JP3311087B2 - 昇降式非常用通路 - Google Patents

昇降式非常用通路

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JP3311087B2 JP14941393A JP14941393A JP3311087B2 JP 3311087 B2 JP3311087 B2 JP 3311087B2 JP 14941393 A JP14941393 A JP 14941393A JP 14941393 A JP14941393 A JP 14941393A JP 3311087 B2 JP3311087 B2 JP 3311087B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高層ビル火災などの
際、救助作業や消火作業に使用される昇降式非常用通路
およびこの昇降式非常用通路を備えたビルに関する。
【0002】
【従来の技術】都市においては、空間の有効利用を図る
ため、ビルの高層化が進んでいる。特に、現在、建設省
において「アーバンコンプレックス(都市型複合)ビル
ヂング制度」を計画しているのをはじめとして、より積
極的に高密度な都市の形成を進める傾向にある。
【0003】高層ビルには、煙感知器、スプリンクラ
ー、消火栓、避難はしごなどのいろいろな防災設備の設
置が義務づけられている。特に、40階以上の超高層ビ
ルにおいては、はしご車のはしごが届く範囲が現状で4
0階程度までであるため、消防隊員を火災発生階まで送
り込んで、被災者の救助活動や消火活動を行わせるため
の非常用エレベータおよび防災センターの設置が義務づ
けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の超高層
ビルの防火・消火設備は、受身の方法であり、快適性や
用途の多様性を犠牲にすることで、十分なものとされて
きた。すなわち、従来の非常用エレベータは、通常、各
乗降口が最も安全な区画(第一安全区画)の中に設けら
れていて、この乗降口前室に消火栓が設置されているの
であるが、火災発生階に煙が充満したり、火勢が強い場
合など、状況によって、従来の非常用エレベータでは、
消防隊員が火災発生階に到着したエレベータから下りて
火災現場に近づけず、全く役に立たないと言う虞もあ
る。特に、防災センターは、状況の把握をする以上に、
消防隊の役に立っていないと言うのが現状である。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みて、非常
用エレベータと連絡して消防隊員等を安全、かつ確実に
火災発生階まで誘導して被災者の救助作業や消火作業を
迅速に行わせることができる昇降式非常用通路およびこ
の昇降式非常用通路を備えたビルを提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる昇降式非
常用通路は、このような目的を達成するために、昇降手
段を介してビルの壁面に沿って昇降自在で、ビルの少な
くとも1つの外壁面に沿って配置され、載った状態でビ
ルの外側からの消火作業可能な外通路と、外通路が配置
された階の上下の階でビルの外壁面に沿って設けられた
非常用エレベータの乗降口と外通路とを連絡する連絡通
路とを備えていることを特徴とする。
【0007】上記構成において、連絡通路は、階段でも
構わないし、スロープでも構わない。また、より高度な
救助・消火作業を行えるようにこの昇降式非常用通路を
複数上下に装備することもできる。
【0008】発明にかかるビルは、2台の上記本発明の
昇降式非常用通路が、それぞれ壁面に沿って昇降するよ
うに上下に配置されていることを特徴とする。
【0009】
【作用】上記構成によれば、ビル火災が発生すると、ま
ず、スプリンクラーなどで初期消火を行うと同時に消防
署に火災発生を通報する。そして、外通路が火災発生階
の外壁面に沿うようにすると共に、連絡通路が外通路の
配置された階の上下の階の非常用エレベータ乗降口に連
絡するように非常用通路を昇降させる。
【0010】消防隊が到着すると、消防隊員が、非常用
エレベータに乗り込んで乗降口に連絡通路が連絡する階
まで昇る。そして、その階の乗降口から連絡通路を介し
て火災発生階の外壁面に沿って配置された外通路まで行
き、外通路から窓越しに消火作業を行うか、窓から火災
発生階に進入して消火活動や救助活動を行うことができ
るようになる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明を、その実施例をあらわす図
面を参照しつつ詳しく説明する。図1および図2は、本
発明にかかる昇降式非常用通路の1実施例が超高層ビル
に設置された状態をあらわしている。図1に示すよう
に、非常用通路1は、外通路11と、連絡通路としての
階段12とを備えている。階段12は、外通路11の両
端部からそれぞれ上下に向かって設けられ、図2に示す
ように外通路11が所定階に到達した時、外通路11の
停止階より1つ上と1つ下の階の非常用エレベータ4の
乗降口41と外通路11とを連絡するようになってい
る。
【0012】また、図2に示すように、この実施例で
は、4台の昇降式非常用通路(以下、「非常用通路」と
記す)1がビルBに設けられていて、各非常用通路1が
ケーブル2を介してバランスをとりながら連結され、最
上階に設けた昇降手段としてのモータ(図示せず)を駆
動させることによってレール3に沿ってバランスよく上
下に昇降するようになっている。
【0013】この非常用通路1をビルBに設置した場合
の火災発生時の消火・救助方法を図3に示す流れ図、お
よび、図4〜図8に従って説明すると、まず、火災が発
生したことが確認されると、通常防災センターからの非
常放送でビル内の人に火災発生を知らせるとともに、消
防署へも通報する。同時に、防火扉、排煙設備、スプリ
ンクラー等を作動させて初期消火にあたる。
【0014】そして、通報によって火災が発生したビル
Bへ到着した消防隊は、非常用エレベータ4に乗って火
災発生階5まで上り、消火作業を行うと共に被災者の救
出にも当たるのであるが、火の回りが速く非常用エレベ
ータ4から直接火災発生階5へ直接進入できないことが
ある。そこで、そのような場合、図4に示すように、非
常用通路1を火災発生階5に向かってそれぞれ昇降さ
せ、図5に示すように外通路11を火災発生階5の外壁
面に沿って停止するように移動させる。
【0015】一方、消防隊員は、図6に示すように、非
常用エレベータ4に乗り込んで、火災発生階5に向かう
のであるが、図7に示すように非常用エレベータ7を火
災発生階の1階下の階(1階上の階でもよい)で止め
て、一階下の階の非常用エレベータ4の乗降口41から
連絡通路12に乗り移り、矢印aで示すように連絡通路
12を通って外通路11まで行く。
【0016】そして、火災発生階5の窓側から消火活動
を行うとともに、火災発生階5に進入して救助活動を行
ったり、火災発生階5よりも上階へ救助に向かうように
なっている。また、救助された被災者は、矢印bで示す
ように、外通路11、連絡通路12を通って非常用エレ
ベータ4に乗せて地上へ運ばれるようになっている。
【0017】さらに、本実施例の場合、各壁面に沿って
2台の非常用通路1が上下に配置されているので、図8
に示すように、上側の非常用通路1を外通路11が火災
発生階の1階上の階にくるように配置させることが好ま
しい。すなわち、ビル火災の場合、火災発生階からの火
炎が窓から上方の階に飛火することが多いが、上記のよ
うに上側の非常用通路1を外通路11が火災発生階の1
階上の階にくるように配置させると、窓越しに上階へ移
ろうとする火炎を遮って上階への飛火を防止する火炎抑
制板としての役目を上側の非常用通路1の外通路11に
させることができるようになる。また、図8に示すよう
に、火災発生階5が2つの階に跨がっている場合でも、
火災の発生していない上方の階へ安全に救助に向かうこ
とができる。
【0018】なお、従来、高層ビルの外側の窓拭きは、
屋上から吊り下げられたゴンドラによって行われている
が、この非常用通路1をゴンドラの代わりに用いて窓拭
き作業などを行うようにすることもできる。すなわち、
この非常用通路1を、時々窓拭き等のビルメンテナンス
作業用として用いれば、非常用通路1の稼働点検も同時
に行うことができ、非常時にこの非常用通路1が稼働し
ないと言う防災設備に有りがちな事故も未然に防ぐこと
ができると言う利点がある。
【0019】図9は本発明にかかる非常用通路のさらに
高度に自動化を進めた場合の別実施例をあらわしてい
る。図に示すようにこの非常用通路6は、外通路61と
連絡通路62と火炎抑制板63とを備えている。外通路
61には、防災センターなどから遠隔操作できる自動消
火装置64が設置されている。
【0020】自動消火装置64は、外通路61に沿って
水平に移動自在になっていて、図示していないが、非常
用エレベータ7と平行にビルBの壁面に沿って設けられ
た送液管8を介して送られてくる消火液を火災発生部に
噴射する消火バルブ(図示していない可撓性ホース等で
送液管8と連結されている)、火災の状況を防災センタ
ー等に知らせるカメラやセンサー、および、照明等が設
けられている。火炎抑制板63と外通路61とは、階段
65を介して連絡されている。なお、図9中、71は非
常用エレベータ7の乗降口である。
【0021】この非常用通路6は、以上のようになって
おり、前述の実施例と同様に非常用エレベータ7を介し
て連絡通路62と連絡する階まで昇ってきた消防隊員が
連絡通路62を通って外通路61から火災発生階5の消
火作業や救助作業を行えるようになっていることは勿論
のこと、防災センターからの操作で火災発生階5に向か
って移動させられ、外通路61が火災発生階5まで到着
すると、まず、送液管8と消火バルブの連結ホースとが
接続され、送液管8を介して送られてきた消火液を消火
バルブから火災発生階5に噴射させて消火にあたること
ができるようになっている。
【0022】したがって、火勢が強過ぎて外通路61を
利用しても火災発生階5に消防隊員が近づけないような
場合でも、まず、自動消火装置64によって消火を無人
で行い、火勢を弱めてから消防隊員が外通路61から消
火作業や救助作業を行わせることができるようになって
いる。また、火災発生階5の窓から出た火炎は、火炎抑
制板63によって遮られるため、上階への飛火を防止し
て火災を最小限に止めることができる。
【0023】なお、図9中、66はビルBの壁面に沿っ
て垂直に設けられた走行レール67に沿って非常用通路
6を昇降させる走行装置である。本発明にかかる非常用
通路は、上記の実施例に限定されない。例えば、上記の
実施例では、外通路が略コ形にビルの外壁面を囲むよう
に形成されていたが、図10に示すようにビルBの壁面
に沿って一文字型の非常用通路9を設けたり、図示して
いないが、ビルの全周を囲むようにロの字形に設けても
構わない。
【0024】また、上記の実施例では、昇降手段がモー
タと重りを利用するなど機械的なものであるが、常磁体
を利用したリニアモータや超伝導を利用したリニアモー
タなども利用できる。さらに、図9の実施例の非常用通
路では、外通路が連絡通路と同じレベルで設けられてい
るが、図1の実施例と同様に非常用エレベータの1つ階
下の乗降口と連絡するように連絡通路を設けるようにし
ても構わない。また、上記の実施例では、外通路が水平
に設けられているが、外通路自体をスロープ状にしても
構わない。
【0025】
【発明の効果】本発明にかかる非常用通路は、以上のよ
うに構成されているので、ビル火災が起きても迅速にか
つ安全に消火作業および救助作業を行うことができ、大
災害を防止することができる。
【0026】また、本発明のビルは、以上のように構成
されているので、上記のように上側の非常用通路を外通
路が火災発生階の1階上の階にくるように配置させる
と、窓越しに上階へ移ろうとする火炎を遮って上階への
飛火を防止する火炎抑制板としての役目を上側の非常用
通路の外通路にさせることができるようになる。さら
に、火災発生階が2つの階に跨がっている場合でも、下
側の非常用通路の上側の連絡通路と、上側の非常用通路
の下側の連絡通路とを同じ階の連絡するように配置すれ
ば、火災の発生していない上方の階へ安全に救助に向か
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる非常用通路の1実施例をあらわ
す側面図である。
【図2】図1の非常用通路をビル設置した状態の1例を
説明する説明図である。
【図3】火災発生時の消火作業システムを説明する流れ
図である。
【図4】図1の非常用通路の使用例を説明する図であっ
て、非常用通路を火災発生階に向かって移動させる前の
状態をあらわす図である。
【図5】図1の非常用通路の使用例を説明する図であっ
て、非常用通路を火災発生階まで移動させた状態をあら
わす図である。
【図6】図1の非常用通路の使用例を説明する図であっ
て、非常用エレベータを火災発生階まで移動させた状態
をあらわす図である。
【図7】図1の非常用通路の使用例を説明する図であっ
て、消防隊の動きおよび救助された人の動きをあらわす
図である。
【図8】図1の非常用通路の使用例を説明する図であっ
て、上側の非常用通路をその外通路が火炎抑制板として
働くように配置した状態をあらわす図である。
【図9】本発明にかかる非常用通路の別実施例を装備し
たビルをあらわす斜視図である。
【図10】本発明にかかる非常用通路のさらに別の実施
例を装備したビルをあらわす斜視図である。
【符号の説明】
B ビル 1 非常用通路 4 非常用エレベータ 6 非常用通路 7 非常用エレベータ 9 非常用通路 11 外通路 12 連絡通路 41 乗降口 61 外通路 62 連絡通路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】昇降手段を介してビルの壁面に沿って昇降
    自在で、 ビルの少なくとも1つの外壁面に沿って配置され、載っ
    た状態でビルの外側からの消火作業可能な外通路と、 外通路が配置された階の上下の階でビルの外壁面に沿っ
    て設けられた非常用エレベータの乗降口と外通路とを連
    絡する連絡通路とを備えている昇降式非常用通路。
  2. 【請求項2】2台の請求項1に記載の昇降式非常用通路
    が、それぞれ壁面に沿って昇降するように上下に配置さ
    れているビル。
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