JP3319665B2 - 指向性可変アンテナを備えた衛星通信地球局 - Google Patents

指向性可変アンテナを備えた衛星通信地球局

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤道上空の静止衛星軌
道上の静止衛星との通信、または、受信を行う地球局に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】赤道上空の複数の通信衛星から、電波を
受信するために、従来用いられている方法を、図19、
図2、図3を用いて説明する。
【0003】赤道上の2つの通信衛星からの電波を、1
基のパラボラアンテナによって受信する方法を図19に
示す。図19のパラボラアンテナは、1つの主反射鏡2
0に、支持部材21によって、1台の低雑音周波数変換
器(以下、LNCと記す)を固定的に備えている。ま
た、図示していないが、図19のパラボラアンテナに
は、主反射鏡20の向きを変える駆動装置が備えられて
いる。図19のパラボラアンテナによって、複数の通信
衛星23から電波を受信する場合、受信する先の通信衛
星が変わるつど、駆動装置によって、アンテナの仰角、
方位角、偏波角の調整し、受信する先の通信衛星からの
電波を受信可能な方向にアンテナを向ける。
【0004】また、図2に、1つの主反射鏡20に、2
つのLNC22を取り付けたパラボラアンテナを示す。
図2において、主反射鏡20は、放物面状の鏡面を有
し、2つの焦点を持つように設計されていて、2つの通
信衛星23からの電波を、異なる焦点に集める。2つの
LNC22は、それぞれの焦点に配置されている。
【0005】また、図3に示した方法は、赤道上空の複
数の通信衛星23と通信を行う場合、1つの焦点を持つ
パラボラアンテナ24を、複数の通信衛星23に対し
て、1対1で備える方法である。この場合、各パラボラ
アンテナ24は、特定の通信衛星23の電波を受信する
方向に固定的に備えられ、この通信衛星23からの電波
のみを受信する。
【0006】また、特開平4−345329号によれ
ば、複数のアンテナ素子の位相を可変位相器で制御する
ことにより、アンテナ素子の放射ビームの方向を全方
位、全仰角方向に振り、複数の放送衛星からの受信を可
能にした受信システムが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】赤道上空の静止軌道上
には、民間用でSCC−A、B、JCSAT−1、2、
の4通信衛星が運用されている。さらに、NTTを中心
としたCS3−a、bの2通信衛星、および、放送衛星
BS3−a、bを含めると、全部で8つの静止衛星が運
用されている。
【0008】従来の技術による構成で、赤道上空の静止
軌道上に位置する複数の同じ周波数帯を用いた衛星から
の電波を受信する場合、図19の1つのパラボラアンテ
ナと1つのLNCを用いた構成では、受信しようとする
通信衛星の方向にパラボラアンテナを向けて方向調整を
行わなければならない。そのため、パラボラアンテナの
方向調整という非常に繁雑な作業が必要であるという問
題がある。また、パラボラアンテナの方向を調整するた
めの大がかりな駆動装置が必要である。さらに、大がか
りな駆動装置の信頼性を維持するための労力が必要であ
るという問題もある。
【0009】また、図2に示した構成では、受信しよう
とする衛星の個数分のLNCが必要となる。LNCは、
高価な装置であるため、コストがかかるという問題があ
る。また、衛星の個数分の焦点をもった主反射鏡20を
設計しなければならないため、通信を行う衛星の個数が
増えるに従い、主反射鏡の設計が困難になる。さらに、
1つの主反射鏡に取付け可能なLNCの個数は、LNC
の占める空間容積を考慮すると限界があるので、受信可
能な衛星の個数にも制限ある。
【0010】また、図3の構成では、受信しようとする
衛星の個数のパラボラアンテナ、および、LNCが必要
となる。これでは、受信しようとする通信衛星の個数が
増加すればするほどコストが増大する。さらに、受信し
ようとする衛星の個数分のパラボラアンテナとLNCを
設置するための、スペースが必要であり、受信しようと
する衛星の個数が増加するほど、設置場所の確保が難し
くなる。
【0011】さらに、特開平4−345329号記載の
受信システムは、全方位、全仰角に放射ビームを振るた
めの、多数の可変位相器が必要である。このため、多数
の可変位相器に、位相を設定するための複雑な制御を行
う必要がある。また、可変位相器は、高価であるため、
多数の可変位相器を用いることにより、コストがかかる
という問題がある。
【0012】本発明は、簡素な構成で、複数の静止衛星
の信号を受信することのできる衛星通信地球局を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明によれば、通信を行うべき衛星の軌道上の
メインビームの断面の垂直方向の幅が水平方向の幅より
も長いアンテナ部と、前記メインビームを一方向に移動
させるための移動手段と、前記移動手段に移動量を指示
する制御手段とを有することを特徴とする衛星通信地球
局が提供される。
【0014】メインビームの垂直方向の幅は、前記通信
すべき複数のうち、前記アンテナ部から見たとき最も上
方に位置する衛星と、最も下方に位置する衛星との間
の、前記垂直方向の間隔よりも、広いものであることが
できる。
【0015】メインビームの水平方向の幅は、前記通信
すべき複数の衛星のうち、隣合う衛星の間隔よりも狭い
ものであることができる。
【0016】移動手段は、方位角方向に前記メインビー
ムを移動させることが可能であり、前記制御手段は、複
数の衛星のうちの一つの衛星の方向にメインビームの方
向を一致させるための移動量を指示するものであること
ができる。
【0017】アンテナ部は、水平方向に複数のアンテナ
が連結されたアレイアンテナであり、前記移動手段は、
隣合う前記アンテナの給電位相差を可変に設定する可変
移相器であり、前記制御手段は、前記可変移相器の移相
量を設定する構成にすることができる。
【0018】さらに、アレイアンテナは、垂直方向に複
数のアンテナ素子が連結された直線アレイアンテナを、
水平方向に複数個連結したもので構成することができ
る。
【0019】また、メインビームの偏波面を通信を行う
衛星の偏波面に一致させるために、メインビームの偏波
面を回転させる手段をさらに有することも可能である。
【0020】また、アンテナ部に接続された受信機をさ
らに備え、アンテナ部を受信専用アンテナとした受信専
用の衛星通信地球局とすることもできる。
【0021】
【作用】赤道上空の静止衛星軌道を、地球上の赤道以外
の地点から見た場合、軌道は弧を描いた形状に観測され
る。この弧を描いた軌道上の複数の衛星を捕捉するため
に、通常、メインビームを上述の弧に沿って移動させ
る。よって、アンテナ部のメインビームを、垂直方向成
分および水平方向成分の2方向に移動させなければなら
ない。
【0022】本発明では、メインビームの軌道上の断面
形状を、垂直方向に長く、水平方向に狭くしている。こ
のような形状にすることより、移動手段が、アンテナ部
のメインビームを一方向のみに移動させると、弧を描い
た軌道上の複数の衛星を、メインビームの内側に順に位
置させることができる。移動手段の移動量は、制御手段
が指示する。
【0023】移動手段がメインビームを移動させる方向
は、アンテナ部から見た通信を行う複数の衛星の散らば
りかたに応じて定める。例えば、方位角方向にすること
ができる。
【0024】したがって、メインビームの移動方向は、
1つの方向になるので、ビームを駆動するための機構
を、2方向に駆動する場合よりも簡単な構成にすること
ができる。たとえば、アンテナ部をアレイアンテナで構
成し、移動手段をアレイアンテナの給電位相を調節する
可変移相器によって構成する場合、可変移相器の個数を
大幅に低減することができる。
【0025】また、メインビームの断面の形状は、アン
テナ部から見た通信すべき複数の衛星の散らばりかたに
応じて定める。例えば、メインビームの断面の垂直方向
の幅を、衛星の散らばっている範囲の垂直方向の幅より
も広くするようにする。
【0026】また、上述の形状のメインビームの偏波面
を回転させる手段を備えた場合、通信を行う衛星の偏波
面に、メインビームの偏波面を一致させることができる
ため、効率よく送受信を行うことが可能である。
【0027】アンテナ部のメインビームの指向性は、送
信の場合も受信の場合も同じである。よって、本発明構
成は、送信専用地球局、受信専用地球局、および、送受
信専用0地球局のいずれについても用いることができ
る。
【0028】
【実施例】本発明の一実施例の衛星通信地球局を図面を
用いて説明する。
【0029】本実施例の衛星通信地球局では、図20、
図21に示すように、アンテナ部13のメインビーム2
5が、衛星軌道24上の断面が、垂直方向の径が長い楕
円形である。この楕円ビーム25を地平面161に平行
に(方位角方向に)移動させることにより、静止衛星軌
道24上の複数の通信衛星23のうちの任意の衛星を捕
捉する。これにより、赤道直下以外の場所に設置された
地球局でありながら、メインビームを水平方向のみに移
動させることによって、赤道上空の軌道24上の複数の
衛星23と通信を行うことが可能でなる。
【0030】本実施例の衛星通信地球局の構成について
説明する。
【0031】図1のように、本実施例の衛星通信地球局
のアンテナ部13は、平行に並べられた直線アレイアン
テナ103、104、105、106、107、108
によって構成されている。直線アレイアンテナ103
は、アンテナ素子10a、10b、10c、10dによ
って構成されている。他の直線アレイアンテナ104、
105、106、107、108も同様な構成である。
アンテナ素子10a等の形状は、矩形である。
【0032】アンテナ部13の方向は、直線アレイアン
テナ103等の長手方向が垂直(鉛直)方向、平行に配
列された方向が、水平方向である。本実施例では、アン
テナ部13の水平方向に並ぶアンテナ素子の数を、垂直
方向に並ぶアンテナ素子の数よりも多くしている。これ
は、アンテナ部13の放射するビームの形状を、垂直方
向の径が長い楕円形状にするためである。ビームの形状
を垂直方向に長い楕円形状にすることによって、図2
0、図21のように、地平面161に対して平行な方向
にメインビームを移動させるという動作だけで、地平面
161に対して弧を描いている赤道上空の軌道24上の
複数の衛星23を、メインビーム25の内側に位置させ
ることができ、捕捉できる。メインビームの形状につい
ては、後に詳細に述べる。
【0033】直線アレイアンテナ103等は、給電線を
介して、送受信機18に接続されている。給電線には、
固定移相器11a等と、可変移相器14a等が取り付け
られている。これらの移相器は、各アンテナ素子10a
等の給電位相を調整する。
【0034】給電線の構成についてさらに説明する。
【0035】送受信機18に接続された給電線130
は、給電線131と給電線132とに分岐している。給
電線131は、3つの分岐点141、142、143に
より、4本の給電線12、111、112、113に分
岐する。これらは、それぞれ、直線アレイアンテナ10
3、104、105、106に給電する給電線である。
給電線132は、分岐点144により、2本の給電線1
14、115に分岐する。これらは、直線アレイアンテ
ナ107、108に給電する給電線である。
【0036】給電線131と132とが分岐する分岐点
には、不等分配器109が配置されている。不等分配器
109は、直線アレイアンテナ103〜108にそれぞ
れ等しい強度の電力が給電されるように、給電線131
と給電線132とに、ほぼ2:1の比率で電力を分配す
る。本構成では、6個の直線アレイアンテナ103〜1
08への給電線を1本の給電線から分岐させるため不等
分配器109を用いて等電力を分配しているが、直線ア
レイアンテナを8または16または32個の場合は、全
て等分配で構成できる。
【0037】給電線111、112、113、114に
は、可変移相器14a、14b、14c、14d、14
eがそれぞれとりつけられている。
【0038】可変移相器14a、14b、14c、14
d、14eは、直線アレイアンテナ104、105、1
06、107、108の給電位相を、直線アレイアンテ
ナ103に給電位相に対して、可変にシフトさせる。こ
の可変移相器の位相シフト量によって、図20に示した
ように、アンテナ部13の放射するビームの方位角方向
の放射角度(φ)が定められる。可変移相器14a、1
4b、14c、14d、14eには、シフトさせる移相
量の設定を行う制御部15が、制御線16を介して、接
続されている。各可変移相器14a等に設定する給電位
相については、後に、詳述する。
【0039】可変移相器14a等の具体的な構成につい
てさらに説明する。
【0040】可変移相器14a等は、図24に示すよう
に、90°ハイブリッド201を用いた反射形アナログ
移相器である。90°ハイブリッド201の端子202
は、入力端子であり、不等分配器109からの給電信号
が入力される。また、端子203は、出力端子であり、
直線アレイアンテナ104等に給電信号を出力する。端
子204、205には、可変容量素子であるバラクタダ
イオード206、207が接続されている。バラクタダ
イオード206、207には、これらの容量を変えるた
めに、抵抗208、209を介して電源17から電圧が
印加されている。入力端子202から入力した給電信号
は、90°ハイブリッド201を介して2つのバラクタ
ダイオード206、207に印加される。バラクタダイ
オード206、207で反射された信号は、出力端子2
03から取り出される。この時、出力信号の位相は、バ
ラクタダイオード206、207の容量によって決ま
る。制御部15は、抵抗208、209の抵抗を介して
Vc電圧を制御して、移相量を設定する。ここでは、ア
ナログ型の90°ハイブリッドを用いた可変移相器を例
として出しているが、その他、サーキュレーターを用い
たもの、又、デジタル型の可変移相器を用いてもよい。
【0041】これらの可変移相器14a、14b、14
c、14dと不等分配器109とは、図1のように、給
電部19に配置されている。
【0042】アンテナ部13内の給電線12、111、
112、113、114、115は、分岐点145で、
給電線150と、給電線151とに分岐する。給電線1
50は、分岐点146で、給電線152と給電線153
とに分岐する。給電線152は、アンテナ素子10aに
接続され、給電線153は、アンテナ素子10bに接続
される。給電線151は、分岐点147で、給電線15
4と給電線155に分岐する。給電線154は、アンテ
ナ素子10cに接続され、給電線155は、アンテナ素
子10dに接続される。
【0043】ここで、給電線153には、固定移相器1
1aが、給電線151には、固定移相器11bが、給電
線155には、固定移相器11cが、それぞれ取り付け
られている。よって、アンテナ素子10bの給電位相
は、アンテナ素子10aの給電位相に対して、固定移相
器11aに設定されている移相量だけシフトする。同様
に、アンテナ素子10cの給電位相は、固定移相器11
bに設定されている移相量だけシフトする。アンテナ素
子10dの給電位相は、固定移相器11bと固定移相器
11cとに設定されている移相量を合わせた分だけシフ
トする。
【0044】固定移相器11a、11b、11cに設定
された移相量によって、図21のように、アンテナ部1
3から放射されるビームの仰角(ψ)が定められる。設
定する移相量については、後述する。
【0045】固定移相器11a等は、具体的には、図1
5に示した固定移相器313のように、給電線の長さを
移相量分だけ長くした構成である。
【0046】制御部15には、ユーザから現在地、衛星
種別、トランスポンダ、および、チャネルの入力を受け
付ける入力部101と、情報を表示する表示部160と
が接続されている。
【0047】制御部15の構成を、図22を用いてさら
に説明する。
【0048】制御部15は、主に論理と算術演算を行う
CPU401、プログラムや各種データを格納するPR
OM402、一時的にデータを保管するRAM403、
時間の管理を行うタイマー404などから構成されてい
る。これらは、データバス405、406に接続されて
いる。また、外部との情報のやり取りをするためのポー
ト408、409、410が、データバス406とアド
レスバス407とを介して、CPU401等に接続され
ている。ポート408には、情報表示部160と、可変
移相器14a等と、送受信機18とが接続され、表示デ
ータ、移相量、受信周波数をそれぞれ出力する。ポート
409には、入力部101が接続され、衛星種別と現在
地データ等を受け付ける。ポート410からは、ポート
408から出力した移相量を、5つの可変移相器14a
等のうち、どの可変移相器に設定するかを示す信号が出
力される。
【0049】PROM402内には、衛星の位置を表す
ために、地球の中心から衛星へ向かうベクトルaが、衛
星23ごとに、テーブルとして格納されている。また、
現在地の緯度経度を地球の中心からのベクトルbに置き
換えるための数式、および、制御部15を動作させるプ
ログラムが格納されている。さらに、PROM402内
には、各衛星23のトランスポンダ番号とその周波数帯
域との関係を表すテーブル、ならびに、各衛星23のチ
ャネルの周波数幅を表す数値が格納されている。
【0050】入力部101は、図9に示すように、衛星
種別を選択するためのスイッチ621と、現在地を入力
するためのスイッチ622と、トランスポンダを入力す
るためのスイッチ624と、チャネルを入力するための
スイッチ625とからなる。表示部160は、入力され
た衛星種別と現在地とを表示する表示部620と、入力
されたトランスポンダとチャネルとを表示する表示部6
23とからなる。本実施例では、入力部101と表示部
160とを図9の様に一つの筐体に納めている。
【0051】表示部620には、予め制御部15のPR
OM内に格納された衛星種別が、スイッチ621の下向
き矢印スイッチの押下によって、順に、例えば、”JC
SAT1”、”JCSAT2”、”SCC−A”、”S
CC−B”等と表示される。また、上向き矢印スイッチ
の押下によって、この逆の順に表示される。ユーザは、
上向きの矢印スイッチまたは下向き矢印スイッチの押下
によって、通信したい衛星を選択して入力する。また、
表示部620には、現在地として、緯度と経度とをそれ
ぞれ表す数字が表示される。スイッチ622の上向き矢
印および下向き矢印スイッチの押下によって、数字が昇
順または降順に表示される。ユーザは、このスイッチ6
22の押下によって、アンテナ部15が設置されている
地点の緯度と経度とを入力する。
【0052】さらに、ユーザは、スイッチ624の押下
によって、昇順または降順に表示されるトランスポンダ
番号のうち、入力したい番号を選択して入力する。同様
に、スイッチ625の押下によってチャネル番号を選択
して入力する。
【0053】以下、本実施例の地球局が、JCSAT
1、JCSAT2、SCC−A、SCC−Bの4衛星2
3と通信を行うために構成されている場合について、ア
ンテナ部13のアンテナ素子10a等の配置、固定移相
器11a等の移相量の設定、可変移相器14a等の移相
量の設定について、さらに説明する。
【0054】日本に設置された本実施例の地球局のアン
テナ部13から見た4つの衛星23は、図21に示すよ
うに、仰角方向において、大体ψ1=42度から、ψ2
=48度の範囲に散らばっている。また、方位角方向に
おいて、図20に示すように、大体方位角145度か
ら、方位角163度の20度の範囲に散らばっている。
ただし、これらの角度は、アンテナ部13を、関東地方
に設置したことを仮定して求めた最大の角度である。
【0055】よって、メインビーム25の形状が、仰角
方向(本実施例では、長径方向)の見込み角(ψ2−ψ
1)の6度の範囲において必要利得が得られる形状にな
るように、アンテナ部13の設計を行う。また、メイン
ビーム25が、2つの衛星にまたがって照射されること
のないように、メインビーム25の水平方向の見込み角
を小さくする。よって、必要利得が得られる範囲は、垂
直方向の径が長い楕円形状となる。
【0056】一方、アンテナ部13のメインビーム25
の仰角ψがψ=約45度となるように固定移相器11a
〜11cの移相量を設定する。また、方位角方向に、±
10度の範囲で放射ビーム25を移動させることが可能
なように、可変移相器14a〜14eの移相幅を設定す
る。
【0057】ここで、上述のような楕円形状のメインビ
ームを得るためのアンテナ部13の構成について、詳述
する。
【0058】図12に示すように、アンテナ部13のビ
ームの垂直方向の利得の放射角依存性は、アンテナ部1
3の垂直方向に並べられたアンテナ素子の数によって定
まる。ビームの水平方向の利得の放射角依存性は、アン
テナ部13の水平方向に並べられたアンテナ素子の数に
よって定まる。並べられたアンテナ素子の数が少ないほ
ど、メインビーム(主ビーム)の拡がり角は大きく、ア
ンテナ素子の数が多いと、メインビームの拡がり角は小
さくなる。また、アンテナ部13のビームの利得は、ア
ンテナ素子の総数により定まる。
【0059】したがって、アンテナ部13の構成は、以
下のように定める。
【0060】まず、衛星23との通信のために、アンテ
ナ部13に必要とされるメインビームの利得の仕様をさ
だめる。また、メインビームの利得のバラツキの許容範
囲の仕様を定める。
【0061】たとえば、垂直方向について、照射ビーム
の最大利得から3dB落ちまでの範囲で必要利得を確保
する場合、最大利得から3dB落ちまでの範囲が6度に
なるように、アンテナ部13の垂直方向、すなわち、直
線アレイ内のアンテナ素子の数を定める。つぎに、照射
ビームの最大利得から3dB引いた値によって、必要と
される利得の下限が得られるように、アンテナ素子の総
数を求める。アンテナ素子の総数と、先ほど定めた垂直
方向のアンテナ素子の数とにより、水平方向に並べるア
ンテナ素子の数を定められる。実際には、ビームの拡が
り角は、アンテナ素子の形状と間隔にも依存するので、
これらを考慮して、拡がり角を数値計算により求め、ア
ンテナ素子の数を定める。
【0062】図1では、一例として、縦方向に4個、横
方向に6個のアンテナ素子を並べているが、実際には、
メインビームの必要利得と仰角範囲と許容されるメイン
ビームの分布をもとに、上述の様にアンテナ素子の数を
定める。
【0063】つぎに、アンテナ部13のビームの仰角を
45度にするために、固定移相器11a等に設定する移
相量について説明する。
【0064】まず、移相器によって、アンテナ部13の
メインビームの方向を変える原理について図14、図1
5を用いて、説明する。図14、図15では、アンテナ
素子から電波を放射する場合、すなわち送信する場合を
例に説明するが、受信時のアンテナ素子の指向特性につ
いても同じである。
【0065】図14、図15で、310、311、31
2は、アンテナ素子、314は、給電線である。まず、
アンテナ素子310等の放射する電波の進行方向を、ア
ンテナ素子310等の法線方向から傾けるには、隣合う
アンテナ素子から放射される電波の位相をずらせば、各
アンテナ素子から放射される電波の等位相面の進行方向
は傾く。ここで、法線方向から角度θ傾けるには、隣合
うアンテナ素子から放射される電波の行路差rは、アン
テナ素子間隔をdとすると幾何学的な考察から容易に次
の式で表される。
【0066】(数1) r=dsinθ ・・・(1) 但し、rは、電波の行路差、dは、アンテナ素子の間
隔、θは、法線からの傾きを示す。
【0067】また、アンテナ素子から放射される電波の
行路差をrだけずらすには、隣合うアンテナ素子に給電
される給電位相を次の式で表されるωだけずらせば良
い。
【0068】(数2) ω=k0dsinθ ・・・(2) ここで、k0は、電波の自由空間波数を示す。
【0069】実際に、アンテナ素子に給電位相をずらし
て給電するには、移相器を用いる。図15に、アンテナ
素子310、311に給電する給電線路の長さを異なら
せることにより、固定的に位相をずらす固定移相器を示
す。2つのアンテナ素子310、311につながる合成
分配器(不図示)から、アンテナ素子310、311ま
での給電線路の長さの差は、r’であり、このr’は、
(数2)で表されるωだけ位相をずらすように、給電線
路の誘電率による波長短縮率から求められる長さとすれ
ば良い。また、r’を0とすれば当然電波の進行方向は
法線方向となる。このように、給電線路を長くすること
で固定移相器312を構成することができる。
【0070】本実施例においても、固定移相器11a等
は、給電線の長さを長くすることで、固定移相器312
と同様に構成している。
【0071】上記した原理を用いて、本実施例のアンテ
ナ部13の仰角を45度に設定する方法についてさらに
説明する。
【0072】例えば、図1において、固定移相器11
a、11b、11cの移相量を固定的に0度に設定した
場合、直線アレイ103等から放射される電波は、アン
テナ部13の法線方向に放射される。また、隣合うアン
テナ素子の給電位相差をω(Rad.)だけつけていくと、す
なわち、固定移相器11a、11cに対しては移相量を
ω(Rad.)設定し、固定移相器11bに対しては移相量を
2ω(Rad.)設定すると、直線アレイ103等から放射さ
れる電波は、直線アレイの配列方向とアンテナ素子10
a等が置かれた平面の法線方向とでつくる平面内で、ア
ンテナ素子10a等の置かれた平面の法線方向から、上
述の角度θ度だけ傾く。
【0073】従って、(数2)において、θ=45度、
dをアンテナ部13の垂直方向に並べられたアンテナ素
子の間隔として、ωを求め、固定移相器11a、11c
に対してωを、固定移相器11bに対して2ωを設定す
ることにより、アンテナ部13の仰角は、45度に設定
できる。
【0074】図13を用いて、固定移相器11a等に上
述の移相量を設定した場合の放射ビームの利得の角度依
存性を示す。図13の場合、可変移相器14a等には、
移相量0を設定している。図13において、3は、メイ
ンビームを示す。図12は、固定移相器11a等に移相
量0を設定した場合の放射ビームの角度依存性である。
図12と、図13を比較すると、アンテナ部13の垂直
方向の放射利得のうち、メインビーム3の放射角度が、
固定移相器14a等に移相量ωを設定することにより、
角度ψだけシフトしていることが明確にわかる。
【0075】次に、上述の原理によって、制御部15
が、可変移相器14a等に設定する移相量を求め、これ
を設定する動作を説明する。可変移相器14aから14
eの移相量の設定により、アンテナ部13の放射する電
波の方位角方向が定まる。これにより、4つの静止衛星
23のうちの任意の1つの衛星に対して、電波の最大放
射方向を向けることができる。
【0076】ただし、アンテナ部13の設置および初期
設定は、以下のように行っておく。
【0077】ここで、最初に捕捉する衛星を、初期捕捉
静止衛星23bと呼ぶ。初期捕捉衛星をどの衛星にする
かは、予め定めておく。アンテナ部13の法線方向が予
め定めた初期捕捉通信衛星23bの方向に向くように、
方位角方向にアンテナ部13のアンテナ面の向きを定め
て設置する。仰角は、予め、固定移相器11a等によっ
て設定されているので向きを合わせる必要はない。
【0078】つぎに、制御部15は、PROM402内
の初期設定用のプログラムに従って、可変移相器14a
〜14eの移相量を連続的に、又は、微小な一定の幅で
振るように設定し、アンテナ部13のメインビーム方向
を連続的に振らせる。そして、送受信機18の受信強度
を制御部15で監視し、初期捕捉衛星23bからの受信
強度が最大になる移相量を検出し、これをRAM403
に格納する。これで初期設定が終了する。
【0079】つぎに、ユーザの選択した任意の衛星を捕
捉する際の制御部15の動作を図23のフローチャート
を用いて説明する。
【0080】図23のフローチャートに示された動作
は、PROM402に格納されたプログラムをCPU4
01が読み込んで、このプログラムに実行することによ
って行うものである。
【0081】CPU401は、タイマー404を起動さ
せ、一定の時間が経過する度に、又は、入力がある度に
ステップ601以下の処理を行う。ステップ601で、
入力部101から、通信を行う衛星23の変更または現
在地の変更を受け付けた場合、ステップ602に進む。
受け付けた変更が、衛星23の変更である場合には、ス
テップ604で、受け付けた衛星23の位置を表す地球
中心からのベクトルaをPROM402から読み込み、
ベクトルaをRAM403に格納する。また、ステップ
602で、衛星の変更でない場合には、ステップ603
に進み、現在地の変更があれば、ステップ605で、P
ROM402に格納されている数式を用いて、受け付け
た緯度経度に対応する地球中心からのベクトルbを求
め、ベクトルbをRAM403に格納する。
【0082】ステップ606では、変更事項の設定の確
認を行う。設定の確認は、ステップ606の時点で入力
部101に入力されている衛星種別および現在地が、R
AM403に格納されている内容と一致しているかどう
かでおこなう。又は、設定ボタン(不図示)を用意し、
設定ボタンを押すことにより設定を行う。一致していれ
ばステップ607で、可変移相器14a等に設定する移
相量を計算する。
【0083】移相量の計算方法について説明する。
【0084】ベクトルbおよびベクトルaを図示する
と、図27のようになる。すなわち、ベクトルbは、地
球652の中心651を原点とし、地球652上におけ
る現在地650へ向かうベクトルである。ベクトルa
は、地球の中心651を原点とし、アンテナ部13の放
射ビームがこれから捕捉しようとする静止衛星23aへ
向かうベクトルである。
【0085】また、地球の中心651を原点とし、初期
捕捉静止衛星23bへ向かう位置ベクトルをa’で表わ
す。
【0086】このとき、現在地650から見たこれから
捕捉する静止衛星23aの位置ベクトルc、ならびに、
現在地650から見た初期捕捉静止衛星23bの位置ベ
クトルc’は、以下の数3、数4で表される。
【0087】(数3) c=a−b (数4) c’=a’−b 現在地650に置かれたアンテナ部13の中心点を座標
原点とする座標系で、上述のc、c’を表すと図28の
ようになる。但し、ベクトルnは、アンテナ部13の法
線ベクトルを示す。
【0088】図28は、アンテナ面を天頂方向に平行に
置いた場合のベクトル図である。図28を見るとわかる
ように、初期捕捉衛星23b(ベクトルc’の方向)を
捕らえる放射ビーム25bと、これから捕らえる衛星2
3a(ベクトルcの方向)の放射ビーム25aとの間の
角度を水平面に投影した角度φ(すなわち、方位角方向
のなす角度)は、ベクトルbとcとの張る平面の法線b
×cと、ベクトルbとc’の張る平面の法線b×c’の
間のなす角度と等しい。よって、角度φは、つぎの数5
で表わされる。
【0089】
【数5】
【0090】但し、数5で、×は、ベクトルの外積、・
は、ベクトルの内積を表わす。
【0091】また、放射ビーム25aを、放射ビーム2
5bから方位角方向に角度φ傾けるには、隣合う直線ア
レイアンテナ103、104、105、106、10
7、108の給電位相を、数2と同じく、つぎの数4で
表される移相量δずつ、ずらせばよい。
【0092】(数6)δ=k0hsinφ 但し、数4で、k0は、電波の自由空間波数、hは、ア
ンテナ部13に配列されたアンテナ素子13a等の水平
方向の間隔を表す。
【0093】したがって、ステップ607では、RAM
403に格納されているベクトルa、b,b’をよみだ
して、数3、数4、数5、数6を計算し、移相量δを求
める。そして、移相量δをもとに、可変移相器14a、
14b、14c、14d、14eに設定すべき移相量
を、直線アレイアンテナ103の給電位相を基準として
δ、2δ、3δ、4δ、5δと定め、これをRAM40
3に格納する。ステップ613で、これらの移相量δ、
2δ、3δ、4δ、5δと、初期設定時に初期捕捉衛星
23bの受信強度から求めた移相量とをRAM403か
らよみだして、これらの和を可変移相器14a、14
b、14c、14d、14eにそれぞれ設定する。これ
により、直線アレイアンテナ104等の給電位相が変化
し、放射ビーム25は、アンテナの法線方向から、方位
角方向に角度φ傾く。
【0094】ここでは、アンテナ部13のアンテナ面と
水平面とにほぼ垂直な平面内に、初期捕捉すべき静止衛
星23bを捕らえているので、b×c’、b×nは、ベ
クトルとして、同じ向きを向くので、数5で、c’の代
わりにnを用いることができる。従って、数5の代わり
につぎの数7を用いることもできる。
【0095】
【数7】
【0096】つぎに、入力部101が、トランスポンダ
番号またはチャネル番号の変更を受け付けている場合に
は(ステップ608)、それを受け付け(ステップ60
9)、入力されたトランスポンダ番号に対応する周波数
帯域と、チャネルの周波数幅とを、PROM402から
読み出す(ステップ610)。読み出したトランスポン
ダの周波数帯域とチャネルの周波数幅とによって、受信
機18に設定する周波数幅を計算する。例えば、JCS
AT1のトランスポンダ1番(12254.75〜12
281.75MHz、1チャネルの周波数幅0.05M
Hz)のチャネル4を設定した場合、送受信機18に設
定する中心周波数は、12254.75+3.5×0.
05=12254.925MHzである。求めた周波数
帯域をRAM403に格納する。この設定された周波数
を用いて自由空間波数k0を更新する。
【0097】ステップ612で、入力部101に設定さ
れているトランスポンダおよびチャネルに変更がなけれ
ば、設定が確認されたとして、ステップ613で、ポー
ト410からの出力で可変移相器14a、14b、14
c、14d、14eを選択しながら、RAM403に格
納した移相量δ、2δ、3δ、4δ、5δに初期設定時
の移相量を加えてポート408から出力し、可変移相器
14a等の移相量を設定する。また、受信機18に周波
数帯域を出力することにより、周波数選択フィルタを設
定する。
【0098】このように、制御部15によって、可変移
相器14a等に移相量が設定されることにより、直線ア
レイアンテナ104等の給電位相がかわり、ビームが地
平面に平行に(方位角方向に)移動して、選択した衛星
23にビームが放射される。可変移相器14a等に移相
量が設定された場合の放射ビーム利得の角度依存性を図
25に示す。但し、図25は、固定移相器11a等に、
移相量0を設定している場合である。図25のように、
アンテナ部13から放射されるビームの水平方向成分に
おいて、主ビームの照射方向が、図25のように、法線
方向(0度)から角度φだけずれることが分かる。
【0099】また、送受信機18は、制御部15の設定
により、ユーザが選択したトランスポンダおよびチャネ
ルの周波数に対応した周波数フィルタを用いて、受信を
行う。
【0100】つぎに、図1に示した本実施例の地球局の
外観について、説明する。
【0101】図10に示すように、アンテナ部13は、
支持部270によって、地平面に垂直に支持されてい
る。給電部19は、アンテナ部13の背面に取り付けら
れている。電源17、送受信機18、制御部15、入力
部101は、電源線102、給電線130、制御線16
により、給電部19に接続されている。図10の構造の
場合、アンテナ部13および給電部19を屋外に配置
し、電源17、送受信機18、制御部15、入力部10
1を屋内に配置する。本実施例のアンテナ部13は、地
面に対して垂直に設置されるので、占有床面積が非常に
小さいというメリットがある。また、アンテナ部13
を、図26のように、建造物280の外壁に取り付ける
と、アンテナ部13を地面に垂直に、設置床面積をほと
んど必要とせずに設置することができる。この場合、ア
ンテナ面の方向は外壁の方向によって定まるため、初期
補足衛星の方位角方向にアンテナ部13の法線方向が向
くとは限らない。したがって、初期補足を行うために、
最初、移相設定量を連続的に変えていく必要がある。そ
の為の移相設定用のつまみを別に設けても良いし、制御
部15のアルゴリズムの中に、初期補足の為のアルゴリ
ズムを入れておいてもよい。
【0102】また、本実施例の地球局を受信専用の地球
局とする場合は、送受信機18を受信機に置き換える
が、図10において、この受信機を、既存のテレビ等の
CS、BS放送用の受信機と共用させる構成にすること
もできる。また、制御部15、表示部160、入力部1
01を、既存のパーソナルコンピュータのCPUや記憶
装置、入力部、表示部と共用させてもよい。
【0103】アンテナ部13および給電部19の具体的
な構造について、図4、図6、図7を用いて説明する。
【0104】図4のように、給電部19をアンテナ部1
3の背面に取り付けた場合、アンテナ部13と給電部1
9を図6のような構造にすることができる。アンテナ部
13は、基板281と、基板281を両面から挾む緩衝
部材282と、容器283とにより構成される。基板2
81は、ポリイミド等のフィルム状の基板であり、図示
していないが基板281の上には、導電性の膜により、
図1に示したアンテナ素子10a等のパターンと、給電
線12等のパターンと、固定移相器11a等のパターン
とを形成してある。緩衝部材282は、発泡性の絶縁材
料からなり、容器283と、基板281上の導電性膜の
パターンとの距離を保持する。緩衝部材282と容器2
83とには、アンテナ素子10a等のパターンの上に位
置する部分に、貫通孔状のスロット284が設けられて
いる。
【0105】また、給電部19も、同様に、給電線12
等と可変移相器14a等のパターンが形成された基板
と、緩衝部材285と、容器286から構成される。
【0106】アンテナ部13の端部と、給電部19の端
部には、それぞれ金属板287で構成した導波路が設け
られている。基板281と基板284の端部は、この導
波路内に突出している。突出した部分には、図1のアン
テナ部13と給電部19とを連結する部分の給電線のパ
ターンが、それぞれ形成されている。金属板287の導
波路は、このアンテナ部13の給電線と給電部19の給
電線とを、電磁界結合により接続する。したがって、給
電線は空間的に接続されているので、図7のように、ア
ンテナ部13と給電部19とを取り外す場合にも、給電
線の切断を必要としない。
【0107】また、給電部19を、図5のように、アン
テナ部13と同一平面上に配置することもできる。図5
では、アンテナ部13の基板281と、給電部19の基
板284とを連結し、給電線12等のパターンを直接物
理的に接続している。
【0108】図1に示した地球局では、アンテナ部13
から放射されるビームを固定移相器11a等により、図
21のように仰角方向に角度ψ傾けて放射させるてい
る。これにより、アンテナ部13の主平面を地面に垂直
にたて、占有する地面の面積を小さくするともに、図2
7の様に壁掛け形の地球局を実現している。しかしなが
ら、これに限らず、図30のように、アンテナ部13の
法線方向が水平方向から角度ψ傾くように、アンテナ部
13を傾けて設置する構成にすることももちろん可能で
ある。図30の様にする場合には、固定移相器11a〜
11cは必要ない。
【0109】図30の構成の場合、制御部15が図23
のステップ601からステップ607で可変移相器14
a〜14eに設定する移相量δを求める際に用いる数5
は、以下の数8に置き換える。というのは、図3のよう
に、アンテナ部13を傾けて設置する場合、アンテナ部
13の法線方向は、初期捕捉静止衛星23b方向に一致
する。すなわち、図29のように初期捕捉衛星への位置
ベクトルc’と法線ベクトルnが一致するように、アン
テナ部13を設置するので、これから捕捉する衛星への
位置ベクトルcとベクトルc’とのなす角をφとして求
めればよい。
【0110】図28の場合と同じく、φは、ベクトルd
とcの張る平面の法線d×cと、ベクトルd×c’の間
のなす角度で求めればよいので、つぎの数8で示される
式で計算すればよい。
【0111】
【数8】
【0112】上述の実施例では、入力部101に入力さ
れた現在地の経度、緯度から、現在地の位置ベクトルb
を計算する構成であるが、あらかじめ現在地の候補地を
定め、これらの候補地の位置ベクトルをテーブルとし
て、PROM402内に格納する構成にすることもでき
る。ユーザは、候補地の中から現在地に近い地点を選択
し、入力部101に入力する。この場合、図23のステ
ップ605では、CPU401が、PROM402にあ
らかじめ格納されたテーブルから、入力された地点に対
応する位置ベクトルbを呼び出すようにする。
【0113】さらには、上述の候補地全てについて、あ
らかじめ、各衛星23に対応する移相量δを計算してお
き、これをテーブルとして、PROM402内に格納す
る構成にすることもできる。この場合には、図23のス
テップ604、605、607の代わりに、入力部10
1に入力された現在地に近い候補地の地点と衛星種別と
に対応する移相量をテーブルから呼び出すステップを設
ける構成にする。これにより、衛星種別を変更する度
に、移相量の計算を行う必要が無くなる。
【0114】また、図11のように、制御部15、入力
部101、表示部160を、給電部19とともに、アン
テナ部13の背面に取付けに取り付ける構成にすること
もできる。この場合、入力部101をタッチパネル等
で、また、表示部160を液晶表示部で構成する。送受
信機130は、例えば既存のテレビ等のBS、CS放送
の受信機と共用させてもよい。これにより、アンテナ部
13等のみを新たに設置することで、既存の受信機を利
用して、本実施例の地球局を低コストに実現できる。既
存のテレビ等の受信機を受信機18と共用させる場合、
図1の制御部15から送受信機18への制御線を設け
ず、図23のステップ608から611を行わない構成
にすることもできる。
【0115】また、図1の構成では、制御部15からの
1本の制御線16によって、可変移相器14a〜14e
に設定する移相量と設定する可変移相器を指定する信号
とを出力する構成であるが、図16のように、制御部1
5から可変移相器14a等の数だけ制御線16を出す構
成にすることももちろん可能である。
【0116】また、可変移相器の配置を図17のように
配置することもできる。この時、制御部15が設定する
移相量は、可変移相器291a、291c、291eに
対してδ、可変移相器291bに対して2δ、可変移相
器291dに対して4δとする。
【0117】また、図18のように、直線アレイアンテ
ナ103の給電線12に可変移相器295を取り付ける
構成にすることもできる。この場合、制御部15が可変
移相器295に設定する移相量をβとすると、可変移相
器14a、14b、14c、14d、14eに対して、
それぞれ、β+δ、β+2δ、β+3δ、β+4δ、β
+5δを設定するようにする。
【0118】さらに、図1において、直線アレイアンテ
ナ103の給電線12に、減衰器をとりつけ、可変移相
器14a等が給電信号を減衰させる量と等しく給電信号
を減衰させることにより、直線アレイアンテナ103の
給電電力と、他の直線アレイアンテナ104等の給電電
力とを、一致させることができる。これにより、直線ア
レイアンテナ間の放射ビームの強度のばらつきを低減す
ることができる。
【0119】本実施例の図1の構成では、可変移相器1
4a〜14eに設定する移相量を、図23に示したよう
に予め計算により定めているが、以下のような方法を用
いることもできる。制御部15に与える情報を使用衛星
名のみにする。そして、アンテナ部の可変移相器の移相
量を変化させながら、各衛星を識別するための信号を含
むデジタルのテスト信号を受信し、受信機からの出力信
号を制御部で監視する。制御部15に入力された使用衛
星名から判断される各衛星別の識別のための信号と、受
信機からの出力信号とを比較し、これが一致する移相量
を探索する。これにより、使用衛星を捕捉できる。さら
に、受信機からの出力信号が最大になるまで、指向性を
変化させ、最も効率よく捕捉できる移相量を更に探索す
る。これにより、移相量を予め計算することなく、アン
テナ部13のメインビームの方向を決定することができ
る。
【0120】つぎに、本発明の別の実施例として、アン
テナ部が送受信可能な電波の偏波面を任意の角度に設定
する機能を備えた地球局について、図31を用いて説明
する。
【0121】図31の地球局は、図1の地球局と同様な
構成であるが、アンテナ素子が円形のパッチアンテナ素
子710a〜710dであることと、アンテナ素子71
0a〜710dのそれぞれ2点に給電を行うことと、2
点への給電電力の比を設定する可変電力分配器720a
〜720fが備えられていることが異なる。
【0122】このような構成により、アンテナ部13の
メインビームは、直線偏波となり、その偏波角を任意の
角度に設定することができる。したがって、通信を行う
衛星のメインビームの偏波面と、アンテナ部13のメイ
ンビームの偏波面を一致させることができるので、効率
よく送受信を行うことが可能である。
【0123】制御部15は、可変移相器14a〜14e
に加えて、可変電力分配器720a〜720fに設定す
る。また、入力部101には、図36のように、初期偏
波角を調整するための回転式のつまみ910が備えられ
ている。固定移相器11aは、円形パッチアンテナ素子
710aの2本の給電線722にそれぞれ取り付けら
れ、2本の給電線722の給電位相を同じ移相量だけシ
フトさせる。固定移相器11a〜11dに設定される移
相量は、図1の実施例の固定移相器に設定される移相量
と同じである。また、可変移相器14a〜14eに設定
される移相量も、図1の実施例と同様の方法によって計
算され、同様に設定される。制御部15内のPROM4
02には、衛星ごとの偏波角を予め格納する。
【0124】円形のパッチアンテナ素子710aの構成
と、偏波面の設定方法について、図32を用いてさらに
説明する。
【0125】図32において、722は給電線、720
aは、可変電力分配器であり、給電線722に分配する
電力を変化させることができる。727は円形パッチア
ンテナの中心点、781および782は、円形パッチア
ンテナ素子710aに対する2つの給電点、729は、
受信機5から可変電力分配器への入力点、810は可変
電力分配器の出力点、823は、電力分配比を変えるた
めの制御線を示す。また、図33(a)および(b)
に、給電振幅のベクトルの説明図を示す。図33(a)
および(b)において、811は、円形パッチアンテナ
素子710aの給電点782に給電される給電振幅ベク
トル、812は、円形パッチアンテナ素子710aの他
の給電点781に給電される給電振幅ベクトル、813
は、パッチアンテナ素子710a上に2つの給電点78
1、782から給電される給電振幅の合成値ベクトルを
示す。
【0126】図32で示すように、円形パッチアンテナ
素子710aに対する給電の給電点781と782とを
円形パッチアンテア素子の中心点727に対して互いに
90度の位置に設けた場合、給電点781と782とか
らパッチアンテナ素子に給電される給電振幅のベクトル
は、図33(a)および(b)における811と812
のベクトルで示されるように直交する。従って、図5に
おけるパッチアンテナ素子710aに対して2つの給電
点781と782とから供給される給電振幅の合成値ベ
クトルは図33(a)および(b)における合成値ベク
トル813で示されるようになる。
【0127】ここで、衛星との間で送受信される直線偏
波の電波の電界ベクトルの向きが、図32におけるパッ
チアンテナ素子710a上に励起される電流成分と平行
になれば、最も効率よく受信することが可能になる。し
たがって、図33(a)および図33(b)で示される
給電振幅の合成ベクトル813を回転させて任意の方向
に設定することができれば、衛星ごとに異なる偏波面の
ビームを、最も効率よく送受信することができる。
【0128】図32に示す円形パッチアンテナ素子71
0aの給電点781に対する給電電圧V1(もしくは給
電電流の振幅値と考えてもよい)と給電点782に対す
る給電電圧V2を以下の数9および数10で示す。
【0129】
【数9】V1=Vcosφ
【0130】
【数10】V2=Vsinφここで、Vは、図32にお
いて、送受信機18から可変電力分配機720aに給電
される電圧であって、合成値ベクトル813の絶対値に
等しい。φは、図32におけるパッチアンテナ素子72
0a上で励起される電流の向きを表す。
【0131】上記数9および数10の大きさで、図32
で示す円形パッチアンテナ素子710aの2つの給電点
781および782にそれぞれ給電を行う。このとき、
1とV2との電圧比を変えることにより、図33(a)
および(b)に示すように、アンテナ面に励起される給
電電流の向きφを変えることができる。数9および数1
0からφをV1とV2で表すと数11に示すようになる。
【0132】
【数11】
【0133】例えば、図33(a)に示すように、V1
とV2との電圧を等しくすればφを45度に制御するこ
とができる。また、図33(b)に示すように、V1
2との電圧比を変えればφを変えることができる。さ
らに、V1とV2とのマイナス方向の電圧を考慮すれば、
アンテナ面に励起される給電電流の向きφは、360度
回転させることが可能となる。この場合、合成値ベクト
ル813の振幅値は一定で、あらゆる偏波面を持つ直線
偏波の受信が可能となる。
【0134】すなわち、可変電力分配機720aが、給
電点781と給電点782とに給電する給電電力の比
を、制御部15が指示することにより、直線偏波面を制
御することが可能となる。制御部15は、可変電力分配
器720a〜720fに、同じ比率を設定し、アンテナ
部13全体の偏波面を一致させる。
【0135】図34および図35に、可変電力分配器7
20a〜720fの構成例を示す。
【0136】図34および図35において、824、8
25および826の各々は、信号線であり、ストリップ
ライン等の平面回路で構成される。信号線824は信号
入力線であり、信号線825および826は信号出力線
である。827は、容量を変化させることができるバリ
キャップやバラクタダイオードなどの可変容量素子であ
る。828は、サーキュレータ、829はハイブリッド
回路、830は終端器をそれぞれ示している。図34お
よび図35の可変電力分配器においては、制御部15
は、可変容量素子827に容量の大きさの指示を与え
る。これにより、信号入力線824からの電力の反射量
を変わるため、信号出力線825に出力される電力量を
変えている。
【0137】このように構成することにより、制御部1
5が可変電力分配器4の電力分配比を設定することによ
り、アンテナ素子710a等の偏波面を設定することが
できる。よって、衛星ごとに異なる偏波面を持つ電波の
送受信を効率よく行うことが可能となる。
【0138】図31の地球局の衛星の捕捉する動作につ
いて説明する。
【0139】最初に、アンテナ部13を設置する際の初
期設定として、つまみ910によってを地平面に対して
ほぼ垂直また水平にする。こうすることによって、衛星
からの電波の偏波面がどの角度であれ、何らかの電波を
受信することが可能になる。つぎに、アンテナ部の法線
方向が予め定めた初期捕捉通信衛星の方向に向くよう
に、方位角方向にアンテナ部13の向きを定めて設置す
る。仰角は、図1の実施例で説明したように、予め、固
定移相器11a等によって設定されている。さらに、つ
まみ910を回転させて、偏波面を初期捕捉衛星の偏波
角方向に合わせる。
【0140】つぎに、制御部15は、可変移相器14a
〜14eの移相量を連続的に一定の幅で振るように設定
し、アンテナ部13のメインビーム方向を連続的に振ら
せる。そして、この際の送受信機18の受信強度を制御
部15で監視し、その受信強度が最大になる移相量を検
出し、これをRAM403に格納する。
【0141】さらに、制御部15は、可変電力分配器7
20a〜720fの分配比率を一定の幅で振るように設
定し、アンテナ部13のメインビームの偏波角を連続的
に回転させ、送受信機18の受信強度を監視し、その受
信強度が最小になる電力分配比を検出する。そして、そ
のときの偏波角を数9、数10から求め、求めた偏波角
に90度加えることにより、受信強度が最大になる偏波
角を求め、さらに、この偏波角に対応する電力分配比を
数9、数10からもとめる。そして、この受信強度が最
大になる偏波角と電力分配比をRAM403に格納す
る。この方法では、鋭いピークの受信強度が最小になる
電力分配比を求め、この値を基にピークのゆるやかな最
大になる偏波角を計算により精度よく求めているが、最
大になる電力分配比を受信強度から直接検出することも
できる。
【0142】そして、RAM403に格納した移相量お
よび電力分配比を呼び出して、可変移相器14a〜14
eおよび可変電力分配器720a〜720fに設定す
る。これにより、初期捕捉衛星の捕捉が完了する。
【0143】以降、捕捉すべき衛星または現在地の変更
が入力される度に、図23のフローを実行するととも
に、PROM402から、入力された衛星の偏波角と初
期捕捉衛星の偏波角とを呼び出し、これらの差を求め、
求めた差をRAMに格納した偏波角に加えることにより
設定すべき偏波角を求める。そして、数9、数10から
設定すべき偏波角に対応する電力分配比を求め、これを
可変電力分配器720a〜720fに設定する。これに
より、捕捉すべき衛星の偏波角と、アンテナ部13のメ
インビームの偏波角とを一致させることができる。
【0144】また、図31の地球局の制御部15を図1
1のようにアンテナ部13の背面に取付け、制御部15
が送受信機18の制御および監視を行わない構成にする
こともできる。この場合、初期設定時に、上述のように
移相量や電力分配比を一定の幅で振って、受信強度が最
大となる移相量や偏波角を求めることは行わわず、予め
わかっている衛星の位置および偏波角から、アンテナ部
13の向きと偏波面とを定めて設置する。
【0145】上述したように、本発明の図1、図31の
地球局は、一方向のみにメインビームを移動させる構成
でありながら、複数の衛星と通信を行うことが可能であ
る。したがって、従来のように各衛星別にLNC、また
は、アンテナとLNCを用意する必要はない。また、制
御部15によって、電気的にアンテナの方向調整をおこ
なっているので、機械駆動によってアンテナを移動させ
る必要がなく、駆動装置の費用とこれを維持する費用を
低減できる。また、アンテナ面が地面に対して垂直にで
きるアレイアンテナであるため、設置面積が小さく、し
かも、設置が非常に容易である。
【0146】また、従来の2方向以上にメインビームを
移動させるフェイズドアレイアンテナ(縦m個、横n個
のアンテナ素子)では、各アンテナ素子ごとに可変移相
器を付加する必要があったため、可変移相器がm×n個
必要であった。しかし、本発明の場合は、水平方向にの
み可変移相器を用いればよいため、可変移相器の個数は
n個となる。従って、高価な可変移相器を大幅に削減で
き、コストの低減となる。
【0147】また、図31のような構成にすることによ
り、従来のようにアンテナ面を機械駆動によって回転さ
せることなく、電気的に簡単に偏波面を回転させること
が可能であり、低コスト、かつ、高効率で通信を行うこ
とができる。
【0148】上述の各実施例の地球局は、送受信機18
を備え、送信と受信の両方が可能な構造であるが、本発
明は、送信と受信を両方行う地球局に限定されない。と
いうのは、アンテナ部のメインビームの指向特性は、送
信時と受信時とで差がない。したがって、図1や図31
において送受信機18を送信機または受信機にすること
によって、送信専用地球局または受信専用地球局を実現
することができる。
【0149】
【発明の効果】上述したように、本発明によって提供さ
れる地球局は、簡単な構成でありながら、複数の衛星と
通信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の地球局の構成を示すブ
ロック図。
【図2】複数の衛星との通信のための従来の地球局のア
ンテナを示す説明図。
【図3】複数の衛星との通信のための従来の地球局のア
ンテナを示す説明図。
【図4】図1の地球局のアンテナ部13と給電部19の
配置を示す斜視図。
【図5】図1の地球局のアンテナ部13と給電部19の
配置を示す斜視図。
【図6】図1の地球局のアンテナ部13と給電部19の
構成を示す断面図。
【図7】図1の地球局のアンテナ部13と給電部19の
構成を示す断面図。
【図8】図1の地球局のアンテナ部13と給電部19の
構成を示す断面図。
【図9】図1の地球局の入力部101と表示部106の
外観を示す斜視図。
【図10】図1の地球局の全体の配置を示す説明図。
【図11】図1の地球局の全体の配置を示す説明図。
【図12】図1の地球局のアンテナ部13の利得の角度
依存性を示す説明図。
【図13】図1の地球局のアンテナ部13の利得の角度
依存性を示す説明図。
【図14】アレイアンテナのメインビームを傾ける原理
を説明する説明図。
【図15】アレイアンテナのメインビームを傾ける原理
を説明する説明図。
【図16】図1の地球局の制御線16の配線を変更した
場合のブロック図。
【図17】図1の地球局の可変移相器の配置を変更した
場合のブロック図。
【図18】図1の地球局の可変移相器の配置を変更した
場合のブロック図。
【図19】複数の衛星と通信を行うための従来の地球局
のアンテナを示す説明図。
【図20】図1の地球局のメインビームの方向を示す説
明図。
【図21】図1の地球局のメインビームの方向を示す説
明図。
【図22】図1の地球局の制御部15の構成を示すブロ
ック図。
【図23】図1の地球局の制御部15の動作を示すフロ
ーチャート。
【図24】図1の地球局の可変移相器の具体的な構成を
示す回路図。
【図25】図1の地球局のアンテナ部13の利得の角度
依存性を示す説明図。
【図26】図1の地球局のアンテナ部13の設置方法を
示す説明図。
【図27】図1の地球局のメインビームの移動量を計算
するためのベクトルの説明図。
【図28】図1の地球局のメインビームの移動量を計算
するためのベクトルの説明図。
【図29】図30の地球局のメインビームの移動量を計
算するためのベクトルの説明図。
【図30】本発明の別の実施例の地球局の全体の配置を
示す説明図。
【図31】本発明の別の実施例の偏波面を回転させる機
能を備えた地球局の構成を示すブロック図。
【図32】図31の地球局のアンテナ部の偏波面を回転
させる機能の構成を示す説明図。
【図33】図31の地球局のアンテナ部の偏波面を回転
させる機能の構成を示す説明図。
【図34】図31の地球局のアンテナ部の可変電力分配
器の構成を示すブロック図。
【図35】図31の地球局のアンテナ部の可変電力分配
器の構成を示すブロック図。
【図36】図31の地球局の入力部の外観を示す斜視
図。
【符号の説明】
10a、10b、10c、10d…アンテナ素子、11
a、11b、11c…固定移相器、14a、14b、1
4c、14d、14e…可変移相器、15…制御部、1
8…送受信機、101…入力部、160表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/00 - 3/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弧を描く軌道上に存在する複数の衛星と通
    信を行うためのアンテナ部と、該アンテナ部のメインビ
    ームを移動させるための移動手段と、前記移動手段に移
    動量を指示する制御手段とを有し、前記アンテナ部の前記メインビームは、仰角方向の幅が
    方位角方向の幅よりも広く、前記仰角方向の幅は、前記
    弧を描く軌道上の複数の衛星のうち、前記仰角方向につ
    いて最も上方に位置する衛星と最も下方に位置する衛星
    との間隔よりも広く、かつ、前記方位角方向の幅は、前
    記複数の衛星のうち隣接する衛星の間隔よりも狭く、 前記移動手段が前記メインビームを移動させる方向は、
    前記方位角方向であることを特徴とする衛星通信地球
    局。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記制御手段は、前記
    複数の衛星のうち一つの衛星の方向に前記メインビーム
    を一致させるための移動量を指示することを特徴とする
    衛星通信地球局。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記メインビ
    ームの偏波面を通信を行う衛星の偏波面に一致させるた
    めの、前記メインビームの偏波面を回転させる手段をさ
    らに有することを特徴とする衛星通信地球局。
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