JP3324312B2 - 補聴器 - Google Patents

補聴器

Info

Publication number
JP3324312B2
JP3324312B2 JP30513894A JP30513894A JP3324312B2 JP 3324312 B2 JP3324312 B2 JP 3324312B2 JP 30513894 A JP30513894 A JP 30513894A JP 30513894 A JP30513894 A JP 30513894A JP 3324312 B2 JP3324312 B2 JP 3324312B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hearing aid
use time
time
measuring means
measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30513894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08163700A (ja
Inventor
克文 近藤
幸司 谷高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP30513894A priority Critical patent/JP3324312B2/ja
Publication of JPH08163700A publication Critical patent/JPH08163700A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3324312B2 publication Critical patent/JP3324312B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、老齢化等により衰え
た聴覚機能を補助する補聴器に関する。
【0002】
【従来の技術】聴力が低下した人の聴覚機能を補助する
ものとして補聴器が使用されている。
【0003】従来の補聴器は、マイクロホン21で音声
信号を取り込みこれを一旦電気信号に変換し、増幅器2
2で増幅してこの増幅された電気信号を再び空気振動に
変換してレシーバ回路23から装用者の外耳道に放出す
る(図5参照)。利得制御装置24では、増幅器22に
おける電気信号の増幅率を設定している。
【0004】通常、難聴者が始めて補聴器を装用する場
合、最初に周波数別に聴こえの程度を測定する聴力測定
を行い、標準聴力に対して劣化分を補償するために必要
な補聴器の増幅率を得る。そして、利得制御装置24に
この得られた増幅率より若干低めに増幅率を設定する。
補聴器の装用者にこのようにして設定した増幅率の補聴
器を使用させて、補聴器の使用に慣れた頃に聴力測定に
よって得られている増幅率に再設定を行う。このよう
な、手順を一般的には補聴器のフィッティングという。
【0005】また補聴器の能力は、利得制御装置24に
設定された増幅率によって略決定されるが日常生活にお
ける特定の場面に対応できるように設定された増幅率を
基準に若干の補正を補聴器の装用者自身が行えるように
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、初めて
補聴器を使用する人にとっては、いままで聴力の低下に
より聴こえにくい環境にいたのが、補聴器を使用するこ
とで突然周囲の音声や雑音等が大きく、あるいは強く聴
こえるようになる。このため、装用者はこの環境の突然
変化に対応しきれず補聴器に対する拒否反応をおこす問
題があった。
【0007】これを解消するために、補聴器の使用に対
するなれに応じて徐々に増幅率を上げていくことで、装
用者の補聴器に対する拒否反応を軽減することができる
が、装用者は増幅率の設定の度に補聴器を購入した店舗
等に行く必要がある。このため、装用者に煩わしさを感
じさせる問題が残る。
【0008】この発明の目的は、補聴器の増幅率を使用
時間に応じて段階的に上げていくことで、補聴器の装着
に対する拒否反応を軽減することができるとともに、装
用者に補聴器のフィッティングに対する煩わしさを感じ
させない補聴器を提供することにある。
【0009】この発明は、空気中を伝搬してくる音声信
号を取り込み、この音声信号を増幅して出力する補聴器
において、補聴器が装着されていることを検出する装着
検出手段と、前記装着検出手段により補聴器の装着が検
出されると、補聴器の使用時間を計測する使用時間計測
手段と、前記使用時間計測手段により計測された使用時
間に応じて、取り込んだ音声信号の増幅率を段階的に上
げる増幅率変化手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
【作用】この発明の補聴器においては、使用時間を計測
し、この計測した使用時間に応じて取り込んだ音声信号
の増幅率を段階的に上げていく。したがって、補聴器の
増幅率が使用時間に応じて徐々に大きくすることにな
り、装用者の補聴器に対する慣れに応じて増幅率を変化
させることができ、装用者の補聴器に対する拒否反応を
軽減することができる。
【0011】
【実施例】図1は、この発明の実施例である補聴器の構
成を示す図である。この実施例の補聴器は、マイクロホ
ン1、プリアンプ2からなる入力部と、入力信号を増幅
する増幅器3と、レシーバドライバ4、レシーバ5から
なる出力部と、制御回路6、ROM7、第1のカウンタ
回路8、第2のカウンタ回路9、第1の記憶回路10、
第2の記憶回路11、タイマ12からなる入力信号の増
幅率を制御する制御部と、補聴器の装着を検出する装着
検出部13と、クロックを発生するクロック回路14と
を備えている。
【0012】マイクロホン1は、音声信号を取り込み電
気信号に変換して出力する。プリアンプ2は、前記マイ
クロホン1の出力を適当な大きさに増幅する。増幅器3
は、前記プリアンプ2の出力を制御部で設定された増幅
率で増幅する。レシーバドライバ4は装用者の耳穴に挿
入された装耳部(装用者の耳穴に挿入される部分)に設
けられたレシーバ5を制御して、増幅された信号を再び
空気振動に変換して装用者の外耳道に放出する。制御回
路6は、前記増幅器3における入力信号の増幅率を設定
する。
【0013】ROM7には、装用者の聴力測定から求め
られた補聴器の使用時間に対応させた聴力補償量を記憶
している。例えば、ROM7には、図2(A)に示すよ
うなトータル使用時間Tに対応して最大増幅率Gを変化
させる最大増幅率変化特性と、図2(B)に示すような
連続使用時間tcに対応して基本変化率Rを変化させる
基本変化率特性と、図2(C)で示すような連続装着時
間tに対応して立ち上がり変化率rを変化させる立ち上
がり変化率特性を記憶している。最大増幅率変化特性と
は、トータル使用時間Tを適当に区分し、その各々の区
間における最大増幅率G(最大聴力補償量)を示すもの
である。基本変化率特性とは、連続使用時間tcに対し
て増幅率を変化させる基本変化率Rを示すものであり、
トータル使用時間Tを適当に区分した各々の区間におい
て傾きK(K0、K1、K2)の異なる基本変化率特性
が設定されている。立ち上がり変化率特性とは、補聴器
の装着時に連続装着時間tに対して増幅率を変化させる
立ち上がり変化率rを示すものであり、連続使用時間t
cを適当に区分した各々の区間において傾きk(k0、
k1、k2、k3)の異なる立ち上がり変化率特性rが
設定されている。なお、トータル使用時間Tとは、後述
する連続使用時間tcを累積した時間であり、すなわち
補聴器を使用した合計の時間である。連続使用時間tc
とは補聴器を連続して使用している時間であり、通常補
聴器の装用者は1日の適当なはじまり時間(例えば朝
方)に補聴器を使用を開始し、1日のおわりの時間(例
えば就寝時)に補聴器の使用を終了するので、連続使用
時間は1日の期間中に連続して補聴器を使用する時間を
意味する。連続装着時間tとは補聴器の装耳部を耳穴に
連続して挿入している時間である。また、基本変化率特
性は連続使用時間tcが数時間経過するとこれ以降基本
変化率Rが100%で維持され、立ち上がり変化率特性
rは連続装着時間tが10数分経過するとこれ以降立ち
上がり変化率rが100%で維持される。すなわち、基
本変化率特性では補聴器の使用開始後数時間における増
幅率の制御が行われ、立ち上がり変化率特性は補聴器の
装着後10数分間における増幅率の制御が行われる。
【0014】ここで補聴器の増幅率の制御について説明
する。以下に示す制御によって、補聴器の増幅率を連続
使用時間Tの経過にしたがって増加させていく。例え
ば、トータル使用時間Tが図2(A)に示す0〜T1の
区分に属する時には最大増幅率G=G1と傾きK=K0
の基本変化率特性を選択し、連続使用時間Tに基づいて
補聴器の増幅率を以下の式から算出する。 補聴器の増幅率=G1×傾きK=K0の基本変化率特性
で示される基本変化率R なお、基本変化率Rは、上記したように連続使用時間t
cの経過によって増加していき、100%に到達すると
これ以上増加することはなく一定に保たれる。したがっ
て、補聴器の増幅率は連続使用時間tcが経過するにつ
れて増加し、基本変化率Rが100%に到達すると、補
聴器の増幅率は最大増幅率G1となり、これ以降は連続
使用時間tcが経過しても補聴器の増幅率は最大増幅率
G1で一定となる。すなわち、補聴器の増幅率を連続使
用時間tcが経過するにつれて増加させ、最大増幅率G
を越えないように制御する。また、トータル使用時間T
がT1〜T2の区分に属する時には最大増幅率G=G2
と傾きK=K1の基本変化率特性Rを選択し、トータル
使用時間TがT2以上の区分に属する時には最大増幅率
G=G3と傾きK=K2の基本変化率特性を選択し、上
記した処理で補聴器の増幅率を制御する。したがって、
補聴器のトータル使用時間Tの経過につれても増幅率を
増加させていくことができる。
【0015】なお、上記した例ではトータル使用時間T
の区分により基本変化率特性を選択するとしたが、トー
タル使用時間のそれぞれの各区分をさらに3つに区分
し、分割した各区分の最初の区分ではK=K0の基本変
化率特性を選択し、次の区分ではK=K1の基本変化率
特性を選択し、最後の区分ではK=K2の基本変化率特
性を選択するようにしてもよい。また、トータル使用時
間Tに対する区分を3つとしたがこれに限定されること
はなく2つや4つや5つ等に区分してもよい。
【0016】また、補聴器の増幅率は連続装着時間tの
経過にしたがって増加させていく制御も行われる。この
制御も上記した連続使用時間tcの経過に対する制御と
略同様であり、連続使用時間tcに応じて傾きkの立ち
上がり変化率特性rを選択する。例えば、連続使用時間
tcを例えば0〜tc1、tc1〜tc2、tc2〜t
c3、tc3以上の4つに区分し、連続使用時間tcが
0〜tc1の時には傾きk=k0の立ち上がり変化率特
性を選択し、tc1〜tc2の時には傾きk=k1の立
ち上がり変化率特性を選択し、tc2〜tc3の時には
傾きk=k2の立ち上がり変化率特性を選択し、tc3
以上の時には傾きk=k3の立ち上がり変化率特性を選
択する。そして、この選択した立ち上がり変化率特性で
示される連続装着時間tに対する立ち上がり変化率rを
上記したトータル使用時間Tと連続使用時間tcとから
算出された増幅率に掛け合わせ、これを最終的に補聴器
の増幅率とする。
【0017】図3(A)は、このようにして算出された
連続装着時間tに対する、補聴器の増幅率の変化を示す
図である。図中t1は、立ち上がり変化率rが100%
となる時間であり、t2は基本変化率Rが100%にな
る時間である。すなわち、装耳部を耳穴に挿入してから
10数分間(立ち上がり変化率rが100%に到達する
までの時間t1)は、補聴器の増幅率をトータル使用時
間Tによって決められた最大増幅率Gに連続使用時間t
cの経過によって変化する基本変化率Rと、連続装着時
間tの経過によって変化する立ち上がり変化率rとを掛
け合わせ、これを補聴器の増幅率とする。立ち上がり変
化率rが100%に到達した後には、補聴器の増幅率に
対して立ち上がり変化率rは影響しなくなり、最大増幅
率Gに連続使用時間tcの経過よって変化する基本変化
率Rを掛け合わせたものとなる。
【0018】そして、数時間経過して基本変化率Rも1
00%に到達すると、それ以後補聴器の増幅率はトータ
ル使用時間Tによって決められた最大増幅率Gとなる。
このように、補聴器の増幅率をトータル使用時間T、連
続使用時間tc、連続装着時間tによって制御すること
ができる。
【0019】第1のカウンタ回路8はクロック回路14
から出力されるクロックをカウントすることで連続使用
時間tcを計測する。第2のカウンタ回路9はクロック
回路14から出力されるクロックをカウントすることで
トータル使用時間Tを計測する。第1の記憶回路10に
は、制御回路6によってROM7から読みだされた立ち
上がり変化率特性や連続使用時間tc等を記憶する。第
2の記憶回路11には、制御回路6によってROM7か
ら読みだされた基本変化率特性やトータル使用時間T等
を記憶する。タイマ12は、補聴器が耳穴に装着された
時点のカウント値をタイマ内のメモリに記憶するととも
に、カウント値をリセットして連続装着時間tの計測を
開始する。また、タイマ12は装耳部が耳穴から外され
た時も同様にその時点でカウント値をリセットして装用
者の耳穴から補聴器の装耳部が取り外されてから再び装
着されるまでの時間(取り外し時間)の計測を開始す
る。
【0020】また、第1の記憶回路10、第2の記憶回
路11には、不揮発性メモリが使用されている。装着検
出部13は、例えば耳穴に装耳部を挿入した時に装耳部
の外周部に設けた電極2点間が皮膚との接触による抵抗
値変化を検出するタッチセンサと、この抵抗値変化を電
圧変化に変換して適当な大きさに増幅する抵抗−電圧変
換増幅部を備えている。
【0021】以下、この実施例の補聴器の動作を詳細に
説明する。図4はこの実施例の補聴器の動作を示すフロ
ーチャートである。補聴器は、電源がオンされ、装着検
出部13で装耳部が装用者の耳穴に挿入されたことを検
出すると(n1)、タイマ12がカウント値をリセット
して連続装着時間tの計測を開始する(n2)。また、
第2の記憶回路11に記憶している補聴器のトータル使
用時間Tを示すカウント値を読み出し、これを第2のカ
ウンタ回路9にセットする(n3)。さらに、第1の記
憶回路10に記憶している補聴器の連続使用時間tcを
示すカウント値を読み出し、これを第1のカウンタ回路
8にセットする(n4)。
【0022】制御回路6は、第2のカウンタ回路9にセ
ットされたカウント値(トータル使用時間T)に対応し
てROM7に記憶している最大増幅率G(図2(A)参
照)と、選択された傾きKの基本変化率特性(図2
(B)参照)とを読み出す(n5、n6)。また、第1
のカウンタ回路8にセットされたカウント値(連続使用
時間tc)に対応してROM7に記憶している傾きkの
立ち上がり変化率特性(図2(C)参照)を読み出す
(n7)。そして、制御部6は、これらのデータに基づ
いて上記した方法で連続装着時間tに対する補聴器の増
幅率を算出し、これを第1の記憶回路10に記憶する
(n8)。制御部6は、補聴器の増幅率をタイマ12で
カウントされる連続装着時間tの経過にしたがってn8
で算出された増幅率に設定する(n9)。マイクロホン
1で取り込んだ信号は、増幅器3でこの設定された増幅
率で増幅される。そして、増幅された信号はレシーバド
ライバ4に入力され、レシーバドライバ4がレシーバ5
を駆動してこの入力された信号を空気振動に変換して装
用者の外耳道に放出する。
【0023】ここで、補聴器の使用が初めての場合に
は、トータル使用時間Tおよび連続使用時間tcは0で
ある。このため、選択される最大増幅率Gが低く、また
基本変化率Rおよび立ち上がり変化率rを連続使用時間
tcおよび連続装着時間tの経過に対して緩やかに上昇
させる基本変化率特性および立ち上がり変化率特性が選
択される。すなわち、補聴器の使用に慣れていない頃に
は最大増幅率Gを低く設定するとともに、1日の連続使
用においてもこの設定した最大増幅率Gを越えないよう
に補聴器の増幅率を緩やかに上げていく。また、補聴器
の使用によりトータル使用時間Tが経過していくと最大
増幅率Gが大きくなる。すなわち、補聴器の使用に対す
る慣れに応じて補聴器の増幅率を大きくして、聴力測定
で求められた聴力補償量となるように変化させていくこ
とができる。このため、従来のように度々補聴器を購入
した店舗に行き、補聴器のフィッティングを行う必要を
無くすことができ、フィッテングの煩わしさを装用者に
感じさせることがない。
【0024】また、補聴器の連続使用時間Tの経過によ
って増幅率を徐々に上昇させていくため、徐々に聞こえ
が大きくなる。このため突然音が大きく聞こえることが
なくなり、装用者が補聴器に対する拒否反応を起こさな
い用にすることができる。さらに、立ち上がり変化率特
性rによって補聴器の装用時の増幅率を低く(略1倍と
なるように)制御するため、装着時にハウリングが生じ
ることもない。
【0025】補聴器の使用が開始されてから装着検出部
13で装耳部が耳穴から取り外されたことを検出すると
(n10)、タイマ回路12で取り外し時間の計測を開
始する(n11)。この取り外し時間は、タイマ12が
カウント値(連続装着時間t)をリセットし、この後再
度カウントを開始することで計測される。このようにし
て計測される取り外し時間によって、装耳部が一旦耳穴
から取り外されたのか、補聴器の使用を終了したのかを
判定する。なお、タイマ12は補聴器の電源がオフされ
ても取り外し時間の計測を継続して行い、以下の処理を
実行する。この判定は、再度装耳部が耳穴に挿入された
ことを検出するまでの間に、タイマ12のカウント値が
予め設定されている値よりも大きくなると、補聴器の使
用が中断されたとして第1のカウンタ回路8および第1
の記憶回路10に記憶している連続使用時間tcをリセ
ットし(n12、n13)、第2のカウンタ回路9のカ
ウント値を第2の記憶回路11にトータル使用時間Tと
して記憶させる(n14)。そして、タイマ12は取り
外し時間の計測を終了し、動作を完了する(n15)。
なお、n13〜n15の処理は電源がオフされている場
合も実行される処理である。
【0026】一方、タイマ12のカウント値が予め設定
されている値よりも大きくなる前に、装耳部が再び耳穴
に挿入されたことを検出すると(n12、n16)、装
耳部が一旦耳穴から取り外されたと判定する。これによ
り、タイマ12はカウント値をリセットして再度連続装
着時間tの計測を開始する(n17)。ここで、制御部
6は、第1の記憶回路10に記憶している連続使用時間
tcに対する傾きkの立ち上がり変化率特性を読み出す
(n7)。ここでは、連続使用時間tcが0ではないの
で傾きkの大きい立ち上がり変化率特性が読みだされ
る。そして、第1の記憶回路10および第2の記憶回路
11に記憶されているトータル使用時間Tおよび連続使
用時間tcとこの傾きkの変化率特性rから連続装着時
間tに対する増幅率の変化率を算出し、これを記憶す
る。ここで、図3(B)にここで算出される増幅率の変
化特性を示す。ここでは、補聴器が一旦取り外されてt
3において再度装着された場合を示す。上記したように
連続装着時間tが0の時(図中t3の時)に連続使用時
間tcは0ではなく最初に補聴器の装耳部を耳穴に挿入
してからの経過時間であるため、すぐに(連続装着時間
tによる立ち上がり変化率が100%となる10数分後
に)補聴器を取り外す前と同じ増幅率に変化させる連続
装着時間tに対する補聴器の増幅率が算出される。ここ
で、補聴器の装用者は、補聴器の装用を一旦中止しただ
けであり、補聴器の使用に対する感覚は取り外す前と殆
ど変化していない。このため、すぐに取り外す前と同じ
増幅率に変化させることで補聴器の装用者に聞こえに対
する変化を感じさせないようにすることができる。ま
た、立ち上がり変化率特性rによって装着時には増幅率
が略1倍となるように制御されているのでハウリングが
生じることはない。
【0027】以上のように、トータル使用時間Tによっ
て長期的に装用者の補聴器の使用に対する慣れに応じて
増幅率を変化させることができる。このため、トータル
使用時間Tに対応させて最大増幅率を徐々に増加させて
最終的に装用者の聴力測定によって得られた聴力補償量
となるようにすることができる。したがって、従来のよ
うに増幅率を設定するために複数回補聴器を購入した店
舗等にでかける必要がなく、装用者はフィッティングの
煩わしさを感じることがない。また、連続使用時間tc
の経過にしたがって、補聴器の装耳部が耳穴に挿入され
てから徐々に増幅率を上げていくことで、補聴器の使用
を開始した時に突然音が大きく聞こださない。したがっ
て、装用者は違和感なく補聴器を使用することができ
る。また、連続装着時間tの経過にしたがって、補聴器
の増幅率を制御していることで、装耳部を耳穴に挿入し
た時にハウリングを生じることがない。さらに、補聴器
の装耳部が外耳道に挿入されていることを検出して、連
続使用時間およびトータルの使用時間を計測しているの
で、正確に補聴器が使用されている連続使用時間および
トータル使用時間を計測することができる。
【0028】なお、この発明を以下に記載するように限
定することもできる。 前記使用時間計測手段は、連続の使用時間を計測する
手段であることを特徴とする請求項1記載の補聴器 前記使用時間計測手段は、トータルの使用時間を計測
する手段であることを特徴とする請求項1記載の補聴
器。
【0029】前記使用時間計測手段は、連続の使用時
間およびトータルの使用時間の両方を計測する手段であ
り、前記増幅率変化手段は、前記トータル使用時間に応
じて取り込んだ音声信号の増幅率の最大値を決定し、前
記連続使用時間に応じて取り込んだ音声信号の増幅率が
前記最大値を越えないように変化させる手段であること
を特徴とする請求項1記載の補聴器。
【0030】装耳部が装用者の耳穴に挿入されたこと
を検出するセンサを備え、前記センサによって装耳部が
装用者の耳穴に挿入されていることを検出した時に前記
使用時間計測手段を動作させることを特徴とする請求項
1、または、〜記載の補聴器。
【0031】上記した限定を行ったときにはそれぞれ下
記に示す作用効果がある。 計測する使用時間を連続使用時間とすることで、短期
的な慣れに応じて補聴器の増幅率を設定することができ
る。上記したように、通常補聴器の装用者は1日の適当
なはじまり時間(例えば朝方)に補聴器を使用しはじ
め、1日のおわりの時間(例えば就寝時)に補聴器を取
り外すため、連続使用時間は1日の期間中に連続して使
用する時間を意味する。
【0032】計測する時間をトータル使用時間とする
ことで、長期的な補聴器の使用のなれに応じて増幅率を
設定することができる。上記連続使用時間に対して、ト
ータル使用時間とは、連続使用時間の累積時間を意味す
る。したがって、長期にわたって徐々に増幅率を変化さ
せていくことができる。よって、補聴器の増幅率の設定
のために装用者は複数回購入した店舗等に行く必要がな
くフィッティングの煩わしさを感じない。
【0033】補聴器の連続使用時間とトータルの使用
時間の両方を計測し、トータルの使用時間によって増幅
率の最大値を決定し、連続使用時間に応じてこの最大値
を越えないように増幅率を変化させる。したがって、ト
ータル使用時間に応じて増幅率の最大値を設定し、連続
使用時間に応じてこの最大値を越えないように補聴器の
増幅率を徐々に増加させることで、短期的および長期的
な補聴器の使用に対する慣れに応じて増幅率を設定する
ことができる。
【0034】装耳部に設けたセンサによって、装耳部
が耳穴に挿入されたことを検出したときに、使用時間の
計測を行う。したがって、補聴器が実際に使用された時
間を正確に検出することができ、装用者の補聴器に対す
る慣れに応じて最適な増幅率を設定することができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、補聴
器の使用時間に応じて増幅率を変化させることで、装用
者が補聴器に対する慣れに応じて増幅率を設定すること
ができる。したがって、装用者の補聴器に対する拒否反
応を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例である補聴器の構成を示す図
である。
【図2】トータル使用時間に対応させた増幅率の最大値
および連続使用時間に対応させて増幅率を変化させる変
化率を示す図である。
【図3】連続装着時間に対応させた増幅率の変化を示す
図である。
【図4】この実施例の補聴器の動作を示すフローチャー
トである。
【図5】従来の補聴器の構成を示す図である。
【符号の説明】
6−制御回路 7−ROM 8−第1のカウンタ回路 9−第2のカウンタ回路 10−第1の記憶回路 11−第2の記憶回路 13−装着検出部

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気中を伝搬してくる音声信号を取り込
    み、この音声信号を増幅して出力する補聴器において、補聴器が装着されていることを検出する装着検出手段
    と、 前記装着検出手段により補聴器の装着が検出されると、
    補聴器の 使用時間を計測する使用時間計測手段と、前記使用時間計測手段により計測された 使用時間に応じ
    取り込んだ音声信号の増幅率を段階的に上げる増幅
    率変化手段と、を備えたことを特徴とする補聴器。
  2. 【請求項2】前記使用時間計測手段は、補聴器の連続し
    た使用時間を計測する第1の計測手段を具備することを
    特徴とする、請求項1記載の補聴器。
  3. 【請求項3】前記使用時間計測手段は、補聴器のトータ
    ルの使用時間を計測する第2の計測手段を具備すること
    を特徴とする、請求項1記載の補聴器。
  4. 【請求項4】前記使用時間計測手段は、補聴器の連続し
    た使用時間を計測する第1の計測手段と補聴器のトータ
    ルの使用時間を計測する第2の計測手段とを具備し、 前記増幅率変化手段は、前記第2の計測手段により計測
    されたトータル使用時間に応じて、取り込んだ音声信号
    の増幅率の最大値を決定し、前記第1の計測手段により
    計測された連続した使用時間に応じて、取り込んだ音声
    信号の増幅率を前記最大値を超えないように変化させる
    手段であることを特徴とする、請求項1記載の補聴器。
  5. 【請求項5】前記装着検出手段は、補聴器の装耳部が装
    用者の耳穴に挿入されていることを検出するセンサを備
    え、 前記使用時間計測手段は、前記センサにより前記装耳部
    が装用者の耳穴に挿入されていることを検出したときに
    計測動作を行うことを特徴とする、請求項1〜4のいず
    れかに記載の補聴器。
  6. 【請求項6】空気中を伝搬してくる音声信号を取り込
    み、この音声信号を増幅して出力する補聴器において、 補聴器の使用時間を計測する使用時間計測手段と、 前記使用時間計測手段により計測された使用時間に応じ
    て、取り込んだ音声信号の増幅率を段階的に上げる増幅
    率変化手段と、を備え、 前記使用時間計測手段は、補聴器の連続した使用時間を
    計測する第1の計測手段と補聴器のトータルの使用時間
    を計測する第2の計測手段とを具備し、 前記増幅率変化手段は、前記第2の計測手段により計測
    されたトータル使用時間に応じて、取り込んだ音声信号
    の増幅率の最大値を決定し、前記第1の計測手段により
    計測された連続した使用時間に応じて、取り込んだ音声
    信号の増幅率を前記最大値を超えないように変化させる
    手段であることを特徴とする補聴器。
  7. 【請求項7】補聴器の装耳部が装用者の耳穴に挿入され
    ていることを検出するセンサを備え、 前記使用時間計測手段は、前記センサにより前記装耳部
    が装用者の耳穴に挿入されていることを検出したときに
    計測動作を行うことを特徴とする、請求項6記載の補聴
    器。
JP30513894A 1994-12-08 1994-12-08 補聴器 Expired - Fee Related JP3324312B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30513894A JP3324312B2 (ja) 1994-12-08 1994-12-08 補聴器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30513894A JP3324312B2 (ja) 1994-12-08 1994-12-08 補聴器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08163700A JPH08163700A (ja) 1996-06-21
JP3324312B2 true JP3324312B2 (ja) 2002-09-17

Family

ID=17941548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30513894A Expired - Fee Related JP3324312B2 (ja) 1994-12-08 1994-12-08 補聴器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3324312B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09182193A (ja) 1995-12-27 1997-07-11 Nec Corp 補聴器
KR100347595B1 (ko) * 2000-11-02 2002-08-07 심윤주 보청기 자동 피팅방법
WO2010061539A1 (ja) * 2008-11-28 2010-06-03 パナソニック株式会社 補聴器
KR101379582B1 (ko) * 2009-12-09 2014-03-31 비덱스 에이/에스 보청기에서의 신호 처리 방법, 보청기 피팅 방법 및 보청기
WO2012140818A1 (ja) 2011-04-11 2012-10-18 パナソニック株式会社 補聴器および振動検出方法
US8971554B2 (en) 2011-12-22 2015-03-03 Sonion Nederland Bv Hearing aid with a sensor for changing power state of the hearing aid
JP7007778B1 (ja) * 2020-08-07 2022-01-28 株式会社オトキュア 補聴器調整システム、及び、補聴器調整方法
WO2023166887A1 (ja) * 2022-03-04 2023-09-07 ソニーグループ株式会社 制御装置、補聴器、充電装置、補聴器システム、プログラムおよび制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08163700A (ja) 1996-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7242778B2 (en) Hearing instrument with self-diagnostics
US9992582B2 (en) Method of operating a hearing aid system and a hearing aid system
US7058182B2 (en) Apparatus and methods for hearing aid performance measurement, fitting, and initialization
US8320573B2 (en) Adaptive hearing device and method for providing a hearing aid
CA2841646C (en) Improved hearing aid devices with reduced backround and feedback noises
JPH0362080B2 (ja)
US20060002574A1 (en) Canal hearing device with transparent mode
JPH09505958A (ja) 補聴器の自動調整用回路装置
JP2010141433A (ja) 音響装置及び音響装置の制御方法
CN107005775B (zh) 操作助听器系统的方法以及助听器系统
GB2158676A (en) Differential hearing aid with programmable frequency response
US20090154745A1 (en) Gender-specific hearing device adjustment
JP3324312B2 (ja) 補聴器
EP2021746A2 (en) Apparatus for reducing the risk of noise induced hearing loss
KR20150043473A (ko) 레벨 및 주파수 종속 이득을 가지는 보청기
JPWO2014010165A1 (ja) 補聴器
AU2010219309A1 (en) Method of determining a gain setting of a bone-anchored hearing aid
KR20180095343A (ko) 피팅이 용이하고 체온 모니터링 기능을 가진 보청 장치 및 그 제어 방법
WO2022206049A1 (zh) 音频信号处理方法、装置、设备及存储介质
JP4774475B2 (ja) 補聴器
Schwartz et al. A comparison of three hearing aid evaluation procedures for young children
KR20150083715A (ko) 보청기의 전력 소모를 줄이기 위한 장치 및 방법
KR101625610B1 (ko) 모자에 걸어 사용하는 골전도 헤드폰
JP3655149B2 (ja) 補聴器および放置通知方法
KR20220156038A (ko) 보청기 조정 시스템 및 보청기 조정방법

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100705

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100705

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110705

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees