JP3319228B2 - たて型半導体素子およびその製造方法 - Google Patents

たて型半導体素子およびその製造方法

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JP3319228B2 JP16496595A JP16496595A JP3319228B2 JP 3319228 B2 JP3319228 B2 JP 3319228B2 JP 16496595 A JP16496595 A JP 16496595A JP 16496595 A JP16496595 A JP 16496595A JP 3319228 B2 JP3319228 B2 JP 3319228B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】ディスク駆動装置や自動車用電装
品などの電源部に用いられる比較的大電力を扱う低耐
圧、低オン抵抗のスイッチング用のたて型半導体素子及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用電装品やディスク駆動装
置などの制御系の電源電圧は、5Vのものが圧倒的に多
かった。しかし、コンピュータの高速処理、低消費電力
化のため、および、充電型二次電池の進歩拡大によるバ
ッテリー利用装置の長寿命化設計への配慮等から、電源
電圧の主流は、5Vより低電圧の3.3V或いは、更に
低い1.5Vに移行しようとしている。電源電圧が低く
なると、使用される半導体素子における電圧降下が無視
できなくなり、より低オン抵抗の半導体素子が求められ
ることになる。
【0003】上記のような利用分野で用いられている、
比較的大電力を扱う低耐圧、低オン抵抗のパワー素子の
一つであるDMOSFET(二重拡散型金属−酸化膜−
半導体電界効果トランジスタ)の要部断面図を図6に示
す。図に示したのは、電流のスイッチングを行う活性領
域の単位の部分であって、実際の半導体素子では図のよ
うな構造が多数集積されていることが多い。図におい
て、高濃度のドナー形成型不純物を含んだn+ サブスト
レート1の上に、同じ導電型で不純物濃度の低いnエピ
タキシャル層2を積層したエピタキシャル基板の表面層
に、選択的にアクセプタ形成型不純物を含んだpベース
領域11が形成され、そのpベース領域11の表面層の
一部にnソース領域4が形成されている。そして、nソ
ース領域4とnエピタキシャル層2とに挟まれたpベー
ス領域11の表面上およびnエピタキシャル層2の表面
露出部の上には、ゲート酸化膜5を介して多結晶シリコ
ンからなるゲート電極6が設けられている。またnソー
ス領域4とpベース領域11との表面には、共通に接触
するソース電極8が、n+ サブストレート1の裏面には
ドレイン電極9がそれぞれ設けられている。図では、ソ
ース電極が絶縁膜7を介してゲート電極6の上まで延長
されている。このDMOSFETにおいて、ドレイン電
極9、ソース電極8間に電圧を印加し、ゲート電極6
に、正のある値以上の信号を与えると、ゲート電極6直
下のpベース領域11の表面層に反転層のチャネルを生
じ、電子がnソース領域4からそのチャネルを通って、
nエピタキシャル層2に流れ込み、電界に従ってn+
ブストレート1に達し、ソース電極8とドレイン電極9
間が導通する。すなわち、電流はドレイン電極9からソ
ース電極8へと流れる。ゲート電極6の信号を取り去れ
ば、チャネルが消滅しソース電極8とドレイン電極9間
は遮断される。図のように半導体基板の両主面に電極を
もち、半導体基板の厚さ方向に電流が流れる構造の半導
体素子を、たて型半導体素子と呼ぶが、このような構造
は、半導体基板表面の利用率が高くでき、電流容量を大
きくできるのでパワー素子に適したものである。このた
て型DMOSFETの、導通時のオン抵抗を発生成分別
に見積もると、高耐圧素子では耐圧を確保するためのn
エピタキシャル層2の寄与率が高く、それに比べてチャ
ネル抵抗の寄与率は余り高くない。しかし、低耐圧素子
では、耐圧を確保するためのnエピタキシャル層2の厚
さは薄くて済むので、チャネル抵抗のオン抵抗に占める
割合は高くなる。
【0004】そこで、チャネル抵抗を小さくする方法の
一つとして、トレンチ構造のゲートをもつUMOSFE
Tが考案された。図7に、そのUMOSFETの要部断
面図を示す。図6のDMOSFETとの違いは、nエピ
タキシャル層2の表面層にpベース領域11を貫通して
トレンチ12が形成され、そのトレンチ12の内部にゲ
ート酸化膜5を介してゲート電極6が埋め込まれている
点である。7は絶縁膜である。ゲート電極6への正の電
圧信号により、ドレイン電極9、ソース電極8間の電流
がスイッチングされることは、図6のDMOSFETと
同じである。このUMOSFETは、図6のDMOSF
ETに比べて、トレンチゲートにしたことにより、半導
体素子の単位面積当たりのチャネルの面積(ゲート面
積)を広くでき、また、接合型FET効果によるチャネ
ルの狭隘化も発生しないので、チャネル抵抗を低くで
き、実際に多用されている。
【0005】最近、B.J.Baliga氏らから、更
にチャネル抵抗を低くできるトレンチゲートをもつ蓄積
型MOSFET(以下ACCUFETと呼ぶ)が報告さ
れた〔アイイーイーイー トランズアクション オン
エレクトロン デバイス レターズ 13巻8号427
頁1992年参照〕。ACCUFETの要部構造を図8
に示す。図において、不純物濃度の高いn+ サブストレ
ート21の上に不純物濃度の低いnエピタキシャル層2
2を積層したエピタキシャル基板の表面層にnソース領
域24が形成されている。そして、基板表面からn+
ース領域24とnエピタキシャル層22を貫通してn+
サブストレート21に達するトレンチ32が形成され、
そのトレンチ32の内部には、ゲート酸化膜25を介し
て多結晶シリコンからなるゲート電極26が埋め込まれ
ている。またn+ ソース領域24の表面には、ソース電
極28が、n+ サブストレート21の裏面にはドレイン
電極29がそれぞれ設けられている。図では、ソース電
極28が絶縁膜27を介してゲート電極26の上まで延
長されている。代表的な形状パラメータ等は、次のよう
なものである。n+ サブストレート21の比抵抗は0.
002Ωcm、nエピタキシャル層22の不純物濃度と
厚さは、それぞれ1×1014cm-3、2.5μm、トレ
ンチ32の幅と深さは、共に3μm、 + ソース領域2
4のドーズ量と厚さは、それぞれ1.3×1015
-2、0.5μm、ゲート酸化膜25の厚さは70nm
である。
【0006】図9に、ACCUFETの斜視断面図を示
した。このACCUFETにおいて、ドレイン電極2
9、ソース電極28間に電圧を印加し、ゲート電極26
に、正のバイアスを与えると、nエピタキシャル層22
のゲート電極26に沿った部分に蓄積層33を生じ、電
子がn+ ソース領域24からその蓄積層33を通って、
nエピタキシャル層22に流れ込み、電界に従ってn+
サブストレート21に達し、ドレイン電極29とソース
電極28との間が導通する。
【0007】逆にゲート電極26に負のバイアスを与え
れば、蓄積層33が消滅し空乏層が広がって、ドレイン
電極29とソース電極28との間は遮断される。この素
子は、オン状態でのチャネル部分を反転層でなく、蓄積
層としているので、チャネル部分のキャリアの移動度を
高くでき、チャネル抵抗を小さくできる。また、電流経
路にpn接合を持たないので、寄生ダイオードの効果が
ないという特長を持つ。
【0008】一方、ACCUFETのオフはトレンチゲ
ートからの空乏層の広がりによって行われる。従って、
ソース・ドレイン間電圧印加時にゲートをマイナスにバ
イアスしても図10に示すようにチップ周辺にトレンチ
92の設けられない部分が広くあると、空乏層95はト
レンチ周辺にのみ形成され、トレンチ92の外側におい
て、漏れ電流が流れる経路が存在し、十分な耐圧が得ら
れない。
【0009】この対策として、Baliga博士らが提
案している耐圧構造を図11に示す。図11において、
電流の流れる活性部の最も外側のトレンチ32の外側の
+ソース領域24の下にp型の拡散領域36を設け、
拡散領域36とnエピタキシャル層32との間のpn接
合によって、耐圧が保たれ、漏れ電流が低減される構造
となっている。なお、37は素子分離のためのトレンチ
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図11の構造
では、部分的にpn接合を含むので寄生ダイオードをも
つ構造となり、双方向動作性(ソース・ドレイン間を
逆極性に印加する)が失われるなどの欠点を生ずる。
【0011】また、上記のACCUFETは、次の問題
を有している。トレンチ32内に形成するゲート酸化
膜25の絶縁耐圧は、表面がエッチング表面であること
およびコーナー部を持つことなどの理由により、通常の
平坦部に形成するゲート酸化膜の絶縁耐圧(約8MV/
cm)に比べ劣っている。図8のACCUFETの構造
では、ソース・ドレイン間に印加される電圧が、トレン
チ32の底部のゲート酸化膜25にほとんどかかり、耐
圧はゲート酸化膜25のそれ以上を得ることができな
い。すなわち、高耐圧の素子が得られない。
【0012】ACCUFETは、スイッチオフする
時、ゲート電極26に負の電圧をかける。すると、チャ
ネル領域に空乏層が広がり、隣のトレンチ32のゲート
電極26から広がる空乏層と繋がって、ドリフト領域全
体が空乏化すれば、流れる電流を切ることができる。す
なわち、トレンチ32のピッチをかなり狭くしないとオ
フ時に素子に電圧がかかる時に、漏れ電流が流れる。一
方、狭くすればそれだけ電流通路が狭くなり、オン抵抗
が増大する。
【0013】以上の問題に鑑み、本発明の目的は、双方
向動作性をもち、しかも高耐圧で、漏れ電流の少ないし
かも蓄積型で動作するたて型半導体素子を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題解決のため、
本発明は、高濃度の第一導電型半導体基板上に、同一導
電型で第一導電型半導体基板より低濃度の半導体層を積
層した半導体積層板の半導体層の表面層に形成した高濃
度の第一導電型ソース領域と、半導体積層板の表面から
第一導電型ソース領域を貫通する複数のトレンチと、そ
のトレンチ内にゲート酸化膜を介して充填されたゲート
電極と、そのゲート電極の上に形成された絶縁膜と、第
一導電型ソース領域の表面に設けられたソース電極と、
第一導電型半導体基板の裏面に設けられたドレイン電極
とを有する単一導電型たて型半導体素子において、各ト
レンチを平面方向にみて、各トレンチの短辺の外側部分
および最外側のトレンチの長辺外側部分の表面層第一
導電型とし、その部分を除いて第一導電型ソース領域が
形成されているものとする。
【0015】特に、各トレンチを平面方向にみて、第一
導電型ソース領域がトレンチゲートの短辺よりトレンチ
間隔以上内側に形成されているものがよく、また、最外
側のトレンチと第二最外側のトレンチとの間に、第一導
電型ソース領域が形成されない部分を少なくとも一ケ
所、有するものがよい。なお、前記半導体層が、第一導
電型半導体基板より低濃度の第一半導体層とその上に同
一導電型で更に低濃度の第二半導体層からなり、トレン
チが第二半導体層を貫通して第一半導体層に達するもの
とすることができる。
【0016】特に、隣あう二つのトレンチの間の第二半
導体層の表面層の一部に、第二導電型領域を有するもの
がよい。上記のようなたて型半導体素子の製造方法とし
ては、高濃度の第一導電型の半導体基板に同一導電型で
低濃度のエピタキシャル層と、その上に同一導電型で更
に低濃度のエピタキシャル層を積層したダブルエピタキ
シャルウェハを使用するものとする。
【0017】
【作用】上記の手段を講じ、ゲート電極を埋めたトレン
チの短辺の外側部分および最外側のトレンチの長辺外側
部分の表面層第一導電型とし、その部分を除いて第一
導電型ソース領域が形成されているものとすれば、ゲー
トをマイナスにバイアスした時に、第一導電型ソース領
域と周辺部との間に空乏層が形成される。
【0018】特に、第一導電型ソース領域がトレンチゲ
ートの短辺よりトレンチ間隔以上内側に形成され、ま
た、最外側のトレンチと第二最外側のトレンチとの間
に、ソース領域が形成されない部分を少なくとも一ケ所
設ければ、空乏層の分離効果が高められる。半導体積層
板の表面から、第一導電型ソース領域および第二半導体
層を貫通し第一半導体層に達するトレンチを設けること
によって、第一半導体層が、ソース・ドレイン間の電圧
の一部を担うことになり、ゲート酸化膜が担う電圧を低
下させ、その結果、素子としての耐圧向上が実現でき
る。
【0019】また、隣あう二つのトレンチの間の第二半
導体層の表面層の一部に、第二導電型領域を形成するこ
とによって、一つのトレンチから広がる空乏層が、第二
導電領域があるために隣のトレンチから広がる空乏層
に到達し易くなり、第二半導体層をより空乏化できるこ
とにより、漏れ電流を低減できる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
について述べる。図1は、本発明第一の実施例のACC
UFETのトレンチゲートの端部の半導体上の絶縁膜お
よび電極を除去した状態の平面図である。半導体チップ
の周辺部を除いて、内部にゲート酸化膜45を介して多
結晶シリコンからなるゲート電極46を有するトレンチ
52が形成され、さらにトレンチ52の端部(短辺)
よび最外側のトレンチ52を除いて内側に、n+ ソース
領域44が形成されている。
【0021】図2は、図1の第一の実施例のACCUF
ETのA−A線における断面図を示す。この図では半導
体上部の絶縁膜および電極をも示した。図において、比
抵抗0.002Ωcm、厚さ300μmのn+ サブスト
レート41の上に、不純物濃度が4×1015cm-3、厚
さ6.0μmのnエピタキシャル層42、更にその上に
nエピタキシャル層42より不純物濃度の低い不純物濃
度が1×1014cm-3、厚さ4.5μmのn- エピタキ
シャル層43を積層したエピタキシャル基板の表面層の
一部に、不純物濃度が1×1020cm-3、厚さ0.2μ
mのn+ ソース領域44が形成されている。そして、n
+ ソース領域44とn- エピタキシャル層43を貫通し
て、nエピタキシャル層42に達する幅1.8μm、深
さ5.5μmのトレンチ52が形成され、そのトレンチ
52の内部には、厚さ0.1μmのゲート酸化膜45を
介して多結晶シリコンからなるゲート電極46が埋め込
まれている。またn+ ソース領域44の表面には、アル
ミニウム−シリコン(Al−Si)合金からなるソース
電極48が、n+ サブストレート41の裏面には、やは
りAl−Si合金のドレイン電極49がそれぞれ設けら
れている。図では、ソース電極48が絶縁膜47を介し
てゲート電極46の上まで延長されている。
【0022】このACCUFETにおいて、ドレイン電
極49、ソース電極48間に電圧を印加し、ゲート電極
46に、正のバイアスを与えると、n- エピタキシャル
層43のゲート電極46に沿った部分に蓄積層53を生
じ、電子が + ソース領域44からその蓄積層53を通
って、nエピタキシャル層42に流れ込み、電界に従っ
てn+ サブストレート41に達し、ソース電極48とド
レイン電極49間が導通する。ゲート電極46に負のバ
イアスを与えれば、蓄積層53が消滅し空乏層が広がっ
て、ソース電極48とドレイン電極49間は遮断され
る。
【0023】図1において、その特徴は三点ある。第一
+ ソース領域44はトレンチ52の端部を除いて形
成されている。第二に + ソース領域44とトレンチ5
2の端部(短辺)との間の距離L2は、トレンチ52の
間隔L1(例えば0.1〜5μm)より大きい。第三
に、最外側のトレンチ52と、第二最外側のトレンチ5
2との間に + ソース領域44を形成しない部分を1μ
m空け、最も外側のトレンチ52には + ソース領域4
4が接触しないようにした。このようにすれば、nソー
ス領域44と、周辺部との間に十分広い幅の空乏層がで
き、周辺部の漏れ電流を阻止できる。
【0024】この構造は、例えばフォトレジストのマス
クを用いて、 + ソース領域44を形成するためのイオ
ン注入を選択的に行えば、実現できる。また、この素子
は、n- エピタキシャル層43の下に設けたnエピタキ
シャル層42が、ソース・ドレイン間の電圧の一部を担
うことにより、ゲート酸化膜45が担う電圧を低下さ
せ、耐圧向上が達成される。また、オン状態時のチャネ
ルを反転層でなく、蓄積層53としているので、チャネ
ルのキャリアの移動度を高くでき、チャネル抵抗を小さ
くできる。
【0025】しかも、本発明の実施例のACCUFET
は、電流経路にpn接合を持たないので、寄生ダイオー
ドの効果がなく、ソースとドレインとを交換した双方向
動作性をもつACCUFETである。図4に、試作した
図1、2の第一の実施例のACCUFETの耐圧分布を
示す。横軸は耐圧、たて軸は出現度数である。比較のた
め、図8に示した従来構造のACCUFETの耐圧分布
も示した。図1の第一の実施例のACCUFETでは従
来構造のACCUFETに比べて、耐圧が平均40%上
昇していることがわかる。従来の構造のACCUFET
では、トレンチ32の底部が高濃度のサブストレート2
1に達していたため、トレンチ32の底部で、空乏層が
広がらず、トレンチ32底部のゲート酸化膜25特にそ
の角部に強い電界がかかっていた。図1の第一の実施例
のACCUFETでは、空乏層がトレンチ52の下方に
も広がるため、トレンチ52の底部のゲート酸化膜45
が担う耐圧は小さくて良いので、全体としての耐圧が向
上するものと考えられる。
【0026】図1の素子は、次のような製造方法によっ
て得られる。比抵抗が0.002Ωcmの砒素ドープの
+ サブストレート41上に、不純物濃度が5×1015
cm-3、厚さ6.0μmの燐ドープのnエピタキシャル
層42、その上に不純物濃度が1×1014cm-3、厚さ
4.7μmの燐ドープのn- エピタキシャル層43を堆
積したダブルエピタキシャルウェハを準備する。チップ
周辺部に初期酸化膜を形成し、次に、表面層にドーズ量
が1.3×1015cm-2の砒素イオンのイオン注入及び
熱処理を行い、n+ ソース領域44とする。次に、図示
していないがフォトレジストを塗布し、シリコン酸化膜
をパターニングしてそのフォトレジストと酸化膜とをマ
スクにしてn+ ソース領域44およびn- エピタキシャ
ル層43をエッチングして、幅と深さがそれぞれ1.8
μm、5.5μmのトレンチ52を形成する。次に熱酸
化によりトレンチ52の内面に、厚さ0.1μmのゲー
ト酸化膜45を形成し、続いて減圧CVD法により、ト
レンチ52内に多結晶シリコンを堆積した後、トレンチ
内部以外の多結晶シリコンを除去してゲート電極46を
形成する。次いで、ゲート電極46とソース電極48と
の間を分離する絶縁膜47を形成し、トレンチ以外の部
分にコンタクトホールを形成し、Al−Si合金を蒸着
し、パターニングしてソース電極48を形成する。更
に、n+ サブストレート41の裏面にもAl−Si合金
を蒸着してドレイン電極49を形成する。このように、
エピタキシャルウェハを使用し、n型不純物の導入工程
およびトレンチ形成工程が主要な工程であり、p型不純
物の導入工程が不要であるという利点がある。
【0027】図3は、本発明第二の実施例のACCUF
ETの要部断面図を示す。図1の第一の実施例との違い
は、隣接する二つのトレンチ72の間のn- エピタキシ
ャル層63の表面層にn+ ソース領域64より深くp領
域70が形成されている点である。そして、ソース電極
68が、p領域70の表面に接している。このような構
造とすることによって、一つのゲートから広がる空乏層
が、p領域70があるために隣のトレンチ72から広が
る空乏層に到達し易くなり、チャネル領域をより一層空
乏化できることになり、漏れ電流を低減できる。図3
は、p領域70の表面が、nソース領域64の表面より
掘り下げられているが、必ずしも掘り下げる必要はな
く、同一の高さであっても良い。掘り下げてあった方
が、p領域70を形成する拡散熱処理時間が短くてすむ
利点がある。
【0028】図5に、試作した図3の第二の実施例のA
CCUFETの漏れ電流分布を示す。横軸は漏れ電流、
たて軸は出現度数である。比較のため従来構造のACC
UFETの漏れ電流分布も示した。図3の第一の実施例
のACCUFETでは従来構造のACCUFETに比べ
て、漏れ電流が約一桁減少していることがわかる。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の蓄積型のた
て型半導体素子においては、ゲート電極を埋めたトレン
チの短辺の外側部分および最外側のトレンチの長辺外側
部分の表面層が第一導電型であり、その部分を除いて第
一導電型ソース領域を形成することによって、寄生ダイ
オードの作用がなく双方向動作性で、しかも十分な幅の
空乏層により、漏れ電流を抑制して耐圧を向上させるこ
とができる。また、半導体層を、第一導電型半導体基板
より低濃度の第一半導体層とその上の同一導電型で第一
半導体層より低濃度の第二半導体層からなるものとし、
第一半導体層に達するトレンチを設けることによって、
トレンチ内部のゲート酸化膜がになう電圧を減少させ、
素子としての耐圧を向上させることができる。更に、隣
接する二つのトレンチ間の第二半導体層の表面層に第二
導電型領域を形成することによって、電圧印加時の第二
半導体層の空乏化を促し、漏れ電流の低減が可能にな
る。
【0030】本発明により、耐圧50V、漏れ電流10
μA以下の、蓄積型のたて型半導体素子を実現し、歩留
りを向上できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一の実施例のACCUFETの絶縁膜
および電極を除去した状態の平面図
【図2】図1のACCUFETの要部断面図
【図3】本発明第二の実施例のACCUFETの要部断
面図
【図4】本発明第一の実施例のACCUFETにおける
耐圧分布と従来のACCUFETのそれとの比較図
【図5】本発明第二の実施例のACCUFETにおける
漏れ電流分布と従来のACCUFETのそれとの比較図
【図6】従来のDMOSFETの要部断面図
【図7】従来のUMOSFETの要部断面図
【図8】従来のACCUFETの要部断面図
【図9】従来のACCUFETの斜視断面図
【図10】従来のACCUFETの一例の絶縁膜および
電極を除去した状態の平面図
【図11】従来のACCUFETの別の例の端部断面図
【符号の説明】 1、21、41 n+ サブストレート 2、22、42 nエピタキシャル層 4、24、44、64 n+ ソース領域 5、25、45 ゲート酸化膜 6、26、46 ゲート電極 7、27、47 絶縁膜 8、28、48、68 ソース電極 9、29、49 ドレイン電極 11 pベース領域 12、32、52、72、92 トレンチ 33、53 蓄積層 36 p型拡散領域 37 トレンチ 43、63 n- エピタキシャル層 70 p型領域 95 空乏層の広がり

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一導電型半導体基板上に、同一導電型で
    半導体基板より低濃度の半導体層を積層した半導体積層
    板の半導体層の表面層に形成した高濃度の第一導電型ソ
    ース領域と、半導体積層板の表面から第一導電型ソース
    領域を貫通する複数のトレンチと、そのトレンチ内にゲ
    ート酸化膜を介して充填されたゲート電極と、そのゲー
    ト電極の上に形成された絶縁膜と、第一導電型ソース領
    域の表面に設けられたソース電極と、第一導電型半導体
    基板の裏面に設けられたドレイン電極とを有するたて型
    半導体素子において、各トレンチを平面方向にみて、各
    トレンチの短辺の外側部分および最外側のトレンチの長
    外側部分の表面層第一導電型とし、その部分を除い
    て第一導電型ソース領域が形成されていることを特徴と
    するたて型半導体素子。
  2. 【請求項2】各トレンチを平面方向にみて、第一導電型
    ソース領域がトレンチゲートの短辺よりトレンチ間隔以
    上内側に形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載のたて型半導体素子。
  3. 【請求項3】最外側のトレンチと第二最外側のトレンチ
    との間に、第一導電型ソース領域が形成されない部分を
    少なくとも一ケ所有することを特徴とする請求項2に記
    載のたて型半導体素子。
  4. 【請求項4】前記半導体層が、第一導電型半導体基板よ
    り低濃度の第一半導体層とその上の同一導電型で第一半
    導体層より低濃度の第二半導体層からなり、トレンチが
    第二半導体層を貫通して第一半導体層に達することを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のたて型半
    導体素子。
  5. 【請求項5】隣接する二つのトレンチの間の第二半導体
    層の表面層の一部に、第二導電型領域を有することを特
    徴とする請求項4に記載のたて型半導体素子。
  6. 【請求項6】第一導電型の半導体基板上に同一導電型で
    半導体基板より低濃度のエピタキシャル層と、その上に
    同一導電型で更に低濃度のエピタキシャル層を積層した
    ダブルエピタキシャルウェハを使用し、ゲート電極を埋
    めたトレンチの短辺の外側部分および最外側のトレンチ
    長辺外側部分の表面層第一導電型とし、その部分を
    除いて第一導電型ソース領域を形成することを特徴とす
    たて型半導体素子の製造方法。
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