JP3312375B2 - 組換え麻疹タンパク質を用いる麻疹ウイルス特異的抗体の検出 - Google Patents

組換え麻疹タンパク質を用いる麻疹ウイルス特異的抗体の検出

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、組換えDNA法により生産された麻疹抗原を
用いる、麻疹特異的IgGおよびIgM抗体の検出に関する。
発現された麻疹抗原は、麻疹に感染した患者由来の免疫
グロブリンとの反応性を維持し、代替宿主におけるクロ
ーン化遺伝子の発現により生産される。次いで、これら
の抗原は、完全体麻疹ウイルス調製物またはそれらの誘
導体の代わりにアッセイで用いられ、ウイルスにさらさ
れた可能性のある患者中の抗麻疹抗体を検出する。この
抗原は、好ましくは、表面に直接的または間接的に(サ
ンドイッチアッセイにおけるように)固定化され、次い
で、血清試料とインキュベートされる。血清中の抗原結
合免疫グロブリンは、抗ヒト免疫グロブリン第二抗体の
ような標識抗体結合試薬により検出される。組換えバキ
ュロウイルス系が麻疹抗原の生産に好ましく、そしてこ
のような系で発現された麻疹ウイルスの核タンパク質遺
伝子が本発明のアッセイに特に好ましい。
発明の背景 麻疹は、世界中で主要な健康問題となっている。これ
は、特に発展途上国において当てはまり、世界的には各
年概算して7,000万の件数が報告されており、200万人の
子供が死亡している。
米国では、麻疹の根絶は、1963年以来ワクチン接種を
行っているにも関わらず未だとらえどころがない。ワク
チン欠乏またはワクチン接種の欠如の結果として、米国
において1990年では27,000件を越える麻疹件数が報告さ
れている。これは、1989年よりも50%多く、1988年に報
告されている件数のほぼ10倍近くである。Centers for
Disease Control(1990)Morbid.Mortal.Weekly Rep.3
9:353−363。
麻疹は相変わらず世界的な問題であり、米国では再流
行している(頻繁に起こるその合併症と共に)ため、麻
疹の予防および治療の改良法、および相伴って診断の改
良法が引き続き必要とされている。
麻疹ウイルス検出のための最近の手法は、酵素イムノ
アッセイ形式において抗原としての完全体ウイルスの使
用を包含する。Whittaker Bioproducts,Inc.,により供
給される「MEASELISA」および「MEASLESTAT M」のよう
な市販の診断試験は、それぞれIgG抗体およびIgM抗体の
検出に対して利用可能であり、完全体ウイルス抗原とし
て、MK−2細胞中で増殖した麻疹ウイルスのEdmonston
ワクチン株を用いる。Botelerら(1983)J.Clin.Microb
iol.17:814−818。
類似の設計の捕獲IgM EIAが最近になって記載され
た。これもまた、アッセイ抗原として、E−6 Vero細胞
中で増殖したEdmonstonワクチン株を用いる。Erdmanら
(1991)J.Clin.Microbiol.29:1466−1471。完全体ウイ
ルス捕獲EIAは「MEASLESTAT M」試験とは異なる。「MEA
SLESTAT M」試験では、「MEASLESTAT M」試験での患者
血清を、妨害するIgG抗体を除去するためにまず前処理
しなければならないが、捕獲EIAでは、抗ヒトIgM抗体を
用いて血清IgMのみが「捕獲」される。従って、血清前
処理を行わないので、捕獲EIAは使用がやや簡単であり
得る。
利用可能な酵素イムノアッセイ(EIA)は比較的感度
が高く実用的であるが、それらのすべてが細胞培養物由
来の完全体ウイルスに頼っている。不運にも、培養で増
殖した麻疹ウイルスは一般的に低力価で非常に可変性の
試薬を生じる。大量の純麻疹ウイルスをルーチン的に得
ることが困難であることは、費用が非常にかかり、麻疹
診断アッセイの実用性を損なわせる。完全体ウイルス抗
原の使用における元来の可変性に加え、感染材料の取り
扱いにおいて適切な施設および保護手段が用いられなけ
ればならない。従って、診断適用に適したウイルスまた
はウイルス抗原を大量に生産する、より安全で経済的、
かつ便利な方法が必要とされる。
抗原として完全体ウイルスを用いる1つの代替法は、
クローン化遺伝子の発現を介した異種宿主細胞における
組換えタンパク質の生産である。このような系による生
産は、麻疹EIAでの使用に適した麻疹抗原の実質的に制
限されない供給源を提供することにより、診断EIAにお
ける完全体麻疹ウイルスの必要性を克服する。これはま
た、ワクチン接種した集団における血清転換(seroconv
ersion)の割合および血清有病率(seroprevelance)を
評価するのに充分な抗原を提供する。さらに、組換え法
によりタンパク質を発現させることはまた、バッチから
バッチへの変動を抑え、アッセイの較正および定量化が
非常に容易にする。
不運にも、組換え抗原生産が有し得る利点は、麻疹検
出に関してこれまで理解されていない。原核生物系およ
び単純真核生物系(例えば酵母)で発現されるタンパク
質は、しばしばそれらの天然相対物とは異なる免疫学的
特性を示す。このような違いのために、天然タンパク質
に結合する血清抗体の認識を必要とするアッセイにおけ
る組換えタンパク質の利用性が制限され得る。このよう
な問題を解決するために、組換えバキュロウイルスが、
高等真核生物における遺伝子の高レベルでの発現に用い
られた。生物学的に活性なタンパク質産物を生産するベ
クター構築の成功は、他のタンパク質に対して達成され
ており、これらのタンパク質の研究は、グリコシル化は
詳細には異なるが、翻訳後改変は挿入物および哺乳類細
胞において類似していることを示す。
麻疹ウイルスの融合タンパク質およびヘマグルチニン
タンパク質は、バキュロウイルス系におけるこのような
組換え手段により発現されるが、適切なグリコシル化が
損なわれている。Vialardら(1990)Journal of Virolo
gy 64:37−50。グリコシル化されていない核タンパク質
は、本発明に従ってバキュロウイルスで発現させること
により生産されると、確認されているウイルスタンパク
質とより密接に類似している。
発明の要旨 従って、本発明の目的は、麻疹特異的抗体を検出する
改良方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、麻疹特異的抗体を検出する
ための抗原を生産する方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の1つの局面に
従って、患者中の麻疹特異的抗体を測定する方法が提供
される。この方法は以下の工程を包含する:(1)該患
者から得られる血清試料中の抗麻疹特異的免疫グロブリ
ンに結合し得る組換え麻疹抗原を提供する工程であっ
て、ここで該麻疹抗原が該抗原をコードする組換えDNA
を発現することにより生産される、工程;(2)該抗原
を直接的にまたは間接的に表面上に固定化する工程;
(3)該固定化抗原を、測定されるべき血清試料を含む
溶液と、該血清試料中の抗麻疹免疫グロブリンを該固定
化麻疹抗原に結合させるのに効果的な条件下で、インキ
ュベートする工程;および、(4)該固定化麻疹抗原に
結合した該免疫グロブリンを測定する工程。
さらに、本発明のある好ましい実施態様では、麻疹抗
原は、麻疹膜融合タンパク質、ヘマグルチニンタンパク
質、または核タンパク質であるタンパク質、または、そ
れらの誘導体である。この点において特に好ましいの
は、麻疹核タンパク質およびその誘導体である。
さらに、本発明の別の好ましい実施態様では、麻疹抗
原が、該抗原をコードする組換えDNAにより発現され
る。ここで該組換えDNAは、該抗原をコードするcDNAに
作動可能に連結されるバキュロウイルスポリヘドリンプ
ロモーターを含み、該プロモーターによる該抗原の発現
は、Spodoptera frugiperda細胞中である。本発明のこ
の局面において特に好ましいのは、プラスミドpAcYM1S
−MVNである。
本発明の他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細
な説明から明らかになる。しかし、詳細な説明、特定の
実施例は、本発明の好ましい実施態様を示しているが、
本発明の意図および範囲内での種々の変化および改変は
この詳細な説明から当業者に明らかになるので、これら
は例示のためにのみ与えられていることが理解されるべ
きである。
図面の簡単な説明 図1は、抗原として組換えNタンパク質または完全体
麻疹ウイルスを用いる、間接IgG EIA結果の比較を示
す。麻疹ウイルスまたはワクチンに予めさらしたおよび
さらさなかったヒト由来の160個の血清標本をアッセイ
した。直線は、直線回帰に適合した(R:=0.80)。
図2は、抗原として組換えNタンパク質または完全体
麻疹ウイルスを用いる、捕獲IgM EIA結果の比較を示
す。臨床的に麻疹の感染を受けたヒト由来の25個の急性
期(○)および回復期(●)の血清のペアをアッセイし
た。直線は、直線回帰に適合した(R2=0.85)。
図3は、麻疹ウイルスの完全長核タンパク質遺伝子の
バキュロウイルス発現ベクターpAcYM1Sへの挿入のため
の、サブクローニング方法を示す模式図である。制限エ
ンドヌクレアーゼ消化は、示されるように行った。ハッ
チング領域および点描領域は、それぞれ麻疹核タンパク
質およびバキュロウイルスポリヘドリン遺伝子のコーデ
ィング領域を表す。
図4は、免疫沈降実験の結果を示す合成オートラジオ
グラムである。この結果は、組換え核タンパク質が、確
認されている核タンパク質と同じ電気泳動度および抗原
性を有することを実証する。
図5は、バキュロウイルス発現ベクターpAcYM1Sにク
ローニングされた麻疹融合遺伝子およびヘマグルチニン
遺伝子の連結接合を示す模式図である。
発明の詳細な説明 本発明により、麻疹特異的抗体を検出するための従来
の方法の欠点の多くが克服される。これは、本方法が、
酵素イムノソルベントアッセイ[「EIA」]および他の
免疫学的アッセイにおけるより感度の高い検出因子とし
て機能する組換え麻疹抗原を容易に生産させ得ることに
よる。
一般的に、本発明の方法は、プラスミドDNAなどの構
築を包含する。ここでは、抗原と考えられるタンパク質
をコードするDNA配列が、転写に適切なシス作用制御シ
グナルの制御下で存在し、そしてこのプラスミドDNAが
適当な宿主細胞に導入されて、適切な発現条件が提供さ
れるとき、抗原が形質転換細胞で生産される。
遺伝子をクローニングする方法、遺伝子を操作して発
現ベクターを形成する方法、および遺伝子によりコード
されるタンパク質を異種宿主中で発現させる方法は周知
であり、そしてこれらの手法は、本発明に従って用いら
れ、麻疹抗原をコードするクローン化遺伝子を宿主内で
発現させて、とりわけ診断アッセイで用いる組換え抗原
を生産するための、発現媒体(vehicle)、宿主細胞な
どを提供し得ることが理解される。例えば、Sambrook
ら,MOLECULAR CLONING,A LABORATORY MANUAL,第2版,Vo
l.1−3(Cold Spring Harbor Laboratory,1989)を参
照のこと、そして文献は以下に援用されている。
麻疹ウイルスゲノムは、負の極性の約16,000ヌクレオ
チドのRNAで構成されており、すなわち、このゲノムは
メッセンジャーRNAとして機能しないが、ウイルスタン
パク質合成のための相補的モノシストロンメッセージに
転写されなければならない。麻疹ゲノムの遺伝子順序
は、3'N,P/V/C,M,F,HA,L 5'である。N遺伝子は核タン
パク質、またはNタンパク質をコードしている。P、
V、C遺伝子は、同じヌクレオチド配列内で、重複する
オープンリーディングフレームのRNA修正または受け入
れにより、3つのタンパク質、すなわち、リンタンパク
質、Vタンパク質、およびCタンパク質をそれぞれコー
ドしている。M遺伝子は、マトリックス(または膜)タ
ンパク質をコードし、これはウイルス集合および発芽に
関連している。F遺伝子およびHA遺伝子は、それぞれ融
合タンパク質およびヘマグルチニンタンパク質をコード
し、これらはエンベロープ融合および宿主細胞認識に関
連した膜貫通糖タンパク質である。L遺伝子は、大きな
ポリメラーゼタンパク質をコードする。これらは、ゲノ
ムの3'末端に位置する麻疹ウイルスゲノム中のただ1個
のプロモーターであると考えられる。そしてメッセンジ
ャーRNA(mRNA)の合成は、NのmRNAが最も豊富であ
り、LのmRNAが最も豊富でない勾配を形成する。従っ
て、感染細胞では、Nタンパク質が最も豊富なタンパク
質であり、そしてこのタンパク質との免疫応答が感染初
期に起こる。これらの理由のため、Nタンパク質の組換
え源は、麻疹ウイルスに対する抗体の検出のためのELIS
Aアッセイの開発の目的に望ましいと考えられた。本発
明に用いるのに適した抗原は、麻疹ウイルスにさらされ
たまたは感染した患者の任意の麻疹特異的抗体と組み合
わされる任意の麻疹タンパク質を包含する。本発明の好
ましい抗体は、麻疹ウイルスにさらされたまたは感染し
た患者において免疫応答を優先的に引き起こし、従っ
て、典型的には患者の抗体により最も容易に認識される
抗原を包含する。本発明の特に好ましい抗体は、麻疹ウ
イルスの膜融合タンパク質およびヘマグルチニンタンパ
ク質を包含する。最も好ましい抗原のなかには、麻疹核
タンパク質がある。この抗原は、ヒトT細胞応答の主要
な標的として同定されている。
抗原が天然抗原であり得るか、またはそれらの改変型
であり得ることがさらに理解される。分子生物学におけ
る周知の手法が、麻疹抗原のアミノ酸配列を変えて、本
発明に従って用いられ得る抗原の改変型を生産するため
に用いられ得る。
これらの手法は、翻訳後改変のパターンを変えるのに
有用である。例えば、タンパク質のアミノ酸配列の変化
は、そのグリコシル化またはリン酸化のパターンを変化
させ得る。このような手法はまた、とりわけ組換え発現
タンパク質の効果的な発現または精製の助けとなる特異
的な機能部分を提供するのに有用である。従って、本発
明によれば、完全な一揃いの組換えDNA法が、抗麻疹免
疫グロブリンを検出するのに有用な抗原を提供するため
に用いられ得ることが理解される。
本発明に従って麻疹抗原を生産するために、種々の発
現系が用いられ得る。例えば、E.coli、B.subtilis、酵
母、昆虫および哺乳類細胞中で、タンパク質を生産する
のに適した種々の発現ベクターが記載されており、その
いずれもが本発明に従って用いられて、さらされた患者
において抗麻疹抗体を検出するのに適した麻疹抗原を生
産し得る。しかし、より原子的な系(例えば細菌および
酵母)での発現は高レベルのタンパク質を生じるが、抗
原性に重要な翻訳後改変がしばしば行われない。これに
対して、タンパク質の完全性を維持する哺乳類系は、し
ばしば低収量になる。従って、本発明の発現系のなかで
は、バキュロウイルス発現系が非常に好ましい。このバ
キュロウイルス発現系は、大量の外来タンパク質を発現
するのに用いられ得、必要なプロセシングを提供し得
る。この点に関して特に好ましいのは、ポリヘドリンプ
ロモーターを利用して麻疹抗原の発現を指示するバキュ
ロウイルス発現系である。Matsuuraら,(1987)J.Gen.
Virol.68:1233−1250。
本発明に従って生産された抗原は、患者の抗麻疹抗体
を検出するための種々の免疫学的アッセイにおいて用い
られ得る。事実上、本発明による抗原が、麻疹特異的抗
体の検出のためのいずれもの免疫学的アッセイにおい
て、実用的に天然ウイルスの代わりに用いられ得ること
が当業者には容易に理解される。
このアッセイは、とりわけ、直接および間接アッセ
イ、サンドイッチアッセイ、固相アッセイ(例えば、特
にプレートまたはビーズを用いるアッセイ)、および液
相アッセイを包含する。本発明における使用に適したア
ッセイは、第一抗体および第二抗体を用いるアッセイ、
およびプロテインAのような抗体結合試薬を用いるアッ
セイを包含する。さらに、種々の検出法が本発明で用い
られ得る。この検出法には、比色分析法、蛍光法、リン
光法、化学発光法、発光法、および放射標識法が包含さ
れる。
本発明は、以下の例示の実施例によりさらに記載され
る。
実施例1:組換え麻疹核タンパク質の生産 2つのcDNAクローン(それぞれ麻疹ウイルス(Edmons
tonワクチン株)の核タンパク質遺伝子の一部をコード
している)を共に連結し、バキュロウイルス発現ベクタ
ーpAcYM1Sへの挿入に適した完全長オープンリーディン
グフレームを生成する。
完全長核タンパク質cDNA挿入部は、長さ1.855kbhであ
り、図3に示すように、最初のフレーム内AUGから7塩
基対上流で始まり、終止コドン、遺伝子間領域、および
P遺伝子の最初の200ヌクレオチドまで伸長する部分で
あった。
Autographa californica核多面体病ウイルス(AcNP
V)およびベクターDNAの培養したSpodoptera frugiperd
a細胞(Sf9)へのトランスフェクションは、Summersお
よびSmith(1987)Texas Agricultural Experiment Sta
tion.Bulletin No.1555に記載のように、リン酸カルシ
ウム沈降法を用いて行った。
限定希釈、次いで、ニックトランスレーションした核
タンパク質遺伝子のcDNAプローブを用いるドットブロッ
トハイブリダイゼーションに基づく選択の操作を1回行
って、組換えバキュロウイルスを単離し、2回プラーク
させることによりこれを精製した。連続スクリーニング
の各回をポジティブ免疫蛍光により確認し、核タンパク
質に対するマウスモノクローナル抗体およびイソチオシ
アネート結合第二抗体を用いて、アセトン固定した細胞
で観察した。
放射性免疫沈降実験を、組換えバキュロウイルスでの
発現により得られた核タンパク質の特性を確認されてい
るウイルスタンパク質と比較するために行った。放射標
識した感染細胞ライゼートを、核タンパク質特異的モノ
クローナル抗体で免疫沈降し、そして免疫複合体を4〜
20%のグラジエントゲルを通してSDS−PAGEにより分析
し、フルオログラフィーにより可視化した。これらの実
験の結果を図4に示す。
レーン1は、核タンパク質を発現する組換えバキュロ
ウイルスに感染させたSf9細胞のライゼートを[32P]オ
ルトリン酸で放射標識し、2つの核タンパク質特異的モ
ノクローナル抗体、81I168および83VIIKK2で免疫沈降し
た時に得られた免疫沈降物質を示す。
レーン2および3は、核タンパク質を発現する組換え
バキュロウイルスに感染させたSf9細胞のライゼートを
35S]メチオニンで放射標識し、核タンパク質特異的
モノクローナル抗体、81I168または83VIIKK2でそれぞれ
免疫沈降した時に得られた免疫沈降物質を示す。
レーン4および5は、それぞれ5時間および20時間さ
らしたときに、Edomonston麻疹ウイルス感染CV−1細胞
ライゼートを[35S]メチオニンで放射標識し、核タン
パク質特異的モノクローナル抗体、81I168および83VIIK
K2で免疫沈降した時に得られた免疫沈降物質を示す。
レーン6は、Edomonston麻疹ウイルス感染CV−1細胞
ライゼートを[35S]メチオニンで放射標識し、バキュ
ロウイルス生産麻疹核タンパク質に対してマウスで生じ
た抗血清で免疫沈降した時に得られた免疫沈降物質を示
す。
組換え核タンパク質は、SDS−PAGEでEdmonstonワクチ
ン株と同じように移動しており、そしてこれはリン酸化
されていた。これは免疫蛍光アッセイおよび放射性免疫
沈降アッセイの両方で一区画のモノクローナル抗体と反
応性であり、そして免疫原性であって、マウスにおいて
天然核タンパク質を認識する抗血清を誘起した。つま
り、麻疹ウイルスのEdmonston株から得られた核タンパ
ク質は、バキュロウイルス発現系においてクローン化核
タンパク質遺伝子を発現させることにより得られた核タ
ンパク質とは、区別し得なかった(電気泳動移動度およ
び抗体認識により規定されるエピトープの維持に関し
て)。
実施例2:組換え核タンパク質を用いる間接的抗麻疹IgG
EIA. 抗原として組換え核タンパク質を用いる間接的IgG EI
Aを、Erdmanら(1990),J.Clin.,Microbiol.29:1466−1
471に記載されている麻疹ウイルスのEdmonston株を用い
るアッセイの改変により実施した。
抗原の調製について、Sf9細胞をMOI=1で組換えバキ
ュロウイルスに感染させ、感染後72時間で回収した。細
胞懸濁液をPBS(pH7.2)で2回洗浄し、細胞密度を5.0
×106細胞/mlに調整し、3回凍結−溶解を繰り返した。
大きな細胞デブリを低速遠心分離(500×g、15分間)
により沈殿させて、上清を集め、使用するまで−70℃で
貯蔵した。ネガティブコントロール抗原のために、非感
染細胞を同様に処理した。
75μlの凍結−溶解ライゼートを、マイクロタイター
プレート(例えば「IMMULON II」プレート)を被覆する
ために、1:100から1:1000の範囲で希釈して用いた。非
感染細胞ライゼートを2組のウエルに入れて実行し、ネ
ガティブコントロールとして扱った。1.5時間インキュ
ベートした後、プレートを0.01M PBS(pH7.2)/0.05%
Tween 20(「PBS/T」)で5回洗浄した。試験血清を、
正常ヤギ血清(例えば「DIFCO」から得られる)を4%
で、そして非感染Sf9細胞を10%で加えた0.01M PBS(pH
7.2)/0.5% ゼラチン/0.15% Tween 20(「PBS/G
T」)で1:100に希釈し、3組のウエル中で37℃で1時間
インキュベートした。標準血清力価測定が、各実行中に
包含される。
プレートをPBS/Tで3回洗浄した。ヤギ抗ヒトIgG西洋
ワサビペルオキシダーゼをPBS/GTで1:3000から1:5000ま
でで希釈し、ウエルに加えて、37℃で1時間インキュベ
ートした。次いで、プレートをPBS/Tで3回洗浄し、酵
素基質TMB、3,3',5,5'テトラメチルベンジジン(例えば
「SIGMA」から得られる)と共に室温で15分間インキュ
ベートし、そして反応を75μlの2Mリン酸で停止した。
比色分析の読みとりを、自動マイクロタイタープレート
リーダー(この場合はDynatech MR5000リーダー)を用
い、450nmで測定した。
アッセイに対する結果は、P−N値として表した。こ
のP−N値は、各血清標本に対する核タンパク質
(「P」)および正常Sf9細胞(「N」)の2組のウエ
ル間の吸光度測定値の平均の差として定義した。
ポジティブ試験のカットオフ値を、検出可能なプラー
ク中和抗体を含まない一区画の20個のコントロール標本
の平均値+3標準偏差として得た。組換え核タンパク質
を用いる間接的IgGアッセイに対して選択されたカット
オフ値は、P−N=0.09であった。高いバックグラウン
ドシグナルを有する標本の場合を考慮すると、P/N比≧
3であることもまた必要であった。
間接的IgG EIAにおける組換え核タンパク質は、完全
体ウイルスEIAによりポジティブであった血清標本の99
%(129/131)で麻疹特異的抗体を検出した。これらの
結果は、市販のEIAを用いて同じ標本(特に低い抗体力
価で)をアッセイして得られた結果よりも、中和抗体の
存在とよりよく関連づけられた。さらに、完全体ウイル
スEIAにより検出可能なIgG抗体が存在しない27個の標本
もまた、N組換えEIAによりネガティブであった。
実施例3:組換え核タンパク質を用いる捕獲抗麻疹IgM EI
A. 抗原として組換え核タンパク質を用いる捕獲IgM EIA
を、Erdmanら(1990),J.Clin.,Microbiol.29:1466−14
71に記載されている麻疹ウイルスのEdmonston株を用い
るアッセイの改変により実施した。
アフィニティー精製抗ヒトIgM捕獲抗体(例えば「ORG
ANON TEKNIKA CORP.」から得られる)を、0.01M PBS(p
H7.2)で1:800に希釈し、75μlをマイクロタイタープ
レート(例えば「IMMULON II」プレート)のウエルに加
えた。湿潤させたチャンバー中で37℃で1時間インキュ
ベートした後、プレートをPBS/Tで3回洗浄した。PBS/G
Tで1:200に希釈した試験血清の75μlを3組のウエルに
加え、37℃で1時間インキュベートした。次いで、プレ
ートをPBS/Tで3回洗浄した。
凍結−溶解ライゼートを、4%正常ヤギ血清および0.
3%デオキシコール酸ナトリウムを加えたPBS/GTで1:250
に希釈し、ウエルに加え、37℃で2時間インキュベート
した。非感染細胞ライゼートをネガティブコントロール
として扱い、2組のウエルに入れて実行した。
次いで、プレートをPBS/Tで3回洗浄した。PBS/GTで
1:5000に希釈した75μlのビオチニル化抗核タンパク質
モノクローナル抗体と37℃で1時間インキュベートし
た。PBS/GTで1:3000に希釈した75μlのストレプトアビ
ジンペルオキシダーゼ(例えば「AMERSHAM INTERNATION
AL」から得られる)を加え、37℃で20分間インキュベー
トした。
プレートをPBS/Tで5回洗浄し、酵素基質TMB、3,3',
5,5'テトラメチルベンジジン(例えば「SIGMA」から得
られる)と共に室温で15分間インキュベートし、そして
反応を75μlの2Mリン酸で停止した。比色分析の読みと
りを、Dynatech MR5000リーダーを用い、450nmで測定し
た。
アッセイに対する結果は、P−N値として表した。こ
のP−N値は、各血清標本に対する核タンパク質
(「P」)および正常Sf9細胞(「N」)の2組のウエ
ル間の吸光度測定値の平均の差として定義した。
ポジティブ試験のカットオフ値を、検出可能なプラー
ク中和抗体を含まない一区画の20個のコントロール標本
の平均値+3標準偏差として得た。組換え核タンパク質
を用いる捕獲IgMアッセイに対して選択されたカットオ
フ値は、P−N=0.21であった。P/N比≧3であること
もまた、高いバックグラウンドシグナルを有する標本の
場合を考慮するのに必要とされた。
組換え核タンパク質および完全体麻疹ウイルスを用い
る捕獲IgM EIAの感度を、臨床的に麻疹ウイルスの感染
を受けたヒト由来の25個の急性期および回復期の血清の
ペアを用いて比較した(図2)。IgM抗体を、組換え核
タンパク質EIAにより、18個(72%)の急性期標本で検
出した。22個(88%)の急性期標本(組換え核タンパク
質EIAによりポジティブであった18個の標本を含む)
は、完全体ウイルスでポジティブであった。すべての回
復期標本が、両アッセイによりIgM抗体に対してポジテ
ィブであった。組換え核タンパク質捕獲EIAの特異性
は、健常者および他のパラミクソウイルス感染者由来の
120個の血清標本を試験することにより決定した。これ
らのうち、1人(<1%)が、組換え核タンパク質EIA
および完全体ウイルスEIAにより検出可能なIgM抗体を有
していた。
実施例4:抗麻疹IgG EIAは抗原として完全体麻疹ウイル
スよりも組換え核タンパク質を用いるとより正確であっ
た. 麻疹ウイルスまたはワクチンに既にさらされたまたは
感染した経歴があるヒトおよび経歴がないヒトから採取
した160個の血清標本を、図1に示すように、N組換えE
IAおよび完全体ウイルスEIAによりIgG抗体に対して同時
に試験した。特異的IgG抗体を、N組換えEIAによって、
完全体ウイルスEIAによりポジティブであった131個の標
本のうち129個(99%)で検出した。完全体ウイルスEIA
によって検出可能なIgG抗体が存在しないすべての27個
の標本もまた、組換えEIAによりネガティブであった。
Paul Albrecht,Food and Drug Administrationにより
プラーク中和抗体に対して既に試験されている268個の
血清標本もまた、N組換えEIAおよび市販のEIA(「MEAS
ELISA」)により、特異的IgG抗体に対して試験した。Al
brechtら(1981)J.Virol.Methods :251−260およびO
rensteinら(1987)J.Infect.Dis.155:146−149を参照
のこと。
表1に示すように、N組換えEIA値は、一般に市販のE
IAにより得られた値より、特に低レベルの中和抗体で、
中和抗体の存在とよく一致した。
実際、120以下の中和抗体力価を有する109個の標本の
うち48個(44%)がN組換えEIAによりポジティブであ
った。これに対して、市販のEIAでは、11個(10%)の
みがポジティブであった。全体的には、中和抗体に対し
てポジティブであった223個の標本のうち137個(61%)
がN組換えEIAによりポジティブであり、そして88個(4
0%)が市販のEIAによりポジティブであった。検出可能
な中和抗体が存在しない45個の標本のうち、1個(2
%)が各アッセイによりポジティブであった。
実施例5:バキュロウイルス発現により生産された組換え
麻疹融合タンパク質およびヘマグルチニンタンパク質を
用いるEIAの可能性. ヘマグルチニンおよび融合タンパク質は、麻疹ビリオ
ンの2つの膜貫通エンベロープ糖タンパク質である。ヘ
マグルチニンは、宿主細胞付着および赤血球の凝集の原
因になる。融合タンパク質はウイルス進入および溶血に
必要である。両タンパク質に対する中和抗体は、一生の
免疫を確立する役割を有している。VIROLOGY,第2版,Fi
eldsら編,Raven Press,New York(1990)のVol.1,1013
〜1044頁を参照のこと。
バキュロウイルス系におけるこれらの糖タンパク質の
発現はまた、麻疹特異的抗体の検出のためのアッセイに
用いる組換え抗原の供給源を提供する。さらに、核タン
パク質と組み合わせにおけるそれらの使用は、例えば、
麻疹ウイルスに対する抗体の検出において酵素イムノア
ッセイの感度を増大し得た。
バキュロウイルス発現により糖タンパク質を得るため
に、ヘマグルチニンおよび融合タンパク質に対する遺伝
子をまず適切な発現ベクター中にクローニングした。Ed
monstonワクチン株のヘマグルチニン遺伝子を表す1.949
kbのcDNAクローンをバキュロウイルス転移ベクターpAcY
M1Sに連結し、完全長のオープンリーディングフレーム
をポリヘドリン遺伝子の転写リーダー配列の下流に提供
する。(図5)。
同様に、融合遺伝子をコードする2つの部分cDNAクロ
ーンを一緒に連結し、完全長のコーディング領域を提供
した。この領域は、長さ1.726kbであり、発現に適して
いた(図5)。
AcNPVおよびベクターDNAのSf9培養細胞へのトランス
フェクションを、SummersおよびSmith(1987)Texas Ag
ricultural Experiment Station.Bulletin No.1555Aに
記載の手順に従う、リン酸カルシウム沈降法により行っ
た。
限定希釈クローニングと、麻疹ウイルス遺伝子配列に
対するドットブロットハイブリダイゼーションとを2回
繰り返した後、組換えバキュロウイルスを単離し、プラ
ーク精製した。連続スクリーニングの各回でポジティブ
免疫蛍光を行って確認し、マウスモノクローナル抗体お
よび蛍光イソチオシアネート結合第二抗体を用いて、ア
セトン固定した細胞で観察した。放射性免疫沈降後、組
換え糖タンパク質は、SDS−PAGE上でEdmonstonのタンパ
ク質と同じように移動したが、Vialardら(1990)Journ
al of Virology 64:37−50により既に特徴付けされるよ
うに、グリコシル化は明らかに異なっていた。
核タンパク質に比較して糖タンパク質の発現は比較的
低レベルであることが観察された。これは翻訳後改変が
多く起こっているためである。細胞ライゼートを用いる
予備的EIAで低レベルの発現が得られた結果として、組
換え糖タンパク質は、正確度の高いアッセイに充分なバ
ックグラウンド比に対するシグナルを提供しなかった。
従って、EIAで用いるためには、用いる前に、これら
の組換えタンパク質をさらに精製し濃縮することが望ま
しいとされ得る。この目的で用いられ得る種々の精製法
は周知であり、種々の種類のアフィニティークロマトグ
ラフィーを含むが、これに限定されない。
フロントページの続き (72)発明者 ベリーニ,ウイリアム ジェイ. アメリカ合衆国 ジョージア 30247, リルバーン,パイン コーン ドライブ 1059 (72)発明者 ハンメル,キンバリー ビー. アメリカ合衆国 ジョージア 30002, エイボンデール エステイツ,ケンジン トン ロード 3125 (72)発明者 ヒース,ジャネット エル. アメリカ合衆国 ジョージア 30030, デカター,ビッカーズ ドライブ 1714 (72)発明者 エルドマン,ディーン アメリカ合衆国 ジョージア 30333, アトランタ,ピー.オー. ボックス 15542(番地なし) (56)参考文献 J.MED.VIROL.,Vol. 14,NO.2(1984)p.149−158 J.GEN.VIROL.,Vol. 70,No.2(1989)p.435−441 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/53 - 33/579

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の工程を包含する、ヒト血清試料中の
    麻疹特異的免疫グロブリンを検出するためのイムノアッ
    セイ方法: (i)該試料を、麻疹特異的免疫グロブリンにより認識
    される少なくとも1つのエピトープを含む固定化組換え
    麻疹核タンパク質抗原と接触させる工程であって、該接
    触が、該免疫グロブリンおよび該固定化抗原の結合が行
    われる条件下である、工程;および (ii)該固定化抗原に結合した麻疹特異的免疫グロブリ
    ンの存在を検出する工程。
  2. 【請求項2】以下の工程を包含する、ヒト血清試料中の
    麻疹特異的免疫グロブリンIgMを検出するための捕獲イ
    ムノアッセイ方法: (i)該試料を、固定化精製抗ヒトIgM捕獲抗体と、該I
    gMおよび該固定化抗体の結合が行われる条件下で、接触
    させる工程; (ii)該捕獲されたIgMを、該IgMにより認識される少な
    くとも1つのエピトープを含む組換え麻疹核タンパク質
    と、該核タンパク質および該捕獲されたIgMの結合が十
    分に行われる条件下で接触させる工程;および (iii)該捕獲されたIgMに結合した核タンパク質の存在
    を検出する工程。
  3. 【請求項3】工程(iii)が、IgM結合タンパク質を、検
    出し得る標識に結合した抗原タンパク質モノクローナル
    抗体と、両者間を十分に結合させる条件下で接触させる
    工程、および結合した標識の存在を検出する工程を包含
    する、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記捕獲抗体が、プレート表面に間接的に
    固定することにより固定化される、請求項2に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】前記抗原が、表面に間接的に固定すること
    により固定化される、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記核タンパク質が、該核タンパク質をコ
    ードするDNA分子に作動可能に連結されたバキュロウイ
    ルスポリヘドリンプロモーターを含む組換えDNA配列で
    トランスフェクトされた細胞により発現される、請求項
    1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】前記細胞がSpodoptera frugiperdaであ
    る、請求項6に記載の方法。
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