JP3320051B2 - 複合材の製造方法 - Google Patents
複合材の製造方法Info
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Description
の部品などに用いられるFRP(繊維強化プラスチッ
ク)など、繊維と樹脂とを複合させる複合材の製造方法
に関する。
レグ(Pre-impregnatedの省略形)を使用する方法、2
次元の織物を使用する方法、3次元の織物を使用する方
法などがある。2次元プリプレグを使用する方法の場合
は、2次元プリプレグを裁断し積み重ねることで適当な
形状を形成しこれを硬化する方法である。2次元の織物
を使用する方法は、2次元の織物を裁断して積み重ねた
状態で樹脂を含浸させ硬化する方法である。3次元の織
物を使用する方法は、適当な形状の3次元の織物を織
り、これに樹脂を含浸させて硬化する方法であり、たと
えば、特公平7−29304にその製造方法が記載され
ている。
グや2次元織物を使用する2次元複合材の製造によれ
ば、硬化した複合材は繊維に平行な方向には高い強度を
示すが、面に垂直な方向(板厚方向)の強度は、面内の
繊維方向の強度に比べて低い。特に繊維を一方向に引き
そろえた2次元プリプレグの場合は、複雑な形状に対し
ては成形しにくい。2次元織物は、2次元プリプレグに
比べて、より複雑な形状に成形できるが、繊維を一方向
に引きそろえた2次元プリプレグに比べると強度が低
い。3次元織物は、板厚方向にも繊維で補強されていて
高い強度を有するが、所定の形状に部品1点ごとに織る
必要があるため、一般にコストが高くなり、複合材の製
造コストを引き上げてしまう。
材を製造でき、複雑な形状にも成形できる複合材の製造
方法を提供することである。
に、繊維を2次元または3次元に織った織物、および繊
維に樹脂を含浸させて半硬化させて成るプリプレグを、
強度上必要な所定位置に並べて配置する工程と、前記織
物およびプリプレグが配置された成型治具内に樹脂を注
入して、前記織物に樹脂を含浸させる工程と、前記樹脂
が注入された成型治具内を加圧状態で加熱して、前記樹
脂を硬化させ、織物およびプリプレグを一体化する工程
とを含むことを特徴とする複合材の製造方法である。
レグを並べるか、または3次元織物およびプリプレグを
並べるかして、織物に樹脂を含浸させる。このとき、含
浸した樹脂はプリプレグに接触する。次に、織物に含浸
した樹脂、およびプリプレグに予め含浸して半硬化して
いた樹脂が、同時に硬化されて一体となり、織物とプリ
プレグとを結合する。このように、成型治具内に織物と
プリプレグとを強度上必要な所定位置に配置して、加圧
状態で加熱することによって、ドライ繊維としての織物
とプリプレグとを組合わせ、多様な製品の形状または機
能に合わせて、複合材を製造することができる。
次元織物を、高い強度を必要とする部分には3次元織物
を、平面的形状で面内に高い強度が必要な部分には2次
元プリプレグを適用することで、2次元織物、3次元織
物、2次元プリプレグの特徴を生かした一体成形部品を
低コストで製造することができる。
元または3次元に織った織物、および繊維に樹脂を含浸
させて硬化させて成るプリキュア部材を、強度上必要な
所定位置に並べて配置する工程と、前記織物およびプリ
キュア部材が配置された成型治具内に樹脂を注入して、
前記織物に樹脂を含浸させる工程と、前記樹脂が注入さ
れた成型治具内を加圧状態で加熱して、前記樹脂を硬化
させ、織物およびプリキュア部材を一体化する工程とを
含むことを特徴とする複合材の製造方法である。
ュア部材を並べるか、または3次元織物およびプリキュ
ア部材を並べるかして、織物に樹脂を含浸させる。この
とき、含浸した樹脂はプリキュア部材に接触する。次
に、織物に含浸した樹脂は硬化されてプリキュア部材と
一体になり、織物とプリキュア部材とを結合する。この
ように、成型治具内に織物とプリキュア部材とを強度上
必要な所定位置に配置して、加圧状態で加熱するので、
ドライ繊維としての織物とプリキュア部材とを組合わ
せ、多様な製品の形状または機能に合わせて、複合材を
製造することができる。
を含浸させて半硬化させて成る第1プリプレグ、および
3次元織物に樹脂を含浸させて半硬化させて成る第2プ
リプレグを、強度上必要な所定位置に並べて配置する工
程と、前記第1プリプレグおよび第2プリプレグが配置
された成型治具内を加圧状態で加熱して、前記樹脂を硬
化させ、第1プリプレグおよび第2プリプレグを一体化
する工程とを含むことを特徴とする複合材の製造方法で
ある。
2プリプレグに予めそれぞれ含浸していた樹脂は、同時
に硬化されて一体となり、第1プリプレグと第2プリプ
レグとを結合する。このように、成型治具内に第1およ
び第2プリプレグを強度上必要な所定位置に配置して、
加圧状態で加熱するので、3次元織物に予め樹脂が含浸
されてプリプレグ状態になっており、通常の2次元プリ
プレグと組合わせて使用するときに樹脂含浸の工程が不
要になって製造が容易になる。
元または3次元に織った織物、繊維に樹脂を含浸させて
半硬化させて成るプリプレグ、および繊維に樹脂を含浸
させて硬化させて成るプリキュア部材を、強度上必要な
所定位置に並べて配置する工程と、前記織物、プリプレ
グおよびプリキュア部材が配置された成型治具内に樹脂
を注入して、前記織物に樹脂を含浸させる工程と、前記
樹脂が注入された成型治具内を加圧状態で加熱して、前
記樹脂を硬化させ、織物、プリプレグおよびプリキュア
部材を一体化する工程とを含むことを特徴とする複合材
の製造方法である。
とプリキュア部材とを並べるか、または3次元織物とプ
リプレグとプリキュア部材とを並べるかして、織物に樹
脂を含浸させる。このとき、含浸した樹脂はプリプレグ
やプリキュア部材に接触する。次に、織物に含浸した樹
脂は硬化されてプリプレグやプリキュア部材と一体にな
り、織物とプリプレグとプリキュア部材とを結合する。
このように、成型治具内に織物とプリプレグとプリキュ
ア部材とを強度上必要な所定位置に配置して、加圧状態
で加熱するので、ドライ繊維としての織物とプリプレグ
とプリキュア部材とを組合わせ、多様な製品の形状また
は機能に合わせて、複合材を製造することができる。
繊維を互いに平行かつ全体が面状になるように束ねて樹
脂を含浸させて半硬化させたもの、または、2次元織物
に樹脂を含浸させて半硬化させたものなどである。さら
に、前記プリキュア部材は、2次元織物を複数積重ねて
樹脂を含浸させて硬化させたものなどである。
織物に樹脂を含浸させて半硬化させて構成されることを
特徴とする。
を使用することで、高い強度の複合材を製造することが
できる。
示す断面図である。成型治具12aは土台部31および
蓋部32を備え、土台部31の表面には、凹所31aが
形成されている。その凹所31aに複数の2次元織物4
2および3次元織物43を並べて載置し、土台部31の
上から蓋部32を被せて、ボルトなどで固定する。土台
部31に蓋部32を固定したときに、蓋部32の下面
と、土台部31の凹所31aとの間に形成された内部空
間36は、密閉される。この内部空間36は、製品とな
る複合材に対応する形状を成し、内部空間36に載置さ
れた2次元織物42、および3次元織物43の形状を保
持する。
ット33とを連結する樹脂注入管34が設けられてお
り、レジンポット33には、液状の熱硬化性樹脂が溜め
られている。このレジンポット33に、窒素ガスを送込
むことによって、レジンポット33内が加圧され、液状
の熱硬化型樹脂が内部空間36に向かって送出される。
なお、レジンポット33内の加圧は、ピストン等の機械
的作動であっても良い。内部空間36に送られた樹脂
は、内部空間36に配置された2次元織物42および3
次元織物43に含浸する。一方、蓋部32には樹脂排出
管35が設けられており、内部空間36から外部に内部
空間36に存在した空気および余分な樹脂を排出する。
るためのヒータ37が設けられており、2次元織物42
および3次元織物43に樹脂を含浸させた後、成型治具
12aを介して樹脂を加熱して、硬化する。これによっ
て、2次元織物42と3次元織物43とは一体となり、
複合材が完成する。なお、樹脂を加熱する方法として、
ホットプレス等の外部熱源を使用しても良い。
平面図であり、図2(b)はその断面図であり、図3は
図1の3次元織物43を示す斜視図である。図2に示す
2次元織物42は、長い繊維を2次元の互いに直交する
X方向およびY方向に織込んだ織物であり、一般に、ク
ロスと呼ばれるものである。図3に示す3次元織物43
は、長い繊維を互いに直交するX方向、Y方向で形成さ
れる面内およびその面に直交するZ方向に織込んだ織物
である。
として用い、3次元織物43を第2織物として用いてい
るが、第1実施形態では、第1織物および第2織物の両
方に3次元織物を用いてもよい。
図である。図4の成型治具12bは、図1の成型治具1
2aのうちの土台部31に相当する土台部のみで構成さ
れる。この成型治具12b上に、3次元織物43および
複数のプリプレグ52を積重ねたものが並べて載置され
る。プリプレグ52は、図2に示した構造の2次元織物
42に樹脂を含浸させて半硬化させて成る。3次元織物
43およびプリプレグ52は、シリコンマンドレル24
によって上方から押圧され、さらにその上から可撓性の
バッグ25によって覆われる。バッグ25の周縁部と、
成型治具12bの上面とは、シール57によって密着さ
れ、バッグ25の内部は密閉される。
接続された樹脂注入管55が設けられており、このレジ
ンポット11から樹脂注入管55を介して成型治具12
bに樹脂が送られ、3次元織物43に樹脂が含浸する。
この時、樹脂の注入圧力はオートクレーブ内圧よりも低
くする。なお、レジンポット11内の加圧は、ピストン
等の機械的作動によるものでもよい。
6も設けられており、3次元織物43内に存在した空気
および余分な樹脂を排出する。樹脂の注入後の成型治具
12bは、オートクレーブ58内で加熱加圧される。こ
れによって、3次元織物43に含浸した樹脂は、硬化さ
れて3次元織物43およびプリプレグ52を一体化させ
る。
の代わりに、2次元織物を複数積重ねたものを用いても
よい。また、プリプレグ52として、複数の繊維を1方
向に平行に束ねて樹脂を含浸させて半硬化されたものを
用いてもよいし、3次元織物に樹脂を含浸させて半硬化
させたものを用いてもよい。さらに、シリコンマンドレ
ル24を使用しない方法も可能であり、その場合、3次
元織物43およびプリプレグ52は、直接バッグ25に
よって覆われる。
図である。図5の成型治具12cは、図4の成型治具1
2bと同様に、図1の成型治具12aの土台部31に相
当する土台部のみで構成される。ただし、樹脂注入管お
よび樹脂排出管は設けられていない。この成型治具12
c上に、第1プリプレグ61および第2プリプレグ62
が並べて載置される。このとき、プリプレグ61および
第2プリプレグ62の間に樹脂から成る接着剤を適用す
る場合もある。第1プリプレグ61は、2次元織物に樹
脂を含浸させて半硬化させたものでありまたは、複数の
繊維を互いに平行かつ全体が面状になるように束ねて樹
脂を含浸させて、半硬化させたもの、第2プリプレグ6
2は、3次元織物に樹脂を含浸させて完全に硬化させた
ものである。
レグ61および第2プリプレグ62は、可撓性のバッグ
63によって覆われる。この状態で、成型治具12cを
オートクレーブ65内で加熱加圧する。これによって、
第1プリプレグ61の半硬化した樹脂と、第2プリプレ
グ62の半硬化と樹脂とが硬化して、第1プリプレグ6
1および第2プリプレグ62を一体化する。
維、プリプレグおよびプリキュア部材の中から、2個の
部材を組合わせているが、これらすべてを組合わせて複
合材を製造してもよい。
て、無機系のガラス、炭素、ボロン、アルミナ、チタン
酸カリウム、シリカなど、または有機系のアラミド、ビ
ニロン、アクリルなどが使用され、樹脂としては、熱硬
化性の不飽和ポリエステル、エポキシ、フェノール、シ
リコン、アクリルなどが使用される。
内に織物とプリプレグ、織物とプリキュア部材、第1プ
リプレグと第2プリプレグ、織物とプリプレグとプリキ
ュア部材を強度上必要な所定位置に配置して加圧下で加
熱するので、第1織物および第2織物を一体化させるこ
とで、全体として高強度でかつ低コストの複合材を製造
することができ、多様な製品の形状または機能に合わせ
て複合材を製造することができ、複合材の製造に対する
汎用性を向上することができる。
に3次元織物を使用することで、高強度の複合材を製造
することができる。
図であり、図2(b)はその断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 成型治具内に、繊維を2次元または3次
元に織った織物、および繊維に樹脂を含浸させて半硬化
させて成るプリプレグを、強度上必要な所定位置に並べ
て配置する工程と、 前記織物およびプリプレグが配置された成型治具内に樹
脂を注入して、前記織物に樹脂を含浸させる工程と、 前記樹脂が注入された成型治具内を加圧状態で加熱し
て、前記樹脂を硬化させ、織物およびプリプレグを一体
化する工程とを含むことを特徴とする複合材の製造方
法。 - 【請求項2】 成型治具内に、繊維を2次元または3次
元に織った織物、および繊維に樹脂を含浸させて硬化さ
せて成るプリキュア部材を、強度上必要な所定位置に並
べて配置する工程と、 前記織物およびプリキュア部材が配置された成型治具内
に樹脂を注入して、前記織物に樹脂を含浸させる工程
と、 前記樹脂が注入された成型治具内を加圧状態で加熱し
て、前記樹脂を硬化させ、織物およびプリキュア部材を
一体化する工程とを含むことを特徴とする複合材の製造
方法。 - 【請求項3】 成型治具内に、繊維に樹脂を含浸させて
半硬化させて成る第1プリプレグ、および3次元織物に
樹脂を含浸させて半硬化させて成る第2プリプレグを、
強度上必要な所定位置に並べて配置する工程と、 前記第1プリプレグおよび第2プリプレグが配置された
成型治具内を加圧状態で加熱して、前記樹脂を硬化さ
せ、第1プリプレグおよび第2プリプレグを一体化する
工程とを含むことを特徴とする複合材の製造方法。 - 【請求項4】 成型治具内に、繊維を2次元または3次
元に織った織物、繊維に樹脂を含浸させて半硬化させて
成るプリプレグ、および繊維に樹脂を含浸させて硬化さ
せて成るプリキュア部材を、強度上必要な所定位置に並
べて配置する工程と、 前記織物、プリプレグおよびプリキュア部材が配置され
た成型治具内に樹脂を注入して、前記織物に樹脂を含浸
させる工程と、 前記樹脂が注入された成型治具内を加圧状態で加熱し
て、前記樹脂を硬化させ、織物、プリプレグおよびプリ
キュア部材を一体化する工程とを含むことを特徴とする
複合材の製造方法。 - 【請求項5】 前記プリプレグは、3次元織物に樹脂を
含浸させて半硬化させて構成されることを特徴とする請
求項1,3,4のいずれかに記載の複合材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000003974A JP3320051B2 (ja) | 2000-01-12 | 2000-01-12 | 複合材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000003974A JP3320051B2 (ja) | 2000-01-12 | 2000-01-12 | 複合材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001191439A JP2001191439A (ja) | 2001-07-17 |
JP3320051B2 true JP3320051B2 (ja) | 2002-09-03 |
Family
ID=18532821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000003974A Expired - Lifetime JP3320051B2 (ja) | 2000-01-12 | 2000-01-12 | 複合材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3320051B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2890591B1 (fr) * | 2005-09-12 | 2012-10-19 | Eads | Procede de fabrication d'une piece composite rtm et piece composite obtenue selon ce procede |
KR101561287B1 (ko) | 2014-02-12 | 2015-10-16 | 도레이첨단소재 주식회사 | 표면보호층을 이용한 rtm 성형방법 |
-
2000
- 2000-01-12 JP JP2000003974A patent/JP3320051B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001191439A (ja) | 2001-07-17 |
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