JP3305985B2 - 抗ヘリコバクター・ピロリ剤 - Google Patents

抗ヘリコバクター・ピロリ剤

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JP3305985B2
JP3305985B2 JP16770097A JP16770097A JP3305985B2 JP 3305985 B2 JP3305985 B2 JP 3305985B2 JP 16770097 A JP16770097 A JP 16770097A JP 16770097 A JP16770097 A JP 16770097A JP 3305985 B2 JP3305985 B2 JP 3305985B2
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雅文 中尾
紘之 多和田
圭司 神山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は胃、十二指腸潰瘍な
どの治療剤として用いられるオキサゾリン−4−オン誘
導体を含んでなる抗ヘリコバクター・ピロリ(Helicoba
cter pylori)剤に関する。
【0002】
【従来の技術】潰瘍治療剤としては、制酸剤、抗コリン
剤、抗ガストリン剤、消化管ホルモン剤、抗ペプシン
剤、ヒスタミンH2 受容体拮抗剤、組織修復剤、粘膜保
護剤、微小循環改善剤、プロトンポンプ阻害剤等が開発
されてきた。特に、これら潰瘍治療剤の中で、強力な酸
分泌抑制作用を有しているヒスタミンH2 受容体拮抗剤
及びプロトンポンプ阻害剤の開発がなされた。一方、ヘ
リコバクター・ピロリは、ヘリコバクター(Helicobact
er)属に属するグラム陰性の微好気性細菌であり、胃
炎、十二指腸潰瘍、胃潰瘍等の再発の大きな原因となる
可能性が示唆されている。このヘリコバクター・ピロリ
に起因する各種疾患の治療には、現在ビスマス製剤と抗
生物質の二剤併用や、ビスマス製剤、メトロニダゾール
(米国特許第2,944,061)、及びテトラサイクリ
ン(例えば米国特許第2,712,517)若しくはアモ
キシシリン(米国特許第3,192,198)の三剤併用
等による化学療法が行われている。上記メトロニダゾー
ルは、抗ヘリコバクター・ピロリ作用を有するイミダゾ
ール誘導体であり、抗生物質と併用して使用されてい
る。これらビスマス製剤、抗生物質及びメトロニダゾー
ル等は、内服の形で投与されている。又、臨床試験で
は、この微生物を根絶すると、潰瘍が治り、再発率が低
下することが示されている。また抗ヘリコバクター・ピ
ロリ作用を有する種々の化合物が開発されている。例え
ば、特開平第5−117268号公報には抗ヘリコバク
ター・ピロリ作用を有するピリジン誘導体が開示されて
おり、ヨーロッパ特許(EPO 535528A1)に
は、抗ヘリコバクター・ピロリ作用を有するイミダゾー
ル誘導体が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ビスマス製剤、抗生物質及びメトロニダゾール等は、ヘ
リコバクター・ピロリの増殖を阻止する十分な濃度をそ
の増殖箇所に維持するために、一日に大量投与する必要
があり、それによって嘔吐、下痢等の副作用が発現する
など、多くの問題がある。本発明は、臨床上優れた抗ヘ
リコバクター・ピロリ作用を有し、ヘリコバクター・ピ
ロリ感染疾患に対する予防治療薬として満足できるもの
を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、具体的に初めて合成さ
れた新規な化合物を含む特定のオキサゾリン−4−オン
誘導体がヘリコバクター・ピロリに代表されるヘリコバ
クター属細菌に対して始めて適用したところ、従来のも
のからは予想外であるところの極めて特異的に且つ優れ
た抗菌作用を有し、臨床上待望されている抗ヘリコバク
ター・ピロリ剤として有用であることを見い出し、これ
らに基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は(1)式
【化7】 [式中、Aは置換基を有していてもよい芳香環基を、R
1及びR2は同一または異なって水素原子または置換基を
有していてもよい炭化水素基を、R3及びR4は同一また
は異なって水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基、アシル基、置換基を有していてもよいカルバモイ
ル基またはエステル化されていてもよいカルボキシル基
を示す。]で表される化合物またはその塩を含有するこ
とを特徴とする抗ヘリコバクター・ピロリ剤、(2)A
が置換基を有していてもよい芳香族複素環基である前記
(1)記載の抗ヘリコバクター・ピロリ剤、
【0005】(3)Aが式
【化8】 [式中、環Bは置換基を有していてもよい6員の芳香環
を、XはCHまたはNを、YはO、Sまたは−N−R5
(ただしR5は水素原子または置換基を有していてもよ
い炭化水素基を示す)を示す。]で表される基である前
記(1)記載の抗ヘリコバクター・ピロリ剤、(4)A
が式
【化9】 [式中、環Bは置換基を有していてもよい6員の芳香環
を、R5は水素原子または置換基を有していてもよい炭
化水素基を示す。]で表される基である前記(1)記載
の抗ヘリコバクター・ピロリ剤、(5)Aがヒドロキ
シ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、1〜5個のハロゲンで
置換されていてもよい低級アルキル及び1〜5個のハロ
ゲンで置換されていてもよい低級アルコキシからなる群
より選ばれた1ないし3個で置換されていてもよいイン
ドリルであり、R1及びR2が同一または異なって水素原
子または1〜5個のハロゲンで置換されていてもよい低
級アルキルであり、R3及びR4が同一または異なって水
素原子又は低級アルキルである前記(1)記載の抗ヘリ
コバクター・ピロリ剤、(6)Aがインドリルであり、
1及びR3が水素原子であり、R2及びR4が同一または
異なってC1-7アルキルである前記(1)記載の抗ヘリ
コバクター・ピロリ剤、
【0006】(7)Aが3−インドリルであり、R2
びR4がメチルである前記(1)記載の抗ヘリコバクタ
ー・ピロリ剤、(8)式(I)で表される化合物がイン
ドールマイシンである前記(1)記載の抗ヘリコバクタ
ー・ピロリ剤、(9)式(I)で表される化合物または
その塩及び抗菌剤を含有する抗ヘリコバクター・ピロリ
剤、(10)式(I)で表される化合物またはその塩及
び抗潰瘍剤を含有する抗ヘリコバクター・ピロリ剤、
(11)式(I)で表される化合物またはその塩及び抗
菌剤並びに抗潰瘍剤を含有する抗ヘリコバクター・ピロ
リ剤、
【0007】(12)式
【化10】 [式中、Aは置換基を有していてもよい芳香環基を、R
1及びR2は同一または異なって水素原子または置換基を
有していてもよい炭化水素基を、R3'及びR4'は同一ま
たは異なって水素原子または置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す。但し、Aが3−インドリルで、かつ
1及びR3'が水素原子のとき、(1)R2がメチル、お
よびR4'がC3-6シクロアルキル又はハロゲン、ヒドロ
キシ、低級アルコキシ、低級チオアルキル、アリールお
よび炭素数2〜4の不飽和炭化水素からなる群より選ば
れたもので置換されたC1-4アルキルである場合、また
は(2)R2がC1-3アルキルおよびR4'が水素原子、フ
ェニル、アニシル、トルイジイルおよびC1-4アルキル
からなる群より選ばれた基である場合を除く。]で表さ
れる化合物またはその塩、(13)式
【化11】 [式中、Aは置換基を有していてもよい芳香環基を、R
1及びR2は同一または異なって水素原子または置換基を
有していてもよい炭化水素基を、R3'は水素原子または
置換基を有していてもよい炭化水素基を、R4''はアシ
ル基、置換基を有していてもよいカルバモイル基を示
す。但し、Aが3−インドリルで、R1が水素原子で、
かつR2及びR3'がメチルであるとき、R4''がアミノ
基、ハロゲン、フェニル、p−ヒドロキシフェニルまた
は低級アルコキシでモノ置換されていてもよいC2-5
ルカノイル基又はC1-4アルキル、C3-6シクロアルキ
ル又はフェニルで置換されたカルバモイル基である場合
を除く。]で表される化合物またはその塩、
【0008】(14)式
【化12】 [式中、Aは置換基を有していてもよい芳香環基を、R
1及びR2は同一または異なって水素原子または置換基を
有していてもよい炭化水素基を、R3'は水素原子または
置換基を有していてもよい炭化水素基を、R4'''はエス
テル化されていてもよいカルボキシル基を示す。]で表
される化合物またはその塩、(15)Aがインドリル
で、R1及びR2が同一または異なって水素原子またはメ
チルで、R3'がメチルである前記(14)記載の化合
物、(16)ヘリコバクター・ピロリ感染疾患予防治療
剤である前記(1)記載の抗ヘリコバクター・ピロリ
剤、(17)ヘリコバクター・ピロリ感染疾患が胃もし
くは十二指腸潰瘍、胃炎または胃癌である前記(16)
記載の抗ヘリコバクター・ピロリ剤、(18)ストレプ
トミセス・エスピー HC−21株を培地に培養し、培
養液中にインドールマイシンを生成蓄積せしめ、これを
採取することを特徴とするインドールマイシンの製造
法、(19)L−ラムノースを資化し、胞子表面が刺状
を呈するストレプトミセス・エスピー HC−21株に
関する。式(I)においてAで示される「置換基を有し
ていてもよい芳香環基」の芳香環基としては、単環式ま
たは縮合多環式芳香族炭化水素基または芳香族複素環基
があげられる。該芳香族炭化水素基としては、例えばフ
ェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセ
ナフチレニルなどが挙げられ、なかでもフェニル、1−
ナフチル、2−ナフチルなどが好ましい。
【0009】芳香族複素環基としては、例えばフリル、
チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリ
ル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラ
ゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキ
サジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニ
ル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾ
リル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾ
リル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジ
ル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリア
ジニルなどの芳香族単環式複素環基;例えばベンゾフラ
ニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チエニル、イ
ンドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベン
ゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾ
イソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2−ベンゾ
イソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリ
ル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノ
キサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニ
ル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、
β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、
フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、
フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナトリジニ
ル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ[1,
2−b]ピリダジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジ
ル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1,5
−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−b]ピリダジニ
ル、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル、1,2,4−
トリアゾロ[4,3−a]ピリジル、1,2,4−トリア
ゾロ[4,3−b]ピリダジニルなどの芳香族縮合複素
環基などが挙げられる。芳香族縮合複素環基の好ましい
ものとしては、例えばインドリル(特に3−インドリ
ル)があげられる。
【0010】式(I)においてAで示される「置換基を
有していてもよい芳香環基または芳香族複素環基」の置
換基としては、たとえば水酸基、ハロゲン(例、フッ
素,塩素,臭素,ヨウ素)、ニトロ、シアノ、1〜5個
のハロゲン(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素)で置換
されていてもよい低級アルキル、1〜5個のハロゲン
(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素)で置換されていて
もよい低級アルコキシ、ベンジルオキシ、C1-4アルコ
キシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル)などが挙げられる。該低級アルキルとしては、例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等
の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられるが、特にメチ
ル、エチルが好ましい。該低級アルコキシとしては、メ
トキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、
n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−
ブトキシ等の炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられる
が、特にメトキシ、エトキシが好ましい。また、これら
の置換基は、同一又は異なって1〜3個(好ましくは1
〜2個)置換しているものが好ましい。さらに「置換基
を有していてもよい芳香族基または芳香族複素環基」の
置換基としては例えば、アルキレンジオキソ(例、メチ
レンジオキソ、エチレンジオキソ)なども挙げられる。
式(I)においてR1またはR2で示される「置換基を有
していてもよい炭化水素基」の炭化水素基としては、脂
肪族鎖式炭化水素基、脂環式炭化水素基およびアリール
基などが挙げられるが、なかでも脂肪族鎖式炭化水素基
が好ましい。
【0011】該炭化水素基の脂肪族鎖式炭化水素基とし
ては、直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素基、例え
ば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基などが挙
げられる。なかでも低級アルキル基、低級アルケニル
基、低級アルキニル基などが好ましい。該低級アルキル
としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ル、1−メチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシ
ル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、
3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルプロピル、2
−エチルブチル、n−ヘプチルなどのC1-7アルキルが
挙げられ、なかでも、メチル、エチル、プロピルなどの
1-3アルキルが好ましく、特にメチル、エチルなどC
1-2アルキルが好ましい。該低級アルケニル基として
は、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、2−メ
チルアリル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペ
ニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2
−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニ
ル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテ
ニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニ
ル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1
−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−
ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2-6アルケニルが挙
げられ、なかでも、ビニル、アリル、イソプロペニル、
2−メチルアリル、2−メチル−1−プロペニル、2−
メチル−2−プロペニル、3−メチル−2−ブテニル等
2-5アルケニルが特に好ましい。該低級アルキニル基
としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プ
ロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニ
ル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニ
ル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニ
ル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル
等のC2-6アルキニルが挙げられ、中でもエチニル、1
−プロピニル、2−プロピニル等C2-4アルキニルが特
に好ましい。
【0012】該炭化水素基の脂環式炭化水素基として
は、飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、例えば、シ
クロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルカジ
エニル基等が挙げられる。該シクロアルキル基としては
炭素数3〜9個のシクロアルキル基が好ましく、例え
ば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シ
クロノニル等が挙げられ、中でも、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等のC
3-6シクロアルキル基が好ましい。該シクロアルケニル
基としては、例えば、2−シクロペンテン−1−イル、
3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−
1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル、1−シクロ
ブテン−1−イル、1−シクロペンテン−1−イル等C
3-6シクロアルケニルが挙げられる。該シクロアルカジ
エニル基としては、例えば、2,4−シクロペンタジエ
ン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イ
ル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イルなどC4-6
クロアルカジエニルが挙げられる。
【0013】該炭化水素基のアリール基としては、単環
式または縮合多環式芳香族炭化水素基が挙げられ、例え
ば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリ
ル、アセナフチレニル等が挙げられ、なかでもフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル等が特に好ましい。式
(I)においてR1またはR2で示される「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」の置換基としては、置換され
ていてもよいアリール基、置換されていてもよいシクロ
アルキル基もしくはシクロアルケニル基、置換されてい
てもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置
換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオ
ール基、ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)
等が挙げられ、これらの任意の置換基で1〜5個(好ま
しくは1〜3個)置換していてもよい。該置換されてい
てもよいアリール基のアリール基としては、フェニル、
ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレ
ニル等が挙げられ、なかでもフェニル、1−ナフチル、
2−ナフチルが好ましい。該置換されていてもよいアリ
ールの置換基としては、炭素数1〜3個のアルコキシ基
(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ等)、ハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、炭素数1〜
3個のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピル等)
等が挙げられ、これらの任意の置換基で1〜2個置換し
ていてもよい。該置換されていてもよいシクロアルキル
基のシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シク
ロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘ
プチル等のC3-7シクロアルキル基等が挙げられる。該
置換されていてもよいシクロアルキル基の置換基とその
置換数としては、前記置換されていてもよいアリール基
における置換基と同様な種類と個数が挙げられる。該置
換されていてもよいシクロアルケニル基のシクロアルケ
ニル基としては、シクロプロパニル、シクロブテニル、
シクロペンテニル、シクロヘキセニル等のC3-6シクロ
アルケニル基等が挙げられる。該置換されていてもよい
シクロアルケニル基の置換基とその置換数としては、前
記置換されていてもよいアリール基における置換基と同
様な種類と個数が挙げられる。該置換されていてもよい
複素環基の複素環基としては、環系を構成する原子(環
原子)として、酸素、硫黄、窒素のうち少なくとも1個
のヘテロ原子をもつ芳香族複素環基、飽和あるいは不飽
和の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)が挙げられる
が、好ましくは芳香族複素環基である。該芳香族複素環
基としては、芳香族単環式複素環基(例、フリル、チエ
ニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チ
アゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリ
ル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジ
アゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、
1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリ
ル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリ
ル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジ
ル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリア
ジニル等)及び芳香族縮合複素環基(例:ベンゾフラニ
ル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔〕チエニル、イン
ドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズ
インダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイ
ソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2−ベンゾイ
ソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、
イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサ
リニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プ
テリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カ
ルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノ
キサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノ
キサチイニル、チアントレニル、フェナトリジニル、フ
ェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ[1,2−
]ピリダジニル、ピラゾロ[1,5−]ピリジル、
イミダゾ[1,2−]ピリジル、イミダゾ[1,5−
]ピリジル、イミダゾ[1,2−]ピリダジニル、
イミダゾ[1,2−]ピリミジニル、1,2,4−トリ
アゾロ[4,3−]ピリジル、1,2,4−トリアゾロ
[4,3−]ピリダジニル等)が挙げられるが、なか
でもフリル、チエニル、インドリル、イソインドリル、
ピラジニル、ピリジル、ピリミジニルなどが好ましい。
該非芳香族複素環基としては、例えば、オキシラニル、
アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニ
ル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、テ
トラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニ
ル、ピペラジニル等が挙げられる。該置換されていても
よい複素環基の置換基としては、炭素数1〜3個のアル
キル基(例:メチル、エチル、プロピル等)等が挙げら
れる。該置換されていてもよいアミノ基、置換されてい
てもよい水酸基、及び置換されていてもよいチオール基
における置換基としては、例えば低級(C1-3)アルキ
ル(例、メチル、エチル、プロピル等)等が挙げられ
る。またR1,R2で表わされる「置換基を有していても
よい炭化水素基」における炭化水素基が脂環式炭化水素
基又はアリール基である場合、その置換基としては、炭
素数1〜3個のアルキル基(例、メチル、エチル、プロ
ピルなど)であってもよい。式(I)において、R1
びR2の好ましい組み合わせとしては、例えばR1が水素
原子であり、R2が1〜5個のハロゲンで置換されてい
てもよいC1-3アルキルであるものが挙げられる。
【0014】式(I)においてR3またはR4及び式
(I')においてR3'またはR4'でそれぞれ示される「置
換基を有していてもよい炭化水素基」の炭化水素基及び
置換基としては前記R1、R2において示した炭化水素基
及び置換基とそれぞれ同様のものが用いられる。R3
びR4の好ましい組み合わせとしては、例えばR3が水素
原子であり、R4がC1-3アルキルであるものが挙げられ
る。式(I)においてR3またはR4及び式(I'')におい
てR4''でそれぞれ示されるアシル基としては「アルカ
ノイル基、アルケノイル基、シクロアルカンカルボニル
基、アルカンスルホニル基などの脂肪族アシル基;アロ
イル基、アリールアルカノイル基、アリールアルケノイ
ル基、アレーンスルホニル基などの芳香族アシル基;芳
香族複素環カルボニル基、芳香族複素環アルカノイル基
などの複素芳香族アシル基;ならびに非芳香族複素環カ
ルボニル基(脂肪族複素環カルボニル基)などがあげら
れる。「アルカノイル基」は、アルキルカルボニル基を
意味し、その好適な例としては、例えばホルミル、アセ
チル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイルなどの低
級アルカノイル基など炭素数1〜8のものが挙げられ
る。「アルケノイル基」は、アルケニルカルボニル基を
意味し、その好適な例としては、例えばアクリロイル、
メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイルなど
のC3-6アルケノイル基が挙げられる。
【0015】「シクロアルカンカルボニル基」は、シク
ロアルキルカルボニル基を意味し、その好適な例として
は、例えばシクロプロパンカルボニル基、シクロブタン
カルボニル基、シクロペンタンカルボニル基、シクロヘ
キサンカルボニル基など炭素数4〜7のものが挙げられ
る。「アルカンスルホニル基」は、アルキルスルホニル
基を意味し、その好適な例としては、例えばメシル、エ
タンスルホニル、プロパンスルホニルなど炭素数1〜4
のものが挙げられる。「アロイル基」は、アリールカル
ボニル基を意味し、その好適な例としては、例えばベン
ゾイル、p−トルオイル、1−ナフトイル、2−ナフト
イルなど炭素数7〜11のものが挙げられる。「アリー
ルアルカノイル基」は、アリール基で置換されたアルキ
ルカルボニル基を意味し、その好適な例としては、例え
ばフェニルアセチル、フェニルプロピオニル、ヒドロア
トロポイル、フェニルブチリルなどのC6-8アリール−
2-5アルカノイル基が挙げられる。「アリールアルケ
ノイル基」は、アリール基で置換されたアルケニルカル
ボニル基を意味し、その好適な例としては、例えばシン
ナモイル、アトロポイルなどのC6-8アリールC3-5アル
ケノイル基が挙げられる。
【0016】「アレーンスルホニル基」は、アリールス
ルホニル基を意味し、その好適な例としては、例えばベ
ンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルなど炭素数
6〜8のものが挙げられる。「芳香族複素環カルボニル
基」の好適な例としては、例えばフロイル、テノイル、
ニコチノイル、イソニコチノイル、ピロールカルボニ
ル、オキサゾールカルボニル、チアゾールカルボニル、
イミダゾールカルボニル、ピラゾールカルボニルなどが
挙げられる。「芳香族複素環アルカノイル基」は、芳香
族複素環基が置換したアルキルカルボニル基を意味し、
その好適な例としては、例えばチエニルアセチル、チエ
ニルプロパノイル、フリルアセチル、チアゾリルアセチ
ル、1,2,4−チアジアゾリルアセチル、ピリジルアセ
チルなどの芳香族複素環−C2-5アルカノイル基が挙げ
られる。「非芳香族複素環カルボニル基」の好適な例と
しては、例えばアゼチジニルカルボニル、ピロリジニル
カルボニル、ピペリジニルカルボニルなどの脂肪族複素
環カルボニルが挙げられる。
【0017】式(I)においてR3またはR4及び式
(I'')においてR4''でそれぞれ示される置換基を有し
ていてもよいカルバモイル基としては無置換のカルバモ
イルの他「N−モノ置換カルバモイル基」及び「N,N
−ジ置換カルバモイル基」が挙げられる。N−モノ置換
カルバモイル基は窒素上に1個の置換基を有するカルバ
モイル基を意味し、該置換基の例としては、例えばC
1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシルな
ど)、C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルな
ど)、アリール基(例、フェニル、1−ナフチル、2−
ナフチルなど)、アラルキル基(例、ベンジル、フェネ
チル)、複素環基(たとえば前記R1,R2で示される
「置換基を有していてもよい炭化水素残基」における
「置換基」として述べた「複素環基」が挙げられる。)
などが挙げられる。該アリール基、アラルキル基、複素
環基は置換基を有していてもよく、その置換基として
は、たとえば水酸基,置換基を有していてもよいアミノ
基[たとえば低級アルキル基(例、メチル,エチル,プ
ロピル,イソプロピル,ブチルなど炭素数1〜4のも
の)、アシル基(例、ホルミル,アセチル,プロピオニ
ルなど炭素数2〜4のアルカノイル、ベンゾイルなど)
の1または2個を置換基として有していてもよい。]、
ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素),ニト
ロ,シアノ,1〜5個のハロゲン(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素)で置換されていてもよい低級アルキル、
1〜5個のハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素)で置換されていてもよい低級アルコキシなどが挙げ
られる。該低級アルキルとしては、例えば、メチル,エ
チル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソ
ブチル,sec−ブチル,tert−ブチル等の炭素数1〜4
のアルキル基が挙げられるが、特にメチル,エチルが好
ましい。該低級アルコキシとしては、メトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、
イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等の炭
素数1〜4のアルコキシ基が挙げられるが、特にメトキ
シ、エトキシが好ましい。また、これらの置換基は、同
一又は異なって1〜3個(好ましくは1〜2個)置換し
ているものが好ましい。
【0018】「N,N−ジ置換カルバモイル基」は、窒
素原子上に2個の置換基を有するカルバモイル基を意味
し、該置換基の一方の例としては上記「N−モノ置換カ
ルバモイル基」における置換基と同様のものが挙げら
れ、他方の例としては、例えばC1-6アルキル基(例、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t
−ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)、C3-6シクロア
ルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシルなど)、C6-10アラルキル基
(例、ベンジル、フェネチルなど)などが挙げられる。
また2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノ
基を形成する場合もあり、この様な場合の環状アミノカ
ルバモイル基の例としては、例えば1−アゼチジニルカ
ルボニル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペリジノカ
ルボニル、モルホリノカルボニル、1−ピペラジニルカ
ルボニルおよび4位に低級アルキル基(例、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、
ペンチル、ヘキシルなどのC1-6アルキル)、アラルキ
ル基(例、ベンジル、フェネチルなどのC6-10アラルキ
ル)、アリール基(例、フェニル、1−ナフチル、2−
ナフチルなど)などを有する1−ピペラジニルカルボニ
ルなどが挙げられる。
【0019】式(I)においてR3またはR4及び式
(I''')においてR4'''でそれぞれ示されるエステル化
されていてもよいカルボキシル基としては遊離のカルボ
キシル基の他たとえば「低級アルコキシカルボニル
基」、「アリールオキシカルボニル基」及び「アラルキ
ルオキシカルボニル基」が挙げられる。「低級アルコキ
シカルボニル基」の好適な例としては、例えばメトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、
イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、t
ert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニ
ル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキ
シカルボニル、tert−ペンチルオキシカルボニルなど炭
素数2〜8のものが挙げられ、なかでもメトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど
炭素数2〜4のものが好ましい。「アリールオキシカル
ボニル基」としては、例えばフェノキシカルボニル、1
−ナフトキシカルボニル、2−ナフトキシカルボニルな
ど炭素数7〜12のものが好ましい。「アラルキルオキ
シカルボニル基」としては、例えばベンジルオキシカル
ボニル、フェネチルオキシカルボニルなど炭素数8〜1
0のものが好ましい。該アリールオキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基は置換基を有していても
よく、その置換基としてはN−モノ置換カルバモイル基
の場合のアリール基、アラルキル基の置換基として挙げ
たものがそのまま用いられる。
【0020】式(II)中、環Bで示される「置換基を有
していてもよい6員の芳香環」としては置換基を有して
いてもよいベンゼン環、置換基を有していてもよい6員
の芳香族複素環があげられる。環Bが置換基を有してい
てもよいベンゼン環を示すとき、式(II)は式
【化13】 [式中、環Cは置換されていてもよく、XおよびYは前
記と同意義である。]で示される基を、また環Bが置換
基を有していてもよい6員の芳香族複素環を示すとき、
式(II)で示される基としてはたとえば
【化14】 [式中、環Dは置換基を有していてもよく、XおよびY
は前記と同意義である。]で示されるものが挙げられ
る。上記式中、環C、環Dにおける置換基としては、
「Aで示される置換されていてもよい芳香環基」の「置
換基」として述べたものがそのまま当てはめられ、その
置換基は、環C,環Dのいずれの炭素原子と結合してい
てもよい。式(II−1)においてR5で示される「置換
基を有していてもよい炭化水素基」としてはR1または
2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と
同様のものがあげられる。式(I)においてA、R1
2、R3及びR4の好ましい組み合わせとしては、例え
ばAがインドリルであり、R1及びR3が水素原子であ
り、R2及びR4がC1-3アルキルであるものが挙げられ
る。その具体的化合物としてはインドールマイシンが挙
げられる。式(I),(I'),(I'')または(I''')で表
わされる化合物の塩としては薬理学的に許容しうる酸付
加塩があげられ、酸付加塩を形成する酸としては、酢
酸、乳酸、コハク酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、
グルコン酸、アスコルビン酸、安息香酸、メタンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸、ケイ皮酸、フマル酸な
どの有機酸、ホスホン酸、塩酸、臭化水素、ヨウ化水
素、スルファミン酸、スルホン酸などの無機酸を挙げる
ことができる。式(I),(I'),(I'')または(I''')
で表わされる化合物又はその塩は水和物を含んでいても
よい。
【0021】
【化15】
【0022】
【化16】
【0023】
【化17】
【0024】
【化18】
【0025】
【化19】
【0026】
【化20】
【0027】
【化21】
【0028】本発明で用いられる式(I)で表わされる
化合物又はその塩〔以下化合物(I)ということもあ
る〕は、抗菌作用、特にヘリコバクター・ピロリに代表
されるヘリコバクター属菌に対する強い抗菌活性を有す
るために、抗菌剤として、上記のようなヘリコバクター
・ピロリの感染に起因する「十二指腸潰瘍、胃潰瘍、胃
炎(慢性胃炎を含む)、胃癌など」の予防又は治療に有
効である。化合物(I)を含有する本発明製剤は、抗菌
剤及び抗潰瘍剤として、ヒト等の哺乳動物(例えば、
人、犬、猫、サル、ラット、マウス、馬、牛等)に経口
的又は非経口的に投与することができ、一般に、経口的
な投与が好ましい。経口投与する場合の剤形の例として
は、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含
む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセ
ル剤を含む)、シロツプ剤、乳剤、懸濁剤等があげられ
る。また、非経口投与する場合の剤形としては、例えば
注射剤、注入剤、点滴剤、坐剤等があげられる。本発明
製剤中の化合物(I)またはその塩の含有量は、通常2
〜85重量%、好ましくは5〜70重量%である。
【0029】化合物(I)を上記の剤形に製造する方法
としては、当該分野で一般的に用いられている公知の製
造方法を適用することができる。また、上記の剤形に製
造する場合には、必要に応じて、その剤形に製する際に
製剤分野において通常用いられる賦形剤、結合剤、崩壊
剤、滑沢剤、甘味剤、界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤等
を適宜、適量含有させて製造することができる。例え
ば、化合物(I)を錠剤に製する場合には、賦形剤、結
合剤、崩壊剤、滑沢剤等を含有させて製造することがで
き、丸剤及び顆粒剤に製する場合には、賦形剤、結合
剤、崩壊剤等を含有させて製造することができる。ま
た、散剤及びカプセル剤に製する場合には、賦形剤等
を、シロツプ剤に製する場合には、甘味剤等を、乳剤及
び懸濁剤に製する場合には、懸濁化剤、界面活性剤、乳
化剤等を含有させて製造することができる。賦形剤の例
としては、乳糖、白糖、ブドウ糖、でんぷん、蔗糖、微
結晶セルロース、カンゾウ末、マンニトール、炭酸水素
ナトリウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム等があ
げられる。結合剤の例としては、5〜10重量%デンプ
ンのり液、10〜20重量%アラビアゴム液又はゼラチ
ン液、1〜5重量%トラガント液、カルボキシメチルセ
ルロース液、アルギン酸ナトリウム液、グリセリン等が
あげられる。崩壊剤の例としては、でんぷん、炭酸カル
シウム等があげられる。滑沢剤の例としては、ステアリ
ン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシ
ウム、精製タルク等があげられる。甘味剤の例として
は、ブドウ糖、果糖、転化糖、ソルビトール、キシリト
ール、グリセリン、単シロツプ等があげられる。界面活
性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソル
ベート80、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ステアリ
ン酸ポリオキシル40等があげられる。懸濁化剤の例と
しては、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、
ベントナイト等があげられる。乳化剤の例としては、ア
ラビアゴム、トラガント、ゼラチン、ポリソルベート8
0等があげられる。
【0030】更に、化合物(I)を上記の剤形に製造す
る場合には、所望により、製剤分野において通常用いら
れる着色剤、保存剤、芳香剤、矯味剤、安定剤、粘稠剤
等を適量、適量添加することができる。化合物(I)を
含有する本発明製剤は、安定かつ低毒性で安全に使用す
ることができる。その1日の投与量は患者の状態や体
重、化合物の種類、投与経路等によって異なるが、ヘリ
コバクター・ピロリ感染に起因する胃潰瘍の患者に対し
て経口投与する場合には、成人(体重約60kg)1日当
たりの投与量は有効成分〔化合物(I)〕として1〜5
00mgであり、約10〜200mgが好ましい。上記の投
与量の範囲では、毒性は見られない。また、本発明製剤
において化合物(I)は、他の抗菌剤及び抗潰瘍剤と併
用して投与することもできる。
【0031】上記、化合物(I)と併用することができ
る他の抗菌剤としては、例えば、ニトロイミダゾール抗
生物質(例えば、チニダゾール及びメトロニダゾー
ル)、テトラサイクリン類(例えば、テトラサイクリ
ン、ドキシサイクリン及びミノサイクリン)、ペニシリ
ン類(例えば、アモキシシリン、アンピシリン及びメズ
ロシリン)、セファロスポリン類(例えば、セファクロ
ル、セファドロキシル、セファドリン、セフロキシム、
セフロキシムアクセチル、セファレキシン、セフポドキ
シムプロキセチル、セフタジジム及びセフトリアクソ
ン)、カルバペネム類(例えば、イミペネム及びメロペ
ネム)、アミノグリコシド類(例えば、パロモマイシ
ン)、マクロリド抗生物質(例えば、エリスロマイシ
ン、クラリスロマイシン及びアジスロマイシン)、リン
コサミド抗生物質(例えば、クリンダマイシン)、リフ
ァマイシン類(例えば、リファンピシン)、キノロン類
(例えば、シプロフロキサシン、オフロキサシン)、並
びにニトロフラントインを挙げることができる。また、
化合物(I)またはその塩と併用することができる抗潰
瘍剤としては、例えばプロトンポンプ阻害剤(例えば、
オメプラゾール,ランソプラゾール、パントプラゾー
ル、ラベプラゾール)ヒスタミンH2 アンタゴニスト
(例えば、ラニチジン、シメチジン及びファモチジ
ン)、または粘膜防御型抗潰瘍剤(例えば、ソファルコ
ン、プラウノトール、テプレノン、スクラルファート)
などが挙げられる。上記他の抗菌剤および抗潰瘍剤は二
種以上組合せて用いることができる。この場合上記他の
抗菌剤の投与量は経口投与の場合成人1日当り1〜50
0mg、好ましくは5〜200mgであり、上記抗潰瘍剤の
投与量は経口投与の場合成人1日当り0.5〜1000m
g、好ましくは1〜500mgである。化合物(I)はたと
えば以下の方法A〜Eで製造することができる。
【0032】方法A
【化22】 [式中、Zはハロゲン原子又は−O−SO26(R6
低級アルキル基、置換フェニル基を表わす)を示し、他
の記号は前記と同意義である。] 式(III)中、Zで表わされるハロゲン原子としては、
たとえばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素があげられる。R
6で表わされる低級アルキル基としては例えばメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペン
チル、ネオペンチル、tert−ペンチル、1−エチルプロ
ピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチ
ル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、
2−エチルブチルなど炭素数1〜6のものが挙げられ、
なかでもメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチルなど炭素数1〜4のものが好ましい。
【0033】R6で表わされる置換フェニル基の置換基
としては、例えば低級アルキル基(前記R6で示される
低級アルキル基と同様のもの)、低級アルコキシ基
(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシなど炭素数1〜4のもの)、ハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シア
ノ基、カルボキシル基などが用いられる。本法は式(II
I)で表わされる化合物またはその塩〔以下化合物(II
I)ということもある〕を塩基の存在下式(IV)で表わ
される化合物〔以下単に化合物(IV)ということもあ
る〕と反応させることにより行われる。化合物(III)
の塩としては、式(I)で表わされる化合物と酸付加塩
を形成する酸として述べたものとの酸付加塩が挙げられ
る。この反応は一般に溶媒中で行われ、反応を阻害しな
い溶媒が適宜選択される。このような溶媒としてはたと
えばメタノール,エタノール,プロパノール,イソプロ
パノール,ブタノール,tert−ブタノールなどのアルコ
ール類、たとえばジオキサン,テトラヒドロフラン,ジ
エチルエーテル,tert−ブチルメチルエーテル,ジイソ
プロピルエーテル,エチレングリコール−ジメチルエー
テルなどのエーテル類、たとえばギ酸エチル,酢酸エチ
ル,酢酸n−ブチルなどのエステル類,たとえばジクロ
ロメタン,クロロホルム,四塩化炭素,トリクレン,
1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、
たとえばn−ヘキサン,ベンゼン,トルエンなどの炭化
水素類、たとえばホルムアミド,N,N−ジメチルホル
ムアミド,N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、たとえばアセトン,メチルエチルケトン,メチルイ
ソブチルケトンなどのケトン類、たとえばアセトニトリ
ル,プロピオニトリルなどのニトリル類などのほか、ジ
メチルスルホキシド,スルホラン,ヘキサメチルホスホ
ルアミド,水などが単独または混合溶媒として用いられ
る。
【0034】塩基としてはたとえば、メチルリチウム,
エチルリチウム,n−ブチルリチウム,sec−ブチルリ
チウム,tert−ブチルリチウム,フェニルリチウムなど
のC1-6アルキルまたはアリールリチウム類、たとえば
リチウムジメチルアミド,リチウムジエチルアミド,リ
チウムジイソプロピルアミドなどの炭素数2〜6のリチ
ウムアルキルアミド類、たとえば水素化リチウム,水素
化ナトリウムなどの金属水素化物、たとえばリチウムエ
トキシド,リチウム−tert−ブトキシド,ナトリウムメ
トキシド,ナトリウムエトキシド,カリウム−tert−ブ
トキシドなど炭素数1〜6のアルカリ金属アルコキシド
類、たとえばリチウムアミド,カリウムアミド,ナトリ
ウムアミドなどのアルカリ金属アミド類、たとえば水酸
化リチウム,水酸化カリウム,水酸化ナトリウムなどの
アルカリ金属水酸化物,炭酸ナトリウム,炭酸カリウ
ム,炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩、
重炭酸塩などの無機塩基、たとえばトリエチルアミン,
トリ(n−プロピル)アミン,トリ(n−ブチル)アミ
ン,ジイソプロピルエチルアミン,シクロヘキシルジメ
チルアミン,ピリジン,ルチジン,γ−コリジン,N,
N−ジメチルアニリン,N−メチルピペリジン,N−メ
チルピロリジン,N−メチルモルホリンなどの3級アミ
ン類などの有機塩基が用いられる。反応においては化合
物(III)1モルに対して化合物(IV)を1〜5モル、
好ましくは1〜3モルを用いることができる。反応温度
は約−80℃〜100℃、好ましくは−50°〜60℃
である。反応時間は化合物(III)、(IV)の種類、溶
媒の種類、反応温度などにより異なるが、通常1分〜7
2時間、好ましくは15分〜24時間である。
【0035】方法B
【化23】 [式中、R7は水素または低級アルキル基を、R8は水素
又は水酸基の保護基を示し、他の記号は前記と同意義で
ある。]。R7で示される低級アルキル基としては方法
AのR6で用いた低級アルキル基として述べたものが挙
げられる。R8で表わされる水酸基の保護基としては、
反応を阻害しない限りいかなるものでもよく、好適な例
としては、例えばメトキシメチル、ベンジルオキシメチ
ル、tert−ブトキシメチル、2−メトキシエトキシメチ
ル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、メチル
チオメチル、2−テトラヒドロピラニル、4−メトキシ
−4−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラニ
ル、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベン
ジル、o−ニトロベンジル、トリチルなどエーテルを形
成するタイプの保護基;例えばトリメチルシリル、トリ
エチルシリル、トリイソプロピルシリル、イソプロピル
ジメチルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert−
ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリ
ル、トリベンジルシリル、トリフェニルシリル、メチル
ジフェニルシリルなどシリルエーテルを形成するタイプ
の保護基;例えばホルミル、アセチル、クロロアセチ
ル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、ピバロイ
ル、ベンゾイルなどエステルを形成するタイプの保護基
などが挙げられる。
【0036】式(V)においてR8が水素の場合、式
(V)で表わされる化合物またはその塩〔以下化合物
(V)ということもある〕と式(VI)で表わされる化合
物〔以下化合物(VI)ということもある〕とを反応させ
ることによって行われる。この反応における化合物
(V)の塩としては、化合物(I)と酸付加塩を形成する
酸として述べたものとの酸付加塩が挙げられる。本反応
は一般に溶媒中で行われ、必要により塩基の存在下に行
われる。このような溶媒、塩基としては、前記方法Aで
述べた溶媒、塩基がそのまま用いられる。反応は化合物
(V)1モルに対して化合物(VI)1〜10モル、好ま
しくは1〜5モルを用いることができる。反応温度は約
−30°〜200℃、好ましくは−10°〜150℃で
ある。反応時間は化合物(V)、(VI)の種類、溶媒及
び塩基の種類、反応温度などにより異なるが、通常1分
〜120時間、好ましくは15分〜48時間である。化
合物(I)はまた、化合物(V)またはその反応性誘導体
と式(VII)で表わされる化合物またはその塩〔以下化
合物(VII)ということもある〕を反応させ式(VIII)
で表わされる化合物〔以下化合物(VIII)ということも
ある〕を製造しこれを環化させることによっても製造す
ることができる。本法は化合物(V)またはその反応性
誘導体で化合物(VII)をアシル化する方法である。
【0037】化合物(V)の反応性誘導体としては、た
とえば酸ハライド、酸アジド、酸無水物、混合酸無水
物、活性アミド、活性エステル、活性チオエステル等が
挙げられる。この反応における化合物(V)の塩として
は無機塩および有機塩をいい、無機塩としてはアルカリ
金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカ
リ土類金属塩(例えばカルシウム塩等)等が、有機塩と
しては例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン
塩、tert−ブチルジメチルアミン塩、ジベンジルメチル
アミン塩、ベンジルジメチルアミン塩、N,N−ジメチ
ルアニリン塩、ピリジン塩、キノリン塩等が挙げられ
る。反応性誘導体における酸ハライドとしては例えば酸
クロライド、酸ブロマイド等が、混合酸無水物としては
モノC1-4アルキル炭酸混合酸無水物(例えば遊離酸
(V)とモノメチル炭酸、モノエチル炭酸、モノイソプ
ロピル炭酸、モノイソブチル炭酸、モノtert−ブチル炭
酸、モノベンジル炭酸、モノ(p−ニトロベンジル)炭
酸、モノアリル炭酸等との混合酸無水物)、C1-6脂肪
族カルボン酸混合酸無水物(例えば遊離酸(V)と酢
酸、シアノ酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草
酸、イソ吉草酸、ピバル酸、トリフルオロ酢酸、トリク
ロロ酢酸、アセト酢酸等との混合酸無水物)、C7-11
香族カルボン酸混合酸無水物(例えば遊離酸(V)と安
息香酸、p−トルイル酸、p−クロロ安息香酸等との混
合酸無水物)、有機スルホン酸混合酸無水物(例えばメ
タンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸等との混合酸無水物)等
が、活性アミドとしては含窒素複素環化合物とのアミド
〔例えば式(V)で表わされる化合物遊離酸とピラゾー
ル、イミダゾール、ベンゾトリアゾール等との酸アミド
で、これらの含窒素複素環化合物はC1-4アルキル(例
えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等)、C
1-6アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ等)、
ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素等)、オキ
ソ、チオキソ、C1-6アルキルチオ(例えばメチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)等で置
換されていてもよい〕等があげられる。
【0038】活性エステルとしては、例えば有機リン酸
エステル(例えばジエトキシリン酸エステル、ジフェノ
キシリン酸エステル等)のほかp−ニトロフェニルエス
テル、2,4−ジニトロフェニルエステル、シアノメチ
ルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、N−ヒド
ロキシサクシンイミドエステル、N−ヒドロキシフタル
イミドエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールエ
ステル、6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ルエステル、1−ヒドロキシ−1H−2−ピリドンエス
テル等が、活性チオエステルとしては芳香族複素環チオ
ール化合物〔これらの複素環はC1-4アルキル(例えば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等)、C1-6アル
コキシ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ
プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ等)、ハロゲン
原子(例えばフッ素、塩素、臭素等)、C1-6アルキル
チオ(例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、
ブチルチオ等)等で置換されていてもよい〕とのエステ
ル〔例えば2−ピリジルチオールエステル、2−ベンゾ
チアゾリルチオールエステル〕等があげられる。化合物
(VII)の塩としてはアルカリ金属(例、カリウム、ナ
トリウム、リチウム等)との塩、アルカリ土類金属
(例、カルシウム、マグネシウム等)との塩、酸付加塩
(化合物(I)と酸付加塩を形成する酸として述べたも
のとの酸付加塩)が挙げられる。
【0039】この反応は一般に溶媒中で行われ、反応を
阻害しない溶媒が適宜に選択される。このような溶媒と
しては例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチ
ルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等
のエーテル類、例えばギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル類、例えばジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、トリクレン、1,2−ジクロロエタ
ン等のハロゲン化炭化水素類、例えばn−ヘキサン、ベ
ンゼン、トルエン等の炭化水素類、例えばホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン等のケトン類、例えばアセトニ
トリル、プロピオニトリル等のニトリル類等のほか、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルホスホ
ルアミド、水等が単独または混合溶媒として用いられ
る。化合物(VII)の使用量は化合物(V)またはその反
応性誘導体1モルに対して通常1ないし10モル、好ま
しくは1ないし5モルである。反応は−80ないし20
0℃、好ましくは−40ないし150℃、最も好ましく
は−30ないし100℃の温度範囲で行われる。反応時
間は化合物(V)またはその反応性誘導体及び化合物(V
II)の種類、溶媒の種類(混合溶媒の場合はその混合比
も)、反応温度等に依存し、通常1分ないし72時間、
好ましくは15分ないし24時間である。化合物(V)
の反応性誘導体として酸ハライドを用いた場合は放出さ
れるハロゲン化水素を反応系から除去する目的で脱酸剤
の存在下に反応を行うことができる。このような脱酸剤
としては例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基、例えばト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピリジン、ルチジ
ン、γ−コリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メ
チルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモ
ルホリン等の第3級アミン、例えばプロピレンオキシ
ド、エピクロルヒドリン等のアルキレンオキシド類等が
あげられる。
【0040】このようにして得られる化合物(VIII)は
ついで必要により水酸基の保護基R8を除去した後、環
化することにより化合物(I)を製造することができ
る。本脱保護反応は保護基の種類によって異なるが、公
知の方法を適宜選択して行うことができる。たとえばエ
ーテルを形成する保護基の場合は、酸(例、ギ酸,酢
酸,プロピオン酸,塩酸,硫酸,臭化水素酸,リン酸,
メタンスルホン酸,エタンスルホン酸,p−トルエンス
ルホン酸など)あるいは接触還元[常圧又は加圧下(2
気圧−100気圧)に触媒としてたとえばラネーニッケ
ル、白金、パラジウム、ロジウムなどを用いる]によっ
て、シリルエーテルを形成する保護基の場合は上述の酸
あるいはルイス酸(例、塩化亜鉛,臭化亜鉛,塩化アル
ミニウム,塩化チタンなど)またはフッ化物(例、フッ
化カリウム,フッ化ナトリウム,テトラエチルアンモニ
ウムフルオリド,テトラ−n−ブチルアンモニウムフル
オリドなど)によって、エステルを形成する保護基の場
合は塩基(例、炭酸水素カリウム,炭酸水素ナトリウ
ム,炭酸カリウム,炭酸ナトリウム,水酸化リチウム,
水酸化カリウム,水酸化ナトリウムなど)によって脱保
護することができる。反応は通常溶媒中で行われるがこ
れらの溶媒としては方法Aで用いた溶媒があげられる。
エーテルを形成する保護基又はシリルエーテルを形成す
る保護基の場合化合物(V)1モルに対して酸又はルイ
ス酸の使用量は0.001〜100モル、好ましくは0.
01〜50モルが用いられ、反応温度は−50°〜15
0℃、好ましくは−20°〜100℃である。反応時間
は1分〜72時間、好ましくは15分〜48時間であ
る。
【0041】エステルを形成する保護基の場合その塩基
の使用量は化合物(V)1モルに対して0.01〜50モ
ル、好ましくは0.1〜20モルが用いられ、反応温度
は−20°〜150℃、好ましくは−10〜100℃で
ある。反応時間は1分〜72時間、好ましくは15分〜
48時間である。以上のようにして脱保護基した化合物
(VIII)は環化して化合物(I)に変換する。本反応は
通常溶媒中で行う。このよな溶媒としては方法Aで用い
た溶媒が挙げられる。また反応温度は−10〜200
℃、好ましくは−5〜150℃である。また本反応では
触媒として塩基を用いてもよく、このような塩基として
は方法Aで用いた塩基が挙げられる。さらに本反応では
反応を促進するために、たとえば2−クロロ−3−メチ
ルベンゾオキサゾリウム テトラフルオロボレイト、2
−クロロ−3−エチルベンゾオキサゾリウム テトラフ
ルオロボレイト、2−クロロ−3−メチルベンゾチアゾ
リウム テトラフルオロボレイト、2−クロロ−3−エ
チルベンゾチアゾリウム フルオロボレイト、2−クロ
ロ−1−メチルピリジニウム テトラフルオロボレイ
ト、2−クロロ−1−エチルピリジニウムテトラフルオ
ロボレイトなどを用いてもよい。この反応促進剤の使用
量は化合物(VIII)1モルに対して1〜10モル、好ま
しくは1〜3モルである。また反応促進剤を用いた場合
も塩基を用いる。このような塩基としても方法Aで用い
た塩基が挙げられ、反応温度は−30°〜150℃、好
ましくは−20°〜100℃である。反応時間は1分〜
72時間、好ましくは15分〜48時間である。化合物
(I)のR3,R4のどちらか一方がアシル基、エステル
化されたカルボキシル基または置換基を有していてもよ
いカルバモイル基の場合は次の方法C、D、Eによって
製造することができる。化合物(I)のうちR3またはR
4がアシル基である化合物〔以下化合物(Ib)というこ
ともある〕は方法Cによって製造できる。
【0042】方法C
【化24】 [式中、R4aはアシル基を、R4bはアシル基からカルボ
ニル基またはスルホニル基を除いた基を示し、他の記号
は前記と同意義である。] R4aで示されるアシル基はR4で示されるアシル基を意
味し、R4bで示される「アシル基からカルボニル基また
はスルホニル基を除いた基」における「アシル基」はR
4で示されるアシル基を意味する。
【0043】本反応においては式(Ia)で表わされる化
合物またはその塩〔以下化合物(Ia)ということもあ
る〕を式(IX)又は(X)で表わされる化合物〔以下そ
れぞれ化合物(IX)又は(X)ということもある〕ある
いはそれらの反応性誘導体によってアシル化することに
よって式(Ib)で表わされる化合物〔以下化合物(Ib)
ということもある〕を製造することができる。化合物
(Ia)の塩は化合物(I)の塩として述べた酸付加塩と
同様のものが挙げられる。化合物(IX)の反応性誘導体
としては方法Bで述べた反応性誘導体があげられる。ま
た化合物(X)の反応性誘導体としてはスルホン酸ハラ
イド類(例、スルホニルブロミド,スルホニルクロリド
など)、スルホン酸無水物が用いられ、反応は方法Bで
述べた方法あるいはそれに準ずる方法によって行われ
る。化合物(I)のうちR4がエステル化されたカルボキ
シル基である式(Ic)で表わされる化合物〔以下化合物
(Ic)ということもある〕は方法Dによって製造するこ
とができる。
【0044】方法D
【化25】 [式中、R4cはエステル化されたカルボキシル基を、Q
はハロゲン原子を示し、その他の記号は前記と同意義で
ある。] R4cはR4で示されるエステル化されていてもよいカル
ボキシル基のうち遊離のカルボキシル基以外のものをい
う。Qで示されるハロゲンとしては例えばフッ素、塩
素,臭素,ヨウ素が用いられる。本反応は化合物(Ia)
と式(XI)で表わされる化合物〔以下化合物(XI)とい
うこともある〕とを反応させることにより行われる。化
合物(Ia)の塩としては前記反応Dで用いられる化合物
(Ia)の酸付加塩として述べたものが挙げられる。この
反応は一般に溶媒中で行われ、該溶媒としては方法Bで
用いる溶媒があげられる。また本反応においてはハロゲ
ン化水素が放出されるが、このハロゲン化水素を除去す
る目的で脱酸剤の存在下に反応を行うことができる。こ
のような脱酸剤としては例えば炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム等の無機
塩基、例えばトリエチルアミン、トリプロピルアミン、
トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピ
リジン、ルチジン、γ−コリジン、N,N−ジメチルア
ニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジ
ン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン、例えばプ
ロピレンオキシド、エピクロルヒドリン等のアルキレン
オキシド類等があげられる。化合物(XI)の使用量は化
合物(Ia)1モルに対して1〜20モル、好ましくは1
〜10モルである。反応温度は−30°〜120℃、好
ましくは−20°〜80℃である。反応時間し1分〜7
2時間、好ましくは15分〜48時間である。化合物
(I)のうち置換基を有していてもよいカルバモイル基
を有する化合物(Id)は方法Eによって製造できる。
【0045】方法E
【化26】 [式中、R4dは置換基を有していてもよいカルバモイル
基を、R9、R10およびR11は同一又は異なって水素ま
たはR4で示される置換基を有していてもよいカルバモ
イル基における置換基として述べたものを示し、その他
の記号は前記と同意義である。]
【0046】本法においては化合物(Ic)を式(XII)
で表わされる化合物〔以下化合物(XII)ということも
ある〕と反応させて式(Id)で表わされる化合物または
その塩〔以下化合物(Id)ということもある〕を製造す
ることができる。化合物(Ic)の塩は化合物(I)の塩
として述べた酸付加塩と同様のものが挙げられる。本反
応は一般に溶媒中で行われ、その様な溶媒としては方法
Aで用いた溶媒があげられる。化合物(XII)の使用量
は化合物(Ic)1モルに対して1〜100モル、好まし
くは1〜30である。反応温度は−30〜200℃、好
ましくは−10〜100℃である。反応時間は1分〜7
2時間、好ましくは15分〜48時間である。また化合
物(Ia)に式(XIII)で表わされるイソシアネート誘導
体〔以下化合物(XIII)ということもある〕を反応させ
ることによっても化合物(Id)を製造することができ
る。反応は一般に溶媒中で行われ、該溶媒としては反応
を阻害しない限りいかなるものでもよく、たとえばジオ
キサン,テトラヒドロフラン,ジエチルエーテル,tert
−ブチルエーテル,ジイソプロピルエーテル,エチレン
グリコール−ジメチルエーテルなどのエーテル類、例え
ばギ酸エチル,酢酸エチル,酢酸n−ブチルなどのエス
テル類、たとえばジクロロメタン,クロロホルム,四塩
化炭素,トリクレン,1,2−ジクロロエタンなどのハ
ロゲン化炭化水素類、たとえばn−ヘキサン,ベンゼ
ン,トルエンなどの炭化水素類、たとえばホルムアミ
ド,N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルア
セトアミドなどのアミド類、たとえばアセトン,メチル
エチルケトン,メチルイソブチルケトンなどのケトン
類、たとえばアセトン,メチルエチルケトン,メチルイ
ソブチルケトンなどのケトン類、たとえばアセトニトリ
ル,プロピオニトリルなどのニトリル類などのほか、ジ
メチルスルホキシド,スルホラン,ヘキサメチルホスホ
ルアミドなどが単独または混合溶媒として用いられる。
化合物(XIII)の使用量は化合物(Ia)1モルに対して
1〜30モル、好ましくは1〜15モルである。反応温
度は−20〜150℃、好ましくは−10〜100℃で
ある。反応時間は1分〜72時間、好ましくは15分〜
48時間である。
【0047】方法F
【化27】 〔式中、R12は水素、低級アルキル基、シクロアルキル
基、アラルキル基またはアシル基を、R13,R14は同一
又は異なって水素または低級アルキル基を、R15は水素
または低級アルキル基またはアラルキル基を示し、R16
は低級アルキル基又はアリール基を、他の記号は前記と
同意義である。〕 式(XIV)、(XVII)および(XVIII)中、R12で表わさ
れる低級アルキル基としては例えば、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオ
ペンチル、tert−ペンチル、1−エチルプロピル、ヘキ
シル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−
ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチル
ブチルなど炭素数1〜6のものが挙げられ、なかでもメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチルなど炭素数1〜4のものが好ましい。R12で表わ
されるシクロアルキル基としては例えば、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル等が挙
げられ、中でもシクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシルが好ましい。R12で表わされ
るアラルキル基としてはベンジル、フェネチル、フェニ
ルプロピルなどが挙げられる。
【0048】R12で表わされるアシル基としては「アル
カノイル基、アルケノイル基、シクロアルカンカルボニ
ル基、アルカンスルホニル基などの脂肪族アシル基;ア
ロイル基、アリールアルカノイル基、アリールアルケノ
イル基、アレーンスルホニル基などの芳香族アシル基;
芳香族複素環カルボニル基、芳香族複素環アルカノイル
基などの複素芳香族アシル基;ならびに非芳香族複素環
カルボニル基(脂肪族複素環カルボニル基)などがあげ
られる。「アルカノイル基」は、アルキルカルボニル基
を意味し、その好適な例としては、例えばホルミル、ア
セチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレ
リル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイルなどの
低級アルカノイル基など炭素数1〜8のものが挙げられ
る。「アルケノイル基」は、アルケニルカルボニル基を
意味し、その好適な例としては、例えばアクリロイル、
メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイルなど
のC3-6アルケノイル基が挙げられる。
【0049】「シクロアルカンカルボニル基」は、シク
ロアルキルカルボニル基を意味し、その好適な例として
は、例えばシクロプロパンカルボニル基、シクロブタン
カルボニル基、シクロペンタンカルボニル基、シクロヘ
キサンカルボニル基など炭素数4〜7のものが挙げられ
る。「アルカンスルホニル基」は、アルキルスルホニル
基を意味し、その好適な例としては、例えばメシル、エ
タンスルホニル、プロパンスルホニルなど炭素数1〜4
のものが挙げられる。「アロイル基」は、アリールカル
ボニル基を意味し、その好適な例としては、例えばベン
ゾイル、p−トルオイル、1−ナフトイル、2−ナフト
イルなど炭素数7〜11のものが挙げられる。「アリー
ルアルカノイル基」は、アリール基で置換されたアルキ
ルカルボニル基を意味し、その好適な例としては、例え
ばフェニルアセチル、フェニルプロピオニル、ヒドロア
トロポイル、フェニルブチリルなどのC6-8アリール−
2-5アルカノイル基が挙げられる。「アリールアルケ
ノイル基」は、アリール基で置換されたアルケニルカル
ボニル基を意味し、その好適な例としては、例えばシン
ナモイル、アトロポイルなどのC6-8アリールC3-5アル
ケノイル基が挙げられる。
【0050】「アレーンスルホニル基」は、アリールス
ルホニル基を意味し、その好適な例としては、例えばベ
ンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルなど炭素数
6〜8のものが挙げられる。「芳香族複素環カルボニル
基」の好適な例としては、例えばフロイル、テノイル、
ニコチノイル、イソニコチノイル、ピロールカルボニ
ル、オキサゾールカルボニル、チアゾールカルボニル、
イミダゾールカルボニル、ピラゾールカルボニルなどが
挙げられる。「芳香族複素環アルカノイル基」は、芳香
族複素環基が置換したアルキルカルボニル基を意味し、
その好適な例としては、例えばチエニルアセチル、チエ
ニルプロパノイル、フリルアセチル、チアゾリルアセチ
ル、1,2,4−チアジアゾリルアセチル、ピリジルアセ
チルなどの芳香族複素環−C2-5アルカノイル基が挙げ
られる。「非芳香族複素環カルボニル基」の好適な例と
しては、例えばアゼチジニルカルボニル、ピロリジニル
カルボニル、ピペリジニルカルボニルなどの脂肪族複素
環カルボニルが挙げられる。
【0051】式(XIV),(XV),(XVI)中、R13,R
14,R15,R16で表わされる低級アルキル基としては、
12で表わされる低級アルキルが、R15で表わされるア
ラルキル基としては、R12で表わされるアラルキル基が
挙げられる。R16で表わされるアリール基としては、フ
ェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、アセ
ナフチレニル基が挙げられ、中でも、フェニル、ナフチ
ルが好ましく、これらアリール基は1〜5個置換基を有
していてもよく、該置換基としては、炭素数1〜3個の
アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル)等、炭素
数1〜3個のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ等)、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素)等が挙げられる。
【0052】本法は式(XIV)で表わされる化合物〔以
下化合物(XIV)ということもある〕と式(XV)で表わ
される化合物〔以下化合物(XV)ということもある〕と
を式(XVI)で表わされる化合物〔以下化合物(XVI)と
いうこともある〕の存在下に反応させ式(XVII)で表わ
される化合物〔以下化合物(XVII)ということもある〕
を得る。この反応は一般に溶媒中で行われ、反応を阻害
しない溶媒が適宜選択される。このような溶媒としては
たとえばメタノール,エタノール,プロパノール、イソ
プロパノール、ブタノール,tert−ブタノールなどのア
ルコール類、たとえばジオキサン,テトラヒドロフラ
ン,ジエチルエーテル,tert−ブチルメチルエーテル,
ジイソプロピルエーテル,エチレングリコール−ジメチ
ルエーテルなどのエーテル類、たとえばギ酸エチル,酢
酸エチル,酢酸n−ブチルなどのエステル類、たとえば
ジクロロメタン,クロロホルム,四塩化炭素,トリクレ
ン,1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類、たとえばn−ヘキサン,ベンゼン,トルエンなどの
炭化水素類、たとえばホルムアミド,N,N−ジメチル
ホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミドなどのア
ミド類、たとえばアセトン,メチルエチルケトン,メチ
ルイソブチルケトンなどのケトン類、たとえばアセトニ
トリル,プロピオニトリルなどのニトリル類などのほ
か、ジメチルスルホキシド,スルホラン,ヘキサメチル
ホスホルアミド,水などが単独または混合溶媒として用
いられる。反応温度は−80゜〜150℃、好ましくは
−50゜〜120℃である。化合物(XV)及び(XVI)
の使用量は、化合物(XIV)に対してそれぞれ1〜5モ
ル、好ましくは1〜3モルである。つぎに化合物(XVI
I)のエステルを加水分解、または加水素分解等によ
り、化合物(XVIII)を製造する。
【0053】本加水素分解反応は一般に溶媒中で行わ
れ、反応を阻害しない溶媒が適宜選択される。このよう
な溶媒としては、たとえばメタノール,エタノール,プ
ロパノール,イソプロパノール,ブタノール,tert−ブ
タノールなどのアルコール類、たとえばジオキサン,テ
トラヒドロフラン,ジエチルエーテル,tert−ブチルメ
チルエーテル,ジイソプロピルエーテル,エチレングリ
コール−ジメチルエーテルなどのエーテル類、たとえば
ジクロロメタン,クロロホルム,四塩化炭素,トリクレ
ン,1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素
類、たとえばn−ヘキサン,ベンゼン,トルエンなどの
炭化水素類、たとえばホルムアミド,N,N−ジメチル
ホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミドなどのア
ミド類、たとえばアセトン,メチルエチルケトン,メチ
ルイソブチルケトンなどのケトン類、たとえばアセトニ
トリル,プロピオニトリルなどのニトリル類などのほ
か、ジメチルスルホキシド,スルホラン,ヘキサメチル
ホスホルアミド,水などが単独または混合溶媒として用
いられる。
【0054】また本反応は塩基の存在下に行われる。塩
基としては例えば水酸化リチウム,水酸化カリウム,水
酸化ナトリウム,水酸化バリウムなどの金属水酸化物、
例えば炭酸カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸バリウムな
どが好んで用いられる。本塩基の使用量は化合物(XVI
I)1モルに対して1〜30モル、好ましくは1〜10
モルである。反応温度は一般に−30゜〜150℃、好
ましくは−10゜〜120℃である。反応時間は一般に
15分〜48時間、好ましくは30〜24時間である。
加水素分解反応によって、化合物(XVIII)を製造する
場合、通常触媒を用いて行う。本触媒としては、接触還
元反応に用いるものが好んで用いられ、例えば白金系触
媒(例、酸化白金、白金黒、白金−炭素など)、パラジ
ウム系触媒(例、塩化パラジウム、パラジウム−炭素、
パラジウム−炭酸カルシウム、パラジウム−硫酸バリウ
ムなど)、ロジウム系触媒(例、ロジウム−炭素、ロジ
ウム−アルミナなど)、ルテニウム系触媒(例、酸化ル
テニウム、ルテニウム−炭素など)などが好んで用いら
れ、中でもパラジウム系触媒がとくに好んで用いられ
る。反応は一般に溶媒中で行われ、反応を阻害しない溶
媒が適宜選択される。このような溶媒としてはたとえば
メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノ
ール,ブタノール,tert−ブタノールなどのアルコール
類、たとえばジオキサン,テトラヒドロフラン,ジエチ
ルエーテル,tert−ブチルメチルエーテル,ジイソプロ
ピルエーテル,エチレングリコール−ジメチルエーテル
などのエーテル類、たとえばギ酸エチル,酢酸エチル,
酢酸n−ブチルなどのエステル類、たとえばn−ヘキサ
ン,ベンゼン,トルエンなどの炭化水素類、たとえばホ
ルムアミド,N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジ
メチルアセトアミドなどのアミド類、水などが単独また
は混合溶媒として用いられる。反応温度は一般に、−1
0゜〜120℃、好ましくは0゜〜100℃である。ま
た、本反応は一般に常圧で行われるが場合によっては加
圧下に行ってもよい。この圧力としては1〜200気圧
が好んで用いられる。
【0055】化合物(XVIII)を加熱することにより脱
炭酸して化合物(I)を得ることができる。この反応は
一般に溶媒中で行われ、反応を阻害しない溶媒が適宜選
択される。このような溶媒としてはたとえばメタノー
ル,エタノール,プロパノール,イソプロパノール,ブ
タノール,tert−ブタノールなどのアルコール類、たと
えばジオキサン,テトラヒドロフラン,ジエチルエーテ
ル,tert−ブチルメチルエーテル,ジイソプロピルエー
テル,エチレングリコール−ジメチルエーテルなどのエ
ーテル類、たとえばギ酸エチル,酢酸エチル,酢酸n−
ブチルなどのエステル類、たとえばジクロロメタン,ク
ロロホルム,四塩化炭素,トリクレン,1,2−ジクロ
ロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、たとえばn−ヘ
キサン,ベンゼン,トルエンなどの炭化水素類、たとえ
ばホルムアミド,N,N−ジメチルホルムアミド,N,N
−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、たとえばアセ
トン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトンな
どのケトン類、たとえばアセトニトリル,プロピオニト
リルなどのニトリル類などのほか、ジメチルスルホキシ
ド,スルホラン,ヘキサメチルホスホルアミド,水など
が単独または混合溶媒として用いられる。反応温度は一
般に、0゜〜180℃、好ましくは10゜〜150℃で
ある。反応時間は5分間〜24時間、好ましくは10分
間〜12時間である。前記の各反応において、化合物が
置換基としてアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル
基を有する場合、これらの基にペプチド化学などで一般
的に用いられているような保護基が導入されていてもよ
く、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより
目的化合物を得ることができる。
【0056】アミノ基の保護基としては、例えばホルミ
ル基、C1-6アルキルカルボニル基(例えば、アセチ
ル、エチルカルボニルなど)、ベンジル基、tert−ブチ
ルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、
9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基、アリルオ
キシカルボニル基、フェニルカルボニル基、C1-6アル
キルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニルなど)、C7-10アラルキルカル
ボニル基(例えば、ベンジルカルボニルなど)、トリチ
ル基、フタロイル基、N,N−ジメチルアミノメチレン
基などが用いられる。これらの基は1ないし3個のハロ
ゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ニトロ
基などで置換されていてもよい。カルボキシル基の保護
基としては、例えばC1-6アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−
ブチルなど)、フェニル基、シリル基、ベンジル基、ア
リル基などが用いられる。これらの基は1ないし3個の
ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ニ
トロ基などで置換されていてもよい。
【0057】ヒドロキシル基の保護基としては、例えば
メトキシメチル基、アリル基、tert−ブチル基、C7-10
アラルキル基(例えば、ベンジルなど)、ホルミル基、
1-6アルキルカルボニル基(例えば、アセチル、エチ
ルカルボニルなど)、ベンゾイル基、C7-10アラルキル
カルボニル基(例えば、ベンジルカルボニルなど)、ピ
ラニル基、フラニル基、トリアルキルシリル基などが用
いられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、C1-6アルキル
基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル基、C7-10
アラルキル基(例えば、ベンジルなど)、ニトロ基など
で置換されていてもよい。これらの保護基の除去方法と
しては、自体公知またはこれに準じる方法が用いられる
が、例えば酸、塩基、還元、紫外光、ヒドラジン、フェ
ニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリ
ウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラ
ジウムなどを使用する方法などが用いられる。前記本発
明の各反応によって化合物が遊離の状態で得られる場合
には、常法に従って塩に変換してもよく、また塩として
得られる場合には、常法に従って遊離体またはその他の
塩に変換することもできる。このようにして得られる化
合物(I)は、反応混合物から自体公知の手段、例えば
抽出、濃縮、中和、濾過、再結晶、カラムクロマトグラ
フィー、薄層クロマトグラフィー等の手段を用いること
によって、単離、精製することができる。
【0058】化合物(I)の塩は、それ自体公知の手段
に従い、例えば化合物(I)に前記した無機酸あるいは
有機酸を加えることによって製造することができる。前
記方法Aにおいて原料化合物として用いられる化合物
(III)および化合物(IV)はたとえば米国特許4,58
4,385に記載の方法またはそれに準ずる方法により
製造することができる。前記方法Bにおいて原料化合物
として用いられる化合物(V)は例えばジャーナル・オ
ブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of Medicin
al Chemistry),21,82(1978)またはケミス
トリー・レターズ(Chemistry Letters),166(1
980)に記載の方法またはそれに準ずる方法により製
造することができ、化合物(VI)はたとえばジャーナル
・オブ・オーガニック・ケミストリー(Journal of Org
anic Chemistry),42,3608(1977)に記載
の方法またはそれに準ずる方法により製造することがで
き、また化合物(VII)はジャーナル・オブ・ザ・ケミ
カル・ソサイアティー(Journal of the ChemicalSocie
ty),95,132(1909)に記載の方法またはそ
れに準ずる方法によって製造することができる。
【0059】化合物(I)は上記製造法の他アメリカ特
許(US−4,584,385)に記載の方法またはそれ
に準ずる方法によっても製造することができる。化合物
(I)は上記のように化学的製造法によって製造するこ
とができるが微生物を利用することによっても製造する
ことができる。化合物(I)の一つであるインドールマ
イシンは例えば K. V. Rao;Antibiotics and Chemothe
rapy(Washington, D. C. ),10 312(196
0)。W. S. Marsh et. al;ibid.,10 316(19
60)Schach von Wittenau, M. et. al.;J. Am. Che
m. Soc. 83,4678(1961),ibid,85
425(1963)に記載の方法により、生産菌として
Streptomyces griseus subsp. griseus ATCC12
64(American Type Culture Collection Catalogue o
f Bacteria & Bacteriophages, 18th edition,199
2)等を用いることによって製造することができる。ま
た生産菌として新規なストレプトミセス・エスピー H
C−21株を用いて製造することもできる。
【0060】本発明のインドールマイシンの製造法にお
いて用いられる微生物は日本国北海道旭川市天人峡の土
壌から分離したストレプトミセス・エスピー HC−2
1株(Streptomyces sp. HC−21;以下「HC−2
1株」と称することもある)である。HC−21株につ
いて、インターナショナル・ジャーナル・オブ・システ
マティック・バクテリオロジー(International Journa
l of Systematic Bacteriology),16(3),313
−340(1960)記載の方法に準じて検討した性状
は下記のとおりである。なお、培地上の所見は、特に記
載しないかぎり28℃において14日間培養し、観察し
たものである。
【0061】(I)形態的特徴 気菌糸は、よく伸長分枝した基生菌糸から単純分枝状に
伸長しており、その先端に形成された胞子連鎖(通常1
0〜50個以上)は緩やかな波状または鍵状を呈する。
輪生糸は認められない。胞子は円筒形(1.1〜1.2×
1.4〜1.5μm)を示し、その表面は刺状である。 (II)培養的性質 各種培地における生育の程度(G)、気菌糸の生育及び
色調(AM)、裏面の色調(R)、可溶性色素の有無及
び色調(SP)などについて以下に列記する。色の記載
について( )で示す標準色調記号は、コンティナー・
コーポレーション・オブ・アメリカ(Container Corpor
ation of America)のザ・カラー・ハーモニー・マニュ
アル(The Color Harmony Manual)第4版、1958年
によった。
【0062】
【表1】
【0063】 (III)生理学的性質 (a) 生育温度範囲 : 11〜29℃ 最適生育温度範囲 : 18〜24℃ (b) 硝酸塩の還元 : 弱い陽性 (c) ゼラチンの液化 : 陰性 (グルコース・ペプトン・ゼラチン培地) (d) 澱粉の加水分解 : 陰性 (e) 脱脂乳の凝固 : 陰性 脱脂乳のペプトン化 : 陰性 (f) メラニン様色素の生成 チロシン寒天培地 : 陰性 ペプトン・酵母エキス・ : 陰性 鉄 寒天培地 (g) 炭素源の資化性 (プリードハム・ゴットリープ寒天培地) L−アラビノース : − (注)++:比較的良好な生育 D−キシロース : − + :生育を認める D−グルコース : ++ ± :+又は−の判定が困難 D−フラクトース : + − :生育せず シュクロース : − イノシトール : − L−ラムノース : ++ ラフィノース : − D−マンニット : − 対 照 : −
【0064】(IV)菌体分析 長谷川らの方法(Journal of General Applied Microbi
ology 29,319−322(1983))に準じて分
析したところ、菌体の塩酸加水分解液中のジアミノピメ
リン酸は、LL−体であった。以上の結果から本菌株
は、気菌糸の色は淡黄褐色から灰褐色を呈し、胞子連鎖
は緩やかな波状または鍵状であり、胞子表面は刺状を示
すこと及びジアミノピメリン酸がLL−体であるなどの
諸性質から判断するとストレプトマイセス(Streptomyc
es)属に属することが明かであり、ストレプトマイセス
・エスピー HC−21(Streptomyces sp. HC−2
1)と称することにした。上記ストレプトミセス・エス
ピー HC−21株はL−ラムノースを資化し、胞子表
面は刺状を呈するという特徴を有する。上記ストレプト
ミセス・エスピー HC−21株は財団法人発酵研究所
に平成8年6月12日から寄託番号IFO−15984
として寄託されており、又本微生物は、日本国通商産業
省工業技術院生命工学研究所(FRI,日本国茨城県つ
くば市谷田部町東1丁目1番3号)に平成8年6月25
日から寄託番号FERMBP−5571として寄託され
ている。ストレプトミセス属菌は、微生物の一般的性質
として自然的または変異剤によって変異を起こし得る。
たとえばX線、ガンマー線、紫外線等の放射線の照射、
更には単胞子分離、種々の薬剤による処理または薬剤を
含有する培地上での培養、その他の手段で変異させて得
られる多くの変異株、あるいは自然的に得られる突然変
異株であっても、インドールマイシンを生産する性質を
有するものはすべて本発明の方法に利用し得る。
【0065】本発明方法の培養に用いられる培地は用い
られる菌株が利用し得る栄養源を含むものなら、液状で
も固状でもよいが、大量を処理するときには液体培地を
用いるのがより適当である。培地には同化し得る栄養
源、消化し得る窒素源、無機物質、微量栄養素を適宜配
合される。炭素源としては、たとえばブドウ糖、乳糖、
ショ糖、麦芽糖、デキストリン、でん粉、グリセリン、
マンニトール、ソルビトール、油脂類(例、大豆油、オ
リーブ油、ヌカ油、ゴマ油、ラード油、チキン油な
ど)、窒素源としては、たとえば肉エキス、酵母エキ
ス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・スチープ・リカー、ペ
プトン、綿実粉、廃糖蜜、尿素、アンモニウム塩類
(例、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アン
モニウム、酢酸アンモニウムなど)その他が用いられ
る。さらにナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネ
シウムなどを含む塩類、鉄、マンガン、亜鉛、コバル
ト、ニッケルなどの金属塩、りん酸、ホウ酸などの塩類
や酢酸、プロピオン酸などの有機酸の塩類が適宜用いら
れる。その他、アミノ酸(例、グルタミン酸、アスパラ
ギン酸、アラニン、リジン、バリン、メチオニン、プロ
リン等)、ビタミン類(例、B1、B2、ニコチン酸、B
12、C等)、核酸類(例、プリン、ピリミジンおよびそ
の誘導体)等を含有させてもよい。もちろん培地の pH
を調節する目的で無機または有機の酸、アルカリ類、緩
衝剤等を加え、あるいは消泡の目的で油脂類、表面活性
剤等の適量を添加される。
【0066】培養の手段は静置培養でも、振盪培養ある
いは通気撹拌培養法等の手段を用いてもよい。大量の処
理には、いわゆる深部通気撹拌培養によるのが望ましい
ことはいうまでもない。培養の条件は培地の状態、組
成、菌株の種類、培養の手段によって一定しないのは当
然であるが、それらは通常15℃〜26℃の温度で、初
発 pH約5〜9付近に選択するのがよい。とりわけ、培
養中期の温度は20℃〜25℃、また初発pHは約6〜
8の条件が望ましい。培養時期も前記の諸条件により一
定しないが、該生理活性物質濃度が最大となるまで培養
するのがよい。これに要する時間は液体培地を用いる振
盪培養または通気撹拌培養の場合は通常約1〜10日間
程度である。生成した生理活性物質インドールマイシン
は、その化学的性質に従って培養物から抽出、精製する
ことが可能である。
【0067】インドールマイシンは、培養液中および菌
体中に生産されるので、培養物からろ過または遠心分離
によって培養液と菌体とに分離し、得られた濾液又は遠
心上清液から有機溶媒を用いて抽出し、または菌体から
有機溶媒を用いて抽出し、それぞれの抽出液からまたは
両者を合せた抽出液から精製することができる。なお、
工業的には、菌体分離操作を省略して、培養物に直接、
メタノール、アセトン、ブタノール、酢酸エチルなどの
有機溶媒を添加して得られる抽出液から精製する方がよ
り有利なことは言うまでもない。インドールマイシン
は、弱塩基性脂溶性物質であるので、培養液から採取す
る際には、通常これらと類縁の微生物代謝産物を採取す
る際に用いられる分離・精製の手段を適量利用すること
ができる。たとえば、夾雑物との溶解度の差を利用する
方法、あるいは活性炭、非イオン性ハイポーラス樹脂、
シリカゲル、アルミナ、デキストランゲル等の各種担体
を用いるクロマトグラフィーなど、それぞれ単独または
組み合わせて利用する方法などが用いらる。
【0068】培養物からインドールマイシンを単離採取
する方法を具体的に説明すると、まず培養液から濾過に
よって菌体を除去し、得られた上澄液を pHを調整し、
さらに酢酸エチルのような溶媒を加えて、よく撹拌し酢
酸エチル層が得られる。得られた有機層をアルカリ、
酸、水で順次洗浄した後、濃縮し、得られた濃縮液をシ
リカゲルのカラムクロマトグラフィーにかける。展開溶
媒としては、例えばクロロホルム−メタノールまたはヘ
キサン−アセトンの混合溶媒が用いられる。有効画分を
集めて濃縮した後、Sephadex LH−20のクロマトグ
ラフィーに付す。展開溶媒としてはメタノールあるいは
ヘキサン−トルエン−メタノール、ヘキサン−塩化メチ
レン−メタノール等の混合溶媒系が用いられる。有効画
分を含む溶出液は濃縮後、更に分取高速液体クロマトグ
ラフィーを用いて精製される。ここで用いられるカラム
充填剤としては、ODS−SH343 S−15(山村
化学研究所製)が、溶媒系としては、0.02Mリン酸
緩衝液,pH6.3,26%CH3CNが挙げられる。
【0069】
【発明の実施の形態】以下に実施例、実験例、製剤例を
示して、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。なお、”室温”は約1
5℃〜30℃を意味する。
【実施例】
実施例1 酵母エキス・麦芽エキス寒天からなる斜面培地上に予め
十分に生育したストレプトミセス・エスピー HC−2
1株の一白金耳を、グルコース2%,可溶性澱粉3%,
コーンスチープリカー1%,生大豆粉1%,ポペプトン
0.5%,塩化ナトリウム0.3%および沈降性炭酸カル
シウム0.5%からなる pH7.0の種培養培地500ml
を分注滅菌した2L 容坂口フラスコに接種して、往復振
盪機上で24℃で2日間培養した。この培養液500ml
にグルコース2.0%,可溶性澱粉3.0%,脱脂大豆粉
1.0%,コーン・スチープリカー0.3%,酵母エキス
0.1%,ポリペプトン0.5%,オートミールアガー
0.2%,塩化ナトリウム0.3%,沈降性炭酸カルシウ
ム0.5%,アクトコール0.05%及びシリコーン0.
05%からなる pH7.0の主培養培地120L を注入
し、滅菌した200L 容発酵槽に移植し、温度24℃、
内圧1.1kg/cm2, 通気120L/min, 撹拌120rpm
の条件下で90時間培養を行なった。
【0070】得られた培養液120L をハイフロスーパ
ーセルを用いて濾過し、濾液110L を得た。得られた
濾液を希硫酸で pH3.0に調整し、等量の酢酸エチル
を添加、十分に撹拌した後に酢酸エチル層80L を得
た。この酢酸エチル層を30Lの2%NaHCO3 溶液、
次いで30L の0.02N・HCl 溶液で洗浄し、さら
に十分に水洗した後に、酢酸エチル層を減圧濃縮し、濃
縮物約30gを得た。この濃縮液をシリカゲルカラム
(0.8L)に通し、有効成分を吸着させ、次いでヘキサ
ン−アセトン(80:20)4L ,ヘキサン−アセトン
(50:50)4L,さらにヘキサン−アセトン(2
0:80)4L で順次溶出した。有効画分を合して減圧
濃縮し、濃縮物1.53gを得た。この濃縮物−メタノ
ール溶液を、メタノールで予じめよく洗ったセファデッ
クスLH−20(ファルマシア社製,スエデーン)のカ
ラム(2L)に通し、1.3L から1.7L までの有効溶
出画分を集めて減圧濃縮して粉末490mgを得た。これ
をさらに分取用、液体クロマトグラフィー(日立製作
所,モデルL−6250検出器L−4000,YMC−
Pack,ODS SH343 S−15 120A,21
4nm)を用いて、0.02Mリン酸緩衝液,pH6.3−
26%CH3CN溶媒系で展開(20ml/分,分画20m
l)することによって、有効画分(分画No. 30〜3
9)を得た。次いでCH3CN除去、水洗後、再度酢酸
エチルで抽出し、酢酸エチル層を減圧濃縮することによ
ってインドールマイシン結晶315mgを得た。 元素分析値 C141532として 計算値:C,65.35; H,5.88; N,16.33 実測値;C,65.14; H,5.87; N,16.07 物理化学的性質もインドールマイシンのそれとよく一致
した。
【0071】実施例2 (5S)−2−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−
メチル)アミノ−5−〔(1R)−1−(インドール−
3−イル)エチル〕−2−オキサゾリン−4−オン インドールマイシン(100mg)のテトラヒドロフラン
(5ml)溶液を−30℃に冷却下し、トリエチルアミン
(0.217ml)ついでカルボベンゾオキシクロリド
(0.167ml)を滴加した。−30℃から徐々に0℃
に昇温して80分間撹拌した。酢酸エチルを加え、水、
炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、食塩水で順次洗浄後乾
燥(MgSO4)した。溶媒を留去しイソプロピルエーテ
ルから結晶化し標題化合物を得た(115mg,75.5
%)。mp 136−138℃。 IR(KBr)cm-1:3299,1748。1 H NMR(CDCl3)δ:1.39(3H,d,J=7.2Hz), 3.34
(3H,s), 3.81-3.93(1H,m), 5.10(1H,d,J=2.8Hz), 5.31
(2H,s), 6.97-7.40(8H,m), 7.62(1H,d,J=7.4Hz),7.95(1
H,bs)。
【0072】実施例3 実施例2と同様にして以下の化合物を製造した。 (5S)−2−(N−エトキシカルボニル−N−メチ
ル)アミノ−5−〔(1R)−1−(インドール−3−
イル)エチル〕−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3293,1769,1738。1 H NMR(CDCl3)δ:1.34(3H,d,J=7.0Hz),1.41
(3H,t,J=7.2Hz),3.32(3H,s), 3.88(1H,m),4.35(2H,q,
J=7.2Hz),5.10(1H,d,J=2.6Hz),7.07-7.26(3H,m),7.3
6(1H,d,J=8.2Hz),7.67(1H,d,J=8.2Hz),8.15(1H,bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−(N−イソプロポキシカルボニル−
N−メチル)アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3272,1732。1 H NMR(CDCl3)δ:1.36(6H,d,J=6.4Hz),1.43
(3H,d,J=7.4Hz),3.31(3H,s),3.91(1H,m),5.08(1H,
m),5.12(1H,d,J=2.6Hz),7.07-7.35(3H,m),7.37(1H,
d,J=8.0Hz),7.67(1H,d,J=7.8Hz),8.17(1H,bs)。 (5S)−2−〔N−(2−エチルヘキシルオキシカル
ボニル)−N−メチル〕アミノ−5−〔(1R)−1−
(インドール−3−イル)エチル〕−2−オキサゾリン
−4−オン IR(KBr)cm-1:3298,1769.1742。1 H NMR(CDCl3)δ:0.90(6H,t,J=7.6Hz),1.26
-1.60(9H,m),3.29(3H,s),3.90(1H,m),4.19(2H,d,J=
5.8Hz),5.12(1H,d,J=3.0Hz),7.06-7.38(4H,m),7.66
(1H,d,J=7.6Hz),8.14(1H,bs)。
【0073】(5S)−2−〔N−(4−アセトキシベ
ンジルオキシカルボニル)−N−メチル〕アミノ−5−
〔(1R)−1−(インドール−3−イル)エチル〕−
2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3333,1746。1 H NMR(CDCl3)δ:1.24(3H,d,J=7.4Hz),2.41
(3H,s),3.50(3H,s),3,80(1H,m),5.09(1H,d,J=2.8H
z),5.30(2H,s),6.52(1H,d,J=2.2Hz),7.03-7.46(7H,
m),7.57(1H,d,J=7.6Hz),8.56(1H,bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−〔N−(4−ニトロベンジルオキシ
カルボニル)−N−メチル〕アミノ−2−オキサゾリン
−4−オン IR(KBr)cm-1:3299,1773,1746。1 H NMR(CDCl3)δ:1.44(3H,d,J=7.2Hz),3.35
(3H,s),3.90(1H,m),5.15(1H,d,J=2.6Hz),5.37(2H,
s),7.03-7.24(3H,m),7.37(1H,d,J=8.2Hz),7.47(2H,
d,J=8.8Hz),7.64(1H,d,J=8.4Hz),8.10(1H,bs),8.14
(2H,d,J=8.8Hz)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−(N−メチル−N−フェノキシカル
ボニル)アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3281,1779,1746。1 H NMR(CDCl3)δ:1.45(3H,d,J=7.2Hz),3.47
(3H,s),3.91(1H,m),5.15(1H,d,J=3.0Hz),7.03-7.49
(9H,m),7.67(1H,d,J=7.4Hz),8.05(1H,bs)。
【0074】実施例4 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−〔N−(N−(4−メトキシフェニ
ル)カルバモイル)−N−メチル〕アミノ−2−オキサ
ゾリン−4−オン インドールマイシン(150mg)とジクロロメタン(3
ml)の混合物に、氷冷下4−メトキシフェニルイソシア
ネート(261mg)を加えた。室温で2時間撹拌した後
溶媒を留去した。残留物にイソプロピルエーテルを加え
ることにより、標題化合物を結晶として得た(213m
g,89.9%)。 IR(KBr)cm-1:3382,1717。1 H NMR(CDCl3)δ:1.48(3H,d,J=7.0Hz),3.34
(3H,s),3.78(3H,s),3.95(1H,m),5.08(1H,d,J=3.0H
z),6.83(2H,d,J=9.2Hz),7.11-7.40(6H,m),7.67(1H,
d,J=8.4Hz),8.21(1H,bs),11.21(1H,bs)。
【0075】実施例5 実施例4と同様にして以下の化合物を製造した。 (5S)−2−〔N−(N−(4−クロロフェニル)カ
ルバモイル)−N−メチル〕アミノ−5−〔(1R)−
1−(インドール−3−イル)エチル〕−2−オキサゾ
リン−4−オン IR(KBr)cm-1:3372,1713。1 H NMR(CDCl3)δ:1.49(3H,d,J=7.4Hz),3.34
(3H,s),3.97(1H,m),5.09(1H,d,J=3.2Hz),7.15-7.47
(8H,m),7.67(1H,d,J=7.4Hz),8.17(1H,bs),11.48(1H,
bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−〔N−(N−(2−フェニルエチ
ル)カルバモイル)−N−メチル〕アミノ−2−オキサ
ゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3243,1713。1 H NMR(CDCl3)δ:1.44(3H,d,J=7.4Hz),2.82
(2H,t,J=8.0Hz),3.28(3H,s),3.47(2H,m),3.91(1H,m),5.
02(1H,d,J=3.0Hz),7.11-7.40(9H,m),7.65(1H,d,J=7.8H
z),8.15(1H,bs),9.33(1H,bs)。
【0076】(5S)−2−〔N−(N−(2,4−ジ
メトキシフェニル)カルバモイル)−N−メチル〕アミ
ノ−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イル)エ
チル〕−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3397,1711。1 H NMR(CDCl3)δ:1.45(3H,d,J=7.2Hz),3.37
(3H,s),3.79(3H,s),3.89(3H,s),3.92(1H,m),5.07(1
H,d,J=2.8Hz),6.42-6.47(2H,m),7.14-7.26(3H,m),7.
39(1H,d,J=7.4Hz),7.69(1H,d,J=6.8Hz),7.90(1H,d,J=
9.2Hz),8.14(1H,bs),11.45(1H,bs)。 (5S)−2−〔N−(N−(7−エトキシカルボニル
ヘプチル)カルバモイル)−N−メチル〕アミノ−5−
〔(1R)−1−(インドール−3−イル)エチル〕−
2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3235,1716。1 H NMR(CDCl3)δ:1.17-1.32(9H,m),1.45(3
H,d,J=7.4Hz),1.50-1.72(4H,m),2.30(2H,t,J=7.4H
z),3.20(2H,m),3.28(3H,s),4.13(2H,q,J=7.0Hz),5.
02(1H,d,J=3.0Hz),7.10-7.25(3H,m),7.38(1H,d,J=7.6
Hz),7.65(1H,d,J=7.8Hz),8.34(1H,bs),9.18(1H,b
s)。
【0077】実施例6 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−〔N−(4−トリフルオロメチルベ
ンゾイル)−N−メチル〕アミノ−2−オキサゾリン−
4−オン インドールマイシン(150mg)、トリエチルアミン
(325μl)、4−ジメチルアミノピリジン(39.8
mg)、テトラヒドロフラン(10ml)の混合物に、氷冷
下かき混ぜながら4−トリフルオロメチルベンゾイルク
ロリド(260μl)を加えた。0℃で30分間撹拌
し、酢酸エチルを加えた後、水、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後乾燥(MgSO4)し
た。溶媒を留去し残留物をシリカゲルクロマトグラフィ
ーに付し、ヘキサン−アセトン(4:1)で溶出して、
標題化合物を得た(176mg,70.4%)。mp 1
46−148℃。 IR(KBr)cm-1:3390,1749,1714。1 H NMR(CDCl3)δ:1.42(3H,d,J=7.2Hz),3.41
(3H,s),3.77-3.89(1H,m),4.92(1H,d,J=2.8Hz),6.64
(1H,d,J=2.0Hz),7.13-7.56(8H,m),8.03(1H,bs)。
【0078】実施例7 実施例6と同様にして以下の化合物を製造した。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−〔N−(2−トリフルオロメチルベ
ンゾイル)−N−メチル〕アミノ−2−オキサゾリン−
4−オン IR(KBr)cm-1:3287,1748,1717。1 H NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,d,J=7.2Hz),3.51
(3H,s),3.68(1H,m),4.87(1H,d,J=2.8Hz),6.60(1H,d,
J=1.8Hz),7.08-7.26(3H,m),7.36-7.61(5H,m),8.02(1
H,bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−〔N−(3−トリフルオロメチルベ
ンゾイル)−N−メチル〕アミノ−2−オキサゾリン−
4−オン IR(KBr)cm-1:3335,1715。1 H NMR(CDCl3)δ:1.37(3H,d,J=7.2Hz),3.41
(3H,s),3.78(1H,m),4.91(1H,d,J=3.4Hz),6.62(1H,d,
J=2.2Hz),7.11-7.40(5H,m),7.51(1H,d,J=8.0Hz),7.7
3(1H,d,J=7.4Hz),7.78(1H,s),8.00(1H,bs)。
【0079】(5S)−2−〔N−(4−フルオロベン
ゾイル)−N−メチル〕アミノ−5−〔(1R)−1−
(インドール−3−イル)エチル〕−2−オキサゾリン
−4−オン IR(KBr)cm-1:3300,1741,1707。1 H NMR(CDCl3)δ:1.44(3H,d,J=7.4Hz),3.38
(3H,s),3.76-3.90(1H,m),4.93(1H,d,J=3.0Hz),6.76
(1H,d,J=2.4Hz),6.92-7.00(2H,m),7.09-7.27(4H,m),
7.40(1H,d,J=8.0Hz),7.56(1H,d,J=7.2Hz),8.13(1H,b
s)。 (5S)−2−〔N−(4−クロロベンゾイル)−N−
メチル〕アミノ−5−〔(1R)−1−(インドール−
3−イル)エチル〕−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3296,1746,1705。1 H NMR(CDCl3)δ:1.42(3H,d,J=7.4Hz),3.38
(3H,s),3.75-3.86(1H,m),4.93(1H,d,J=3.0Hz),6.70
(1H,d,J=2.6Hz),7.09-7.28(6H,m),7.40(1H,d,J=7.8H
z),7.55(1H,d,J=8.0Hz),8.09(1H,bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−〔N−(4−メチルベンゾイル)−
N−メチル〕アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3300,1744,1703。1 H NMR(CDCl3)δ:1.36(3H,d,J=7.4Hz),2.39
(3H,s),3.38(3H,s),3.71-3.83(1H,m),4.89(1H,d,J=
3.0Hz),6.59(1H,d,J=2.2Hz),7.06-7.38(7H,m),7.50
(1H,d,J=8.4Hz),8.00(1H,bs)。
【0080】(5S)−5−〔(1R)−1−(インド
ール−3−イル)エチル〕−2−〔N−(4−メトキシ
ベンゾイル)−N−メチル〕アミノ−2−オキサゾリン
−4−オン IR(KBr)cm-1:3299,1744,1701。1 H NMR(CDCl3)δ:1.39(3H,d,J=7.4Hz),3.38
(3H,s),3.82(3H,s),4.91(1H,d,J=2.8Hz),6.67(1H,d,
J=2.2Hz),6.81(2H,d,J=8.8Hz),7.06-7.26(3H,m),7.3
6(2H,d,J=8.8Hz),7.52(1H,d,J=7.4Hz),8.01(1H,bs)。 (5S)−2−(N−シンナモイル−N−メチル)アミ
ノ−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イル)エ
チル〕−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3395,1753,1682,
1615。1 H NMR(CDCl3)δ:1.46(3H,d,J=7.2Hz),3.38
(3H,s),3.88-3.99(1H,m),5.14(1H,d,J=3.0Hz),7.06-
7.82(12H,m),7.96(1H,bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−(N−メチル−N−ニコチノイル)
アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3277,1748,1703。1 H NMR(CDCl3):1.48(3H,d,J=7.4Hz),3.37(3
H,s),3.79-3.92(1H,m),4.95(1H,d,J=3.4Hz),6.80(1
H,d,J=2.2Hz),7.09-7.58(6H,m),8.12(1H,d,J=2.2H
z),8.40(1H,bs),8.63(1H,dd,J=1.8,4.8Hz)。
【0081】(5S)−5−〔(1R)−1−(インド
ール−3−イル)エチル〕−2−(N−メチル−N−フ
ェニルアセチル)アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3300,1724。1 H NMR(CDCl3)δ:1.45(3H,d,J=7.0Hz),3.25
(3H,s),3.85-3.99(1H,m),4.10(1H,d,J=16.6Hz),4.25
(1H,d,J=16.6Hz),5.05(1H,d,J=2.8Hz),6.98-7.39(9H,
m),7.63(1H,d,J=8.6Hz),8.18(1H,bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−〔N−メチル−N−(2−チオフェ
ン)カルボニル〕アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3289,1739,1672。1 H NMR(CDCl3)δ:1.48(3H,d,J=7.4Hz),3.37
(3H,s),3.81-3.90(1H,m),4.99(1H,d,J=3.0Hz),6.87-
7.66(8H,m),8.08(1H,bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−〔N−メチル−N−(2−チエニ
ル)アセチル〕アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3298,1726。1 H NMR(CDCl3)δ:1.49(3H,d,J=7.2Hz),3.26
(3H,s),3.88-3.99(1H,m),4.34(1H,d,J=17.6),4.51(1
H,d,J=17.6),5.09(1H,d,J=3.2Hz),6.80-7.22(6H,m),
7.38(1H,d,J=7.4Hz),7.64(1H,d,J=7.6Hz),8.17(1H,b
s)。 (5S)−2−(N−ヘプタノイル−N−メチル)アミ
ノ−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イル)エ
チル〕−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3275,1732。1 H NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t,J=6.2Hz),1.18
-1.33(6H,m),1.47(3H,d,J=7.2Hz),1.55-1.63(2H,m),
2.84(2H,q,J=5.4Hz),3.26(3H,s),3.87-3.99(1H,m),
5.07(1H,d,J=3.0Hz),7.09-7.25(3H,m),7.38(1H,d,J=
7.4Hz),7.65(1H,d,J=7.4Hz),8.14(1H,bs)。
【0082】(5S)−2−(N−シクロヘキシルカル
ボニル−N−メチル)アミノ−5−〔(1R)−1−
(インドール−3−イル)エチル〕−2−オキサゾリン
−4−オン IR(KBr)cm-1:3320,1717。1 H NMR(CDCl3)δ:1.11-1.39(6H,m),1.50(3
H,d,J=7.2Hz),1.53-1.83(4H,m),3.23(3H,s),3.46-3.
60(1H,m),3.85-3.99(1H,m),5.06(1H,d,J=3.0Hz),7.0
9-7.24(3H,m),7.37(1H,d,J=7.0Hz),7.65(1H,d,J=7.6H
z),8.11(1H,bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−(N−メチル−N−ピバロイル)ア
ミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3287,1736,1624。1 H NMR(CDCl3)δ:1.12(9H,s),1.47(3H,d,J=
7.4Hz),3.16(3H,s),3.90(1H,m),5.02(1H,d,J=3.0H
z),7.08-7.26(3H,m),7.36(1H,d,J=7.2Hz),7.64(1H,
d,J=7.2Hz),8.27(1H,bs)。 (5S)−2−(N−アセチル−N−メチル)アミノ−
5−〔(1R)−1−(インドール−3−イル)エチ
ル〕−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3378,1750,1722。1 H NMR(CDCl3)δ:1.47(3H,d,J=7.0Hz),2.48
(3H,s),3.25(3H,s),3.94(1H,m),5.08(1H,d,J=3.4H
z),7.09-7.22(3H,m),7.38(1H,d,J=7.4Hz),7.65(1H,
d,J=8.0Hz),8.15(1H,bs)。
【0083】(5S)−5−〔(1R)−1−(インド
ール−3−イル)エチル〕−2−(N−イソブチリル−
N−メチル)アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3300,1736,1725。1 H NMR(CDCl3)δ:0.86(3H,d,J=7.0Hz),1.07
(3H,d,J=6.8Hz),1.50(3H,d,J=7.4Hz),3.24(3H,s),3.
86(1H,m),3.94(1H,m),5.05(1H,d,J=3.0Hz),7.09-7.2
3(3H,m),7.36(1H,d,J=7.4Hz),7.64(1H,d,J=7.4Hz),
8.13(1H,bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−(N−メチル−N−プロピオニル)
アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3381,1736,1723。1 H NMR(CDCl3)δ:1.05(3H,t,J=7.2Hz),1.47
(3H,d,J=7.2Hz),2.87(2H,m),3.26(3H,s),3.88-4.00
(1H,m),5.06(1H,d,J=3.0Hz),7.09-7.25(3H,m),7.38
(1H,d,J=7.4Hz),7.64(1H,d,J=7.4Hz),8.13(1H,bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−(N−メチル−N−パルミトイル)
アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3370,1726。1 H NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t,J=6.6Hz),1.16
-1.19(26H,m),1.46(3H,d,J=7.2Hz),2.82(2H,m),3.25
(3H,s),3.91(1H,m),5.06(1H,d,J=3.2Hz),7.09-7.21
(3H,m),7.37(1H,d,J=7.4Hz),7.64(1H,d,J=7.8Hz),8.
12(1H,bs)。
【0084】実施例8 (5S)−2−〔N−(2−ベンジルオキシベンゾイ
ル)−N−メチル〕アミノ−5−〔(1R)−1−(イ
ンドール−3−イル)エチル〕−2−オキサゾリン−4
−オン インドールマイシン(400mg)、トリエチルアミン
(868μl)、4−ジメチルアミノピリジン(106m
g)、テトラヒドロフラン(20ml)の混合物に氷冷下
かき混ぜながら2−ベンジルオキシベンゾイルクロリド
(1.15g)を滴加した。40分間0℃で撹拌した
後、酢酸エチルを加え、水、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、乾燥(MgSO4)し
た。溶媒を留去し残留物をシリカゲルクロマトグラフィ
ーに付しヘキサン−アセトン(5:1)で溶出し標題化
合物を得た(534mg,73.3%)。 IR(KBr)cm-1:3303,1744,1701。1 H NMR(CDCl3)δ:1.15(3H,d,J=7.0Hz),3.40
(3H,s),3.65(1H,m),4.68(1H,d,J=2.6Hz),4.97(2H,
s),6.28(1H,d,J=2.6Hz),6.89(1H,d,J=8.4Hz),7.04-
7.50(12H,m),7.85(1H,bs)。
【0085】実施例9 (5S)−2−〔N−(2−ヒドロキシベンゾイル)−
N−メチル〕アミノ−5−〔(1R)−1−(インドー
ル−3−イル)エチル〕−2−オキサゾリン−4−オン (5S)−2−〔N−(2−ベンジルオキシベンゾイ
ル)−N−メチル〕アミノ−5−〔(1R)−1−(イ
ンドール−3−イル)エチル〕−2−オキサゾリン−4
−オン(420mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶
液に10%パジウム−炭素(300mg)を加え接触還元
した。ついで触媒を濾去し、濾液の溶媒を留去した。残
留物をエーテルで処理して標題化合物を結晶として得た
(104mg,30.7%)。 IR(KBr)cm-1:3430,3250,1752,
1649。1 H NMR(DMSO−d6):1.38(3H,d,J=7.4Hz),2.
59(3H,s),3.56(1H,m),4.77(1H,d,J=3.0Hz),6.89-7.8
4(9H,m),10.62(1H,bs),10.87(1H,bs)。
【0086】実施例10 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−〔N−(1−ピペリジノカルボニ
ル)−N−メチル〕アミノ−2−オキサゾリン−4−オ
ン インドールマイシン(150mg)、トリエチルアミン
(324μl)、テトラヒドロフラン(7.0ml)の混合
物に0℃でクロロギ酸4−ニトロフェニルエステル(3
53mg)を加えた。0℃で15分間かき混ぜた後、ピペ
リジン(173μl)を加えた。0℃でさらに8分間か
き混ぜ酢酸エチルを加えた。水、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後乾燥(MgSO4)し
た。溶媒を留去し残留物をシリカゲルクロマトグラフィ
ーに付しヘキサン−アセトン(3:1)で溶出し標題化
合物を得た(154mg,71.6%)。 IR(KBr)cm-1:3279,1698。1 H NMR(CDCl3)δ:1.20-1.75(9H,m),3.09-3.
35(5H,m),3.40-3.70(2H,m),3.88(1H,m),4.99(1H,d,J
=2.6Hz),7.10-7.19(3H,m),7.34(1H,d,J=7.4Hz),7.67
(1H,d,J=8.4Hz),8.17(1H,bs)。
【0087】実施例11 (5S)−2−〔N−(N−ベンジルオキシカルボニル
−L−アラニル)−N−メチル〕アミノ−5−〔(1
R)−1−(インドール−3−イル)エチル〕−2−オ
キサゾリン−4−オン N−ベンジルオキシカルボニル−L−アラニン(893
mg)、トリエチルアミン(1.11ml)、テトラヒドロ
フラン(10ml)の混合物に−15℃でクロロギ酸エチ
ル(381μl)を滴加した。−15℃で5分間かきま
ぜた後、インドールマイシン(257mg)を加えた。室
温にもどして40分間かき混ぜ酢酸エチルを加え、水、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄
後乾燥(MgSO4)した。溶媒を留去し残留物をシリカ
ゲルクロマトグラフィーに付しヘキサン−アセトン
(4:1)で溶出して標題化合物を得た(387mg,8
3.3%)。 IR(KBr)cm-1:3233,1715。1 H NMR(CDCl3)δ:1.26-1.60(6H,m),2.20(3
H,s),4.14(1H,m),5.05-5.24(4H,m),6.69(1H,s),7.1
1-7.36(9H,m),7.64(1H,bs),8.11(1H,s)。
【0088】実施例12 実施例11と同様にして以下の化合物を製造した。 (5S)−2−〔N−(N−ベンジルオキシカルボニル
グリシル)−N−メチル〕アミノ−5−〔(1R)−1
−(インドール−3−イル)エチル〕−2−オキサゾリ
ン−4−オン IR(KBr)cm-1:3277,1717。1 H NMR(CDCl3)δ:1.55(3H,d,J=7.8Hz),2.44
(3H,s),3.91(1H,d,J=15.8Hz),4.01(1H,d,J=15.8Hz),
4.53(1H,m),5.11(2H,s),5.20(1H,m),6.61(1H,s),7.
15-7.34(9H,m),7.62(1H,m),8.13(1H,bs)。 (5S)−2−〔N−(N−ベンジルオキシカルボニル
−L−ロイシル)−N−メチル〕アミノ−5−〔(1
R)−1−(インドール−3−イル)エチル〕−2−オ
キサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3300,1717。1 H NMR(CDCl3)δ:0.75(6H,m),1.44-1.81(6
H,m),2.19(3H,s),4.14(1H,m),5.01-5.27(4H,m),6.6
7(1H,s),7.07-7.22(4H,m),7.33(5H,m),7.60(1H,m),
8.11(1H,bs)。 (5S)−2−〔N−(N−ベンジルオキシカルボニル
−L−フェニルアラニル)−N−メチル〕アミノ−5−
〔(1R)−1−(インドール−3−イル)エチル〕−
2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3375,1719。1 H NMR(CDCl3)δ:1.31(1H,d,J=7.4Hz),1.45
(2H,d,J=7.2Hz),3.13(3H,s),3.50(2H,m),4.42(1H,
m),4.52(1H,m),5.08-5.44(3H,m),6.70-7.60(15H,
m),8.04(1H,s)。
【0089】(5S)−2−〔N−(N−ベンジルオキ
シカルボニル−L−プロリル)−N−メチル〕アミノ−
5−〔(1R)−1−(インドール−3−イル)エチ
ル〕−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3324,1701。1 H NMR(CDCl3)δ:1.28(1.5H,d,J=7.2Hz),1.
42(1.5H,d,J=5.2Hz),1.90(3H,m),2.39(1H,m),3.11
(1.5H,s),3.30(1.5H,s),3.51-3.66(2H,m),3.89(1H,
m),4.89-5.21(3H,m),5.40-5.52(1H,m),7.01-7.36(9
H,m),7.64(1H,m),8.01(0.5H,bs),8.19(0.5H,bs)。 (5S)−2−〔N−(N−ベンジルオキシカルボニル
−L−γ−ベンジルグルタミル)−N−メチル〕アミノ
−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イル)エチ
ル〕−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3354,1719。1 H NMR(CDCl3)δ:1.56(3H,m),1.75(2H,m),
2.17(3H,s),2.40(2H,m),3.73(1H,m),4.25(1H,m),5.
00-5.22(5H,m),7.11-7.34(14H,m),7.64(1H,m),8.10
(1H,bs)。
【0090】実施例13 (5S)−2−〔N−(L−アラニル)−N−メチル〕
アミノ−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−オキサゾリン−4−オン (5S)−2−〔N−(N−ベンジルオキシカルボニル
−L−アラニル)−N−メチル〕アミノ−5−〔(1
R)−1−(インドール−3−イル)エチル〕−2−オ
キサゾリン−4−オン(387mg)のTHF(4ml)溶
液に10%パラジウム−炭素(100mg)を加え水素添
加した。触媒を濾去し、濾液を濃縮し残留物にエーテル
を加え標題化合物を結晶として得た(141mg,51.
6%)。 IR(KBr)cm-1:3372,3287,1736,
1633。1 H NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,d,J=7.0Hz),1.52
(3H,d,J=7.0Hz),3.13(3H,s),3.80(1H,m),4.22(1H,q,
J=7.0Hz),4.53(1H,bs),7.07-7.22(2H,m),7.36(1H,d,
J=7.2Hz),7.72(1H,d,J=7.0Hz),8.02(1H,bs),9.09(1
H,bs)。
【0091】実施例14 実施例13と同様にして以下の化合物を製造した。 (5S)−2−(N−グリシル−N−メチル)アミノ−
5−〔(1R)−1−(インドール−3−イル)エチ
ル〕−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3333,1748.1630。1 H NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=7.2Hz),3.14
(3H,s),3.80(1H,m),4.15(2H,s),4.54(1H,d,J=2.8Hz),7.
08-7.22(2H,m),7.36(1H,d,J=7.2Hz),7.72(1H,d,J=7.4H
z),8.03(1H,bs),9.02(1H,bs)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−(N−L−ロイシル−N−メチル)
アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3368,1759,1644。1 H NMR(CDCl3)δ:1.00(6H,d,J=4.8Hz),1.27
(3H,d,J=7.0Hz),1.63(1H,m),1.77(2H,m),3.13(3H,
s),3.80(1H,m),4.18(1H,dd,J=3.8 and 9.2Hz),4.52
(1H,d,J=2.6Hz),7.07-7.21(2H,m),7.36(1H,d,J=7.4H
z),7.72(1H,d,J=7.4Hz),8.02(1H,bs),9.18(1H,bs)。
【0092】(5S)−5−〔(1R)−1−(インド
ール−3−イル)エチル〕−2−(N−L−フェニルア
ラニル−N−メチル)アミノ−2−オキサゾリン−4−
オンIR(KBr)cm-1:3380,1707,163
7。1 H NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,d,J=7.0Hz), 2.93
(1H,dd,J=14.0 & 8.4Hz), 3.04(3H,s), 3.32(1H,d,J=1
4.0 & 4.0Hz), 3.75(1H,m), 4.37(1H,dd,J=8.4& 4.0H
z), 7.07-7.41(9H,m), 7.70(1H,d,J=8.0Hz), 8.01(1H,b
s)。 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−(N−L−プロリル−N−メチル)
アミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3289,1707。1 H NMR(CDCl3)δ:1.51(3H,d,J=7.4Hz),1.89
(2H,m),2.06(2H,m),2.78(3H,s),3.00(1H,m),3.25(1
H,m),3.80(2H,m),4.83(1H,d,J=3.2Hz),6.59(1H,s),
7.09-7.21(3H,m),7.38(1H,d,J=7.4Hz),7.64(1H,d,J=
7.8Hz),8.13(1H,bs)。 (5S)−2−(N−L−グルタミル−N−メチル)ア
ミノ−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イル)
エチル〕−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3299,1724,1623。1 H NMR(DMSO−d6)δ:1.18(3H,d,J=6.8Hz),
2.03(2H,m),2.22(2H,m),2.99(3H,s),3.66(1H,m),4.
27(2H,m),6.91-7.12(3H,m),7.32(1H,d,J=7.4Hz),7.5
8(1H,d,J=6.6Hz),9.57(1H,bs)。
【0093】実施例15 (5S)−5−〔(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル〕−2−(N−メタンスルホニル−N−メチ
ル)アミノ−2−オキサゾリン−4−オン インドールマイシン(100mg)トリエチルアミン(2
17μl)、テトラヒドロフラン(5ml)の混合物に−
30℃でメタンスルホニルクロリド(90.3μl)を加
えた。−30℃で5分間0℃で1時間撹拌し、酢酸エチ
ルを加え、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食
塩水で洗浄後乾燥(MgSO4)した。溶媒を留去し残留
物にイソプロピルエーテルを加え標題化合物を結晶とし
て得た(74mg,57.0%)。 IR(KBr)cm-1:3303,1748。1 H NMR(CDCl3)δ:1.53(3H,d,J=7.4Hz),2.88
(3H,s),3.33(3H,s),3.88-3.97(1H,m),5.06(1H,d,J=
3.4Hz),7.10-7.25(3H,m),7.37(1H,d,J=7.0Hz),7.67
(1H,d,J=7.8Hz),8.28(1H,bs)。
【0094】実施例16 実施例15と同様にして以下の化合物を製造した。 (5S)−2−(N−ベンゼンスルホニル−N−メチ
ル)アミノ−5−〔(1R)−1−(インドール−3−
イル)エチル〕−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3300,1748。1 H NMR(CDCl3)δ:1.23(3H,d,J=7.2Hz),3.54
(3H,s),3.76-3.89(1H,m),4.99(1H,d,J=2.6Hz),7.15-
7.78(10H,m),8.12(1H,bs)。
【0095】実施例17 5−〔1−(6−フルオロインドール−3−イル)エチ
ル〕−2−メチルアミノ−2−オキサゾリン−4−オン アセトアルデヒド(1.0g)のトルエン(7ml)溶液
にイソプロピルアミン(1.3g)を加えた。ついで硫
酸マグネシウムで乾燥し、濾過して得た溶液を、6−フ
ルオロインドール(3.32g)の酢酸(20ml)溶液
に氷冷下加えた。冷蔵庫中に3日間放置し氷水中に加
え、25%アンモニア水で中和後、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液は飽和食塩水で洗浄後乾燥(MgSO4)し
た。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチル−エチルエーテ
ルを加えて、6−フルオロ−3−(1−イソプロピルア
ミノ)エチルインドールを結晶として得た(1.31
g)。1 H NMR(CDCl3)δ:1.07(6H,m),1.49(3H,d,J=
6.6Hz),2.85(1H,m),4.23(1H,q,6.6Hz),6.80-7.10(3
H,m),7.62(1H,dd,J=5.4 and 8.4Hz),8.12(1H,bs)。 6−フルオロ−3−(1−イソプロピルアミノ)エチル
インドール(435mg)、2−ジメチルアミノ−4−オ
キソ−2−オキサゾリジン−5−カルボン酸ベンジルエ
ステル(518mg)アセトニトリル(15ml)の混合物
にトリ−n−ブチルホスフィン(492μl)を加え2.
5時間加熱還流した。溶媒を留去し残留物にエチルエー
テル−酢酸エチル(10:1)を加えて、2−ジメチル
アミノ−5−〔1−(6−フルオロインドール−3−イ
ル)エチル〕−4−オキソ−2−オキサゾリン−5−カ
ルボン酸ベンジルエステルを結晶として得た(509m
g)。1 H NMR(CDCl3)δ:1.28(2H,d,J=7.2Hz),1.5
1(1H,d,J=7.2Hz),2.84-3.26(6H,m),4.24(1H,m),4.99
(1.4H,ABq,J=4.8Hz),5.32(0.7H,ABq,J=4.8Hz),6.70-
7.70(9H,m),8.14(0.7H,bs),8.45(0.35H,bs)。
【0096】2−ジメチルアミノ−5−〔1−(6−フ
ルオロインドール−3−イル)エチル〕−4−オキソ−
2−オキサゾリン−5−カルボン酸ベンジルエステル
(500mg)をエタノール−テトラヒドロフラン(5:
1,15ml)に溶解し、10%パラジウム−炭酸(17
0mg)を加え、常温、常圧で接触還元した。1.5時間
後、水素を除いて反応液を80℃で1時間撹拌した。触
媒を濾去し濾液を濃縮して2−ジメチルアミノ−5−
〔1−(6−フルオロインドール−3−イル)エチル〕
−2−オキサゾリン−4−オンを得た(340mg)。1 H NMR(CDCl3)δ:1.43(1.2H,d,J=7.2Hz),1.
62(1.8H,d,J=7.2Hz),2.97-3.06(6H,m),3.60-3.80(1H,
m),4.90(0.6H,d,J=1.5Hz),4.97(0.4H,d,J=1.5Hz),6.
85(1H,m),6.90-7.30(2H,m),7.58(1H,m),8.66(0.4H,b
s),8.67(0.6H,bs)。 2−ジメチルアミノ−5−〔1−(6−フルオロインド
ール−3−イル)エチル〕−2−オキサゾリン−4−オ
ン(340mg)をメチルアミン(5ml)に溶解し−10
℃で3時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物をシリカ
ゲルクロマトグラフィーに付しヘキサン−アセトン
(1:1)で溶出して標題化合物を得た(254mg)。 IR(KBr)cm-1:3195,1733,1644,
1627。1 H NMR(DMSO−d6)δ:1.18(0.9H,d,J=7.2H
z),1.27(0.4H,d,J=7.4Hz),1.43(1.1H,d,J=7.2Hz),1.
49(0.6H,d,J=7.2Hz),2.60-2.80(3H,m),3.40-3.60(1H,
m),4.80-5.00(1H,m),6.81(1H,m),7.00-7.20(2H,m),
7.55(1H,m),8.50-8.70(1H,bs),10.9-11.0(1H,m)。
【0097】実施例18 実施例11と同様にして以下の化合物を製造した。 (5S)−2−[N−(3−ベンジルオキシカルボニル
アミノプロピオニル)−N−メチルアミノ]−5−
[(1R)−1−(インドール−3−イル)エチル]−
2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3327,2971,171
5,1557,1539,1456,1397,131
6,1246,1200,1138。1 H NMR(CDCl3)δ:1.48(3H,d,J=7.4Hz), 2.7
6-3.07(2H,m), 3.20(3H,s), 3.30-3.42(2H,m), 3.93(1
H,m), 5.06(1H,d,J=3.2Hz), 5.11(2H,s), 7.07-7.22(3
H,m), 7.30-7.40(6H,m), 7.62(1H,d,J=7.8Hz), 8.24(1
H,bs)。 (5S)−5−[(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル]−2−[N−[3−(N−ベンジルオキシ
カルボニル−N−メチル)アミノ]プロピオニル−N−
メチルアミノ]−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3296,1700−1750,
1646。1 H NMR(CDCl3)δ:1.38-1.50(3H,m), 2.86
(1.2H,s), 2.90(1.8H,s),2.97-3.11(2H,m), 3.16(1.8H,
s), 3.22(1.2H,s), 3.4-3.6(2H,m), 3.92(1H,m),5.04(1
H,d,J=2.8Hz), 5.13(2H,s), 6.9-7.4(9H,m), 7.61(1H,
d,J=7.4Hz), 8.1-8.3(1H,bs)。
【0098】(5S)−2−[N−(4−ベンジルオキ
シカルボニルアミノブチリル)−N−メチルアミノ]−
5−[(1R)−1−(インドール−3−イル)エチ
ル]−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3337,2969,2940,
1711,1561,1537,1454,1433,
1397,1314,1252,1192。1 H NMRス(CDCl3)δ:1.48(3H,d,J=7.4Hz),
1.64(2H,m), 2.76(2H,m),3.12(2H,m), 3.23(3H,s), 3.9
3(1H,m), 4.82(1H,bs), 5.05(1H,d,J=3.2Hz), 5.12(2H,
s), 7.00-7.41(9H,m), 7.62(1H,d,J=6.8Hz), 8.35(1H,b
s)。 (5S)−2−[N−(4−ベンジル サクシニル)−
N−メチルアミノ]−5−[(1R)−1−(インドー
ル−3−イル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3400,1733,1558,
1538,1456,1432,1394,1209,
1166。1 H NMR(CDCl3)δ:1.46(3H,d,J=7.3Hz), 2.5
2-2.66(2H,m), 2.99-3.34(2H,m), 3.24(3H,s), 3.93(1
H,dq,J=7.3Hz,J=3.0Hz), 5.06(1H,d,J=3.0Hz), 5.12(2
H,s), 7.07-7.38(9H,m), 7.63(1H,d,J=7.2Hz), 8.10(1
H,bs)。
【0099】(5S)−2−[N−[(2S)−2,5
−ビス(N−ベンジルオキシカルボニルアミノ)−ペン
タノイル)]−N−メチルアミノ]−5−[(1R)−
1−(インドール−3−イル)エチル]−2−オキサゾ
リン−4−オン IR(KBr)cm-1:3327,3064,3033,
2968,2939,2877,1718,1523,
1455,1388,1345,1263,1220。1 H NMR(CDCl3)δ:1.25-1.55(4H,m), 1.57(3
H,d,J=6Hz), 2.33(3H,s), 2.70-2.90(2H,m), 4.15-4.30
(2H,m), 4.83-5.29(7H,m), 7.07-7.68(15H,m), 8.12(1
H,bs)。 (5S)−2−[N−[(S)−4−ベンジル (N−
ベンジルオキシカルボニルアミノ)−アスパルチル]−
N−メチルアミノ]−5−[(1R)−1−(インドー
ル−3−イル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3396,3064,3035,
2970,2937,1722,1455,1423,
1386,1344,1311。1 H NMR(CDCl3)δ:1.36, 1.60(total 3H,d,J
=7.8Hz), 2.19(3H,s), 2.28-3.18(2H,m), 3.78(1H,m),
4.21(1H,m), 4.29-4.47(1H,m), 4.99-5.32(5H,m), 6.70
-7.47(14H,m), 7.68(1H,d,J=8.2Hz), 8.10(1H,bs)。
【0100】(5S)−5−[(1R)−1−(インド
ール−3−イル)エチル]−2−[N−[(S)−4−
メチル (N−ベンジルオキシカルボニルアミノ)−ア
スパルチル]−N−メチルアミノ]−2−オキサゾリン
−4−オン IR(KBr)cm-1:3402,3060,3037,
2954,2937,1722,1457,1436,
1376,1344,1313。1 H NMR(CDCl3)δ:1.36, 1.61(total 3H,d,J
=7.6Hz), 2.20(3H,s), 2.82-3.82(3H,m), 3.57, 3.60(t
otal 3H,s), 4.18-4.50(2H,m), 5.02-5.32(3H,m), 6.85
-7.36(9H,m), 7.45, 7.68(total 1H,d,J=7.2Hz), 8.14
(1H,bs)。 (5S)−2−[N−(2−tert−ブチルジメチル
シリルオキシオクタノイル)−N−メチルアミノ]−5
−[(1R)−1−(インドール−3−イル)エチル]
−2−オキサゾリン−4−オン1 H NMR(CDCl3)δ:-0.1-0.1(6H,m), 0.85(4.
5H,s), 0.87(4.5H,s), 1.0-1.2(10H,m), 1.46(3H,t,J=
7.0Hz), 3.25(1.5H,s), 3.26(1.5H,s), 3.93(1H,dq,J=
3.0,J=7.0Hz), 5.05(0.5H,d,J=3.0Hz), 5.07(0.5H,d,J=
3.0Hz), 5.40-5.48(1H,m), 7.1-7.7(5H,m), 8.13(1H,b
s)。
【0101】(5S)−2−[N−(2−ベンジルオキ
シオクタノイル)−N−メチルアミノ]−5−[(1
R)−1−(インドール−3−イル)エチル]−2−オ
キサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:1810,1733,1704,
1634。1 H NMR(CDCl3)δ:0.8-0.9(3H,m), 1.1-1.4
(9H,m), 1.45(3H,d,J=7.2Hz), 1.5-1.83(1H,m), 3.2-3.
3(3H,m), 3.89(1H,dq,J=3.0,J=7.2Hz), 3.97-4.73(3H,
m), 5.03(0.5H,m), 5.11-5.17(0.5H,m), 6.9-7.7(10H,
m), 8.11(0.5H,bs),8.16(0.5H,bs)。 (5S)−2−(N−ベンジルオキシアセチル−N−メ
チルアミノ)−5−[(1R)−1−(インドール−3
−イル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3347,1733,1627,
1557。1 H NMR(CDCl3)δ:1.46(3H,d,J=7.2Hz), 3.2
6(3H,s), 3.92(1H,dq,J=3.4 J=7.2Hz), 4.42 と 4.66(2
H,ABq,J=18.0Hz), 4.55(2H,s), 5.05(1H,d,J=3.4Hz),
7.0-7.7(10H,m), 8.09(1H,bs)。 (5S)−2−[N−(2−ベンジルオキシ−4−メチ
ルペンタノイル)−N−メチルアミノ]−5−[(1
R)−1−(インドール−3−イル)エチル]−2−オ
キサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:1742,1729,1557,
1538。1 H NMR(CDCl3)δ:0.66 と 0.78(each 3H,d,
J=6.6Hz), 0.88 と 0.93(3H,d,J=7.0Hz), 1.3-1.6(3H,
m), 3.2-3.3(3H,m), 3.91(1H,m), 3.8-4.6(2.5H,m), 5.
00-5.05(1H,m), 5.25(0.5H,m), 7.0-7.7(10H,m), 8.09-
8.2(1H,m)。
【0102】実施例19 実施例6と同様にして以下の化合物を製造した。 (5S)−5−[(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル]−2−[N−ラウロイル−N−メチルアミ
ノ]−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3298,2925,2854,
1729,1558,1538,1455,1394,
1195。1 H NMR(CDCl3)δ:0.83(3H,t,J=6.6Hz), 1.2
3-1.35(16H,m), 1.46(3H,d,J=7.2Hz), 1.51-1.64(2H,
m), 2.85(2H,m), 3.25(3H,s), 3.93(1H,m), 5.06(1H,d,
J=3.0Hz), 7.09-7.25(3H,m), 7.37(1H,d,J=7.8Hz), 7.6
4(1H,d,J=7.8Hz), 8.14(1H,bs)。 (5S)−2−[N−クロロアセチル−N−メチルアミ
ノ]−5−[(1R)−1−(インドール−3−イル)
エチル]−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3383,2972,1733,
1558,1455,1436,1398,1340,
1317,1203。1 H NMR(CDCl3)δ:1.52(3H,d,J=7.3Hz), 3.2
8(3H,s), 3.95(1H,m), 4.48(1H,d,J=16.5Hz), 4.72(1H,
d,J=16.5Hz), 5.08(1H,d,J=3.3Hz), 7.08-7.26(3H,m),
7.38(1H,d,J=7.4Hz), 7.62(1H,d,J=7.6Hz), 8.25(1H,b
s)。
【0103】(5S)−2−[N−[2−(5−アミノ
ー1、2、4−チアジアゾールー3−イル)−2(Z)
−エトキシイミノアセチル]−N−メチルアミノ]−5
−[(1R)−1−(インドール−3−イル)エチル]
−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3400,2976,1747,
1714,1616,1538,1455,1403,
1245,1224。1 H NMR(CDCl3)δ:1.14(3H,t,J=7.1Hz), 1.2
3(3H,m), 3.56(3H,s), 3.79(1H,m), 5.08(1H,m), 6.85-
7.25(5H,m), 7.33(1H,d,J=8.2Hz), 7.56(1H,d,J=7.0H
z), 8.60(1H,bs)。 (5S)−2−(N−アリルオキザリル−N−メチルア
ミノ)−5−[(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:1746,1704,1634,
1615。1 H NMR(CDCl3 )δ:1.25-1.45(3H,m), 3.00-
3.11(3H,m), 3.76(1H,dq,J=3.4&7.2Hz), 4.90-5.01(3
H,m), 5.40(1H,d,J=11.2Hz), 5.51(1H,dd,J=1.2 J=17.0
Hz), 5.95-6.15(1H,m), 7.1-7.7(5H,m), 8.46(1H,bs)。
【0104】実施例20 実施例13と同様にして以下の化合物を製造した。 (5S)−2−[N−(3−アミノプロピオニル)−N
−メチルアミノ]−5−[(1R)−1−(インドール
−3−イル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3266,2969,2928,
1705,1622,1584,1495,1456,
1399,1341,1308,1236。1 H NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=7.0Hz), 2.7
8(2H,t,J=7.0Hz), 3.30(3H,s),3.56(2H,t,J=7.0Hz), 3.
65(2H,bs), 3.77(1H,m), 4.48(1H,m), 7.06-7.21(3H,
m), 7.35(1H,d,J=7.6Hz), 7.71(1H,d,J=7.0Hz), 8.08(1
H,bs)。 (5S)−5−[(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル]−2−[N−[(S)−4−メチル アス
パルチル]−N−メチルアミノ]−2−オキサゾリン−
4−オン IR(KBr)cm-1:3352,2966,1735,
1643,1577,1488,1457,1438,
1403,1322,1255,1099。1 H NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=7.1Hz), 2.7
3(1H,dd,J=17.6Hz,J=9.0Hz), 3.07(1H,dd,J=17.6Hz,J=
3.4Hz), 3.15(3H,s), 3.57(1H,bs), 3.76(3H,s),3.82(1
H,m), 4.46(1H,dd,J=9.0Hz,J=3.4Hz), 4.54(1H,m), 7.0
3-7.27(3H,m), 7.36(1H,d,J=7.0Hz), 7.73(1H,d,J=7.4H
z), 8.07(1H,bs), 9.12(1H,bs)。
【0105】(5S)−2−[N−[(S)−アスパル
チル]−N−メチルアミノ]−5−[(1R)−1−
(インドール−3−イル)エチル]−2−オキサゾリン
−4−オン IR(KBr)cm-1:3400,1720,1629,
1560,1425,1399,1342。1 H NMR(DMSO−d6)δ:1.17(3H,d,J=7.0Hz),
2.30-2.70(2H,m), 2.99(3H,s), 3.64(1H,m),4.24-4.38
(2H,m), 6.93-7.36(4H,m), 7.60(1H,d,J=8.0Hz),10.78
(1H,bs)。 (5S)−5−[(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル]−2−[N−メチル−N−(3−メチルア
ミノプロピオニル)アミノ]−2−オキサゾリン−4−
オン IR(KBr)cm-1:3244,1733,1607。1 H NMR(CDCl3)δ:1.49(2.0H,d,J=7.4Hz),
1.54(1.0H,d,J=7.4Hz), 1.9-2.5(2H,m), 2.59(1.0H,d,J
=2.4Hz), 2.71(2.0H,d,J=2.4Hz), 2.97(2.0H,s),3.00
(1.0H,s), 3.4-3.6(1H,m), 3.6-3.8(1H,m), 3.86(1H,d
q,J=3.0 J=7.4Hz), 4.80(0.33H,bs), 4.98(1H,d,J=3.0H
z), 6.08(0.67H,bs), 7.0-7.7(5H,m), 8.64 (0.67H,b
s), 8.70(0.33H, bs)。
【0106】実施例21 (5S)−2−[N−(2−ベンジル フタロイル)−
N−メチルアミノ]−5−[(1R)−1−(インドー
ル−3−イル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オン フタル酸モノベンジルエステル(1.60g)のトルエ
ン溶液(20ml)にチオニルクロリド(1ml)を加
え、80℃で1時間撹拌した。減圧濃縮後、残渣にテト
ラヒドロフラン(20ml)を加えて溶解し、 −15
℃でインドールマイシン(400mg)を加えた。トリ
エチルアミン(1.74ml)を加えた後、室温で21
時間撹拌した。酢酸エチル(100ml)で希釈した
後、水(35ml)、飽和重曹水(35ml×3)、飽
和食塩水(35ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサンで溶出した。目
的物を含むフラクションを集めて、減圧濃縮し、ヘキサ
ンより固化し、濾取、乾燥して標記化合物を得た(16
1mg)。 IR(KBr)cm-1:3400,1714,1538,
1455,1399,1278,1222。1 H NMR(CDCl3)δ:1.07(3H,d,J=7.1Hz), 3.4
4(3H,s), 3.60(1H,m), 4.72(1H,d,J=2.6Hz), 5.17(1H,
d,J=12.0Hz), 5.26(1H,d,J=12.0Hz),6.31(1H,d,J=2.4H
z), 7.06-7.52(12H,m), 7.86(1H,bs), 7.95(1H,dd,J=7.
6Hz,J=1.4Hz)。
【0107】実施例22 (5S)−5−[(1R)−1−(インドール−3−イ
ル)エチル]−2−(N−メチル−N−トリフルオロア
セチルアミノ)−2−オキサゾリン−4−オン インドールマイシン(401mg)をテトラヒドロフラ
ン(38ml)に溶解し、トリエチルアミン(1.5m
l)と無水トリフルオロ酢酸(1.0ml)を加えて室
温で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(100m
l)で希釈し、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルクロ
マトグラフィーに付し、ヘキサン−アセトン(1:1)
の分画を集めて濃縮し、標記化合物を得た(375m
g)。 IR(KBr)cm-1:1733,1652,1634,
1615。1 H NMR(CDCl3)δ:1.33 (0.45H,d,J=7.0Hz),
1.34 (2.55H,d,J=7.0Hz), 2.97-3.13 (3H,m),3.77 (1
H,dq,J=2.2,J=7.0Hz), 4.85 (0.15H,d,J=2.2Hz),4.97
(0.85H,d,J=2.2Hz), 7.3-7.7 (5H,m), 8.4-8.51 (1H,b
s)。
【0108】実施例23 2−メチルアミノ−5−[(5−クロロインドール−3
−イル)メチル]−2−オキサゾリン−4−オン 5−クロロ−3−ホルミルインドール(5.00g)の
テトラヒドロフラン(135ml)溶液に水素化ナトリ
ウム(60%油性、3.53g)を加え、室温で20分
間撹拌した。カルボベンジルオキシクロリド(6.64
ml)を滴下した後、室温で1時間撹拌した。反応液を
氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、ヘキサン−酢酸エチル(5:1)で溶出し、1
−ベンジルオキシカルボニル−5−クロロ−3−ホルミ
ルインドールを結晶として得た(5.74g)。1 H NMR(CDCl3)δ:5.51(2H,s), 7.36-7.52(6
H,m), 8.10(1H,d,J=9.2Hz), 8.27(1H,s), 8.30(1H,d,J=
2,2Hz), 10.06(1H,s)。 1−ベンジルオキシカルボニル−5−クロロ−3−ホル
ミルインドール(2.00g)のメタノール(13m
l)溶液に0℃で水素化ホウ素ナトリウム(241m
g)を加え、同温で15分間撹拌した。氷水を加え、炭
酸カリウムで飽和させ、エーテルで抽出した。無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物にヘキサンを
加え、1−ベンジルオキシカルボニル−5−クロロ−3
−ヒドロキシメチルインドールを結晶として得た(1.
80g)。1 H NMR(CDCl3)δ:1.63(1H,t,J=5.0Hz), 4.7
9(2H,d,J=5.0Hz), 5.44(2H,s), 7.26-7.45(6H,m), 7.63
(2H,s), 8.09(1H,d,J=8.8Hz)。
【0109】1−ベンジルオキシカルボニル−5−クロ
ロ−3−ヒドロキシメチルインドールのジクロロメタン
(23ml)溶液に−78℃で塩化チオニル(0.79
7ml)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応液を
減圧濃縮し、残留物にヘキサンを加え、1−ベンジルオ
キシカルボニル−5−クロロ−3−クロロメチルインド
ールを結晶として得た(1.43g)。1 H NMR(CDCl3)δ:4.70(2H,s), 5.44(2H,s),
7.32(1H,dd,J=8.8Hz,J=1.8Hz), 7.39-7.46(5H,m), 7.6
4(1H,d,J=1.8Hz), 7.69(1H,s), 8.10(1H,d,J=8.8Hz) ジイソプロピルアミン(1.18ml)のテトラヒドロ
フラン(24ml)溶液に氷冷下、n−ブチルリチウム
の1.6Mヘキサン溶液(5.24ml)を加え、−7
8℃に冷却した。2−ジメチルアミノ−2−オキサゾリ
ン−4−オン(1.07g)を加え、室温で30分間撹
拌した。再度−78℃に冷却し、1−ベンジルオキシカ
ルボニル−5−クロロ−3−クロロメチルインドールを
加え、−78〜−40℃で30分間、0℃で2時間、室
温で40時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物
をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢
酸エチル(1:1)で溶出し、5−[(5−クロロイン
ドール−3−イル)メチル]−2−ジメチルアミノ−2
−オキサゾリン−4−オンを結晶として得た(232m
g)。1 H NMR(CDCl3)δ:2.96(3H,s), 2.98(3H,s),
3.22(1H,dd,J=15.8Hz,J=4.0Hz), 3.45(1H,dd,J=15.8H
z,J=4.0Hz), 4.98(1H,t,J=4.0Hz), 7.07(1H,s), 7.09(1
H,d,J=8.8Hz), 7.29(1H,d,J=8.8Hz), 7.59(1H,s), 8.64
(1H,bs)。 5−[(5−クロロインドール−3−イル)メチル]−
2−ジメチルアミノ−2−オキサゾリン−4−オン(2
00mg)にメチルアミン(20ml)を加え、−6℃
で1時間還流した。メチルアミンを留去した後、残留物
にエーテルを加え、標記化合物を結晶として得た(12
0mg)。 IR(KBr)cm-1:2986,1641,1413,
1390,1304,1242,1103。1 H NMR(DMSO−d6)δ:2.73(3H,s), 3.01(1H,
m), 3.19(1H,m), 4.95(1H,m), 7.03(1H,d,J=8.8Hz), 7.
20(1H,s), 7.34(1H,dd,J=8.8Hz,J=1.8Hz), 7.58(1H,d,J
=1.8Hz), 8.31(1H,bs)。
【0110】実施例24 実施例23と同様にして以下の化合物を製造した。 2−メチルアミノ−5−[(2−メチルインドール−3
−イル)メチル]−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:2912,1655,1508,
1408,1305,1251,1238,746。1 H NMR(DMSO−d6)δ:2.50(3H,s), 2.70(3H,
s), 2.93-3.20(2H,m), 4.86(1H,m), 6.86-7.00(2H,m),
7.20(1H,d,J=7.2Hz), 7.40(1H,d,J=6.9Hz), 8.48(1H,b
s), 10.76(1H,bs)。 5−[(5−ベンジルオキシインドール−3−イル)メ
チル]−2−メチルアミノ−2−オキサゾリン−4−オ
ン IR(KBr)cm-1:1667,1640,1485,
1412,1304。1 H NMR(DMSO−d6)δ:2.68(1.5H,s), 2.76
(1.5H,s), 2.99(1H,m), 3.21(1H,m), 4.95(1H,dd,J=7.0
Hz,J=3.4Hz), 6.79(1H,d,J=8.8Hz), 7.08-7.52(8H,m),
10.78(1H,bs)。 2−メチルアミノ−5−[(5,6−メチレンジオキシ
インドール−3−イル)メチル]−2−オキサゾリン−
4−オン1 H NMR(DMSO−d6)δ:2.73(3H,d,J=5.0Hz),
2.96-3.15(2H,m), 4.89-4.91(1H,m), 5.92(2H,s), 6.85
(1H,s), 6.96(1H,s), 6,99(1H,s), 8.58(1H,bs)。
【0111】実施例25 2−メチルアミノ−5−(1H−ピロロ[2,3−b]
ピリジン−3−イル)メチル−2−オキサゾリン−4−
オン ジイソプロピルアミン(0.75ml)のテトラヒドロ
フラン(35ml)溶液に氷冷下、n−ブチルリチウム
の1.6Mヘキサン溶液(3.35ml)を加え、−7
8℃に冷却した。2−ジメチルアミノ−2−オキサゾリ
ン−4−オン(686mg)を加え、室温で30分間撹
拌した。再度−78℃に冷却し、3−クロメチル−1H
−ピロロ[2,3−b]ピリジン(230mg)を加
え、室温で4時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽
出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残留
物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
−エタノール(10:1)で溶出し、2−ジメチルアミ
ノ−5−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−
イル)メチル−2−オキサゾリン−4−オンを得た(5
1mg)。1 H NMR(CDCl3)δ:2.95(3H,s), 3.03(3H,s),
3.26(1H,dd,J=15.9Hz,J=5.5Hz), 3.48(1H,dd,J=15.9H
z,J=4.3Hz), 4.97(1H,dd,J=5.5Hz,J=4.3Hz), 7.09(1H,d
d,J=7.9Hz,J=4.8Hz), 7.24(1H,s), 7.98(1H,dd,J=7.9H
z,J=1.5Hz), 8.29(1H,J=4.8Hz,J=1.5Hz), 9.64(1H,b
s)。
【0112】2−ジメチルアミノ−5−(1H−ピロロ
[2,3−b]ピリジンー3−イル)メチル−2−オキ
サゾリン−4−オン(50mg)をメチルアミン(1m
l)に加え、1時間還流した。メチルアミンを留去し、
残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ル−エタノールで溶出した。目的物を含むフラクション
を集めて、減圧濃縮し残渣をクロロホルムより固化さ
せ、ジエチルエーテルで洗い、減圧下乾燥して標記化合
物を得た(32mg)。 IR(KBr)cm-1:3215,1645,1516。1 H NMR(DMSO−d6)δ:2.71,2.73(total 3H,e
ach s), 2.99-3.32(2H,m), 4.97(1H,dd,J=6.7Hz,J=3.9H
z), 7.03(1H,dd,J=7.8Hz,J=4.7Hz)7.24(1H,d,J=2.1Hz),
7.96(1H,d,J=7.8Hz), 8.18(1H,d,J=4.7Hz), 8.58(1H,b
s), 11.43(1H,bs)。
【0113】実施例26 実施例25と同様にして以下の化合物を製造した。 5−(ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)メチル−2
−メチルアミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3210,1768,1678。1 H NMR(DMSO−d6)δ:2.68,2.79(total 3H,e
ach s), 3.18(1H,dd,J=15.7Hz,J=8.4Hz), 3.42(1H,m),
5.06(1H,m), 7.35-7.45(2H,m), 7.51(1H,s), 7.82-7.99
(2H,m), 8.69(1H,bs)。 5−[(1−ベンジルインドール−3−イル)メチル]
−2−メチルアミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:1663,1508,1410,
1402,1298,729。1 H NMR(DMSO−d6)δ:2.68(1H,s), 2.72(2H,
s), 3.07(1H,m), 3.30(1H,m), 4.98(1H,dd,J=6.2Hz,J=
2.4Hz), 5.37(2H,s), 6.96-7.38(9H,m), 7.56(1H,d,J=
7.0Hz), 8.55(1H,bs)。
【0114】実施例27 実施例17と同様にして以下の化合物を製造した。 5−[1−(4−メチルインドール−3−イル)エチ
ル]−2−メチルアミノ−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3183,1733,1623。1 H NMR(CDCl3 )δ:1.25-1.50(3H,m), 2.69-
3.0(3H,m), 4.05-4.25(1H,m), 4.86(0.5H,d,J=3.6Hz),
4.96(0.5H,d,J=2.6Hz), 6.84(1H,m), 6.98-7.25(3H,m),
8.29(0.5H,bs), 8.38(0.5H,bs), 9.30(1H,bs)。 5−[1−(4−ベンジルオキシインドール−3−イ
ル)エチル]−2−メチルアミノ−2−オキサゾリン−
4−オン IR(KBr)cm-1:3199,1733,1652,
1615。1 H NMR(CDCl3 )δ:1.22-1.37(3H,m), 2.82-
3.0(3H,m), 4.1-4.4(1H,m), 5.08 (0.5H,d, J=4.8Hz),
5.19(1.5H,m), 5.26(1H,s), 6.56(1H,m), 6.9-7.1(3H,
m), 7.29-7.6(5H,m), 8.23(0.5H,bs), 8.37(0.5H,bs),
9.25(1H,bs)。 2−メチルアミノ−5−[1−(7−メチルインドール
−3−イル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3357,3214,1733,
1652,1615。1 H NMR(DMSO−d6)δ:1.18(0.96H,d,J=7.4H
z), 1.25(0.45H,d,J=7.0Hz), 1.42(0.96H,d,J=7.2Hz),
1.50(0.63H,d,J=7.6Hz), 2.41(1.5H,s), 2.44(1.5H,s),
2.65-2.8(3H,m), 3.5-3.7(1H,m), 4.8-4.95(1H,m), 6.
8-6.9(2H,m), 7.0-7.15(1H,m), 7.35-7.45(1H,m), 8.55
(1H,bs)。
【0115】5−[1−(4−メトキシカルボニルイン
ドール−3−イル)エチル]−2−メチルアミノ−2−
オキサゾリン−4−オン IR(KBr)cm-1:3278,3203,1713,
1635。1 H NMR(DMSO−d6)δ:1.06(1.33H,d,J=7.0H
z), 1.14(0.67H,d,J=7.0Hz), 1.32(0.67H,d,J=7.0Hz),
1.41(0.33H,d,J=7.6Hz), 2.7-2.85(3H,m), 3.86(1.08H,
s), 3.91(1.92H,s), 3.95-4.2(1H,m), 4.65-4.85(1H,
m), 7.0-7.2(1H,m),7.3-7.5(2H,m), 7.55-7.65(1H,m),
11.40(1H,bs)。 5−[1−(4−イソプロピルインドール−3−イル)
エチル]−2−メチルアミノ−2−オキサゾリン−4−
オン IR(KBr)cm-1:3266,3216,1725,
1634。1 H NMR(DMSO−d6)δ:1.1-1.5(9H,m), 2.75-
2.9(3H,m), 3.6-3.9(1H,m), 4.8-4.95(1H,m), 6.8-7.1
(2H,m), 7.1-7.25(2H,m), 8.67(1H,bs)。
【0116】実施例28 5−[1−(4−ヒドロキシインドール−3−イル)エ
チル]−2−メチルアミノ−2−オキサゾリン−4−オ
ン 5−[1−(4−ベンジルオキシインドール−3−イ
ル)エチル]−2−メチルアミノ−2−オキサゾリン−
4−オン(149mg)をエタノール−テトラヒドロフ
ラン(5:1,6ml)に溶解し、10%パラジウム−
炭素(45mg)を加え、常温常圧で水素雰囲気下24
時間撹拌した。触媒を濾去し、再度10%パラジウム−
炭素(45mg)を加え、常温常圧で水素雰囲気下24
時間撹拌した。触媒を濾去し、濾液を濃縮し、残留物を
シリカゲルクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−アセ
トン(1:1)で溶出して標記化合物を得た(72m
g)。 IR(KBr)cm-1:3189,1733,1698,
1615。1 H NMR(DMSO−d6)δ:1.0-1.15(1.92H,m),
1.30-1.35(1.08H,m),2.7-2.85 (3H,m), 3.7-4.0(1H,m),
4.92(0.12H,d,J=6.0Hz), 5.02(0.31H,d,J=6.0Hz), 5.0
8(0.20H,d,J=2.2Hz), 5.13(0.37H,d,J=2.2Hz), 6.32(1
H,d,J=5.2Hz), 6.7-7.0(3H,m), 8.58(1H,bs), 9.40(1H,
bs)。
【0117】実施例29 5−[1−(4−メトキシインドール−3−イル)エチ
ル]−2−メチルアミノ−2−オキサゾリン−4−オン 5−[1−(4−ベンジルオキシインドール−3−イ
ル)エチル]−2−ジメチルアミノ−2−オキサゾリン
−4−オン(268mg)をエタノール−テトラヒドロ
フラン(7:3,10ml)に溶解し、10%パラジウ
ム−炭素(80mg)を加え、常温常圧で水素雰囲気下
5時間撹拌した。触媒を濾去し、再度10%パラジウム
−炭素(80mg)を加え、常温常圧で水素雰囲気下2
4時間撹拌した。触媒を濾去し、濾液を濃縮して、2−
ジメチルアミノ−5−[1−(4−ヒドロキシインドー
ル−3−イル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オン
を得た(125mg)。1 H NMR(DMSO−d6)δ:1.02-1.15(3H,m), 3.0
0-3.10(6H,m), 3.98(1H,m), 4.97-5.16(1H,m), 6.30-6.
34(1H,m), 6.77-6.83(2H,m), 6.95(1H,m), 9.40(1H,b
s), 10.69(1H,bs)。 2−ジメチルアミノ−5−[1−(4−ヒドロキシイン
ドール−3−イル)エチル]−2−オキサゾリン−4−
オン(120mg)をジメチルホルムアミド(3ml)
に溶解し、炭酸カリウム(115mg)とヨードメタン
(156μl)を加え、室温で3時間撹拌した。ヨード
メタン(78μl)を追加し、室温で36時間撹拌し
た。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮
後、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、ヘ
キサン−アセトン(1:1)で溶出して、2−ジメチル
アミノ−5−[1−(4−メトキシインドール−3−イ
ル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オンを得た(5
4mg)。1 H NMR(CDCl3 )δ:1.26(2.6H,d,J=7.0Hz),
1.45(0.4H,d,J=7.2H), 2.96(0.4H,s), 3.00(2.6H,s),
3.17(2.6H,s), 3.19(0.4H,s), 3.90(0.4H,s), 3.93(2.6
H,s),4.25(1H,m), 4.98(0.13H,d,J=3.4Hz), 5.24(0.87
H,d,J=2.2Hz), 6.51(d,J=7.8Hz), 6.95-7.14(3H,m), 8.
16(1H,bs)。 2−ジメチルアミノ−5−[1−(4−メトキシインド
ール−3−イル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オ
ン(50mg)をメチルアミン(5ml)に加え、5時
間還流した。メチルアミン(5ml)を追加し、さらに
2.5時間還流した。メチルアミンを留去し、残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−アセト
ン(1:1)で溶出し、標記化合物を得た(32m
g)。 IR(KBr)cm-1:3286,3199,1733,
1623。1 H NMR(DMSO−d6):1.0-1.15(3H,m), 2.7-2.
85(3H,m), 3.84(3H,s),3.7-3.9(1H,m), 4.98(0.33H,d,J
=2.2Hz), 5.01(0.67H,d,J=2.2Hz), 6.46(1H,m),6.9-7.1
(3H,m), 8.60(1H,bs), 10.88(1H,bs)。
【0118】実施例30 5−[1−(4−クロロインドール−3−イル)エチ
ル]−2−メチルアミノ−2−オキサゾリン−4−オン 3−クロロインドール(500mg)とエチル トラン
ス−2,3−エポキシブチレート(472mg)をジク
ロロメタン(5ml)に溶解し、−9℃で四塩化スズ
(405μl)のジクロロメタン(15ml)溶液を3
0分間で滴下した。同温で1時間撹拌後、エチル トラ
ンス−2,3−エポキシブチレート(470mg)と四
塩化スズ(405μl)を追加し、同温で1時間撹拌し
た。反応液を濃縮後、残留物に酢酸エチルを加えた。飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
濃縮後、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付
し、ヘキサン−酢酸エチル(1:3)で溶出し、エチル
(2S,3R)−3−(4−クロロインドール−3−イ
ル)−2−ヒドロキシブチレートを得た(200m
g)。1 H NMR(CDCl3 )δ:1.27(3H,d,J
=7.2Hz), 1.33(3H,t,J=7.0H
z), 2.81(1H,d,J=5.2Hz),
4.25−4.40(4H,m), 4.64(1H,
dd,J=5.2Hz,J=2.6Hz), 7.06
−7.10(2H,m), 7.24−7.29(2
H,m), 8.22(1H,bs)。 ナトリウム(100mg)をエタノール(5ml)に溶
かし、エチル(2S,3R)−3−(4−クロロインド
ール−3−イル)−2−ヒドロキシブチレート(200
mg)とN,N’−ジメチルグアニジン臭化水素塩(1
43mg)を加え、16時間加熱還流した。反応液に水
を加えて、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、残留物をシ
リカゲルクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−アセト
ン(1:1)で溶出し、標記化合物を得た(25m
g)。 H NMR(CDCl3 )δ:1.27-1.44(3H,m), 2.84
-3.00(3H,m), 4.36-4.58(1H,m), 4.99-5.11(1H,m), 5.8
8(1H,m), 7.00-7.30(4H,m), 8.60-8.80(1H,m)。
【0119】実施例31 5−[1−(インドール−3−イル)−2,2,2−ト
リフルオロエチル]−2−メチルアミノ−2−オキサゾ
リン−4−オン 4,4,4−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(イ
ンドール−3−イル)酪酸メチル(980mg)とN,
N’−ジメチルグアニジン臭化水素酸塩(630mg)
のエタノール溶液(2.5ml)にナトリウムエトキシ
ド(580mg)を加えた。1.5時間加熱還流し、冷
却後反応液を氷水(20ml)にあけた。酢酸でpHを
7にした後、酢酸エチルで抽出した。飽和重曹水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残
渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
−ヘキサンで溶出した。目的物を含むフラクションを集
めて、減圧濃縮して標記化合物を得た(218mg)。 IR(KBr)cm-1:3283,1769,1717,
1659,1541。1 H NMR(DMSO−d6)δ:2.38-2.54(3H,m), 3.6
5-4.61(2H,m), 6.24-6.33(1H,m), 6.94-7.98(5H,m), 1
1.10-11.18(1H,m)。
【0120】実施例32 2−ジアセチルアミノ−5−[1−(インドール−3−
イル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オン 2−アミノ−5−[1−(インドール−3−イル)エチ
ル]−2−オキサゾリン−4−オン(300mg)をテ
トラヒドロフラン(2ml)に溶解し、氷冷下トリエチ
ルアミン(344μl)と酢酸クロリド(123μl)
を加え、0℃で2時間撹拌した。トリエチルアミン(3
44μl)と酢酸クロリド(123μl)を追加し、さ
らに2時間撹拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで
抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルク
ロマトグラフィーに付し、ヘキサン−アセトン(1:
1)で溶出される分画を集めて濃縮し、標記化合物を得
た(40mg)。1 H NMR(CDCl3 )δ:1.45(1.92H,d,J=7.2Hz),
1.57(1.08H,d,J=7.2Hz), 2.17(6H,s), 3.7-3.9(1H,m),
4.99(0.36H,d,J=2.4Hz), 5.07(0.64H,d,J=2.8Hz), 7.0
-7.4(4H,m), 7.6-7.7(1H,m), 8.32(1H,bs)。
【0121】実施例33 2−アセチルアミノ−5−[1−(インドール−3−イ
ル)エチル]−2−オキサゾリン−4−オン 2−アミノ−5−[1−(インドール−3−イル)エチ
ル]−2−オキサゾリン−4−オン(100mg)をピ
リジン(0.5ml)に溶解し、無水酢酸(117μ
l)を加え、80℃で2時間撹拌した。反応液に水を加
え、4N塩酸で酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。
有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグ
ラフィーに付し、ヘキサン−アセトン(1:1)で溶出
される分画を集めて濃縮し、標記化合物を得た(16m
g)。 IR(KBr)cm-1:1742,1698。1 H NMR(CDCl3 )δ:1.42(1.95H,d,J=7.2Hz),
1.62(1.05H,d,J=7.2Hz), 2.1-2.3(3H,m), 3.88(1H,dq,
J=2.2,J=7.2Hz), 5.00(0.35H,d,J=2.2Hz), 5.04(0.65H,
d,J=2.2Hz), 7.0-7.4(5H,m), 7.67(1H,d,J=8.4Hz), 8.1
9(1H,bs)。
【0122】〔実験例1〕 in vitro 抗菌試験:ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)及び
その他微生物に対する in vitro 抗菌活性試験 被験菌として、ヘリコバクター・ピロリ菌5種,細菌1
9種及び酵母2種を使用し、化合物の抗菌活性は以下の
方法[寒天希釈(Agar Dilution)法]によって測定し
た。被験化合物をジメチルスルホキシドに溶解し、滅菌
蒸留水で2倍ずつ段階的に希釈することによって被験サ
ンプルを調製した。培地として7%馬血液加 Brucella
agar を使用し、調製した被験サンプル2ミリリットル
を、各々7%馬血液加 Brucella agar 18ミリリット
ルと混和することによって、測定用平板を作製した。ヘ
リコバクター・ピロリ菌は、2.5%牛胎児血清添加 Br
ucella broth 培地を使用して、CampyPakTM(BBLR B
eckton Dickinson Microbiology Systems)を挿入した
ガスパックジャー中で、37℃、20時間振盪培養し
て、種菌液とした。さらにその他の微生物は Brucella
broth 培地を使用して37℃,20時間培養して種菌液
とした。2.5%牛胎児血清添加 Brucella broth 培地
を用いて約106CFU/mlに調整した各種菌液5マイ
クロリットルを、各々の測定用平板に接種し、CampyPak
TMと水を含ませた脱脂綿を挿入したガスパックジャー中
で、37℃、4日間培養した。培養後、菌株の発育を肉
眼で観察し、菌株の発育が観察されない最低濃度を該被
験化合物のMIC値(最小発育阻止濃度)とした。結果
を〔表2〕及び〔表3〕に示した。
【0123】
【表2】
【表3】 〔表2〕、〔表3〕から明らかなように、化合物(I)
はヘリコバクター・ピロリに代表されるヘリコバクター
属菌に対して極めて選択的に抗菌活性を示す。
【0124】実験例2 (in vivo 抗菌活性試験)スナネズミ(MGS/Sea、
雄、6週齢)を24時間絶食させた後、ヘリコバクター
・ピロリTN2GF4をスナネズミ当たり107.08
FU胃内に接種した。感染11日後から0.5%メチル
セルロース水溶液に懸濁した被験化合物の3、10、3
0、100mg/kgを1日朝夕2回、3日間経口投与し
た。最終投与翌日に感染スナネズミの胃を摘出して破砕
し、その10倍希釈系列を活性炭添加変法 Skirrow 培
地に接種して微好気条件下で37℃、4日間培養を行
い、菌の発育の有無をもとに除菌効果を求めた。結果を
〔表4〕に示す。なお。細菌数は平均±標準偏差で表
し、対照群に対して Dunnett 検定を行った。〔表4〕
において**はp<0.01を示す。
【表4】 〔表4〕に示す通り、インドールマイシン10mg/kg以
上で用量依存性のあるスナネズミ胃内菌数低減効果を発
現し、30mg/kgでは25%、100mg/kgでは80%
の除菌率が達成された。従って、ヘリコバクター・ピロ
リ感染に起因する胃潰瘍、胃炎、胃癌に、本発明製剤が
有効であることが分る。
【0125】製剤例 本発明の式(I)で表わされる化合物又はその塩を有効
成分として含有してなる、ヘリコバクター・ピロリ感染
症治療剤として使用する場合、次のような処方によって
製造することができる。 1.カプセル剤 (1) インドールマイシン 100mg (2) ラクトース 90mg (3) 微結晶セルロース 70mg (4) ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 270mg (1)、(2)と(3)の全量及び(4)の1/2を混和した
後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラ
チンカプセルに封入する。 2.錠剤 (1) インドールマイシン 100mg (2) ラクトース 35mg (3) コーンスターチ 150mg (4) 微結晶セルロース 30mg (5) ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 320mg (1)、(2)と(3)の全量及び(4)の2/3及び(5)の1
/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)及び
(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
【0126】
【発明の効果】化合物(I)は、ヘリコバクター・ピロ
リに代表されるヘリコバクター属菌に対して極めて特異
的な強い抗菌活性を有している。従って、本発明の化合
物(I)を使用すれば、ヘリコバクター属菌(特にヘリ
コバクター・ピロリ)に対する従来の抗菌剤の有効量よ
り非常に少ない投与量で望ましい抗ヘリコバクター・ピ
ロリ剤としての効果を得ることができる。化合物(I)
は、ヘリコバクター属菌に起因する十二指腸潰瘍、胃潰
瘍、慢性胃炎、胃癌等の各種の疾患の予防又は治療に有
効であり、ヘリコバクター・ピロリは潰瘍を再発させる
大きな原因でもあるため、化合物(I)又はその塩は、
潰瘍の再発防止にも有効である。また、化合物(I)
は、スタフィロコッカス・バチルス属等のグラム陽性
菌、及びエシェリヒア属、シウドモナス属、プロテウス
属、クレビシエラ属、セラチア属、サルモネラ属、シト
ロバクター属及びアルカリゲネス属などのようなグラム
陰性菌に対する抗菌作用を示さない。従って、本発明の
化合物(I)又はその塩は、ヘリコバクター属細菌の疾
患の予防又は治療に選択的に有効であり、その他の細菌
及び真菌類への影響が極めて少なく、副作用のない安全
な薬剤として使用しうる。化合物(I)は、安定かつ低
毒性である。即ち、本発明は、副作用のない優れた抗ヘ
リコバクター・ピロリ剤を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 31/04 A61P 31/04 C07D 413/14 C07D 413/14 417/06 417/06 471/04 104 471/04 104Z C12N 1/20 C12N 1/20 A C12P 17/16 C12P 17/16 //(C12N 1/20 (C12N 1/20 C12R 1:465) C12R 1:465) (C12P 17/16 (C12P 17/16 C12R 1:465) C12R 1:465) (56)参考文献 Bioorg.Med.Chem.L ett.,(1996),6(12),p. 1375−80 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 413/06 C07D 413/14 C07D 417/06 C07D 471/04 104 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中、Aは置換基を有していてもよい芳香環基を、R
    1及びR2は同一または異なって水素原子または置換基を
    有していてもよい炭化水素基を、R3及びR4は同一また
    は異なって水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
    素基、アシル基、置換基を有していてもよいカルバモイ
    ル基またはエステル化されていてもよいカルボキシル基
    を示す。]で表される化合物またはその塩を含有するこ
    とを特徴とする抗ヘリコバクター・ピロリ剤。
  2. 【請求項2】 Aが置換基を有していてもよい芳香族複
    素環基である請求項1記載の抗ヘリコバクター・ピロリ
    剤。
  3. 【請求項3】 Aが式 【化2】 [式中、環Bは置換基を有していてもよい6員の芳香環
    を、XはCHまたはNを、YはO、Sまたは−N−R5
    (ただしR5は水素原子または置換基を有していてもよ
    い炭化水素基を示す)を示す。]で表される基である請
    求項1記載の抗ヘリコバクター・ピロリ剤。
  4. 【請求項4】 Aが式 【化3】 [式中、環Bは置換基を有していてもよい6員の芳香環
    を、R5は水素原子または置換基を有していてもよい炭
    化水素基を示す。]で表される基である請求項1記載の
    抗ヘリコバクター・ピロリ剤。
  5. 【請求項5】 Aがヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、シ
    アノ、1〜5個のハロゲンで置換されていてもよい低級
    アルキル及び1〜5個のハロゲンで置換されていてもよ
    い低級アルコキシからなる群より選ばれた1ないし3個
    で置換されていてもよいインドリルであり、 R1及びR2が同一または異なって水素原子または1〜5
    個のハロゲンで置換されていてもよい低級アルキルであ
    り、R3及びR4が同一または異なって水素原子又は低級
    アルキルである請求項1記載の抗ヘリコバクター・ピロ
    リ剤。
  6. 【請求項6】 Aがインドリルであり、R1及びR3が水
    素原子であり、R2及びR4が同一または異なってC1-7
    アルキルである請求項1記載の抗ヘリコバクター・ピロ
    リ剤。
  7. 【請求項7】 Aが3−インドリルであり、R2及びR4
    がメチルである請求項1記載の抗ヘリコバクター・ピロ
    リ剤。
  8. 【請求項8】 式(I)で表される化合物がインドール
    マイシンである請求項1記載の抗ヘリコバクター・ピロ
    リ剤。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の式(I)で表される化合
    物またはその塩及び抗菌剤を含有する抗ヘリコバクター
    ・ピロリ剤。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の式(I)で表される化
    合物またはその塩及び抗潰瘍剤を含有する抗ヘリコバク
    ター・ピロリ剤。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の式(I)で表される化
    合物またはその塩及び抗菌剤並びに抗潰瘍剤を含有する
    抗ヘリコバクター・ピロリ剤。
  12. 【請求項12】式 【化4】 [式中、Aは置換基を有していてもよい芳香環基を、R
    1及びR2は同一または異なって水素原子または置換基を
    有していてもよい炭化水素基を、R3'及びR4'は同一ま
    たは異なって水素原子または置換基を有していてもよい
    炭化水素基を示す。但し、(1)Aが3−インドリル、
    1が水素原子、R2がメチル、R3'が水素原子およびR
    4'がC3-6シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキ
    シ、低級アルコキシ、低級チオアルキル、アリールおよ
    び炭素数2〜4の不飽和炭化水素からなる群より選ばれ
    たもので置換されたC1-4アルキル、4−ピペリジノ
    メチル、2−モルホリノエチルまたは2−シアノエ
    チルである場合、(2)Aが置換基を有していてもよい
    3−インドリル、R1が水素原子、R2がt−ブトキシ
    カルボニルメチル、カルボキシメチル、ニトロメチ
    ル、ヒドロキシイミノメチル、式−CH2NH3 +
    COCH3 -で表される基、式−CH2NH2で表される
    基、式−CH=NOHで表される基、R3'およびR4'
    がそれぞれ同一または異なって水素原子またはメチル、
    である場合、(3)Aが置換基を有していてもよい3−
    インドリル、R1が水素原子またはメチル基、R2が水素
    原子またはC1-3アルキル、R3'が水素原子またはメチ
    ルおよびR4'が水素原子、フェニル、アニシル、トルイ
    ジイルおよびC1-4アルキルからなる群より選ばれた基
    である場合、(4)Aが置換基を有していてもよい芳香
    環基、R1およびR3'がそれぞれ水素原子、R2およびR
    4'がそれぞれ水素原子、メチルまたはフェニルである場
    、および(5)R 3' またはR 4' の一方がメチル基であ
    り他方がアシル基である場合を除く。]で表される化合
    物またはその塩。
  13. 【請求項13】 式 【化5】 [式中、Aは置換基を有していてもよい芳香環基を、R
    1及びR2は同一または異なって水素原子または置換基を
    有していてもよい炭化水素基を、R3'は水素原子または
    置換基を有していてもよい炭化水素基を、R4''はアシ
    ル基、置換基を有していてもよいカルバモイル基を示
    す。但し、Aが3−インドリルで、R1が水素原子で、
    かつR2及びR3'がメチルであるとき、R4''がアミノ
    基、ハロゲン、フェニル、p−ヒドロキシフェニルまた
    は低級アルコキシでモノ置換されていてもよいC2-5
    ルカノイル基、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキ
    ル、エトキシカルボニルメチル又はフェニルで置換され
    たカルバモイル基、フェニルカルボニル基、または
    4−ピペリジノブチリル基である場合を除く。]で表さ
    れる化合物またはその塩。
  14. 【請求項14】 式 【化6】 [式中、Aは置換基を有していてもよい芳香環基を、R
    1及びR2は同一または異なって水素原子または置換基を
    有していてもよい炭化水素基を、R3'は水素原子または
    置換基を有していてもよい炭化水素基を、R4'''はエス
    テル化されていてもよいカルボキシル基を示す。]で表
    される化合物またはその塩。
  15. 【請求項15】 Aがインドリルで、R1及びR2が同一
    または異なって水素原子またはメチルで、R3'がメチル
    である請求項14記載の化合物。
  16. 【請求項16】 ヘリコバクター・ピロリ感染疾患予防
    治療剤である請求項1記載の抗ヘリコバクター・ピロリ
    剤。
  17. 【請求項17】 ヘリコバクター・ピロリ感染疾患が胃
    もしくは十二指腸潰瘍、胃炎または胃癌である請求項1
    6記載の抗ヘリコバクター・ピロリ剤。
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