JP3316993B2 - 加硫ゴム用表面処理剤 - Google Patents

加硫ゴム用表面処理剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加硫ゴム用表面処理剤
に関する。更に詳しくは、ゴム被覆金属製ガスケットの
ゴム被覆層などに有効に適用される加硫ゴム用表面処理
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ゴム被覆金属製ガスケットや
ベアリングシール、オイルシール等のゴム弾性体の表面
には、固着防止、ブロッキング防止および耐摩耗性向上
という目的で、グラファイトのコーティング膜や、脂肪
酸の金属塩またはアミド、パラフィン等のワックス、シ
リコーンオイルなどのコーティング膜あるいはバインダ
ーとしてエチルセルロース、フェノール樹脂などを含む
コーティング膜を形成させることが行われているが、エ
ンジンガスケットなどの高面圧、高温度使用条件下で更
にエンジンの振動が加わると、ガスケット表面のゴム被
覆層が摩耗し、ガス洩れを発生させることがある。ま
た、ベアリングシールやオイルシール等のゴム弾性体摺
動部のゴム被覆層が、くり返し摺動により摩耗し、オイ
ル洩れを発生させることがある。
【0003】これらの摩耗に関連する原因としては、グ
ラファイトコーティング膜の場合には、そのグラファイ
ト粒子を固めているバインダー樹脂の強度とグラファイ
トとの配合比の問題があり、一般にはグラファイトの滑
り特性を保持するために、グラファイトをバインダー樹
脂の約2〜4倍量程度配合する必要があり、そのためにバ
インダー強度が低下して、高面圧下では摩耗したり、破
壊したりするような現象がみられる。
【0004】そこで、本出願人は先に、エンジンヘッド
ガスケットの使用環境である高面圧、高温度に更に振動
が加わるような苛酷な条件下においても、ガスケット表
面のゴム被覆層に摩耗や破壊を生ずる現象が殆んどみら
れず、ガスシールに有効なガスケットなどを形成させ得
る加硫ゴム用表面処理剤として、液状1,2-ポリブタジエ
ンの水酸基含有物およびその硬化剤としての1,2-ポリブ
タジエンイソシアネート基含有物に、これら両者の合計
100重量部当り固形分として約30〜150重量部のポリオレ
フィン樹脂の水性分散液を添加した加硫ゴム用表面処理
剤を提案している(特開平3-252,442号公報)。
【0005】ここで、提案された加硫ゴム用表面処理剤
は、ゴム被覆層の耐摩耗性の向上という所期の目的は達
成させるものの、水性分散液が用いられているため、水
が1,2-ポリブタジエンの水酸基とイソシアネート基との
間の反応を促進し、また水がイソシアネート基自身とも
反応するため、表面処理分散液の粘度上昇およびゲル化
が起こり、塗布加工時の作業性が悪いという問題がみら
れた。また、水とイソシアネート基との反応の結果、1,
2-ポリブタジエンの高分子量化が妨げられ、表面処理層
の耐摩耗・剥離性および滑り性が劣るという欠点もみら
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、液状
ポリブタジエンまたはその水酸基含有物に、ポリオレフ
ィン樹脂の分散液を添加してなる加硫ゴム用表面処理剤
において、耐摩耗・剥離性および滑り性の点で満足され
る表面処理層を形成し得るものを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
(a)液状ポリブタジエンの水酸基含有物およびその硬化
剤としてのポリブタジエンイソシアネート基含有物に、
これら両者の合計100重量部当り固形分として約15〜150
重量部のポリオレフィン樹脂の有機溶媒分散液を添加し
た加硫ゴム用表面処理剤 または(b)液状ポリブタジエンまたはその水酸基含有物1
00重量部当り固形分として約15〜150重量部のポリオレ
フィン樹脂の有機溶媒分散液または水性分散液を、有機
過酸化物硬化剤および有機酸金属塩触媒と共に添加した
加硫ゴム用表面処理剤によって達成される。
【0008】上記(b)で用いられる液状ポリブタジエン
は、分子量が約1000〜3000程度の1,2-ポリブタジエンま
たは1,4-ポリブタジエンであり、市販品、例えば日本曹
達製品日曹ポリブタB-1000などをそのまま用いることが
できる。また、上記(a)および(b)で用いられる液状ポリ
ブタジエンの水酸基含有物は、これらの液状ポリブタジ
エン、好ましくは液状1,2-ポリブタジエンの両末端に第
1ヒドロキシルグリコールを付加させ、これを更に加熱
中エアーにてボイル変性して、OH価を約100〜120(mgKOH
/g)にしたものであって、市販品、例えば日本曹達製品
日曹ポリブタGQ1000(45重量%キシレン溶液として市販さ
れている)などをそのまま用いることができる。
【0009】また、前記(a)の硬化剤として用いられる
ポリブタジエンイソシアネート基含有物は、分子量約10
00〜3000程度の液状ポリブタジエン、好ましくは液状1,
2-ポリブタジエンの両末端にトリメチロールプロパント
リイソシアネートなどのポリイソシアネートを付加させ
た多官能性のウレタンプレポリマーであって、やはり市
販品、例えば日本曹達製品日曹ポリブタTP1001(50重量%
酢酸ブチル溶液として市販されている)などをそのまま
用いることができる。このポリブタジエンイソシアネー
ト基含有物は、ポリブタジエン水酸基含有物の水酸基に
反応する硬化剤として、一般に等重量で用いられる。
【0010】本発明の表面処理剤(a)においては、ポリ
オレフィン樹脂の有機溶媒分散液が更に添加されてい
る。このポリオレフィン樹脂の有機溶媒分散液は、軟化
点(JISK-2207)が約60〜150℃のポリオレフィン樹脂を粒
径約20μm以下、好ましくは約2〜10μmの球状の粒子状
態で有機溶媒分散液として調製したものである。有機溶
媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のカルボン酸エス
テル、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の
アルコールなどが用いられ、好ましくは芳香族炭化水素
が用いられる。有機溶媒分散液の調製は、約70〜80℃の
温度に加熱された有機溶媒100重量部に対し約5〜15重量
部程度のポリオレフィン樹脂を加え、ボールミル、スー
パーミルなどを用いて、ミクロ分散させることにより行
われる。
【0011】かかる有機溶媒分散液は、ポリブタジエン
の水酸基含有物およびイソシアネート基含有物の合計量
(固形分)100重量部当り固形分として約15〜150重量部、
好ましくは約50〜120重量部の割合で用いられる。その
添加割合がこれ以下では、本発明の目的とする耐摩耗・
剥離性の改善効果がみられず、一方これより多い割合で
用いると、バインダーであるポリブタジエンの結合強度
が少しずつ低下し、摩耗量が増加するようになる。
【0012】表面処理剤(a)の調製は、必要に応じてそ
れぞれの溶媒で希釈した液状ポリブタジエンの水酸基含
有物およびイソシアネート基含有物に、ポリオレフィン
樹脂の有機溶媒分散液を混合することによって行われ
る。そして、更に必要に応じてトルエンなどで希釈し、
希釈液として用いることにより、所定の膜厚になるよう
に調整する。
【0013】また、表面処理剤(b)では、液状ポリブタ
ジエンまたはその水酸基含有物100重量部当り、固形分
として約15〜150重量部、好ましくは約50〜120重量部の
ポリオレフィン樹脂の有機溶媒分散液または水性分散液
が、有機過酸化物硬化剤および有機酸金属塩触媒と共に
用いられている。ここで用いられる水性分散液は、軟化
点(JIS K-2207)が約60〜150℃のポリオレフィン樹脂を
粒子約20μm以下、好ましくは約2〜10μmの球状の粒子
状態で水性分散液として調製したものであり、市販品、
例えば三井石油化学製品ケミパールWシリーズなどをそ
のまま用いることができる。
【0014】有機過酸化物としては、一般に用いられて
いる分解温度が約60〜250℃のものが、液状ポリブタジ
エンまたはその水酸基含有物100重量部当り約1〜10重量
部の割合で用いられ、また有機酸金属塩触媒としては、
ナフテン酸、オクチル酸等の直鎖脂肪族、芳香族または
脂環式の有機酸のCo,Mn,Pb,Zn,Ca,Cu,Zr塩等が約
0.01〜0.1重量部の割合で用いられる。
【0015】表面処理剤(b)の調製は、(a)の場合に準じ
て行われるが、この際ジメチルシロキサン、メチルフェ
ニルシロキサン等のシリコーンオイルを約0.1〜10重量
部、好ましくは約1〜5重量部添加すると、摩耗量や動摩
擦係数のなお一層の低減を図ることができる。
【0016】これらの表面処理剤を用いての表面処理
は、加硫ゴム、例えばそれが金属製ガスケットのゴム被
覆層である場合には、フッ素ゴム、NBR、水添NBR、アク
リルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレン系共重合
ゴムなどの加硫ゴム被覆層上にそれをロールコータ、ス
プレー、浸漬などの手段で塗布し、約150〜250℃で約1
〜10分間程度加熱することにより行われる。形成される
表面処理層の膜厚は、約2μm以上であることが好まし
く、これより薄いと、耐摩耗・剥離性、滑り性の点で好
ましくない。
【0017】
【発明の効果】本発明に係る加硫ゴム用表面処理剤は、
保存安定性にすぐれており、またそれを例えばエンジン
ヘッドガスケットなど高面圧、高温度に更に振動が加わ
るような苛酷な条件下において使用されるゴム被覆金属
製ガスケットのゴム被覆層などに適用した場合でも、ゴ
ム被覆層に摩耗や剥離が殆んどみられず、滑り性も良好
であるというすぐれた表面処理層を形成させる。この表
面処理剤は、ゴム被覆金属製ガスケットばかりではな
く、ベアリングシール、オイルシール等のゴム弾性体の
ブロッキングが問題となる製品にも広く応用され、ゴム
弾性体摺動部の耐摩耗性向上に効果がみられる。
【0018】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0019】実施例1 1,2-ポリブタジエン水酸基含有物(日曹ポリブタGQ100
0、45重量%キシレン溶液)100重量部、1,2-ポリブタジエ
ンイソシアネート基含有物(日曹ポリブタTP1001、50重
量%酢酸ブチル溶液)100重量部および所定量のポリオレ
フィン樹脂の有機溶媒分散液(三井石化製品三井ハイワ
ックス320P;固形分濃度10重量%、粒径10μm、固形分軟
化点114℃)の混合物のトルエン希釈液よりなる表面処理
剤を、NBR加硫成形品(厚さ0.2mmのSUS301鋼板の両面に
プライマー層および片面厚さ25μmのNBR層を形成させた
ゴム積層金属板のNBR層)の表面にコーティングし、200
℃、3分間の加熱を行い、所定片面膜厚のコーティング
膜を形成させた。
【0020】 この表面処理NBR加硫成形品につい
て、次の各項目の摩擦・摩耗試験を行った。 (鈴木式摩擦摩耗試験) 次の条件下で試験を行ったときの摩耗量の測定と表面処
理層の剥離状態を観察 温 度:室温 面 圧:6kgf/cm(荷重30kgf) 回転数:102rpm(周速0.25m/秒) 距 離:150m (強制変位試験) 長方形ガスケットの中心部に孔部を設け、その孔部の周
辺を一定の幅で一定の深さに陥没させた前記NBR被覆
金属製ガスケットについて、1000kgf/cm
たは2000kgf/cmの高面圧下での10万回強
制変位による強制変位試験(変位量0.5mm、1H
z,120℃)を行い、NBR被覆層の摩耗または剥離
状態を目視で観察 (動摩擦係数) HEIDON製表面性測定機を用い、荷重50g,10
mm径クロムメッキ鋼球使用、移動速度50mm/分の
条件下で測定
【0021】得られた結果は、ポリオレフィン樹脂の有
機溶媒分散液の使用量(重量部)および1,2-ポリブタジエ
ンの合計量100重量部当りのポリオレフィン樹脂の固形
分量(重量部)と共に、次の表1に示される。 表1 鈴木式摩擦摩耗試験 ポリオレフィン樹脂 膜厚 摩耗量 表面処理層 動摩擦No. 分散液 固形分 (μm) (mg) 剥離 係数 強制変位試験(注) 1 100 11 5 5.2 あり 0.3 摩耗・剥離あり 2 190 20 〃 0.5 なし 0.2 剥離なし 3 475 50 〃 0.4 〃 0.1 〃 4 1500 158 〃 4.3 あり 〃 摩耗・剥離あり 5 475 50 1 2.5 〃 0.3 〃 6 〃 〃 2 0.1 なし 0.2 剥離なし 7 〃 〃 5 〃 〃 0.1 〃 8 〃 〃 7 0.6 〃 〃 〃 (注) 摩耗・剥離ありは、それぞれ面圧1000kgf/cm2(被
覆層の摩耗)または2000kgf/cm2(ゴム剥離)負荷時
【0022】実施例2 1,2-ポリブタジエン水酸基含有物(GQ1000、45重量%キシ
レン溶液)100重量部、所定量のポリオレフィン樹脂の有
機溶媒分散液(10重量%トルエン分散液)、有機過酸化物
(日本油脂製品パーヘキサ3M)2重量部およびナフテン酸
マンガン0.03重量部の混合物のトルエン希釈液よりなる
表面処理剤を、実施例1で用いられたNBR加硫成形品の
表面にコーティングし、200℃、3分間の加熱を行い、片
面膜厚5μmのコーティング膜を形成させた。
【0023】この表面処理NBR加硫成形品について、実
施例1と同様の摩擦・摩耗試験を行った。得られた結果
は、ポリオレフィン樹脂の有機溶媒分散液の使用量(重
量部)およびポリオレフィン樹脂の固形分量(重量部)と
共に、次の表2に示される。 表2 鈴木式摩擦摩耗試験 ポリオレフィン樹脂 摩耗量 表面処理層 動摩擦No. 分散液 固形分 (mg) 剥離 係数 強制変位試験 1 45 10 6.5 あり 0.30 摩耗・剥離あり 2 90 20 0.7 なし 0.20 剥離なし 3 225 50 0.6 〃 0.10 〃 4 720 160 5.2 あり 〃 摩耗・剥離あり
【0024】実施例3 実施例2のNo.3の混合物に、更にシリコーンオイル(東
レ・ダウコーニング製品SH550)2重量部を添加したもの
のトルエン希釈液が表面処理剤として用いられた。
【0025】片面膜厚5μmのコーティング膜を形成させ
た表面処理NBR加硫成形品について、実施例1と同様の
摩擦・摩耗試験を行い、次のような結果を得た。 鈴木式摩擦摩耗試験 摩耗量 0.2mg 表面処理層剥離 なし 動摩擦係数 0.08 強制変位試験 剥離なし
【0026】実施例4 実施例2において、ポリオレフィン樹脂の有機溶媒分散
液の代わりに、それの水性分散液(ケミパールW300)を用
い、片面膜厚5μmのコーティング膜を形成させた。
【0027】この表面処理NBR加硫成形品について、実
施例1と同様の摩擦・摩耗試験を行い、次のような結果
を得た。 鈴木式摩擦摩耗試験 摩耗量 1.2mg 表面処理層剥離 なし 動摩擦係数 0.25 強制変位試験 剥離なし
【0028】実施例5 ポリブタジエン(日本曹達製品日曹ポリブタB-1000)100
重量部、ポリオレフィン樹脂の有機溶媒分散液(10重量%
トルエン分散液)500重量部、有機過酸化物(パーヘキサ3
M)4重量部およびナフテン酸マンガン0.06重量部のトル
エン希釈液よりなる表面処理剤を、実施例1で用いられ
たNBR加硫成形品の表面にコーティングし、200℃、3分
間の加熱を行い、片面膜厚5μmのコーティング膜を形成
させた。
【0029】この表面処理NBR加硫成形品について、実
施例1と同様の摩擦・摩耗試験を行い、次のような結果
を得た。 鈴木式摩擦摩耗試験 摩耗量 0.8mg 表面処理層剥離 なし 動摩擦係数 0.15 強制変位試験 剥離なし
【0030】実施例6 実施例5の混合物に、更にシリコーンオイル(東レ・ダ
ウコーニング製品SH550)4重量部を添加したもののトル
エン希釈液が表面処理剤として用いられた。
【0031】片面膜厚5μmのコーティング膜を形成させ
た表面処理NBR加硫成形品について、実施例1と同様の
摩擦・摩耗試験を行い、次のような結果を得た。 鈴木式摩擦摩耗試験 摩耗量 0.7mg 表面処理層剥離 なし 動摩擦係数 0.10 強制変位試験 剥離なし
【0032】比較例1 前記実施例1において、ポリオレフィン樹脂の有機溶媒
分散液の代わりに、それの水性分散液(三井石化製品ケ
ミパールW300;固形分濃度40重量%、粒径3μm、固形分
軟化点132℃、pH9)190重量部(上記固形分量として50重
量部)が用いられ、200℃、5分間の加熱加硫を行って、
膜厚5μmのコーティング膜を形成させた。
【0033】摩擦・摩耗試験では、鈴木式摩擦摩耗試
験:摩耗量2.0mg、表面処理層剥離あり、強制変位試
験:摩耗・剥離あり(前記注)、動摩擦係数0.3という結
果が得られた。
【0034】比較例2 エチルセルロース100重量部、グラファイト200重量部お
よびエタノール2700重量部よりなる表面処理剤を、実施
例1で用いられたNBR加硫成形品の表面にコーティング
し、200℃、2分間の加熱を行って、膜厚5μmのコーティ
ング膜を形成させた。
【0035】摩擦・摩耗試験では、鈴木式摩擦摩耗試
験:摩耗量15.0mg、表面処理層剥離あり、強制変位試
験:摩耗・剥離あり(前記注)、動摩擦係数0.2という結
果が得られた。
【0036】比較例3 前記実施例1で用いられたNBR加硫成形品については、
鈴木式摩擦摩耗試験:摩耗量78.5mg、表面処理層剥離あ
り、強制変位試験:摩耗・剥離あり(前記注)、動摩擦係
数0.5という摩擦・摩耗試験結果が得られた。
【0037】比較例4〜8 表3 比-4 比-5 比-6 比-7 比-8 135°Fパラフィン 1 1 1 0.4 1 (モービル石油製品) シリコーンオイル(粘度100cst) 0.5 0.5 0.5 0.5 1 (信越化学製品KF-96) ステアリン酸亜鉛 - - - 0.3 0.5 (堺化学製品Z-2000) エチレンビスステアロアミド - - - 0.2 0.5 (ライオン油脂製品アーモスリップEBS) エチルセルロース(2%エタノール溶液) - 1 - - - 熱硬化性フェノール(固形分濃度65%) - - 2 - - (住友デュレズ製品スミライトレジンPR-14170) 水 100 50 100 100 - エタノール - 50 - - 100 以上の各成分(重量部)よりなる表面処理液を、実施例1
で用いられたNBR加硫成形品の表面にコーティングし、1
50℃、10分間の加熱を行い、所定膜厚のコーティング膜
を形成させた。
【0038】これらの表面処理NBR加硫成形品につい
て、鈴木式摩擦摩耗試験での摩耗量を測定し、次のよう
な結果を得た。なお、いずれの比較例においても、鈴木
式摩擦摩耗試験では表面処理層およびゴム層には摩耗・
剥離がみられ、また強制変位試験でも摩耗・剥離がみら
れた。
【0039】(表面処理剤の粘度変化の測定)実施例1〜
4および比較例1で用いられた1,2-ポリブタジエン水酸
基含有物(GQ1000、45重量%キシレン溶液)および1,2-ポ
リブタジエンイソシアネート基含有物(50重量%酢酸ブチ
ル溶液)各100重量部に、次の各成分を加えて調製した表
面処理剤について、調製直後、7時間後および12時間後
の粘度をそれぞれ測定した。 表5 [添加成分;重量部] ポリオレフィン有機溶媒分散液 475 475 - ポリオレフィン水性分散液 - - 119 トルエン 750 - 357 固形分濃度(重量%) 10.0 21.1 21.1 [粘度;cps] 調製直後 10 160 11 7時間後 10 200 140 12時間後 11 300 (硬化)
【0040】また、実施例2のNo.3および実施例3の
表面処理剤(固形分濃度はいずれも21.1重量%)につい
て、調製直後、7時間後および12時間後の粘度を測定
し、次の表6に示されるような結果を得た。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状ポリブタジエンの水酸基含有物およ
    びその硬化剤としてのポリブタジエンイソシアネート基
    含有物に、これら両者の合計100重量部当り固形分とし
    て約15〜150重量部のポリオレフィン樹脂の有機溶媒分
    散液を添加してなる加硫ゴム用表面処理剤。
  2. 【請求項2】 液状ポリブタジエンまたはその水酸基含
    有物100重量部当り固形分として約15〜150重量部のポリ
    オレフィン樹脂の有機溶媒分散液または水性分散液を、
    有機過酸化物硬化剤および有機酸金属塩触媒と共に添加
    してなる加硫ゴム用表面処理剤。
  3. 【請求項3】 更に約0.1〜10重量部のシリコーンオイ
    ルが添加された請求項2記載の加硫ゴム用表面処理剤。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の加硫ゴム用
    表面処理剤を用いて、ゴム被覆層を形成せしめたゴム被
    覆金属製ガスケット。
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