JP3307539B2 - 雰囲気制御装置のボックス - Google Patents

雰囲気制御装置のボックス

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JP3307539B2
JP3307539B2 JP15889196A JP15889196A JP3307539B2 JP 3307539 B2 JP3307539 B2 JP 3307539B2 JP 15889196 A JP15889196 A JP 15889196A JP 15889196 A JP15889196 A JP 15889196A JP 3307539 B2 JP3307539 B2 JP 3307539B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雰囲気制御装置の
ボックスの内部におけるガス流の局所的な滞留を防ぐこ
とのできる雰囲気制御装置のボックスに関する。
【0002】
【従来の技術】核燃料サイクルおよび原子力発電所等で
発生する放射性廃棄物の処分に関する研究開発や試験が
進められる場合には、地下の処分環境である低酸素条件
を模擬するために、内外の雰囲気を隔離できる密閉ボッ
クスが用いられる。また、これに加え内部で放射性物質
等を取り扱う場合は、このボックスの内部において取り
扱っている物質が洩れ出ないように常に適正な負圧に保
たれている。これらのボックスの内部の雰囲気を調整す
るため、ボックスに対してガス成分を調整するガス制御
装置が接続される。
【0003】従来から知られる雰囲気制御装置のボック
スと、ガス制御装置の接続形態は以下のようになってい
た。ガス制御装置からの給気管は、ボックスの外壁の適
所に接続され、そこから所定成分となったガスをボック
ス内部へ供給する。また、ボックス外壁の適所に接続さ
れた排気管がガス制御装置に至り、このガス制御装置の
作動により必要に応じてボックス内部の負圧が適正に保
たれ、ボックス内のガスはガス制御装置により循環する
ようになっている。なお、このような雰囲気制御のため
のボックスは、放射性廃棄物の処分に限られず、生物や
化学、半導体等のように外部に洩れ出ないことが求めら
れる雰囲気の制御を必要とする多くの分野の実験等にも
用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ボックスにおいては、雰囲気調整のためのガスの供給・
排出を、前記の如く、ボックス外壁に直接接続された給
気管と排気管とにより行う構成となっている。しかし、
給気管や排気管の接続位置の調整だけによっては、必ず
しもボックス内の雰囲気を安定的に所定成分に維持でき
ない場合があるという問題点があった。即ち、ガスの所
定成分の許容値の巾に関して、最低量が厳しく制限され
ている場合、給気管や排気管によって循環するガスの濃
度分布を、ボックス内の全ての空間で均一とできず、例
えば、ボックスのコーナー部等に、前記ガスが偏在する
こと等が生じ得る。特にこのようなボックスは実験等の
必要からグローブの接続口や外部に対する監視窓が設け
られたり、外部の測定器に接続するためのコネクタ等が
設けられるが、このような部分には外気の流入を防ぐた
めのシール部が存在している。このシール部は天然ゴ
ム、ネオプレン、テフロン、塩酸ゴム、ブチルゴム等の
シール材料により構成されるが、大気中の酸素等の分子
はこれらのシール材の材質中を透過して内部に侵入す
る。そのうえ、放射性物質を取り扱う内部が負圧のボッ
クスについては、シール部が劣化したりするとこれらの
シール部からボックス内部へと外気のリークが生じる。
これらの透過による酸素等の侵入及びリークの発生によ
り、ボックス内部の壁近傍においては、ガス濃度は不均
一になり易い。また、ボックス内のガス流に偏流や渦を
生ずると、運転時に内部の雰囲気を安定な所定成分に保
つことが困難となるとともに、スタートアップ時にボッ
クス内の雰囲気を所定にするには長時間を要するという
問題もあった。
【0005】そこで、本発明は、ボックス内部のガス流
を適正にして、ボックス内のガス成分の濃度またはこれ
に含まれる微粒子の濃度の安定化と、スタートアップ時
間の短縮化ができる雰囲気制御装置のボックスを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明にかかる請求項1記載の発明は、内部の雰囲
気を所定成分に維持する雰囲気制御装置に用いられるボ
ックスであって、前記ボックスは角型であって、角型の
下部に設けられたガス供給手段と、角型の上部に設けら
れたガス排出手段とを備え、前記ボックスの内部の雰囲
気を所定成分に維持するように、前記ガス供給手段から
所定成分のガスを前記ボックスの内部に供給するととも
に前記ガス排出手段からガスを排出し、前記ガス供給手
段は、前記角型を構成する立壁のうち少なくとも二面に
沿った下から上へのガス流を生成するように形成されて
いることを特徴とする雰囲気制御装置のボックスであ
る。ここで、角型とは角ばった形状のことをいい、代表
例として、底面、上面、前面、背面、左側面、右側面、
の六面で構成される立体形状がある。この立体形状に
は、前記の六面のうち隣接する面が垂直をなす直方体の
他、例えば、前面が底面および上面に対して傾斜してい
るものや、前面の中途より上面に向かって傾斜させたも
のであっても、前記六面により構成される立体形状は角
型に含まれる。また、立壁とは、前記角型を構成する前
面、背面、左側面、右側面の如く、内面に沿った面壁を
いう。この立壁に沿って下から上へガス流を生成する
と、壁面から内部に侵入し、壁面近くに留まろうとする
酸素等を強制的に循環させることができる。
【0007】本発明にかかる請求項2記載の発明は、請
求項1記載の発明において、前記ガス供給手段は、前記
ガス流が突き当たる前記角型の上側の角のうち少なくと
も一つに、前記ガス流を乱すようなガス噴出を含んでい
る雰囲気制御装置のボックスである。これにより、ガス
噴出が備えられる角型の上側の角部の近傍において、立
壁に沿って下から上へ流れて来たガス流を乱すことがで
きる。
【0008】本発明にかかる請求項3記載の発明は、請
求項1記載の発明において、前記角型の上方は、前記ガ
ス流が曲がるように斜めに形成されている雰囲気制御装
置のボックスである。これにより、前記ガス流は、前記
角型の上側の部分において、偏流とならない。
【0009】本発明にかかる請求項4記載の発明は、請
求項1〜3のいずれかの発明において、前記ガス供給手
段は、前記角型内の隅に配設されたパイプであって、こ
のパイプにガス噴出口が列設されたものである雰囲気制
御装置のボックスである。これにより、パイプの向きに
よりガスを所定の方向に噴出させることができ、また、
多くの噴出口よりガスを噴出することにより、立壁に沿
った均一なガス流を生成することができる。
【0010】本発明にかかる請求項5記載の発明は、請
求項4記載の発明において、前記パイプの前記角型内部
分は回転可能に設けられている雰囲気制御装置のボック
スである。これにより、前記パイプを回転することによ
って、ガス噴出口の向きを自在に変えることができ、ガ
スを噴射する方向を所望の方向に変更することができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にかかる雰囲気制
御装置のボックス1の一構成例を示しており、ボックス
1の左側面図である。図2がボックス1の上面図であ
る。図1および図2において、ボックス1は、底面1
1、上面12、前面の立壁13、背面の立壁14、左側
面の立壁15、ここに図示しない右側面の立壁16、の
六面からなる四角型に構成される。
【0012】ボックス1は、雰囲気制御装置としての機
能を果たすため、また、その内部において、目的とする
実験を行う等のために、以下の部材を備える構成とされ
る。即ち、第一給気管2Aおよび第二給気管2Bと、ガ
ス噴出管3と、排気管4と、グローブ取付口5と、監視
窓6と、蛍光灯7とを備える。また、ボックス1は台座
9の上面に支持される構成となっている。この例におい
ては、ボックス1はその中央において、仕切り32によ
り二つの領域に分けられている。仕切り32には図示し
ない開閉可能な扉が設けられており、二つの領域の雰囲
気を流通させることも可能な構造になっている。
【0013】給気管2A、2Bは、ガス供給手段を構成
し、ボックス1の内部に窒素等のガスを供給する。給気
管2A、2Bは、中空パイプ等からなり、ボックス1の
外部において、ここに図示しない給気系に接続される。
ガス噴射管3は、ガス供給手段の一部としてガス噴射を
形成し、ここに図示しない給気系に接続されている。排
気管4は、排出手段を構成し、ボックス1の内部の排気
を行う。排気管4は、図示しないガス制御装置に接続さ
れ、ボックス1の内部の負圧を適正に保つことにより、
有害な放射性物質等がボックス1の外部に洩れることを
防いでいる。
【0014】グローブ取付口5は、ボックス1の前面と
背面に多数が設けられており、ボックス1から突出して
設けられる。グローブ取付口5にシールを介して取り付
けられたグローブ5aは柔軟なゴム材等からなり、実験
者等は、これを介してボックス1の内部に腕を挿入で
き、ボックス1の内部に置かれた放射性物質や機器等の
操作が可能になっている。監視窓6は、これを通してボ
ックス1の内部を観察・監視するためのものであり、ボ
ックス1の背面にシールを介して設ける構成としてい
る。ここでは、監視窓6として円形窓を例示している。
蛍光灯7は、ボックス1の内部を照明し、その内部を監
視し易くするためのものである。ここでは、ボックス1
の上面よりボックス1の内部を照明するための透明体
が、シールを介して取りつけられる構成を例示してい
る。
【0015】このように、ボックス1の周囲の壁には多
くの部材が設けられており、これらの部材を設ける部分
は、外気の流入を阻止するようボックス1の壁面に対し
てシール部を介して設けられる。しかし、大気中の酸素
等の分子は、シール部を構成する天然ゴムやネオプレン
等のシール材の材質中を透過して内部に侵入し、また、
シール部の劣化等により、ボックス内部へと外気の僅か
なリークが生じ、ボックス内部の壁近傍においては、ガ
ス濃度は不均一になり易い。また、ボックス1の底面1
1、上面12と立壁13、14、15、16とのコーナ
ー(隅)ではガス流が生じにくく、ボックス1内中央寄
りの偏流を形成し易い。このような問題を解消しうるよ
うに、ガス供給手段としての第一給気管2A、第二給気
管2Bをボックス1内の下部の隅に設けた構成としてい
る。
【0016】第一給気管2Aは、この例では、ボックス
1の面11と面13の角17にあって、また第二給気管
2Bは、面11と面14の角18にあって、各々紙面の
垂直方向に配設する構成としている。第一給気管2Aお
よび第二給気管2Bの表面には、紙面の垂直方向にガス
を噴出する小孔等の小開口が列設されており、該小開口
2cがガス噴出口を形成する。この例においては、ガス
噴出口2cのガス噴出方向を角17、18に向かう方向
としている。
【0017】第一給気管2A、第二給気管2Bは、角型
の下部に設けられるが、前記のガス噴出口2cより噴射
されたガスについて、ボックス1を構成する立壁のうち
表面積の大きなものから順に少なくとも二面に沿って、
下から上へのガス流を生成するような構成としなければ
ならない。何故なら、ボックス1内部の表面積の大きな
壁近傍においては、シール部分も多くなりがちであり、
前記の如く外気のリークによるガス濃度の不均一を生じ
易いので、下から上へのガス流を生成して、ガス流を強
制的に循環させることにより、ガス濃度を均一とできる
からである。この例に示す構成とすると、第一給気管2
Aよりガスが供給され、ガス噴出口2cより角18に向
けて噴射されたガスの一部は底部の角18より背面側の
立壁14に沿って上へのガス流を生成し、また、噴射さ
れたガスの一部は面11に沿ったガス流を生成する。第
二給気管2Bより供給されたガスについては、ガス噴出
口2cより角17に向けて噴射されたガスの一部は底部
の角17より前面側の立壁13に沿って上へのガス流を
生成し、また、噴射されたガスの一部は面11に沿った
ガス流を生成する。即ち、給気管2A、2Bをかかる構
成とすることにより、ボックス1の面11と、立壁13
と、立壁14とに沿って循環するガス流の流路8が形成
され、ボックス1の内表面の大部分(50%以上)に沿
ったガス定常流8のごときガス流を形成できる。
【0018】また、この例においては、ガス噴射管3
を、ボックス1を構成する上面12と背面14の角19
において、紙面の垂直方向に配設する構成としている。
ガス噴射管3の表面には、第一給気管2Aと第二給気管
2Bと同様に紙面の垂直方向に多数のガス噴出口が列設
される。このガス噴射管3は、そのガス噴出口が、これ
が設けられる角19の対角線方向の角17に向けてガス
を噴出しうるように配設される。ガス噴射管3をこのよ
うな構成とすると、前記給気管2より噴射されて下から
上へ向かうガス流aは、ガス噴射管3が設けられる角型
内の上側の近傍のガス滞留を防ぐとともに、角19の近
傍において、bのように曲げられる。これにより、前記
の第一給気管2Aより上へ向かうガス流aについて、角
19の近傍の部分において、偏流を生じることなく循環
する流れを形成することができる。なお、この例におい
ては、ボックス1の前面13は上部に向けて傾斜してい
るので、角型内の上側の前面側の角20の部分において
は、ガス流cはスムーズに循環し、角20では偏流が生
じにくくなっている。
【0019】また、この例においては、排気管4は、ボ
ックス1の上面12に設ける構成としている。排気管4
を設ける位置は、角型の上部であるが、前記の立壁に沿
って下から上へ循環するガス流8を生成しうるように、
最適な位置に設ける必要がある。この例に示すように、
排気管4をボックス1の上面12の中央に設けることな
く、背面14寄り且つ左側面の立壁15寄りに設けるこ
とにより、ボックス1上面の隅の偏流を少なくするよう
な下から上へ循環するガス流8を生成することができ
る。
【0020】ボックス1を上面側から眺めた図2により
給気管2A、給気管2Bの詳細構造を説明する。第一給
気管2Aはボックス1の内部に存在する部分2aと、ボ
ックス1の外部に存在する部分2bとによって構成され
る。第一給気管2Aの構成部分2aの表面には、ガス噴
出口2cが列設されている。なお、この図は、第一給気
管2Aの表面にガス噴出口が列設されている状態を模式
的に表わしているにすぎず、ガス噴出口2cが設けられ
る位置は前記のとおりであり、上面側から隠れた位置に
設けられている。
【0021】第一給気管2Aの前記2aの部分と、前記
2bの部分とは、継手28によって接続される構成とし
ている。継手28で接続される部分については、例え
ば、継手28の両側をメネジ構造とし、その両側より、
前記2aの部分と前記2bの部分をねじ込む構造とする
ことができる。かかる構成により、ボックス1の外部に
存在する部分2bについては、継手28に対して固定に
位置決めし、ボックス1の内部に存在する部分2aにつ
いては、継手28に対するねじ込み位置の調節により回
転可能に構成できる。これによって、ガス噴出口2cの
向きを自在に変え、ガスを噴射する方向を変更すること
ができるので、ボックス1内部に搬入する物品の形状や
大きさに基づくデッドスペースや、ボックス1の形状等
との関係で、ガスを噴射する方向を調節することが可能
である。
【0022】なお、ボックス1の上面、側面には、ボッ
クス1の内部に置かれる実験装置の電源又はデータを外
部の測定器により処理する等のためのコネクタ26や、
内部のガス雰囲気のモニター等のためのセンサ27が設
けられている。また、給気管2A、2Bがボックス1の
外部から内部へ導入される部分や、コネクタ26および
センサ27がボックス1へ設置される部分には、シール
部が存在し、ボックス内部の雰囲気を外部と隔離してい
る。エアロック29は、ここから物品がボックス1の内
部へ搬入される部分である。エアロック29は、物品の
搬入に際して、ボックス1の雰囲気中の成分を損なわな
い構成とする必要がある。例えば、二重扉の構造とし、
搬入物品を両扉の間に密閉して後に、内側扉を開いて物
品をボックス1の内部に搬入するような構造とすること
ができる。
【0023】図3は、他の実施形態にかかるものであっ
て、傾斜壁を有しないボックス1Aの上方にガス噴出管
3A、3Bを二本設けた構成例を示す。ボックス1Aを
構成する角型について、その前面の立壁13A、背面の
立壁14のいずれもが底面11に対して垂直に構成され
ており、角型の上部の角19、20のうち、前面側およ
び背面側のいずれの側にもガス噴出管3を設けることが
必要になる。即ち、この場合には、ボックス1の前面側
の角20に設けた第二ガス噴射管3Bよりガスを噴射す
ることにより、前面の角17に設けられる第二給気管2
Bより噴射されて下から上へ向かうガス流dについて
も、角20の近傍においてeのように曲げられることに
なる。これにより、前面側の角20においても偏流を生
じることなく循環させることができる。
【0024】図4は、更に他の実施形態にかかるもので
あって、ボックス1Bを構成する前面の立壁13Cおよ
び背面の立壁14Cの上方が斜めに形成されている場合
の構成例を示す。立壁13Cは変曲点22において、立
壁14Cは変曲点21において、各々に斜めに曲げられ
ている。第一給気管2A、第二給気管2Bより噴射され
て下から上へ向かうガス流は、立壁13C、立壁14C
に沿って、ガス流路fが形成される。従って、立壁の上
方を、この例のように斜めに曲げて形成すると、変曲点
21、22の部分より立壁に沿って傾いて流れる流れの
循環が形成されるので、角19、20において偏流を生
じにくくなる。
【0025】図5は、図4にかかる雰囲気制御装置のボ
ックスを稼働させるためのシステムの構成例の概要を示
す。ガス制御装置35より、ボックス1に第一給気管2
A、第二給気管2Bを通して所定成分に調整されたガス
が供給される。また、ボックス1は、ガス制御装置35
により排気され、適正な負圧が保たれるように構成され
る。
【0026】なお、この実施の形態においては、雰囲気
制御装置のボックスを、特に放射性物質を取り扱う用途
に用いる場合を取り上げ、具体例として負圧に維持する
場合を中心に説明してきたが、ボックス内部が正圧にあ
ったとしても、ボックス内の雰囲気を外部から隔離して
雰囲気中の成分を一定に維持する点では同じことであ
る。また、雰囲気制御装置内の制御対象とするガス成分
を酸素とする場合を中心に説明してきたが、ガス成分が
炭酸ガス、メタンガス、水素ガス等である場合、又はこ
れらのガス中に微粒子(ゴミ、チリ等)が含まれる場合
であったとしても、ボックス内の雰囲気を外部から隔離
して雰囲気中の成分を一定に維持する点では同じことで
ある。従って、本発明は、ボックス内の雰囲気を外部か
ら隔離して雰囲気中の成分を一定に維持する必要がある
実験等の分野において、一般的に適用することができ
る。放射性物質を扱う原子力分野以外の分野としては、
生物、化学、金属燃料、半導体等の分野を挙げることが
できる。
【0027】
【実施例】本発明にかかる雰囲気制御装置のボックスの
実施例を以下に示す。図1にかかるボックスの内部の雰
囲気を一定条件に調節するべく、ボックスを稼働し、内
部の雰囲気が安定するまでに要する時間について、従来
の雰囲気制御装置との比較を行った。なお、ボックスの
内容量は約2m3 であり、ボックスにワンス・スルー
で流す窒素ガスの流量は8Nm3 /hであり、窒素ガ
ス中の酸素濃度は1ppm程度である。ここではボック
ス出口の酸素濃度を10ppm以下とする条件で実験を
行った。従来の雰囲気制御装置について、ガス濃度が一
定となり雰囲気を安定させるまでに要した時間は、装置
の稼働を開始した後、約3〜4時間程度であった。本発
明の請求項2の構成例によると、前記従来の雰囲気制御
装置により得られる雰囲気の安定と同程度の安定を得る
ために要した時間は、装置の稼働を開始した後、約1時
間程度であった。従って、本発明の構成によると、ガス
濃度が一定となり雰囲気を安定させるために要する時間
は、従来に比べて十分に短いことが確かめられた。
【0028】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のうち、
請求項1記載の発明は、角型ボックスの壁面に設けられ
た種々のシール部から内部に至る僅かな酸素等をガス流
とともに押し流すため、ボックス内部の所定成分のうち
特に酸素濃度が安定するという効果を奏し、また、角型
ボックス内の渦の如き偏流を抑制できるという効果を奏
する。
【0029】請求項2及び3記載の発明は、ボックス上
部の前記ガス流の偏流を少なくすることによって、請求
項1の効果をより確実にする。即ち、角型ボックス内の
渦の如き偏流を一層少なくできるため、雰囲気制御装置
の立ち上げ時にボックス内部の雰囲気を所定成分にする
までの時間を短縮することができるという効果を奏す
る。
【0030】請求項4記載の発明は、立壁に沿ってガス
流を確実に且つ簡単に形成することができるという効果
を奏する。
【0031】請求項5記載の発明は、ガス流の方向を調
整してボックス内の滞留を少なくすることができるとと
もに、ボックス内に入れる物に応じたガス流の形成を可
能にするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】雰囲気制御装置のボックスの一構成例を左側面
側から眺めた図である。
【図2】雰囲気制御装置のボックスの一構成例を上面側
から眺めた図である。
【図3】雰囲気制御装置のボックスの一構成例を示す図
である。
【図4】雰囲気制御装置のボックスの一構成例を示す図
である。
【図5】ボックスを稼働させるためのシステム構成を示
す図である。
【符号の説明】
1 雰囲気制御装置のボックス 2 給気管 3 噴射管 4 排気管 5 グローブ 6 監視窓 8 供給ガス流路 11 底面 12 上面 13 前面の立壁 14 背面の立壁 15 左側面の立壁 16 右側面の立壁 28 継手 35 ガス制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−214733(JP,A) 特開 平3−71040(JP,A) 特開 平9−168992(JP,A) 実開 昭63−30491(JP,U) 実開 平1−156499(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21F 7/015 F24F 7/007

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部の雰囲気を所定成分に維持する雰囲
    気制御装置に用いられるボックスであって、 前記ボックスは角型であって、角型の下部に設けられた
    ガス供給手段と、角型の上部に設けられたガス排出手段
    とを備え、前記ボックスの内部の雰囲気を所定成分に維持するよう
    に、前記ガス供給手段から所定成分のガスを前記ボック
    スの内部に供給するとともに前記ガス排出手段からガス
    を排出し、 前記ガス供給手段は、前記角型を構成する立壁のうち少
    なくとも二面に沿った下から上へのガス流を生成するよ
    うに形成されていることを特徴とする雰囲気制御装置の
    ボックス。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ガス供給手段
    は、前記ガス流が突き当たる前記角型の上側の角のうち
    少なくとも一つに、前記ガス流を乱すようなガス噴出を
    含んでいる雰囲気制御装置のボックス。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記角型の上方は、
    前記ガス流が曲がるように斜めに形成されている雰囲気
    制御装置のボックス。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記
    ガス供給手段は、前記角型内の隅に配設されたパイプ等
    であって、このパイプ等にガス噴出口が列設されたもの
    である雰囲気制御装置のボックス。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記パイプ等の前記
    角型内部分は回転可能に設けられている雰囲気制御装置
    のボックス。
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