JP3307565B2 - 超電導限流装置 - Google Patents

超電導限流装置

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JP3307565B2
JP3307565B2 JP16406097A JP16406097A JP3307565B2 JP 3307565 B2 JP3307565 B2 JP 3307565B2 JP 16406097 A JP16406097 A JP 16406097A JP 16406097 A JP16406097 A JP 16406097A JP 3307565 B2 JP3307565 B2 JP 3307565B2
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superconducting
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coils
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正夫 守田
精之助 宇野
隆 垣内
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Mitsubishi Electric Corp
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Kansai Electric Power Co Inc
Mitsubishi Electric Corp
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    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流電路に生じ
る事故電流等の過電流を抑制する超電導限流装置に関
し、特に臨界電流により超電導体が常電導体に相転移す
る超電導体のクエンチ現象を利用した交流超電導スイッ
チである超電導コイルの大電流化あるいは高電圧化を図
る超電導限流装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、交流電路に生じる事故電流等の過
電流を抑制する超電導限流装置の超電導コイルに用いら
れる超電導線は、損失の低減を図るために素線径を細く
している。この素線の単線を超電導線として用いた場合
には、通電電流値に制約があり、大電流化が図れないこ
とから、大電流化するには、複数本の素線を撚った撚線
を用いることになる。ここで、超電導線としては、例え
ば図15に示されるよう、素線10、3本の素線10を
撚った一次撚線11、3本の一次撚線11を撚った二次
撚線12、さらには3本の二次撚線12を撚ったケーブ
ル13がある。そして、超電導線は、通電電流値に合わ
せて、その撚り次数が調節されることになる。なお、一
次撚線11、二次撚線12およびケーブル13は、それ
ぞれ3本の素線10、一次撚線11および二次撚線12
を撚って作製されているが、それらの撚り線数は3本に
限定されるものではない。
【0003】ついで、図15に示された各種撚線を用い
てコイルを作製し、該コイルに交流を通電した場合のク
エンチ電流値を測定し、その結果を図16に示す。図1
6から、撚り次数が高くなる程クエンチ電流値が低下す
るという現象が生じることがわかる。そして、超電導線
に撚線を用いた場合、撚線を構成する素線10間の僅か
なインダクタンスの差に伴う循環電流が、この原因の一
つと考えられている。即ち、素線の自己インダクタンス
と相互インダクタンスとの総和に差があると循環電流が
生じる。この循環電流は、場合によっては外部から流し
た電流値よりも大きくなる場合があり、超電導線の撚線
を構成する複数本の素線のある素線では大きな電流とな
り、クエンチするといわれている。
【0004】図17は例えば特開平5−327039号
公報に記載された従来の超電導限流装置のコイル部分を
示す斜視図である。この従来の超電導限流装置では、超
電導線に素線の撚線を用いた場合に生じる多重撚線に伴
うクエンチ電流値の低下を防止するために、超電導線に
素線の単線を用い、複数本の素線を並列に並べて巻回し
てコイルを作製している。つまり、内側コイル31が、
3本の素線を並列に並べて所定の巻回数巻回して作製さ
れた3本の超電導線31a、31b、31cから構成さ
れている。また、外側コイル32が、内側コイル31の
外側に同軸に、3本の素線を並列に並べて所定の巻回数
巻回して作製された3本の超電導線32a、32b、3
2cから構成されている。そして、内側コイル31の超
電導線31a、31b、31cと外側コイル32の超電
導線32a、32b、32cとは、それぞれ逆向きに接
続されて、無誘導コイルとなっている。
【0005】ここで、内側コイル31のそれぞれの超電
導線31a、31b、31cの自己インダクタンスは同
じである。しかしながら、それぞれの超電導線31a、
31b、31cが幾何学的な対称位置の配置となってい
ないので、それぞれの巻線間の相互インダクタンスは同
じにはならない。 このように、このコイル構成では、相
互インダクタンスにバラツキが生じてしまうことにな
る。そして、それぞれの巻線の自己インダクタンスと相
互インダクタンスとの総和にバラツキが生じると、上述
した循環電流が生じてしまい、クエンチすることなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の超電導限流装置
は以上のように構成されているので、それぞれの巻線の
自己インダクタンスと相互インダクタンスとの総和にバ
ラツキが生じて循環電流が生じ、素線の臨界電流値に達
する以前にクエンチしてしまうという課題があった。
【0007】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、コイルユニットを幾何学的な対
称位置に配置して、超電導線の自己インダクタンスと相
互インダクタンスとの総和のバラツキをなくして該バラ
ツキに起因する循環電流の発生を抑え、超電導線に多重
撚線を用いることなく大電流化もしくは高電圧化を達成
できる超電導限流装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る超電導限
流装置は、超電導体のクエンチ時の発生抵抗を利用して
交流電路に生じる過電流を抑制する超電導コイル体を有
する超電導限流装置において、上記超電導コイル体は、
複数個のコイルユニットが幾何学的に対称位置に配置さ
れ、かつ、並列、直列あるいは直並列に接続されて構成
され、上記複数個のコイルユニットは、それぞれ素線あ
るいは一次撚線からなる超電導線を所定の巻回数巻回し
て成形された複数の超電導コイルが同軸に多重に設けら
れ、かつ、互いに無誘導となるように接続されて構成さ
、さらに磁性体が、同軸に多重に設けられた上記複数
の超電導コイルの端部を覆うように各コイルユニットの
両端にそれぞれ配設されているものである。また、この
発明に係る超電導限流装置は、超電導体のクエンチ時の
発生抵抗を利用して交流電路に生じる過電流を抑制する
超電導コイル体を有する超電導限流装置において、上記
超電導コイル体は、複数個のコイルユニットが幾何学的
に対称位置に配置され、かつ、並列、直列あるいは直並
列に接続されて構成され、上記複数個のコイルユニット
は、それぞれ素線あるいは一次撚線からなる超電導線を
所定の巻回数巻回して成形された複数の超電導コイルが
同軸に多重に設けられ、かつ、互いに無誘導となるよう
に接続されて構成され、上記複数の超電導コイルは、最
内側に配設された内側コイル、この内側コイルの外周に
配設された第1の中間コイル、この第1の中間コイルの
外周に配設された第2の中間コイルおよびこの第2の中
間コイルの外周に配設された外側コイルから構成され、
該内側コイル、該第1の中間コイル、該第2の中間コイ
ルおよび該外側コイルは、該内側コイルと該外側コイル
とに同方向の電流が流れ、かつ、該第1および第2の中
間コイルにこれと逆方向の電流が流れるように接続さ
れ、該第1および第2の中間コイル間に伝熱体が配設さ
れ、上記超電導コイル体を真空中に配設し、上記伝熱体
を介して上記超電導コイルを冷却できるようにしている
ものである。
【0009】また、この発明に係る超電導限流装置は、
超電導体のクエンチ時の発生抵抗を利用して交流電路に
生じる過電流を抑制する超電導コイル体を有する超電導
限流装置において、上記超電導コイル体は、複数個のコ
イルユニットが幾何学的に対称位置に配置され、かつ、
並列、直列あるいは直並列に接続されて構成された複数
個のコイルユニット体と、上記複数個のコイルユニット
体をそれぞれ包囲するように設けられた磁気シールドと
を備え、上記複数個のコイルユニット体は、並列、直列
あるいは直並列に接続され、上記複数個のコイルユニッ
トは、それぞれ素線あるいは一次撚線からなる超電導線
を所定の巻回数巻回して成形された複数の超電導コイル
が同軸に多重に設けられ、かつ、互いに無誘導となるよ
うに接続されて構成されているものである。
【0010】また、磁性体が、同軸に多重に設けられた
複数の超電導コイルの端部を覆うように各コイルユニッ
トの両端にそれぞれ配設されているものである。
【0011】また、超電導コイルを構成する超電導線が
単芯超電導線であるものである。
【0012】また、コイルユニットを構成する複数の超
電導コイルは、最内側に配設された内側コイル、この内
側コイルの外周に配設された第1の中間コイル、この第
1の中間コイルの外周に配設された第2の中間コイルお
よびこの第2の中間コイルの外周に配設された外側コイ
ルから構成され、該内側コイル、該第1の中間コイル、
該第2の中間コイルおよび該外側コイルは、該内側コイ
ルと該外側コイルとに同方向の電流が流れ、かつ、該第
1および第2の中間コイルにこれと逆方向の電流が流れ
るように接続され、該第1および第2の中間コイル間に
伝熱体が配設され、超電導コイル体を真空中に配設し、
上記伝熱体を介して上記超電導コイルを冷却できるよう
にしたものである。
【0013】また、伝熱体が絶縁被覆された銅線を巻回
して成形されているものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。参考例1. 図1はこの発明の参考例1に係る超電導限流装置の超電
導コイル体を示す斜視図、図2はこの発明の参考例1
係る超電導限流装置に適用されるコイルユニットを示す
模式構成図、図3はこの発明の参考例1に係る超電導限
流装置に適用されるコイルユニットの内部接続を示す回
路図、図4はこの発明の参考例1に係る超電導限流装置
に適用される超電導コイル体のコイルユニット接続を示
す回路図である。図1において、超電導コイル体100
は、コイルユニット1a、1b、1cを、それぞれ軸心
を互いに平行とし、軸心が軸心と直交する平面内で同一
円周上を通るように、周方向に等角度間隔に配置して構
成されている。即ち、超電導コイル体100は、これら
のコイルユニット1a、1b、1cが幾何学的に対称位
置に配置されて構成されている。
【0015】コイルユニット1aは、図2に示されるよ
うに、素線からなる超電導線が所定の巻回数巻回されて
成形された超電導コイルとしての内側コイル2aと、こ
の内側コイル2aの外周に所定の間隔をもって、内側コ
イル2aと同一の素線からなる超電導線が内側コイル2
aとは逆向きに所定の巻回数巻回されて成形された超電
導コイルとしての外側コイル2bとから構成されてい
る。そして、内側コイル2aと外側コイル2bとは、図
3に示されるように、一方の端部同士を接続して直列に
接続されている。そこで、内側コイル2aと外側コイル
2bとを流れる電流は図2に示されるように逆向きとな
り、コイルユニット1aは無誘導コイルとなっている。
なお、コイルユニット1b、1cの構成もコイルユニッ
ト1aと同じである。これらのコイルユニット1a、1
b、1cは、図4に示されるように、それぞれ並列に接
続されている。
【0016】このように構成された超電導コイル体10
0では、コイルユニット1a、1b、1cが幾何学的に
対称位置に配置されているので、コイルユニット1a、
1b、1c間の距離が等しくなり、コイルユニット間の
相互インダクタンスが同じになる。また、例えばコイル
ユニット1aに通電した場合、図2中矢印で示すような
磁束Φができる。そして、コイルユニット1aの自己イ
ンダクタンスは、内側コイル2aと外側コイル2bとの
空間を通る磁束Φでほぼ決定される。そこで、コイルユ
ニット1a、1b、1cが同じ構成であるので、即ち内
側コイル2aと外側コイル2bとの空間が等しいので、
同じ自己インダクタンスが得られる。従って、各コイル
ユニットにおける自己インダクタンスと相互インダクタ
ンスとの総和が等しくなり、コイルユニット1a、1
b、1cには同一の電流が流れ、循環電流は流れない。
【0017】この参考例1によれば、内側コイル2aお
よび外側コイル2bを構成する超電導線に素線を用いて
いるので、多重撚線化に伴うクエンチ電流値の低下が防
止される。そして、無誘導コイルに構成された同一構成
のコイルユニット1a、1b、1cが、幾何学的に対称
位置に配置されているので、コイルユニット1a、1
b、1cの自己インダクタンスが等しく、コイルユニッ
ト1a、1b、1cの相互間の相互インダクタンスが等
しくなり、各コイルユニットにおける自己インダクタン
スと相互インダクタンスの総和のバラツキがなくなり、
該バラツキに起因する循環電流の発生が抑えられ、超電
導線に流れる電流が素線の臨界電流値に達する以前にク
エンチするようなことがなく、クエンチ電流値の低下が
抑制でき、超電導限流装置の大電流化が図られる。
【0018】ここで、上記参考例1では、コイルユニッ
ト1a、1b、1cが並列に接続されるものとしている
が、コイルユニット1a、1b、1cが直列に接続され
てもよく、またコイルユニット1a、1b、1cが直並
列に、例えばコイルユニット1a、1bが直列に、か
つ、コイルユニット1cが直列接続されたコイルユニッ
ト1a、1bに並列に接続されてもよい。また、上記
考例1では、コイルユニット1a、1b、1cのそれぞ
れの内側コイル2aおよび外側コイル2bは超電導線と
して素線を用いるものとしているが、超電導線は複数本
の素線が撚られた一次撚線であってもよい。また、上記
参考例1では、1本の素線を所定の巻回数巻回した後、
その外周にもう1本の素線を逆向きに所定の巻回数巻回
して内側コイル2aと外側コイル2bとを形成し、その
一方の端部同士を接続して内側コイル2aと外側コイル
2bとを直列に接続するものとしているが、長い1本の
素線を所定の巻回数巻回した後、折り返して逆向きに所
定の巻回数巻回して、内側コイル2aと外側コイル2b
とを1本の素線で作製してもよい。この場合、内側コイ
ル2aと外側コイル2bとの接続作業が省略される。
【0019】参考例2. 上記参考例1では、無誘導コイルに構成された同一構成
の3つのコイルユニット1a、1b、1cを幾何学的に
対称位置に配置し、かつ、並列に接続して超電導コイル
体100を構成するものとしているが、この参考例2
は、図5に示めされるように、無誘導コイルに構成され
た同一構成の6つのコイルユニット1a、1b、1c、
1d、1e、1fを幾何学的に対称位置に配置し、か
つ、並列に接続して超電導コイル体100aを構成する
ものとし、同様の効果を奏する。なお、この参考例2
は、6つのコイルユニット1a、1b、1c、1d、1
e、1fを、それぞれ軸心を互いに平行とし、軸心が軸
心と直交する平面内で同一円周上を通るように、周方向
に等角度間隔に配置して、幾何学的に対称位置に配置し
ている。
【0020】参考例3. 上記参考例1では、無誘導コイルに構成された同一構成
の3つのコイルユニット1a、1b、1cを幾何学的に
対称位置に配置し、かつ、並列に接続して超電導コイル
体100を構成するものとしているが、この参考例3
は、図6に示めされるように、無誘導コイルに構成され
た同一構成の6つのコイルユニット1a、1b、1c、
1d、1e、1fを、まず3つのコイルユニット1a、
1b、1cを幾何学的に対称位置に配置し、かつ、並列
に接続してコイルユニット体101aを形成し、同様に
3つのコイルユニット1d、1e、1fを幾何学的に対
称位置に配置し、かつ、並列に接続してコイルユニット
101bを形成し、両コイルユニット体101a、10
1bをコイルユニットの軸心に直交する平面に対して対
称に配置し、さらに両コイルユニット体101a、10
1bを直列に接続して超電導コイル体100bを構成す
るものとしている。
【0021】この参考例3によれば、コイルユニット体
101a、101bを構成する3つのコイルユニットが
それぞれ幾何学的に対称位置に配置され、コイルユニッ
ト体101a、101bが幾何学的に対称位置に配置さ
れているので、上記参考例1と同様の効果を奏する。さ
らに、高電圧化が図られる。
【0022】参考例4. 上記参考例1では、コイルユニット1aが内側コイル2
aと外側コイル2bとから構成されるものとしている
が、この参考例4では、図7に示されるように、コイル
ユニット1gが超電導コイルとしての内側コイル2c、
第1および第2の中間コイル2d、2eおよび外側コイ
ル2fとから構成されるものとしている。この参考例4
では、内側コイル2cが素線からなる超電導線を所定の
巻回数巻回して形成されている。そして、第1の中間コ
イル2dが内側コイル2cの外周に所定距離離して素線
からなる超電導線を内側コイル2cと逆向きに所定の巻
回数巻回して形成されている。また、第2の中間コイル
2eが第1の中間コイル2dの外周に所定距離離して素
線からなる超電導線を第1の中間コイル2dと同じ向き
に所定の巻回数巻回して形成されている。さらに、外側
コイル2fが第2の中間コイル2eの外周に所定距離離
して素線からなる超電導線を第2の中間コイル2eと逆
向きに所定の巻回数巻回して形成されている。そして、
これらの内側コイル2c、第1および第2の中間コイル
2d、2eおよび外側コイル2fが直列に接続されてい
る。
【0023】このように構成されたコイルユニット1g
に通電した場合、図7に示されるように、内側コイル2
cと第1の中間コイル2dとには逆向きの電流が流れ、
第2の中間コイル2eと外側コイル2fとには逆向きの
電流が流れ、このコイルユニットは無誘導コイルとなっ
ている。この時、コイルユニット1gには、図7中矢印
で示すような磁束Φができる。そして、自己インダクタ
ンスは、上述したように各コイル間の空間を通る磁束Φ
でほぼ決定されことから、内側コイル2cと第1の中間
コイル2dとの間隔および第2の中間コイル2eと外側
コイル2fとの間隔を同じにしてコイルユニットを作製
すれば、自己インダクタンスの等しいコイルユニットが
容易に得られる。そこで、このように構成された3つの
コイルユニット1gを、上記参考例1のコイルユニット
1a、1b、1cと同様に配置して超電導コイル体を構
成すれば、上記参考例1と同様の効果が得られる。
【0024】実施の形態1. 図8はこの発明の実施の形態1に係る超電導限流装置の
超電導コイル体を示す斜視図、図9はこの発明の実施の
形態1に係る超電導限流装置に適用される超電導コイル
体のコイルユニット接続を示す回路図である。図8にお
いて、コイルユニット1a、1b、1c、1d、1e、
1fは上記参考例1で示したコイルユニットと同様に、
素線からなる超電導線が所定の巻回数巻回されて成形さ
れた内側コイル2aと、この内側コイル2aの外周に所
定の間隔をもって、内側コイル2aと同一の素線からな
る超電導線が内側コイル2aとは逆向きに所定の巻回数
巻回されて成形された外側コイル2bとから構成されて
いる。そして、内側コイル2aと外側コイル2bとは、
直列に接続されて、電流が互いに逆向きに流れ、無誘導
コイルとなっている。
【0025】そして、3つのコイルユニット1a、1
b、1cを幾何学的に対称位置に配置し、かつ、並列に
接続してコイルユニット体101aが形成されている。
同様に、3つのコイルユニット1d、1e、1fを幾何
学的に対称位置に配置し、かつ、並列に接続してコイル
ユニット101bが形成されている。また、コイルユニ
ット101a、101bをそれぞれ包囲するように磁気
シールド3、4が配設されている。さらに、これらのコ
イルユニット体101a、101bは、それらの内側コ
イル2aおよび外側コイル2bが、図9に示されるよう
に、直列に接続されて、超電導コイル体100cが構成
されている。なお、超電導コイル体100cの基本的動
作は上記参考例1における超電導コイル体100と同様
である。
【0026】このように構成された超電導コイル体10
0cは、コイルユニット1a、1b、1cが磁気シール
ド3により囲われているので、磁束は磁気シールド3の
外部には漏れない。同様に、コイルユニット1d、1
e、1fが磁気シールド4により囲われているので、磁
束は磁気シールド4の外部には漏れない。従って、コイ
ルユニット1a、1b、1cで構成されるコイルユニッ
ト体101aとコイルユニット1d、1e、1fで構成
されるコイルユニット体101bとは磁気的に結合して
おらず、自由な位置に配置してもインダクタンスが変化
することはない。そこで、コイルユニット体101aに
おいて、コイルユニット1a、1b、1cを幾何学的に
対称位置に配置させれば、コイルユニット1a、1b、
1cにはそれぞれ同一の電流が流れることになる。ま
た、コイルユニット体101bにおいても、同様であ
る。従って、この実施の形態1によれば、コイルユニッ
ト体101aとコイルユニット体101bとを幾何学的
に対称位置に配置する必要がないので、コイルユニット
体の配置自由度が増し、自由な組み合わせにより、超電
導限流装置の大電流化、あるいは高電圧化を達成でき
る。
【0027】なお、上記実施の形態1では、コイルユニ
ット体101a、101bが3つのコイルユニットで構
成されるものとしているが、各コイルユニット体を構成
するコイルユニットが幾何学的に対称位置に配置されて
いれば、コイルユニットの個数は3つの限定されるもの
ではない。
【0028】実施の形態2. 図10はこの発明の実施の形態2に係る超電導限流装置
に適用されるコイルユニットを示す模式構成図である。
図において、リング状に成形された磁性体5がコイルユ
ニット1aの内側コイル2aと外側コイル2bとの軸心
方向の一端側を覆うように配設されている。また、リン
グ状に成形された磁性体6がコイルユニット1aの内側
コイル2aと外側コイル2bとの軸心方向の他端側を覆
うように配設されている。なお、他の構成は上記参考例
と同様に構成されている。
【0029】磁性体5、6が配設されていない場合に
は、コイルユニット1aに通電すると、図2に示される
ように磁束Φが生じる。つまり、内側コイル2aと外側
コイル2bとの端部では磁束Φが曲がり、端部の磁束密
度が中央付近に比べ小さくなってしまう。そのため、内
側コイル2aおよび外側コイル2bを構成する超電導線
の経験している磁束密度が軸心方向で異なり、内側コイ
ル2aおよび外側コイル2bの全体が同時にクエンチし
にくくなるという問題が生じてしまう。しかしながら、
この実施の形態2では、コイルユニット1aの両端に磁
性体5、6が配設されているので、磁束Φが図10に矢
印で示されるようになり、内側コイル2aおよび外側コ
イル2bを構成する超電導線の経験している磁束密度が
軸心方向で均一となり、内側コイル2aおよび外側コイ
ル2bの全体が同時にクエンチしやすくなる。そこで、
クエンチしたときの発生抵抗が大きくなり、限流効果が
高まるという効果が得られる。
【0030】なお、上記実施の形態2では、上記参考例
におけるコイルユニットの軸心方向の両端に磁性体
5、6をそれぞれ配置するものとしているが、上記参考
例4におけるコイルユニットの軸心方向の両端に磁性体
5、6をそれぞれ配置しても、同様の効果が得られる。
【0031】実施の形態3. 図11はこの発明の実施の形態3に係る超電導限流装置
に適用されるコイルユニットを示す模式構成図、図12
はこの発明の実施の形態3に係る超電導限流装置に適用
されるコイルユニットの超電導線を示す断面図である。
この実施の形態3では、内側コイル2aおよび外側コイ
ル2bを構成する超電導線が単芯線である点を除いて、
上記実施の形態1と同様に構成されている。つまり、こ
の超電導線7は、図12に示されるように、1本の超電
導フィラメント8aが安定化銅8b中に埋設されて構成
された単芯超電導線である。なお、超電導フィラメント
8aは断面円形を形成されているが、断面矩形であって
もよい。
【0032】一般的には、交流応用には交流用超電導線
が用いられる。この交流用超電導線は、損失を低減する
ために、超電導フィラメント8aの直径(以下、超電導
フィラメント径という)をサブミクロンの太さにまで細
くしており、超電導フィラメント8aの数が非常に多く
なっていた。一般的には、超電導フィラメント8aの数
は数万本から数十万本である。そのため、非常に高価な
ものとなっていた。
【0033】超電導フィラメント径と損失との関係は図
13に模式的に示される。図13からわかるように、交
流用超電導線は磁束密度に拘わらず損失が小さい。これ
は、超電導フィラメント径がサブミクロン以下の場合で
あり、超電導フィラメント径が数ミクロン以上となると
図13に示されるようになる。つまり、超電導フィラメ
ント径が数ミクロン以上の場合、磁束密度が低い領域で
は、超電導フィラメント径が大きいほど損失が小さくな
る。従って、磁束密度を小さくできる系においては、超
電導フィラメント径が大きいほど損失を小さくできるの
で、超電導フィラメント径の最も大きい、即ち単芯線が
適している。そして、交流用超電導線は超電導フィラメ
ントの数が多く、非常に高価なものであるが、単芯線の
場合には非常に安価ある。
【0034】この実施の形態3においても、コイルユニ
ット単体の電流値が小さいので、発生する磁束密度も小
さい。そこで、超電導線に単芯超電導線である超電導線
7を用いることができ、安価な超電導限流装置が得られ
る。なお、この実施の形態3では、上記実施の形態1に
おける超電導コイル体を構成する各コイルユニットを単
芯超電導線である超電導線7を用いて作製するものとし
ているが、他の実施の形態におけるコイルユニットに適
用しても、同様の効果が得られる。
【0035】実施の形態4. 図14はこの発明の実施の形態4に係る超電導限流装置
に適用されるコイルユニットを示す模式構成図である。
図において、内側コイル2cが素線からなる超電導線を
所定の巻回数巻回して形成されている。そして、第1の
中間コイル2dが内側コイル2cの外周に所定距離離し
て素線からなる超電導線を内側コイル2cと逆向きに所
定の巻回数巻回して形成されている。また、第2の中間
コイル2eが第1の中間コイル2dの外周に所定距離離
して素線からなる超電導線を第2の中間コイル2dと同
じ向きに所定の巻回数巻回して形成されている。さら
に、外側コイル2fが第2の中間コイル2eの外周に所
定距離離して素線からなる超電導線を第2の中間コイル
2eと逆向きに所定の巻回数巻回して形成されている。
そして、これらの内側コイル2c、第1および第2の中
間コイル2d、2eおよび外側コイル2fが直列に接続
されている。また、伝熱体9は熱伝導率の高い材料、例
えば銅板を円筒状に成形したもので、第1および第2の
中間コイル2d、2eとの間に介装されている。なお、
他の構成は上記参考例4と同様に構成されている。
【0036】このように構成されたコイルユニット1g
に通電した場合、図14に示されるように、内側コイル
2cと第1の中間コイル2dとには逆向きの電流が流
れ、第2の中間コイル2eと外側コイル2fとには逆向
きの電流が流れ、このコイルユニット1gは無誘導コイ
ルとなっている。この時、コイルユニット1gには、図
7中矢印で示すような磁束Φができるが、伝熱体9が介
装されている第1の中間コイル2dと第2の中間コイル
2eとの間には磁束Φがほとんどない。
【0037】このように構成されたコイルユニット1g
を上記参考例4と同様に幾何学的に対称位置に配置して
構成された超電導コイル体は、真空中に配置される。そ
して、図示していないが、伝熱体9は良熱伝導材を介し
て冷凍機のヒートステージに熱接続される。あるいは、
伝熱体9は一端を液体ヘリウム容器の液体ヘリウムに浸
漬された良熱伝導材の他端に熱接続されてもよい。そこ
で、伝熱体9が低温に冷却され、各コイルユニット1g
が冷却されて、内側コイル2c、第1および第2の中間
コイル2d、2eおよび外側コイル2fが超電導状態に
維持される。
【0038】通常、銅等の熱伝導率の高い材料は電気伝
導率も高い。そして、このような電気伝導率の高い材料
を磁束が差交する部位に配置すると、渦電流による交流
損失が発生してしまうことになる。しかしながら、この
実施の形態4によれば、伝熱体9が磁束がほとんどない
第1の中間コイル2dと第2の中間コイル2eとの間に
配置されているので、渦電流による交流損失の発生を抑
えて、各コイルユニット1gを冷却できるという効果が
得られる。また、超電導コイル体を真空中に配置し、各
コイルユニット1gを伝熱板9を介して冷却するように
しているので、液体ヘリウムで直接冷却する場合に比べ
て電気絶縁の耐圧を向上させることができる。
【0039】なお、上記実施の形態4では、伝熱体9は
銅の平板を円筒状に成形されているものとしているが、
この円筒状の伝熱体9は、断面が完全なリング状であっ
てもよく、あるいは軸心方向にスリットを少なくとも1
つ設けて、断面C状、あるいは周方向に複数個に分割さ
れていてもよい。
【0040】実施の形態5. この実施の形態5では、上記実施の形態4において、銅
板を円筒状に成形してなる伝熱体9に代えて、絶縁被覆
された銅線を巻回して円筒状に成形してなる伝熱体を用
いるものである。伝熱体が配置されている第1の中間コ
イル2dと第2の中間コイル2eとの間には、僅かなが
ら磁束がある。そこで、銅の平板を第1の中間コイル2
dと第2の中間コイル2eとの間に配置した場合には、
渦電流損失が発生してしまう。この絶縁被覆された銅線
を巻回して円筒状に成形してなる伝熱体は、渦電流の観
点からは電気的に分割された伝熱体となり、渦電流損失
を低減できる。
【0041】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0042】この発明によれば、超電導体のクエンチ時
の発生抵抗を利用して交流電路に生じる過電流を抑制す
る超電導コイル体を有する超電導限流装置において、上
記超電導コイル体は、複数個のコイルユニットが幾何学
的に対称位置に配置され、かつ、並列、直列あるいは直
並列に接続されて構成され、上記複数個のコイルユニッ
トは、それぞれ素線あるいは一次撚線からなる超電導線
を所定の巻回数巻回して成形された複数の超電導コイル
が同軸に多重に設けられ、かつ、互いに無誘導となるよ
うに接続されて構成され、さらに磁性体が、同軸に多重
に設けられた上記複数の超電導コイルの端部を覆うよう
に各コイルユニットの両端にそれぞれ配設されているの
で、コイルユニットにおける自己インダクタンスと相互
インダクタンスの総和のバラツキがなくなり、該バラツ
キに起因する循環電流の発生が抑えられ、超電導線に流
れる電流が素線の臨界電流値に達する以前にクエンチす
るようなことがなく、クエンチ電流値の低下が抑制でき
とともに、コイルユニットを構成する複数の超電導コ
イルの経験磁界をほぼ等しくでき、全ての超電導コイル
が同じ電流値で同時にクエンチするようになる。そこ
で、超電導線として多重撚線を用いることなく、大電流
化もしくは高電圧化を達成できる超電導限流装置を得る
ことができる。また、超電導体のクエンチ時の発生抵抗
を利用して交流電路に生じる過電流を抑制する超電導コ
イル体を有する超電導限流装置において、上記超電導コ
イル体は、複数個のコイルユニットが幾何学的に対称位
置に配置され、かつ、並列、直列あるいは直並列に接続
されて構成され、上記複数個のコイルユニットは、それ
ぞれ素線あるいは一次撚線からなる超電導線を所定の巻
回数巻回して成形された複数の超電導コイルが同軸に多
重に設けられ、かつ、互いに無誘導となるように接続さ
れて構成され、上記複数の超電導コイルは、最内側に配
設された内側コイル、この内側コイルの外周に配設され
た第1の中間コイル、この第1の中間コイルの外周に配
設された第2の中間コイルおよびこの第2の中間コイル
の外周に配設された外側コイルから構成され、該内側コ
イル、該第1の中間コイル、該第2の中間コイルおよび
該外側コイルは、該内側コイルと該外側コイルとに同方
向の電流が流れ、かつ、該第1および第2の中間コイル
にこれと逆方向の電流が流れ るように接続され、該第1
および第2の中間コイル間に伝熱体が配設され、上記超
電導コイル体を真空中に配設し、上記伝熱体を介して上
記超電導コイルを冷却できるようにしているので、コイ
ルユニットにおける自己インダクタンスと相互インダク
タンスの総和のバラツキがなくなり、該バラツキに起因
する循環電流の発生が抑えられ、超電導線に流れる電流
が素線の臨界電流値に達する以前にクエンチするような
ことがなく、クエンチ電流値の低下が抑制できるととも
に、渦電流による交流損失の発生を抑えてコイルユニッ
トを冷却することができる。そこで、超電導線として多
重撚線を用いることなく、大電流化もしくは高電圧化を
達成できる超電導限流装置を得ることができる。
【0043】また、この発明によれば、超電導体のクエ
ンチ時の発生抵抗を利用して交流電路に生じる過電流を
抑制する超電導コイル体を有する超電導限流装置におい
て、上記超電導コイル体は、複数個のコイルユニットが
幾何学的に対称位置に配置され、かつ、並列、直列ある
いは直並列に接続されて構成された複数個のコイルユニ
ット体と、上記複数個のコイルユニット体をそれぞれ包
囲するように設けられた磁気シールドとを備え、上記複
数個のコイルユニット体は、並列、直列あるいは直並列
に接続され、上記複数個のコイルユニットは、それぞれ
素線あるいは一次撚線からなる超電導線を所定の巻回数
巻回して成形された複数の超電導コイルが同軸に多重に
設けられ、かつ、互いに無誘導となるように接続されて
構成されているので、コイルユニットにおける自己イン
ダクタンスと相互インダクタンスの総和のバラツキがな
くなり、該バラツキに起因する循環電流の発生が抑えら
れ、超電導線に流れる電流が素線の臨界電流値に達する
以前にクエンチするようなことがなく、クエンチ電流値
の低下が抑制できるとともに、磁気シールドによりコイ
ルユニット体間の磁気的な結合がなく、コイルユニット
体間の配置の制約がなくなる。そこで、超電導線として
多重撚線を用いることなく、大電流化もしくは高電圧化
を達成できるとともに、コイルユニット体の配置自由度
の高い超電導限流装置を得ることができる。
【0044】また、磁性体が、同軸に多重に設けられた
複数の超電導コイルの端部を覆うように各コイルユニッ
トの両端にそれぞれ配設されているので、コイルユニッ
トを構成する複数の超電導コイルの経験磁界をほぼ等し
くでき、全ての超電導コイルが同じ電流値で同時にクエ
ンチするようになる。
【0045】また、超電導コイルを構成する超電導線
が、単芯超電導線であるので、低コスト化を図ることが
できる。
【0046】また、コイルユニットを構成する複数の超
電導コイルは、最内側に配設された内側コイル、この内
側コイルの外周に配設された第1の中間コイル、この第
1の中間コイルの外周に配設された第2の中間コイルお
よびこの第2の中間コイルの外周に配設された外側コイ
ルから構成され、該内側コイル、該第1の中間コイル、
該第2の中間コイルおよび該外側コイルは、該内側コイ
ルと該外側コイルとに同方向の電流が流れ、かつ、該第
1および第2の中間コイルにこれと逆方向の電流が流れ
るように接続され、該第1および第2の中間コイル間に
伝熱体が配設され、超電導コイル体を真空中に配設し、
上記伝熱体を介して上記超電導コイルを冷却できるよう
にしたので、渦電流による交流損失の発生を抑えてコイ
ルユニットを冷却することができる。
【0047】また、伝熱体が絶縁被覆された銅線を巻回
して成形されているので、コイルユニットにおける渦電
流損失を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の参考例1に係る超電導限流装置の
超電導コイル体を示す斜視図である。
【図2】 この発明の参考例1に係る超電導限流装置に
適用されるコイルユニットを示す模式構成図である。
【図3】 この発明の参考例1に係る超電導限流装置に
適用されるコイルユニットの内部接続を示す回路図であ
る。
【図4】 この発明の参考例1に係る超電導限流装置に
適用される超電導コイル体のコイルユニット接続を示す
回路図である。
【図5】 この発明の参考例2に係る超電導限流装置の
超電導コイル体を示す斜視図である。
【図6】 この発明の参考例3に係る超電導限流装置の
超電導コイル体を示す斜視図である。
【図7】 この発明の参考例4に係る超電導限流装置に
適用されるコイルユニットを示す模式構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態1に係る超電導限流装
置の超電導コイル体を示す斜視図である。
【図9】 この発明の実施の形態1に係る超電導限流装
置に適用される超電導コイル体のコイルユニット接続を
示す回路図である。
【図10】 この発明の実施の形態2に係る超電導限流
装置に適用されるコイルユニットを示す模式構成図であ
る。
【図11】 この発明の実施の形態3に係る超電導限流
装置に適用されるコイルユニットを示す模式構成図であ
る。
【図12】 この発明の実施の形態3に係る超電導限流
装置に適用されるコイルユニットの超電導線を示す断面
図である。
【図13】 この発明の実施の形態3に係る超電導限流
装置に適用されるコイルユニットにおける超電導フィラ
メント径と損失の関係を示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態4に係る超電導限流
装置に適用されるコイルユニットを示す模式構成図であ
る。
【図15】 超電導コイルの超電導線に用いられる線材
を示す模式構成図である。
【図16】 各種超電導線を用いて作製された超電導コ
イルにおける磁束密度とクエンチ電流値の関係を示す図
である。
【図17】 従来の超電導限流装置のコイル部分を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g コイルユ
ニット、2a、2c内側コイル(超電導コイル)、2
b、2f 外側コイル(超電導コイル)、2d第1の中
間コイル(超電導コイル)、2e 第2の中間コイル
(超電導コイル)、3、4 磁気シールド、5、6 磁
性体、7 超電導線(単芯超電導線)、9 伝熱体、1
0 素線、11 一次撚線、100、100a、100
b、100c 超電導コイル体、101a、101b
コイルユニット体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 垣内 隆 大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西 電力株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−327039(JP,A) 特開 平7−193994(JP,A) 特開 平4−142708(JP,A) 特開 平4−359626(JP,A) 特開 平7−57927(JP,A) 特開 平9−252527(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 9/02 H01F 6/06

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導体のクエンチ時の発生抵抗を利用
    して交流電路に生じる過電流を抑制する超電導コイル体
    を有する超電導限流装置において、上記超電導コイル体
    は、複数個のコイルユニットが幾何学的に対称位置に配
    置され、かつ、並列、直列あるいは直並列に接続されて
    構成され、上記複数個のコイルユニットは、それぞれ素
    線あるいは一次撚線からなる超電導線を所定の巻回数巻
    回して成形された複数の超電導コイルが同軸に多重に設
    けられ、かつ、互いに無誘導となるように接続されて構
    成され、さらに磁性体が、同軸に多重に設けられた上記
    複数の超電導コイルの端部を覆うように各コイルユニッ
    トの両端にそれぞれ配設されていることを特徴とする超
    電導限流装置。
  2. 【請求項2】 超電導体のクエンチ時の発生抵抗を利用
    して交流電路に生じる過電流を抑制する超電導コイル体
    を有する超電導限流装置において、 上記超電導コイル体は、複数個のコイルユニットが幾何
    学的に対称位置に配置され、かつ、並列、直列あるいは
    直並列に接続されて構成され、 上記複数個のコイルユニットは、それぞれ素線あるいは
    一次撚線からなる超電導線を所定の巻回数巻回して成形
    された複数の超電導コイルが同軸に多重に設けられ、か
    つ、互いに無誘導となるように接続されて構成され、 上記複数の超電導コイルは、最内側に配設された内側コ
    イル、この内側コイルの外周に配設された第1の中間コ
    イル、この第1の中間コイルの外周に配設された第2の
    中間コイルおよびこの第2の中間コイルの外周に配設さ
    れた外側コイルから構成され、該内側コイル、該第1の
    中間コイル、該第2の中間コイルおよび該外側コイル
    は、該内側コイルと該外側コイルとに同方向の電流が流
    れ、かつ、該第1および第2の中間コイルにこれと逆方
    向の電流が流れるように接続され、該第1および第2の
    中間コイル間に伝熱体が配設され、上記超電導コイル体
    を真空中に配設し、上記伝熱体を介して上記超電導コイ
    ルを冷却できるようにしていることを特徴とする超電導
    限流装置。
  3. 【請求項3】 超電導体のクエンチ時の発生抵抗を利用
    して交流電路に生じる過電流を抑制する超電導コイル体
    を有する超電導限流装置において、上記超電導コイル体
    は、複数個のコイルユニットが幾何学的に対称位置に配
    置され、かつ、並列、直列あるいは直並列に接続されて
    構成された複数個のコイルユニット体と、上記複数個の
    コイルユニット体をそれぞれ包囲するように設けられた
    磁気シールドとを備え、上記複数個のコイルユニット体
    は、並列、直列あるいは直並列に接続され、上記複数個
    のコイルユニットは、それぞれ素線あるいは一次撚線か
    らなる超電導線を所定の巻回数巻回して成形された複数
    の超電導コイルが同軸に多重に設けられ、かつ、互いに
    無誘導となるように接続されて構成されていることを特
    徴とする超電導限流装置。
  4. 【請求項4】 磁性体が、同軸に多重に設けられた複数
    の超電導コイルの端部を覆うように各コイルユニットの
    両端にそれぞれ配設されていることを特徴とする請求項
    記載の超電導限流装置。
  5. 【請求項5】 超電導コイルを構成する超電導線が、単
    芯超電導線であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のいずれかに記載の超電導限流装置。
  6. 【請求項6】 コイルユニットを構成する複数の超電導
    コイルは、最内側に配設された内側コイル、この内側コ
    イルの外周に配設された第1の中間コイル、この第1の
    中間コイルの外周に配設された第2の中間コイルおよび
    この第2の中間コイルの外周に配設された外側コイルか
    ら構成され、該内側コイル、該第1の中間コイル、該第
    2の中間コイルおよび該外側コイルは、該内側コイルと
    該外側コイルとに同方向の電流が流れ、かつ、該第1お
    よび第2の中間コイルにこれと逆方向の電流が流れるよ
    うに接続され、該第1および第2の中間コイル間に伝熱
    体が配設され、超電導コイル体を真空中に配設し、上記
    伝熱体を介して上記超電導コイルを冷却できるようにし
    たことを特徴とする請求項3記載の超電導限流装置。
  7. 【請求項7】 伝熱体が絶縁被覆された銅線を巻回して
    成形されていることを特徴とする請求項2または請求項
    記載の超電導限流装置。
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