JP3323085B2 - 医療用綿棒 - Google Patents

医療用綿棒

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    • B08B1/00—Cleaning by methods involving the use of tools
    • A—HUMAN NECESSITIES
    • A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F13/00—Bandages or dressings; Absorbent pads
    • A61F13/15—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
    • A61F13/38—Swabs having a stick-type handle, e.g. cotton tips
    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08—CLEANING
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として耳鼻科な
どでの治療時に使用する医療用綿棒に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、耳鼻科の医療現場では、綿棒は、
細いステンレス製の軸（捲綿子）の先端に、使用の都
度、医師や看護婦が綿を手で巻いて使っており、また、
使用後は、先端の綿を手で取り除き、軸は消毒の上で再
使用している。他方、家庭用として市販されている綿棒
は、軸の端に工場生産で綿球が形成されているが、製造
段階で、綿球部の形成時に糊を使用している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
医療用綿棒は、医療現場で、手作業により綿を巻いた
り、取り除いたりする方式の為、手間がかかる上に不衛
生である。また、綿を巻いた後、長時間放置しておく
と、綿が自然に戻って、巻きが緩くなるという問題もあ
る。その上、軸を多くの患者に使い回すので、院内感染
のおそれがある。他方、一般家庭用の市販の綿棒は綿球
部に糊が使用されている為、医療用としては不合格であ
る。その上、その軸には普通のプラスチック軸が用いら
れているので、捲綿子の軸に比べてかなり太くて、治療
時に耳道内が見えにくくなるという難点がある。また、
普通のプラスチック軸である為、軸を折り曲げて使用し
ようとすると、すぐに復元して戻ったり、軸が折れたり
して、曲げた状態での保形性がない。この為、捲綿子の
ように治療部位に合わせて、軸を適宜、折り曲げて使用
することができないなどの欠点がある。
【０００４】本発明はこのような点に鑑み、軸には予め
綿球が付いていて、綿巻きの手間がかからず、その上、
使い捨て可能で、院内感染のおそれのない医療用綿棒を
提供せんとするものである。また、本発明は、綿球の主
要部が綿１００％で、医療用として特に好ましい綿棒を
提供せんとするものである。更に本発明は、綿球部での
繊維の戻りがなく、かつ、使用時に、綿球表面からの脱
毛のない綿棒を提供せんとするものである。また、本発
明は、軸が細くて、治療時に視界を妨げず、その上、治
療部位に合わせて、適宜、折り曲げて使用できる綿棒を
提供せんとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の医療用綿棒の技
術的手段は、軸と、軸の端に形成された綿球とからな
り、軸は、針金物性を持った細いプラスチック軸であ
り、綿球は、カット綿を用い、その一端を折り返した後
に軸に巻き付け、かつ、綿球の根元部分にのみ糊剤を付
して固着されていることにある。
【０００６】
【０００７】また、軸として、延伸強化したポリプロピ
レン樹脂軸を用いてもよい。カット綿には、繊維の向き
の揃ったものを用いるのがよい。更に、製造後に、殺菌
処理するのが好ましい。また、軸の他端に、持ち手を付
けてもよい。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明の綿棒の実施の形態を図面
について説明する。図１に示されるように、綿棒は、軸
１と、軸の一方端に形成した綿球２と、軸の他方端に取
り付けたプラスチック製持ち手３とからなる。ただし、
持ち手３の取り付けは自由であり、両側に綿球を設ける
ようにすることも可能である。
【０００９】軸１には、針金物性を持ったプラスチック
製で、径が２．０ｍｍ以下の細いものを用いる。針金物
性とは、細くても一定の強度と靱性とを有し、折り曲げ
が可能で、折り曲げても折損せず、かつ、その折り曲げ
た状態を保つ保形性を持った材料特性のことである。針
金物性を持ったプラスチック軸は、例えば、ポリプロピ
レン樹脂製の軸を、５〜２０倍に引き伸ばし、軸線方向
に分子を揃える加工をすることによって得られる。この
ような物性を持ったプラスチック軸は、市販されている
ので、適当なものを選んで用いればよい。現在、医療現
場で使用されている捲綿子のステンレス軸と、同じよう
な物性を持った軸を用いれば、違和感なく受け入れられ
るので、好ましい。なお、軸１の長さは、通常、１０〜
２０ｃｍ程度が適当であり、また、軸１の太さは、強度
及び細さの点で１．１〜１．７ｍｍが適当である。
【００１０】綿球２の形成は、図２に示された方法によ
る。先ず、原綿には繊維の向きが長手方向に揃った帯綿
１０を利用し、この帯綿１０を繊維の向きと直角に切断
して、適当な長さのカット綿１１を作る。なお、この際
の切断は、きれいな一直線の切断は避け、鋸歯状に切断
したり、あるいは、引きちぎるように切断するのが好ま
しい。次に、このカット綿１１の一方の端を、内面側に
折り返す。そして、これを図示のように軸１の先端に巻
き付け、更に、綿球の根元部４のみに糊剤を塗布し、ロ
ーラー１２などによって締め付け、軸１に固着する。
【００１１】
【００１２】綿球２の繊維の種類としては、医療用であ
る為、脱脂綿が最も好ましいが、これ以外の天然繊維
や、合成繊維を用いることも可能である。なお、綿棒の
製造完了後には、エチレンオキサイドガスや放射線で殺
菌処理するのが好ましい。
【００１３】
【実施例】本発明の第１実施例の詳細は次の通りであ
る。 軸１の材料 ： 延伸強化ポリプロピレン樹脂軸 軸１の径 ： １．４ｍｍ 軸１の長さ（Ｌ１） ： １５０ｍｍ 綿の種類 ： 脱脂綿 綿球１の径（Ｌ２） ： ４ｍｍ 綿球１の長さ（Ｌ３）： ２０ｍｍ 糊剤の種類 ： カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム 持ち手３の長さ（Ｌ４）： ３０ｍｍ 殺菌方法 ： エチレンオキサイドガス使用
【００１４】
【００１５】前記実施例の綿棒の使用試験の結果は次の
通りであった。実施例の綿球２は軸１にしっかりと固定
されていて、容易に脱落することはなかった。また、綿
球２の、巻かれた繊維の戻りはなく、かつ、使用時の脱
毛はほとんどなかった。軸１の曲げ強度、弾力性、靱性
などは、捲綿子のステンレス軸とほとんど差がなく、使
用中の違和感はなかった。軸１を約３０°、４５°、９
０°に曲げたが折損はなく、また曲げた後の戻りもなく
て、充分な保形性があった。
【００１６】本発明は前記の実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で自由に変形実
施可能である、特に、軸１の材料、綿球の材質や形状、
微細化繊維の種類、糊剤の種類、持ち手３の有無などは
自由である。
【００１７】
【発明の効果】本発明の綿棒は、軸端に予め工場生産で
綿球が形成されていて、従来の捲綿子のように医療現場
で綿を巻く必要がないので、手間がかからず、極めて便
利で、かつ衛生的である。また、本発明の綿棒は、使い
捨であるから、衛生的で、院内感染のおそれがなく、そ
のうえ、軸がプラスチック製であるので、完全焼却が可
能である。更に本発明の綿棒では、綿球の根元の部分に
しか糊が付いておらず、綿球の頭の部分は、完全に綿繊
維だけで、異物は一切付いていないので、医療用として
好適である。また、本発明では、綿球の形成を、カット
綿の一端を折り返した上で軸に巻き付けて、その根元部
分のみを糊で固定する方式によっているので、綿球の形
成が簡単である他、綿球形成後における繊維の戻りがな
く、かつ、軸との固定性が高くて、綿球の脱落はなく、
加えて、使用時における綿球からの繊維の脱毛がほとん
どないなどの優れた利点がある。更に、本発明の綿棒で
は、軸が針金物性を有するので、治療部位に合わせて、
適宜、軸を曲げて使用でき、その上、軸が細いので、治
療時に視界を妨げることがないなど、医療現場での使用
にとって、多くの利益がある。この他、本発明の綿棒
は、製造が簡単で、廉価に提供できるなど、実用上の優
れた利点を有する。
【００１８】
【００１９】請求項２のものでは、従来の捲綿子のステ
ンレス軸と同様の針金物性を持った軸を廉価に得ること
ができる。
【００２０】請求項３のものでは、脱毛の一層少ない綿
棒を得ることができる。
【００２１】請求項４のものでは、殺菌処理されている
ので、極めて衛生的である。
【００２２】請求項５のものでは、持ち手が付いている
ので、軸が細い場合でも、使い勝手がよく、従来の捲綿
子と同様に使うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の綿棒の側面図
【図２】綿球の形成工程を段階的に示した図。
【符号の説明】
１ 軸 ２ 綿球 ３ 持ち手 ４ 綿球の根元部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 軸と、軸の端に形成された綿球とからな
    り、軸は、針金物性を持った細いプラスチック軸であ
    り、綿球は、カット綿を用い、その一端を折り返した後
    に軸に巻き付け、かつ、綿球の根元部分にのみ糊剤を付
    して固着されている医療用綿棒。
  2. 【請求項２】 軸が、延伸強化したポリプロピレン樹脂
    製の軸である請求項１記載の医療用綿棒。
  3. 【請求項３】 繊維の向きが揃ったカット綿が用いられ
    ている請求項１記載の医療用綿棒。
  4. 【請求項４】 製造後に、殺菌処理が施されている請求
    項１記載の医療用綿棒。
  5. 【請求項５】 軸の他端に持ち手が取付けられている請
    求項１記載の医療用綿棒。
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