JP3305944B2 - ノイズ低減回路 - Google Patents

ノイズ低減回路

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JP3305944B2 JP03628196A JP3628196A JP3305944B2 JP 3305944 B2 JP3305944 B2 JP 3305944B2 JP 03628196 A JP03628196 A JP 03628196A JP 3628196 A JP3628196 A JP 3628196A JP 3305944 B2 JP3305944 B2 JP 3305944B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像信号のノイズ
低減回路に係わり、より詳細には、MUSE(Multiple
sub Nyquist Sampling Encoding)方式の高精細度テレ
ビジョン信号デコーダ,EDTV受像機等の画像のディ
ジタル信号処理を行うテレビジョン受像機等におけるノ
イズ低減回路に関する。
【0002】
【従来の技術】MUSEデコーダや、EDTV受像機の
ような、動画と静止画を区別して各々異なった信号処理
を行った後、画像の動き情報を基にこれら動画信号と静
止画信号を混合するところの、動き適応画像処理システ
ムにおいては、静止画部においては、フレームメモリを
用いた巡回型ノイズ除去方式が用いられている。しかし
ながら、動画部においては、このフレームメモリを用い
た巡回型ノイズ除去方式は、画像が2重像になってしま
う等の弊害が起こるため、用いることができない。ここ
で、図7に、従来の動画信号用ノイズ低減回路の構成を
例示する。同図において、71は、画像信号を入力する
入力端子、72は、低域通過フィルタ(以下「LPF」
と記載する)、70は、減算回路、73は、非線形処理
回路、74は、加算回路、75は、出力端子をそれぞれ
示す。入力端子71より入力された信号は、LPF7
2,減算回路70,及び、加算回路74に分配される。
LPF72は、入力信号から高域成分を除去し、低域成
分のみ出力する。減算回路70は、LPF72の出力信
号から入力端子71に入力された信号を減算する。これ
により、減算回路70の出力には、高域の信号成分が抽
出される。これが非線形処理回路73で処理された後、
加算回路74により元の入力信号と加算され、ノイズ低
減された信号として出力端子75から出力される。
【0003】上記従来のノイズ低減回路に用いられてい
る非線形処理回路73の入出力特性例を図8に示す。図
8から明らかなように、入力レベルの非常に小さい範囲
(Aの部分)においては、誤差として出力を「0」にす
る。次いで、入力レベルがある程度の大きさの範囲(B
の部分)では、ノイズとして、入力レベルに比例したレ
ベルを出力する。さらに、入力レベルの大きい範囲(C
の部分)では、入力信号は、ノイズによるものと画像の
輪郭成分によるものとが混合しており、かつ入力レベル
が大きくなるほど、輪郭成分の割合が多くなるとして、
入力レベルに反比例したレベルを出力する。この場合、
入出力特性が異なるそれぞれの範囲A,B,Cの設定は、
経験的に決められており、又、入力信号のレベルだけで
ノイズ成分と輪郭成分とを区別しているため、画像の劣
化を伴うことなくノイズを除去することは困難であっ
た。
【0004】また、従来の動画処理回路のノイズ低減技
術については、例えば、特開平6−113315号公報
に記載された「ノイズ低減回路」が知られている。この
雑音低減回路は、画像の輪郭部を検出し、画像の平坦な
部分では高域通過フィルタによりノイズ成分を抽出し、
入力信号からこの抽出されたノイズ成分を除去し、画像
の輪郭部では入力信号をそのまま出力する構成となって
いる。しかし、この方式の場合、画像の輪郭部のノイズ
は除去されないことになる。
【0005】このように、上記従来のノイズ低減回路の
場合、いずれにおいても、高域の周波数成分を除去する
という手段をとっているために、高周波のノイズの低減
化はなされるが、一方で、映像信号の高周波成分も除去
してしまい、その結果、動画の画質劣化(ぼけ)が起こ
るという問題点があった。すなわち、ノイズの低減効果
を得る代わりに、動画の画質が劣化するというトレード
オフの関係にあった。また、静止画用ノイズ除去方式に
用いられているフレーム巡回方式に比べると、ノイズ除
去効果が少なく、動き適応処理をされた後の画像におい
て、動画部と静止画部におけるS/Nの差が目につき、
画質劣化を招いている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来における問題点に鑑みてなされたもので、動画の
ぼけを伴うことなく、また、フレーム巡回型ノイズ除去
方式と同等、又は、それ以上のノイズ除去効果を得る
とを目的としたものであり、特に、MUSE方式による
デジタル画像信号等の処理を必要とする当該テレビジョ
ン受像機等におけるノイズ低減回路を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願の請求項1記載の発明は、入力されたデジタル
画像信号の特定周波数成分のゲインを予め定められた
定量低下させた第1デジタル画像信号として出力する低
域通過フィルタと、該低域通過フィルタから出力された
前記第1デジタル画像信号が入力され、前記低域通過フ
ィルタにより前記所定量低下させられた前記定周波数
成分の信号を前記第1デジタル画像信号から抜き取ると
共に、予め定められた所定量増幅させた第2デジタル画
像信号として出力する高域通過フィルタと、該高域通過
フィルタの入力信号である前記第1デジタル画像信号
該高域通過フィルタからの出力信号である前記第2デ
ジタル画像信号とを加算する加算回路とを具備すること
を特徴とするノイズ低減回路をなす。そして、この発明
において、動画と静止画を区別して各々異なった信号処
理を行った後、画像の動き情報を基にこれら動画信号と
静止画信号を混合するところの動き適応画像処理システ
ムにおいて、低域通過フィルタと、高域通過フィルタ
と、加算回路とを具備る構成とし、低域通過フィルタ
で、特定の周波数成分のゲインを低下させ、1よりも小
さく低レベルにある該特定周波数のノイズ成分の除去を
行う。しかし、この時、ノイズ成分と共にデジタル画像
信号該特定周波数成分即ち高周波成分も抑圧されてし
まうので、上記高域通過フィルタと加算回路を用い、
ゲイン低下されたデジタル画像信号成分を復元する。
このことにより、高周波数成分からなる画像の輪郭部分
のノイズも除去することができるので、画像のボケを起
こさずにノイズを除去することができる。
【0008】また、請求項2記載の発明は、前記請求項
1記載の発明において、入力された前記デジタル画像信
号がMUSE方式による画像信号であり、かつ、前記特
定周波数成分を8MHz付近としたことを特徴とするノイ
ズ低減回路をなし、MUSE方式において避け難い8MH
z付近のノイズを除去することにより、MUSE方式に
よる画像をより良好な画質にすることができる。
【0009】また、請求項3記載の発明は、前記請求項
1又は2記載の発明において、前記低域通過フィルタを
多段としたことを特徴とするノイズ低減回路をなし、ゲ
インを低下させるべき所期の周波数成分によっては、一
段のフィルタでは実現の難しい回路構成を多段にするこ
とによって、より実現し易くする。
【0010】また、請求項4記載の発明は、前記請求項
3記載の発明において、前記多段のフィルタとして2段
のフィルタを用いたことを特徴とするノイズ低減回路
なしており、例えば、MUSE方式において避け難い8
MHz付近のノイズを除去するための低域通過フィルタを
2段のフィルタによる回路構成としたことによって、各
フィルタを単純な要素で構成できるので実用化し易く、
当該方式の画像信号のノイズ低減フィルタとして適した
手段を提供することになる。
【0011】また、請求項5記載の発明は、入力された
デジタル画像信号の輪郭部を検出する輪郭検出回路と、
前記デジタル画像信号が入力され、該入力された前記デ
ジタル画像信号の低域周波数成分を低域デジタル画像信
号として通過させる低域通過フィルタと、前記輪郭検出
回路で輪郭部と判断された場合は、入力された前記デジ
タル画像信号を選択し、また、輪郭部以外と判断された
場合は、前記低域通過フィルタからの出力信号である前
記低域デジタル画像信号を選択して、選択デジタル画像
信号として出力する第1の選択部と、該第1の選択部で
選択された前記選択デジタル画像信号が入力される請求
項1乃至請求項4の何れかに記載のノイズ低域回路と、
該ノイズ低域回路から出される出力デジタル画像信号
前記第1の選択部から出力される前記選択デジタル
像信号との差の絶対値を検出する誤差検出回路と、該誤
差検出回路からの出力となる前記絶対値予め定められ
所定量を超えている場合は、前記選択デジタル画像信
号を選択し、また、前記絶対値が予め定められた前記
定量以下の場合は、前記ノイズ低減回路から出力される
前記出力デジタル画像信号を選択して出力する第2の選
択部とを具備することを特徴とするノイズ低減回路をな
す。そして、この発明において、輪郭検出回路からの
信号を基に、信号切り替え回路即ち前記第1の選択部
を動作させて、輪郭部では入力されたデジタル画像信号
を選択することで、又、輪郭部以外では、付加的な低域
通過フィルタからの出力信号即ち低域デジタル画像信号
を選択することで、画像のボケを伴うこと無しにノイズ
の低減を行うことができ、更には、請求項1乃至の何
れかに記載の前記ノイズ低減回路に入力することによ
り、ノイズ除去効果を大きくすることができる。更に、
請求項1乃至の何れかに記載の前記ノイズ低減回路か
らの出力画像信号即ち前記出力デジタル画像信号と、入
力画像信号即ち前記第1の選択部から出力される前記選
択デジタル画像信号との差の絶対値を求め、その絶対値
の大きさにより、請求項1乃至の何れかに記載のノイ
ズ低減回路からの出力信号即ち前記出力デジタル画像信
前記第1の選択部から出力される前記選択デジタル
画像信号とを切り替えて出力する。このことにより、画
質劣化をより少なくすることができる。而して、上記各
発明は、動き適応処理により静止画と動画が混合された
後に、静止画と動画のS/Nの差が無くなるように、静
止画に用いられているフレーム巡回型ノイズ除去方式と
同等もしくはそれ以上のノイズ低減効果を動画に対して
得るようになるノイズ低減手段を提供することになる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係るノイズ低減回路の実
施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図
1は、本願請求項1ないし4記載の発明に係わるノイズ
低減回路の実施の形態を説明するためのブロック図であ
る。同図において、1は、デジタル画像信号を入力する
入力端子、2-1,2-2は、低域通過フィルタ、3は、高
域通過フィルタ、4は、加算回路、5は、出力端子であ
る。低域通過フィルタ2-1,2-2は、入力端子1から入
力されたデジタル画像信号の8MHz付近の周波数成分を
抑圧するように構成される。この実施の形態において
は、同図に示されるように、同一の低域通過フィルタ2
-1及び2-2を2段に接続して構成されている。各フィル
タは、縦続する2Rの遅延回路の各端子に接続した1/
8,3/4及び1/8の各係数器とその係数器の各出力
の加算回路からなり、予め定められている特定周波数成
分例えば8MHz付近の周波数をそれぞれ予め定められ
た所定量例えば1/2の振幅レベルにそれぞれ抑圧した
第1デジタル画像信号として出力する。このように、各
フィルタにおける係数器は、2のn乗分の1の単位の係
数となるために容易に装置化でき、延いては、当該ノイ
ズ低減回路を容易に実施し得るものとする。同図におけ
るA点の前記第1デジタル画像信号の周波数特性が図2
に示されるが、図示のように、前記特定周波数成分の例
として用いている8MHz付近では、前記第1デジタル画
像信号の振幅レベルが1/4の値にまで抑圧されている
が、0まで落とさないようになされている。このフィ
ルタにより前記特定周波数成分のノイズが除去される
が、しかし、この時、ノイズと共に画像の高周波成分も
除去されてしまい、画質劣化が起こってしまう。しか
し、この低域通過フィルタは、前記第1デジタル画像信
号の振幅レベルを0まで落としていないので、該低域通
過フィルタ2-2の後段に接続された高域通過フィルタ3
と加算回路4によって、前記特定周波数成分例えば8
MHz付近の高周波成分を予め定められた所定量例えば
2倍まで増幅させることにより、画像の輪郭成分を復元
することができる。
【0013】この様子を図4を使って説明する。同図に
おいて、入力画像信号に高周波成分のノイズが示されて
いるが、ノイズは、一般的に、信号成分に比して、レベ
ル的には小さいので、該入力画像信号がデジタル化され
てデジタル画像信号として入力される低域通過フィルタ
2-1と2-2によって、該ノイズの高周波成分の振幅値
は、1/4にまで抑圧される結果として、小数点以下の
数値にまで低下されて、除去されてしまうが、一方、同
じ高周波成分即ち特定周波数成分の輪郭成分はレベル的
に大きいので、1/4に振幅が抑圧されたとしても、1
以上の整数成分が残されている前記第1デジタル画像信
号となり、低域通過フィルタ2-1と2-2で輪郭がボケる
だけで除去はされない(同図中、A点の信号に示され
る)。したがって、この後、該特定周波数成分例えば8
MHz付近で、ゲインが2倍の値を出力する高域通過フ
ィルタ3により、低域通過フィルタ2-1および2-2で振
幅を抑圧された該特定周波数成分(即ち、輪郭成分)
検出して抜き取り、2倍の値まで増幅した第2のデジタ
ル画像信号として振幅が抑圧されていた低域通過フィ
ルタからの前記第1デジタル画像信号に加算する。この
結果の周波数特性を図3に示す。即ち、特定周波数成分
例えば8MHz付近の輪郭成分の振幅は、入力端子1に
入力された入力デジタル画像信号に比し、一旦、1/4
の振幅に抑圧された後、抑圧された該特定周波数成分の
振幅のみが2倍に増幅された復元信号、即ち、前記第2
のデジタル画像信号が加算されて出力されるが、一方、
ノイズ成分は、低域フィルタ2-1,2-2により、完全に
除去されてしまうこととなり、図4の出力画像信号に示
す状態になる。このように、低域通過フィルタ2-1およ
び2-2で8MHz付近の周波数を0まで抑圧しないこと
によって、後に8MHz付近の成分は復元することがで
き、その結果、画像のボケを伴わずにノイズの除去を行
うことができる(図4中の出力信号に示される)。
お、対象とする画像信号が、MUSE方式による場合に
あっては、発生を防止することが困難な8MHz付近の
ノイズを、前記特定周波数成分として指定することによ
り、8MHz付近のノイズを除去することが可能とな
り、MUSE方式による画像をより良好な画質にするこ
とができる。 また、図1に示す低域通過フィルタ2-1,
2-2のごとく、低域通過フィルタを多段とすることによ
り、ゲインを低下させるべき所期の周波数成分によって
は、一段のフィルタでは実現の難しい場合であっても、
より実現し易くすることが可能であり、例えば、2段の
フィルタを用いることとすれば、MUSE方式において
避け難い8MHz付近のノイズを除去するための低域通
過フィルタを単純な要素で構成することができるので実
用化し易く、当該MUSE方式の画像信号のノイズ低減
フィルタとして好適な手段を提供することができる。
【0014】図5は、本願請求項5記載の発明に係わる
ノイズ低減回路の実施の形態を説明するためのブロック
図である。同図において、1は、画像信号を入力する入
力端子、2は、低域通過フィルタ、5は、出力端子、6
は、輪郭検出回路、7,9は、信号切り替え回路、8
は、請求項1ないし4記載の発明の実施の形態における
と同じノイズ除去フィルタ即ちノイズ除去回路、10
は、減算回路、11は、絶対値回路である。入力端子1
から入力されたデジタル画像信号は、輪郭検出回路6と
低域通過フィルタ2とにそれぞれ入力され輪郭検出回
路6からの輪郭部検出信号により、第1の選択部となる
信号切り替え回路7から出力される選択デジタル画像信
号として選択される。即ち、輪郭部分は、入力されてき
た前記デジタル画像信号を選択し、輪郭以外の部分は、
低域通過フィルタ2からの出力信号である低域デジタル
画像信号を選択して選択デジタル画像信号として出力
る。信号切り替え回路7で選択された前記選択デジタル
画像信号は、請求項1乃至の何れかに記載の発明の実
施の形態に示したノイズフィルタ8に入力される。ここ
で用いられる低域通過フィルタ2の構成は、図6に例示
されるものである。図5に示すように、異なるタイプの
ノイズ除去フィルタを縦続接続し、入力デジタル画像信
が輪郭部か否かに基づいて、異なるタイプの前記ノイ
ズ除去フィルタの何れかを選択することによって、より
効果的にノイズの除去を行うことができる。つまり、1
段目のノイズ除去フィルタ即ち低域通過フィルタ2
は、画像のボケを起こさずにノイズを除去するために、
輪郭部に関してはノイズ除去操作を行わず、その代わり
平坦な部分では低域通過フィルタ2によりノイズ除去を
行う。信号切り替え回路7により、このような選択がな
された信号を請求項1乃至の何れかに記載の発明の実
施の形態で示した図1のごときノイズ除去フィルタ8に
入力すると、平坦な部分では更にノイズが除去され、
又、輪郭部についてもノイズを除去することができる。
【0015】また、本来、輪郭検出回路6で完全に輪郭
を検出することが望ましいが、実際には、あらゆる画
像に対して輪郭を完全に検出することは困難である。
また、画像には輪郭部とも平坦部とも識別が付かない部
分も存在し、輪郭部の検出信号によって、ノイズ除去の
ための画像を2値的に切り分けるだけでは不十分であ
る。このため、減算回路10と絶対値回路11によ
、信号切り替え回路7から出力される前記選択デジタ
画像信号とノイズ除去フィルタ8からの出力信号であ
る出力デジタル画像信号との差の絶対値を求め、これを
誤差信号とし、この値が、予め定められた所定量よりも
大きいときには、ノイズ除去フィルタ8において、画像
の劣化が起こっているとして、第2の選択部である信号
切り替え回路9にて、信号切り替え回路7から出力され
る前記選択デジタル画像信号を選択し、一方、予め定め
られた前記所定量以下であれば、ノイズ除去フィルタ8
からの出力信号である出力デジタル画像信号を選択して
出力する。このことにより、画質劣化を少なくすること
ができる。
【0016】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、以下のような効果がある。 (1)請求項1に対応する効果:当該画像信号が入力さ
れるテレビジョン受像機等において、入力画像信号に対
して本発明の手段を適用して、低域通過フィルタでノイ
ズを除去した後、高域通過フィルタと加算回路を用い、
前記低域通過フィルタでゲインを低下させた画像信号を
することにより、画像の輪郭部分のノイズも除くこ
とを可能とし、画質劣化を起こさずに、ノイズを除去で
きる。 (2)請求項2に対応する効果:上記(1)の効果に加
えて、8MHz付近のノイズが除去されることになり、M
USE方式による画像信号において避け難いノイズが除
かれて、該MUSE方式による画像品質をより良好にす
ることができる。 (3)請求項3に対応する効果:上記(1)又は(2)
の効果に加えて、当該フィルタを多段とすることによっ
て、一段のフィルタでは実現の困難な回路をより実現し
易くすることができる。 (4)請求項4に対応する効果:上記(3)の効果に加
えて、当該フィルタを2段の回路構成としたことによっ
て、例えば、MUSE方式による画像信号において、避
け難い8MHz付近のノイズフィルタの各フィルタ単位を
単純な要素で構成できるので、実用化し易い。 (5)請求項5に対応する効果:入力画像信号に対し
て、画像の輪郭部を検出して輪郭部分以外の画像の平坦
な部分のみにノイズ除去のフィルタをかけた出力信号に
対して、更に、請求項1乃至4の何れかに示すノイズフ
ィルタをかけて輪郭部分のノイズも除去することによ
、画質劣化を起こさずにノイズ除去効果を上げること
ができる。又、請求項1乃至4の何れかに示すノイズフ
ィルタへの入力デジタル画像信号と請求項1乃至4の何
れかに示すノイズフィルタからの出力デジタル画像信号
との差の絶対値を取った信号に基づいて前記入力デジ
タル画像信号と前記出力デジタル画像信号との何れかを
選択して、出力を切り替えることにより、請求項1乃至
4の発明における場合より、さらに、画質劣化を少な
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願請求項1ないし4記載の発明に係わるノイ
ズ低減回路の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本願請求項1ないし4記載の発明に係わるノイ
ズ低減回路の実施の形態に用いられる低域通過フィルタ
の特性を示すグラフである。
【図3】本願請求項1ないし4記載の発明に係わるノイ
ズ低減回路の実施の形態における動作原理を説明する図
である。
【図4】本願請求項1ないし4記載の発明の実施の形態
におけるノイズ低減回路の各段階における波形変化を示
すグラフである。
【図5】本願請求項5記載の発明に係わるノイズ低減回
路の実施の形態を示すブロック図である。
【図6】本願請求項5記載の発明に係わるノイズ低減回
路の実施の形態に用いられる低域通過フィルタの構成を
示すブロック図である。
【図7】従来例のノイズ低減回路の構成を示すブロック
図である。
【図8】従来のノイズ低減回路に用いられる非線形回路
の入出力特性例を示すグラフである。
【符号の説明】
1,71…入力画像信号入力端子、2-1,2-2,12,
72…低域通過フィルタ、3…高域通過フィルタ、4,
74…加算回路、5,75…出力端子、6…輪郭検出回
路、7,9…信号切り替え回路、8…請求項1乃至4何
れかに記載のノイズフィルタ(ノイズ除去回路)、1
0,70…減算回路、11…絶対値回路、73…非線形
処理回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二宮 佑一 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本 放送協会 放送技術研究所内 (72)発明者 山口 孝一 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本 放送協会 放送技術研究所内 (72)発明者 合志 清一 東京都渋谷区神南2丁目2番1号 日本 放送協会 放送センター内 (72)発明者 苗村 昌秀 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本 放送協会 放送技術研究所内 (72)発明者 福田 淳 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本 放送協会 放送技術研究所内 審査官 梅本 達雄 (56)参考文献 特開 平8−37607(JP,A) 特開 昭63−169177(JP,A) 特開 昭63−200678(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/14 - 5/217

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】力されたデジタル画像信号の特定周
    数成分のゲインを予め定められた所定量低下させた第1
    デジタル画像信号として出力する低域通過フィルタと、
    該低域通過フィルタから出力された前記第1デジタル画
    信号が入力され、前記低域通過フィルタにより前記
    定量低下させられた前記定周波数成分の信号を前記第
    1デジタル画像信号から抜き取ると共に、予め定められ
    所定量増幅させた第2デジタル画像信号として出力
    る高域通過フィルタと、該高域通過フィルタの入力信
    である前記第1デジタル画像信号該高域通過フィル
    タからの出力信号である前記第2デジタル画像信号とを
    加算する加算回路とを具備することを特徴とするノイズ
    低減回路。
  2. 【請求項2】 入力された前記デジタル画像信号がMU
    SE(Multiple subNyquist Sampling Encoding)方式
    による画像信号であり、かつ、前記特定周波数成分を8
    MHz付近としたことを特徴とする請求項1記載のノイズ
    低減回路。
  3. 【請求項3】 前記低域通過フィルタを多段のフィルタ
    としたことを特徴とする請求項1又は2記載のノイズ低
    減回路。
  4. 【請求項4】 前記多段のフィルタとして2段のフィル
    タを用いたことを特徴とする請求項3記載のノイズ低減
    回路。
  5. 【請求項5】力されたデジタル画像信号の輪郭部を
    検出する輪郭検出回路と、前記デジタル画像信号が入力
    され、該入力された前記デジタル画像信号の低域周波数
    成分を低域デジタル画像信号として通過させる低域通過
    フィルタと、前記輪郭検出回路で輪郭部と判断された場
    合は、入力された前記デジタル画像信号を選択し、ま
    た、輪郭部以外と判断された場合は、前記低域通過フィ
    ルタからの出力信号である前記低域デジタル画像信号
    選択して、選択デジタル画像信号として出力する第1の
    選択部と、該第1の選択部で選択された前記選択デジタ
    ル画像信号が入力される請求項1乃至請求項4の何れか
    に記載のノイズ低域回路と、該ノイズ低域回路から出
    される出力デジタル画像信号と前記第1の選択部から出
    力される前記選択デジタル画像信号との差の絶対値を検
    出する誤差検出回路と、該誤差検出回路からの出力とな
    る前記絶対値予め定められた所定量を超えている場合
    は、前記選択デジタル画像信号を選択し、また、前記絶
    対値が予め定 められた前記所定量以下の場合は、前記ノ
    イズ低減回路から出力される前記出力デジタル画像信号
    を選択して出力する第2の選択部とを具備することを特
    徴とするノイズ低減回路。
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