JP3306036B2 - 記録媒体用ディスクの収納ケース - Google Patents

記録媒体用ディスクの収納ケース

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JP3306036B2
JP3306036B2 JP36150699A JP36150699A JP3306036B2 JP 3306036 B2 JP3306036 B2 JP 3306036B2 JP 36150699 A JP36150699 A JP 36150699A JP 36150699 A JP36150699 A JP 36150699A JP 3306036 B2 JP3306036 B2 JP 3306036B2
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将彰 呉本
啓郎 呉本
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明晃化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音楽、映像及びコ
ンピュータ等に使用される光学的に読み取られるデジタ
ル情報を記録した記録媒体用ディスクを収納するための
収納ケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】CD、DVD、LD等をはじめとする記
録媒体用ディスクの収納ケースに関する従来技術とし
て、特公平6−51506号公報(USP4,874,
085)に記載のものが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の、保持板にヒン
ジ部を介してカバー体が開閉自在に枢支された収納ケー
スは、180°開いた位置でストッパが設けられていた
ため、大きな力で開くと、破損し易かった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ケース
の破損防止を図ることである。また、本発明の他の目的
は、従来のケースでは厚みが厚かったのでこれを解決す
ることである。更にその他の目的として、収納棚などに
収納したケースの取出を容易にすること等である。前記
目的を達成するため、本発明は、次の手段を講じた。
【0005】即ち、本発明の記録媒体用ディスクの収納
ケースは、中央孔を有する記録媒体用ディスクの記録面
側を覆うと共に、前記中央孔に係脱自在に嵌合する保持
部を備えた保持板を有し、前記保持板には、ヒンジ部を
介してカバー体が開閉自在に枢支されて、保持板とカバ
ー体とはその一端部においてヒンジ結合されたヒンジ結
合端縁部を有し、前記ヒンジ結合端縁部側の保持板の側
面に側面リブが突出して形成され、前記保持板とカバー
体とには、前記カバー体を180°開いた状態におい
て、前記側面リブとカバー体の前記端縁部が互いに当接
して当該開き状態を維持する当接部が設けられ、前記当
接部は、前記開き状態において開き方向の外力が作用し
たとき前記ヒンジ部の破損が生じずに前記側面リブと前
記端縁部との当接状態を乗り越えてカバー体と保持板と
の相対回動を許容するように当接しているものである。
【0006】また、他の収納ケースは、保持板とカバー
体とが、それぞれの一端側に設けられたヒンジ部を介し
て互いに揺動開閉自在に連結されて、保持板とカバー体
とはその一端部においてヒンジ結合されたヒンジ結合端
縁部を有し、保持板には、その板面の略中央部に、記録
媒体用ディスクの中央孔に嵌まる保持部が設けられ、こ
れら保持板とカバー体とによって、記録媒体用ディスク
の両面を覆う収納状態とできるようになっている記録媒
体用ディスクの収納ケースにおいて、前記ヒンジ結合端
縁部側の保持板の側面に側面リブが突出して形成され、
前記保持板とカバー体とには、前記カバー体を180°
開いた状態において、前記側面リブとカバー体の前記端
縁部が互いに当接して当該開き状態を維持する当接部が
設けられ、前記当接部は、前記開き状態において開き方
向の外力が作用したとき前記ヒンジ部の破損が生じずに
前記側面リブと前記端縁部との当接状態を乗り越えてカ
バー体と保持板との相対回動を許容するように当接して
いるものである。
【0007】このような構成を採用することにより、カ
バー体を開くとき、不慮の大きな力で操作しても、ケー
スが破損することがない。従来のケースは、180°開
いた位置でストッパが設けられていたため、大きな力で
開くと、破損し易かったが、本発明では、ケースの損傷
が防止される。また、前記保持板とカバー体とは、保持
板のヒンジ結合端縁部の上下端部から突出成形されたヒ
ンジ片を介してヒンジ結合されているのが好ましい。
【0008】また、前記保持板にカバー体を閉じた状態
において、カバー体におけるヒンジ部寄りの端部は、保
持板におけるヒンジ部寄りの端部よりも外方へ突出させ
ることができ、前記カバー体におけるヒンジ部寄りの端
部の前記突出部分には周壁を設けることができる。ま
た、保持板とカバー体とが、それぞれの一端側に設けら
れたヒンジ部を介して互いに揺動開閉自在に連結され
て、保持板には、その板面の略中央部に、記録媒体用デ
ィスクの中央孔に嵌まる保持部が設けられ、これら保持
板とカバー体とによって、記録媒体用ディスクの両面を
覆う収納状態とできるようになっている記録媒体用ディ
スクの収納ケースにおいて、前記保持板にカバー体を閉
じた状態において、カバー体におけるヒンジ寄りの端部
は、保持板におけるヒンジ部寄りの端部よりも外方へ突
出するようになっているとともに、ケース厚み方向に立
ち上がるように形成されてケースを引き出すときの指掛
け部となる周壁を備え、前記保持板におけるヒンジ寄り
の端部も、ケース厚み方向に立ち上がる周壁を備え、保
持板にカバー体を閉じた状態において、カバー体の前記
周壁と保持板の前記周壁との間に指を入れることができ
るように両周壁の間は間隔を持って設けられているもの
とすることができる。
【0009】さらにまた、前記保持板とカバー体とを閉
じた状態におけるケースの厚みが、6mm以下の薄型ケ
ースとして構成することができる。そして、記録媒体用
ディスクの中央孔が前記保持部に嵌められて当該ディス
クが収納状態とされている収納ケースとすることができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1及び図2に示すように、本発
明に係る収納ケース1 は、保持板2 とカバー体3 とが、
それぞれの一端側に設けられたヒンジ部2a,3a を介して
互いに揺動開閉自在に連結されたもので、これら保持板
2 とカバー体3 とによって、記録媒体用ディスク100 の
両面を覆う収納状態とできるようになっている。これら
保持板2 やカバー体3 は、それぞれ透明樹脂や不透明樹
脂等により形成されている。
【0011】保持板2 には、その板面の略中央部に、デ
ィスク100 の中央孔101 に嵌まる保持部5 が設けられて
いる。また保持板2 には、前記保持部5 を囲むリング形
状となって隆起した中央載置部6 と、更にこの中央載置
部6 の外側を囲むリング形状となって隆起した外周載置
部7 とが設けられている。これら中央及び外周載置部6,
7 は、図3に示すように、ディスク100 の記録面102 側
に対し、その記録領域(図示は省略するが、ディスク10
0 の中心付近及び外周付近を除いたドーナツ状の領域と
なっている)を除く部分に当接可能となるものである。
【0012】なお、各載置部6,7 の隆起高さは、1mm
以下でも十分である。本実施形態では0.7mm程度と
した。図3〜図6に示すように、前記保持部5 は、前記
保持板2 の中央部に設けられた孔9 の内周面から延出す
る基部10と、該基部10から周方向に延出する拡大部12
と、該拡大部12の端部から径外方向に突出する突起13と
を具備している。そして、前記突起13先端の包絡円の直
径は、前記ディスク100 の中央孔101 の直径よりも大き
くされ、前記拡大部12の外径は、前記ディスク100 の中
央孔101 に嵌合し得る大きさとされている。
【0013】即ち、本発明では、突起13の位置が基部10
の位置より周方向に変位して設けられている。更に詳し
く説明すれば、前記基部10は、前記保持板2 の孔9 の内
周面から、径内方向で且つ軸方向上方に傾斜状に設けら
れ、かつ、周方向所定間隔を有して複数設けられてい
る。前記拡大部12は、前記基部10の内端部から軸方向に
立ち上がった立ち上がり部11を介して周方向一方に同心
円上に延出している。そして、前記拡大部12の端部に
は、径内方向に延出する押動部14が設けられている。前
記突起13は、前記拡大部12の端部の上端部に設けられて
いる。
【0014】前記保持板2 の中央部に設けられた孔9
は、前記中央載置部6 の内周部に略一致している。前記
各押動部14は分断部15によって相互に分離されてり、独
立操作可能とされている。前記周方向に相隣接する基部
10と基部10の間には、防塵片16が設けられている。即
ち、この防塵片16は、前記孔9 の内周面から、前記基部
10の傾斜と同じ傾斜で一体突出成形されている。この防
塵片16の周方向端部は、径方向切欠17を介して基部10と
分離され、また防塵片16の径方向内端部は、周方向切欠
18を介して前記拡大部12と分離されている。
【0015】この防塵片16により、ゴミが保持部5 内に
進入するのが防止されている。また、万一進入したゴミ
は、中央載置部6 によてディスク100 の記録面102 に達
しないよう保護されている。この実施例では、前記基部
10は、周方向3等分位置に配置されている。従って、前
記突起13や押動部14も、前記基部10とは周方向に位置ズ
レした位置の周方向3等分位置に配置されている。前記
押動部14の軸方向(保持板の厚み方向)の移動量は約2
mm程度と、非常に大きく移動可能とされている。そし
て、押動部14をこのように大きく押動操作しても、前記
拡大部12や基部10は破損することなく、弾性変形可能と
されている。
【0016】この種のケ−スをハイインパクトPS樹脂
の混ざっていない、透明なPS樹脂のみの構成とする場
合、割れやすいというPS樹脂の特徴から、バネ性を持
たせるのには限界があり、ワンタッチでCD・DVD等
のディスクを取り出す機能等にバネ性を持たせるのに実
用的にうまくいかなかったが、上記構成の収納ケ−スに
示すような中央の保持部5 の形状にすることによってそ
れを解決し、可能にしたのである。即ち、前記基部10
は、図6に示すように、径方向内方に行くに従い保持板
2 の板面よりも高くなる傾斜を有しており、この傾斜分
が、撓み代となっている。
【0017】従って、図9に示すように保持部5 を押込
み操作する場合、押動部14に押圧力が加えられることに
なり、立ち上がり部11の径方向内方へ向けた傾きや、拡
大部12の撓み、及び基部10の撓み等が生じるようにな
る。その結果、保持部5 の全体として、沈み込み作用と
縮径作用とが生じるものである。なお、これら沈み込み
作用と縮径作用とは、弾性復元力に抗しつつ生じるた
め、押動部14の押込み操作をやめれば、保持部5 は、自
ずと、沈み込みを解消すべく盛り上がりを起こし、また
縮径作用を解消すべく拡大化することになる。
【0018】このような構造の拡大部12において延長先
となる部分、即ち、押動部14の根元となる位置で、径方
向外方へ向くようにして前記突起13が突設されている。
この突起13は、常態ではディスク100 における中央孔10
1 の開口縁部と干渉する、即ち、中央孔101 の嵌め込み
時に邪魔となるようになっている。即ち、前記各突起13
の先端の包絡円の直径は、前記ディスク100 の中央孔10
1の直径よりも大きくされている。具体的には、ディス
ク100 の中央孔101 の直径15mmに対して、約0.2
mm程度大きくされている。前記立ち上がり部11及び拡
大部12の外径は、前記ディスク100 の中央孔101 に嵌合
し得る大きさとされているが、この実施例では、ディス
ク100 の中央孔101 の直径よりも僅かに小さい径とされ
ている。具体的には、約0.1mm程度小さくされてい
る。
【0019】そして、前記保持部5 に前記ディスク100
が嵌合した状態において前記突起13は前記ディスク100
の上面側に位置し、前記押動部14を押圧したとき、前記
突起13は、前記ディスク100 の下面側に移動するよう、
前記基部10と拡大部12及び立ち上がり部11が弾性変形可
能に設けられている。前記保持部5 に前記ディスク100
を嵌合するとき、及び、押動部14を押動操作して該ディ
スク100 の嵌合を解除するとき、カチと音が発するよ
う、前記突起13の突出量を設定するのが好ましい。
【0020】前記突起13の上面が前記保持部5 の上面を
形成し、前記ディスク100 を保持部5 に嵌合したとき該
ディスク100 上面と前記保持部5 上面間の距離は、前記
ディスク100 の厚み以下とされている。具体的には、
1.2mmのディスク100 の厚みに対し、ディスク100
上面と前記保持部5 上面間の距離は約0.5mm程度と
されている。即ち、突起13の厚みが約0.5mm程度と
されている。また、保持板2 の裏面から保持部5 の上面
までの距離は4mm程度が好ましく、この実施例では約
3.8mmとされている。
【0021】前記突起13下面と前記中央載置部6 上面と
の距離は、前記ディスク100 の厚みと略同じか僅かに大
きくされている。図10〜図12に示すように、前記保
持板2 は、ヒンジ部2aを有するヒンジ結合側端縁部と、
該ヒンジ結合側端縁部とは反対側の自由端縁部と、これ
ら両端縁部を介して対向する上下端縁部とを有する矩形
状に形成されている。前記保持板2 は、前記ディスク10
0 に対面する上面と、該上面とは反対側の裏面とを有
し、前記裏面は、前記保持部5 の部分を除いて平坦面に
形成されている。この裏面の外周縁部には、図13に示
すように、僅かに突出した裏面リブ20が形成されてい
る。また、保持板2 の側面にも側面リブ21が形成されて
いる。
【0022】前記保持板2 上面の周縁部には、所定厚み
の周壁22が突出成形されている。また、前記保持板上面
には、ディスク100 の外周面を囲う部分に、所定厚みの
円弧状壁23が突出形成されている。これらのリブ20,21
、周壁22、及び、円弧状壁23は、保持板2 の補強部材
としての作用を発揮し、保持板2 の厚みを薄くしてい
る。前記上下端縁部の周壁22は、中央部で所定距離だけ
分断され、該分断された周壁22の端部は前記円弧状壁23
に連続している。前記周壁22が分断された位置の保持板
2 には、中央凹所24が形成されている。この中央凹所24
は、ディスク100 を取り出すときの逃げ部とされてい
る。
【0023】また、自由端縁部側の保持板2 の上下端縁
部に、端部凹所25が形成されている。前記保持板2 の上
下端縁部の前記周壁22は、該上下端縁より少し内側に入
り込む第1段部26と更に内側に入り込む第2段部27とを
有する屈曲部に形成されている。前記第1段部26に係合
凹部28が形成されている。図14〜16に示すように、
前記保持板2 には、前記係合凹部28に連通する厚み方向
に貫通した連通孔29が設けられている。このような連通
孔29を保持板2 に設けることにより、保持板成形用金型
を上下2分割の型とすることができる。
【0024】従来は、このような連通孔29を有しないた
め、保持板成形用金型は、上下及び左右にも分割した四
分割型とされていたが、連通孔29を設けることにより、
二分割型とすることができる。更に、前記保持板2 の前
記自由端縁部の周壁22の中央部は内側に凹んでおり、こ
の凹部が、開閉操作時の指係止部30とされている。そし
て、前記ヒンジ部2aは、ヒンジ結合側端縁部の上下端部
から突出成形されたヒンジ片と、該ヒンジ片の対向内面
に突出成形されたヒンジ軸31とから構成されている。前
記ヒンジ片は肉厚に形成され、強度の向上が図られてい
る。
【0025】図17〜19に前記カバー体3 の詳細が示
されている。前記カバー体3 は、その一端部においてヒ
ンジ結合されるヒンジ結合側端縁部と、該ヒンジ結合側
端縁部とは反対側の自由端縁部と、これら両端縁部を介
して対向する上下端縁部とを有する矩形状に形成されて
いる。カバー体3 のヒンジ結合端縁部の上下端縁部は、
前記保持板2 のヒンジ部2aを受け入れる凹部が形成さ
れ、該凹部にカバー体3 のヒンジ部3aが形成されてい
る。
【0026】図20、図21に示すように、カバー体3
のヒンジ部3aは、軸受部に形成され、該軸受部は、前記
保持板2 のヒンジ部2aのヒンジ軸31を係脱自在に係合し
て、かつ、回動自在に枢支するものである。前記軸受部
は、前記ヒンジ軸31の先端部を回動自在に枢支する孔35
を有すると共に、前記ヒンジ軸31の基端部の半円周部を
支持し、残り半円周部を開放する切欠部36が設けられて
いる。前記孔35は、カバー体2 の表面側にも開口してい
る。前記カバー体3 の自由端縁部の上下方向中央部に、
凹部37が設けられている。この凹部37は、前記保持板2
の指係止部30に対応している。
【0027】一方、前記カバー体3 の上下端縁部には、
ケースの厚み方向に立ち上がる周壁38が設けられてい
る。図18に示す如く、前記周壁38の高さは、中央部38
a と自由端縁部側38b が高く形成されている。即ち、前
記中央部38a と自由端縁部側38b は、前記保持板2の中
央凹所24及び端部凹所25に嵌合するものであり、この部
分の周壁38の高さは、収納ケース1 の厚みとされてい
る。そして、自由端縁部側38b の周壁外面にはローレッ
ト39が形成され、カバー体3 の開閉操作時の滑り止めが
なされている。
【0028】前記周壁38には、係合突部40が突設されて
いる。さらにこの係合突部40に隣接して前記係合突部40
よりも突出量の少ない位置決め突部41が前記周壁38に設
けられている。この係合突部40は、カバー体3 を閉じた
とき、前記保持板2 に設けられた係合凹部28に係脱自在
に係合するものであり、位置決め突部41は、保持板2の
周壁22内面に当接するものである。図22〜図24に前
記係合突部40と位置決め突部41の詳細が示されている。
即ち、前記カバー体3 には、前記係合突部40に連通す
る、厚み方向に貫通した連通孔42が設けられている。こ
の連通孔42は、カバー体3 を閉じたとき、前記保持板2
の周壁22の第1段部26の上面によって閉じられる位置に
設けられている。従って、この連通孔42からゴミがケー
ス内部に進入することが防止されている。
【0029】図25、26に示すように、前記カバー体
3 は、前記保持板2 を完全に覆うべく、保持板2 よりも
大きく形成されている。即ち、カバー体3 におけるヒン
ジ部3a寄りの端部は、保持板2 におけるヒンジ部2a寄り
の端部よりも外方へ突出するようになっており、この突
出部分に周壁43が設けられている。この周壁43は、この
収納ケース1 をケースラック(図示略)等へ収納した場
合にあって、個別に引き出すときの指掛け部44として便
利に活用できるものとなっている。また、この周壁43に
は、その内側又は外側にラベルシール(図示略)等を貼
り付けるようにして、インデックスとして使用すること
もできる。
【0030】前記保持板2 とカバー体3 とを、互いのヒ
ンジ部2a,3a で揺動させて閉じた状態にしたとき、該カ
バー体3 の内面と前記保持板2 の保持部5 の上面とは、
当接するか、又は、前記ディスク100 の厚み以下の間隙
が形成されている。そして、前記保持板2 とカバー体3
とを閉じた状態におけるケース1 の厚みは、6mm以下
であることが好ましい。即ち、上記のように、本実施形
態において収納ケース1 は、保持板2 とカバー体3 との
2枚構成になっていることと、保持部5 の形状を図4に
示す形状としたこととがあいまって、全体厚を極めて薄
く形成できるものとなっている。すなわち、従来のこの
種、収納ケースの多くでは、一対のカバー体と、その中
に入れる保持板とを有した3枚構成であったため、その
全体厚は、10.4mm前後となっていたが、本実施形
態の場合は、その半分の5.2mm程度に抑えることに
成功している。また、現在公知の2枚構成のCD・DV
D等のケ−スも存在するが、現状では上記構成の収納ケ
−ス1 に示す様な中央の保持部5 の形状を持つものは存
在しないことから、従来の約半分である5.2mm程度
の厚みのこの種のケ−スは存在しない。それゆえ、この
種のケ−スの50%のスリム化というのは上記構成の収
納ケ−ス1 により、実用的な形で実施することが可能に
なったのである。尚、実用的には、6mm以下であれ
ば、薄型ケースとして充分な効果を奏する。本発明によ
れば、ケース1 の厚みを5mm以下にすることもでき
る。
【0031】前記保持板2 とカバー体3 とには、前記カ
バー体3 を180°開いた状態において、互いに当接し
て当該開き状態を維持する当接部45(図1参照)が設け
られ、前記当接部45は、前記開き状態から更に開き方向
の力を作用させたとき、前記保持板2 とカバー体3 の相
対回動が可能となる形状に形成されている。具体的に
は、この当接部45は、カバー体3 のヒンジ結合側端縁部
と保持板3 のヒンジ結合側端縁部の側面リブ21とで構成
され、両端縁部が互いに当接可能とされている。
【0032】前記カバー体3 の上下端縁部に設けられた
前記周壁38には、内側に突出するラベル係止爪46が設け
られている。この係止爪46にラベルや歌詞カードが係止
される。図27に示すように、前記カバー体3 には、前
記係止爪46に連通する厚み方向に貫通した連通孔47が設
けられている。前記係止爪47は、前記保持板2 の周壁22
の第2段部27に対応した位置に設けられている。然し
て、前記連通孔47から進入するゴミは周壁22によってそ
の進入が防止されている。
【0033】このような構成の収納ケース1 において、
その使用状況を説明する。まず、記録媒体用ディスク10
0 を収納するには、カバー体3 を開く、そして、図8に
示すように、保持部5 の突起13の上面にディスク100 を
乗せ、その中央孔101 を位置合わせする。このとき、拡
大部12の外周部に設けられた各突起13が邪魔となるた
め、そのままではディスク100 が保持部5 に嵌まり込む
ことはない。しかし、ディスク100 を軽く押え付けるだ
けで、図7に示すように、ディスク100 の中央孔101 の
内面で突起13が径方向内方へ押し込められるようにな
る。そして、中央孔101 は突起13を通過して、図5及び
図6に示すように、立ち上がり部11及び拡大部12に対し
てディスク100 が確実に嵌まり込むようになる。この嵌
まり込みのとき、カチと音が発するので、嵌合状態を確
認できる。
【0034】この嵌合状態でディスク100 に抜け出し方
向の力が作用した場合、ディスク100 の上面が突起13に
当接し、拡大部12の径を広げるように作用するので、デ
ィスク100 は不慮に脱落することはない。そして、カバ
ー体3 を閉じる。このとき、係合凹部28と突部40とが係
合し、閉じ状態を維持する。また、カバー体3 を閉じた
とき、ディスク100 の上面とカバー体3 の内面との間
に、ディスク100 の厚み以下の間隙しかないので、ケー
ス1内でディスク100 が保持部5 から不慮に脱落する恐
れはない。
【0035】ディスク100 を収納した当該ケース1 は、
収納ラック等に収納される。収納ラックから当該ケース
1 と取り出すとき、図25、26に示すように、指掛け
部44に指を掛けてケース1 を引き出すことにより、ケー
ス1 の取出が容易になる。一方、当該ケース1 からディ
スク100 を取り出すには、カバー体3 を開く。この開き
操作に際して、図26に示す如く、指係止部30に指を掛
け、更にローレット39を握ってカバー体3 を開けば、開
き操作が容易になる。
【0036】このとき、カバー体3 の周壁38に設けられ
た位置決め突部41により、前記係合凹部28と突部40との
係合が、左右均一となっているので、開き操作が容易と
なる。そして、カバー体3 を180°開けば、カバー体
3 と保持板2 とは、当接部45により当接して180°の
開き状態を維持する。この時、不慮の開き方向の外力が
作用しても、当該当接部45はその当接状態を乗り越え
て、カバー体3 と保持板2 との相対回動を許容するの
で、ヒンジ部2a,3a の破損が生じない。
【0037】次に、カバー体3 を開いたのち、図9に示
すように保持部5 の押動部14を押込み操作する。する
と、図5に二点鎖線で示すように、突起13には、ディス
ク100の中央孔101 の内面に当接することによる反力が
作用し、この反力によって拡大部12が径方向内方への縮
径作用を生じることになる。従って、保持部5 はその全
体として縮径した状態となり、突起13は、ディスク100
における中央孔101 の下側へと移動する。この時、カチ
と音が発するので、嵌合解除が確認できる。突起13がデ
ィスク100 の中央孔101 の下側へ移動した後、前記押動
部14の押動操作をやめれば、図8に示したように、拡大
部12の径が拡大して突起13の上面にディスク100 が支持
され、拡大部12及び基部10の上方への復元動作により、
ディスク100 は、突起13によって持ち上げられるもので
ある。
【0038】そこで、このディスク100 を把持して取り
出せばよいものである。即ち、本発明によれば、押動部
14のワンタッチ押し込み操作のみでディスク100 の取り
出しができる。従来は、前記ディスク100 の取り出し
は、ケースを机の上において中央保持機構を押動操作し
ても、中央保持機構の弾性変形代が小さかったため、簡
単には取り出せなかった。従って、従来は、ケースを宙
に浮かせた状態で中央保持機構を押動操作して大きく変
形させて取り出していた。
【0039】しかし、本発明では、保持板2 を平らな机
の上面に置いた状態において、押動部14を押動操作して
も、基部10や拡大部12の弾性変形代が大きいため、突起
13の移動量が大きくなるため、極めて簡単に取り出せ
る。図28に示すものは、本発明の第2実施形態であ
る。この実施例では、保持板2 は、互いに揺動開閉自在
に連結された一対のカバー体50,51 とは別体として形成
され、いずれか一方のカバー体50の内面側へ中敷き状に
装填する構造とされている。この保持板2 の保持部5 の
構造は、前記第1実施形態と同じである。
【0040】図29〜図38に示すものは、保持部5 の
各種変形例であり、前記第1、2実施形態の保持部5 と
して置換可能なものである。即ち、図29に示すもの
は、突起13等が二個のものであり、保持板2 の孔9 の内
周面に周方向二等分位置に基部10が設けられ、該基部10
の内端に立ち上がり部13を介して半円弧状の拡大部12が
延設され、該拡大部13の端部の外周部に突起13が設けら
れると共に、内周部に押動部15が突設されている。前記
二つの突起13は、立ち上がり部13に近接している。この
実施例では防塵片は設けられていない。
【0041】図30に示すものは、保持板2 の孔9 に防
塵片16が設けられたものであり、その他は前記図29の
ものと同じである。図31に示すものは、前記拡大部12
の周方向延出長さが、前記図30のものに比べ約半分と
短くされたものである。図32に示すものは、防塵片16
を大きくして孔9 の空間を可能な限り小さくしたのもの
であり、その他は図31と同じである。図33に示すも
のは、突起13等の数を四つとしたものであり、この場
合、防塵片は設けられていない。図34に示すものは、
防塵片16を設けたものであり、その他は図33と同じで
ある。
【0042】図35に示すものは、突起13等の数を五つ
としたものであり、この場合、防塵片は設けられていな
い。図36に示すものは、防塵片16を設けたものであ
り、その他は図35と同じである。図37に示すもの
は、突起13等の数を六つとしたものであり、この場合、
防塵片は設けられていない。図38に示すものは、防塵
片16を設けたものであり、その他は図37と同じであ
る。本発明の記録媒体用ディスクの収納ケースは、コン
ピュータ関連、ゲームソフト関連、音楽関連、映画ビデ
オ関連等のCDを収納するケースとして最適である。
【0043】尚、本発明は、前記実施例に限定されるも
のではない。例えば、ディスク100は、円盤状のものに
限定されるものではなく、多角形状その他のものでもよ
い。また、ヒンジ部2aのヒンジ軸31を保持板2 に設け、
その軸受をカバー体3 に設けたが、カバー体3 にヒンジ
軸31を設け、保持板に軸受部を設けてもよい。本明細書
に記載した好ましい実施例は例示的なものであり、限定
的なものでない。発明の範囲は「請求の範囲」によって
示されており、それらの請求の範囲の意味の中に入る全
ての変形例及び均等物は本願発明に含まれるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る収納ケースの第1実施形態を示
し、該収納ケースを展開状態にして示した正面図であ
る。
【図2】前記第1実施形態を概略的に示した斜視図であ
る。
【図3】図1のA線断面図である。
【図4】保持板の保持部を拡大して示す正面図である。
【図5】図4のB−B線拡大断面図である。
【図6】図4のC−C線拡大断面図である。
【図7】記録媒体用ディスクを保持部に嵌め込む状況を
説明したものである。
【図8】記録媒体用ディスクを保持部へ嵌め込む前の段
階と取り出した後の段階とを説明したものである。
【図9】記録媒体用ディスクを取り出す際の保持部への
押込み操作状況を示した断面図である。
【図10】保持板の平面図である。
【図11】保持板の側面図である。
【図12】保持板の底面図である。
【図13】図12のD−D断面図である。
【図14】係合凹部の詳細を示す部分拡大図である。
【図15】図14のE−E線断面図である。
【図16】図14のF−F線断面図である。
【図17】カバー体の内面側を示す平面図である。
【図18】カバー体の側面図である。
【図19】カバー体の表面図である。
【図20】カバー体のヒンジ部を示す部分拡大図であ
る。
【図21】図17のG−G線断面図である。
【図22】係合突部の詳細を示す部分拡大図である。
【図23】図22のI−I断面図である。
【図24】図22のH−H断面図である。
【図25】保持板とカバー体とを閉じた状態にしたヒン
ジ部まわりを示した断面図である。
【図26】保持板とカバー体とを閉じた状態にした断面
図である。
【図27】ラベル係止爪の部分を示す断面図である。
【図28】本発明に係る収納ケースの第2実施形態を概
略的に示した斜視図である。
【図29】保持部の変形例の一つを示す平面図である。
【図30】保持部の変形例の一つを示す平面図である。
【図31】保持部の変形例の一つを示す平面図である。
【図32】保持部の変形例の一つを示す平面図である。
【図33】保持部の変形例の一つを示す平面図である。
【図34】保持部の変形例の一つを示す平面図である。
【図35】保持部の変形例の一つを示す平面図である。
【図36】保持部の変形例の一つを示す平面図である。
【図37】保持部の変形例の一つを示す平面図である。
【図38】保持部の変形例の一つを示す平面図である。
【符号の説明】
2 保持板 3 カバー体 5 保持部 21 側面リブ 45 当接部 100 ディスク 101 中央孔

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央孔(101)を有する記録媒体用デ
    ィスク(100)の記録面(102)側を覆うと共に、
    前記中央孔(101)に係脱自在に嵌合する保持部
    (5)を備えた保持板(2)を有し、 前記保持板(2)には、ヒンジ部(2a,3a)を介し
    てカバー体(3)が開閉自在に枢支されて、保持板
    (2)とカバー体(3)とはその一端部においてヒンジ
    結合されたヒンジ結合端縁部を有し、前記ヒンジ結合端縁部側の保持板(2)の側面に側面リ
    ブ(21)が突出して形成され、 前記保持板(2)とカバー体(3)とには、前記カバー
    体(3)を180°開いた状態において、前記側面リブ
    (21)とカバー体(3)の前記端縁部が互いに当接し
    て当該開き状態を維持する当接部(45)が設けられ、 前記当接部(45)は、前記開き状態において開き方向
    の外力が作用したとき前記ヒンジ部(2a,3a)の破
    損が生じずに前記側面リブ(21)と前記端縁部との当
    接状態を乗り越えてカバー体(3)と保持板(2)との
    相対回動を許容するように当接していることを特徴とす
    る記録媒体用ディスクの収納ケース。
  2. 【請求項2】 保持板(2)とカバー体(3)とが、そ
    れぞれの一端側に設けられたヒンジ部(2a,3a)を
    介して互いに揺動開閉自在に連結されて、保持板(2)
    とカバー体(3)とはその一端部においてヒンジ結合さ
    れたヒンジ結合端縁部を有し、保持板(2)には、その
    板面の略中央部に、記録媒体用ディスク(100)の中
    央孔(101)に嵌まる保持部(5)が設けられ、これ
    ら保持板(2)とカバー体(3)とによって、記録媒体
    用ディスク(100)の両面を覆う収納状態とできるよ
    うになっている記録媒体用ディスクの収納ケースにおい
    て、前記ヒンジ結合端縁部側の保持板(2)の側面に側面リ
    ブ(21)が突出して形成され、 前記保持板(2)とカバー体(3)とには、前記カバー
    体(3)を180°開いた状態において、前記側面リブ
    (21)とカバー体(3)の前記端縁部が互いに当接し
    て当該開き状態を維持する当接部(45)が設けられ、 前記当接部(45)は、前記開き状態において開き方向
    の外力が作用したとき前記ヒンジ部(2a,3a)の破
    損が生じずに前記側面リブ(21)と前記端縁部との当
    接状態を乗り越えてカバー体(3)と保持板(2)との
    相対回動を許容するように当接していることを特徴とす
    る記録媒体用ディスクの収納ケース。
  3. 【請求項3】 前記保持板(2)とカバー体(3)と
    は、保持板(2)のヒンジ結合端縁部の上下端部から突
    出成形されたヒンジ片を介してヒンジ結合されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の記録媒体用ディス
    クの収納ケース。
  4. 【請求項4】 前記保持板(2)にカバー体(3)を閉
    じた状態において、カバー体(3)におけるヒンジ部
    (3a)寄りの端部は、保持板(2)におけるヒンジ部
    (2a)寄りの端部よりも外方へ突出するようになって
    いることを特徴とする請求項3記載の記録媒体用ディス
    クの収納ケース。
  5. 【請求項5】 前記カバー体(3)におけるヒンジ部
    (3a)寄りの端部の前記突出部分には周壁(43)が
    設けられていることを特徴とする請求項4記載の記録媒
    体用ディスクの収納ケース。
  6. 【請求項6】 前記保持板(2)にカバー体(3)を閉
    じた状態において、カバー体(3)におけるヒンジ(3
    a)寄りの端部は、保持板(2)におけるヒンジ部(2
    a)寄りの端部よりも外方へ突出するようになっている
    とともに、ケース厚み方向に立ち上がるように形成され
    てケースを引き出すときの指掛け部(44)となる周壁
    (43)を備え、 前記保持板(2)におけるヒンジ寄りの端部も、ケース
    厚み方向に立ち上がる周壁(22)を備え、 保持板(2)にカバー体(3)を閉じた状態において、
    カバー体(3)の前記周壁(43)と保持板の前記周壁
    (22)との間に指を入れることができるように両周壁
    (43,22)の間は間隔を持って設けられていること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに 記載の記録媒体
    用ディスクの収納ケース。
  7. 【請求項7】 保持板(2)とカバー体(3)とが、そ
    れぞれの一端側に設けられたヒンジ部(2a,3a)を
    介して互いに揺動開閉自在に連結されて、保持板(2)
    には、その板面の略中央部に、記録媒体用ディスク(1
    00)の中央 孔(101)に嵌まる保持部(5)が設け
    られ、これら保持板(2)とカバー体(3)とによっ
    て、記録媒体用ディスク(100)の両面を覆う収納状
    態とできるようになっている記録媒体用ディスクの収納
    ケースにおいて、 前記保持板(2)にカバー体(3)を閉じた状態におい
    て、カバー体(3)におけるヒンジ(3a)寄りの端部
    は、保持板(2)におけるヒンジ部(2a)寄りの端部
    よりも外方へ突出するようになっているとともに、ケー
    ス厚み方向に立ち上がるように形成されてケースを引き
    出すときの指掛け部(44)となる周壁(43)を備
    え、 前記保持板(2)におけるヒンジ寄りの端部も、ケース
    厚み方向に立ち上がる周壁(22)を備え、 保持板(2)にカバー体(3)を閉じた状態において、
    カバー体の前記周壁(43)と保持板の前記周壁(2
    2)との間に指を入れることができるように両周壁(4
    3,22)の間は間隔を持って設けられていることを特
    徴とする 記録媒体用ディスクの収納ケース。
  8. 【請求項8】 前記保持板(2)とカバー体(3)とを
    閉じた状態におけるケースの厚みが、6mm以下の薄型
    ケースとして構成されていることを特徴とする請求項1
    〜7のいずれかに記載の記録媒体用ディスクの収納ケー
    ス。
  9. 【請求項9】 記録媒体用ディスク(100)の中央孔
    (101)が前記保持部に嵌められて当該ディスク(1
    00)が収納状態とされていることを特徴とする請求項
    1〜8のいずれかに記載の記録媒体用ディスクの収納ケ
    ース。
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