JP3320803B2 - タイヤ滑り止め装置 - Google Patents

タイヤ滑り止め装置

Info

Publication number
JP3320803B2
JP3320803B2 JP32088492A JP32088492A JP3320803B2 JP 3320803 B2 JP3320803 B2 JP 3320803B2 JP 32088492 A JP32088492 A JP 32088492A JP 32088492 A JP32088492 A JP 32088492A JP 3320803 B2 JP3320803 B2 JP 3320803B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
tire
base plate
tire wheel
fork
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32088492A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06156029A (ja
Inventor
秀明 長澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP32088492A priority Critical patent/JP3320803B2/ja
Publication of JPH06156029A publication Critical patent/JPH06156029A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3320803B2 publication Critical patent/JP3320803B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、タイヤ滑り止め本体
をタイヤホィールの外側面に固定された軸取付け部材に
軸部材を介して着脱自在に取り付ける形式のタイヤ滑り
止め装置において、軸取付け部材のタイヤホィールに対
する固定機構を改善したものに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のタイヤ滑り止め装置の軸取付け
部材の固定機構としては、タイヤホィールのハブボルト
又はハブボルトを利用したものが多く開発されており、
たとえば特開平2−14906号公報,特開平3−20
4318号公報,特開平3−224806号公報等に記
載されたものが提案されている。
【0003】これらのタイヤ滑り止め装置は、いずれも
タイヤホィールを車体に装着するときに用いる複数個の
ハブボルトのうち適宜個所のハブボルトを使用して、予
めベースプレート(軸取付け部材)をタイヤホィールに
固定,装着するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のタイヤ滑り止め
装置のベースプレートは、タイヤホィールへの装着時に
ハブボルト締付け用の工具を使用しなければならないの
で、すべての運転者にとって必ずしも容易に装着できる
とは限らないのが難点となっている。また、このベース
プレートは平板状のものであって、タイヤ滑り止め本体
をベースプレートから取り外した場合にベースプレート
をタイヤホィールに装着したままにしておいても、ベー
スプレートが車体の幅方向外側に突出する状態(オーバ
フェンダ)が生じない構造であるとされているけれど
も、このような走行中の安全上の問題はともかくとし
て、外観が重視される現状においては、ある程度の長期
間にわたってタイヤ滑り止め本体を使用しない場合は、
ベースプレートもタイヤホィールから取り外しておくこ
とが望ましい。
【0005】しかし、タイヤホィールからのベースプレ
ートの取外しに際しても、装着時と同様に工具を必要と
するため、運転時は煩雑な手数と多大の労力とを重ねて
払うことを度度要求されるという問題がある。この発明
は上記のような問題を解決して、軸取付け部材のタイヤ
ホィールへの装着及び着脱に工具を必要とせず、きわめ
て簡便かつ容易な操作で着脱ができ、信頼性の高いロッ
ク機構を備えたタイヤ滑り止め装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、タイヤのト
レッド面の全周に亘って配置されるトレッド部材と、タ
イヤの外面側に放射状に配置される腕部材を介してトレ
ッド部材に連結された腕支持部材と、腕支持部材をタイ
ヤホィールと同軸上で回転可能に支持する軸部材と、軸
部材が着脱自在に装着されるロック機構を有してタイヤ
ホィールにハブナットまたはハブボルトを介して取り付
けられる軸取付け部材とを備えるタイヤ滑り止め装置に
おいて、前記タイヤホィールのハブナットまたはハブボ
ルトの頭部に環状溝部を形成し、軸取付け部材には、軸
部材が着座する台板に回転自在に軸支されてハブナット
またはハブボルトの環状溝部に係止される二股部を有
し、該二股部がタイヤホィールの半径方向内側を指向し
たロック位置において軸取付け部材のタイヤホィール軸
周りの回転を阻止するフォークと、台板を挟んで両側に
タイヤホィール軸方向に一体として移動可能に取り付け
られたカバー板及びロック板と、カバー板及びロック板
をタイヤホィール側に付勢するバネとを設け、カバー板
にはバネの付勢力により台板の外周縁を越えてタイヤホ
ィール側に移動してロック位置におけるフォークの支軸
の周りの回転を阻止するフランジを設け、ロック板には
フォークのロック位置において台板に着座した軸部材に
より台板からカバー板側への突出が阻止され、フォーク
のロック解除位置において台板からカバー板側へ突出し
て軸部材の台板への着座を妨げるストッパを設けたもの
である
【0007】
【作用】この発明のタイヤ滑り止め装置の軸取付け部材
は、台板のフォークをタイヤホィールのハブナットの環
状溝部にピッチ円の円周方向に沿って嵌め込んだ後、フ
ォークを支軸の周りに90°回転してロック位置とする
ことにより、バネの付勢力によってカバー板のフランジ
がフォークの支軸の周りの回転を阻止する原位置に復帰
して、軸取付け部材をタイヤホィールに対して軸方向及
び軸周り方向にロックする機構が作動する。
【0008】タイヤホィールに装着された軸取付け部材
に軸部材を取り付けてロックすると、軸取付け部材の台
板に着座した軸部材により、軸取付け部材のロック板の
ストッパがカバー板側へ突出するのを阻止する機構が作
動するため、カバー板のフランジによるフォークのロッ
ク機構が解除されるのを防止する安全装置となる。ま
た、軸取付け部材のロック板のストッパは、軸取付け部
材がタイヤホィールに装着されていない状態でフォーク
がロック解除位置にあるときは、台板からカバー板側に
バネの付勢力に抗して突出しているため、軸部材を軸取
付け部材の台板に着座させるのを妨げる機構として作動
する。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、この発明のタイヤ滑り止め装置がタイ
ヤ及びタイヤホィールに装着された状態をタイヤの外面
側から見た斜視図である。この実施例に示すタイヤ滑り
止め装置は、タイヤ1に装着されたタイヤ滑り止め本体
10と、タイヤホィール5に装着された軸取付け部材7
0と、タイヤ滑り止め本体10を軸取付け部材70に取
り付ける軸部材50とにより構成されている。
【0010】タイヤ滑り止め本体10を構成する部材
は、タイヤ1のトレッド面の全周に亘って配置されたト
レッド部材20と、トレッド部材20にタイヤ周方向等
間隔で長手方向一端が連結されてタイヤ1の外面側に放
射状に配置された3個の腕部材30と、各腕部材30の
長手方向他端をタイヤ半径方向に移動自在に支持する腕
支持部材40とからなる。
【0011】トレッド部材20は、3個のトレッドブロ
ック21を2列のチェーン22により取外し自在に連結
したものを、それぞれ1個のトレッドガイド23を介し
て取外し自在のチェーン22により無端状に連結したも
のであり、トレッドブロック21とトレッドガイド23
とはゴム又は合成樹脂等の可撓性素材により補強材を被
覆して細長板状に成形されており、トレッドガイド23
の長手方向(タイヤ幅方向)の一方の側縁にはタイヤ半
径方向に屈曲して延びる柄24が成形されている。
【0012】腕部材30は中間部がやや屈折した細長棒
状体の長手方向一端に形成された連結部31が前記トレ
ッドガイド23の柄24にボルトナット25によ回動
自在に連結され、長手方向他端に形成された摺動部32
が、後述する腕指示部材40に設けてある図示しない案
内溝に摺動自在に嵌合され、タイヤ半径方向に摺動でき
るようになっている。
【0013】腕支持部材40は、後述の軸部材50挿通
用の中心穴41(図3参照)の外周側に、円周方向等間
隔で放射状に3個の台形状部42を形成した平板状体で
あり、台形状部42には前記案内溝が背面側に開口して
設けてあるほか、腕部材30の摺動部32の幅方向両側
に取り付けてある図示しない係止ピンを挿入する係止穴
43が案内溝と連通して設けてあり、腕部材30はこの
係止ピンを腕支持部材40の係止穴43に係止した状態
で案内溝を摺動するようにしてある。腕支持部材40の
中心穴41の直径は、軸部材50との間に適宜の半径方
向すきまが形成される寸法に設定されている。
【0014】軸部材50は、図3の半断面図でその一部
を示すように、頭部側に円盤状のディスク部52が、底
部側に十字状に半径方向外側に突出する4個の爪部53
がそれぞれ成形された中空体からなる軸本体51と、頭
部にフック56、底部に直方体の回り止め57を有して
軸本体51の中空部54に挿入された操作杆55とを備
え、操作杆55のフック56は軸本体51のディスク部
52の上面に係止させた状態でピン58によりレバー5
9に連結し、操作杆55の回り止め57は軸本体51の
中空部54の底部に開口するロック穴60に係合し、そ
の一部が外部に突出した状態となるように圧縮コイルバ
ネ61により付勢してある。
【0015】操作杆55のレバー59の一端(図示した
部分)に手をかけてピン58を支点として起立位置に回
動させると、操作杆55が挺子の原理によル圧縮コイル
バネ61の付勢力に抗して頭部側に引き出されるため、
回り止め57が軸本体51のロック穴60に没入するよ
うになっている。軸本体51のロック穴60の対向辺の
中心を結ぶ直交軸は、十字状で対向する爪部53を結ぶ
直交軸と一致させて同一位相の配置にしてある。
【0016】上記の腕部材30、腕支持部材40及び軸
部材50は、いずれも合成樹脂を素材として成形されて
いる。軸取付け部材70は金属又は合成樹脂を素材とし
て成形され、図2ないし図6に示すように軸部材50を
取り付けてロックする機構と、軸取付け部材70自体を
タイヤホィール5に取り付けてロックする機構とが設け
られている。
【0017】軸取付け部材70に軸部材50をロックす
る機構は、円盤状の台板71の反タイヤホィール側の面
に軸本体51とその爪部53との平面形状と同一形状・
寸法に形成された開口部73と該爪部53を収容できる
空積部73aとをもつ軸固定座72を台板71と同一中
心上に固着して設け、台板71の中心には、軸本体51
のロック穴60と同一寸法のロック穴74を軸本体51
のロック穴60の爪部53に対する位相と45°ずらし
て設けてある。
【0018】軸取付け部材70をタイヤホィール5にロ
ックする機構としては、まず、台板71のタイヤホィー
ル側の面に、タイヤホィール5のハブナット6のピッチ
円と同一円周上で対向する位置に、それぞれフォーク7
5が支軸76を介して回転自在に取り付けてある。フォ
ーク75は、連結片の両端から直角方向に対向する水平
片が屈曲して延びた断面コ字状のものであり、一方の平
行片には支軸76を挿入する軸穴77を形成し、他方の
平行片には連結片と反対側に開口する二股部78を設
け、この二股部78をタイヤホィール5のハブナット6
に係止した状態で回転できるようにしてある(図6参
照)。
【0019】フォーク75の支軸76の中心から台板7
1の外周縁までの長さLは、フォーク75の連結片の背
面までの長さL1 とほぼ同等であって、フォーク75の
平行片の外面までの長さL2 はL1 よりも長くなってい
る。また、軸取付け部材70の台板71の反タイヤホィ
ール側とタイヤホィール側には、それぞれカバー板80
とロック板90とが台板71を貫通するスタッドボルト
100により一体に結合されて台板71の軸方向(タイ
ヤホィールの軸方向)に移動できるように配置し、スタ
ッドボルト100に巻装した圧縮コイルバネ101を台
板71とロック板90との間に介在させてある。軸取付
け部材70がタイヤホィール5に装着された状態では、
フォーク75は図2に示すロック位置にあって、カバー
板80とロック板90とがバネ101の付勢力によりタ
イヤホィール側の原位置に復帰している。
【0020】カバー板80は軸固定座72の外周縁より
も半径方向外側部分を覆う円環状をなし、フォーク75
の支軸76の頭部に対応する部位に円形穴81と、さら
にカバー板80の外周縁に台板71側に屈曲したフラン
ジ83とを設け、カバー板80及びロック板90がタイ
ヤホィール側に復帰したロック作動位置では、フランジ
83が台板71の外周縁を越えてフォーク75の背面に
近接して対向するようになっている。
【0021】ロック板90は、軸固定座72の外周より
もやや小径の内径の開口をもつ環状体にスタッドボルト
100の止着部分を設けてあり、その開口部の内周縁に
は軸固定座72の開口部73の内周側凹形部分と対応す
る位置から台板71側に向かって立ち上がるストッパ9
1を設け、ストッパ91の先端部分は台板71に設けた
穴部79からカバー板80側に突出できるようにしてあ
る。ロック板90がタイヤホィール側のロック作動位置
に復帰しているときは、ロック板90のストッパ91の
先端部が台板71の穴部79のカバー板側の開口面と同
一面に位置するようになっている。
【0022】上記軸取付け部材70をタイヤホィール5
に装着する前においては、フォーク75は図4に示すロ
ック解除位置にあって、カバー板80及びロック板90
がバネ101の付勢力に抗して反タイヤホィール側に移
動してロック解除状態となり、カバー板80のフランジ
83の端面がフォーク75の平行片の端縁側の面に載せ
られた状態で支持され、ロック板90のストッパ91の
先端部が台板71の穴部79から突出している。
【0023】このようにロック機構が解除されている軸
取付け部材70においては、後述の軸取付け部材70の
軸固定座72への軸部材50の装着はロック板90のス
トッパ91によって妨げられるようになっている。軸取
付け部材70のフォーク75を係止させるタイヤホィー
ル5のハブナット6は、その頭部にフォーク75の二股
部78が係止できる環状溝部7を形成したものを使用し
て、予めタイヤホィール5の所定個所に取り付けおく。
【0024】このハブナット6は車両の種類により取付
個数が4個のものと5個のものとがあり、上記実施例で
は4個のものについてその対向する2個の位置に取り付
ける例を示したが、5個の場合にはそのうちの3個所を
選定して取り付けるのが好ましい。なお、ハブナット6
に代えてハブボルトを用いてタイヤホィール5を車体に
取り付けるタイプの車両においては、ハブボルトの頭部
に前記環状溝部を形成したものを使用する。
【0025】次に、上記のタイヤ滑り止め装置をタイヤ
及びタイヤホィールに装着するときの手順とその機能を
併せて説明する。 (1)軸取付け部材のタイヤホィールへの装着 軸取付け部材70は図4に示したロック解除状態であっ
て、フォーク75は二股部78の開口方向が台板71の
円周方向の反時計周り方向と一致するように支軸76の
周りに回転させてある。この軸取付け部材70をタイヤ
ホィール5の外面側に対面させ、図5aに示すように2
個のフォーク75をそれぞれ対応するハブナット6のピ
ッチ円pの円周方向に沿って配置し、反時計周り方向に
回転させながら、二股部78をハブナット6の環状溝部
7に嵌め込む。この状態で要すればロック板90を反タ
イヤホィール側に引き付けて、フォーク75を図5bに
示すように反時計周り方向に支軸76の周りに90°回
転させて、二股部78の開口方向を台板71の中心に向
き合わせたロック位置にすると、カバー板80のフラン
ジ83はロック解除位置のフォーク75による支持力が
消失するので、バネ101の付勢力により図2に示した
ロック作動位置(原位置)に復帰する。
【0026】このようにしてタイヤホィール5に装着さ
れた軸取付け部材70のカバー板80のフランジ83
は、フォーク75の背面に近接して対向する。このた
め、フォーク75はハブナット6の軸方向への移動が阻
止されるだけでなく、支軸75の周りの回転が阻止され
てロック位置が保持されるので、軸取付け部材70はタ
イヤホィール5に対して軸方向及び軸周り方向のロック
機構がともに作動した状態で固定されることになる。
【0027】また、ロック機構が作動している軸取付け
部材70は、ロック板90のストッパ91が板71の
穴部79から突出していないから、次に述べる軸部材5
0の軸取付け部材70への装着を妨げることはない。 (2) タイヤ滑り止め本体及び軸部材の軸取付け部材への
装着 軸取付け部材70に軸部材50を装着するのに先立っ
て、タイヤ滑り止め本体10をタイヤ1に仮装着する。
【0028】タイヤ滑り止め本体10のトレッド部材2
0をタイヤ1のトレッド面の接地部分以外の部分にタイ
ヤ1の外面側から被せ、腕支持部材40をタイヤホィー
ル5の軸心位置に保持して各腕部材30をタイヤ1の外
側面に押し付けた状態に配置する。上記の要領でタイヤ
1に仮装着したタイヤ滑り止め本体10の腕支持部材4
0の中心穴41に、軸部材50の軸本体51を挿通し
軸部材50のディスク部52は腕支持部材40の外面側
(反タイヤホィール側)に位置させた後、この軸部材5
0を軸取付け部材70に装着する。
【0029】軸部材50の軸本体51の爪部53を軸取
付け部材70の軸固定座72の開口部73の外周側凸形
部分から空積部73aに挿入して、軸本体51の底面を
軸取付け部材70の台板71に着座させると、軸部材5
0の操作杆55の回り止め57がバネ61の力に抗して
軸本体51のロック穴60に没入した状態となり、操作
杆55は軸本体51からやや押し出される。次いで、軸
本体51を中心軸周りに45°回転させると、爪部53
は軸固定座72の開口部73の内周側凹形部分に係止さ
れて軸方向への移動が阻止されるとともに、操作杆55
の回り止め57が台板71のロック穴74と位相が一致
してバネ61の付勢力によりロック穴74内にその一部
が嵌合するため、中心軸周りの回転が阻止された状態と
なり、操作杆55は原位置に復帰する。
【0030】これにより、軸部材50は軸取付け部材7
0に対してタイヤホィール5の軸方向及び軸周り方向の
ロック機構がともに作動した状態で固定されることにな
る。さらに、軸取付け部材70に固定された軸部材50
は、台板71に着座した軸本体50が、ロック板90の
ストッパ91が挿入されている台板71の穴部79を閉
塞しているので、カバー板80及びロック板90が反タ
イヤホィール側のロック解除位置へ移動するのを阻止す
る。
【0031】したがって、軸取付け部材70に軸部材5
0が装着されると、ロック板90のストッパ91は、カ
バー板80のフランジ83によるフォーク75のロック
作動状態が解除されるのを防止して、フォーク75のロ
ック機構を保持する安全装置としての機能を営むことに
なる。軸取付け部材70に対する軸部材50の装着が終
了次第、車両を発進してタイヤ1を回転させると、タイ
ヤ1のトレッド面に完全には被されていないトレッド部
材20は自動的にトレッド面の全面に引き込まれた状態
になり、タイヤ滑り本体10のタイヤ1に対する装着が
完了する。
【0032】タイヤ及びタイヤホィールに装着されたタ
イヤ滑り止め装置を取り外すときの手順は次のとおりで
ある。 (1)軸取付け部材からの軸部材の脱着 軸部材50のレバー59を起立位置に回動して操作杆5
5の回り止め57をバネ61の力に抗して引き出し、軸
取付け部材70の台板71のロック穴74に一部嵌合し
ている回り止め57を軸本体51のロック穴60に移し
て没入させ、この状態で軸本体51を中心軸の周りに4
5°に回転させると、爪部53が軸固定座72の開口部
73の外周側凸形部分の位相と一致するから、軸本体5
1を軸方向に引き抜いて軸固定座72から離脱させる。
軸取付け部材70から取り出された軸部材50のレバー
59を倒伏位置へ戻す回動により、操作杆55の回り止
め57はバネ61の付勢力により原位置に復帰する。
【0033】(2)タイヤからのタイヤ滑り止め本体の脱
着 タイヤ1のトレッド面から取り出しうる限度内でトレッ
ド部材20をタイヤ1の外面側に引き出し、この状態で
車両を発進してタイヤ1を回転させると、トレッド面か
ら完全に引き出されていないトレッド部材20が自動的
にタイヤ1から取り外される。
【0034】タイヤ1から取り外したタイヤ滑り止め本
体10は腕支持部材40の表面側を上方に向けて持ち上
げると、腕部材30にトレッド部材20の重量がかか
り、腕部材30の摺動部32の図示しない係止ピンが支
点となって腕支持部材40の下方に直交した状態に回動
し、タイヤ滑り止め本体10は折り畳まれた傘と同様に
コンパクトに収縮した形態のものになる。
【0035】(3)タイヤホィールからの軸取付け部材の
脱着 軸取付け部材70のカバー板80及びロック板90をバ
ネ101の力に抗して反タイヤホィール側へ引き付け、
カバー板80のフランジ83の端面を台板71よりも反
タイヤホィール側に位置させた状態を保持して、2個の
フォーク75をそれぞれ支軸76の周りに同一方向に回
転し、フォーク75の二股部78の開口方向をハブナッ
ト6のピッチ円pの円周方向と一致させた後、カバー板
80のフランジ83の端面をフォーク75の平行片に載
せて支持させる。これによりタイヤホィール5の軸周り
方向に対するフォーク75のロック機構が解除されるか
ら、軸取付け部材70をハブナット6のピッチ円の円周
方向にフォーク75の二股部78の開口方向と反対方向
に回転すると、フォーク75の二股部76がハブナット
6の環状溝部7から離脱するため、タイヤホィール5の
軸方向に対するロック機構が併せて解除される。
【0036】前記実施例のタイヤ滑り止め本体10と軸
部材50とは、別個の部材としたものについて説明した
が、軸部材50をタイヤ滑り止め本体10に非分離状に
組み付けて一体構造の部材としてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のタイヤ
滑り止め装置は、タイヤホィールに対する軸取付け部材
のロック機構が、ハブナットまたはハブボルトに環状溝
部を設け、この環状溝部に所定回転位置で軸方向及び軸
周り方向に係止させたフォークを、バネで付勢されるカ
バー板のフランジによってロックする構成であるため、
軸取付け部材の装着及び脱着が工具を使わず、素手のま
まできわめて簡便、かつ容易な操作によってできること
になる。
【0038】したがって、この発明によれば、車両走行
時の路上の氷雪の状況に応じて、ある程度長期間にわた
りタイヤ滑り止め本体を使用する必要がない場合は、タ
イヤホィールから軸取付け部材を取り外すのに手間がか
からず、また路面状況が変化して再びタイヤ滑り止め本
体を使用する必要が生じた場合でも軸取付け部材の取付
けが簡易にできるから、タイヤ滑り止め本体の不使用時
におけるタイヤホィールの外観を損なうこともなく、路
面状況に合わせて自由に軸取付け部材の装着及び脱着を
選択することが可能になる。
【0039】また、この発明によれば、軸取付け部材が
タイヤホィールに装着されると、ハブナットまたはハブ
ボルトに係止されたフォークのロック機構が自動的に作
動するだけでなく、軸取付け部材に装着された軸部材が
ロックされると、軸部材によりフォークのロック機構の
解除を阻止する安全機構が作動するから、軸取付け部材
だけをタイヤホィールに装着した状態で車両を走行して
も、タイヤホィールから軸取付け部材が脱落することは
なく、また軸取付け部材に軸部材が装着されて車両走行
時の激しい振動が生じても軸取付け部材のタイヤホィー
ルからの脱落を完全に防止することができ、さらに、軸
取付け部材がタイヤホィールに正しく装着されないとフ
ォークのロック機構が作動せず、軸部材を軸取付け部材
に装着することもできない、というハブボルト又はハブ
ナット、軸取付け部材及び軸部材の間で三つ巴に関連し
たロック機構とその安全機構とが作動し、信頼性のきわ
めて高いロック機構を備えたタイヤ滑り止め装置が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のタイヤ滑り止め装置の装着状態を示
す斜視図である。
【図2】この発明の軸取付け部材のロック作動状態を示
す正面図(a)及びX−X線断面図(b)である。
【図3】軸取付け部材への軸部材の装着状態を示す半断
面側面図である。
【図4】この発明の軸取付け部材のロック解除状態を示
す正面図(a)及びX−X線断面図(b)である。
【図5】軸取付け部材のフォークをハブナットに係止す
る手順を示す説明図(a),(b)である。
【図6】軸取付け部材のフォーク及びハブナット(a)
とその係止状態(b)を示す斜視図である。
【符号の説明】 1 タイヤ 5 タイヤホィール 6 ハブナット 7 環状溝部 10 タイヤ滑り止め本体 20 トレッド部材 30 腕部材 40 腕支持部材 50 軸部材 70 軸取付け部材 71 台板 72 軸固定座 75 フォーク 76 支軸 78 二股部 80 カバー板 83 フランジ 90 ロック板 91 ストッパ 101 バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−14906(JP,A) 特開 平3−204318(JP,A) 特開 平3−224806(JP,A) 特開 昭57−172805(JP,A) 特開 平3−197213(JP,A) 実開 平3−83102(JP,U) 実開 平4−96503(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 27/00 - 27/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤのトレッド面の全周に亘って配置
    されるトレッド部材と、タイヤの外面側に放射状に配置
    される腕部材を介してトレッド部材に連結された腕支持
    部材と、腕支持部材をタイヤホィールと同軸上で回転可
    に支持する軸部材と、軸部材が着脱自在に装着される
    ロック機構を有してタイヤホィールにハブナットまたは
    ハブボルトを介して取り付けられる軸取付け部材とを備
    えるタイヤ滑り止め装置において、前記タイヤホィール
    のハブナットまたはハブボルトの頭部に環状溝部を形成
    し、軸取付け部材には、軸部材が着座する台板に回転自
    在に軸支されてハブナットまたはハブボルトの環状溝部
    に係止される二股部を有し、該二股部がタイヤホィール
    の半径方向内側を指向したロック位置において軸取付け
    部材のタイヤホィール軸周りの回転を阻止するフォーク
    と、台板を挟んで両側にタイヤホィール軸方向に一体と
    して移動可能に取り付けられたカバー板及びロック板
    と、カバー板及びロック板をタイヤホィール側に付勢す
    るバネとを設け、カバー板にはバネの付勢力により台板
    の外周縁を越えてタイヤホィール側に移動してロック位
    置におけるフォークの支軸の周りの回転を阻止するフラ
    ンジを設け、ロック板にはフォークのロック位置におい
    て台板に着座した軸部材により台板からカバー板側への
    突出が阻止され、フォークのロック解除位置において台
    板からカバー板側へ突出して軸部材の台板への着座を妨
    げるストッパを設けたことを特徴とするタイヤ滑り止め
    装置。
JP32088492A 1992-11-30 1992-11-30 タイヤ滑り止め装置 Expired - Fee Related JP3320803B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32088492A JP3320803B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 タイヤ滑り止め装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32088492A JP3320803B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 タイヤ滑り止め装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06156029A JPH06156029A (ja) 1994-06-03
JP3320803B2 true JP3320803B2 (ja) 2002-09-03

Family

ID=18126343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32088492A Expired - Fee Related JP3320803B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 タイヤ滑り止め装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3320803B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06156029A (ja) 1994-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5156695A (en) Universal tire traction apparatus
US5407255A (en) Automobile tires accessory
US6058749A (en) Combination anti-skid anti-theft and vehicle lifting system
US4666216A (en) Emergency wheel mountable on vehicle wheel and method of use
JPH029966B2 (ja)
CN111032368A (zh) 具有安装元件的备用轮
CN110621511A (zh) 用于车轮的附接件
JPH09188262A (ja) ハンドルの固定手段
JP3320803B2 (ja) タイヤ滑り止め装置
US6179032B1 (en) Bead depressor
US20240034110A1 (en) Anti-skid device
JPH0726167Y2 (ja) タイヤ滑り止め装置の固定具
US4872496A (en) Readily installed tire cleats with improved fastening means
US5303757A (en) Anti-skid device for tire
WO2023219512A1 (en) Anti-skid device
CA2343506C (en) Tire servicing tool
HU210372B (en) Central clamp of snow bridles fixable onto tyre of vehicles
JP5130585B2 (ja) タイヤ装着用スパイクパッドユニット
JPS6315109Y2 (ja)
JPS63101105A (ja) タイヤ滑り止め装置
JPS61143201A (ja) タイヤの雪中走行滑止め装置
JPH0636964Y2 (ja) タイヤ滑り止め装置
WO2023204718A1 (en) Wheel clamps
JPH02164607A (ja) タイヤ滑り止め装置
JP2537684Y2 (ja) タイヤ滑止具の取付装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees