JP3314135B2 - 光ファイバ電流センサ - Google Patents

光ファイバ電流センサ

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JP3314135B2 JP09098296A JP9098296A JP3314135B2 JP 3314135 B2 JP3314135 B2 JP 3314135B2 JP 09098296 A JP09098296 A JP 09098296A JP 9098296 A JP9098296 A JP 9098296A JP 3314135 B2 JP3314135 B2 JP 3314135B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ中を伝
搬する直線偏光の偏波面がファラデー効果によって回転
する原理を利用した電流センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光の偏波面が磁界の作用により回転する
ファラデー効果を利用した電流の測定方法が知られてい
る。
【0003】被測定電流が流れている導体の周囲を周回
する光路に光ファイバを用いた光ファイバ電流計測装置
は、例えば、Optics and Laser Technology,Feburary(1
980),pp.25にその原理的構成が示されている。
【0004】これは図11に示すようになっており、光
源71からの光は偏光子72を通って直線偏光に整形さ
れた後、入射端からセンシングファイバ73に入射す
る。センシングファイバ73中を伝搬する直線偏光は導
体74に流れる電流の作る磁場によるファラデー効果で
偏波面が回転し、センシングファイバ73の出射端から
出射した光は検光子75によって2つの直交する偏光成
分に分けられ、各偏光成分の強度が受光素子76、77
によって計測され、さらに光信号演算装置78によって
電流値に換算される。
【0005】ところでこのような光ファイバ電流センサ
を被測定電流が流れている電流の外周に設置する場合に
は、外部磁界の影響を受けないように導体74の周囲を
センシングファイバ73で周回させることが望ましい。
また実用的な電流計測装置では光源71からの光を偏光
子72に導く導光ファイバ(入射ファイバ)79、検光
子75の光を受光素子76、77に導く導光ファイバ
(出射ファイバ)80も必要で、かつこれらが偏光子7
2、検光子75、センシングファイバ73と光学的に接
続されたモジュールを実現する必要がある。
【0006】そこで、本発明者らは、円環状の枠体を導
体の外周に設置し、この枠体にセンシングファイバを固
定する構造を開発し、平成7年に行われた電気学会全国
大会で発表した(吉田他:平成7年電気学会全大,28
−3a)。
【0007】図12には、この学会で発表した光ファイ
バ電流センサのセンシングファイバと偏光子及び検光子
を固定する構造が示されている。同図において、符号8
1で示した部材がセンシングファイバであり、このセン
シングファイバ81は導体(図示省略)の外周に設置さ
れた円環状の枠体82の外周に周回するように配置され
ている。
【0008】取付台83は、枠体82の外周側面に一体
的に固設されていて、ホルダを含む偏光子84と光学箱
85とが取付台83に保持されている。偏光子84は、
センシングファイバ81に直線偏向光を導くものであっ
て、その出射端側がセンシングファイバ81の入射端8
1aに接続されているとともに、偏光子84の入射端側
には、外部から偏光子84に光を導く入射ファイバ86
が配置されている。
【0009】光学箱85には偏光面の回転を光の強度に
変換するための検光子やプリズムなどが内蔵されている
とともに、これらの情報が含まれている光信号を外部に
抽出する出射ファイバ87が接続されている。ところ
が、このような構成のセンシングファイバ81の固定構
造には、以下に説明する技術的な課題が存在していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、上記構成の
センシングファイバ81の固定構造では、偏光子84は
ホルダを含めると比較的長く枠体82の接線方向に延び
ており、また、光学箱85は、その厚さの中心近傍にセ
ンシングファイバ81の出射端81b側の接続部分が設
けられているので、センシングファイバ81の入、出射
端81a、81bは、枠体82の外周から浮かして離れ
た位置まで導く必要がある。
【0011】この場合、取付台83の周端側の形状を枠
体82の曲率に倣うように形成することが難しいこと
と、センシングファイバ81の強度に限界があるので、
これを大きな力で引張りながら配置すると切断するおそ
れがあることに起因して、センシングファイバ81が、
取付台83と枠体82との接続部の近傍や、光学箱85
から取付台83に至るまで浮いていた。
【0012】センシングファイバ81にこのような浮き
があると、振動などの外力が加わった際にその物理的な
形状が変化し、測定精度が低下するという問題が発生す
る。つまり、この種の光ファイバ電流センサでは、ファ
ラデー効果による偏波面の回転を検出して電流の大きさ
を測定するが、センシングファイバ81の物理的な形状
が変化した場合にも偏波面が回転し、この回転がファラ
デー効果によるものと、センシングファイバ81の物理
的な形状変化によるものとの区別が困難なため、誤差の
原因となる。
【0013】また偏光子84、検光子を内蔵されている
光学箱85が枠体82の外周から径方向外方に飛び出し
ているため、これらが枠体82そのものの振動に比べ、
より一層振動しやすく、これも測定精度を低める原因と
なっていた。
【0014】また、センシングファイバの台座を必要と
するため、部品点数が増加するとともに、枠体より迫り
出した部分が多く、センサが大型化していた。
【0015】本発明の目的は、上述した従来技術の問題
点を解消して、センシングファイバの物理的な形状変化
を防止し、振動の影響を低減することにより、高精度の
電流測定を実現できる小形の光ファイバ電流センサを提
供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、測定すべ
き電流が流れる導体の周囲に巻回されたセンシングファ
イバと、センシングファイバの入射端に直線偏光を入射
する偏光子部と、センシングファイバの出射端からの出
射光を偏波成分に分離する検光子部とを備えた光ファイ
バ電流センサであって、 上記導体に対してこれと鎖交す
る高剛性の環状の枠体を設け、該枠体に上記検光子部と
上記偏光子部を取り付け、上記センシングファイバを上
記枠体に巻回して固定するとともに、このセンシングフ
ァイバの入出射端を上記検光子部及び上記偏光子部に接
続し、上記環状枠体の中心から測った上記センシングフ
ァイバの入射端と出射端の間の角度差を2πラジアンの
整数倍としたことを特徴とする光ファイバ電流センサで
ある。
【0017】上述の発明によれば、環状枠体の中心から
測ったセンシングファイバの入射端と出射端の間の角度
差を2πラジアンの整数倍としたものである。このよう
にセンシングファイバの入出射端間の角度差を2πラジ
アンの整数倍としたので、センシングファイバの入出射
端間の相対変位が極めて小さくなり、測定誤差が極めて
小さくなる。
【0018】また、枠体を高剛性の枠体としたので、枠
体自身の変形が起こりにくく、枠体に巻回したセンシン
グファイバの物理的形状が変化しにくい。また、センシ
ングファイバを枠体に固定したので、ファイバの振幅が
極めて小さくなり、振動によるセンサ出力への影響を低
減することができる。また、第2の発明では、枠体に設
けた切欠部に検光子部と偏光子部を埋設して枠体に固着
したので、センシングファイバの入出射端部の変位を抑
制することができる。更に、センシングファイバを枠体
外周から離れずに検光子部あるい偏光子部に接続したの
で、入出射端の接続部でも枠体からセンシングファイバ
が遊離することがない。
【0019】第3の発明は、第1の発明ないし第2の発
明において、枠体の外周に溝を形成し、この溝に沿って
センシングファイバを巻回したものである。枠体に形成
した溝に沿ってセンシングファイバを巻回すると、枠体
への密着が容易に行える。
【0020】第4の発明は、第1の発明ないし第3の発
明において、枠体にファイバの余長を収納固定する余長
収納部を設けたものである。余長収納部を設けた場合に
は、ファイバに過大な張力が加わるのを防止することが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。
【0022】図1に本発明の実施の形態による光ファイ
バ電流センサの全体外観図を示す。4は測定すべき電流
が流れる導体である。2は導体4と鎖交する円環状の枠
体であり、高い剛性をもつ金属、例えばステンレス、ア
ルミニウム合金などの高い剛性をもつ金属、あるいはガ
ラス繊維、セラミック繊維、炭素繊維などで強化した繊
維強化プラスチック等でできている。枠体2の外周にセ
ンシングファイバ1が固定される。12は検光子部であ
る。なお偏光子部21は検光子部12と枠体2の軸方向
に重なる近傍位置に配置されているため図示されていな
い。検光子部12、偏光子部21はいずれも枠体2の切
欠部22、32に一部埋設されており、図1では検光子
部12の上部のみが枠体2の外周から飛び出している。
13はセンシングファイバの余長を収納する余長収納部
である。検光子部12には2本の出射ファイバ14aと
14b、偏光子部21には入射ファイバ15が接続され
ている。
【0023】図2は偏光子部21の枠体2への取付構造
を示す断面図である。偏光子部21は薄膜偏光子素子を
挟んで、センシングファイバ1と入射ファイバ15が突
き合せ接続され、全体が細い円筒形スリーブに収納され
た密閉構造の光学ユニットである。偏光子部21を保持
するV溝状をした切欠部22は、センシングファイバ1
が枠体2外周から離れないような深さになるように寸法
が選ばれ、偏光子部21はこれに保持されるごとく押え
板23によって強固に固定されている。押え板23は図
示しないボルトによって枠体2に固定されている。
【0024】図3は検光子部12の枠体2への取付構造
を示す断面図である。検光子部12は内部に検光子素子
として複屈折結晶等を含む直方体の筐体構造であり、セ
ンシングファイバ1と2本の出射ファイバ14a、14
bが接続されている。検光子部12は枠体2に形成され
た矩形状の切欠部32に嵌合し、図示しないボルトによ
って枠体2に強固に固定されている。検光子部12を嵌
合する切欠部32の寸法は、検光子部12に接続された
センシングファイバ1が枠体2外周から離れないように
決められている。
【0025】検光子部12の検光子素子で分離された偏
光成分は2本の出射ファイバ14a、14bによって受
けられ、それらの光強度信号は受光素子(図示せず)に
よって電気信号に変換され、光信号演算装置(図示せ
ず)によって電流値が算出される。
【0026】図4は上述した偏光子部21と検光子部1
2の枠体2への取付構造を枠体2の外周面方向から見た
図である。検光子部12と偏光子部21とはセンシング
ファイバ1が丁度一周となるように、その端部が配置さ
れている。すなわち、環状枠体2の中心から測った偏光
子部21におけるセンシングファイバ1の入射端面と、
検光子部12内のセンシングファイバ1の出射端面との
角度差は2πラジアンである。この角度差を丁度2πラ
ジアンとするため、偏光子部21を収納する切欠部22
と検光子部12が嵌合される切欠部32にはそれぞれ外
周方向の移動を許容するだけの長さを設け、これらの配
置を調整した後、固定する構造となっている。
【0027】センシングファイバ1は直径約0.5mm
であり、枠体2外周に形成された幅1mm、深さ1mm
の溝53に沿って巻回し、溝53の間隙にはシリコーン
樹脂が充填され、センシングファイバ1が動かないよう
固定されている。偏光子部21、検光子部12の取付構
造により偏光子部21、検光子部12の近傍でもセンシ
ングファイバ1は枠体2外周から離れることなく固定さ
れる。
【0028】また偏光子部21と検光子部12を図4に
示すように配置するために、センシングファイバ1を固
定する溝53は、枠体2外周の一部に段差を設け、枠体
2を一周したとき、センシングファイバ1がその段差に
移行して枠体2外周の異なる位置に戻るように作られて
いる。なお、段差を設ける代りに溝53を螺旋状に形成
してもよい。
【0029】上記のようにセンシングファイバ1が丁度
一周となるように検光子部12と偏光子部21を配置し
た場合、センシングファイバ1の長さがわずかに枠体2
の外周長より長くなることが起こり得る。この長くなっ
た部分を固定するためにセンシングファイバ1の余長収
納部が設けられる。図5は余長収納部13の取付状態を
示す概念図であり、センシングファイバ1を納める枠体
2に形成された溝53に沿って台座51が枠体2外周面
に取付けられ、台座51に置かれたセンシングファイバ
1を上蓋52が挟んで固定する。この固定はボルト54
によって行う。
【0030】しかしながら、この余長収納部13はセン
シングファイバ1の余長が短く溝53内部に収納できる
場合は当然ながら設ける必要はない。
【0031】なお、上記の説明ではセンシングファイバ
1が枠体2を一周した場合について説明したが、二周以
上巻回するようにしてもよい。その場合、センシングフ
ァイバの入射端と出射端の間の角度差は2πラジアンの
巻回数倍とする。
【0032】[発明の実施の態様]本発明の実施の態様
と作用を振動特性の解析によって説明する。
【0033】光ファイバを伝搬する直線偏光の偏波面方
位の回転量はRoss(J.N.Ross;Optical and Quantum Elec
toronics, 16(1984)455)によって式が与えられている。
それによれば、光ファイバが空間の点pと点qを曲線c
で結んでいて、点pから点qへと光が進んだ場合、偏波
面の回転量ΔFは曲線cに沿ったpからqへの線積分
【数1】 で表される。
【0034】ここで、τは曲線cの捻れ率、sは弧長で
ある。
【0035】
【数2】 上記の式に従って環状の枠体に巻付けられたファイバの
偏波面の回転を試算する。枠体の外周は円形であるとす
れば、振動による微小変位がないとき、ファイバのなす
曲線は
【数3】 で表わされる。ただしパラメータuを枠体中心からの角
度θに置き換えた。aは枠体の半径である。
【0036】
【数4】 a(cos θ+ δx ),a(sin θ+ δy ),a δZ と表わされる。振幅に相当するδx 、δy 、δz は無次
元の量である。
【0037】δz がゼロの場合、光ファイバの曲線は平
面曲線であり、δx 、δy がどのような値であろうと
も、捩れはゼロであるので式(2) は常にゼロである。従
って捩れにはδz が最も大きな影響を与えるので、δx
=δy =0の場合を扱う。このとき
【数5】 振動によって引き起こされる変形量はaδz などである
が、例えば50Hzで加速度が10Gという大きな場合
でも、振幅は1mm程度であり、枠体の半径が数10m
mから100mmとすれば、δx 、δy 、δz はいずれ
も10-2〜10-3のオーダの大きさである。
【0038】δは微小量であり2乗以上の項を省略でき
るが、δの微分は必ずしも微小量であるとは限らない。
しかしもしこれらも微小量である場合は2乗以上の項を
省略でき、以下のような簡単な式が得られる。
【0039】 ΔF=δz ( θin)-δz ( θout )+δz ''( θin)-δz ''( θout ) (8) θin、θout は入射端と出射端の角度である。この場
合、偏波面の回転量は途中の形によらず光の入口と出口
の変位量と2次微係数の差のみで決まる。
【0040】x成分、y成分にそれぞれδx 、δy とい
う微小量が加わった場合、τ(θ)の式は非常に複雑に
なるが、それらの3次までの微分が小さいという条件の
下では式(8) は同様に成立することが計算によって導か
れた。従って少なくともセンシングファイバの入射端と
出射端の相対的位置及びその2次微係数が変動しないよ
うにすることが肝要であることが判明した。
【0041】以上の理論をもとに考察すると、枠体に与
えられた振動がファイバの物理的形状の変化を引き起こ
すプロセスには以下の3点があり、現実の電流センサで
はこれらが複合していると考えることができる。
【0042】(1) 枠体からセンシングファイバが遊離
し、センシングファイバのみが振動することによってフ
ァイバの物理的形状が変化する。
【0043】(2) センシングファイバが枠体に十分強固
に固定されていてもファイバの取付台が振動することに
よってセンシングファイバの物理的形状が変化する。
【0044】(3) センシングファイバが枠体に十分強固
に固定され、且つファイバの取付台の振動が防止されて
いても、枠体自身の変形によってこれに密着したセンシ
ングファイバが枠体と同じ変形を受け、結果としてセン
シングファイバの物理的形状が変化する。
【0045】以下上記3点について行った実験結果を説
明する。
【0046】[実験1]枠体から遊離したセンシングフ
ァイバの振動の出力への影響を調べた。
【0047】図6に実験方法を示す。
【0048】振動発生機61から剛性の棒状振動子62
を延長し、棒状振動子62の先端に図12に示した電流
センサの取付台から遊離した部分のセンシングファイバ
63を載せて、センシングファイバ63だけを上下方向
に50Hzで振動させ、光信号演算装置64の出力波形
をオシロスコープ65で測定した。同時に振動センサを
棒状振動子62に接着固定し、振幅を振動測定器66で
モニタした。67は光源、14aと14bは出射ファイ
バ、15は入射ファイバである。
【0049】遊離した部分のセンシングファイバ63の
長さは約30mm、曲率半径は約60mmであり、その
ほぼ中央を棒状振動子62とセンシングファイバ63の
接点とした。
【0050】光信号演算装置64は本発明者らの発明
(特開平7−270505号公報)にしたがい、2つの
受光素子で得られた電気信号を交流分と直流分に分離
し、各々の交流分と直流分の除算信号を求め、次におの
おのの除算信号の差を最終出力として測定した。
【0051】図7に振幅に対する出力の関係を示す。出
力は振幅に対してほぼ比例関係があった。またその大き
さは振幅0.1mmでは360mVであり、この電流セ
ンサの電流感度から換算すると約130Aに相当すると
いう大きなものであった。
【0052】以上より、センシングファイバの振動は
0.1mm程度の振幅でも問題となるレベルの大きな影
響があることがわかった。すなわち、センシングファイ
バが空中に遊離したような構造は避けるべきであり、セ
ンシングファイバを枠体に固定することが極めて重要で
あることがわかった。
【0053】[実験2]センシングファイバの入射端と
出射端の相対変位による出力への影響を調べた。
【0054】偏光子部をz方向に変位させることでセン
シングファイバの入射端のz座標を変え、偏波面の回転
を調べる実験を行った。
【0055】図12に示すとおり、偏光子84は取付台
83の上に乗り、取付台83はボルト88によって枠体
82に固定されている。取付台83のボルト88を弛め
取付台83の下に隙間ゲージを挿入するという方法で偏
光子すなわちセンシングファイバ81の入射端のz軸座
標を変え、そのときの両偏波成分比の変化を調べること
により偏波面の回転角度を計算した。出射端の位置、す
なわち検光子部は固定されている。図8に横軸を入射端
の変位量、縦軸に偏波面の回転角度を示す。この割合は
z軸座標に対して直線的に変化しており、0.1mm当
たりの偏波面の回転は3.3×10-3ラジアンにも及ん
だ。これは該電流センサにおいては130Aに相当する
大きさであった。
【0056】すなわち式(8) で、第1項だけの寄与を見
れば、偏波面の回転量はファイバの入射端のz軸座標に
比例するが、本実験でこの事実が確認され、ファイバの
入射端と出射端の変位を抑制することが重要であること
が分かった。本実験は静的に変位を与えるという実験で
あるが、振動の場合は振幅に対応して出力に振動が現れ
ることになる。
【0057】本発明ではこの事実に基づき、偏光子部と
検光子部を枠体に埋設し、枠体に強固に固定しているの
で入出力部が変位しにくい。
【0058】[実験3]センシングファイバが枠体に密
着していても、枠体自身の変形によってこれに密着した
センシングファイバの物理的形状が変化する。このとき
の出力への影響をコンピュータシミュレーションによっ
て調べた。
【0059】
【数6】 で表わされる。しかし、その外周に密着したファイバは
極めて細いので、中心からの角度θだけで表わすことが
でき、かつその変形は小さいとしてよいので偏波面の回
転量の式として式(7) を用いることができる。このとき
枠体は円環状であるから周期的境界条件によりファイバ
の変位は基本的に三角関数で記述できる。一般には変位
は三角関数で級数展開されるが、ここでは単一モードだ
けが存在する場合について試算した。すなわちpを自然
数としてδz=εsinpθとすれば
【数7】 と表わされる。センシングファイバの入射端と出射端に
ついては、入射端はθin=0とし、出射端は2πラジア
ンの近傍で、θout =2π×ξ(ξ=0.97〜1.
0)の範囲において式(9) をシンプソン公式により計算
した。
【0060】ε=10-3とε=10-2の場合の結果を、
図9と図10に示す(pが2と3についてプロットす
る)。これらの図よりεあるいはPが大きいほど偏波面
の回転角度が大きくなることが分かった。さらに重要な
ことには、入射端と出射端の角度差が2πラジアンでは
偏波面の回転量は1×10-12 ラジアン以下で、実質的
には数値計算の誤差範囲内でゼロであるが、θout =2
π×0.995と入射端と出射端がわずかに完全周回か
ら離れていると、センシングファイバの入射端と出射端
の相対変位が生じる。これは[実験2]で説明したもの
と同様の状況が起きているものと解釈できる。
【0061】偏波面の回転量は振幅が大きいか、振動モ
ードが高次であるとき大きくなるが、現実の振動には様
々の振動モードが含まれ、その中にはpの大きいものも
必然的に含まれ、これを抑制することは困難である。し
たがって、入射端と出射端の角度差を極力2πラジアン
の整数倍に近づけ、かつファイバの振幅が大きくならな
いようにすることが重要であることが判明した。
【0062】なお δz =εcospθ と仮定して式(7) にしたがって計算した場合も、全く同
様の結論が得られた。
【0063】本発明では、枠体外周からセンシングファ
イバが遊離せず枠体に固定されていることにより、ファ
イバの振幅、すなわち式(9) におけるεが極めて小さく
なり、かつセンシングファイバが正確に枠体を2πラジ
アンの整数倍だけ周回するごとく偏光子部と検光子部が
配置されていることにより、センシングファイバの入出
力端の相対変位が極めて小さくなり、上述の[実験3]
で示した原因による測定誤差が極めて小さくなる。
【0064】以上の解析と実験によれば、本発明の態様
はこれまでに述べたものに限定されることはなく、例え
ば、偏光子部を検光子部に直接固定し、両者の相対変位
をより小さくすることも有効である。
【0065】また、偏光子部と検光子部を枠体と一体化
する目的でそれらを枠体に溶接固定することも好ましく
用いられる。
【0066】ファイバを枠体に密着巻回する方法として
は枠体に形成した溝に埋設するのみでなく、例えば、フ
ァイバを帯状の金属などに接着固定し、帯状金属を枠体
外周に固定するごとき方法も採用可能である。
【0067】ここで用いられるセンシングファイバは石
英ガラスファイバ、鉛ガラスファイバ、プラスチックフ
ァイバなどファラデー効果を有するものであれば全て使
用できる。しかし石英ガラスファイバは光弾性定数が大
きく、温度変化や外部の応力で複屈折が変化しやすいの
で、特公平3−13177号公報に示されているよう
に、光弾性定数の小さい鉛ガラスよりなるセンシングフ
ァイバを使用すれば、複屈折の問題が克服され、より高
い測定精度を実現するのに有利である。
【0068】以上の通り、本発明は、変電設備、送電設
備におけるガス絶縁開閉器用電流変成器、送電系統の事
故区間検出器など、振動の加わる環境下で用いられる光
電流センサに特に有用である。
【0069】なお、本発明は、センシングファイバの一
端から光が入射し、センシングファイバの終端で反射し
た光がセンシングファイバ中を戻り、センシングファイ
バから出射する光の偏光状態を計測する方式の、いわゆ
る反射型電流センサにも有効であることもこれまでの説
明によって明らかである。
【0070】
【実施例】
[実施例1]本発明の電流センサの振動誤差を測定し
た。図13に実験方法のブロック図を示す。実験は、測
定すべき電流を流さない状態で電流センサに振動を加
え、そのときの光信号演算装置の出力を測定した。
【0071】EMIC(株)製、振動試験器F−300
−BMの加振装置91に本発明の電流センサ92を固定
し、50Hzの周波数の振動を与え、光信号演算装置9
3の出力をデータレコーダ95とデータアナライザー9
6で計測した。また、電流センサ92にリオン(株)
製、圧電式振動ピックアップPV-90Bのピックアップ98
を粘着テープで固定し、その振動を加速度計94(リオ
ン(株)製、VM−80)で測定した。
【0072】光源97には波長850nmの(株)アン
リツ製、スーパールミネッセントダイオード(SLD)
を用いた。
【0073】光信号演算装置93は本発明者らの発明
(特開平7−270505号公報)にしたがい、2つの
受光素子で得られた電気信号を交流成分と直流成分に分
離し、おのおのの交流分と直流分の除算信号を求め、次
におのおのの除算信号の差を最終出力とする電子回路で
ある。
【0074】図14に50Hzで、加速度1.0Gの振
動を加えたときの光信号演算装置の出力波形を示す。出
力は加えた振動に追随して振動し、その振幅は約10m
Vであった。実際の電流計測では、測定すべき本来の交
流電流値に振動によって生じた振動出力が重畳され、測
定誤差となる。
【0075】この電流センサの電流感度は約0.37A
/mVであるので、振動による電流の測定誤差は振幅で
約3.7A、実効値では約2.6Aであった。
【0076】この誤差は1000A以上の交流電流を計
測する変電所などの電流変成器としては十分な精度であ
る。
【0077】[比較例1]実施例1と同様の方法で、図
12に示した電流センサの振動誤差を測定した。図15
に50Hzで、加速度1.0Gの振動を加えたときの光
信号演算装置の出力波形を示す。出力の振幅は約300
mVであり、実施例1と比べて約30倍であった。これ
は100A以上に相当し、1000A以上の交流電流を
計測する変電所などの電流変成器としても大きすぎる誤
差といわざるを得ない。
【0078】[実施例2]本発明の電流センサの枠体に
ハンマで打撃を加え、光信号演算装置の出力を測定し
た。振動センサは検光子部に近い枠体上に接着テープで
貼りつけ、ハンマによる打点は、枠体上、検光子部から
約10cmの位置とした。
【0079】図16に加速度計でモニタした加速度波形
(a)とその時の光信号演算装置の出力波形(b)を示
す。図16(a)においてハンマによる衝撃は0.02
秒の位置から始まっている。打撃直後の加速度は最大で
15G程度にまで及んだが、これに対応した出力は0.
1V程度であり、電流感度から計算すると40A以下で
あった。
【0080】[比較例2]実施例2と同様の方法で、図
12に示す電流センサの振動特性を測定した。
【0081】図17に加速度計でモニタした加速度波形
(a)と、その時の光信号演算装置の出力波形(b)を
示す。打撃直後の加速度は最大で15G程度であり、実
施例1と同程度であるが、光信号演算装置の出力波形は
大きく変動し、最大約7Vのピークが現れてしまった。
この原因は、衝撃によってファイバの物理的形状が大き
く変形したためと考えられる。
【0082】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、センシ
ングファイバを枠体に密着して巻回するとともに、枠体
外周から離れずに検光子あるいは偏光子に接続するよう
にして、センシングファイバが枠体から遊離しないよう
にしたので、ファイバの振動による測定誤差を低減し、
高精度の電流測定を実現できる。
【0083】また、枠体に切欠部を形成し、この切欠部
に検光子部と偏光子部を埋設して固着するようにして、
センシングファイバの台座を不要としたので、部品点数
が減少するとともに、枠体より迫り出した部分が少なく
センサを小形化できる。
【0084】請求項2に記載の発明のように、環状枠体
の中心から測ったセンシングファイバの入射端と出射端
の間の角度差を2πラジアンの整数倍として、センシン
グファイバを完全周回させた場合には、振動による測定
誤差を低減できることに加えて、外部磁場、外部電流の
影響も除くことができ、よりいっそうの高精度の電流測
定が可能である。
【0085】請求項3に記載の発明によれば、枠体に溝
を形成し、この溝に沿ってセンシングファイバを枠体に
密着して巻回するようにしたので、例えば帯状の金属等
に接着固定し帯状金属等を枠体外周に固定するような場
合に比して、さらに簡単にセンシングファイバを枠体に
密着巻回することができる。
【0086】請求項4に記載の発明のように、センシン
グファイバの余長収納部を設けた場合には、センシング
ファイバに過大な張力が加わることを防止できるため、
ファイバの切断、破損などの事故を有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による電流センサの全体外
観図を示す。
【図2】本実施の形態による偏光子部の枠体への取付構
造を示す断面図である。
【図3】本実施の形態による検光子部の枠体への取付構
造を示す断面図である。
【図4】本実施の形態による偏光子部と検光子部の枠体
への取付構造を枠体の外周面方向から見た図である。
【図5】本実施の形態による余長収納部の取付状態を示
す概念図である。
【図6】枠体から遊離したセンシングファイバの振動の
出力への影響を調べる実験方法を示す説明図である。
【図7】図6における光信号演算装置出力のファイバの
振幅に対する出力の関係を示す図である。
【図8】センシングファイバの入射端の変位量に対する
偏波面の回転角度を示す図である。
【図9】ε=10-3のときのセンシングファイバの入射
端と出射端の角度差に対する偏波面の回転角度を示す図
である。
【図10】ε=10-2のときのセンシングファイバの入
射端と出射端の角度差に対する偏波面の回転角度を示す
図である。
【図11】従来例の光ファイバ電流センサの原理的構成
図である。
【図12】従来例の光ファイバ電流センサのセンシング
ファイバと偏光子及び検光子を固定する構造を示した図
であり、(a)は正面図、(b)は底面図である。
【図13】電流センサの振動誤差を測定するための実験
方法を示す説明図である。
【図14】実施例1において50Hzで、加速度1.0
Gの振動を加えたときの光信号演算装置の出力波形を示
す図である。
【図15】比較例1において50Hzで、加速度1.0
Gの振動を加えたときの光信号演算装置の出力波形を示
す。
【図16】実施例2における電流センサの打撃特性を示
し、(a)は加速度計でモニタした加速度波形、(b)
はその時の光信号演算装置の出力波形図である。
【図17】比較例2における電流センサの打撃特性を示
し、(a)は加速度計でモニタした加速度波形、(b)
はその時の光信号演算装置の出力波形を示す図である。
【符号の説明】
1 光ファイバセンサ 2 枠体 3 余長部 4 導体 12 検光子部 15 入射ファイバ 16 出射ファイバ 21 偏光子部 22 切欠部 23 切欠部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 15/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定すべき電流が流れる導体の周囲に巻
    回されたセンシングファイバと、センシングファイバの
    入射端に直線偏光を入射する偏光子部と、センシングフ
    ァイバの出射端からの出射光を偏波成分に分離する検光
    子部とを備えた光ファイバ電流センサであって、 上記導体に対してこれと鎖交する高剛性の環状の枠体を
    設け、該枠体に上記検光子部と上記偏光子部を取り付
    け、上記センシングファイバを上記枠体に巻回して固定
    するとともに、このセンシングファイバの入出射端を上
    記検光子部及び上記偏光子部に接続し、 上記環状枠体の中心から測った上記センシングファイバ
    の入射端と出射端の間の角度差を2πラジアンの整数倍
    としたことを特徴とする光ファイバ電流センサ。
  2. 【請求項2】 上記環状の枠体に切欠部を形成し、この
    切欠部に上記検光子部と上記偏光子部を埋設して枠体に
    固着し、上記センシングファイバを上記枠体に巻回して
    固定するとともに、上記枠体外周から離れずに上記検光
    子部及び上記偏光子部に接続したことを特徴とする請求
    項1に記載の光ファイバ電流センサ。
  3. 【請求項3】 上記枠体の外周に溝を形成し、この溝に
    沿ってセンシングファイバを巻回したことを特徴とする
    請求項1または2に記載の光ファイバ電流センサ。
  4. 【請求項4】 上記枠体にファイバの余長を収納固定す
    る余長収納部を設けたことを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれかに記載の光ファイバ電流センサ。
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