JP3316341B2 - 電解槽 - Google Patents

電解槽

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JP3316341B2
JP3316341B2 JP16524095A JP16524095A JP3316341B2 JP 3316341 B2 JP3316341 B2 JP 3316341B2 JP 16524095 A JP16524095 A JP 16524095A JP 16524095 A JP16524095 A JP 16524095A JP 3316341 B2 JP3316341 B2 JP 3316341B2
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徳一 峰尾
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体を電解して発生し
たガスを回収する電解槽に関し、特に、水を電解して酸
素やオゾン、水素などを得る場合に有効なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、水を電解して、酸素やオゾン、
水素などを得る場合に用いられる従来の電解槽を図9,
10を用いて説明する。図9に示すように、イオン交換
膜71の一端面側には、多孔金属板からなる陽極72が
設けられている。イオン交換膜71の他端面側には、多
孔金属板からなる陰極73が設けられている。このよう
なイオン交換膜71、陽極72、陰極73などで電解セ
ル70が構成されている。
【0003】図10に示すように、前記陽極72と当接
する陽極側マニホールド50には、当該陽極72との当
接部分に上下方向へ沿った流通溝51が上下方向と交差
する方向へ複数形成されている。この陽極側マニホール
ド50の流通溝51の下端及び上端には、これら流通溝
51を連通する連通溝52,53がそれぞれ形成されて
いる。陽極側マニホールド50の下寄りには、当該マニ
ホールド50の下面と上記連通溝52とを連通する原料
水供給孔54が形成されている。陽極側マニホールド5
0の上寄りには、当該マニホールド50の上面と上記連
通溝53とを連通する陽極ガス回収孔55が形成されて
いる。
【0004】一方、前記陰極73と当接する陰極側マニ
ホールド60には、当該陰極73との当接部分に上下方
向へ沿った流通溝61が上下方向と交差する方向へ複数
形成されている。この陰極側マニホールド60の流通溝
61の下端及び上端には、これら流通溝61を連通する
連通溝62,63がそれぞれ形成されている。陰極側マ
ニホールド60の上寄りには、当該マニホールド60の
上面と上記連通溝63とを連通する陰極ガス回収孔65
が形成されている。
【0005】このような電解セル70、陽極側マニホー
ルド50、陰極側マニホールド60を組み合わせ、陽極
側マニホールド50と陰極側マニホールド60との間の
周縁をガスケットでシールすることにより、電解槽が構
成される。
【0006】このようにして構成された電解槽では、陰
極側マニホールド50の原料水供給孔54から連通溝5
2へ原料水を供給すると、原料水は、流通溝51内を流
通すると共に、陽極72、イオン交換膜71、陰極73
を浸透して陰極側マニホールド60の流通溝61内に流
入する。このような状態で陽極72と陰極73との間に
電気を流すと、イオン交換膜71と陽極72との界面か
ら酸素やオゾンなどの陽極ガスが発生し、イオン交換膜
71と陰極73との界面から水素などの陰極ガスが発生
する。発生した上記陽極ガスは、陽極72を透過して陽
極側マニホールド50の流通溝51内に流入し、流通溝
51内の原料水内を浮上して陽極ガス回収孔55から回
収される。一方、発生した上記陰極ガスは、陰極73を
透過して陰極側マニホールド60の流通溝61内に流入
し、流通溝61内の原料水内を浮上して陰極ガス回収孔
61から回収される。
【0007】このような電解槽を図11に示すように複
数配列して電気的に接続することにより、電解槽80を
複数備えた複極式電解槽が構成され、このような複極式
電解槽を用いることにより、上述した水の電解で得られ
る陽極ガスや陰極ガスを効率よく量産することができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような電解槽80では、以下のような問題を生じてい
た。 電解セル70から発生した各ガスを原料水中から浮上
させて回収するため、電解槽80の上下方向の向きを変
えることができない。このため、複極式電解槽のように
多数の電解槽80を用いる際には、その配置に係るレイ
アウトがかなり制限されてしまい、設置場所の確保が困
難となっている。
【0009】電解槽80のサイズを小さくするため、
各マニホールド50,60の各流通溝51,61の深さ
や幅などを小さくして各マニホールド50,60の厚さ
を薄くしようとすると、発生した各ガスの浮上に伴っ
て、原料水も当該流通溝51,61内を上昇してしまう
ため、原料水が各回収孔55,65から外部へ流出し
て、電解セル70への原料水の供給不足が生じ、イオン
交換膜71の抵抗が増大してしまう場合がある。このた
め、上記流通溝51,61の深さや幅などを所定値より
も大きくしなければならないので、各マニホールド5
0,60の厚さ(20〜30mm)を薄くすることがで
きず、前述したような複極式電解槽のサイズが大きくな
ってしまい、上述と同様に設置場所の確保が困難となっ
ている。
【0010】上述したの問題を解決するため、例え
ば、外部へ流出してしまう原料水の分の量を増やして原
料水を供給するようにすると、上述したの問題を解決
することはできるものの、高価な原料水(高純度イオン
交換水)を多量に用いる(理論消費量の10〜20倍)
ことになってしまい、不経済である。また、外部へ流出
した原料水を気水分離装置や原料水再送装置などで再供
給することも考えられるが、上記各装置の増設に伴っ
て、設置に係るスペースのコンパクト化が妨げられてし
まう。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、本発明による電解槽は、液体を電解する電解セ
ルと、前記電解セルの一端面側に設けられ、当該電解セ
ルへ送給する前記液体を流通させる液体流通スリット及
び当該電解セルの一端面側から発生したガスを回収して
送り出すガス流通スリットを備えた第一マニホールド
と、前記電解セルの他端面側に設けられ、当該電解セル
の他端面側から発生したガスを回収して送り出す第二マ
ニホールドとを備えてなることを特徴とする。
【0012】また、本発明に係る電解槽は、液体を電解
する電解セルと、前記電解セルの一端面側に設けられ、
当該電解セルへ送給する前記液体を流通させる液体流通
スリット及び当該電解セルの一端面側から発生したガス
を回収して送り出すガス流通スリットを備えた第一マニ
ホールドと、前記電解セルの他端面側に設けられ、当該
電解セルの他端面側から発生したガスを回収して送り出
すガス流通スリットを備えた第二マニホールドとを備え
てなることを特徴とする。
【0013】また、本発明に係る電解槽は、前記第一マ
ニホールドの前記液体流通スリットと前記ガス流通スリ
ットとが交互にそれぞれ複数形成されていることを特徴
とする。
【0014】また、本発明に係る電解槽は、複数の連結
が可能であることを特徴とする。
【0015】
【作用】前述したように構成された本発明の電解槽によ
れば、液体が第一マニホールドの液体流通スリットを流
通して電解セルに送給された後、電解セルで電解され
る。この電解に伴って、電解セルの一端面側から発生し
たガスは、液体流通スリット内に液体が充てんされてい
るため、液体流通スリット内に流入することなく第一マ
ニホールドのガス流通スリット内に流入して回収され
る。
【0016】一方、上記電解伴って、電解セルの他端面
側から発生したガスは、第二マニホールドのガス流通ス
リット内に流入して回収される。
【0017】上述した第一マニホールドの液体流通スリ
ットとガス流通スリットとが交互にそれぞれ複数形成さ
れていれば、液体の送給とガスの回収とを効率よく行う
ことができる。
【0018】上述した電解槽を複数連結することによ
り、液体の電解を効率よく行って、ガスの回収を効率よ
く行うことができる。
【0019】
【実施例】本発明による電解槽を用いて水を電解する場
合の一実施例を図1〜7を用いて説明する。なお、図1
は、その陽極側マニホールドの正面図、図2は、図1の
II−II線断面矢視図、図3は、図1のIII −III 線断面
矢視図、図4は、陰極側マニホールドの正面図、図5
は、図4のV−V線断面矢視図、図6は図4のVI−VI線
断面矢視図、図7は、電解セルの側面図である。
【0020】図7に示すように、イオン交換膜31の一
端面側には、陽極32が設けられており、この陽極32
は、チタン繊維の焼結多孔体シートとなっている。陽極
32のイオン交換膜31との当接面には、触媒層32a
が設けられており、この触媒層32aは、その成分が白
金系の場合には、当該白金系触媒を陽極32の上記当接
面に担持させ、β−二酸化鉛の場合には、当該β−二酸
化鉛を陽極32の上記当接面にめっきすることにより、
設けられる。
【0021】図7に示すように、イオン交換膜31の他
端面側には、陰極33が設けられており、この陰極33
は、粉末カーボンをフッ素樹脂でバインディングしたシ
ートとなっている。陰極33のイオン交換膜31との当
接面には、触媒層33aが設けられており、この触媒層
33aは、白金系触媒を陰極33の上記当接面に担持さ
せることにより設けられる。このようなイオン交換膜3
1、陽極32、陰極33などにより、本実施例では、電
解セル30を構成している。
【0022】一方、図1に示すように、チタン材料から
なる第一マニホールドである陽極側マニホールド10の
陽極32との当接部分には、液体である原料水を流通さ
せる原料水流通スリット11が長手方向と交差する方向
へ複数形成されている。陽極側マニホールド10の上記
スリット11の一端側には、これらスリット11を連通
する原料水分配溝12が形成されている。陽極側マニホ
ールド10の上記分配溝12側の縁部寄りには、当該マ
ニホールド10の正面と背面とを貫通する原料水供給孔
13が形成されており、この原料水供給孔13は、上記
分配溝12と連通されている。
【0023】図1,2に示すように、陽極側マニホール
ド10の前記原料水流通スリット11の隣接する間に
は、電解セル30の一端面側である陽極32側から発生
するガスである酸素やオゾンなどの陽極ガスを流通させ
る陽極ガス流通スリット14がそれぞれ形成されてい
る。陽極側マニホールド10の前記原料水流通スリット
11の他端側には、上記陽極ガス流通スリット14を連
通する陽極ガス収集溝15が形成されている。陽極側マ
ニホールド10の上記収集溝15には、当該マニホール
ド10の正面と背面とを貫通する陽極ガス回収孔16が
形成されており、この陽極ガス回収孔16は、上記収集
溝15と連通されている。つまり、前記原料水流通スリ
ット11と前記陽極ガス流通スリット14とは、交互に
配列されるようにして形成されているのである。
【0024】図1,3に示すように、陽極側マニホール
ド10の背面には、絶縁性を有する冷却液を流通させる
冷却液流通路17が形成されている。陽極側マニホール
ド10の前記分配溝12側と前記収集溝15側とには、
当該マニホールド10の正面と背面とを貫通する冷却液
流通孔18a,18bがそれぞれ形成されており、これ
ら冷却液流通孔18a,18bは、上記冷却液流通路1
7と連通している。
【0025】また、図4〜6に示すように、ステンレス
材料からなる第二マニホールドである陰極側マニホール
ド20の陰極33との当接部分には、電解セル30の他
端面側である陰極33側から発生するガスである水素な
どの陰極ガスを流通させる陰極ガス流通スリット24が
長手方向と交差する方向へ複数形成されている。陰極側
マニホールド20の上記スリット24の一端側には、こ
れらスリット24を連通する陰極ガス収集溝25が形成
されている。陰極側マニホールド20の上記スリット2
4側には、当該マニホールド20の正面と背面とを貫通
する陰極ガス回収孔26が形成されており、この陰極ガ
ス回収孔26は、上記収集溝25と連通されている。
【0026】図4〜6に示すように、陰極側マニホール
ド20の背面には、冷却液を流通させる冷却液流通路2
7が形成されている。陰極側マニホールド20の前記ス
リット24の一端側と他端側とには、当該マニホールド
20の正面と背面とを貫通する冷却液流通孔28a,2
8bがそれぞれ形成されており、これら冷却液流通孔2
8a,28bは、上記冷却液流通路27と連通してい
る。陰極側マニホールド20の背面の周縁部分には、ガ
スケットを介在させるガスケット溝29が形成されてい
る。また、この陰極側マニホールド20は、その周縁部
分やガスケット溝29などのような電気的な接続のない
部分がフッ素樹脂でコーティングされている。
【0027】なお、図1,3中、19は、陰極側マニホ
ールド20の陰極ガス回収孔26と接続する接続孔であ
り、図4,6、22は、陽極側マニホールド10の陽極
ガス回収孔16と接続する接続孔、23は、陽極側マニ
ホールド10の原料水供給孔13と接続する接続孔であ
る。
【0028】このような電解セル30、陽極側マニホー
ルド10、陰極側マニホールド20を組み合わせると共
に、陽極側マニホールド10と陰極側マニホールド20
との間の周縁部分にフッ素樹脂からなるガスケットを介
在させることにより、電解槽を構成する。
【0029】このようにして構成された電解槽では、陽
極側マニホールド10の原料水供給孔13から原料水分
配溝12へ原料水を供給すると、原料水は、原料水流通
スリット11内に流入して充てんされると共に、陽極3
2、イオン交換膜31、陰極33に浸透する。続いて、
陽極32と陰極33との間に電気を流すと、イオン交換
膜31と陽極32との界面から陽極ガスが発生し、イオ
ン交換膜31と陰極33との界面から陰極ガスが発生す
る。
【0030】前記陽極ガスは、陽極側マニホールド10
の原料水流通スリット11内に原料水がまんべんなく充
てんされているため、当該原料水流通スリット11内に
流入することなく陽極32から陽極側マニホールド10
の陽極ガス流通スリット14内に流入し、陽極ガス収集
溝15を通って陽極ガス回収孔16から回収される。こ
の際、陽極32内の原料水は、陽極32からの上記スリ
ット14への浸入力よりも、陽極32により保持される
力の方が大きいため、当該スリット14へ流入すること
がほとんどない。
【0031】一方、前記陰極ガスは、陰極33から陰極
側マニホールド20の陰極ガス流通スリット24内に流
入し、陰極ガス収集溝25を通って陰極ガス回収孔26
から回収される。この際、陰極33内の原料水は、陰極
33からの上記スリット24への浸入力よりも、陰極3
2により保持される力の方が大きいため、当該スリット
24へ流入することがほとんどない。
【0032】従って、陽極ガスや陰極ガスと原料水とが
各マニホールド10,20内で混在することがないの
で、原料水に対する上記ガスの浮力を利用した当該ガス
と原料水との分離を行う必要がなくなり、電解槽の配置
方向を任意に選定することができる。また、前記ガスや
原料水の流通を前記スリット11,14,24で行うよ
うにしたので、各マニホールド10,20の大きさを大
幅に小さくして、電解槽のサイズを小型化することがで
きる。
【0033】次に、このような電解槽を複数連結した複
極式電解槽の一例を図8を用いて説明する。なお、図8
は、その概略構成図である。
【0034】図8に示すように、電解槽1は、複数配列
されて電気的に接続されている。配列方向両端側の電解
槽1には、電源8が電気的に接続されている。隣接する
電解槽1は、その一方側の陽極側マニホールド10の前
記冷却液流通路17と他方側の陰極側マニホールド20
の前記冷却液流通路27とが接続され、陰極側マニホー
ルド20の前記ガスケット溝29に設けられたフッ素樹
脂からなるガスケット2でシールされている。これら電
解槽1の各マニホールド10,20に形成された前記各
孔は、それぞれ対応して接続されている。
【0035】配列方向両端側の電解槽1の外側には、フ
ッ素樹脂からなるエンドプレート3a,3bがそれぞれ
設けられている。これらエンドプレート3a,3bに
は、各マニホールド10,20の前記各孔と外部とを連
通させるそれぞれの連通孔がそれぞれ対応して形成され
ている。エンドプレート3bと電解槽1との間の周縁沿
いには、当該間と外部とをシールするガスケット4が設
けられている。エンドプレート3a,3bの外側には、
ステンレスからなる締め付けプレート5a,5bがそれ
ぞれ設けられており、これら締め付けプレート5a,5
bをボルトなどで連結して互いに近接するように当該ボ
ルトを締め付けることで各電解槽1を一体的に固定でき
るようになっている。
【0036】また、陽極側マニホールド10の前記原料
水流通スリット11と連通するエンドプレート3bの連
通孔には、原料水送給ポンプ6が連結されている。各マ
ニホールド10,20の前記冷却液流通路17,27と
連通するエンドプレート3aの連通孔には、冷却液送給
ポンプ7aが連結され、上記流通路17,27と連通す
るエンドプレート3bの連通孔には、ラジエータ7bが
連結されており、上記冷却液送給ポンプ7aとラジエー
タ7bとは連結されている。つまり、上記ポンプ7aで
上記流通路17,27に送給された冷却液は、各電解槽
1を冷却し、ラジエータ7bに送り込まれて冷却された
後、上記ポンプ7aで再び送給されるのである。なお、
図8中、9は、電解槽1の陽極側マニホールド10と陰
極側マニホールド20との間の周縁部分をシールするフ
ッ素樹脂からなるガスケットである。
【0037】このような複極式電解槽では、原料水送給
ポンプ6を作動して各電解槽1に原料水を供給し、冷却
液送給ポンプ7a及びラジエータ7bを作動して各電解
槽1に冷却液を送給、循環させ、電源8を作動して各電
解槽1の陽極32と陰極33との間に電気を流すと、前
述と同様にして陽極ガス及び陰極ガスが発生し、電解槽
1の前記陽極ガス回収孔16と連通するエンドプレート
3bの連通孔から陽極ガスを回収することができ、電解
槽1の前記陰極ガス回収孔26と連通するエンドプレー
ト3aの連通孔から陰極ガスを回収することができる。
【0038】このような複極式電解槽を、例えば、エン
ドプレート3a,3bが上下方向に位置するように設置
しても、前述したようなことから、何ら問題を生じるこ
となく電解を行うことができる。従って、複極式電解槽
の上下方向を考慮する必要なく設置場所に応じて設置方
向を選定することができるので、設置場所の確保が容易
となる。また、電解槽1のサイズが前述したように小さ
いので、これら電解槽1を複数積層した複極式電解槽の
サイズも大幅に小さくなり、設置場所の確保がさらに容
易となる。
【0039】ここで、本発明による電解槽の効果を確認
するため、下記のような規格の電解槽を用いて複極式電
解槽を構成し、下記のような条件で確認試験を行った。
【0040】試験例1 (1)電解槽の規格 電解セル i)イオン交換膜 ・大きさ:120mm四方 ii) 陽極 ・大きさ:100mm四方 ・厚さ :約1mm ・触媒層:白金系触媒 iii)陰極 ・大きさ:100mm四方 ・厚さ :約0.2mm ・触媒層:白金系触媒(1mg/cm2 ) 陽極側マニホールド ・厚さ :4mm ・各スリットの深さ:1mm ・各スリットの幅 :1mm ・隣接スリット間隔:約5mm ・スリット形成範囲:約98mm四方 陰極側マニホールド ・厚さ :4mm ・スリットの深さ :1mm ・スリットの幅 :1mm・隣接スリット間隔:約5
mm ・スリット形成範囲:約98mm四方 (2)複極式電解槽の仕様 ・電解槽の配列数:10個 (3)試験条件 ・原料水供給量:約7.8cm3 /min ・通電量:100A ・冷却保持温度:約35℃ ・複極式電解槽の配置方向:横置、縦置、斜め置の三種
【0041】その結果、複極式電解槽の全ての配置方向
において、陽極側からは、酸素ガスが約3.5NL/m
inで発生し、陰極側からは、水素ガスが約7NL/m
inで発生した。なお、複極式電解槽間の電圧は、約2
2Vとなり、陽極側マニホールドの原料水流通スリット
内の原料水圧は、1〜2kg/cm2 であった。また、
上記ガスの発生量に必要な理論原料水量に対する実供給
原料水量は、約1.4倍となった。なお、実供給原料水
量と理論原料水量との差は、複極式電解槽内に残留した
原料水量とほぼ等しかった。
【0042】従って、配置方向に左右されることなく電
解できることを確認することができたのはもちろんのこ
と、理論原料水量に対する実供給原料水量を抑えられる
ことを確認することができた。
【0043】試験例2 (1)電解槽の規格 電解セル i)イオン交換膜 ・試験例1と同一 ii) 陽極 ・触媒層:β−二酸化鉛 ・他は試験例1と同一 iii)陰極 ・試験例1と同一 陽極側マニホールド ・試験例1と同一 陰極側マニホールド ・試験例1と同一 (2)複極式電解槽の仕様 ・試験例1と同一 (3)試験条件 ・試験例1と同一
【0044】その結果、複極式電解槽の全ての配置方向
において、陽極側からは、14wt%のオゾンガスを含
有する酸素ガスが約0.7g/min(オゾン量換算
値)で発生し、陰極側からは、水素ガスが約7NL/m
inで発生した。なお、複極式電解槽間の電圧は、約3
5Vとなり、陽極側マニホールドの原料水流通スリット
内の原料水圧は、1〜2kg/cm2 であった。また、
上記ガスの発生量に必要な理論原料水量に対する実供給
原料水量は、約1.4倍となった。なお、実供給原料水
量と理論原料水量との差は、複極式電解槽内に残留した
原料水とほぼ等しかった。
【0045】従って、試験例1と同様に、配置方向に左
右されることなく電解できることを確認することができ
たのはもちろんのこと、理論原料水量に対する実供給原
料水量を抑えられることを確認することができた。
【0046】なお、前述した実施例や試験例では、水を
電解して酸素やオゾン、水素などのガスを得ていたが、
他の液体を電解して他のガスを得ることもできる。
【0047】
【発明の効果】前述したように、本発明による電解槽で
は、液体流通スリットにより液体を電解セルへ送給する
一方、ガス流通スリットにより電解セルからのガスを回
収するようにしたので、以下のような効果を得ることが
できる。
【0048】液体とガスとの流路を分けることができ
たので、ガスの浮力を利用した液体からのガスの分離を
行う必要がない。このため、電解槽の上下方向の向きが
限定されないので、多数の電解槽を用いる複極式電解槽
でも、配置に係るレイアウトの自由度が大幅に増え、設
置場所の確保が容易となる。
【0049】スリットにより液体の送給やガスの回収
を行うようにしたので、マニホールドを薄くすることが
できる。このため、電解槽を薄くすることができるの
で、多数の電解槽を用いる複極式電解槽でも、大幅に小
型化され、設置場所の確保が容易となる。
【0050】液体の送給量を過剰にしたり、過剰に送
給された液体を回収して再度送給したりすることなく上
述した効果を得ることができるので、装置全体の設置に
係るスペースのコンパクト化を維持しながらコストの増
大を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電解槽を用いて水を電解する場合
の一実施例の陽極側マニホールドの正面図である。
【図2】図1のII−II線断面矢視図である。
【図3】図1のIII −III 線断面矢視図である。
【図4】上述の一実施例の陰極側マニホールドの正面図
である。
【図5】図4のV−V線断面矢視図である。
【図6】図4のVI−VI線断面矢視図である。
【図7】上述の一実施例の電解セルの側面図である。
【図8】上述の一実施例の電解槽を複数連結した複極式
電解槽の一例の概略構成図である。
【図9】従来の電解槽に用いられている電解セルの側面
図である。
【図10】従来の電解槽に用いられている陽極側マニホ
ールドと陰極側マニホールドとの外観図である。
【図11】従来の電解槽を複数連結した複極式電解槽の
概略構成図である。
【符号の説明】
10 陽極側マニホールド 11 原料水流通スリット 12 原料水分配溝 13 原料水供給孔 14 陽極ガス流通スリット 15 陽極ガス収集溝 16 陽極ガス回収孔 20 陰極側マニホールド 24 陰極ガス流通スリット 25 陰極ガス収集溝 26 陰極ガス回収孔 30 電解セル 31 イオン交換膜 32 陽極 32a 触媒層 33 陰極 33a 触媒層

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を電解する電解セルと、 前記電解セルの一端面側に設けられ、当該電解セルへ送
    給する前記液体を流通させる液体流通スリット及び当該
    電解セルの一端面側から発生したガスを回収して送り出
    すガス流通スリットを備えた第一マニホールドと、 前記電解セルの他端面側に設けられ、当該電解セルの他
    端面側から発生したガスを回収して送り出す第二マニホ
    ールドとを備えてなることを特徴とする電解槽。
  2. 【請求項2】 液体を電解する電解セルと、 前記電解セルの一端面側に設けられ、当該電解セルへ送
    給する前記液体を流通させる液体流通スリット及び当該
    電解セルの一端面側から発生したガスを回収して送り出
    すガス流通スリットを備えた第一マニホールドと、 前記電解セルの他端面側に設けられ、当該電解セルの他
    端面側から発生したガスを回収して送り出すガス流通ス
    リットを備えた第二マニホールドとを備えてなることを
    特徴とする電解槽。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の電解槽であっ
    て、前記第一マニホールドの前記液体流通スリットと前
    記ガス流通スリットとが交互にそれぞれ複数形成されて
    いることを特徴とする電解槽。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の電解
    槽であって、複数の連結が可能であることを特徴とする
    電解槽。
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