JP3314783B2 - 低密度高強度Al−Li合金 - Google Patents

低密度高強度Al−Li合金

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、改良されたアルミニウム−リチウム合金に
関し、特に、銅、マグネシウムおよび銀を含み、航空機
および宇宙空間での使用に適した改良された破壊靱性を
持つ低密度合金として特徴づけられるアルミニウム−リ
チウム合金に関する。
[発明の背景] 航空機産業において、航空機の重量を減らす最も効果
的な方法の一つは、航空機の構造に用いられるアルミニ
ウム合金の密度を低減することであることが一般に認識
されている。合金密度を低減する目的で、リチウムの添
加がなされている。しかしながら、アルミニウム合金へ
のリチウムの添加には問題がある。例えば、アルミニウ
ム合金へのリチウムの添加は、しばしば延性および破壊
靱性の低下をきたす。用途が航空機部品の場合、リチウ
ム含有合金が改善された加工性、破壊靱性および強度特
性を持つことが避けられないことである。
一般に航空機に用いられるAA(アルミニウム・アソシ
エーション)2024−T3Xおよび7050−T7Xの如き通常の合
金に照らしてみた場合に、慣用の合金に関しては、高い
強度および高い破壊靱性の両者を得ることは、全く困難
であるように思われる。例えば、AA2024のシートについ
ては、強度の増加にしたがって、靱性が低下することが
知られている。また、AA7050の板についても同様であ
る。より望ましい合金は、靱性が僅かに低下するかまた
は低下せずに強度を増大させることが可能であるか、ま
たは強度と靱性のより好ましい組み合わせを提供する目
的で、強度の増加に従って靱性を制御する処理を行うこ
とが可能なものである。さらに、より望ましい合金にお
いては、強度と靱性の組み合わせは、密度低下が5ない
し15%であるアルミニウム−リチウム合金において達成
することができるかも分からない。その様な合金は、低
重量および高強度および靱性が高い燃料節約をもたらす
宇宙空間産業において用途が拡がるであろう。したがっ
て、靱性を殆どまたは全く犠牲にすることなく高い強度
のような特性を得ること、または、強度が増加するに従
って靱性を制御することができる場合には、著しく特異
なアルミニウム−リチウム合金生成物を提供することが
評価されるであろう。
アルミニウム合金にリチウムを添加すると、それらの
密度が減少し、そして弾性率(elastic moduli)が増
加して比剛性(specific stiffness)の有意義な改善
がなされることが知られている。さらにまた、0゜ない
し500℃の温度範囲にわたりアルミニウムへのリチウム
の固溶度が急速に増加すると、現存する商業的に製造さ
れたアルミニウム合金のあるものに匹敵する強度レベル
を達成するための析出硬化(precipitation hardenin
g)が可能な合金系になる。しかしながら、リチウム含
有アルミニウム合金の実証される利点は、限定された破
壊靭性および延性、デラミネーション(層間剥離)の問
題、および劣った応力腐食割れ抵抗のような他の不利益
によって相殺される。
したがって、わずか4つのリチウム含有合金が、宇宙
空間分野において使用されているに過ぎない。それら
は、二つのアメリカ合金:AAX2020およびAA2090、英国合
金AA8090、およびロシア合金AA01420である。
名目上の組成Al−4.5Cu−1.1Li−0.5Mn−0.2Cd(以
下、組成に関する全ての数字は重量%である。)を有す
るアメリカ合金:AAX2020は、1957年に登録されている。
AAX2020への1.1%のリチウムの添加による密度の低下は
3%であり、そして、合金は大変高い強度を示したけれ
ども、それはまた大変低いレベルの破壊靭性を持ってお
り、高い応力における効果的な使用が不得策になった。
さらにまた、延性に関する問題が、加工操作の間に発見
された。結局、この合金は正式に引っ込められた。
Al−2.4ないし3.0Cu−1.9ないし2.6Li−0.08ないし0.
15Zrの組成を有する他のアメリカ合金AA2090は、1984年
にアルミニウム・アソシエーションに登録された。この
合金は高い強度を示すけれども、また、弱い破壊靭性お
よびデラミネーションの問題を伴う劣ったショート横断
延性(short traverse ductility)を有しており、広
い範囲の商業的利用はされていなかった。この合金は、
AA7075−T6の代わりに、重量の節約および高いモデュラ
スを持つものとして予定された。しかしながら、商業的
利用は限られている。
Al−1.0ないし1.6Cu−0.6ないし1.3Mg−2.2ないし2.7
Li−0.04ないし0.16Zrの組成を持つ英国合金AA8090は、
1988年にアルミニウム アソシエーションに登録され
た。2.2ないし2.7重量%Liを含ませたことによる密度の
低下は、意義があった。しかしながら、劣った破壊靭性
および劣った応力腐食割れ抵抗を伴う、その限定された
強度が、AA8090を宇宙および航空機への適用のための広
く受け入れられる合金になることを阻止した。
Al−4ないし7Mg−1.5ないし2.6Li−0.2ないし1.0Mn
−0.05ないし0.3Zr(MnおよびZrのいずれか一方または
両者が存在する)の組成を持つロシア合金AA01420は、
フリードルヤンダー他による英国特許第1,172,736号に
記載されている。ロシア合金AA01420は、慣用の合金よ
りも高い比弾性率(specific modulus)を持っている
が、しかし、その比強度(specific strength)のレベ
ルは、一般に用いられる2000系のアルミニウム合金に匹
敵するに過ぎず、重量の節約が剛性の臨界的な使用にお
いて達成できるに過ぎない。
合金AAX2094および合金AAX2095は、1990年にアルミニ
ウムアソシエーションに登録された。これらアルミニウ
ム合金の両者はリチウムを含有する。合金AAX2094は4.4
〜5.2Cu、最高0.01のMn、0.25〜0.6Mg、最高0.25のZn、
0.04〜0.18Zr、0.25〜0.6Agおよび0.08〜1.5Liを含むア
ルミニウム合金である。この合金はまた最高0.12のSi、
最高0.15のFe、最高0.10のTiおよび少量の他の不純物を
含む。合金AAX2095は、3.9〜4.6Cu、最高0.10のMn、0.2
5〜0.6Mg、最高0.25のZn、0.04〜0.18Zr、0.25〜0.6Ag
および1.0〜1.6Liを含む。この合金はまた最高0.12のS
i、最高0.15のFe、最高0.10のTi、および少量の他の不
純物を含む。
或るアルミニウム−銅−リチウム−マグネシウム−銀
合金は、高い強度、高い延性、低い密度、良好な溶接
性、および良好な自然時効レスポンス(natural aging
response)を有することもまた、1989年2月23日発行
の、ピッケンス他のPCT出願WO89/01531により公知であ
る。これらの合金は、銅、マグネシウムまたはそれらの
混合物でもよい合金元素が2.0ないし9.8重量%であっ
て、マグネシウムは少なくとも0.01重量%であり、そし
て約0.01ないし2.0重量%の銀、0.05〜4.1重量%のリチ
ウム、1.0重量%より少ないジルコニウム、クロム、マ
ンガン、チタン、ホウ素、ハフニウム、バナジウム、ジ
ほう化チタニウム、またはそれらの混合物であってもよ
い結晶粒精錬性添加剤より本質的になるものとして、最
も広い開示において示されている。しかしながら、この
PCT出願に開示されている特定の合金の検査では、3つ
の合金、特に合金049、合金050および合金051を同定し
ている。合金049は、重量%で、6.2Cu、0.37Mg、0.39A
g、1.21Liおよび0.17Zrを含むアルミニウム合金であ
る。合金050は、銅を含まず、むしろ、合金050は5.0%
の範囲の多量のマグネシウムを含む。合金051は、重量
%で、6.51の銅と、0.40の範囲の非常に少量のマグネシ
ウムを含む。この出願はまた、合金058、059、060、06
1、062、063、064、065、066および067として同定され
る他の合金を開示している。これらの合金の全てにおい
て、銅含量は、大変高い、すなわち5.4より大きいか、
または大変少ない、すなわち、0.3よりも低いかのいず
れかである。また、表XXには、種々の合金組成が示され
ている。しかしながら、これらの組成について性質は示
されていない。1990年3月8日発行のPCT出願WO90/0221
1は、Agを含まない以外は類似の合金を開示している。
アルミニウム合金にリチウムと共にマグネシウムを包
含させると、合金に高い強度および低い密度が付与され
ることも知られているが、しかし、これらの元素はそれ
ら自身、第2の元素なしに高い強度をつくるには十分で
ない。銅および亜鉛の如き第2の元素は、改善された析
出硬化レスポンスを与え、ジルコニウムは粒度調整を与
え、そしてシリコンのような元素および遷移金属元素
は、200℃までの中間温度における熱安定性を与える。
しかしながら、アルミニウム合金においてこれらの元素
を組み合わせることは、液状アルミニウムにおける反応
性のために困難であり、慣用の鋳造の間に、粗い複合金
属間相(complex intermetallic phase)の形成を助
長する。
それ故、航空機および宇宙空間産業のための構造材料
を形成することが可能な低密度アルミニウム基合金を製
造することに、かなりの努力がなされている。本発明に
よって提供される合金は、上記技術の要求を満たすもの
と思われる。
本発明は、従来公知の合金に対して改良された特性を
有するアルミニウム−リチウム合金を提供する。本発明
の合金は、合金成分の以下に記載する正確な量を含有す
るものであって、航空機および宇宙空間産業において使
用するために重要なそして改善された特性を有する合金
の選択された群を提供する。
[発明の概要] したがって、リチウム、銅およびマグネシウムを含む
低密度、高強度のアルミニウム基合金を提供することが
本発明の一目的である。
本発明の他の目的は、リチウム、マグネシウム、銀お
よび銅の臨界的量を含有する低密度、高強度、高破壊靱
性のアルミニウム基合金を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、そのような合金を製造す
る方法、および航空機および宇宙空間構成要素へのそれ
らの用途を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、記述の進行にしたが
って明瞭になるであろう。
上記目的および利益の履行のために、本発明によっ
て、本質的に下記式よりなるアルミニウム基合金が提供
される: CuaLibMgcAgdZreAlbal ここで、a、b、c、d、eおよびbalは、合金に存在
する各合金成分の重量%による量を示し、ここで符号
a、b、c、dおよびeは指示値で、次の特定の関係を
満たし: 2.4<a<3.5 1.35<b<1.8 6.5<a+2.5b<7.5 2b−0.8<a<3.75b−1.9 0.25<c<0.65 0.25<d<0.65 0.08<e<0.25 Si、FeおよびZnの如き不純物の各々0.25重量%まで、そ
して最高合計量0.5重量%までの不純物を有する。好ま
しくは、Si、FeおよびZn以外の不純物は0.05重量%より
以上の量では存在せず、その様な他の不純物の合計量が
好ましくは0.15重量%である。合金はまた、3.58ないし
6.58のLi/Cu原子比であり、そして2.602ないし2.672、
好ましくは2.616ないし2.657g/cm3の範囲の密度によっ
て特徴づけられる。
本発明はまた、 a)合金のビレットまたはインゴットを鋳造し、 b)約316゜ないし417℃の温度で加熱することによって
ビレットまたはインゴットにおける応力を除去し、 c)ビレットまたはインゴットを加熱し、そして冷却す
ることによって結晶粒構造を均質化し、 d)10℃/時間の割合で538℃まで加熱し、 e)高められた温度で均熱化し、 d)室温まで送風冷却し、そして g)加工して加工製品を製造する ことよりなる、本発明の合金を用いて製品を製造する方
法を提供する。
また、本発明により提供されるものは、本発明の合金
を含む航空機および宇宙空間構造要素である。
[図面の簡単な説明] 本発明を説明する図面によって参照がなされる。
図1は、本発明の範囲内の合金および本発明の範囲内
ではない合金について、銅およびリチウム含量の関係に
基づく、合計溶質含量を示すグラフである。
図2は、図1に示された合金のリチウム/銅原子比に
対する銅含量を比較したグラフである。
図3は、図1に示す合金の平面応力破壊靱性および強
度を比較している。
図4は、本発明の合金の透過電子顕微鏡試験を示し、
そしてδ′析出物の密度とT1析出物を示している。
図5は、本発明のアルミニウム合金の強度と靱性を従
来技術の標準合金と比較して示すグラフである。
[好ましい実施態様の記述] 本発明の目的は、従来の合金よりも良好なまたは同等
の、高い強度および高い破壊靱性の組み合された性質を
有し、重量の節約およびより高いモジュラスを持つ低密
度Al−Li合金を提供することにある。本発明は、従来の
合金と同等または良好な強度および靱性の組み合された
性質を含む受容される機械的性質を持つ低密度高強度合
金の要求を満たすものである。
Al−Li合金のコストは、通常の合金のそれよりも3な
いし5倍高いので、その様なAl−Li合金の商業的実施の
ために、薄いゲージプレート或いはシート製品のよう
な、飛行材料コストが節約される物品(buy−to−fly−
ratio items)の提供が、第1の目標である。それ故、
高強度高靱性の適用の為の新規な低密度合金の開発にお
いて、平面応力破壊靱性が特に強調される。
本発明は、本質的成分として、銅、リチウム、マグネ
シウム、銀および1つまたはそれ以上の結晶粒精錬性元
素(grain refining element)を含む低密度アルミニ
ウム基合金を提供する。合金はまた、シリコン、鉄およ
び亜鉛の如き付随する不純物を含有してもよい。適当な
結晶粒精錬性元素は、すくなくともジルコニウムを含
み、そしてジルコニウムの一部をチタン、マンガン、ハ
フニウム、スカンジウムおよびクロムの1つまたは組み
合わせで置換してもよい。本発明のアルミニウム基低融
点合金は、実質的に下記式よりなる。
CuaLibMgcAgdZreAlbal ここで、a、b、c、dおよびeは、各合金成分の重量
%を示し、balは、不純物および/または結晶粒精錬性
元素のような他の成分を含有してもよいアルミニウムの
残分である。
本発明の好ましい実施態様は、符号a、b、c、dお
よびeは指示値が、次の特定の関係を満たす合金であっ
て、 2.4<a<3.5 1.35<b<1.8 6.5<a+2.5b<7.5 2b−0.8<a<3.75b−1.9 0.25<c<0.65 0.25<d<0.65 0.08<e<0.25 Si、およびFeの如き不純物の各々0.25重量%まで、そし
て最高合計量0.5重量%までの不純物を含有するもので
ある。より一層好ましい組成は、0.08および0.16の間の
値をもつ。他の結晶粒精錬性元素は、ジルコニウムに加
えて添加してもよい。結晶粒精錬性元素の添加の目的
は、鋳造の間において結晶粒サイズを制御すること、ま
たは熱処理およびその後の機械的加工の間において、再
結晶を制御することにある。1つの結晶粒精錬性元素の
最大量は約0.5重量%までであり、そして、結晶粒精錬
性元素の組合せの最大量は、約1.0重量%までである。
最も好ましい組成は、次の合金である。
CuaLibMgcAgdZreAlbal ここで、aは3.05、bは1.6、cは0.33、dは0.39、e
は0.15であり、そしてbalはAlおよび附随する不純物が
合金の残分であることを示す。この合金は2.635g/cm3
密度を有する。
上記した制御された量の合金元素を持つ合金製品を提
供するには、強度と破壊靱性の両者の最も好ましい特性
を与えるために、特定の製造工程に従って合金を製造す
るのが好ましい。したがって、ここに記載するように合
金は、製造のためのインゴットまたはビレットとして供
給されて、鋳造品のために当該技術において現在用いら
れている鋳造技術によって適当な加工製品にされる。合
金はまた、上記した範囲の組成を持つ粉末状アルミニウ
ム合金のような微粉末から固められたビレットの形態で
供給される。粉末または粒状材料は、アトマイゼーショ
ン、機械的合金化および溶融紡糸の如き方法によって製
造することができる。インゴットまたはビレットは、予
備的に加工され、または成形されて、続いて加工操作を
行うための適当な原材料にする。主要な加工操作に先立
って、合金原材料は、好ましくは均質化処理(homogeni
zation treatment)されて、金属の内部組織を均質化
する。均質化温度は343゜〜499℃の範囲である。好まし
い時間は、上記均質化温度範囲で8時間またはそれ以上
である。
通常、加熱および均質化処理は、40時間より延長して
はならない。しかしながら、より長い時間は、一般には
有害である。均質化温度において20ないし40時間が、全
く適当であることが分かった。成分を溶解して加工性を
高めることに加えて、この均質化処理は最終粒子構造を
製造するのに役立つ分散相を析出すると思われ、重要で
ある。
均質化処理の後、金属は圧延処理または押出し処理を
行うことができ、さもなくば加工操作を施してシート、
板または押出し品のような原材料または最終製品に成形
するために好適な他の原材料を製造することができる。
すなわち、インゴットまたはビレットを均質化した
後、それを熱間加工または熱間圧延することができる。
熱間圧延は、260゜ないし510℃の範囲の温度で行われ、
典型的温度は316゜ないし482℃の範囲である。熱間圧延
は、圧延装置の能力によって決まるが、インゴットの厚
さを最初の厚さの4分の1に、または最終規格まで減少
する。冷間圧延はさらにゲージ厚み低減のために用いる
ことができる。
圧延された材料は、好ましくは、典型的には482゜な
いし560℃の範囲の温度において0.25ないし5時間の
間、溶体化処理される。さらに、最終製品およびその製
品を形成する操作に必要な所望の強度および破壊靱性を
得るために、製品は急速に冷却または送風冷却して、強
化される相の自由な析出を防止または最小にすべきであ
る。したがって、本発明の実施において、冷却速度は、
溶液温度から約93℃またはそれ以下の温度まで、少なく
とも1秒につき37.8℃であることが好ましい。好ましい
冷却速度は、504℃またはそれ以上の温度から約93℃の
温度まで、1秒につき少なくとも93℃である。金属が約
93℃の温度に達した後、次いで空冷する。本発明の合金
が例えば、スラブ鋳造品または圧延鋳造品である場合、
上記した工程の幾つかまたは全てを省略することが可能
であり、そしてそれは本発明の範囲内にある。
上記の溶体化処理および急冷の後、改良されたシー
ト、板または押出し品または他の加工製品は、人工的に
時効を行って強度を改善し、その場合破壊靱性がかなり
低下する。強度の改善に伴う破壊靱性の損失を最小にす
るために、時効に先立って、溶体化処理または冷却され
た合金製品、特にシート、板または押出し品は、好まし
くは室温において延伸する。
本発明の合金製品が加工された後、それを人工的に時
効を行って、航空機部品に非常に望まれる破壊靱性およ
び強度の組合せを得ることができる。これは、シートま
たは板、または成形物品を66゜ないし204℃の範囲の温
度で十分な時間処理して降伏強さをさらに増加させるこ
とによって実施することができる。好ましくは、人工的
時効は、合金製品を135゜ないし191℃の範囲の温度で少
なくとも30分間処理することにより実施される。好適な
時効の実行は、約160℃の温度において約8ないし24時
間の処理を意図している。さらに、本発明による合金製
品は、自然時効を含む当該技術においてよく知られてい
る典型的な不完全時効処理(underaging treatment)
の如何なるもので行ってもよいことが注目される。ま
た、単一時効工程について説明がなされたけれども、2
つまたは3つの時効工程のような多段時効工程を行っ
て、強度の増大および/または強度異方性の度合いの減
少の如き性質の改善がはかられる。例えば、従来技術の
アルミニウム合金AAX2095では、3.81cm(1.5″)ゲージ
の圧延板は、新規な2段時効処理によって強度異方性の
度合いが約55.15MPaまたは約40%減少した。新規な方法
の概要は次の通りである。
3.81cm(1.5″)ゲージの圧延板を加熱処理し、冷却
し、そして6%延伸した。143℃における20時間の慣用
の1段時効を用いた場合、T/2板の位置における縦方向
において599.78MPaの最高引っ張り降伏応力が得られた
が、一方、T/8板の位置における圧延方向に対して45度
の方向において、461.90MPaの最低引っ張り降伏応力が
得られた。板の固有の強度異方性から137.88MPaの強度
差が生じた。新規な多段時効処理を用いた場合、すなわ
ち、143℃で20時間の最初の工程、1時間につき10℃の
加熱上昇速度における143℃から204℃までの勾配時効
(ramped age)、続いての204℃における5分間の均熱
を行った場合、602.54MPaの引っ張り降伏応力が、T/2板
における縦方向において得られたのに対して、520.50MP
aの引っ張り降伏応力が、T/8板における圧延方向に関し
て45度の方向において得られた。最高および最低測定強
度値の強度差は、ただの82.73MPaであった。この値は、
慣用の1段処理を用いた場合に得られる137.88MPaの差
と比較すべきである。また、他の2段時効処理、例え
ば、上記と同様な第1の工程および182℃で1〜2時間
の第2工程の如き2段時効処理を用いることによって、
幾つかの改善がなされることが観察された。
本発明の合金では、新規な2段時効処理を用いること
によって、同様な改善が期待される。
延伸またはそれと等価の加工を、その様な多段時効工
程の前、または後に用いて、性質を改善してもよい。
本発明のアルミニウム−リチウム合金は、低密度高強
度合金の為の重要な性質を備える。特に、本発明の合金
組成は、コンディショニングによって475.69〜579.10MP
aの範囲に変化するが、579.10MPa程度の高さの最終の引
っ張り強さ(UTS)を示し、537.73MPa程度の高さで、そ
して427.43〜537.73MPaの間で変化する引っ張り降伏強
さ(TYS)、および11%までの伸びを示す。これらの性
質は、プレートゲージ製品のためにさらに高いものであ
る。これらは、低密度合金のために重要な性質であり、
そして、航空機および宇宙空間用途において用いるため
に構造要素を形成することが可能な合金をつくる。特
に、銅、リチウム、マグネシウムおよび銀の合金成分の
組合せ、およびそれらの量の臨界的制御、および銅−リ
チウム原子比が、優れた引っ張り強さおよび伸びを持つ
低密度合金を得ることを可能にすることが分かった。
本発明の好ましい方法において、合金を溶融状態にて
調製し、そして次いで鋳造してビレットにする。次いで
ビレットにおける応力を、316℃ないし427℃で6ないし
10時間加熱することによって除去する。応力の除去後、
ビレットは室温に冷却し、そして次いで均質化するか、
または応力除去温度から均質化温度まで加熱することが
できる。いずれの場合においても、ビレットは、1時間
につき約10℃の速度で、516℃ないし538℃の範囲の温度
に加熱し、その温度で4ないし24時間均熱処理し、そし
て空冷する。その後、ビレットは、圧延、押出し等のよ
うな通常の機械変形技術によって、使用できる物品に変
えられる。ビレットは、熱間圧延をしてもよく、そして
好ましくは熱間圧延が約482℃において開始することが
できるように約482℃ないし538℃に加熱する。温度は、
熱間圧延の間、482℃および371℃の間に維持する。ビレ
ットを熱間圧延して厚板製品(少なくとも3.81cmの厚
さ)を作製した後、その製品は一般には溶体化処理され
る。この熱処理は、538℃において1時間均熱処理し、
次いで冷水で急冷することを含んでもよい。製品を熱処
理した後、製品は一般に5ないし6%延伸する。次いで
製品は、種々の条件下での時効によってさらに処理する
ことができるが、しかし好ましくは160℃で8時間不完
全時効条件(underaged condition)で、または、16な
いし24時間ピーク強度条件で処理される。
処理の変形において、厚板製品は、約482℃および538
℃の間の温度に再加熱し、次いで熱間圧延して薄いゲー
ジ板製品(3.81cmより以下のゲージ)にする。温度は、
熱間圧延の間、約482℃および316℃の間に維持される。
製品は次いで、厚板製品に用いたと同様に熱処理され、
延伸および時効処理される。
さらに他の変形において、厚板製品は、熱間圧延して
約0.3175cmの厚さをもつ薄板を製造する。この製品は、
約316℃ないし371℃の範囲の温度において、約2時間な
いし8時間アニーリングする。焼きなまし板は周囲温度
に冷却し、次いで冷間圧延して最終のシートゲージにす
る。この製品は次いで、厚板および薄板製品と同様に、
熱処理、延伸および時効処理される。
本発明による合金のある実施態様において、溶体化処
理に先立つ薄いゲージ製品(シートおよび板の両者)の
好ましい処理は、製品を約316℃および約482℃の間の温
度において、2時間ないし12時間アニーリングするか、
また制御された速度で製品を約316℃から約482℃まで加
熱する勾配アニーリングを行うことを含む。
時効は、材料の破壊靱性および他の比較的高いレベル
の工学特性を維持しながら材料の強度を増加させるため
に実施される。本発明においては、高い強度が望ましい
ので、製品は約160℃において16〜24時間時効処理して
ピーク強度を得る。望ましい強度レベルを得るために
は、低い時効温度の場合よりも、温度が高ければ高いほ
ど、少ない時間が必要である。
下記の実施例は、本発明を説明するためのものである
が、本発明は、それらに限定されるものとして考慮すべ
きではない。
本発明にしたがって、表Iの下記の合金を製造した。
なお、表I中、合金Aおよび合金Fは比較のためのもの
である。
1.合金選択: 表Iに示すように、合金の組成は次の要件に基づいて
選択した。
a.密度 目標の密度範囲は、1立方センチメートルあたり2.60
2および2.657グラムの間である。合金の密度の計算値
は、1立方センチメートルあたり2.605、2.624、2.63
0、2.635、2.652および2.666グラムである。三つの合金
B、CおよびDの密度は、1立方センチメートルあたり
約2.630グラムであるので、他の変数の効果を調べるこ
とができる点に注目する。この作業において、6つの合
金の密度は、Li/Cu比(以下、「Li/Cu原子比」を意味す
るものとして記す。)、または全CuおよびLi含量を変化
させることによって調整され、一方Mg、Ag、およびZr含
量は、それぞれ、名目上0.4重量%、0.4重量%および0.
14重量%であった。
b.Li/Cu比 Al−Cu−Li基合金系について、δ′相およびT1相が、
主要強化析出物(predominant strenghthening preci
pitates)である。しかしながら、δ′析出物は、転位
により剪断され、そして破砕靱性に不利に作用する平面
滑りおよび局所変形作用をもたらす傾向がある。Li/Cu
比は、δ′およびT1相の間を仕切る主要な可変の制御さ
れる析出であるから、6つの合金組成は、3.58〜6.58間
のLi/Cu原子比から選択した。それゆえ、破壊靱性およ
びLi/Cu比は、相互に関連させることができ、そして臨
界的Li/Cu比が、受容される破壊特性のために確認する
ことができる。
c.全溶質含量 図1に示すように、与えられたLi/Cu比において良好
な破壊靭性を保証するために、6つの合金組成の全てが
非平衡溶融温度における推定された溶解度限界曲線より
低くなるように選ばれた。与えられたLi/Cu比におい
て、全溶質含量が減少するにしたがい、強度も減少す
る。与えられたLi/Cu比における低い全溶質含量による
強度低下を評価するために、強度および靭性について合
金Dを合金Bと比較した。
2.鋳造および均質化 6つの組成物を、直接冷却された直径(DC)22.86cm
(9″)の丸いビレットに鋳造した。ビレットは316℃
ない427℃の温度において8時間応力除去を行った。
ビレットは切断しそして2段階処理で均質化した。
1.10℃/時間で504℃まで加熱 2.504℃において8時間均熱 3.10℃/時間またはそれより遅い速度で538℃まで加熱 4.538℃において16時間均熱 5.室温間で送風冷却 6.ビレットの両側を等量機械加工して、圧延のための1
5.24cm(6″)厚さの圧延原材料の形成 3.熱間圧延 2つの平滑表面を有するビレットを熱間圧延してプレ
ートまたはシートにした。熱間圧延処理は次の通りであ
った。
[プレートのために] 1.510℃に予熱および3ないし5時間均熱 2.熱間圧延前に482℃に空冷 3.10.16cm(4″)の厚さのスラブに横圧延 4.1.905cm(0.75″)ゲージ板に縦圧延 5.室温まで空冷 [シートのために] 1.510℃に予熱および3ないし5時間均熱 2.熱間圧延前に482℃に空冷 3.6.35cm(2.5″)ゲージのスラブ(40.64cm(16″)製
品幅)に横圧延 4.510℃に加熱 5.482℃に空冷 6.0.3275cm(0.125″)に縦圧延 7.室温まで空冷 熱間圧延板およびシート製品の全ては次の追加の処理
を行った。
4.溶体化処理 [プレート] 1.905cm(0.75″)ゲージ板製品を60.96cm(24″)の
長さに切断し、そして538℃で1時間溶体化処理を行
い、そして冷水による急冷を行った。T3およびT8焼戻し
板製品の全ては、2時間以内に6%延伸した。
[シート] 0.3175cm(1/8″)ゲージシート板製品を10℃/時間
で316℃から482℃まで傾斜焼きなましを行い、次いで53
8℃で1時間溶体化処理を行い、そして冷水による急冷
を行った。T3およびT8焼戻し板製品の全ては、2時間以
内に5%延伸した。
5.人工的時効 [プレート] T8焼戻し特性を発現させるために、T3焼戻し板のサン
プルを160℃において12、16、および/または32時間時
効処理した。
[シート] T3焼戻し板のサンプルを160℃において8、16、およ
び24時間時効処理して、T8焼戻し特性を発現させた。
6.機械的試験 [プレート] 引っ張り試験を、0.889cm(0.350″)の円筒形試料の
縦方向について行った。平面応力破壊靭性試験を、W=
3.81cm(1.5″)のコンパクトテンション試料について
L−T方向に行った。
[シート] シートゲージ引っ張り試験を、幅0.635cm(0.2
5″)、長さ2.54cm(1″)の小さな断面を有する予備
サイズの平らな引っ張り試料について行った。平面応力
破壊靭性試験を、試験の前に疲労させて予備亀裂の生じ
た、幅40.64cm(16″)、長さ91.44cm(36″)の中央に
刻み目のある幅広パネル破壊靭性試験試料について行っ
た。
7.結果および検討 3つの合金A、BおよびCについてのシートゲージ特
性の試験結果を表IIに示す。合金D、EおよびFは、シ
ートゲージにおいて試験しなかった。図3において、平
面応力破壊靭性試験値が、3つの合金について引っ張り
降伏応力に対してプロットされた。強度/靭性特性を他
の商業的合金:AA7075−T6およびAA2024−T3と比較する
ために、目標の特性が合金AA2090−T8の性質と共に記録
される。図3に示される合金AA2090シートのデータは、
R.J.Rioja他の「Structure−Property Relationship
in Al−Li Alloy」、Westec Conference,1990からの
ものである。合金Aは、AA7075−T6のレベル以下の欄外
の性質を有するものであったが、合金Bおよび合金Cは
AA7075−T6およびAA2090よりも著しく改善されたことを
示した。合金Cは最良であり、合金Bは2番目であり、
そして合金Aは3番目であった。この傾向は3つの合金
のLi/Cu比に直接したがった(図2参照)。Li/Cu比が低
くなればなるほど、破壊靭性は良好になる。図2は、AA
70765−T6の所望の破壊靭性を満足するためには、好ま
しいLi/Cu原子比は5.8よりも低くすべきであることを示
している。合金CについてLi/Cu比4.8で最良の結果を得
ることができる。合金Aと合金Cとの間に平面応力破壊
靭性値に大きな差があることは、Li/Cu比が金属学的意
義を有していることを実証している。図4は、T8焼戻し
における合金Aおよび合金Cの透過電子顕微鏡試験の結
果を示し、δ′析出物およびT1析出物の密度が比較され
ている。Li/Cu比6.58の合金Aは、破壊靭性に不利に影
響するδ′析出物を高い密度で含む。これに対して、Li
/Cu比4.8の合金Cは、殆どがT1相析出物でδ′相をごく
少量の痕跡として含む。T1相粒子は、δ′相とは異な
り、容易に剪断されないので、平面滑り(planar slip
behavior)の傾向が少なく、より均質な滑りが生じ
る。Li/Cu比が5.8よりも高い合金は、合金Aのように、
破壊靭性に不利に影響するδ′相の密度が高くなること
が分かった(図3参照)。
1.905cm(0.75″)ゲージ焼戻し板の引張り試験およ
び平面応力破壊靭性試験の結果を表IIIに示す。この結
果は図5にプロットされ、強度/靭性特性がAl合金:AA
−7075−T651と比較されている。
表IIIおよび図5から、合金B、C、D、EおよびF
は良好な強度/靭性の関係を持ち、それらはAA7075−T6
51板よりも良好または匹敵する。しかしながら、高いLi
/Cu比の合金である合金Aは、AA7075−T651に比べて、
劣った破壊靭性特性をもつ。
比較し得るLi/Cu比を有する合金Dを合金Bと比較し
て、それら両者は良好な破壊靭性を持ち、そしてAA7075
−T651の強度要求を満足する。低い溶質含量のために、
合金Dの強度は合金Bよりも約48.258MPa低いが、しか
し合金Dは、僅かに高い破壊靭性を有する。合金Cおよ
び合金Eとの間にも同様な観察がなされる。与えられた
Li/Cu比における溶解度限界に比較してCuが0.5%少ない
合金Eは、その溶解度限界に比較してCuが0.25%少ない
合金Cよりも高い破壊靭性を示した。合金Eは、また、
合金Cよりも強度が僅かに低い。
合金Fは、高い強度と十分な破壊靭性をもつ。しかし
ながら、非常に高いCu含量のために、合金の密度は、1
平方センチメートル当たり2.657グラムの好ましい値よ
りも高い。
要約として、図2は、強度/靭性/密度の要求目標を
満足して、AA7075−T6を置換して少なくとも5%の重量
節約ができる、低密度、高強度、高靭性合金の好ましい
組成範囲(実線)を示す。好ましい組成範囲は次の考察
に基づいて構成することができる。
1.破壊靭性要件 a.好ましいLi/Cu比は5.8より以下である。
b.好ましいCu含量は、所定のLi/Cu比における非平衡溶
解度限界よりも低くすべきであり、好ましくはその様な
限界よりも少なくとも0.2%低くする。
所定のLi/Cu比における許容できるCu含量、または、
所定の全溶質含量のための要件は、もしも合金から作ら
れた構造物が使用寿命を全うするための許容される破壊
靭性特性の維持のために、高温安定性もまた必要である
ならば、より一層限定することが必要である。
高い温度環境において、好ましいCu含量は、所定のLi
/Cu比における非平衡溶解度限界よりも少なくとも0.3%
低くすべきである。例えば、重量%で名目上の組成が3.
6Cu−1.1Li−0.4Mg−0.4Ag−0.14Zr(溶解度限界より0.
5%低い)および3.0Cu−1.4Li−0.4Mg−0.4Ag−0.14Zr
(溶解度限界より0.5%低い)の合金は、149℃、163℃
および177℃の如き種々の高い温度において、100時間お
よび1,000時間の如き長期間の露出で、 以上の破壊靱性値(Klc)を維持することが可能であ
る。これに対して、名目上の組成が3.48Cu−1.36Li−0.
4Mg−0.4Ag−0.14Zr(溶解度限界より0.25%低い)の合
金の破壊靱性は、163℃において100時間の熱露出の後、 以下の受容できない値に低下する。強度および破壊靱性
の最良の組み合わせをもつ熱的に安定な合金は、名目上
の組成3.6Cu−1.1Li−0.4Mg−0.4Ag−0.14Zrをもつ合金
である。
2.最小強度要件 好ましいCu含量は、所定のLi/Cu比における溶解度限
界よりも0.8%より低くなるべきではない。
3.密度要件 合金は、立方センチメートル当り2.616および2.657グ
ラムの間の密度を持つ。図3に示すように、CuおよびLi
含量は、2.657グラムのiso−密度線の右側にあるべきで
ある。
上記機械的および物理的性質の要件を満たす合金のCu
およびLi成分の好ましい組成の区域が図2に説明されて
いる。コーナーの値は、重量%で、2.9%Cu−1.8%Li、
3.5%Cu−1.5%Li、2.75%Cu−1.3%Liおよび2.4%Cu−
1.6%Liである。これらの値によって次の比率が決定さ
れる。
(1)6.5<(Cu−2.5Li)7.5;および (2)(2Li−0.8)<Cu<(3.75Li−1.9) 本発明は、ある好ましい実施態様を参照して記述し
た。しかしながら、当業者において明らかになるそれら
の明白な変形のように、本発明は、それらに限定される
と考えるべきではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C22F 1/00 694 C22F 1/00 694A (72)発明者 ピッケンス, ジョセフ ロバート アメリカ合衆国 20705 メリーランド 州,ベルツビル, 35番アベニュー 11603 (72)発明者 チョー, アレックス アメリカ合衆国 23233 バージニア州, リッチモンド, シルバーブルック ド ライブ 10300 (56)参考文献 特開 平2−274835(JP,A) 特開 平3−107440(JP,A) 特開 昭58−157942(JP,A) 特開 昭60−2644(JP,A) 特開 昭61−52345(JP,A) 米国特許5032359(US,A) 米国特許5076859(US,A) 国際公開91/11540(WO,A1) 国際公開89/1531(WO,A1) 国際公開91/9808(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 21/00 - 21/18 C22F 1/04 - 1/057

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式よりなり、 CuaLibMgcAgdZreAlbal ここで、a、b、c、d及びeは、重量%による各合金
    成分の量を示し、そしてここで2.4<a<3.5、1.35<b
    <1.8、6.5<a+2.5b<7.5、2b−0.8<a<3.75b−1.
    9、0.25<c<0.65、0.25<d<0.65および0.08<e<
    0.25であり、そしてbalは残分がAl及び不可避的不純物
    であることを示し、該合金は2.616ないし2.657g/cm3
    範囲の密度をもち、Li/Cu原子比が3.58および5.8の間に
    維持され、そしてCu含量が所定のLi/Cu原子比における
    非平衡溶解度限界以下であり、該合金は、δ′相析出物
    を最小量含み、そのためT8焼戻し処理された時に、合金
    の破壊靱性特性が7075−T6の平面応力破壊靱性と少なく
    とも同等に良好であることを特徴とする低密度アルミニ
    ウム基合金。
  2. 【請求項2】合金が、合計0.5重量%までの不純物およ
    び粒子精錬性元素を含有するが、しかし、単一の元素は
    0.25重量%より多い量は存在しないことを特徴とする請
    求の範囲第1項に記載のアルミニウム基合金。
  3. 【請求項3】シート製品の形態において、最終引っ張り
    強さが475.69〜579.10MPaの範囲であり、引っ張り降伏
    強さが427.43〜537.73MPaの範囲であり、そして伸びが1
    1%までである請求の範囲第1項に記載のアルミニウム
    基合金。
  4. 【請求項4】2.630g/cm3の密度をもつ請求の範囲第1項
    に記載のアルミニウム基合金。
  5. 【請求項5】一つの軸がCu含量を、他の軸がLi含量を示
    すグラフにおいて、Cu/Li比が次のコーナーによって定
    義される区域内にある請求の範囲第1項に記載のアルミ
    ニウム基合金: (a)2.9%Cu−1.8%Li;(b)3.5%Cu−1.5%Li;
    (c)2.75%Cu−1.3%Liおよび(d)2.4%Cu−1.6%L
    i。
  6. 【請求項6】下記式よりなる低密度アルミニウム基合
    金。 CuaLibMgcAgdZreAlbal ここで、a、b、c、dおよびeは、重量%による各合
    金成分のバランスを示し、そしてここでaは3.05、bは
    1.6、cは0.33、dは0.39、eは0.15であり、そしてbal
    は残分がAl及び不可避的不純物であることを示し、そし
    て密度が2.635g/cm3であり、Li/Cu原子比が4.8であり、
    そしてCu含量が与えられたLi/Cu原子比における非平衡
    溶解度限界以下であり、該合金は、δ′相析出物を最小
    量含み、そのためT8焼戻し処理された時に、合金の破壊
    靱性特性が7075−T6の平面応力破壊靱性と少なくとも同
    等に良好であることを特徴とする低密度アルミニウム基
    合金。
  7. 【請求項7】次の工程よりなるアルミニウム合金製品の
    製造方法: a)次の組成の合金をインゴットまたはビレットとして
    鋳造し、 CuaLibMgcAgdZreAlbal ここで、a、b、c、d、eおよびbalは、重量%によ
    る各合金成分の量を示し、そしてここで2.4<a<3.5、
    1.35<b<1.8、6.5<a+2.5b<7.5、2b−0.8<a<3.
    75b−1.9、0.25<c<0.65、0.25<d<0.65および0.08
    <e<0.25であり、該合金は2.616ないし2.657g/cm3
    範囲の密度をもち、Li/Cu原子比が3.58および5.8の間に
    維持され、そしてCu含量が与えられたLi/Cu原子比にお
    ける非平衡溶解度限界以下であり、該合金は、δ′相析
    出物を最小量含み、そのためT8焼戻し処理された時に、
    合金の破壊靱性特性が7075−T6の平面応力破壊靱性と少
    なくとも同等に良好である、 b)加熱によってインゴットまたはビレットの応力を除
    去し、 c)該インゴットまたはビレットを加熱によって均質化
    し、高温で均熱処理し、そして冷却し、 d)該インゴットまたはビレットを最終ゲージ製品に圧
    延し、 e)該製品を均熱によって熱処理しそして次いで冷却
    し、 f)製品を5ないし11%延伸し、そして g)該製品を加熱することによって時効処理する。
  8. 【請求項8】請求の範囲第1項のアルミニウム合金から
    製造された宇宙空間機体構造物。
  9. 【請求項9】請求の範囲第2項のアルミニウム合金から
    製造された宇宙空間機体構造物。
  10. 【請求項10】請求の範囲第3項のアルミニウム合金か
    ら製造された航空機の機体構造物。
  11. 【請求項11】請求の範囲第4項のアルミニウム合金か
    ら製造された航空機の機体構造物。
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