JP3308946B2 - アルコール吸収阻害剤 - Google Patents

アルコール吸収阻害剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然植物を原料と
する安全性に優れ、かつアルコール吸収の阻害能に優れ
たアルコール吸収阻害剤に関するものである。更に詳し
くは、本発明は、アルコール(酒類、エチルアルコー
ル)の消化管からの吸収を抑制する紅景天属植物に対し
て、サラシア属植物、ウコギ科植物のタラノキ、及びカ
サザ科植物のホオキギから選ばれた少なくとも1種の植
物を組み合わせることにより相乗効果を発揮させた新規
なアルコール吸収阻害剤に関するものである。
【0002】従来より飲酒の気を阻害したり(アルコー
ル飲用を抑制したり)、あるいは吸収されたアルコール
により生成するアセトアルデヒドの肝臓中での解毒を促
進したりする抗酒剤は知られている。
【0003】例えば、抗酒剤としてジスルフィラム(d
isulfiram,C102ON24)などの薬物が
知られている。この種の抗酒剤は、吸収されたアルコー
ル(種類)が肝臓において分解されて生成するアセトア
ルデヒドの解毒を阻害し、悪心感を起こさせることによ
り酒を飲用したくなくさせるものである。
【0004】現代は飽食、過食、運動不足の社会といわ
れ、かつストレス過剰社会といわれている。飽食、過
食、運動不足によるカロリー過剰摂取の状態は、糖尿病
や糖尿病由来の種々の循環器系疾患(例えば高インスリ
ン血症)を招いており、健康障害の上から大きな社会問
題となっている。
【0005】また、ストレス過剰社会においては、スト
レス開放のためにアルコール(酒類)が飲用されるケー
スが増大し、アルコール飲用による害も大きな社会問題
となっている。
【0006】アルコール(酒類)の飲用は、カロリー過
剰摂取やストレス開放に深く関係しており、このため高
性能の抗酒剤、アルコール吸収阻害剤が待たれている。
しかしながら、前記したようにジスルフィラム系抗酒剤
のように肝臓中にアセントアルデヒドを蓄積させ、ムカ
ムカさせることにより飲酒の気を阻害させようとする薬
物のほかは、良い薬物がみられないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来の抗酒剤の限界に鑑み創案されたものである。本発明
者は、従来とは全く異なる観点から抗酒剤の開発を進め
た。即ち、本発明者は、飲酒しても血中にアルコール成
分が吸収されないような作用を有する天然物を利用して
アルコール吸収阻害剤を構成する、という考え方のもと
に開発を進めた。
【0008】本発明者は、生体安全性や経済性を考慮し
てアルコール(酒類)が消化管から吸収されるのを抑制
する天然物の探索はもとより、他の薬効を有する使用実
績のある生薬群に素材を求めて鋭意、検討を加えた。
【0009】その結果、本発明者は、紅景天属植物にア
ルコール(酒類、エチルアルコール)の消化管からの吸
収を抑制する能力があることを見い出し、先に提案して
いる(特願平10−297017号参照)。その後の継
続研究のもとにおいて、本発明者は、前記紅景天植物の
単独使用のケースに対し、これに特定の生薬植物を組合
わせることによりアルコール吸収阻害の相乗効果が得ら
れることを見い出した。
【0010】本発明は、前記した知見をベースにして創
案されたものである。本発明により、多飲によるアルコ
ール障害を治療したり低減しようとしている人、アルコ
ールに対して弱い体質の人などに対して、あるいはアル
コールを飲まなければならない機会や場面に遭遇した人
などに対して、天然植物を基源とする高性能のアルコー
ル吸収阻害剤が提供される。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、紅景天属(Rhodiola属、ベンケイソウ
科)植物とサラシア属(Salacia属、ニシキギ
科)植物の粉末及び/又は抽出物を有効成分とするアル
コール吸収阻害剤に関するものである。
【0012】以下、本発明の技術的構成及び実施態様に
ついて詳しく説明する。
【0013】まず、本発明は前記したように天然植物を
基源とするアルコール吸収阻害剤に関するため、従来の
化学物質(合成物質)に代わって本発明が天然植物を重
視する理由から説明する。世界中の民族医学で用いられ
ている生薬は、それぞれに長い年月の使用例から、安全
性は合成の新薬(化学物質)に比較してかなり保証され
ていると考えてよい。このため、それらの生薬の中でア
ルコール(酒類)が消化管から吸収される段階を制御し
てくれるものがあれば、気持ちよく飲酒しても血中にア
ルコールが入り難く高アルコール血中濃度となることに
由来する種々の傷害は生体安全的に除去される。
【0014】アルコールを飲用すると胃壁や小腸からか
なり早いスピードで吸収され、血中のアルコール濃度の
上昇が認められる。肝臓にはアルコールデヒドロゲナー
ゼというアルコール分解酵素が存在し、これは人種によ
って、その酵素活性の強度が異なることはよく知られて
いる。このため、本発明者は、アルコール吸収阻害剤の
開発にあたり、血中にアルコールが入る前に消化管の段
階で何らかの作用によりアルコール吸収阻害が出来ない
かと考えた。
【0015】本発明のアルコール吸収阻害剤の開発に際
し、実験動物にアルコールを飲用させる前に、紅景天属
植物、サラシア属植物、タラノキ、地膚子の粉末、さら
には有機溶媒抽出エキスなどを経口投与し、何も投与し
ない場合との血中アルコール濃度の比較から検討を加え
る、という簡単で再現性のよい評価法を用いて検討し
た。
【0016】次に、本発明のアルコール吸収阻害剤の主
要は有効成分である紅景天属(Rhodiola属、ベンケイソ
ウ科)植物について説明する。日本国内において、紅景
天属ベンケイソウ科に属する紅景天は、同じ仲間である
ベンケイソウなどと同様に薬用となることが知られてい
ない植物である。一方、主として中国高山岩石地帯のチ
ベットや雲南、貴州などにおいては基源植物の違いによ
り、それぞれの生薬名が付けられている。例えば、中国
の代表的な薬用植物辞典である「中薬大辞典」(上海科
学技術出版)によると、止血、鎮咳などの目的に内服し
たり、打撲傷や、火傷に外用することが示されている。
また、チベットや旧ソ連においては、前記した目的で用
いる他に強壮薬として用いることも知られている。
【0017】前記したようにベンケイソウ科に属する紅
景天は、中国などにおいて伝承薬物として位置づけられ
ているが、医学的な薬効の評価がなされていないのが現
状である。
【0018】本発明のアルコール吸収阻害剤の主要な有
効成分である紅景天属(Rhodiola属、ベンケイ
ソウ科)植物を例示すると、次の通りである。なお、以
下、植物名、学名、産地、の順に例示する。喜冷紅景天
(R.algida/青海、海北、海西)、唐古紅景天
(R.algida var.Tangutica/青
海、四川)、西川紅景天(R.alsia/四川)、小
座紅景天(R.dumulosa/四川、甘粛)、大花
紅景天(R.euryphylla/雲南西北、チベッ
ト)、長鞭紅景天(R.fastigiata/雲南西
北、チベット)、長鱗紅景天(R.gelida/宇天
山)、豌豆七紅景天(R.henryi/甘粛、河南、
湖北、四川、貴州)、昇歯紅景天(R.heterod
onta/新彊、チベット)、狭葉紅景天(R.kir
ilowii/河北、山西、雲南、四川、チベット)、
四烈紅景天(R.quadrifida/甘粛、青海、
新彊、四川、チベット)、庫頁紅景天(R.sacha
linensis/黒竜江、吉林)、茎地紅景天(全
弁)(R.sacra/雲南西北部、チベット東南)、
▲造▼紅景天(R.scabrida/四川西部、雲南
西北部)、粗茎紅景天(R.wallichiana/
雲南西北部、チベット東南)、大株粗茎紅景天(R.w
allichiana var.cholaensis
/青海、雲南西北部)、雲南紅景天(R.yunnan
ensis/湖北西部)、などを例示することができ
る。
【0019】前記紅景天属植物の産地としては、中華人
民共和国のチベット、四川省、雲南省などが有名であ
る。
【0020】本発明は、前記紅景天属植物をアルコール
吸収阻害剤の主要な構成成分とするものである。即ち、
本発明には、紅景天属植物を単独使用する場合の欠点を
改善するという考え方が採用されている。前記紅景天属
植物を単独使用する場合の欠点の改善においては、アル
コールの吸収阻害能の更なる向上、紅景天由来の特有の
風味、苦味の改善、などが大きな課題である。本発明
は、前記課題を他の有用な植物群の助力のもとにおいて
解決しようとするものである。以下、紅景天属植物と組
合わされる他の有効成分について説明する。
【0021】まず、本発明のアルコール吸収阻害剤の主
要な有効成分となるサラシア属(Salacia属、ニ
シキギ科)植物について説明する。
【0022】本発明者は、先に天然植物を利用した抗糖
尿病剤について提案している。即ち、本発明者は、天然
医薬品の開発という方向のもとで、すでにインドやスリ
ランカの伝承医学(アーユルベーダ医学)において古来
から使用されて来ているシンハリ語(Sinhales
e)でコタラヒンブツウル(kotalahimbut
uwel)といわれるニシキギ科(Celastrin
eae)に属する植物に注目し、その抽出物が二糖類の
分解酸素であるα−グルコシダーゼの活性抑制に極めて
有効であることをつきとめ、これら植物を有効成分とし
た天然物由来の抗糖尿病剤を提案している(例えば、特
願平9−195197号参照)。
【0023】しかしながら、前記サラシア属の植物には
アルコールの吸収阻害作用は全く見られないものであ
る。この点、後述する実施例において実証されるよう、
このサラシア属植物は、前記紅景天属植物との併用によ
りアルコールの吸収阻害能において優れた相乗効果を発
揮するものである。
【0024】本発明において、サラシア属ニシキギ科に
属する植物を例示すると、サラシアプリノイデス(Sa
lacia prinoides)、サラシア オブロ
ンガ(Salacia oblonga)、サラシア
レティキュラータ(Salacia reticula
ta)、などがある。
【0025】本発明者は、これらサラシア属ニシキギ科
に属する植物において、真に有効なα−グルコシターゼ
に対する阻害活性物質についても解明している。前記α
−グルコシターゼに対する阻害活性物質は、一種のチオ
糖であり、分子式C91829 を有するものである
(特願平9−195197号参照)。
【0026】次に、本発明のアルコール吸収阻害剤の主
要な有効成分となるウコギ科(Araliaceae)
植物であるタラノキ(Aralia elata)につ
いて説明する。
【0027】前記タラノキは、日本全土に広く分布する
落葉低木であり、その根皮や樹皮には糖尿病の民間薬と
して知られている。また、その若芽(頂芽、タラノメ)
は山菜として独特の香味が喜ばれ、和物や煮物、てんぷ
らや炒め物として食用されている。また、中国において
は、タラノキの根皮や樹皮を“刺老鴉”と称して、強
精、神経衰弱、関節炎、糖尿病の治療に用いられてい
る。
【0028】タラノキのアルコール吸収阻害能などにつ
いては、本発明者は既に報告している。例えば、Che
m,Pharm,Bull 41,1948〜1954
(1999)、あるいは、Chem,Pharm,Bu
ll 45,1300〜1305(1997)に報告し
ている。
【0029】例えば、本発明者は、タラノキの根皮や樹
皮におけるアルコール及び糖吸収の阻害(抑制)活性物
質がトリテルペン配糖体のElatoside(A)〜
(F)であることを明らかにしている。また、本発明者
は、食用とされるタラノメ(頂芽)のトリテルペン配糖
体について樹皮や根皮のトリテルペン配糖体分画と糖吸
収抑制活性を比較し、タラノメのトリテルペン配糖体分
画にも樹皮や根皮のトリテルペン配糖体分画と同等の活
性があることをつきとめている。
【0030】しかしながら、タラノキのアルコール吸収
阻害に有効な作成成分であるサポニン類は、胃の運動を
抑制する作用を有するものであり(European,
J.Pham,368,237〜243(199
9))、有効量を飲用した場合、胃のもたれや胸やけ感
が生じる可能性があるものである。
【0031】次に、本発明のアルコール吸収阻害剤の主
要な有効成分となるアカザ料(Chenopodiac
eae)植物であるホオキギ(Kochia scop
aria)について説明する。
【0032】前記ホオキギ、例えばホオキギの種子は、
漢方薬の原料となるものであり、中国では地膚子(ジフ
シ)と呼ばれている。
【0033】本発明は、先に、前記ホオキギの種子から
抽出されるサポニン(saponin;配糖体)のう
ち、トリテルペノイドサポニン(triterpeno
idsaponin)が抗肥満症剤に有効であることを
提案している(特願平10−121648号、同10−
121649号参照)。また、ホオキギは、アルコール
吸収阻害能を有するが、前記タラノキと同様に、そのア
ルコール吸収阻害活性成分であるサポニン類は、胃の運
動を抑制する作用を有し、従って有効量の飲用の場合、
胃のもたれや胸やけ感が生じる可能性があるものであ
る。
【0034】本発明のアルコール吸収阻害剤において、
その有効成分である紅景天属植物やサラシア属植物など
は、粉末状のもの、あるいは水やアルコールなどの所望
の溶媒により抽出して得た抽出物、更にはこれらの混合
物の形態であってもよいものである。
【0035】前記した紅景天属植物やサラシア属植物な
どから粉末体または抽出物を調製するには、所望の態様
で行えばよいが、以下にその一例を示す。例えば、紅景
天の粉末体は、通常の粉砕機によって100〜150メ
ッシュ程度の粉末状にすればよい。また、紅景天の溶媒
抽出物は、紅景天の粉末1kgに対して3〜51の溶媒
(水あるいはメタノールやエタノールなどのアルコール
など)を加え、加温または冷温下で抽出する。加温の場
合は80〜90℃で3時間、冷温の場合は室温で3日間
放置後いずれも濾過し、その濾液を45℃以下で減圧濃
縮し、溶媒を留去して、乾燥エキスとすればよい。
【0036】本発明において、前記溶媒抽出法に用いる
溶媒は、水、含水アルコール、アルコールなどである
が、アルコールとしては、低級アルコール、特に安全性
の面からエチルアルコールが好ましい。また、前記含水
アルコールの濃度は特に限定しないが、30〜90%、
通常40〜70%濃度のものを使用すればよい。
【0037】本発明において、前記紅景天属植物やサラ
シア属植物などの粉末体や抽出エキスに、適当な賦形剤
あるいは乳糖や澱粉などを加え、顆粒や錠剤の形態のア
ルコール吸収阻害剤としてもよいことはいうまでもない
ことである。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく詳
細に説明する。なお、本発明は実施例のものに限定され
ないことはいうまでもないことである。
【0039】本発明のアルコール吸収阻害剤の実施例に
おいて、その有効成分の植物が粉末状態のものである場
合、投与量が多く、かつ飲用しがたいこということか
ら、飲用し易く、かつ経済的でもある水抽出エキスの形
態の実施例を以下に示す。
【0040】(1).抽出エキスの調製 紅景天(全草)及び他のサラシア属植物などの有効植物
の乾燥物を抽出法により抽出して抽出エキスを調製し
た。前記抽出エキスは、50〜60メッシュ程度に粉砕
し、その粉末1kgに水5l(リットル)を加えて90
℃前後で加熱し、3時間後に濾過、濾液を45℃以下で
減圧濃縮して抽出エキスを得た。なお、紅景天としては
大花紅景天(Rhodiola euryphyll
a)を用いた。エキス収率を、下記の表1〜表3に示
す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】(2).アルコール吸収阻害活性能の評価 ラットによるアルコール吸収抑制効果の試験を以下の態
様で行った。即ち、20時間前後絶食させたWista
r系ラット(体重210〜240g)に被検物質(紅景
天水エキス及びサラシア属植物の水エキスなど)を経口
投与し、その30分後にエタノール(20%v/v、5
ml/kg)を経口投与した。その30分後、1時間
後、2時間後にそれぞれ眼窩静脈から0.5ml採血
し、血中のエタノール量を酵素法(血中アルコールUV
テストBMY、ベーリンガーアンハイム社)により測定
した。結果を表1〜表3に示す。
【0045】表1〜表3に示されるように、紅景天水エ
キスのみの場合(対照群)、アルコール吸収阻害作用を
ほとんどを示さない用量においても、血糖値の上昇抑制
の効果がわずかばかり観察される。しかしながら、これ
にアルコール吸収阻害作用のほとんど認められないサラ
シア属植物の水エキス、あるいはアルコール吸収阻害作
用が弱いタラノキの各部位の水エキス、地膚子の水エキ
スを併用すると極めて有意なアルコール吸収阻害作用が
みられる。
【0046】表1に示されるように、大花紅景天エキス
(100mg/kg)とサラシアオブロンガ水エキス
(500mg/kg)の組合わせで、ラットに経口投与
し、アルコールの血中濃度の測定をすると、紅景天単独
を500mg/kg飲用させたのと同様の効果が認めら
れた。紅景天の市場価はサラシア オブロンガの2〜3
倍もするため、本発明は、経済的な面からも安価かつ安
全にアルコール由来の過剰なエネルギーの吸収を防止す
ることができ、ダイエット素材のみならずアルコール多
飲の害の軽減に寄与することができる。
【0047】(3).急性毒性の評価 マウスに対する急性毒性、特に作用の認められた紅景天
+サラシア オブロンガ、紅景天+サラシア レティキ
ュラータ、紅景天+タラノキ新芽、紅景天+タラノキ樹
皮、紅景天+タラノキ根皮、紅景天+地膚子についての
組合せのケースについてマウスに対する急性毒性を調べ
た。即ち、dd−y系雄性マウス一群10匹として物理
的に投与可能な用量である2000mg/kgを経口投
与し、エサ、水を自由に与えて、一週間観察した。その
結果、死亡例は全く無く、安全であることを確認した。
【0048】
【発明の効果】アルコール吸収阻害活性(能)を有する
紅景天属(Rhodiola属、ベンケイソウ科)植物
は、アルコール由来の過剰なエネルギーの吸収を防止す
ることができる。しかしながら、紅景天属植物を利用し
たアルコール吸収阻害剤は、紅景天属植物が特有の風
味、苦味があること、経済的に高価であること、更なる
アルコール吸収阻害活性(能)の向上が要望されている
こと、などの課題をかかえている。
【0049】本発明は前記した課題を解決したものであ
り、本発明は、紅景天属植物とサラシア属植物などの他
の有効成分を組合わせにより紅景天単独のケースよりも
アルコール吸収阻害活性(能)の向上が認められ、かつ
風味や苦味がなく、更に天然物由来であることから、経
済性や安全性に優れたアルコール吸収阻害剤のみならず
ダイエット素材を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 35/78 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) MEDLINE(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紅景天属(Rhodiola属、ベンケ
    イソウ科)植物とサラシア属(Salacia属、ニシ
    キギ科)植物の粉末及び/又は抽出物を有効成分とする
    アルコール吸収阻害剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005021006A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Bc:Kk アルコールによる影響を短時間で解消する飲食品用材料、飲食品、及び解毒剤

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CEMICAL ABSTRACTS,1998,Vol.128,No.7,pp.196−197,128:71854

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JP2005021006A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Bc:Kk アルコールによる影響を短時間で解消する飲食品用材料、飲食品、及び解毒剤

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