の平行素子スロット部分の向きが、半径
方向の素子スロット部分の内端に結合する内側の平行素
子スロット部分の向きと同じ向きとなるように結合させ
て、入力結合スロット7−1全体の形状がほぼ逆コの字
形を成すように形成してある。なお、回転基板1を図1
0の状態から回転中心軸の周りに180°回転させた場
合には、入力結合スロット7−1全体の形状は、ほぼコ
の字形となると称することができる。
【0039】図10の実施例においても、図1の場合と
同様に、誘電体薄板8を間に挟んで回転基板1の内表面
と固定基板10の内表面とを向き合わせ、固定基板10
に設けた貫通孔11および薄板8に設けた貫通孔9につ
まみ21の外部導体23を挿入し、つまみ21の内部導
体22の先端部を回転基板1の中心部に設けた貫通孔6
に挿入し、つまみ21の内部導体22の先端面を入力線
路2の内端に固着すると共に、つまみ21の外部導体2
3を回転基板1の接地導体5に接続固着し、回転基板
1,薄板8および固定基板10をシールドケースに内装
する。このことは図11ないし図14の各実施例におい
ても同様である。
【0040】なお、図10の実施例においても、回転基
板1の外表面に設けた入力結合線路4を、回転基板1の
回転中心を中心とする円弧状に形成し、その円弧の長さ
を、使用波長のほぼ1/2に選び、回転基板1の入力結
合スロット7−1の外側の平行素子スロット部分の長さ
と、半径方向の素子スロット部分の長さと、内側の平行
素子スロット部分の長さとの和を、使用波長のほぼ1/
2に形成すると共に、固定基板10の出力結合窓16の
幅を、回転基板1の入力結合スロット7−1の半径方向
の素子スロット部分の長さとほぼ等しく、または適宜大
に形成することによって、図5ないし図9に示した各種
特性に極めて近い特性を持たせることができる。
【0041】図11A,Bにそれぞれ請求項5の発明の
実施例である回転誘電体基板1の外表面および内表面
を、これまでと同じ符号を用いて示す。7−2は入力結
合スロットで、その一部を形成する半径方向の素子スロ
ット部分の長さのほぼ中間点が、回転基板1の入力結合
線路4−3の開放外端から使用波長のほぼ1/4の長さ
の箇所に対応位置するように形成し、半径方向の素子ス
ロット部分の外端および内端にそれぞれ、外側および内
側の各平行素子スロット部分の長手方向のほぼ中間点を
ほぼT字形を成すように結合して、入力結合スロット7
−2全体の形状がほぼエの字形を成すように形成してあ
る。
【0042】図11の実施例においても、入力結合スロ
ット7−2の長さ、すなわち、外側の平行素子スロット
部分の一方の開放外端〔例えば、図11Bに向かって左
側の開放外端〕から半径方向の素子スロット部分を経て
内側の平行素子スロット部分の他方の開放外端〔例え
ば、図11Bに向かって右側の開放外端〕に到る長さ、
および内側の平行素子スロット部分の一方の開放外端
〔例えば、図11Bに向かって左側の開放外端〕から半
径方向の素子スロット部分を経て外側の平行素子スロッ
ト部分の他方の開放外端〔例えば、図11Bに向かって
右側の開放外端〕に到る長さを、それぞれ使用波長のほ
ぼ1/2に選定すると共に、固定基板10の出力結合窓
16の幅を、入力結合スロット7−2の半径方向の素子
スロット部分の長さとほぼ等しく、または適宜大に選定
することによって、図5ないし図9に示した各種特性に
極めて近い特性を持たせることができる。
【0043】図13A,Bに請求項6の発明の実施例で
ある回転誘電体基板1の外表面および内表面をこれまで
と同じ符号を用いて示す。7−3は入力結合スロット
で、その長手方向が回転基板1の半径方向にほぼ一致
し、その長さの中間点が、入力結合線路4の開放外端か
ら使用波長のほぼ1/4の長さの箇所に対応位置する。
【0044】図12の実施例においても、入力結合スロ
ット7−3の長さを使用波長のほぼ1/2に形成すると
共に、固定基板10の内表面に設けた出力結合窓16の
幅を、入力結合スロット7−3の長さにほぼ匹敵する長
さに形成することによって、図5ないし図9に示した各
種特性に極めて近い特性を持たせることができる。図1
3A,Bはそれぞれ請求項7の発明の実施例である回転
誘電体基板1の外表面および内表面を示す図で、これま
でと同じ符号を付けてある。4−4は入力結合線路で、
その長手方向のほぼ中間点を、入力線路2または必要に
応じて設けるインピーダンス整合線路3の外側に、ほぼ
T字形を成すように接続してある。
【0045】7−4は入力結合スロットで、入力結合線
路4−4に対応する箇所の接地導体を除去して形成し、
その全長を入力結合線路4−4の全長より適宜長くする
と共に、その幅を入力結合線路4−4の幅に比べて適宜
大に形成してある。図13の実施例においても、入力結
合線路4−4および入力結合スロット7−4より成る入
力側励振回路よりの電磁波によって、固定基板10の外
表面に設けた出力結合線路12に生ずる高周波電力が、
励振点を境にして左右に分配され、出力結合線路12を
互いに逆方向に伝送するが、本実施例においては、端子
17および18の出力位相は互いに同相となる。
【0046】また、この実施例においても、入力結合線
路4−4を、回転基板1の回転中心を中心とする円弧状
に形成し、その円弧に沿う長さを、使用波長のほぼ1/
2に形成することによって、図5ないし図8に示した特
性のうち、C図に示した移相特性を除いた他の特性と同
様の特性を持たせることができる。図14A,Bはそれ
ぞれ請求項8の発明の実施例である。回転誘電体基板1
の外表面および内表面を示す図で、これまでと対応する
部分に同じ符号を付けてある。
【0047】7−5は入力結合スロットで、次のような
第1エ形スロット7−5−1と第2エ形スロット7−5
−2より成る。第1エ形スロット7−5−1は回転基板
1のほぼ半径方向に設けられ、その長手方向の中間点
が、入力結合線路4−4の一方の開放外端〔例えば、図
14Aに向かって右側の開放外端〕から、使用波長のほ
ぼ1/4の長さの箇所に対応位置する第1の半径方向の
素子スロット部分〔例えば、図14Bに向かって左側の
半径方向の素子スロット部分〕と、この第1の半径方向
の素子スロット部分の外端および内端にそれぞれほぼT
字形を成すように長手方向のほぼ中間点が結合される第
1の外側および内側の平行素子スロット部分より成る。
【0048】第2エ形スロット7−5−2は、回転基板
1のほぼ半径方向に設けられ、その長手方向の中間点
が、回転基板1の外表面に設けた入力結合線路4−4の
他方の開放外端〔例えば、図14Aに向かって左側の開
放外端〕から、使用波長のほぼ1/4の長さの箇所に対
応位置する第2の半径方向の素子スロット部分〔例え
ば、図14Bに向かって右側の半径方向の素子スロット
部分〕と、この第2の半径方向の素子スロット部分の外
端および内端にそれぞれほぼT字形を成すように長手方
向のほぼ中間点が結合される第2の外側および内側の平
行素子スロット部分より成る。図14の実施例において
は、回転基板1の入力結合線路4−4を、基板1の回転
中心を中心とする円弧状に形成し、その円弧に沿う長さ
を、使用波長より適宜大に形成すると共に、入力結合ス
ロット7−5を形成する第1および第2のエ形スロット
7−5−1,7−5−2の外側および内側の平行素子ス
ロット部分を基板1の回転中心を中心とする円弧状に形
成し、第1,第2エ形スロットにおける外側の平行素子
スロット部分の一方の開放外端から半径方向の素子スロ
ット部分を経て内側の平行素子スロット部分の他方の開
放外端に到る長さ、内側の平行素子スロット部分の一方
の開放外端から半径方向の素子スロット部分を経て外側
の平行素子スロット部分の他方の開放外端に到る長さ
を、それぞれ使用波長のほぼ1/2の長さに選定し、第
1および第2の半径方向の素子スロット部分の各長手方
向のほぼ中間点の間の基板1の円周方向に沿う長さを、
使用波長の1/2より適宜大に形成することによって、
図5ないし図8に示した特性のうち、C図に示した移相
特性を除いた他の特性と同様の特性を持たせることがで
きる。
【0049】図15は、図13および図14に回転基板
1を示した本発明移相器において、図5ないし図8に示
した特性のうち、C図に示した特性を除く他の特性と同
様の特性を、使用周波数800MHz帯において持たせる
ことが可能なように諸条件を選定した試作品を用いて、
回転基板1の反時計方向への回転角と出力端子17およ
び18の移相量との関係を、前記使用周波数帯の中心周
波数885MHzについて観測した結果である。図から明
らかなように、回転基板1が反時計方向に回転するに従
って、出力端子17の移相量は0°からほぼ直線的に進
み、出力端子18の移相量は0°からほぼ直線的に遅れ
ることとなる。
【0050】図16Aは請求項2の発明の実施例である
回転誘電体基板1の外表面を示す図である。本実施例に
おいては、入力線路2の一端から分岐入力線路2−1お
よび2−2を分岐させ、分岐入力線路2−1および2−
2の各端部に必要に応じて設けるインピーダンス整合線
路3−1および3−2を介して入力結合線路4−1およ
び4−2を設け、入力結合線路4−1および4−2の各
開放外端から、使用波長のほぼ1/4の長さの箇所と、
入力線路2の入力端(基板1の回転中心に位置する端
部)との間の各々の長さを互いに適宜異ならせてある。
【0051】基板1の内表面は、これを図示していない
が、図1に示した実施例におけると同様に、内表面全域
に接地導体を設け、基板1の回転中心に回転駆動用のつ
まみ21の内部導体22の挿入孔6を設け、入力結合線
路4−1および4−2に対応する箇所に入力結合スロッ
トを設けてある。図16Bは、図16Aの回転基板1と
組み合わされる固定誘電体基板10の外表面を示す図
で、12−1および12−2は基板1との共通の中心軸
を中心とする各円弧状の出力結合線路で、それぞれの半
径を入力結合線路4−1および4−2の各開放外端から
使用波長のほぼ1/4の長さの箇所と、基板1の回転中
心との間の各長さにほぼ等しく形成してある。
【0052】19−1,19−2および20−1,20
−2は必要に応じて設けるインピーダンス整合線路、1
3−1,13−2および14−1,14−2は出力線
路、11は回転駆動用のつまみ21の外部導体23の挿
通用貫通孔である。固定基板10の内表面は、これを図
示していないが、図1および図4に示した実施例におけ
ると同様、内表面全域に接地導体を設け、出力結合線路
12−1および12−2に対応する箇所に出力結合窓を
設け、出力線路13−1,13−2および14−1,1
4−2の各端部に対応する箇所に出力端子を設けてあ
る。
【0053】図16の実施例においても前実施例と同様
の誘電体薄板8を間に挟んで基板1の内表面と基板10
の内表面とを向き合わせ、基板10の貫通孔11,薄板
8の貫通孔9に、つまみ21の外部導体23を挿入し、
つまみ21の内部導体22の先端部を、基板1の中心部
に設けた貫通孔6に挿入し、つまみ21の内部導体22
の端面を、基板1の外表面に設けた入力線路2の内端に
固着すると共に、つまみ21の外部導体23を基板1の
内表面に設けた接地導体に接続固着し、前実施例と同
様、シールドケースに内装する。
【0054】図16の実施例においては、入力端子24
に加えられた高周波電力は、つまみ21の内部導体22
および外部導体23,基板1の外表面に設けた入力線路
2を介して分岐入力線路2−1および2−2に分配され
(入力線路2を介して分岐入力線路2−1および2−2
に分配する代わりに、入力線路2を省いて直接分岐入力
線路2−1および2−2に分配するように形成してもよ
い)、各分配電力は必要に応じて設けるインピーダンス
整合線路3−1を介して入力結合線路4−1と入力結合
スロットより成る入力側励振回路を励振すると同時に、
必要に応じて設けるインピーダンス整合線路3−2を介
して入力結合線路4−2と入力結合スロットより成る入
力側励振回路を励振する。
【0055】入力側励振回路からの電磁波によって、基
板10の外表面に設けた出力結合線路12−1および1
2−2に生じた高周波電力は、各励振点から各互いに逆
向きに伝送し、出力線路13−1,14−1および13
−2,14−2の各外端部に接続された出力端子から出
力する。本実施例においては、基板10の外表面に設け
た円弧状の出力線路12−1および12−2の各半径を
互いに異ならせてあるから、出力結合線路12−1,必
要に応じて設けるインピーダンス整合線路19−1,2
0−1,出力線路13−1,14−1の全長と、出力結
合線路12−2,必要に応じて設けるインピーダンス整
合線路19−2,20−2,出力線路13−2,14−
2の全長とを互いに異ならせることができ、基板1の回
転角に応じて、出力線路13−1,14−1に接続され
る出力端子および出力線路13−2,14−2に接続さ
れる出力端子の各出力の移相量および振幅の大小関係の
組み合わせを自在に選択することができる。
【0056】図16は、基板1の外表面に設けた入力結
合線路4−1および4−2,ならびに図には示していな
いが基板1の内表面に設ける入力結合スロットとして図
1および図2に示した入力結合線路4および入力結合ス
ロット7と同様の線路およびスロットを用いる場合につ
いて説明したものであるが、図10ないし図14に示し
た入力結合線路および入力結合スロット等を用いても図
16に示した実施例と同様に本発明を実施することがで
き、入力結合線路および入力結合スロット等の形成条件
を、図10ないし図14において説明した条件とほぼ同
様に定めることによって、図5ないし図9および図15
に示した諸特性と同様の特性を持たせることができる。
【0057】図16には、基板1側に分岐入力線路2−
1および2−2,必要に応じて設けるインピーダンス整
合線路3−1および3−2,入力結合線路4−1および
4−2より成る2組の入力回路を設け、基板10側に出
力結合線路12−1および12−2,必要に応じて設け
るインピーダンス整合線路19−1,20−1および1
9−2,20−2,出力線路13−1,14−1および
13−2,14−2より成る2組の出力回路を設けた場
合を例示したが、3組または3組以上任意の組数の入力
回路および出力回路を設けて本発明を実施することがで
きる。
【0058】すなわち、本発明においては、2枚1組の
基板を用いて任意複数個の移相器を形成することができ
る。なお、図1に要部を示した本発明移相器を任意複数
個用い、初段の移相器の出力端子に次段の移相器の入力
端子を接続すると共に、この段数を適当に選ぶことによ
り、入力に対して移相量の互いに異なる任意複数個の出
力を得ることができる。
【0059】このような接続による移相回路構成は、図
16に要部を示した実施例においても同様にして実施可
能である。図1の説明においては、出力端子17および
18を固定基板10の内表面側に取り付けた場合を例示
したが、外表面側に取り付けるようにしてもよく、この
場合には、出力端子と回転基板1および誘電体薄板8の
各周縁が互いに接触するおそれがないので、出力端子の
取付位置に関する制約、すなわち固定基板10の外表面
に設けた出力結合線路12の曲率中心と出力端子の取付
位置との間隔を、回転基板1および薄板8の各半径より
も適宜大とするという制約を受けることなく、任意の箇
所に出力端子を取り付けることができる。
【0060】また、つまみ21および回転基板1は、同
一方向へ360°以上に亙って繰り返し回転させること
はあり得ないことであるから、つまみ21に取り付けら
れる入力端子24に接続される線路に強い撚じれを生ず
るおそれはないので、入力端子24を同軸接栓で形成
し、つまみ21と共にロータリジョイントを構成させる
ことは必ずしも必要でなく、つまみ21および入力端子
24を形成する同軸接栓を同軸伝送線路で置き換え、こ
の同軸伝送線路の内端部を、固定基板10の貫通孔11
および薄板8の貫通孔9に挿通し、同軸伝送線路の内部
導体を、回転基板1の外表面に設けられた入力線路2の
内端に接続すると共に、その外部導体を回転基板1の内
表面に設けられた接地導体5に電気的機械的に結合させ
るように構成してもよい。
【0061】上記、何れの実施例においても、回転基板
1の外表面に設けられた入力線路、インピーダンス整合
線路、入力結合線路、出力結合線路、出力線路、基板の
内表面に設けた接地導体等は、これらの適宜の厚さの導
体板を所要形状に打ち抜いて基板の外表面および内表面
に貼付して形成してもよく、印刷配線手法と同様の手法
によって、誘電体基板の外表面および内表面に金属薄層
を設けて形成してもよい。
【0062】また、回転基板1および固定基板10の各
内表面を直接対向密着させた場合に、回転基板1の円滑
な機械的回転が阻害されるおそれ、または電気的雑音を
生ずるおそれ等を未然に防止する目的で、回転基板1の
内表面と固定基板10の内表面との間に、誘電体薄板8
を介在させてあるが、独立の誘電体薄板8を介在させる
代わりに、回転基板1および固定基板10の各内表面に
設けた接地導体の何れかの表面に誘電体層を設けるよう
にしてもよい。
【0063】本発明移相器においては、構成素子として
非直線素子を用いていないので、何れか1個の出力端子
に入力を加え、入力端子から出力を取り出し、回転誘導
体基板の回転角に応じて、出力の移相器を変えるような
用い方も可能である。
【0064】
【発明の効果】本発明移相器は、従来のように多大の時
間と労力を要することなく、極めて容易に移相量を連続
的かつ微細に調整可能で、構成素子として非直線素子を
用いていないため、耐電力性に優れ、入出力の逆転使用
が可能で、大電力で用いる場合には、回転基板および固
定基板の各内表面を向き合わせるに当たって、その間に
誘電体薄板を介在させることによって、電気的な雑音を
生じさせるおそれがなく、また、800MHz帯におい
て、比帯域で16.5%の帯域をカバーすることが可能で
あるから移動通信方式の基地局用アレイアンテナのチル
ト角制御装置等の構成素子として用いて効果甚だ大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施例を示す図で、Aは側面
図、B及びCは分解斜視図。
【図2】AおよびBはそれぞれ図1の回転誘電体基板1
の外表面を見た正面図および背面図。
【図3】図1の誘電体薄板8の正面図。
【図4】AおよびBはそれぞれ図1の固定誘電体基板1
0の外表面を見た正面図および背面図。
【図5】図1の実施例の回転角0°における特性を示す
図。
【図6】図1の実施例の回転角30°における特性を示
す図。
【図7】図1の実施例の回転角60°における特性を示
す図。
【図8】図1の実施例の回転角90°における特性を示
す図。
【図9】図1の実施例の移相量と回転角との関係を示す
グラフ。
【図10】AおよびBは請求項4の発明における回転基
板1の実施例の正面図および背面図。
【図11】AおよびBは請求項5の発明における回転基
板1の実施例の正面図および背面図。
【図12】AおよびBは請求項6の発明における回転基
板1の実施例の正面図および背面図。
【図13】AおよびBは請求項7の発明における回転基
板1の実施例の正面図および背面図。
【図14】AおよびBは請求項8の発明における回転基
板1の実施例の正面図および背面図。
【図15】図13および図14の回転基板1を用いた請
求項7または8の実施例の移相量と回転角との関係を示
すグラフ。
【図16】AおよびBは請求項2の発明における回転基
板1と固定基板10の実施例を示す正面図。
【符号の説明】
1 回転誘電体基板(回転基板とも言う) 2 入力線路 3 インピーダンス整合線路 4 入力結合線路 5 接地導体 6 貫通孔 7 入力結合スロット 8 誘電体薄板 9 貫通孔 10 固定誘電体基板(固定基板とも言う) 11 貫通孔 12 出力結合線路 13,14 出力線路 15 接地導体 16 出力結合窓 17,18 出力端子 19,20 インピーダンス整合線路 21 回転駆動用のつまみ 22 つまみの内部導体 23 つまみの外部導体 24 入力端子 25 入力端子の内部導体 26 入力端子の外部導体 2−1,2−2 入力線路 3−1,3−2 インピーダンス整合線路 4−1,4−4 入力結合線路 7−1,7−5 入力結合スロット 12−1,12−2 出力結合線路 13−1,13−2 出力線路 14−1,14−2 出力線路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01Q 3/36 H01Q 3/36 (72)発明者 土岐 利治 東京都千代田区神田岩本町1番地岩本町 ビル 日本電業工作株式会社内 (72)発明者 江幡 旨規 東京都千代田区神田岩本町1番地岩本町 ビル 日本電業工作株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−326501(JP,A) 特開 平5−121915(JP,A) 特開 平6−77710(JP,A) 特開 平1−95602(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 1/18 H01P 5/04 603 H01P 5/12 H01P 9/00 H01Q 3/32 H01Q 3/36

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各内表面を向き合わせて対向する回転誘
    電体基板および固定誘電体基板と、 前記回転誘電体基板の外表面に設けられ、内端が前記回
    転誘電体基板の回転中心に位置する入力線路と、前記入
    力線路の外端に、直接またはインピーダンス整合線路を
    介して接続される入力結合線路と、 前記回転誘電体基板の内表面に設けられる接地導体と、 前記回転誘電体基板の回転中心に設けられる貫通孔と、 前記回転誘電体基板の内表面に設けられた接地導体のう
    ち、前記回転誘電体基板の外表面に設けられた入力結合
    線路に対応する箇所の接地導体を除去して形成される入
    力結合スロットと、 前記固定誘電体基板の外表面に設けられ、前記回転誘電
    体基板との共通の中心軸から半径(R12)が、前記回
    転誘電体基板の内表面に設けられた入力結合スロットの
    うち、前記回転誘電体基板の半径方向にほぼ対応する部
    分の長さのほぼ中間点から、前記回転誘電体基板の回転
    中心までの長さ(L7)にほぼ等しい円弧状の出力結合
    線路と、 前記固定誘電体基板の外表面に設けられ、前記出力結合
    線路の各端部に、直接またはインピーダンス整合線路を
    介して接続される出力線路と、 前記固定誘電体基板の内表面に設けられる接地導体と、 その接地導体のうち、前記固定誘電体基板の外表面に設
    けられた出力結合線路に対応する箇所の接地導体を除去
    して形成される出力結合窓と、 前記回転誘電体基板の回転中心に設けられた貫通孔に挿
    入されて、前記回転誘電体基板の外表面に設けられた入
    力線路の内端に接続される内部導体と、この内部導体と
    絶縁体を介してほぼ同軸状に設けられ、前記回転誘電体
    基板と同心状に前記固定誘電体基板に設けられた貫通孔
    を貫いて前記回転誘電体基板の内表面に設けられた接地
    導体と電気的機械的に結合される外部導体とより成り、
    移相量の調整に使用される回転駆動用のつまみと、 前記回転駆動用のつまみの内部導体に容量的に接続され
    ると共に、この回転駆動用のつまみの内部導体と共通の
    軸芯の周りに回転自在に取り付けられる内部導体と、前
    記回転駆動用のつまみの外部導体に容量的に接続される
    と共に、この回転駆動用のつまみの外部導体と共通の軸
    芯の周りに回転自在に取り付けられる外部導体とより成
    る入力側の同軸接栓とを備えたことを特徴とする移相
    器。
  2. 【請求項2】 各内表面を向き合わせて対向する回転誘
    電体基板および固定誘電体基板と、 前記回転誘電体基板の外表面に設けられ、各内端が前記
    回転誘電体基板の回転中心部に直接または共通の線路を
    介して接続される複数個の入力線路の各外端に、直接ま
    たはインピーダンス整合線路を介して接続され、各開放
    外端から使用波長のほぼ1/4の長さの箇所から、前記
    回転誘電体基板の回転中心までの長さが互いに異なる複
    数個の入力結合線路と、 前記回転誘電体基板の内表面に設けられる接地導体と、 前記回転誘電体基板の回転中心に設けられる貫通孔と、 前記回転誘電体基板の内表面に設けられた接地導体のう
    ち、前記回転誘電体基板の外表面に設けられた複数個の
    入力結合線路の各々に対応する箇所の接地導体を除去し
    て形成される複数個の入力結合スロットと、 前記固定誘電体基板の外表面に設けられ、前記回転誘電
    体基板との共通の中心軸からの各半径が、前記回転誘電
    体基板の外表面に設けられた複数個の入力結合線路の各
    開放外端から使用波長のほぼ1/4の長さの箇所から、
    前記回転誘電体基板の回転中心までの各長さにそれぞれ
    等しい複数個の円弧状の出力結合線路と、 前記固定誘電体基板の外表面に設けられ、前記出力結合
    線路の各端部に、直接またはインピーダンス整合線路を
    介して接続される複数個の出力線路と、 前記固定誘電体基板の内表面に設けられる接地導体と、 その接地導体のうち、前記固定誘電体基板の外表面に設
    けられた複数個の出力結合線路の各々に対応する箇所の
    接地導体を除去して形成される複数個の出力結合窓と、 前記回転誘電体基板の回転中心に設けられた貫通孔に挿
    入されて、前記回転誘電体基板の外表面に設けられた複
    数個の入力線路の各内端に直接または共通の線路を介し
    て接続される内部導体と、この内部導体と絶縁体を介し
    てほぼ同軸状に設けられ、前記回転誘電体基板と同心状
    に前記固定誘電体基板に設けられた貫通孔を貫いて前記
    回転誘電体基板の内表面に設けられた接地導体と電気的
    機械的に結合される外部導体とより成る回転駆動用のつ
    まみと、 前記回転駆動用のつまみの内部導体に容量的に接続され
    ると共に、この回転駆動用のつまみの内部導体と共通の
    軸芯の周りに回転自在に取り付けられる内部導体と、前
    記回転駆動用のつまみの外部導体に容量的に接続される
    と共に、この回転駆動用のつまみの外部導体と共通の軸
    芯の周りに回転自在に取り付けられる外部導体とより成
    る入力側の同軸接栓とを備えたことを特徴とする移相
    器。
  3. 【請求項3】 回転誘電体基板の内表面に設けられた単
    数または複数の入力結合スロットの各々が、 回転誘電体基板のほぼ半径方向に設けられ、その長手方
    向の中間点が、回転誘電体基板の外表面に設けられた入
    力結合線路の開放外端から、使用波長のほぼ1/4の長
    さの箇所に対応位置する半径方向の素子スロット部分
    と、この半径方向の素子スロット部分の外端及び内端に
    それぞれ結合され、互いにほぼ平行で逆向きに配される
    外側及び内側の並行素子スロット部分とより成る請求項
    1または2に記載の移相器。
  4. 【請求項4】 回転誘電体基板の内表面に設けられた単
    数または複数の入力結合スロットの各々が、 回転誘電体基板のほぼ半径方向に設けられ、その長手方
    向の中間点が、回転誘電体基板の外表面に設けられた入
    力結合線路の開放外端から、使用波長のほぼ1/4の長
    さの箇所に対応位置する半径方向の素子スロット部分
    と、この半径方向の素子スロット部分の外端及び内端に
    それぞれ結合され、互いにほぼ平行で同じ向きに配され
    る外側及び内側の平行素子スロット部分とより成る請求
    項1または2に記載の移相器。
  5. 【請求項5】 回転誘電体基板の内表面に設けられた単
    数または複数の入力結合スロットの各々が、 回転誘電体基板のほぼ半径方向に設けられ、その長手方
    向の中間点が、回転誘電体基板の外表面に設けられた入
    力結合線路の開放外端から、使用波長のほぼ1/4の長
    さの箇所に対応位置する半径方向の素子スロット部分
    と、この半径方向の素子スロット部分の外端及び内端に
    それぞれほぼT字形を成すように結合される外側及び内
    側の平行素子スロット部分とよりエ字状に形成される請
    求項1または2に記載の移相器。
  6. 【請求項6】 回転誘電体基板の内表面に設けられた単
    数または複数の入力結合スロットの各々が、 回転誘電体基板のほぼ半径方向に設けられ、その長手方
    向の中間点が、回転誘電体基板の外表面に設けられた入
    力結合線路の開放外端から、使用波長のほぼ1/4の長
    さの箇所に対応位置するスロットより成る請求項1また
    は2に記載の移相器。
  7. 【請求項7】 回転誘電体基板の外表面に設けられた単
    数または複数の入力結合線路の各々が、 その長手方向のほぼ中間点が、直接またはインピーダン
    ス整合線路を介して入力線路の外端に、ほぼT字形を成
    すように接続され、 回転誘電体基板の内表面に設けられた入力結合スロット
    が、 回転誘電体基板の外表面に設けられた入力結合線路とほ
    ぼ平行に設けられたスロットより成る請求項1または2
    に記載の移相器。
  8. 【請求項8】 回転誘電体基板の外表面に設けられた単
    数または複数の入力結合線路の各々が、 その長手方向のほぼ中間点が、直接またはインピーダン
    ス整合線路を介して入力線路の外端に、ほぼT字形を成
    すように接続され、 回転誘電体基板の内表面に設けられた単数または複数の
    入力結合スロットの各々が、第1,第2エ形スロットよ
    り成り、 その第1エ形スロットは、回転誘電体基板のほぼ半径方
    向に設けられ、その長手方向の中間点が、回転誘電体基
    板の外表面に設けられた入力結合線路の一方の開放外端
    から、使用波長のほぼ1/4の長さの箇所に対応位置す
    る第1の半径方向の素子スロット部分と、この第1の半
    径方向の素子スロット部分の外端及び内端にそれぞれ、
    ほぼT字形を成すように長手方向のほぼ中間点が結合さ
    れる第1の外側及び内側の平行素子スロット部分とより
    成り、 前記第2エ形スロットは、回転誘電体基板のほぼ半径方
    向に設けられ、その長手方向の中間点が、回転誘電体基
    板の外表面に設けられた入力結合線路の他方の開放外端
    から、使用波長のほぼ1/4の長さの箇所に対応位置す
    る第2の半径方向の素子スロット部分と、この第2の半
    径方向の素子スロット部分の外端及び内端にそれぞれ、
    ほぼT字形を成すように長手方向のほぼ中間点が結合さ
    れる第2の外側及び内側の平行素子スロット部分とより
    成る、請求項1または2に記載の移相器。
  9. 【請求項9】 前記回転駆動用のつまみおよびそのつま
    みの内外導体と容量的に接続される前記同軸接栓とを同
    軸伝送線路で置き換え、この同軸伝送線路の内端部を、
    前記固定誘電体基板に設けられた貫通孔に挿通し、同軸
    伝送線路の内部導体を、前記回転誘電体基板の外表面に
    設けられた入力線路の内端に接続し、同軸伝送線路の外
    部導体を、前記回転誘電体基板の内表面に設けられた接
    地導体と電気的機械的に結合して成る請求項1または2
    に記載の移相器。
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