JP3311230B2 - マイクロ波式濃度計 - Google Patents

マイクロ波式濃度計

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JP3311230B2
JP3311230B2 JP05319396A JP5319396A JP3311230B2 JP 3311230 B2 JP3311230 B2 JP 3311230B2 JP 05319396 A JP05319396 A JP 05319396A JP 5319396 A JP5319396 A JP 5319396A JP 3311230 B2 JP3311230 B2 JP 3311230B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、懸濁物質の濃度、
例えば汚泥、パルプ、その他種々の物資を含む被測定流
体の濃度を測定する濃度計に係り、特に非良導電性物質
も良導電性物質、いずれの懸濁液の濃度も測定できる機
能を有するマイクロ波式濃度計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体中の濃度測定を行うに際し、従来か
ら超音波の減衰率を測定して濃度を求める超音波式濃度
計、光を用いて透過光減衰率や散乱光増加率を測定して
濃度を求める光学式濃度計が多く用いられている。
【0003】しかし、前者は流体中に気泡が混入してい
る場合、その影響を大きく受け測定誤差が大きくなる。
一方、後者は光を入射するあるいは受光する光学窓に汚
れが付着すると、その影響を大きく受け測定誤差が大き
くなる。そこで、近年では、気泡や汚れ付着の影響を受
け難い濃度計としてマイクロ波を用いて濃度を測定する
濃度計が開発されている。
【0004】図6は、マイクロ波を用いた濃度計の構成
例を示している。同図に示すように、流体の流通する配
管1に、マイクロ波送信アンテナ11とマイクロ波受信
アンテナ12とが対向配置され、マイクロ波発振器13
からマイクロ波が発射されるようになっている。
【0005】また、マイクロ波の通過経路として、パワ
ースプリッタ14〜送信アンテナ11〜管内流体〜受信
アンテナ12を通って位相差測定回路15に導入される
第1の経路と、同じくマイクロ波がパワースプリッタ1
4を通って位相差測定回路15に導入される第2の経路
とが形成されている。
【0006】そして、位相差測定回路15にて第1の経
路からのマイクロ波の第2の経路からのマイクロ波に対
する位相遅れから位相差を求める構成となっている。こ
の濃度計では、マイクロ波発振器13からパワースプリ
ッタ14を経由して直接受信するマイクロ波に対する配
管内の被測定流体を伝播してくるマイクロ波の位相遅れ
θ2 と、管内に基準流体(例えば水道水)を充填して被
測定流体の場合と同じ条件で測定した時のマイクロ波の
位相遅れθ1 とを比較し、その位相差Δθ=(θ2 −θ
1 )から検量線を用いて濃度を測定する。具体的には、
濃度X=aΔθ+bの演算を行なって濃度を求めるもの
である。なお、aは検量線の傾き、bは検量線の切片で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなマイクロ
波式濃度計は、マイクロ波の減衰率を測定する方式では
なく、位相差を測定する方式であり、またマイクロ波を
入射あるいは受波する窓部は透明である必要はないた
め、気泡や汚れの影響を受け難く、しかも連続的に濃度
を測定することができる。
【0008】しかしながら、上記マイクロ波式濃度計
は、汚泥やパルプなど非良導電性物質の懸濁液濃度測定
には適用できるが、炭や金属粉など良導電性物質粒子の
懸濁液に対するマイクロ波特性が従来明らかでなくその
濃度測定に適用することができなかった。
【0009】本発明は、このような実情を考慮してなさ
れたもので、炭や金属粉など良導電性粒子の懸濁液の濃
度測定、さらに非良導電性物質との混合流体の濃度測定
も可能であるマイクロ波式濃度計を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、濃度測定用管にマイク
ロ波送信器及びマイクロ波受信器を対向配置し、濃度測
定用管に基準流体が流れているときにマイクロ波送信器
から送信され基準流体を通ってマイクロ波受信器にて受
信されたマイクロ波の位相遅れθ1 を検出し、濃度測定
用管に被測定流体が流れているときにマイクロ波送信器
から送信され被測定流体を通ってマイクロ波受信器にて
受信されたマイクロ波の位相遅れθ2 を検出し、両位相
遅れの位相差Δθ=θ2 −θ1 から被測定流体の濃度を
測定するマイクロ波濃度計において、濃度Xを、被測定
流体の種類毎に対応する検量線X=a・Δθ+bにより
算出する濃度演算手段と、位相差Δθの正負判別を行
い、Δθが正のときは検量線の傾きaの値が正の数値と
なる検量線を選定し、Δθが負のときは検量線の傾きa
の値が負の数値となる検量線を選定する検量線選定手段
とを有することを特徴とするマイクロ波式濃度計であ
る。
【0011】また、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応する発明において、検量線の傾きaの値が正と
なる検量線及び負となる検量線とを組み合わせて一の測
定対象モードとし、複数の測定対象モードのうちの何れ
かのモードを検量線選定手段の選定対象として設定する
測定対象モード設定手段を設けたマイクロ波式濃度計で
ある。
【0012】以上のように構成された各請求項に対応す
るマイクロ波式濃度計を発明するにあたり、従来、明ら
かでなかった良導電性物質粒子に対するマイクロ波特性
を調べるため、炭の粒子を水中に懸濁させた液にマイク
ロ波入射し、粒子濃度と位相差の関係を調査する実験を
行った。
【0013】その結果、図4に示すように、濃度Xに対
して位相差Δθは負の傾きをもつ直線関係にある検量線
で示されることが判明した。ここで、θ1 は濃度ゼロの
基準液(通常は水)での位相遅れで、ゼロ点位相値θ1
と呼ぶ。θ2 は被測定液の位相遅れである。θ2 とθ1
の差Δθ=θ2 −θ1 を位相差Δθと呼ぶ。
【0014】なお、従来から測定可能であった汚泥やパ
ルプなど非良導電性物質の懸濁液濃度Xと位相差Δθの
関係は図5に示すように、Xに対してΔθは正の傾きを
もつ直線関係にある検量線で示される。
【0015】そこで、まず、請求項1に対応する発明の
マイクロ波式濃度計においては、検量線選定手段によっ
て、位相差Δθの正負判別が行われ、Δθが正のときは
検量線の傾きaの値が正の数値となる検量線が選定さ
れ、Δθが負のときは検量線の傾きaの値が負の数値と
なる検量線が選定されるようにした。
【0016】そして、濃度演算手段によって、選定され
た検量線X=a・Δθ+bにより濃度Xが算出される。
したがって、非良導電性物質の懸濁液と良導電性物質の
懸濁液の両方が個別に交互に流れるまたは混合して流れ
る配管ラインにマイクロ波式濃度計を適用する場合、Δ
θ≧0かΔθ≦0かによって検量線の傾きaの値を正と
するか、負とするか自動的に選定することができること
になる。
【0017】また、請求項2に対応する発明のマイクロ
波式濃度計においては、請求項1に対応する発明と同様
に作用する他、検量線の傾きaの値が正となる検量線及
び負となる検量線とを組み合わせて一の測定対象モード
とし、測定対象モード設定手段によって、複数の測定対
象モードのうちの何れかのモードが検量線選定手段の選
定対象として設定される。
【0018】したがって、各モードにおける測定対象に
応じて、適合する検量線の傾きaの値を自動的に選定し
て、濃度X=aΔθ+bの演算を行って濃度を求めるこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の
形態に係るマイクロ波式濃度計の構成図である。このマ
イクロ波式濃度計は、マイクロ波送受信部40と信号処
理部41とによって構成されている。また、マイクロ波
送受信部40には、送信アンテナ31及び受信アンテナ
32が設けられ、濃度検出用管20に取り付けられてい
る。
【0020】この濃度検出用管20は、上流側配管21
と下流側配管22との間に仕切り弁23,24を介して
設けられている。また、濃度検出用管20には、給水バ
ルブ26及び排水バルブ27が設けられている。給水バ
ルブ26には水道水等の基準流体を導くための水道管2
8が接続され、また排水バルブ27には配水管29が接
続されている。
【0021】また、この濃度検出用管20を含む配管ラ
インには、非良導電性物質の懸濁液と良導電性物質の懸
濁液が交互に流れるようになっている。もしくは非良導
電性を示す混合懸濁液と良導電性を示す混合懸濁液が交
互に流れるようになっている。
【0022】さらに、濃度検出用管20は、管軸を挟ん
で相対向する位置にそれぞれマイクロ波入射・出射用の
開口窓部が形成され、この開口窓部に気密用シールパッ
キンを介してアンテナ取付け用板が取付けられている。
【0023】このアンテナ取付け用板には、絶縁物を介
し、上記したように送信アンテナ31及び受信アンテナ
32が密着して取付けられる。アンテナ取付け用板の絶
縁物は、ファイバ・レジン・プラスチック(FRP)、
塩化ビニル樹脂、又はその他の絶縁物で形成されてい
る。
【0024】この濃度計のマイクロ波送受信部40は、
マイクロ波発振器33と、パワースプリッタ34と、送
信アンテナ31と、受信アンテナ32とから構成されて
いる。そして、マイクロ波の送信系として、マイクロ波
を発生するためのマイクロ波発振器33、パワースプリ
ッタ34及び送信アンテナ31が設けられ、このマイク
ロ波発振器33の出力がパワースプリッタ34を介して
送信アンテナ31へ送られる。
【0025】また、マイクロ波の受信系として、送信ア
ンテナ31から発信されたマイクロ波を濃度検出用管2
0を介して受信する受信アンテナ32及び位相測定回路
35が設けられ、位相測定回路35には、受信アンテナ
32で受信したマイクロ波及びパワースプリッタ34に
て分配された基準信号が入力される。
【0026】一方、この濃度計における信号処理部41
としては、受信系の一部でもある位相測定回路35と、
位相差演算回路36と、検量線傾きa選定及び濃度演算
回路37と、測定対象モード設定器38と、信号変換回
路39と、その他特に図示しない周辺要素とが設けられ
ている。
【0027】位相測定回路35は、濃度ゼロの基準とな
る位相遅れθ1 や測定対象液の位相遅れθ2 を測定し、
その結果を位相差演算回路36に入力する部分である。
位相差演算回路36は、θ1 の値を記憶しておき、時々
刻々のθ2 の値とθ1の差Δθ=θ2 −θ1 を演算し、
検量線傾きa選定及び濃度演算回路37にΔθを入力す
る部分である。
【0028】測定対象モード設定器38は、例えば図2
に示すような複数の測定対象モードから濃度検出用管2
0を流れる懸濁液等の種類に応じた測定対象モードが設
定され、その設定内容を検量線傾きa選定及び濃度演算
回路37に入力する部分である。すなわち、ここからど
の測定対象モードで測定を行うかを指定する。
【0029】図2は本実施の形態のマイクロ波式濃度計
に用いられる測定対象モード表の一例を示す図である。
同図においては、各対象モード(1),(2),...
(N)に対応する検量線の傾きaの値が設定されてい
る。この各aは、測定対象液の種類ごとにそれぞれに適
合する検量線の傾きの値であり、さらに各モードには測
定対象の非良導電性物質と良導電性物質の組合せが予め
設定されている。
【0030】つまり、この各検量線の傾きaの値には、
+a1 ,+a2 ,...(以下、+ai で代表する)
と、−am1,−am2,...(以下、−amiで代表す
る)とのそれぞれが各モード毎に設けられ、+ai もし
くは−amiの何れかが検量線傾きa選定及び濃度演算回
路37により選択される。
【0031】また、濃度検出用管20を含む配管ライン
には、非良導電性物質の懸濁液と良導電性物質の懸濁液
が交互に流れるようになっているので、測定対象液の位
相遅れの差Δθの正負を判定することで、各モード内の
検量線の傾きaの値及び対応する検量線の切片bの値が
選択可能となる。
【0032】図2には特に示さないが、検量線の切片b
の値についても、各検量線の傾きaに対応する値が測定
対象モード表内に設定されている。なお、この測定対象
モード表そのものは、検量線傾きa選定及び濃度演算回
路37に設けられる。
【0033】検量線傾きa選定及び濃度演算回路37
は、Δθ≧0かΔθ<0か及び指定されている測定対象
モードに応じて、aの値を自動的に選定して、濃度X=
a・Δθ+bの演算を行って濃度Xを求め、信号変換回
路39に入力する部分である。
【0034】つまり、本実施の形態では、非良導電性物
質の懸濁液と良導電性物質の懸濁液の両方が個別に交互
に流れる又は混合して流れる配管ラインにマイクロ波式
濃度計を適用しているので、Δθ≧0かΔθ≦0かによ
って検量線の傾きaの値が正である+ai もしくは、負
である−amiかを自動的に選定することで、非良導電性
物質粒子及良導電性物質粒子双方に対するマイクロ波特
性の違いに対応している。
【0035】信号変換回路39は、検量線傾きa選定及
び濃度演算回路37にて求められた濃度値Xを、例えば
4−20mADCなどの統一信号に変換して出力する部
分である。
【0036】また、特に図示していないが、4−20m
ADCなどの統一信号に変換されたのち、さらに、懸濁
液の濃度値そのものに変換し、CRTもしくはプリンタ
等の出力手段から上記統一信号及び濃度値を出力しても
良い。
【0037】なお、上記本実施形態で説明した構成と請
求項における構成は以下のように対応する。まず、濃度
演算手段は、例えば検量線傾きa選定及び濃度演算回路
37によって構成されている。
【0038】また、検量線検出手段は、例えば位相差演
算回路と検量線傾きa選定及び濃度演算回路37とによ
って構成されている。次に、以上のように構成された本
発明の実施の形態のマイクロ波式濃度計の動作について
説明する。
【0039】先ず、測定対象モード設定器38から、こ
れから測定を行う測定対象に適合する番号をあらかじめ
指定しておく。指定されたモード番号のデータは検量線
傾きa選定及び濃度演算回路37に送られる。
【0040】懸濁液等の濃度測定対象の液体の測定の前
に、濃度ゼロの基準位相遅れθ1 を測定する。この濃度
ゼロの基準位相遅れθ1 の測定に際しては、仕切弁2
3,24を閉じた後、排水バルブ27を開けて管20内
に残留する測定流体を排出し、しかる後、給水バルブ2
6を開けて水道水を供給して管20内の汚れを洗浄した
後、排水バルブ27を閉じて管20内に水道水を満ぱい
状態にする。
【0041】このようにして水道水を満ぱい状態にした
後に図1に示すように、マイクロ波発振器33からマイ
クロ波信号を発生すると、このマイクロ波はパワースプ
リッタ34を通って送信アンテナ31から送信され、管
20内の水道水を伝播して受信アンテナ32によって受
信される。この受信アンテナ32によるマイクロ波受信
波は位相測定回路35へ送られる。一方、この位相測定
回路35にはパワースプリッタ34からマイクロ波送信
波の一部が基準信号として送られてきている。
【0042】位相測定回路35では、マイクロ波送信波
すなわち上記基準信号とマイクロ波受信波との比較によ
って基準流体に関する基準位相遅れθ1 を測定し、この
測定された基準位相遅れθ1 を位相差演算回路36へ送
出して記憶させる。
【0043】しかる後、排水バルブ27を開けて管20
内の水道水を排出した後、仕切弁23,24を開けて測
定物質を含む測定流体を流し、濃度測定を開始する。ま
ず、測定物質を含む測定流体が流れている状態でマイク
ロ波発振器33からマイクロ波信号を発信する。
【0044】このマイクロ波信号は、前述と同様に、パ
ワースプリッタ34を介して送信アンテナ31と位相測
定回路35に送られる。送信アンテナ31から発したマ
イクロ波が、濃度検出用管20内の被測定流体を伝播し
て受信アンテナ32に到達すると、受信アンテナ32が
被測定流体の濃度に応じた位相遅れを持ったマイクロ波
信号を出力する。
【0045】位相測定回路35では、前述と同様に、被
測定流体の濃度に応じた位相遅れを持ったマイクロ波信
号の位相送れθ2 を基準信号とマイクロ波受信波との比
較によって測定する。
【0046】次に、位相差演算回路36で位相差Δθ=
θ2 −θ1 が演算され、このΔθの値及び測定対象モー
ド設定器38であらかじめ指定されている測定対象モー
ドに応じて図3に示すような動作フローに従って検量線
傾きa選定及び濃度演算回路37における演算がなされ
る。
【0047】図3は本実施の形態のマイクロ波式濃度計
の検量線傾きa選定及び濃度演算回路の動作を示す流れ
図である。まず、検量線傾きa選定及び濃度演算回路3
7に位相差演算回路36から位相差Δθが入力されると
(ST1)、位相差Δθが正であるか負であるかが判定
される(ST2)。
【0048】位相差Δθが正であった場合(ST2)、
測定対象モード設定器38で指定されている測定対象モ
ードの内、+ai が検量線の傾きaとなる検量線が選定
される(ST3)。
【0049】さらに、濃度X=a・Δθ+bの演算によ
り、濃度値Xが求められる。このとき、例えば、測定対
象モード(1)が指定されている場合には、Δθ≧0で
あるので、 X=+a1 Δθ+b1 …(1) により演算がなされる(ST4)。
【0050】そして、信号変換回路39に、演算結果と
しての濃度値Xが入力される(ST5)。一方、位相差
Δθが負であった場合(ST2)、測定対象モード設定
器38で指定されている測定対象モードの内、−ami
検量線の傾きaとなる検量線が選定される(ST6)。
【0051】そして、濃度X=a・Δθ+bの演算によ
り、濃度値Xが求められるが、このとき、例えば、測定
対象モード(1)が指定されている場合には、Δθ<0
であるので、 X=−am1Δθ+bm1 …(2) により演算がなされる(ST7)。
【0052】そして、信号変換回路39に、演算結果と
しての濃度値Xが入力される(ST5)。以下、算出さ
れた濃度値は信号変換回路39にて統一信号に信号変換
され、濃度測定値として出力される。
【0053】上述したように、本発明の実施の形態に係
るマイクロ波式濃度計によれば、測定演算された位相差
Δθが正であるか負であるかに基づき、設定されたモー
ド内の非良導電性の被測定流体に対応する検量線か良導
電性の被測定流体に対応する検量線かを選定するように
したので、汚泥、パルプなど非良導電性物質の懸濁液と
炭、金属粉など良導電性物質の懸濁液の両方が個別に交
互に流れるまたは混合して流れる配管ラインでそれぞれ
の懸濁液の濃度測定を行うことができる。
【0054】すなわち、本実施の形態によれば、このよ
うな非良導電性,良導電性の被測定流体に対応した濃度
測定が1台のマイクロ波式濃度計で可能となる。なお、
本発明は、上記各実施の形態に限定されるものでなく、
その要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能
である。
【0055】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、炭
や金属粉など良導電性粒子の懸濁液の濃度測定、さらに
非良導電性物質との混合流体の濃度測定も可能であるマ
イクロ波式濃度計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るマイクロ波式濃度
計の構成図。
【図2】本実施の形態のマイクロ波式濃度計に用いられ
る測定対象モード表の一例を示す図。
【図3】本実施の形態のマイクロ波式濃度計の検量線傾
きa選定及び濃度演算回路の動作を示す流れ図。
【図4】良導電性物質の濃度と位相差Δθの関係を示す
図。
【図5】非良導電性物質の濃度と位相差Δθの関係を示
す図。
【図6】マイクロ波式濃度計を説明するための基本構成
図。
【符号の説明】
20…濃度検出器管 21…上流側配管 22…下流側配管 23,24…仕切り弁 26…給水バルブ 27…排水バルブ 28…水道管 29…配水管 31…送信アンテナ 32…受信アンテナ 33…マイクロ波発振器 34…パワースプリッタ 35…位相測定回路 36…位相差演算回路 37…検量線傾きa選定及び濃度演算回路 38…測定対象モード設定器 39…信号交換回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−238246(JP,A) 特開 平6−129998(JP,A) 緒方孝次、荒井郁男、山口征治,マイ クロ波による汚泥濃度の測定,第4回環 境システム自動計測制御国内ワークショ ップ論文集,環境システム計測制御自動 化研究会,1992年9月2日,p.250− 253 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 22/00 - 22/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃度測定用管にマイクロ波送信器及びマ
    イクロ波受信器を対向配置し、前記濃度測定用管に基準
    流体が流れているときに前記マイクロ波送信器から送信
    され基準流体を通って前記マイクロ波受信器にて受信さ
    れたマイクロ波の位相遅れθ1 を検出し、前記濃度測定
    用管に被測定流体が流れているときに前記マイクロ波送
    信器から送信され被測定流体を通って前記マイクロ波受
    信器にて受信されたマイクロ波の位相遅れθ2 を検出
    し、両位相遅れの位相差Δθ=θ2 −θ1 から前記被測
    定流体の濃度を測定するマイクロ波濃度計において、 前記濃度Xを、前記被測定流体の種類毎に対応する検量
    線X=a・Δθ+bにより算出する濃度演算手段と、 前記位相差Δθの正負判別を行い、Δθが正のときは前
    記検量線の傾きaの値が正の数値となる検量線を選定
    し、Δθが負のときは前記検量線の傾きaの値が負の数
    値となる検量線を選定する検量線選定手段とを有するこ
    とを特徴とするマイクロ波式濃度計。
  2. 【請求項2】 前記検量線の傾きaの値が正となる検量
    線及び負となる検量線とを組み合わせて一の測定対象モ
    ードとし、複数の測定対象モードのうちの何れかのモー
    ドを前記検量線選定手段の選定対象として設定する測定
    対象モード設定手段を設けたこと特徴とする請求項1記
    載のマイクロ波式濃度計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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緒方孝次、荒井郁男、山口征治,マイクロ波による汚泥濃度の測定,第4回環境システム自動計測制御国内ワークショップ論文集,環境システム計測制御自動化研究会,1992年9月2日,p.250−253

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