JP3323912B2 - 予測力による拘束軌道作業の制御方法及びそのシステム - Google Patents
予測力による拘束軌道作業の制御方法及びそのシステムInfo
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る拘束作業における制御方法及びそのシステムに関する
ものである。ここでいう拘束作業とは、各種作業例え
ば、展開構造物のような複雑な閉リンク機構を始めと
し、押しつけ/挿入等に伴う移動方向の部分的な拘束等
の単純な拘束作業を含む。また、軌道が不明または不正
確な状況での作業も含まれる。本発明は、作業形態とし
ては工場での部品組立等に見られるような教示等による
定型繰り返し作業よりも、非定型作業において連続的に
指令値を生成してロボットを操作し、操作結果が連続的
にフィードバックされるシステムにおいてより有効に適
用される。また、時間遅れを伴う遠隔地作業に適応可能
であるため、特に宇宙ロボットによる展開構造物の展開
に適用して有効な技術である。
の操作支援方式及び制御方式には基本的に手動操作時の
支援方式とプログラム操作時の制御方式の2方式が採用
されている。手動操作は情報の変化に対応できる操作法
として有効であるが操作技術の熟練が要求される上、正
確で滑らかな作動は難しい。また制御方式は幾何学的な
設計値(モデル)に基づいて作動させることが多いた
め、状況が安定しており型どうりの作業であれば正確で
滑らかな作動が実行できる。そして、宇宙ロボット等に
は作業軌道から外れた方向の力が加わることで生じる過
大力を防止する手段としてはコンプライアンス制御等の
力制御による過大力緩和機構が採用されていることが多
く、本件でもコンプライアンス制御を仮定している。こ
こで、従来の手動操作時の支援方式とプログラム操作時
の制御方式について簡単に説明しておく。 1)手動操作時の支援システム これはジョイスティツク等の入力装置を使用して人間が
拘束作業を直接行う方式である。この場合、操作者は通
常カメラ画像やグラフィックシミュレータによる模擬画
像を支援画像として利用する。三次元情報を把握するた
め操作者は複数の視点から作業状況を確認しながら入力
を行うのであるが、入力方向を直感的に理解しやすくす
るために、入力装置自体の動作方向と確認画面の1つに
おけるロボットの移動方向を一致させるものであること
が多い。 2)プログラム操作時の制御システム この方式は拘束軌道動作指令の生成方法を予めプログラ
ムしておき、それに基づいて制御するものである。工業
用ロボットに代表される部品加工や組み立てといった定
型作業については教示が基本であり、その設定プログラ
ムに従って繰り返し実行される単純動作であるが、非定
型作業においては、幾何学的な設計値(モデル)に基づ
き、設計軌道をなぞる指令値を連続的に生成/送信しつ
つ作業を進めるものとなっている。その際にモデル誤差
を考慮し、モデル軌道の始点を調整する等の工夫がなさ
れる場合もあるが、基本的には設計値をもとにした指令
生成を行い、制御動作を実行している。
ラム操作時の制御システムで拘束動作を実行しようとす
ると、モデル誤差が大きい場合の作業や非定型作業で
は、あらゆる状況に対応できるように設計値を準備する
ことには限界があり、現実的でないという問題がある。
ちなみに宇宙での作業においては、ロボットと作業対象
の位置関係が通常設計値より数mm、数cmずれる場合
が多いが、設計値の厳密な較正が困難であるため、設計
値に基づく作業は不正確となり、移動できない方向の印
加力成分が大きくなって過大力発生の原因となる。ま
た、建設作業のような非定型作業において設計値を使用
するには、作業環境モデルの随時更新が不可欠となり、
これに対応可能とするためには膨大なデータベースを要
することと演算負担を考えると実用的でないという問題
がある。そこで、本発明はモデルデータを必要としない
で、非定型作業一般に適応できる新たな操作法を提供す
ることを目的課題としている。
は、複雑な作業となると支援画像と入力装置の対応関係
が単純にはならないため、操作者が支援画像から状況を
把握して具体的に如何なる入力操作をすればよいかを迅
速かつ的確に察知することが困難であるという問題があ
る。例えば宇宙空間における展開構造物の展開作業時の
ようにロボットの位置と姿勢が複雑に変化する場合、従
来技術による手動操作支援では支援画像と入力装置の関
係が常に複雑に変化するため、操作者がどのような操作
を実行すればよいか画面上から直感的に理解することが
難しく従来の支援方式では入力の支援として不十分であ
る。そこで、本発明は実行すべき入力操作を視覚的に指
示する画像を表示する新たな支援方式を提供することを
目的課題としている。
制御システムにしても上記したような問題点を抱えてお
り、これに対処できる実用的なシステムが求められてい
る。従来のロボット作業においては、定型作業を自動的
に行うことを想定した場合が多く、モデル誤差が大きい
場合の作業や非定型作業における効率的な作業方式につ
いては十分な検討がなされていないのが現状であり、本
発明は上記した両方式の長所を生かし異なる機能を用い
てお互いの問題点を補償するように効率よく組み合わせ
た支援システム/制御システムの提供を目的課題とする
ものである。
題を達成するものであって、広く非定型作業に対応でき
る操作法として、ロボットが操作対象に加える力の作用
点の過去の変位履歴情報から現時点における作用点位置
と軌道接線ベクトルとを推定すると共に、ロボットが操
作対象に加える力を作用点からのベクトルで表現したも
のである指令位置情報(予測力)を前記推定した現時点
の軌道接線ベクトル上に移動させるように操作すること
が、過大力を抑えつつ軌道に沿った適正操作力を増すた
めに必要な操作指令となることに基づき、現在の指令位
置情報から現時点の軌道接線ベクトルと一致する方向の
ベクトル成分を所望量とし、直交するベルトル成分を減
少させる操作を時々刻々更新しながら実行する方法を手
動による直接操作においても機械操作の自動制御にも採
用した。
覚的に把握できる支援画像として、現在の指令位置情報
から現時点の軌道接線ベクトルと一致する方向のベクト
ル成分を所望量とし、直交するベルトル成分を減少させ
るために入力装置で実行すべき操作を、現実の操作に対
応させて該入力装置の座標系と一致させて指示マークを
表示させる形を採用した。
手動操作が実行でき、連続作業は機械操作で行えるよう
に切替操作できる効率的なシステムを構成するものであ
って、自動指令生成による機械操作は、現時点の作用点
位置と現在の指令位置の偏差で表されるベクトル値及び
ロボットの力制御パラメータから具体的な印加力が求め
られることに基づき、印加力が所定値を保ちつつ指令位
置情報を前記現時点の軌道接線ベクトル上に移動させる
ように制御値(指令)を演算することによって、印加力
を一定値に保ち続ける滑らかな軌道作業を実行させる指
令を生成する。
作法は、軌道に沿った物体の移動は各時点の軌道接線方
向の力が作用することで実現可能であることに鑑み、ロ
ボットが操作対象に加える力を作用点からのベクトルで
表現したものである現在の指令位置情報(これは現在ロ
ボットに指令している印加力に相当し、本発明では予測
力と呼ぶ。)から、現時点の軌道接線ベクトルと一致す
る方向のベクトル成分を所望量とし、直交するベルトル
成分を消去させる操作を時々刻々更新しながら実行する
点に特徴を有している。すなわち、従来の手動操作にお
いては支援画面をモニターすることで操作者が作業の状
況を把握し、その対応操作を入力装置に入力することで
作業を進めるものであったが、本発明では現在の指令位
置情報から現時点の軌道接線ベクトルと一致する方向の
ベクトル成分を所望量とし、直交するベルトル成分を減
少させるために実行すべき入力操作を直接画面上に指示
するような支援方式である点で大きな違いがある。機械
操作においても従来のような設計値(モデル)に基づく
プログラム制御ではなく、現在の指令位置情報から現時
点の軌道接線ベクトルと一致する方向のベクトル成分を
所望量とし、直交するベルトル成分を消去させる制御量
を、時々刻々更新演算して制御を実行するものである点
で異なるものである。以下に、人工衛星に設置された宇
宙ロボットによる展開構造物の展開作業を例として本発
明について詳述する。宇宙の展開構造物は主としてトラ
ス(骨組み)構造のものが多く、折り畳まれた状態で打
ち上げられ、目的地において軌道に沿って展開され構造
物として設置される。展開軌道は軸周りの回動、摺動あ
るいはその組み合わせが一般的であるが、ここでは任意
の3次元曲線を想定する。また、手動遠隔操作の入力装
置としては、ここではジョイスティツクを想定するが、
これに限定されるものではない。以下に手動遠隔操作
支援、機械操作の制御量演算、手動操作と機械操作
の複合システムに分節して説明する。
である。図は構造物の動作軌道に沿った展開途中を表し
ており、ロボットは現在位置Pt(原点に対する位置ベ
クトル)にあり、現在の指令位置はPc(原点に対する
位置ベクトル)にある。力制御のパラメータをfp(ス
カラー値)とすると、現在位置と指令位置の差分ベクト
ルがD(=Pc−Pt)であるならば、fp×D(=
F)の力を、現在位置のロボット手先(作用点)が展開
構造物に印加していることになる。ここで力制御のパラ
メータfpとは、例えば現在位置と指令位置の差分ベク
トルDの大きさが1の時にかかる力の大ささを表し、方
向によらないとする。今、現在位置までの作用点の軌道
(軌跡:図中太い実線)は時々刻々の位置データの蓄積
により既知であるので、現在位置での軌道接線方向ベク
トルTは計算により求めることができる。白抜き矢印で
示すように指令位置の差分ベクトルDが接線方向ベクト
ルTに重なるように指令位置Pcを移動させれば、力F
が軌道の接線方向を向き、力Fが展開方向のみに作用す
るようになる。つまり、軌道接線に直交するDの成分D
vは展開作業に寄与しない力に、軌道接線方向成分Dt
は展開作業に寄与する力に対応しているので、Dvを減
少させると共にDtを所望の大きさにすることで、印加
力を作業に適正かつ有効に作用させることができるわけ
である。そこでこのDtを所望の大きさにしDvを減少
(消去)させるように操作すればよいのであるが、本発
明ではそのために操作者が実行する入力操作を画面上に
指示マークの形で直接表示することで手動操作支援とす
る。表示は入力装置の物理的な座標系に即して表示さ
れ、例えば表示された指示マークが右に移動したら入力
装置(この場合はジョイスティック)を右に倒すことで
指令位置ベクトルDが現時点の軌道接線ベクトルTに重
なるように指令位置Pcが移動され、力Fが軌道の接線
方向を向き、Dtを所望の大きさにしDvを減少させて
力Fが展開方向のみに有効に作用するようになる。上記
の動作で、現在位置Pt、指令位置Pc、軌道接線ベク
トルTは時間遅れがなければ最新の値を使用するのが適
切である。宇宙作業のように信号の送受信に時間遅れを
伴う場合も、遅れ量が比較的小さく操作速度が遅い場合
は最新値を使用できる場合があるが、遅れ量が大きい場
合は、比較するPtとPcの時間差を考慮し、また算出
するTを調整することで現実に即した対応が可能であ
る。そしてロボットの動作に伴い軌道が3次元的に変化
していく場合も、目標とする軌道接線方向は随時更新さ
れ実行される。
成を行う際の原理説明図である。本発明では機械操作に
おいても操作プログラムを設計値(モデル)に基づいて
予め準備しておくものではなく、制御量を作用点の過去
の変位履歴データを用いて機械自体が順次割出して作業
を実行して行くものである。図2は図1と同様に展開途
中を表しており、実際のロボットアームの作用点は現在
位置Pt(原点に対する位置ベクトル)にあり、現在の
指令位置はPc(原点に対する位置ベクトル)にある。
力制御のパラメータをfp(スカラー値)とすると、現
在位置と指令位置の差分ベクトルがD(=Pc−Pt)
であるならば、fp×D(=F)の力を、現在位置のロ
ボットの作用点が展開構造物に印加していることにな
る。ここで、現在位置において同じ大ささの力|F|を
発生させ得る指令位置は現在位置を中心とした半径|D
|の球面上に無数存在する。今、作用点の現在位置まで
の軌道(軌跡)は既知であるので、現在位置での軌道接
線方向ベクトルTを求め、指令位置の差分ベクトルDが
軌道接線方向ベクトルTに重なるように指令位置Pcを
目標指令位置Pdに移動させれば、力Fが軌道の接線方
向を向き、力Fが展開方向のみに効率よく作用するよう
になる。そこでまず、展開構造物に作用させたい力(実
現したいF)をFd(Tに平行しPtを原点としたベク
トル)とすると、実現すべき指令位置の差分ベクトルD
は D'=Fd/fpとなり、目標指令位置はPd=Pt
+D’=Pt+Fd/fpとなる。すなわちこの展開構
造物に作用させたい力を適正に加えるべくPcからPd
への移動を実行すべく制御量が演算されるが、通常Pc
からPdへの移動は1つの指令では実行できず、分割し
て徐々にPdに近づいていく場合が多い。指令位置がP
cからPdに移動した時点または移動途中で、現在位置
Ptが移動することにより軌道接線方向Tが変化した場
合は随時目標位置指令Pdを更新して指令入力を進め
る。
の複合システムの構成 人間による直接遠隔操作は、動作軌道上の不連続点での
入力や不具合発生時の対応に優れている反面、操作支援
情報に従った単純な入力作業はプログラム制御の方が正
確である。そこで、本発明では直接遠隔操作とプログラ
ム制御を組み合わせることで両者の長所を生かしたシス
テムを構成する。具体的には、展開動作の開始は直接遠
隔操作で行い、これにより軌道接線方向の初期値が与え
られるのでその後はプログラム制御に引き継ぐ。更に、
展開動作の完了時には再度直接遠隔操作に切り替え、停
止動作を行う。また、その他の作業の不連続点(ラッチ
等)においても直接遠隔操作に切り替え拘束軌道作業を
実行できるし、必要に応じ直接遠隔操作によるオーバー
ライドを実行することも可能である。
ステムは、操作者1と、指令値の入力装置2と、指令生
成機構3と、ロボット7と、ロボットの作業対象8と、
それらをつなぐ通信手段とからなる。そしてこの指令生
成機構3は、ロボットの作用点の過去の軌道情報と操作
情報を加工して人間による直接入力の支援を行い入力値
を指令値に変換する直接遠隔操作支援機構4と、ロボッ
トの作用点の過去の軌道情報と操作情報を加工して指令
値の自動生成を行う指令自動生成機構5と、両機構4、
5の指令を選択/合成する指令切替機構6とから構成さ
れている。以下、操作手順に従い説明する。 手動遠隔操作による作業 作業開始に当たって指令切替機構6は手動操作指令のみ
を受け取るよう設定される。手動遠隔操作支援機構4に
は、作業に応じた支援情報の初期値(T、D)を設定し
ておき、作業の開始時点では初期値による支援表示を行
う。この初期値としての差分ベクトルDは理想的に現在
軌道の接線T上にくるように設定されるのであるが、実
際には初期条件に基づく誤差が存在しこのDは非軌道方
向成分Dvを含んだものとなっているが、軌道方向成分
Dtを持っていることで展開動作は可能である。操作者
1は支援表示に従って入力装置2により入力を開始す
る。作用点の現在位置Ptが一定以上変位して現時点の
軌道接線ベクトルTの算出が可能になった時点で、手動
遠隔操作支援機構4は順次送信されてくる現在位置Pt
情報に基づいて実時間での支援表示を開始する。図4A
に、支援表示画面の例を示す。この図は入力装置2とし
て図4Bに示すようなジョイスティックを仮定した場合
の支援表示の例である。図中上方部は従来と同じ作業現
場のモニター画面であり、下方部に示す並進入力支援と
回転入力支援画面が本発明の特徴というべき支援画面で
ある。支援画面は入力装置の物理的な座標系に一致して
指示マークの形態で表示される。ここでは支援情報とし
て並進動作の表示としては力の解消方向(Dv)、操作
方向(Dt)の2つを表示し、回転動作の表示について
はトルク解消方向1つを示しているが、これは例示であ
りこれに限られるものではない。また、この支援画面左
下にはロボットの指先に取りつけられたカメラの映像と
その上部画面には指先にかかる力を表示できるようにし
ている。これらは支援画面の一例であって、ジョイステ
ィックの3次元入力を2次元平面に表すには様々な工夫
が考えられる。入力値は手動遠隔操作支援機構4で操作
指令値に変換され、指令切替機構6を介してロボット7
に送信され、ロボット7が指令を実行し、操作対象8を
動かす。ロボット7と操作対象8の動作結果は指令生成
機構3にフィードバックされる。操作者は動作結果によ
り作業の終了を確認した時点で入力を停止し、作業を終
了する。
型動作を実行するのに適したもので、指令切替桟構6は
機械操作指令のみを受け取るよう設定される。指令自動
生成機構5には、目標印加力Fdと作業に応じた初期値
(T、D)を設定しておき、作業の開始時点では初期値
による目標指令位置Pdの生成を行う。この場合も実際
には初期条件に基づく誤差が存在しDは非軌道方向成分
Dvを含んだものとなるのが普通であるが、軌道方向成
分Dtに対応する力で作業が進められる。作用点の現在
位置Ptが一定以上変位して現時点の軌道接線ベクトル
Tの算出が可能になった時点で、指令自動生成機構5は
順次送信されてくる現在位置Pt情報に基づいて実時間
での目標指令位置の更新を開始する。手動による操作で
なく時々刻々送られてくる情報に基づいて軌道方向成分
Dtを所望量にして非軌道方向成分Dvを消去すべく制
御量を演算して操作する自動制御であるから、連続動作
に対しては精度のよい滑らかな作業が実行できる。
れらの短所を補完する複合システムを実現するものであ
る。この実施例は作業開始時は、指令切替機構6は手動
操作指令のみを受け取るよう設定されて手動遠隔操作支
援機構4で操作されるが、手動遠隔操作支援機構4に
は、作業に応じた支援情報の初期値(T、D)を設定し
ておき、作業の開始時点では初期値による支援表示を行
う。操作者1は支援情報に従って入力装置2により入力
を開始する。現在位置Ptが一定以上移動して軌道接線
ベクトルTの算出が可能になった時点で、指令切替機構
6は手動操作指令と機械操作指令の両方を受け取るよう
設定される。指令自動生成機構5には、目標印加力Fd
が設定されており、指令自動生成機構5は時々刻々送信
されてくる作用点の現在位置データから現時点の軌道接
線ベクトルTを予測し、設定された目標印加力Fdが加
えられるように実時間での目標指令位置の更新を開始す
る。作業の途中では必要に応じて手動操作指令によるオ
ーバーライドが行われる。なお、指令切替機構6には手
動操作に優先性を持たせておき、切り替えに当たっては
他方の機構が実行している指令を初期データとして引き
継ぐようにすることで切り替えはスムーズに行える。作
業の終端に来たなら、指令切替機構6は手動操作指令の
みを受け取るよう設定され、作業の停止を実行する。
ロボットによる拘束軌道作業において、現在位置と現在
の指令位置の差分ベクトルを理論的な力の印加量・印加
方向である(予測力)と定義し、印加力の方向を軌道接
線方向に合わせるように操作することによって、過大力
の原因となる非接線方向の力を減少させ作業に寄与する
操作力を増加させる操作方法を採用したことにより、機
械操作においても多くの設計値(モデル)データを準備
しておく必要がなく、しかも演算負荷も軽く非定型作業
に対しても実際の状況に合わせた操作指令生成が実現で
きる。手動操作時における支援としては、操作者が実行
すべき入力手段の必要な入力量と方向の指示を、常に入
力装置の物理的な座標系と一致するように変換して画面
表示するようにしたため、操作者は表示画像の指し示す
方向に合わせて入力装置を動かすだけでよく、従来シス
テムのようにモニター画面から状況を把握しながらの操
作を要することなく容易に操作を行うことができる。ま
た、本発明は手動操作と機械操作の長所を生かすべく、
適宜切替可能に組み込んだシステムであるため、あらゆ
る非定型作業に対しても順応できる拘束軌道作業の制御
方法及びそのシステムが実現できるものである。
人力支援原理説明図である。
入力支援原理説明図である。
す図である。
位置 3 指令生成機構 T 現時点の接線
方向ベクトル 4 手動遠隔操作支援機構 D 位置差分ベク
トル 5 指令自動生成機構 Dt 接線方向成
分ベクトル 6 指令切替機構 Dv 非接線方向
成分ベクトル 7 ロボット Dd 目標指令位
置
Claims (4)
- 【請求項1】 ロボットによる拘束軌道作業において、
ロボットが操作対象に加える力の作用点の過去の変位履
歴情報から現時点における作用点位置と軌道接線ベクト
ルとを推定すると共に、現在指令している印加力情報か
ら現時点の軌道接線ベクトルと一致する方向のベクトル
成分を所望量とし、直交するベクトル成分を減少させる
操作を時々刻々更新しながら実行する拘束軌道作業にお
ける制御方法。 - 【請求項2】 ロボットによる拘束軌道作業を手動で実
行するシステムであって、入力手段と、ロボットが操作
対象に加える力の作用点の過去の変位履歴情報から現時
点における作用点位置と軌道接線ベクトルとを推定する
手段と、現在指令している印加力情報を基に現時点の軌
道接線ベクトルと一致する方向のベクトル成分の所望量
と、減少させるべき直交するベクトル成分量を演算する
手段と、ディスプレイ手段とを備え、操作者が実行すべ
き入力操作を、入力装置の物理的な座標系に準じてディ
スプレイに直接画面表示することを特徴とする拘束軌道
作業支援システム。 - 【請求項3】 ロボットによる拘束軌道作業を自動で実
行するシステムであって、ロボットが操作対象に加える
力の作用点の過去の変位履歴情報から現時点における作
用点位置と軌道接線ベクトルとを推定する手段と、現在
指令している印加力情報から現時点の軌道接線ベクトル
と一致する方向のベクトル成分を所望量とし、直交する
ベクトル成分を減少させる制御値を演算する手段とを備
え、実時間で随時計算して自動的に作業を実行すること
を特徴とする拘束軌道作業操作システム。 - 【請求項4】 入力手段と指令生成機構とロボットから
なるロボットの拘束軌道作業を実行するシステムであっ
て、前記指令生成機構は、ロボットの作用点の過去の軌
道情報と操作情報を加工して人間による直接入力の支援
を行い入力値を指令値に変換する直接遠隔操作支援機構
と、ロボットの作用点の過去の軌道情報と操作情報を加
工して指令値の自動生成を行う指令自動生成機構と、両
機構の指令を選択/合成する指令切替機構とから構成さ
れ、該指令切替機構は該手動操作支援機構と該指令自動
生成機構による指令を相互に切り替えまたは合成するこ
とで効率的に作業を行う操作システム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP17428699A JP3323912B2 (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 予測力による拘束軌道作業の制御方法及びそのシステム |
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JP17428699A JP3323912B2 (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 予測力による拘束軌道作業の制御方法及びそのシステム |
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ID=15976027
Family Applications (1)
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JP17428699A Expired - Lifetime JP3323912B2 (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 予測力による拘束軌道作業の制御方法及びそのシステム |
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Legal Events
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