JP3316069B2 - 固体材料表面改質方法および固体材料表面改質装置 - Google Patents

固体材料表面改質方法および固体材料表面改質装置

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JP3316069B2
JP3316069B2 JP33299393A JP33299393A JP3316069B2 JP 3316069 B2 JP3316069 B2 JP 3316069B2 JP 33299393 A JP33299393 A JP 33299393A JP 33299393 A JP33299393 A JP 33299393A JP 3316069 B2 JP3316069 B2 JP 3316069B2
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Ushio Denki KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチックス、ゴ
ム、布、金属、半導体、セラミックス、木材、動植物体
の表面の改質に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックスや金属は、一般に化学的
に不活性であり、接着したり、印刷したりすることが難
かしい材料が多い。これらの材料表面をサンドペーパー
で擦ったり、プラズマ、スパッタ、コロナ放電などによ
り物理的に表面に微細な傷を付ける物理的方法や、薬品
に浸漬する化学的方法、紫外線レーザーの光化学的性質
を使って官能基を置換して材料表面を改質する方法が知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記紫外線レー
ザーを用いた方法以外は、いづれも材料表面の特定箇所
に選択的に官能基を置換することはできない。一方、紫
外線レーザー法では処理時間がかかることと、装置が大
きいことが欠点である。
【0004】したがって本発明は小規模な装置で、短時
間の処理時間で材料表面を改質することを目的とする。
【0005】すなわち、本発明は、プラスチックス、金
属、木材などの材料表面を光化学と電気化学的手法を用
いて、選択的に種々の官能基を置換させ、その材料表面
に接着性、染着性、耐薬品性などの機能性を持たせた
り、あるいは材料表面をエッチングしたり、化学種や金
属を堆積させるための装置および方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】誘電体バリヤ放電(別名
オゾナイザ放電「改訂新版 放電ハンドブック」平成1
年6月1日再版7刷発行(電気学会)第263頁以下参
照)を利用した誘電体バリヤ放電ランプ(以下、バリヤ
ランプと略称するが、バリヤランプはウシオ電機(株)
の商標である。)により放射される紫外光または真空紫
外光は誘電体を挟んで配置された電極間に存在するガス
による放電スペクトルであり、そのスペクトル光を取り
出す為の窓材として紫外線に透明な誘電体例えば合成石
英ガラスが用いられている。
【0007】バリヤランプでは光の取り出し窓材として
の透明誘電体の外側にも電極が必要である。このため取
り出し光量を多くするために、メッシュ電極を利用する
ことが多い。ところが、被処理固体自身を電極として用
いれば、すなわち、被処理固体材料の裏面とバリヤラン
プ中の第1の電極との間に交流高電圧を印加すれば、バ
リヤランプが被処理固体材料表面に接している箇所およ
びその近傍でのみ放電を起こすことが出来る。したがっ
て、被処理固体材料表面への照射効率が最も高くなる。
さらに、バリヤランプの誘電体と被処理固体材料表面間
の間隔を極く薄くすると、毛管現象により、処理用流体
としての化合物の溶液がその間に入り込む。この液層は
極く薄いため、バリヤランプから発生する紫外光や真空
紫外光によって、液層および固体材料表面を光励起する
ことができる。これによって光化学反応域を真空やN2
あるいはHeなどの不活性ガスで覆わなくても大気中で
固体材料表面の改質処理が可能となる。
【0008】本発明ではこの合成石英ガラスからなる誘
電体に、処理用流体としての化合物の水溶液薄層や材料
ガス層を介して被処理固体材料であるプラスチックスな
どの誘電体や金属板などを密着させ、その後方に第2の
電極を接触させ、この電極とバリヤランプの第1の電極
との間に交流高電圧を印加する。これにより被処理固体
材料表面とバリヤランプの透明誘電体との間やその近傍
で放電が起こり、ここに存在する処理用液体やガス体を
電離したり、わずかではあるがここで発生した紫外光ま
たは真空紫外光によって固体材料表面が励起される。こ
れと同時に、バリヤランプ内の誘電体バリヤ放電用のガ
スも放電して、そのガスの種類によって特定波長の紫外
光や真空紫外光を放出する。
【0009】この特定波長の光を吸収する固体材料や化
合物の液体または材料ガスを選んでおけば、固体材料表
面で化学反応が起こり、化学種が置換される。このよう
に、一つの系で電気化学と光化学反応とを同時に起こさ
せるため、高い改質効率が得られる。
【0010】この第2の電極の形状としては、固体材料
表面の形状もしくは性状に応じて柱状、板状、球状、ド
ーナツ状、針状、あるいはそれらの組合わせであっても
よく、また、第2の電極の表面は固体材料表面の形状も
しくは性状に応じて、導電塗料仕上げ、金属蒸着仕上
げ、もしくは金属箔の粘着仕上げとしてもよい。また、
第2の電極を固体材料に埋設してもよいし、固体材料に
埋設された導電体に第2の電極を兼務させてもよい。
【0011】本発明で用いられる処理用流体としては、
液体であれば、液体化合物、溶質と溶媒からなる溶液、
もしくは懸濁液などが用いられ、気体であれば、気体化
合物、気体元素、超微小粉体もしくは液滴が分散された
気体、もしくはキャリアガスによって稀釈されたガスな
どを用いることができる。具体的には、純水、水道水、
重水、NH3 、ヒドラジン、H2 2 、石油精製オイ
ル、フォンブリンオイル、シリコーンオイル、半導体装
置生産用エッチングガス、もしくは液状芳香族化合物、
酸もしくはアルカリ類の溶液、ハロゲン化合物、硫黄化
合物、フロン類、ニトリル類、ニトロ類、アミン類、炭
化水素類、有機酸、空気、N2 、O2 、CO2 、C
4 、CF4 、N2 O、SO2 、水蒸気などを用いるこ
とができる。
【0012】この処理用流体となる供給物質と供給方法
が決まれば、処理用流体供給手段は任意に設計すること
ができる。
【0013】図1ないし図8は、本発明の固体材料表面
改質装置の種々の実施例を示している。
【0014】すなわち、図1の例は内面に第1の電極1
を設けた石英などの誘電体からなる筒体2と、この筒体
2の外側に間隙を設けて同軸的に配置された紫外光の透
過可能な石英などからなる円筒状誘電体3と、これら筒
体2と円筒状誘電体3との間に充填されたキセノンガス
などの誘電体バリヤ放電用のガス雰囲気4とからなるバ
リヤランプ5と、このバリヤランプ5の外側に配置され
たゴムローラー6とからなり、被処理固体材料7はこの
バリヤランプ5とゴムローラー6との間に導入されるよ
うになっている。この場合、被処理固体材料7としては
金属などの導電性のものが選ばれ、電源装置8と接続さ
れて第2の電極としても機能し、同じく電源装置8と接
続された第1の電極1との間に交流高電圧または直流パ
ルス高電圧が印加され、同時に処理用流体(図示しな
い)が円筒状誘電体3と被処理固体材料7との間に導
入、介在されるようになっている。なお、この場合、被
処理固体材料7を矢線のようにバリヤランプ5に対して
移動させてもよいし、あるいはバリヤランプ5を被処理
固体材料7に対して移動させてもよい。
【0015】被処理固体材料が金属の場合は、図1のよ
うにそれ自身が第2の電極と成る為何ら問題は無いが、
材料が金属以外の場合には、被処理固体材料を挟んで、
被処理固体材料表面にバリヤランプを、そして被処理固
体材料の反対面(裏面)または内部に第2の電極を置く
必要がある。図2ないし図5はそのような場合の装置の
構成例を示している。
【0016】まず、図2において上記図1と異なる点は
図1のゴムローラー6の部分を第2の電極として機能す
る金属製ローラー9を設けた点であり、したがって電源
装置8は被処理固体材料7に対してでなく回転可能なロ
ーラー電極9に接続されている。他の構成については図
1のものと実質的に同一であるので同一符号を付すこと
により説明を省略する。
【0017】図3の例は、図2のローラー電極9の代わ
りに板状電極10を第2の電極として用いたものであ
り、その他の構成については図2とまったく同一であ
り、同一部分については同一符号が付されている。
【0018】図4の例は、平面状電極11が被処理固体
材料7の内部に挿入ないしモールドされているものであ
り、この平面状電極11が電源装置8と接続されてい
る。その他の構成については図2とまったく同一であ
り、同一部分については同一符号が付されている。
【0019】図5の例では、図2のものと同様に管軸中
心に回転自在の2重管構造のバリヤランプ5が用いら
れ、図2のローラー電極9の代わりに水平移動自在の第
2の電極としてのキャタピラ状帯電極12が設けられ、
バリヤランプ5とキャタピラ状帯電極12との間に、シ
ート状の被処理固体材料7を圧接し、被処理固体材料7
の表面とバリヤランプ5の誘電体3との接する部分に処
理用流体として化合物の水溶液13をスポイト14を介
して、または雰囲気ガス15を噴射ノズル16を介して
流し、同時に、バリヤランプ5の第1の電極1とキャタ
ピラ状帯電極12との間に交流高電圧を印加し、これに
より発生する放電と、バリヤランプ5からの紫外光ある
いは真空紫外光により、被処理固体材料7の表面を改質
するようにしている。なお、この場合の被処理固体材料
7の圧接手段としては、第2の電極としてのキャタピラ
状帯電極12が兼務するようにしてもよいし、別部材、
例えばスプリング(図示しない)などを用いて圧接させ
るようにしてもよい。
【0020】さらに、図6は、すでにある形状を有する
キャビネット、ナベ、カマ、フライパンなどの製品や、
車体、船体、航空機ボデー、プラント反応容器などの製
品構造物の表面を処理する場合の表面改質装置を示して
いる。すなわち、それら製品構造物17が導電性である
場合は、それ自身を第2の電極とし、導電性が無い物に
対しては、被処理固体材料の裏側または内部に導電性材
料を置き、被処理固体材料である製品構造物17の表面
に処理用流体として化合物の水溶液層または材料ガス層
を介して回転移動自在の円筒型バリヤランプ5を製品構
造物17の表面に沿って回転/スライドさせながら、両
電極間に交流高電圧を印加し、これにより発生する放電
とバリヤランプからの紫外光あるいは真空紫外光によ
り、複雑な形状を有する製品構造物表面を改質すること
ができる。なお、この場合の円筒型バリヤランプ5の構
造は図1のものと同様であり、同一符号を付すことによ
り説明を省略する。
【0021】図7の例は、平板状の透明誘電体を備えた
面発光型バリヤランプを使用した装置を示している。す
なわち、図7に示す固体材料表面改質装置は、紫外光の
透過可能な石英などからなり上下面が平坦な箱型誘電体
18と、その上面に設けられた平板状の第1の電極19
と、箱型誘電体18内に封入されたキセノンガスなどの
誘電体バリヤ放電用のガス雰囲気20とからなる面発光
型バリヤランプ21と、箱型誘電体18の下方に配置さ
れた第2の電極としての導電体22からなる。プラスチ
ックスなどの被処理固体材料23は箱型誘電体18の下
面と導電体22との間に導入され、箱型誘電体18の下
面と処理用流体として化合物の水溶液の薄層を介して密
着した状態で第1の電極19と第2の電極22間に交流
高電圧が印加されて被処理固体材料23の表面が均一に
改質されるようになっている。なお、被処理固体材料2
3に予め導電体22を被着させた状態で被処理固体材料
23を箱型誘電体18の下面に処理用流体の薄層を介し
て密着し、同様に改質するようにしてもよい。また、被
処理固体材料23自体が導電性の場合は被処理固体材料
23に第2の電極を兼務させることもできる。
【0022】さらに、図7の装置の変形例として図8に
示すように面発光型バリヤランプ21の誘電体18と被
処理固体材料基板23の表面との間に数mmから数cm
の間隙を形成した状態で真空容器24を構成し、この間
隙の中に、処理用流体として低圧の材料ガスまたはHe
やArなどで希釈された混合ガスを流し、被処理固体材
料基板の裏面に置かれたヒーター兼務の第2の平板電極
25と面発光型バリヤランプ21の第1の平板電極19
との間に交流高電圧または直流パルス高電圧を印加する
ことにより、被処理固体材料基板23の表面を異質化し
たりエッチングしたりCVDを行なうようにしてもよ
い。
【0023】本発明で用いられるバリヤランプの誘電体
の他方の側の面(処理されるべき固体材料表面と対向す
る面)は、固体材料表面の形状もしくは性状に応じて平
面、曲面、もしくは凹凸面、あるいはそれらの組合わせ
であってもよい。例えばパイプ状、板状、球状などであ
ってもよい。
【0024】バリヤランプの誘電体が円筒状であれば、
シート状の被処理固体材料をコンベアーベルトのように
高速流れ作業で処理が出来る。
【0025】またバリヤランプの誘電体が平板状であれ
ば、CVD、エッチング、リソグラフィーなど半導体装
置の生産プロセス用として、またバリヤランプの誘電体
が球状の場合はころがすことにより、あらゆる形状の固
体材料の処理に利用出来る。このバリヤランプと被処理
固体材料の間に、水やH2 2 の薄膜を作っておくと、
放電による溶液の電離とバリヤランプの紫外光あるいは
真空紫外光による溶液および被処理固体表面の励起によ
り、材料表面を酸化処理することが出来る。特にバリヤ
ランプと被処理固体材料表面との間の放電を空気や他の
材料ガス雰囲気中で行なうと、材料表面の極く近傍で放
電が起こるため、分解したガス中の化学種がバリヤラン
プの紫外光および/または真空紫外光に助長され、効果
的にガス中の化学種で被処理材料表面の化学種を置換す
ることが出来る。
【0026】本発明では、例えばXeガス入りバリヤラ
ンプを用い、大気中で実施すれば波長172nmの真空
紫外光を発光するため、空気中の酸素原子だけを選択的
に励起するため、一般の空気中におけるコロナ放電処理
よりも、材料表面の酸化処理効果は大である。
【0027】本発明を半導体装置の生産プロセスとして
用いる場合には、バリヤランプとSiやSiO2 などの
被処理材料基板とを真空容器の中で数mm〜数cm隔
て、この中にエッチングガスやCVD用ガスを封入また
は流通させる。この状態で、被処理材料基板とバリヤラ
ンプの誘電体との間で放電を起こさせ、バリヤランプの
発生する紫外光や真空紫外光と前記の放電による電離作
用あるいはこれによる発光とによって化学反応が助長さ
れ、被処理基板および材料ガスが励起され効率の高いエ
ッチングやCVDが行なわれる。
【0028】なお、改質領域の間隙位置決め手段とし
て、バリヤランプと第2の電極を連結する伸縮自在な連
結部を設けたり、バリヤランプの誘電体に対して第2の
電極の位置を決めるための手段を設けてもよい。
【0029】このように誘電体バリヤ放電から放射され
る紫外光や真空紫外光を取り出すためには、それら波長
域で透明な誘電体材料が不可決であり、そのための材料
は合成石英ガラス、サファイアー、KRS−5、MgO
や、MgF2 、LiF、NaF、CaF2 、BaF2
KCl、NaCl、KBr、CsBr、CsIなどのハ
ロゲン化合物結晶でなくてはならない。
【0030】とくに従来のアーク放電ランプやグロー放
電ランプによってでは、被処理材料表面や材料ガスを効
率良く励起することが出来ない場合があった。そこで本
発明のように、被処理固体材料表面近傍での放電にバリ
ヤランプの発光を重畳することによって励起する。そし
てバリヤランプ内に封入する誘電体バリヤ放電用のガス
を選択すれば種々の波長の紫外光を出すことができる。
例えばフッ素樹脂を処理するためには、波長172nm
の放射波長をもつXeガス、ポリエチレンやポリプロピ
レンなどC−H結合を有する材料を処理する為には、波
長222nmの放射波長を有するKrとClの混合ガス
や波長308nmの放射波長を有するXeやClの混合
ガス、SiやSiO2 のCVDやエッチングには波長1
46nmの放射波長を有するKrガスや波長172nm
の放射波長を有するXeガスを用いることにより、より
効率の高い表面処理が可能となる。
【0031】本発明によれば、さらに以下の装置および
方法が提供される。
【0032】(i)1個の電極(第2の電極)に接触し
た被処理固体材料の被処理面と、透明セラミックス誘電
体を窓材とし、その窓材の前記被処理面と反対側に1個
の電極(第1の電極)を有する誘電体バリヤ放電ランプ
との間隙またはセラミックス誘電体にモールドされた電
極(第2の電極)のセラミックス部分との間隙を、化合
物の溶液層または材料ガス層を介して密着し、両電極間
に交流高電圧または直流パルス高電圧を印加することに
より被処理面とバリヤランプの透明セラミックス誘電体
との間で発生する放電およびバリヤランプから発生する
真空紫外光または紫外光によって上記被処理面と化合物
の溶液または材料ガスとが励起され、上記被処理面の化
学種を化合物の溶液または材料ガスの化学種で置換し、
あるいは被処理面に他の物質を堆積させ、またはエッチ
ングさせることを特徴とする固体表面の改質方法。
【0033】(ii)回転自在に設けられた丸棒状電極
(第2の電極)と、透明セラミックスパイプを紫外光の
透光窓材としている誘電体バリヤ放電ランプとの間に、
シート状被処理固体材料を通過させる手段と、丸棒電極
と誘電体バリヤ放電ランプの透明セラミックスパイプと
を、上記シート状被処理固体材料を介して圧接する手段
とを具備し、かつ、上記誘電体バリヤ放電ランプとシー
ト状被処理固体材料との近接部分に必要に応じて雰囲気
材料ガスを流す手段と、上記シート状被処理固体材料と
誘電体バリヤ放電ランプとの間に毛管現象を利用して化
合物の溶液の薄層、あるいは材料ガス層を介在させ、被
処理固体材料の裏面に接している丸棒状電極と誘電体バ
リヤ放電ランプの第1の電極との間に交流高電圧を与
え、誘電体バリヤ放電ランプの放射する紫外光または真
空紫外光と被処理固体材料表面と、誘電体バリヤ放電ラ
ンプの透明セラミックスパイプとの間で発生する放電と
により、被処理固体材料、化合物の溶液、あるいは材料
ガスを励起し、固体表面を連続的に改質することを特徴
とする固体表面改質装置。
【0034】(iii) 回転自在に設けられた透明セラミッ
クスパイプを窓材とした誘電体バリヤ放電ランプと、車
体、船体、航空機ボデー、プラント反応容器、キャビネ
ット、ナベ、カマ、フライパンなどの導電体構造物や、
プラスチックス製バンパーの中に電極材料をモールドし
た構造のように、内部に導電体を有する誘電体構造物、
または木材や導電体材料裏面に沿って薄い金属箔を貼っ
た構造物などの導電体部分を電極とし、これらの電極と
反対側の被処理構造物表面との間、またはその近傍に化
合物の溶液の薄層を介在させ、回転自在に設けられた透
明セラミックスパイプを窓材とした誘電体バリヤ放電ラ
ンプ内の電極と被処理構造物本体あるいはその内部また
は接触している電極との間に交流高電圧を印加し、回転
自在に設けられた透明セラミックスパイプを窓材とした
誘電体バリヤ放電ランプを構造物表面に沿ってスライド
して、構造物表面を連続的に改質することを特徴とする
固体表面改質装置。
【0035】(iv)板状透明セラミックスを窓材とし、放
電用ガスを介してその後方に板状電極を有する誘電体バ
リヤ放電ランプの前方と、導電性または背後あるいは内
部に電極を有する被処理固体材料表面との間に化合物の
溶液の薄層または材料ガス層を介し、両電極間に交流高
電圧または直流パルス高電圧を印加し、誘電体バリヤ放
電ランプの発生する紫外光または真空紫外光および被処
理固体材料近傍で発生する放電により、固体材料表面や
化合物の溶液または材料ガスなどを励起して固体材料表
面を異質化したり、エッチングしたり、または化学種や
金属を堆積させたりすることを特徴とする固体表面改質
装置。
【0036】(v) 板状透明セラミックスを窓材とした誘
電体バリヤ放電ランプと被処理固体材料の間を減圧され
た反応槽とし、この間にエッチングガスまたはCVDガ
スを封入または流し、被処理固体材料側の電極とバリヤ
ランプ側の電極との間に交流高電圧または高繰返し高圧
直流パルスを印加し、材料ガス自身の放電とバリヤラン
プ自身の放電により発生した紫外光あるいは真空紫外光
により材料ガスの電離や光分解によって、被処理固体材
料を異質化したり、エッチングしたり、CVDを行うこ
とを特徴とする固体表面改質装置。
【0037】
【作用】前述したように被処理固体材料の裏面の第2の
電極と、被処理固体材料の表面に水または化合物の水溶
液層、または、材料ガス層または大気層を介してバリヤ
ランプを密着した、または、ある間隙を隔てた状態で、
バリヤランプの第1の電極間に交流高電圧または直流パ
ルス高電圧を印加して、バリヤランプ内で発生する紫外
光または真空紫外光と、被処理固体材料の表面とバリヤ
ランプを構成する誘電体との間でおこる放電による溶液
や材料ガス等の電離作用や紫外光などの相乗効果によ
り、被処理固体材料の表面の化学種を処理用流体の水や
化合物の水溶液または材料ガスや大気中の化学種で置換
したり、表面をエッチングしたり、CVDを行なう。と
くに被処理部分のみに交流電流を流すためその近傍のみ
で改質が行なわれ、かつ、バリヤランプの発光も被処理
固体材料の接触部近傍のみで起こるため材料表面への照
射効率も高い。また被処理固体材料表面や処理用流体の
紫外光の吸収帯を考慮してバリヤランプ内に封入するガ
スの種類を選択し、それら紫外光の波長域に適合した紫
外光を放射せしめるようにすることが出来るので、さら
に効率の高い固体材料表面の改質ができる。
【0038】
【実施例】
[実施例1]図5に示す装置を用い、フッ素樹脂(PT
FE)シートの改質を大気中で行った。用いたバリヤラ
ンプ5は2本の合成石英ガラスパイプによる同軸円筒構
造を成し、そのパイプ間にXeガスを封入したもので、
外パイプを光取り出し窓材、内パイプの裏面側に第1の
電極1を設けた構造になっている。この第1の電極1と
前記シートの裏面に位置するキャタピラ形帯状電極12
を第2の電極としてこの間に、9kV、20kHz、入
力20Wの電力を印加した。
【0039】まず、フッ素樹脂(PTFE)表面に水道
水を1滴づつ垂らしながら矢印方向にフッ素樹脂シート
を0.1mm/秒の割合で移動させた。これによって未
処理時には100°であった水との接触角が、45°に
なり改質されたことがわかった。またフッ素樹脂シート
の移動速度を0.05mm/秒とすると、水との接触角
が30°になった。なお、キセノンエキシマからの放射
光は、主に波長172nmとその近傍であり、他方、水
道水は、波長190nmより短い波長の光をよく吸収
し、PTFEは波長190nm近傍の光をよく吸収す
る。
【0040】[実施例2]図5に示す装置を用い、フッ
素樹脂(FEP)シートの改質を空気中で行った。バリ
ヤランプ5の動作条件は実施例1の場合と同じである。
空気中でフッ素樹脂シートを1mm/秒の速度で移動さ
せたところ、未処理時に水との接触角が110°であ
り、石油との接触角が50°であった試料が、処理後
は、水との接触角70°、石油との接触角が40°にな
り改質された。この試料の未処理部分と処理された部分
にまたがって、油性マジックペンで線を引いたところ、
改質処理部分にはマジックインクの線が鮮やかに残り、
強い染着効果があることが実証された。このバリヤラン
プ5の放電用ガスはキセノンであり、したがって波長1
72nmとその近傍の光を放射し、他方、空気は、酸素
の関係で波長200nm附近以下の光をよく吸収し、F
EPも波長190nm附近でよく光を吸収する。
【0041】さらに前記シートの送り速度を0.3mm
/秒としたところ、水との接触角は50°、石油との接
触角は20°となり、強い改質効果が得られた。この条
件で処理されたシート同士を、エポキシ接着剤例えばア
ラルダイト・スタンダード(商品名)で接着し、25℃
で10時間養生後、引張り剪断試験を行ったところ50
kgf/cm2 の引張り強度が得られた。
【0042】[実施例3]図5に示す装置を用いたポリ
メチルメタクリレート(PMMA)シートを撥水性に改
質した。
【0043】バリヤランプの動作条件は実施例1と同じ
であった。
【0044】PMMAシートとバリヤランプの接触部分
の近傍に、フッ化炭素化合物(CCl2 2 )をハーモ
ニカ状の噴射ノズルから噴射し、PMMAシートを0.
5mm/秒の速度で移動したところ、未処理時には、水
との接触角が70°であった前記シートが、処理後は9
0°と成り、撥水性に改質されたことが実証された。こ
こで、PMMAの光の吸収は波長230nm附近から大
きくなり、他方CCl2 2 の方も波長230nm附近
から吸収が始まり、波長190nm附近で大きく、した
がって、バリヤランプの放電用ガスとしては、波長17
2nmの光をよく放射するキセノン、または波長222
nmの光を良く放射するクリプトンクロライドが良い。
【0045】[実施例4]図4に示す装置を用いポリプ
ロピレン(PP)の改質を行った。銅メッシュを第2の
電極11としてモールドして射出成形したポリプロピレ
ンブロック表面に回転自在でスライド自在のバリヤラン
プ5を接触させ、バリヤランプ5側の第1の電極1と銅
メッシュとの間に20kV、20kHz、入力20Wの
動作条件で電力を供給した。
【0046】空気中で試料表面を0.5mm/秒の速度
で、バリヤランプをスライドさせたところ、未処理の時
に水との接触角が85°であり、石油との接触角が35
°あった試料が、処理後は水との接触角50°、石油と
の接触角が20°になり改質された。なお、PPの光の
吸収係数は、波長210nm附近で大きく、空気は含有
される酸素の関係で波長200nm附近以下の光をよく
吸収する。したがって、バリヤランプの放電用充填ガス
は、波長172nmの光を放射するキセノンが良い。
【0047】[実施例5]図7に示す装置を用いて、フ
ッ素樹脂(PTFE)の親水性処理を行った。
【0048】第2のステンレス平板電極22の上に、フ
ッ素樹脂シートを載せ、ここに純水を数滴垂らし、平面
状の合成石英ガラスを光取り出し窓材とした面発光型バ
リヤランプ21で前記シートを押し付け、一様な薄い液
膜を、フッ素樹脂(PTFE)シート間に形成させ、バ
リヤランプ21の第1の電極19と第2のステンレス電
極22間に9kV、20kHz、電力15Wの交流高電
圧を印加し、2分間照射を続けたところ未処理時には、
水との接触角が100°であった試料が一様な面上で4
0°になり改質された。なお、PTFEの光の吸収は、
波長190nm附近で大きな吸収係数を有し、純水の方
は、波長190nmより短い波長の光をよく吸収する。
したがって、バリヤランプにはキセノンのガスを充填す
るのが良い。このエキシマガスからは、波長172nm
の光が良く放射される。
【0049】[実施例6]図8に示す装置を用いてSi
ウエハ上にSi膜を成長させた。
【0050】第2のステンレス平板電極兼加熱ヒーター
25上にSiウエハを載せ、その上方5mmの間隙を保
ち、平面状合成石英を光取り出し窓材とした面発光型バ
リヤランプ21を置き、バリヤランプの第1の電極19
と第2のステンレス平板電極25との間に15kV、2
0kHz、入力25Wの交流高電圧を印加した。このバ
リヤランプの光取り出し窓材とステンレス電極の間は真
空容器24を成しており、ここに5Torrのモノシラ
ンガス(SiH4 )を流した。基板加熱温度は350
℃、バリヤランプの発光ガスはXeで、発光波長は波長
172nmとその近傍である。
【0051】これらの条件下で、5分間のモノシランガ
スの放電およびバリヤランプからの真空紫外光照射を行
ったところ、厚さ500オングストロームのSi膜が形
成された。同様に、バリヤランプの発光ガスを、波長1
46nmの光を放射するクリプトンとして同一条件で照
射実験を行ったところ、厚さ1200オングストローム
のSi膜が形成された。なお、モノシランガスの光の吸
収は、波長175nm附近から始まる。
【0052】
【発明の効果】以上の実施例の説明からも理解できるよ
うに、誘電体バリヤ放電ランプからの紫外光と、処理用
流体と、被処理物表面と、その近傍における電気現象と
組合わせて、被処理物であるプラスチックや金属の表面
改質を小規模な装置で効率良く、かつ必要に応じて局所
的に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係わる固体材料表面改質装
置の側面図。
【図2】本発明の他の実施例に係わる固体材料表面改質
装置の側面図。
【図3】本発明の他の実施例に係わる固体材料表面改質
装置の側面図。
【図4】本発明の他の実施例に係わる固体材料表面改質
装置の側面図。
【図5】本発明の他の実施例に係わる固体材料表面改質
装置の斜視図。
【図6】本発明の他の実施例に係わる固体材料表面改質
装置の側面図。
【図7】本発明の他の実施例に係わる固体材料表面改質
装置の斜視図。
【図8】本発明の他の実施例に係わる固体材料表面改質
装置の斜視図。
【符号の説明】
1…第1の電極 2…筒体 3…円筒状誘電体 4…誘電体バリヤ放電用のガス雰囲気 5…バリヤランプ 6…ゴムローラー 7…被処理固体材料 8…電源装置 9…ローラー 10…板状電極 11…平面状電極 12…第2の電極としてのキャタピラ状帯電極 13…化合物水溶液 14…スポイト 15…雰囲気ガス 16…噴射ノズル 17…製品構造物 18…箱型誘電体 19…第1の電極 20…ガス雰囲気 21…面発光型バリヤランプ 22…導電体 23…被処理固体材料 24…真空容器 25…第2の平板電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C22F 3/00 C22F 3/00 (56)参考文献 特開 昭59−145779(JP,A) 特開 平2−182883(JP,A) 特開 平5−198498(JP,A) 特開 平5−156050(JP,A) 特開 昭63−80462(JP,A) 特開 昭61−216318(JP,A) 特開 昭60−110332(JP,A) 特開 昭60−33354(JP,A) 特開 平3−12928(JP,A) 特開 昭64−47885(JP,A) 特開 昭59−28156(JP,A) 特開 昭56−105480(JP,A) 特開 昭55−90533(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 19/00 - 19/32 C08J 7/00 304 C23C 16/48 - 16/50 C23F 4/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外光を透過することのできる誘電体
    と、この誘電体の一方の側に配置された誘電体バリヤ放
    電用のガス雰囲気と第1の電極とを具える誘電体バリヤ
    放電ランプと、前記誘電体の他方の側に、処理用流体を
    介して配置された第2の電極と、第1の電極と第2の電
    極とに交流高電圧または直流パルス高電圧を印加するこ
    とのできる電源装置とより成り、前記誘電体と第2の電
    極との間を、固体材料表面の改質領域として構成したこ
    とを特徴とする固体材料表面改質装置。
  2. 【請求項2】 第1の電極もしくは第2の電極の少なく
    とも一方が、可動型に設計されてなる請求項1記載の固
    体材料表面改質装置。
  3. 【請求項3】 固体材料が金属であって、当該材料を第
    2の電極としても機能させてなる請求項1記載の固体材
    料表面改質装置。
  4. 【請求項4】 固体材料を誘電体に圧接する圧接手段を
    さらに備えてなる請求項1記載の固体材料表面改質装
    置。
  5. 【請求項5】 改質領域の間隙を決める位置決め手段を
    さらに備えてなる請求項1記載の固体材料表面改質装
    置。
  6. 【請求項6】 回転自在に設けられた第2の丸棒状電極
    と、パイプ状の誘電体の中に第1の電極と誘電体バリヤ
    放電用のガスを配置した誘電体バリヤ放電ランプと、第
    2の丸棒電極と誘電体との間にシート状の固体材料を通
    過させる手段と、第2の丸棒電極と誘電体と固体材料を
    接触もしくは近接せしめる手段と、誘電体と固体材料と
    の間に処理用流体を供給する手段と、第1の電極と第2
    の丸棒状電極との間に交流高電圧を印加する電源装置と
    より成り、電圧が印加された際、誘電体バリヤ放電ラン
    プから放射される紫外光と、処理用流体と、固体材料表
    面と、第2の電極と誘電体との間の放電もしくは通電作
    用とからなる相互作用によって、固体材料表面の改質を
    行なうことを特徴とする固体材料表面改質装置。
  7. 【請求項7】 回転自在に設けられたパイプ状の誘電体
    の中に第1の電極と誘電体バリヤ放電用のガスを配置し
    た誘電体バリヤ放電ランプと、導電性の固体材料を第2
    の電極として機能させる電極形成手段と、誘電体と第2
    の電極とを接触もしくは近接させる手段と、誘電体と第
    2の電極との間に処理用流体を供給する手段と、誘電体
    バリヤ放電ランプもしくは第2電極の少なくとも一方を
    移動させる手段と、第1の電極と第2の電極との間に交
    流高電圧を印加する電源装置とよりなり、電圧が印加さ
    れた際、誘電体バリヤ放電ランプから放射される紫外光
    と、第2の電極の表面と、処理用流体と、第2の電極と
    誘電体との間の放電もしくは通電作用とからなる相互作
    用によって、第2の電極として機能する固体材料の表面
    の改質を行なうことを特徴とする固体材料表面改質装
    置。
  8. 【請求項8】 回転自在に設けられたパイプ状の誘電体
    の中に第1の電極と誘電体バリヤ放電用のガスを配置し
    た誘電体バリヤ放電ランプと、非導電性の固体材料の内
    部もしくは裏面に設けられた第2の電極と、誘電体と固
    体材料とを接触もしくは近接させる手段と、誘電体と固
    体材料との間に処理用流体を供給する手段と、誘電体バ
    リヤ放電ランプもしくは固体材料の少なくとも一方を移
    動させる手段と、第1の電極と第2の電極との間に交流
    高電圧を印加する電源装置とより成り、電圧が印加され
    た際、誘電体バリヤ放電ランプから放射される紫外光
    と、固体材料の表面と、処理用流体と、固体材料と誘電
    体との間の放電もしくは通電作用とからなる相互作用に
    よって、固体材料表面の改質をおこなうことを特徴とす
    る固体材料表面改質装置。
  9. 【請求項9】 紫外光を透過することのできる誘電体
    と、この誘電体の一方の側に配置された誘電体バリヤ放
    電用のガス雰囲気と第1の電極とを具える誘電体バリヤ
    放電ランプと、前記誘電体の他方の側に、処理用流体を
    介して配置された第2の電極と、第1の電極と第2の電
    極との間に交流高電圧もしくは直流パルス高電圧を印加
    する電源装置とより成り、前記処理用流体と第2の電極
    との間を固体材料表面の改質領域として構成し、電圧が
    印加された際、誘電体バリヤ放電ランプから放射される
    紫外光と、処理用流体と、固体材料表面と、誘電体と固
    体材料との間で生ずる放電もしくは通電作用との相互作
    用によって、固体材料表面を異質化する処理、及び、エ
    ッチングする処理、及び、化学種や金属を堆積させる処
    理から選択される処理をおこなうことを特徴とする固体
    材料表面改質装置。
  10. 【請求項10】 紫外光を透過することのできる平板状
    の誘電体と、この誘電体の一方の側に配置された誘電体
    バリヤ放電用のガス雰囲気と第1の電極とを備えた誘電
    体バリヤ放電ランプと、前記誘電体の他方の側に配置さ
    れた第2の電極と、誘電体と第2の電極との間に処理用
    流体としてエッチング用ガスもしくはCVD用ガスを供
    給する処理用流体供給手段と、第1の電極と第2の電極
    との間に交流高電圧もしくは高繰り返し直流パルス高電
    圧を印加する電源装置とより成り、エッチング用ガスも
    しくはCVD用ガスと第2の電極との間を固体材料表面
    の改質領域として構成し、電圧が印加された際、誘電体
    バリヤ放電ランプから放射される紫外光と、エッチング
    用ガスもしくはCVD用ガスとそれらの中に生ずる放電
    と、固体材料表面との相互作用によって、固体材料表面
    を異質化する処理、及び、エッチングする処理、及び、
    被覆する処理から選択される処理をおこなうことを特徴
    とする固体材料表面改質装置。
  11. 【請求項11】 紫外光を透過することのできる誘電体
    と、この誘電体の一方の側に配置された誘電体バリヤ放
    電用のガス雰囲気と第1の電極とを備えた誘電体バリヤ
    放電ランプと、前記誘電体の他方の側に処理用流体を介
    して配置された第2の電極と、第1の電極と第2の電極
    との間に交流高電圧または直流パルス高電圧を印加する
    ことができる電源装置と、被処理固体材料を供給する手
    段とを備えた固体材料表面改質装置を用いて、誘電体バ
    リヤ放電ランプから放射される紫外光と、処理用流体
    と、誘電体と第2電極との間で生ずる電気現象と、固体
    材料表面との相互作用を利用して、固体材料表面を改質
    することを特徴とする固体材料表面改質方法。
  12. 【請求項12】 紫外光の波長域と固体材料表面の吸収
    波長域と処理用流体の吸収波長域とが一致する波長域部
    分を選択する請求項11の固体材料表面改質方法。
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