JP3312479B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3312479B2
JP3312479B2 JP08920294A JP8920294A JP3312479B2 JP 3312479 B2 JP3312479 B2 JP 3312479B2 JP 08920294 A JP08920294 A JP 08920294A JP 8920294 A JP8920294 A JP 8920294A JP 3312479 B2 JP3312479 B2 JP 3312479B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ビームを走査して感
光媒体上に潜像を形成し、その潜像をトナー現像し、画
像形成を行う電子写真方式の画像形成装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】プリンタや複写機においては、高速かつ
高画像品質を提供できる方式として、ディジタル電子写
真方式が広く採用されている。この方式においては、光
ビームを用いて感光媒体の光走査を行い、画像の階調の
再現を行うために、アナログスクリーンジェネレータな
どを用いてパルス幅変調露光を行うことが多く行われて
いる(たとえば、特開平1−280965号公報参
照)。これらにおいては、低濃度部から高濃度部まで、
光ビームスポット径および線数を一定にして画像形成を
行う。このため、低濃度部での露光プロファイルはコン
トラストが低下しアナログ的になり、さらに露光量自体
少ないことから、ドットや万線の再現性が悪化し、ま
た、階調・色再現の環境に対する安定性が悪くなるとい
う問題があった。上記問題に対して、低濃度部での露光
プロファイルのコントラストを向上するために、光ビー
ムスポット径を十分小さくすることで対応はできる。し
かし、光ビームを集光して感光媒体上に光ビームスポッ
トを形成する結像光学系が、非常に精密で高価なものと
なり、実用に向かない。
【0003】また、上記問題に対し、光ビーム光量の安
定化、現像器内トナー濃度の安定化などのように各要素
を安定化する方式や温湿度や現像器内トナー濃度を測定
し現像バイアスや転写電流値の制御を行い、環境に対す
る階調・色再現の安定性を増すプロセスコントロールと
呼ばれる方式が提案されている(例えば、特開平4−3
7882号公報、特開平4−36776号公報参照)。
しかし、これらの方式は、高精度なセンサや制御機構が
必要であり、複雑かつ高価になるという欠点がある。
【0004】また、光ビームスポット径や光ビームの発
光強度を可変し露光プロファイルのコントラストの低下
を抑制しドットや万線の再現性を増す方式が提案されて
いる(例えば、特開平4−13163号公報、特開平4
−97374号公報、特開平4−94261号公報参
照)。しかし、これらの方式でも、光ビームスポット径
や発光強度を可変する制御機構が必要であり、複雑かつ
高価になるという欠点がある。
【0005】本発明者らは、上記問題点に鑑み、画像濃
度信号をアナログビデオ信号に変換し、パターン信号と
の比較によりパルス幅変調するパルス幅変調手段と、そ
のパルス幅変調手段の出力するパルス幅変調信号に従っ
て画像を形成する画像形成手段とを有する画像形成装置
において、画像濃度信号を変換する異なる特性を有する
二つ以上の交互に動作する変換手段を設け、少なくとも
一つの変換手段は画像濃度信号の低濃度部に対する出力
を0とした特性を持たせ、画像形成手段により形成され
る画像の低濃度部の線数が実質的に低くなるようにした
発明を提案し(特願平5−248474号)、これによ
り低濃度部におけるドットや万線の再現性を向上させ、
また、階調、色再現に対する安定性を向上させることが
できた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記本発明者
らの先の発明において低濃度の線画像を再現しようとし
たとき、低濃度画像に対する出力を0とした変換手段を
線画像の画像信号が通過することに伴い、線幅が細くな
ったり、線が欠落するというおそれがあることが判明し
た。図22はその細線の細りや細線の欠落のある場合の
波形図を示すものである。低濃度の細線画像(1)を変
換するとき低濃度部に対する出力を0とした特性を持つ
第2の変換手段により変換した部分には出力がなく、第
1の変換手段で変換した部分のみ出力があるので、細線
の細りが生じてしまう。また、細線画像(2)は前記第
2の変換手段でのみ変換されるので、変換出力が欠落し
てしまう。
【0007】本発明は前記従来技術の問題を解消すると
ともに前記本発明者らの先の発明を改良することを目的
とする。即ち、本発明は、従来技術の問題や欠点を除去
するために、低濃度部におけるドットや万線の再現性を
向上させ、また、階調・色再現の環境に対する安定性を
向上させるとともに、前記先の発明での問題である低濃
度の細線の再現の劣化を防止することを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像濃度信号
をアナログビデオ信号に変換しパルス幅変調するパルス
幅変調手段と、そのパルス幅変調手段の出力するパルス
幅変調信号に従って画像を形成する画像形成手段とを有
する画像形成装置において、画像濃度信号を変換する異
なる特性を有する2つ以上の周期的に動作する画像濃度
信号変換手段(321、322)を備え、少なくとも一
つの画像濃度変換手段は画像濃度信号の低濃度部に対す
る出力を0または顕像化されない範囲の値とした特性を
持つ画像信号低線化変換手段(32)と、隣接する画像
濃度信号の各組に対し、前記画像信号低線化変換手段に
よる変換を行うか否かを判別する変換/無変換判別手段
(31)と、その変換/無変換判別手段の判別結果に応
じて、前記画像濃度信号の組を前記画像信号低線化変換
手段により変換して出力するかあるいは変換しないで出
力するかを選択する選択手段(34)とを備えたことを
特徴とする。
【0009】また、本発明は、上記構成において、前記
画像濃度信号の各組における複数の画像濃度信号に所定
の演算を施して一つの画像濃度信号を得て、その画像濃
度信号を前記複数の各画像濃度変換手段へ出力する演算
手段(324)を、前記複数の画像濃度信号変換手段の
前段に設けたことを特徴とする。
【0010】前記変換/無変換判別手段は、本発明の一
態様では、前記画像濃度信号の各組における複数の画像
濃度信号の値を所定の閾値と比較し、比較の結果により
変換、無変換の判別をするものであることを特徴とす
る。
【0011】また、前記変換/無変換判別手段は、本発
明の他の態様では、前記画像濃度信号の各組における複
数の画像濃度信号間の差分を演算し、これを所定の差分
閾値と比較し、比較の結果により変換、無変換の判別を
するものであることを特徴とする。
【0012】
【作用】図2(a)、図2(b)、図2(c)は、前記
光ビーム走査手段、結像光学系、パルス幅変調手段を用
いて感光媒体を露光したときの感光媒体上の露光エネル
ギプロファイルの一例を示したものである。隣り合った
画素間の距離dP(mm)と光ビームスポット径dBの比
をDとしたとき、Dの値が、それぞれ1/1、1/2、
1/3のときの結果である。光ビームスポット径d
B(mm)を一定とした時の結果である。ここで、線数
をN(line/inch)としたとき、次式を満たす
ものである。 dP=25.4/N D=dB/dP
【0013】また、電子写真では、下地へのトナーの付
着を防ぐために、現像時にバイアス電位を与える。図2
には、露光部を現像する反転現像として、バイアス電位
に相当する境界線も併せて示してある。図2(a)にお
いて顕著なように、パルス幅(%)を小さくするにつれ
て、露光エネルギプロファイルのコントラストは低下し
てアナログ的になる。バイアス電位に相当する境界線を
越える量は減少し、ドットや万線を再現しなくなる。図
2からわかるように、Dの値を1/1、1/2、1/3
と小さくしていく程コントラストの低下は抑制される。
これより、光ビームスポット径dBを一定とした時、線
数Nを小さくしてDの値を小さくすることにより、低濃
度部におけるドットや万線の再現が良好になり、環境に
対する階調・色再現の安定性が増すことがわかる。
【0014】本発明は、上記の考察に基づいて、画像濃
度信号に変換を加えることによって、実質的に低濃度部
において線数が低くなるようにした。そのための画像信
号低線化変換手段は2つ以上の画像濃度信号変換手段を
有し、それらの画像濃度信号変換手段は、例えば図5
(a)(b)に示すように、異なる特性を持っている。
一方の変換手段は図5(b)のような画像濃度信号の低
濃度部に対する出力を0とした特性を持っているので、
低濃度信号がきたときには出力がない。これらの変換手
段は時分割的に周期的に動作するので、低濃度部に対し
ては入力画像信号を間引いた形になり、パルス幅変調出
力は低濃度部に対しては線数を低くし、中高濃度部に対
しては線数を高くしたことに相当する。従って、低濃度
部におけるドットや万線の再現が良好になり、環境に対
する階調・色再現の安定性を増すこととなる。この画像
信号低線化変換手段を用いて均一濃度画像に対しては良
好な結果が得られるが、前述のように細線画像に対して
は線の細りや欠落が生ずるおそれがある。この問題に対
処するために、本発明は細線やエッジの画像部分を判別
して、その部分は画像信号低線化変換手段による変換を
行わないようにする。即ち、変換/無変換判別手段によ
りその判別を行い、その変換/無変換判別手段の判別結
果に応じて、選択手段は前記画像濃度信号の組を前記画
像信号低線化変換手段により変換して出力するかあるい
は変換しないで出力するかを選択する。
【0015】変換/無変換判別手段による判別は画像濃
度信号の値の大きさまたは画像濃度信号の変化の大きさ
のいずれか一方または両方を評価することにより行う。
具体的にはそれらの大きさが所定の閾値よりも大きいと
きに細線あるいはエッジ画像部分とみなして、無変換と
判別する。閾値を十分に小さく設定することにより比較
的正確な判別が可能である。
【0016】上記の閾値よりも値が小さい低濃度の細線
画像があり得るが、これに対しては上記の評価では細線
あるいはエッジ画像部分とはみなされず変換有と判別さ
れる(図13参照)。この問題に対処するための本発明
の態様では、各画像濃度信号を、前記画像濃度信号変換
手段に入力する前に、それに隣接する画像濃度信号の各
組での所定の演算によって定まる値に補正する。そのた
めの補正手段として、取り込んだ画像濃度信号の算術平
均等の所定の演算を行う演算手段を設ける。その演算の
結果補正された各画像濃度信号は隣接画像濃度の影響を
受けた値を持つため、低濃度細線の画像濃度信号であっ
ても、前記複数の画像濃度信号変換手段にまたがって入
力することが可能となる。従って、本発明のこの態様に
よれば、低濃度の細線画像の劣化を防止することができ
る。
【0017】なお、上記の説明では、簡単なために、画
像濃度信号変換手段の特性は、一方の変換手段の低濃度
部に対する出力を0とした特性であるとして説明を行っ
た。一般に、光ビームの走査を伴う電子写真装置におい
ては、レーザーダイオードが微少な入力信号に対して応
答しないことや、現像バイアス電位を下地へのトナー付
着の抑制のために与えていることにより、変換手段の出
力が0でなくとも、顕像化されない範囲の値が存在す
る。すなわち、画像濃度信号変換手段の特性は、一方の
変換手段の低濃度部に対する出力を0とした特性を持つ
ことが絶対条件であるのではなく、例えば図23(a)
(b)に示したように、一方の変換手段の低濃度部に対
する出力を、顕像化されない範囲の値に変換するもので
もよい。本発明では、一方の変換手段の低濃度部に対す
る出力を顕像化されない範囲の値とした特性により、低
線数化を行うことが本意である。
【0018】
【実施例】
(第1の実施例)図3は、本発明の画像形成装置の第1
の実施例の概略の構成を示す図である。矢印方向に回転
する感光体1の周囲には帯電器2、回転現像器8、転写
ドラム4、クリーナー5などが配置されている。感光体
1は、暗部において帯電器2により一様帯電される。
【0019】光ピーム走査装置20は、光ピームを感光
体lに対して走査する。また、光ピームは原稿読み取り
部10などから供給される濃度信号に応じて、光ピーム
パルス幅変調装置30によってオンオフされる。これに
より、感光体1の露光が行われ、静電潜像が形成され
る。感光体l上での主走査方向の光ピームのスポット径
(l/e2)は42μmに設定した。なお、従来から知
られているように、画質を設計する上で低濃度部の再現
が重要であり、パルス幅10%については少なくとも再
現する必要がある。図2からわかるように、Dの値が1
/1のときには、パルス幅10%においてドットや万線
は全く再現されない。Dの値が1/3になると、パルス
幅10%においてドットや万線が安定的に再現され始め
る。これより、Dの値を1/3以下に設定、すなわち、 dB ≦ (1/3)(25.4/ N) とすることにより、低濃度部において安定的に画像再現
が行われる。これを考慮して上記スポット径を決定し
た。
【0020】回転現像器3は、イエロー、シアン、マゼ
ンタ、黒色のトナーをそれぞれ有する4台の現像器によ
り構成される。各現像器は、2成分磁気ブラシ現像を用
いた反転現像方式を採っている。平均トナー粒径は7μ
mのものを用いた。適宜、回転現像器3は回転し、所望
の色のトナーにて静電潜像を現像する。このとき現像ロ
ールにはバイアス電圧が印加され、白地部へのトナー付
着を抑制する。
【0021】転写ドラム4は用紙を外周に装着して回転
を行う。現像された感光体上のトナー像は、転写器4b
によって用紙4Pへ転写される。イエロー、シアン、マ
ゼンタ、黒色の各色について、静電潜像の形成、現像、
転写をそれぞれ行う。この作業により得られた用紙上の
トナーは、定着器9により定着され、多色画像が形成さ
れる。
【0022】図4は、光ビーム走査装置20の詳細図で
あり、半導体レーザー21、コリメータレンズ22、ポ
リゴンミラー23、fθレンズ24などにより構成さ
れ、さらに光走査開始タイミングを検出するためのSO
S信号を発生する走査開始信号生成用センサ26が配設
されている。
【0023】光ビームのオンオフを行うパルス幅変調装
置30は、図1に示すように、変換/無変換判別装置3
l、画像信号低線化変換装置32、無変換経路33、信
号選択装置34、D/A変換器35、三角波発振器3
6、比較回路37により構成される。画像信号低線化変
換装置32は、第lのルックアップテープル(LUT)
321、第2のルックアップテーブル(LUT)32
2、LUT選択装置323により構成される。
【0024】400dpiの解像度で主走査方向に配列
されたディジタルの画像濃度信号は、2データずつ、変
換/無変換判別装置31、画像信号低線化変換装置3
2、無変換径路33へと送られる。変換/無変換判別装
置31では、取り込んだ2つの画像濃度信号の各値をあ
らかじめ設定した閾値と比較して変換/無変換判別を行
い、変換/無変換判別信号を信号選択装置34へ送信す
る。本実施例の変換/無変換判別装置31の判別におい
ては、取り込んだ各2つの画像濃度信号値が共に閾値よ
り小さいときに変換をし、その他の場合には無変換とす
ることを指示する判別信号を信号選択装置34に与え
る。無変換経路33は、直接、信号選択装置34へと接
続され、取り込んだ画像濃度信号を変換することなく、
信号選択装置34へ送信する。
【0025】画像信号低線化変換装置33へ送られた信
号は、第1のルックアップテープル(LUT〕321、
および第2のルックアップテープル(LUT)322に
より、それぞれ変換された画像濃度信号を生成する。第
1のルックアップテープル(LUT)321、および第
2のルックアップテープル(LUT)322の変換特性
は、図5(a)、(b)に示した特性を有し、第2のル
ックアップテーブル(LUT)46の低濃度の画像濃度
信号に対する出力が0に設定されている。第1のルック
アップテーブル(LUT)321は図5(a)に示すよ
うに入力ディジタル画像濃度20%未満の領域では画像
濃度が拡大された出力を得るような特性であり、画像濃
度信号が20%以上50%未満の領域では、画像濃度が
やや拡大された値の出力を得るような特性であり、50
%以上の領域では振幅の拡大はなく入力ディジタル値に
等しいディジタル出力値を得る特性を持っている。第2
のルックアップテーブル(LUT)322は図5(b)
に示すように入力ディジタルデータの値が20%未満の
領域で出力値がゼロとなる特性を持ち、画像濃度信号が
20%以上50%未満の領域では、画像濃度が大きく拡
大された値出力を得るような特性であり、50%以上の
領域では振幅の拡大はなく入力ディジタル値に等しい出
力値を得る特性を持っている。LUT選択回路323
は、第1のルックアップテープル(LUT)321、お
よび第2のルックアップテープル(LUT)322によ
り変換された2つの画像濃度信号を順次選択し、信号選
択装置34へ送る。
【0026】信号選択装置34は、変換/無変換判別信
号に従い、無変換径路33より送信された変換されてい
ない画像濃度信号、もしくは変換装置32により変換さ
れた画像濃度信号の選択を行う。選択された画像濃度信
号はD/A変換器35へ送信される。D/A変換器35
は、信号選択装置34より送信されたディジタルの画像
濃度信号をアナログの画像濃度信号に変換する。比較回
路42は三角波形のパターン信号と前記アナログの画像
濃度信号の大小を比較しパルス幅−変調信号を作成す
る。本実施例では三角波形のパターン信号の1周期は、
画像濃度信号の1データ周期と同一に設定されている。
【0027】次に、図6および図7の波形図により、本
実施例の動作を具体的に説明する。図6は均一濃度画像
入力に対するパルス幅変調信号生成の過程を説明するた
めの図である。この図6の例では入力されるディジタル
の画像濃度信号sig(0)は、低濃度、中濃度、およ
び高濃度の部分を有しており、低濃度部は破線で示す所
定の閾値より小さく、その他は閾値を越えている。変換
/無変換判別装置31は画像濃度信号が閾値よりも小さ
いときにルックアップテーブル321、322による変
換を行い、閾値よりも大きいときに変換を行わないと判
定する。図6の画像濃度信号の例では低濃度部について
は変換を行い、中濃度部および高濃度部では変換を行わ
ない。信号選択装置34は、変換/無変換判別装置31
の判別信号に基づいて、中濃度および高濃度部について
は無変換径路33からの信号を選択し、低濃度部につい
てはLUT選択回路323の出力信号を選択することに
より、図6の画像濃度信号sig(2)を出力する。L
UT選択回路323は第1および第2のルックアップ変
換部321、322の出力を交互に選択する。LUT選
択回路323の出力は、第1のルックアップテーブルを
選択したときにはその変換特性が図5(a)のように低
濃度部の信号に対して伸張する変換特性であるので、図
6の画像濃度信号sig(2)の対応部分に示すように
ある大きさを持つが、第2のルックアップテーブルを選
択したときにはその変換特性は図5(b)に示すように
低濃度信号に対して出力を0とする特性であるので、図
6の画像濃度信号sig(2)の対応部分に示すように
出力値が0となる。信号選択装置34の出力する画像濃
度信号sig(2)はD/A変換器35によりアナログ
信号に変換され、三角波発振器36と比較器37による
パルス幅変調により図6に示すパルス幅変調信号を得
る。このように均一画像入力に対するパルス幅変調信号
は、低濃度部に対して入力画像信号を間引いた形にな
り、低濃度部に対しては線数を低くし、中高濃度部に対
しては線数を高くした画像形成が可能となる。
【0028】図7は細線画像入力に対するパルス幅変調
信号生成の過程を説明するための図である。この図7の
例では入力されるディジタルの画像濃度信号sig
(0)は、細線画像(1)(2)の部分を有しており、
細線画像(1)の部分は3つのデータ即ち画像濃度が閾
値を越えている部分a1,a2と閾値より小さい部分a
3からなり、細線画像(1)の部分は閾値を越える1つ
のデータからなっている。変換/無変換判別装置31
は、2つずつのデータが共に閾値より小さいときに変換
ありと判定するが、細線画像(1)(2)はそれぞれの
2つずつのデータのうちいずれか一方が閾値を越えてい
るので、無変換と判定される。したがって、信号選択装
置34は、変換/無変換判別装置31の判別信号に基づ
いて、細線画像部については無変換径路33からの信号
を選択することにより、図7の画像濃度信号sig
(2)を出力する。信号選択装置34の出力する画像濃
度信号sig(2)はD/A変換器35によりアナログ
信号に変換され、三角波発振器36と比較器37による
パルス幅変調により図7に示すパルス幅変調信号を得
る。細線画像(1)のデータa3の部分は、前記先願の
発明のようにすべて変換装置を通すとすれば第2のルッ
クアップテーブルにより0に変換されパルス幅変調信号
c3が欠け、形成される出力画像は線が細ってしまうこ
とになるが、本実施例ではこの細線画像(1)に対して
無変換となるのでパルス幅変調信号c3が欠けることは
なく、従って細線が細ってしまうという問題は解消す
る。即ち、閾値を小さく設定することにより細線が低線
数化変換されることがなくなり細線あるいはエッジ部の
再現性が劣化するのを防止することができる。
【0029】(第2の実施例)第2の実施例は図1にお
いて変換/無変換判別装置31の判別の仕方を第1の実
施例とは異なるものに変更したものである。即ち、変換
/無変換判別装置31は、画像濃度信号の2つずつのデ
ータの差分を演算し、その演算結果を差分閾値と比較
し、差分が差分閾値よりも大きいときに変換無しと判別
し、それ以外のときには変換有りと判別するようにした
ものである。それ以外の構成は第1の実施例と同じであ
る。
【0030】図8は均一濃度画像入力に対するパルス幅
変調信号生成の過程を説明するための図である。この図
8の例では入力されるディジタルの画像濃度信号sig
(0)は、低濃度、中濃度、および高濃度の部分を有し
ている。図8の画像濃度信号の例では、変換/無変換判
別装置31は2データの差分がいずれも差分閾値以下で
あるので、低濃度部、中濃度部および高濃度部のすべて
を変換有りと判定する。信号選択装置34は、変換/無
変換判別装置31の判別信号に基づいて、低濃度部、中
濃度および高濃度部についてLUT選択回路323の出
力信号を選択することにより、図8の画像濃度信号si
g(2)を出力する。信号選択装置34の出力する画像
濃度信号sig(2)はD/A変換器35によりアナロ
グ信号に変換され、三角波発振器36と比較器37によ
るパルス幅変調により図8に示すパルス幅変調信号を得
る。このように均一画像入力に対するパルス幅変調信号
は、低濃度部に対して入力画像信号を間引いた形にな
り、低濃度部に対しては線数を低くし、中高濃度部に対
しては線数を高くした画像形成が可能となる。
【0031】図9は細線画像入力に対するパルス幅変調
信号生成の過程を説明するための図である。この図9の
例では入力されるディジタルの画像濃度信号sig
(0)は、図7の場合と同じく細線画像(1)(2)の
部分を有している。変換/無変換判別装置31は、2つ
ずつのデータの差分を演算し、差分閾値と比較する。そ
して差分が差分閾値より大きいときに無変換無と判定す
る。細線画像(1)(2)は含まれる2つずつのデータ
の差分がそれぞれ差分閾値を越えているので、無変換と
判定される。したがって、信号選択装置34は、変換/
無変換判別装置31の判別信号に基づいて、細線画像部
については無変換径路33からの信号を選択することに
より、図9の画像濃度信号sig(2)を出力する。信
号選択装置34の出力する画像濃度信号sig(2)は
D/A変換器35によりアナログ信号に変換され、三角
波発振器36と比較器37によるパルス幅変調により図
7に示すパルス幅変調信号を得る。細線画像(1)のデ
ータa3の部分および細線画像(2)は、前記先願の発
明のようにすべて変換装置を通すとすれば第2のルック
アップテーブルにより0に変換されパルス幅変調信号c
3が欠け、形成される出力画像の細線は線が細ってしま
うことになるが、本実施例ではこの細線画像(1)に対
して無変換となるのでパルス幅変調信号c3が欠けるこ
とはなく、従って細線が細ってしまうという問題は解消
する。即ち、差分閾値を小さく設定することにより細線
が低線数化変換されることがなくなり細線やエッジ部の
再現性が劣化するのを防止することができる。
【0032】(第3の実施例)第3の実施例は図1にお
いて変換/無変換判別装置31の判別の仕方を第1の実
施例とは異なるものに変更したものである。即ち、変換
/無変換判別装置31は、画像濃度信号の2つずつのデ
ータをあらかじめ定めた閾値と比較し、さらに前記2つ
ずつのデータの差分を演算し、その演算結果を差分閾値
と比較する。そして、前記2つずつのデータが共に閾値
よりも小さく、かつ前記差分が差分閾値よりも小さいと
きに変換有りと判別し、それ以外のときには変換無しと
判別するようにしたものである。それ以外の構成は第1
の実施例と同じである。
【0033】図10は均一濃度画像入力に対するパルス
幅変調信号生成の過程を説明するための図である。この
図10の例では入力されるディジタルの画像濃度信号s
ig(0)は、低濃度、中濃度、および高濃度の部分を
有しており、低濃度部および中濃度部は破線で示す所定
の閾値より小さく、高濃度部は閾値を越えている。変換
/無変換判別装置31は、低濃度部および中濃度部にお
いては各2データはいずれも所定の閾値よりも小さく、
かつ各2データの差分がいずれも差分閾値以下であるの
で、低濃度部および中濃度部は変換有りと判定する。信
号選択装置34は、変換/無変換判別装置31の判別信
号に基づいて、低濃度部および中濃度についてLUT選
択回路323の出力信号を選択することにより、図10
の画像濃度信号sig(2)を出力する。信号選択装置
34の出力する画像濃度信号sig(2)はD/A変換
器35によりアナログ信号に変換され、三角波発振器3
6と比較器37によるパルス幅変調により図10に示す
パルス幅変調信号を得る。このように均一画像入力に対
するパルス幅変調信号は、低濃度部に対して入力画像信
号を間引いた形になり、低濃度部に対しては線数を低く
し、中高濃度部に対しては線数を高くした画像形成が可
能となる。
【0034】図11は細線画像入力に対するパルス幅変
調信号生成の過程を説明するための図である。この図1
1の例では入力されるディジタルの画像濃度信号sig
(0)は、図9の場合と同じく細線画像(1)(2)の
部分を有している。細線画像(1)(2)は含まれる2
つずつのデータの差分がそれぞれ差分閾値を越えている
ので、無変換と判定される。したがって、信号選択装置
34は、変換/無変換判別装置31の判別信号に基づい
て、細線画像部については無変換径路33からの信号を
選択することにより、図11の画像濃度信号sig
(2)を出力する。信号選択装置34の出力する画像濃
度信号sig(2)はD/A変換器35によりアナログ
信号に変換され、三角波発振器36と比較器37による
パルス幅変調により図11に示すパルス幅変調信号を得
る。細線画像(1)のデータa3の部分および細線画像
(2)は、前記先願の発明のようにすべて変換装置を通
すとすれば第2のルックアップテーブルにより0に変換
されパルス幅変調信号c3が欠け、形成される出力画像
の細線は線が細ってしまうことになるが、本実施例では
この細線画像(1)および(2)に対して無変換となる
のでパルス幅変調信号c3が欠けることはなく、従って
細線が細ってしまうという問題は解消する。即ち、差分
閾値を小さく設定することにより細線が低線数化変換さ
れることがなくなり細線の再現性が劣化するのを防止す
ることができる。また、高濃度部に対しては常に無変換
となるように閾値を設定することが可能となるので、ル
ックアップテーブルを、高濃度部に対する変換部分の省
略によって、コンパクトに構成することができる。
【0035】(第4の実施例)第4の実施例は、図12
に示すように、図1の構成において画像濃度信号を2デ
ータずつ取り込み保持する信号取込装置38を入力部に
付加するとともに、画像信号低線化変換装置32に取り
込んだ2データの代表値を演算する演算装置324を付
加した構成を有する。変換/無変換判別装置31は第4
の実施例のそれと同じであり、所定の閾値および差分閾
値により変換/無変換を判別するものである。その他の
構成は実施例1と同様である。
【0036】400dpiの解像度で主走査方向に配列
されたディジタルの画像濃度信号は、信号取込み装置3
8によって、2データずつ取り込み保持され、演算装置
324へ送られる。演算装置324では、取り込んだ2
データを代表する画像濃度信号を生成する。本実施例で
は、取り込んだ2データを平均演算し生成した。生成さ
れた取り込んだ2データを代表する画像濃度信号は、第
1のルックアップテーブル(LUT)321、および第
2のルックアップテーブル(LUT)322により、2
つの変換された画像濃度信号を生成する。第1のルック
アップテーブル(LUT)321、および第2のルック
アップテーブル(LUT)322の変換特性は、図5
(a)、(b)に示した特性を有し、第2のルックアッ
プテーブル(LUT)46の低濃度の画像濃度信号に対
する出力が0に設定されている。信号選択装置323
は、第1のルックアップテーブル(LUT)321、お
よび第2のルックアップテーブル(LUT)322によ
り変換された2つの画像濃度信号を順次選択し、LUT
選択回路34へ送信する。
【0037】D/A変換器35は、信号選択装置47よ
り送信されたディジタルの画像濃度信号をアナログの画
像濃度信号に変換する。比較回路37は、三角波形のパ
ターン信号と前記アナログの画像濃度信号の大小を比較
しパルス幅変調信号を作成する。本実施例では三角波形
のパターン信号の1周期は、画像濃度信号の1データ周
期と同一に設定されている。この波形生成過程は均一濃
度画像入力に対しては図10、細線画像入力に対しては
図11、低濃度細線画像入力にたいしては図13に示し
た。図10および図11については第4の実施例で説明
した通りである。
【0038】図13において、画像濃度信号sig
(0)は各細線画像(1)(2)(3)を含む。これら
の細線画像は低濃度であり、その値は所定の閾値よりも
小さく、また2データにまたがらず孤立している。した
がって、信号取込装置38により取り込まれたそれらの
細線画像を含む各2データは細線画像以外は0濃度であ
り、共に閾値より低くなっている。またこれらの各差分
値は所定の差分閾値よりも小さい。従って、変換/無変
換判別装置31は、これらの線画像を含む2データに対
して変換有りと判定する。演算装置324は2データの
平均値演算により代表値を算出し、その代表値の画像濃
度信号sig(1)を出力する。線画像(1)(2)
(3)を含む2データは図のように共に代表値を示す。
この代表値が第1および第2のルックアップテーブル3
21,322のそれぞれに2データ周期にまたがって送
られるが、低濃度であるので図13の画像濃度信号si
g(2)に示すように、第1のルックアップテーブル3
21のみに出力がある。細線画像(2)(3)は、第2
のルックアップテーブルを選択する周期にのみ対応する
ので、本実施例のように演算装置324による代表値化
処理をしなければ、前述の特願平5−248474号の
発明の場合のように細線の画像濃度信号が欠落したもの
となるはずであるが、図13に示すように細線が欠落さ
れることなく生成されることがわかる。以上のようにし
て、低濃度の細線の再現性の劣化を防止することができ
る。なお、本実施例では変換/無変換判別装置31が所
定の閾値と差分閾値の両方を用いて変換/無変換の判別
をするように構成したが、第1の実施例と同じく閾値の
みによって、あるいは第2の実施例と同じく差分閾値の
みによって判別するように構成してもよい。また、本実
施例では各取り込む画像濃度信号の数を2とし、それに
対応してルックアップテーブルの数を2としたが、これ
らの数を3以上の複数としてもよい。
【0039】(第5の実施例)第4の実施例では、信号
取込装置43により取り込む複数の画像濃度信号の数
と、演算装置により算出された一つの画像濃度信号を変
換する画像濃度変換手段(ルックアップテーブル)の数
を同数としたが、本発明においては同数に設定する必要
はない。第5の実施例は取り込む複数の画像濃度信号の
数を4データとし、画像濃度変換手段の数を2個と設定
したものであり、その概略の構成は図14で表される。
図14は第4の実施例にパルス幅変調の周期を200d
piと400dpiとに切り換える波形選択回路39を
付加した構成となっており、変換/無変換判別装置3
1、信号取込装置38、およびLUT選択回路323は
取り込む画像濃度信号の数が増加したのに伴い、その機
能は対応して変更されている。図15は第5の実施例に
おけるルックアップテーブルの選択順序を説明するため
の図である。
【0040】400dpiの解像度で主走査方向に配列
されたディジタルの画像濃度信号は、信号取込装置38
によって、4データずつ取り込み保持され、演算装置3
24へ送られる。演算装置324では、取り込んだ4デ
ータを代表する画像濃度信号を生成する。本実施例で
は、取り込んだ4データを平均演算し生成した。取り込
んだ4データを代表する生成された画像濃度信号は、第
1のルックアップテーブル(LUT)321、および第
2のルックアップテーブル(LUT)322により、2
つの変換された画像濃度信号を生成する。第1のルック
アップテーブル(LUT)321および第2のルックア
ップテーブル(LUT)322の変換特性は、他の実施
例と同様に図5(a)、(b)に示した特性を有する。
【0041】LUT選択回路323は、第1のルックア
ップテーブル(LUT)321および第2のルックアッ
プテーブル(LUT)322により変換された2つの画
像濃度信号を、三角波形のパターン信号の周期を考慮し
選択して掃き出しを行い、信号選択装置34へ送信す
る。
【0042】三角波形選択回路39により画像濃度信号
の周期と同一周期の400dpi用の三角波パターン信
号を選択した場合には、図15に示すように、LUT選
択装置323は、LUT(1)→(2)→(1)→
(2)と交互に選択を行い、4データの掃き出しを行
う。LUT(2)の低濃度の画像濃度信号に対する出力
が0であることより、400dpiで取り込んだ低濃度
の画像濃度信号は200dpiに変換される。
【0043】三角波形選択回路39により画像濃度信号
の周期の2倍周期の200dpi用の三角波パターン信
号を選択した場合には、図15に示すように、LUT選
択装置323は、LUT(2)→(2)→(1)→
(1)と2回ずつ選択を行い、4データの掃き出しを行
う。LUT(2)の低濃度の画像濃度信号に対する出力
が0であることより、400dpiで取り込んだ低濃度
の画像濃度信号は100dpiに変換される。
【0044】変換/無変換判別装置31は、取り込んだ
画像濃度信号の各値および画像濃度信号間の差分を求め
る。画像濃度信号は4データa、b、c、dを1組とす
るので、差分はそれらの2つの組合せ、すなわちab、
ac、ad、bc、bd、cdの6つの差分を求める。
そして、画像濃度信号の各値をあらかじめ設定した閾値
と比較し、また、各差分を差分閾値とそれぞれ比較す
る。比較の結果、取り込んだ画像濃度信号の各値および
画像濃度の各差分が、閾値および差分閾値よりすべて小
さいときに画像濃度信号を変換すると判定し、その他の
場合については変換しないと判定する。なお、このよう
に6つの差分を用いることが最も細線やエッジの検出精
度が高くなる。しかし、実用上は6つの差分でなくても
acbdの2つの差分、あるいはadの1つの差分を用
いても問題はない。信号選択装置34は、変換/無変換
判別装置31の判別信号に基づいて、無変換径路33ま
たはLUT選択回路323の出力を選択し、D/A変換
器35へ送信する。
【0045】400dpi用の三角波パターン信号を選
択した場合の波形生成過程を図16および図17に示
し、200dpi用の三角波パターン信号を選択した場
合の波形生成過程を図18および図19に示した。図1
6は400dpiパターン信号使用時の均一濃度画像入
力に対するパルス幅変調信号生成の過程を示す。低濃度
部および中濃度部の各4データはすべて破線で示す所定
の閾値より小さく、高濃度部はすべて閾値を越えてい
る。変換/無変換判別装置31は、低濃度部にある第1
番目の4データおよび中濃度部にある第3の4データに
ついてはデータ間の差分がいずれも差分閾値以下であ
り、かつ4データのすべてが所定の閾値よりも小さいの
で、変換有りと判定する。また、変換/無変換判別装置
31は、低濃度部と中濃度部にまたがる第2番目の4デ
ータはデータ間の差分が差分閾値よりも大きいものを含
むので無変換と判定し、また、高濃度部にある4番目の
データはその値が所定の閾値よりも大きいので無変換と
判定する。信号選択装置34は、変換/無変換判別装置
31の判別信号に基づいて、対1番目および第3番目の
4データについてLUT選択回路323の出力信号を選
択することにより、図16の画像濃度信号sig(2)
を出力する。信号選択装置34の出力する画像濃度信号
sig(2)はD/A変換器35によりアナログ信号に
変換され、三角波発振器36の400dpi用の三角波
形と比較器37により比較されて、図16に示すパルス
幅変調信号を得る。このように均一画像入力に対するパ
ルス幅変調信号は、低濃度部に対して入力画像信号を間
引いた形になり、低濃度部に対しては線数を低くし、中
高濃度部に対しては線数を高くした画像形成が可能とな
る。
【0046】図17は400dpiパターン信号使用時
の細線画像入力に対するパルス幅変調信号生成の過程を
示す図である。この図17の例では入力されるディジタ
ルの画像濃度信号sig(0)は、図11の場合と同じ
く細線画像(1)(2)の部分を有している。細線画像
(1)(2)は含まれるデータ間の差分がそれぞれ差分
閾値を越えるものがあるので、無変換と判定される。し
たがって、信号選択装置34は、変換/無変換判別装置
31の判別信号に基づいて、細線画像部については無変
換径路33からの信号を選択することにより、図17の
画像濃度信号sig(2)を出力する。信号選択装置3
4の出力する画像濃度信号sig(2)はD/A変換器
35によりアナログ信号に変換され、三角波発振器36
と比較器37を用いたパルス幅変調により図17に示す
パルス幅変調信号を得る。細線画像(1)のデータa3
の部分および細線画像(2)は、前記先願の発明のよう
にすべて変換装置を通すとすれば第2のルックアップテ
ーブルにより0に変換されパルス幅変調信号c3が欠
け、形成される出力画像の細線は線が細ってしまうこと
になるが、本実施例ではこの細線画像(1)および
(2)に対して無変換となるのでパルス幅変調信号c3
が欠けることはなく、従って細線が細ってしまうという
問題は解消する。
【0047】図18は200dpiパターン信号使用時
の均一濃度画像入力に対するパルス幅変調信号生成の過
程を示す。入力された画像濃度信号sig(0)は図1
6の場合と同じものを例示しており、変換/無変換判別
装置31による判別結果も同じである。即ち、変換/無
変換判別装置31は、第1番目および第3番目の4デー
タについて、変換有りと判定し、それ以外は無変換と判
定する。信号選択装置34は、変換/無変換判別装置3
1の判別信号に基づいて、対1番目および第3番目の4
データについてLUT選択回路323の出力信号を選択
することにより、図16の画像濃度信号sig(2)を
出力する。前述のように200dpiパターン信号使用
時にはルックアップテーブルの選択を、2回ずつくりか
えし、LUT(2)→(2)→(1)→(1)の順序で
LUT選択回路323が変換出力を選択するので、画像
濃度信号sig(2)は200dpiに相当する信号と
なり、パルス幅変調信号も200dpiに相当するもの
となっていることがわかる。このように均一画像入力に
対するパルス幅変調信号は、低濃度部に対して入力画像
信号を間引いた形になり、低濃度部に対しては線数を低
くし、中高濃度部に対しては線数を高くした画像形成が
可能となる。
【0048】図19は200dpiパターン信号使用時
の細線画像入力に対するパルス幅変調信号生成の過程を
示す図である。この図19の例では入力されるディジタ
ルの画像濃度信号sig(0)は、図11の場合と同じ
く細線画像(1)(2)の部分を有している。細線画像
(1)(2)は含まれるデータ間の差分がそれぞれ差分
閾値を越えるものがあるので、無変換と判定される。し
たがって、信号選択装置34は、変換/無変換判別装置
31の判別信号に基づいて、細線画像部については無変
換径路33からの信号を選択することにより、図19の
画像濃度信号sig(2)を出力する。パルス幅変調信
号は200dpiパターン信号を使用して変調を行うの
で、図17の場合とは異なるものとなっている。この例
でも細線が欠落したり細ってしまうという問題は解消す
る。
【0049】以上のように、本実施例は他の実施例と同
様に、階調・色再現の環境に対する安定性を向上させる
とともに、低濃度の細線の再現の劣化を防止することが
できる。
【0050】(その他の実施例)前記各実施例では、信
号選択装置を画像信号低線化変換装置の後段に設けた
が、信号選択装置を画像信号低線化変換装置の前段に設
けるようにしてもよい。図20および図21はその例を
示すものである。変換/無変換判別装置31が、変換を
行うべきことを判定したときには、信号選択装置34は
入力された画像濃度信号を画像信号低線化変換装置32
へ送信し、無変換径路33には0の信号を送信する。一
方、変換/無変換判別装置31が、無変換であると判定
したときは、信号選択装置34は無変換径路33へ入力
された画像濃度信号を送信し、画像低線化変換装置32
には0の信号を送信する。その後、無変換径路33およ
び画像信号低線化変換装置32から出力される画像濃度
信号を論理和回路40により論理和演算を行うことによ
り、前記各実施例で示したsig(2)と同一の信号を
得ることができる。
【0051】前記の各実施例では、画像濃度信号変換手
段の特性は、一方の変換手段の低濃度部に対する出力を
0としたが、画像濃度信号変換手段の特性は、一方の変
換手段の低濃度部に対する出力を顕像化されない範囲の
値としてもよい。図23(a)(b)の特性は、その画
像濃度信号変換手段の特性の例を示すものである。図3
に示しした装置では、レーザーダイオードが微少な入力
信号に対して応答しないことと、現像バイアス電位を下
地へのトナー付着の抑制のために与えていることによ
り、パルス幅で5%(ディジタルデータ0〜25)以上
のレーザー点灯に対して、顕像化が行われる。図23
(b)の特性は、低濃度部に対する出力がこの値未満に
設定されており、低濃度部に対する出力は顕像化されな
い。一方、図23(a)の特性は、低濃度部に対する出
力が13以上に設定されており、出力は顕像化される。
このようにして、入力が像を間引いた形になり、前記の
各実施例と同様に低濃度の簡易綱画像に対して線数を低
くした画像形成が可能となる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、隣接した複数の多値化
された画像濃度信号を取り込み、細線やエッジ部の検出
を行い、細線やエッジ部の検出をした場合には画像濃度
信号を画像濃度低線化変換手段による変換を行わないよ
うにし、細線やエッジ部の検出をしなかった場合には画
像濃度低線化変換手段による変換を行うようにした。こ
れにより線の細りや、脱落を生じることなく、低濃度部
におけるドットや万線の再現性を向上させ、また、階調
・色再現の環境に対する安定性を向上させることができ
る。細線やエッジ部の検出は、取り込んだ画像濃度信号
の各値を所定の閾値と比較し、あるいは取り込んだ複数
の画像濃度信号間の差分を所定の差分閾値と比較し、そ
の両者の比較を共に行うことにより、容易に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例の画像形成装置におけるパルス
幅変調手段の構成を示す図
【図2】 本発明の作用の説明図
【図3】 本発明の画像形成装置の実施例の概略の構成
を示す図
【図4】 第1の実施例における光ビーム走査装置の構
成例を示す図
【図5】 (a)および(b)は実施例における2つの
LUTのデータ変換特性を示す図
【図6】 第1の実施例における均一濃度画像入力に対
するパルス幅変調信号の生成過程を説明するための波形
【図7】 第1の実施例における細線画像入力に対する
パルス幅変調信号の生成過程を説明するための波形図
【図8】 第2の実施例における均一濃度画像入力に対
するパルス幅変調信号の生成過程を説明するための波形
【図9】 第2の実施例における細線画像入力に対する
パルス幅変調信号の生成過程を説明するための波形図
【図10】 第3の実施例における均一濃度画像入力に
対するパルス幅変調信号の生成過程を説明するための波
形図
【図11】 第3の実施例における細線画像入力に対す
るパルス幅変調信号の生成過程を説明するための波形図
【図12】 第4の実施例の画像形成装置におけるパル
ス幅変調手段の構成を示す図
【図13】 第4の実施例における低濃度細線画像入力
に対するパルス幅変調信号の生成過程を説明するための
波形図
【図14】 第5の実施例の画像形成装置におけるパル
ス幅変調手段の構成を示す図
【図15】 第5の実施例におけるルックアップテーブ
ルの選択順序を説明するための図
【図16】 第5の実施例における均一濃度画像入力に
対する400dpi用パターン信号を用いた場合のパル
ス幅変調信号の生成過程を説明するための波形図
【図17】 第5の実施例における細線画像入力に対す
る400dpi用パターン信号を用いた場合のパルス幅
変調信号の生成過程を説明するための波形図
【図18】 第5の実施例における均一濃度画像入力に
対する200dpi用パターン信号を用いた場合のパル
ス幅変調信号の生成過程を説明するための波形図
【図19】 第5の実施例における細線画像入力に対す
る200dpi用パターン信号を用いた場合のパルス幅
変調信号の生成過程を説明するための波形図
【図20】 信号選択装置を画像信号低線化変換手段の
前段に設けたパルス幅変調手段の実施例の構成を示す図
【図21】 信号選択装置を画像信号低線化変換手段の
前段に設けたパルス幅変調手段の他の実施例の構成を示
す図
【図22】 従来例(特願平5−248474号の発
明)における細線画像入力に対するパルス幅変調信号の
生成過程を説明するための波形図
【図23】 (a)および(b)は、その他の実施例に
おける2つのLUTのデータ変換特性を示す図
【符号の説明】
31…変換/−−無変換判別装置、32…画像信号低線
化変換装置、321…第1のルックアップテーブル、3
22…第2のルックアップテーブル、323…LUT選
択回路、33…無変換径路、34…信号選択装置、35
…D/A変換器、36…三角波発振器、37…比較器、
35…D/A変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像濃度信号をアナログビデオ信号に
    変換しパルス幅変調するパルス幅変調手段と、そのパル
    ス幅変調手段の出力するパルス幅変調信号に従って画像
    を形成する画像形成手段とを有する画像形成装置におい
    て、 画像濃度信号を変換する異なる特性を有する2つ以上の
    周期的に動作する画像濃度信号変換手段を備え、少なく
    とも一つの画像濃度変換手段は画像濃度信号の低濃度部
    に対する出力を0または顕像化されない範囲の値とした
    特性を持つ画像信号低線化変換手段と、 隣接する画像濃度信号の各組に対し、前記画像信号低線
    化変換手段による変換を行うか否かを判別する変換/無
    変換判別手段と、 その変換/無変換判別手段の判別結果に応じて、前記画
    像濃度信号の組を前記画像信号低線化変換手段により変
    換して出力するかあるいは変換しないで出力するかを選
    択する選択手段とを備えたことを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記画像濃度信号の各組における複数の
    画像濃度信号に所定の演算を施して一つの画像濃度信号
    を得て、その画像濃度信号を前記複数の各画像濃度変換
    手段へ出力する演算手段を、前記複数の画像濃度信号変
    換手段の前段に設けたことを特徴とする請求項1記載の
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記変換/無変換判別手段は、前記画像
    濃度信号の各組における複数の画像濃度信号の値を所定
    の閾値と比較し、比較の結果により変換、無変換の判別
    をするものであることを特徴とする請求項1記載の画像
    形成装置。
  4. 【請求項4】 前記変換/無変換判別手段は、前記画像
    濃度信号の各組における複数の画像濃度信号間の差分を
    演算し、これを所定の差分閾値と比較し、比較の結果に
    より変換、無変換の判別をするものであることを特徴と
    する請求項1記載の画像形成装置。
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