JP3314471B2 - 水系液体試料の酸化装置 - Google Patents

水系液体試料の酸化装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水系液体試料の酸化装置
に関する。詳しくは、浮遊物を有していてもよい水系液
体試料の触媒との反応に先立ち、試料を酸化処理するた
めの酸化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水等の水系液体中の全窒素を測定するた
めの酸化装置としては、例えば、図7に示される縦型の
ものが使用されている。図7に示す縦型の装置は、下方
部に触媒が充填され、該触媒の上下に石英綿を積層され
た反応管21の上部に設けられた酸素ガス供給口22よ
り酸素ガスを供給し、加熱炉23により反応管を加熱
し、試料導入口24より反応管の上部から浮遊物を有し
ていてもよい水系液体試料を反応管内に導入し、触媒部
より上流の反応管空間部で熱分解した後、酸化反応を行
うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示す装置には次のような難点があった。即ち、例えば試
料中にアルカリ金属塩を含む場合には、反応管や石英綿
の著しい失透が生じ、さらには試料中に不溶解物や無機
塩類等の難熱分解物が含有されていた場合には、これら
の石英綿上への堆積による酸素ガス流路の閉塞や内圧の
増加が発生し、その結果、反応管の強度低下や分析精度
の悪化、再現性の不良などが生じるという難点があっ
た。また、上記難点を未然に防止するには、石英綿の交
換、触媒の洗浄または反応管の交換等を頻繁に行うこと
が必要で、メンテナンスが煩雑であるという難点があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる難
点を克服して浮遊物を有していてもよい水系試料中の酸
化反応を行うことを可能とする酸化装置を得るべく鋭意
検討の結果、反応管を二重管とし、反応内管の下端部を
閉鎖し、中間部に開孔部を設けた構造とすることによ
り、前記課題が解決されることを見出し本発明に到達し
た。
【0005】本発明の目的は、高精度及び高再現性の酸
化反応を可能とする酸化装置を提供することにある。本
発明の他の目的は、メンテナンス操作が容易な酸化装置
を提供することにある。本発明の別の目的は、試料中の
触媒の汚染物質、酸化触媒反応阻害物質を触媒と接する
ことなく除去することが可能な酸化装置を提供すること
にある。
【0006】さらに本発明の別の目的は、反応管の失透
や石英綿上への難熱分解物の堆積を防ぎ、連続測定に使
用可能な酸化装置を提供することにある。しかして、か
かる本発明の目的は、縦型加熱炉内に反応管を配置し、
反応管の上端部に水系液体試料の導入口および酸素ガス
供給口を設け、反応管の下端部を測定器に通ずる連絡口
とする水系液体試料の酸化装置において、前記反応管を
外管と内管よりなる二重管とし、前記外管の下方部には
空間を形成するように前記内管の下端部を前記外管の中
間部に位置させ、前記内管の上端部に前記試料導入口お
よび前記酸素ガス供給口を設けるとともに、中間部に試
料を流通させる開孔部を設け、下端部を閉鎖して、該開
孔部の下方に難熱分解物を捕捉し得るトラップ部を形成
させ、一方、前記外管には、上端部に前記酸素ガス供給
口を設け、下方部に反応触媒の充填層を設け、かつ下端
部を測定器に通ずる連絡口となるように構成したことを
特徴とする水系液体試料の酸化装置、によって容易に達
成される。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の酸化装置は、縦型加熱炉内に配置された外管と内
管よりなる二重の反応管によって構成されており、外管
の下方部に空間を形成するように内管の下端部を外管の
中間部に位置させ、内管の上端部に前記試料導入口およ
び前記酸素ガス供給口を設け、中間部に試料を流通させ
る開孔部を有し、下端部を閉鎖して、該開孔部の下方に
難熱分解物を捕捉し得るトラップ部を形成させ、一方、
外管には、上端部に酸素ガス供給口を設け、下端部を測
定器に通ずる連絡口となるように構成されており、外管
の下方部には反応触媒の充填層が設けられている。
【0008】本発明における反応管は、二重管であっ
て、内管および外管はそれぞれ耐熱性ガラス等で形成す
ることができる。また、内管は外管に対して着脱可能な
構成となっているのが好ましい。本発明において試料の
導入口へは、通常の導入手段、例えば、マイクロシリン
ジ、オートサンプルインジェクター等により試料を導入
することができる。
【0009】本発明の内管と外管の径の比率は、特に限
定はされないが、一般的には内管は外管の径の1/2倍
以上の径を有する。本発明の内管は、外管の下方に空間
を形成するように、下端部を外管の中間部に位置させて
おり、上端部に前記試料導入口および前記酸素ガス供給
口が設けられ、下端部は閉鎖されている。
【0010】内管の下端部は、試料中にアルカリ金属塩
や不溶解物、無機塩類等の難熱分解物が含有されている
場合に、これらを捕捉し得るトラップ部を形成する。内
管のトラップ部は、図1および図2に示すように内管の
一部であってもよいし、図3に示すように開口した内管
に、内管と着脱可能な構成であってもよい。本発明の内
管は、中間部に複数の開孔部を有するが、該開孔部は、
内管壁に設けられてもよいし、内管と下端部の接合箇所
に設けられてもよい。開孔部の形状は特に限定はされな
いが、一般的には図1に示すような円形状、図2に示す
ようなスリット状である。開孔部は、加熱炉内に配置さ
れる内管部の表面積に対して0.1%以上であることが
好ましい。
【0011】本発明の外管は、上端部に酸素ガス供給口
が設けられ、下方部に反応触媒の充填層を設け、かつ、
下端部が測定器に通ずる連絡口となるように構成されて
いる。外管の下方部とは、内管の最下端部よりも下方の
部分を示す。本発明の外管は、下方部に反応触媒の充填
層が設けられ、該充填層の上には空間が形成されてい
る。該反応触媒の充填層の構成は特に限定されないが、
例えば、石英綿、触媒、石英綿をこの順に積層すること
により構成される。
【0012】図4は、内管と外管の接着部の模式図であ
る。外管に取り付けられた外管保持具12と内管に取り
付けられた内管保持具13とを相互に螺合させる。な
お、試料供給部5は試料供給部保持具14に螺合させ、
該試料供給部保持具と内管保持具とをボルト等の適当な
部材(図示せず)で接合させる。また、内管の酸素ガス
供給口6は図4に示すように、試料導入口5からの導管
15に接続させるか、あるいは直接内管にガスを供給す
る構造としてもよい。
【0013】図5は、本発明にかかる浮遊物を有してい
てもよい水系液体試料の酸化装置の模式図である。二重
構造の反応管の内管1および外管2にそれぞれ酸素ガス
供給口3より酸素ガスを供給し、加熱炉4により二重反
応管を加熱した状態で、試料導入口5を通じて水系液体
試料を内管1に導入する。試料は内管1で熱分解される
が、試料の難熱分解物は内管のトラップ部8に捕捉され
る。熱分解された試料は、内管開孔部7を経て外管2へ
放出される。外管2の下方部に形成された空間には、触
媒層9が充填されている。充填された触媒の上下には、
触媒の飛散防止もしくは落下防止のために耐熱性充填材
10を配置する。充填された触媒は、さらに試料の酸化
反応を完全に行うために、例えばアルミナに担持された
白金等の酸化触媒であってもよいし、他の反応を目的と
する触媒であってもよい。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によりさ
らに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、これらの実施例および比較例に限定されるもので
はない。以下の実施例および比較例において、窒素分析
装置は三菱化成(株)製”TN−05”を用い、試料導
入装置は三菱化成(株)製”ASIオートサンプルイン
ジェクター”を用いた。また、窒素分析装置の加熱炉
は、内管部は600℃、触媒層は800℃に設定した。
また、実施例においては、開口率3.2%の円形状の開
孔部を有する内管および外管を用い、比較例において
は、内管を用いず外管のみを用いて測定を行った。さら
に、酸素ガス流量は、実施例においては、内管0.1リ
ットル/分、外管0.4リットル/分とし、比較例にお
いては、外管0.5リットル/分とした。
【0015】実施例1 3%塩化ナトリウム水溶液中に窒素10ppmを含有す
る試料を標準試料とし、本発明の酸化装置を用いて窒素
量を測定した。測定結果は、9.9ppmであり、水溶
液中にアルカリ塩が含有されているにもかかわらず、高
精度の測定結果が得られた。
【0016】実施例2 炭素100ppmを含有する水溶液中に窒素10ppm
を含有する試料を標準試料とし、本発明の酸化装置およ
び外管のみの酸化装置を用いて、それぞれ100回ずつ
試料の連続測定を行った。また、本発明の酸化装置を用
いて、さらに連続測定を繰り返した。
【0017】測定結果を表−1および図6に示した。
【0018】
【表1】 尚、表−1中、CVは変動係数=(標準偏差/平均値)
×100(%)を表すものとする。
【0019】表−1から明らかなように、本発明の酸化
装置を用いた場合には、水溶液中に有機物が含有されて
いるにもかかわらず、連続測定をおこなっても高精度の
測定結果が得られた。また、図6から明らかなように、
本発明の酸化装置を用いた場合には、500回以上の連
続測定を好適に行うことができた。
【0020】
【発明の効果】本発明の酸化装置によれば、高精度およ
び高再現性の酸化反応が可能となるだけでなく、メンテ
ナンス操作が容易で、試料中の触媒の汚染物質、酸化反
応阻害物質を触媒と接することなく除去することが可能
となり、反応管の失透明や石英綿上への難熱分解物の堆
積を防ぎ、連続測定を行うことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の反応内管の一例を示す模式図であ
る。
【図2】 本発明の反応内管の一例を示す模式図であ
る。
【図3】 本発明の反応内管の一例を示す模式図であ
る。
【図4】 本発明の酸化装置の内管と外管の接着部の模
式図である。
【図5】 本発明の酸化装置の一例を示す模式図であ
る。
【図6】 本発明の反応管を用いた連続測定結果を示す
グラフである。
【図7】 従来の縦型酸化装置の一例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1:内管 2:外管 3:外管の酸素ガス供給口 4:加熱炉 5:試料の導入口 6:内管の酸素ガス供給口 7:開孔部 8:トラップ部 9:触媒層 10:耐熱性充填材 11:ガス切換手段 12:外管保持具 13:内管保持具 14:試料導入口保持具 15:導管 21:反応管 22:酸素ガス供給口 23:加熱炉 24:試料供給口

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦型加熱炉内に反応管を配置し、反応管
    の上端部に水系液体試料の導入口および酸素ガス供給口
    を設け、反応管の下端部を測定器に通ずる連絡口とする
    水系液体試料の酸化装置において、前記反応管を外管と
    内管よりなる二重管とし、前記外管の下方部には空間を
    形成するように前記内管の下端部を前記外管の中間部に
    位置させ、前記内管の上端部に前記試料導入口および前
    記酸素ガス供給口を設けるとともに、中間部に試料を流
    通させる開孔部を設け、下端部を閉鎖して該開孔部の下
    方に難熱分解物を捕捉し得るトラップ部を形成させ、一
    方、前記外管には、上端部に前記酸素ガス供給口を設
    け、下方部に反応触媒の充填層を設け、かつ下端部を測
    定器に通ずる連絡口となるように構成したことを特徴と
    する水系液体試料の酸化装置。
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