JP3304206B2 - Bodセンサ及びbodの測定方法 - Google Patents

Bodセンサ及びbodの測定方法

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JP3304206B2
JP3304206B2 JP20213494A JP20213494A JP3304206B2 JP 3304206 B2 JP3304206 B2 JP 3304206B2 JP 20213494 A JP20213494 A JP 20213494A JP 20213494 A JP20213494 A JP 20213494A JP 3304206 B2 JP3304206 B2 JP 3304206B2
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征夫 軽部
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株式会社曙ブレーキ中央技術研究所
征夫 軽部
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、BODセンサに関し、
詳しくは、酸素電極を用いないBODセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】河川や産業排水の水質管理に重要な項目
として、BOD(生物化学的酸素要求量)があり、国際
的な有機性水質汚濁の指標とされている。有機化合物に
起因する水質汚濁は、好気性微生物による酸化反応で減
少、消去され、その有機物質濃度に対応して溶存酸素が
消費される。この消費された酸素量を計測することで、
水質汚濁が明らかになる。すなわちBODは、有機化合
物濃度を、酸素量により間接的に表したものである。
【0003】日本工業規格JISでBODの測定法が規
定されているが、この方法は煩雑な操作を必要とし、さ
らに測定に5日間を要するなどの問題点があった。そこ
で迅速、簡単、かつオンライン計測可能なBOD測定法
が要望され、既にBODセンサが開発されており、工場
排水などの測定に利用されている。
【0004】従来使用されているBODセンサは、微生
物膜と酸素電極で構成されており、溶液中の溶存酸素の
減少量によりBODを測定するものである。このような
センサとして、例えば、酸素電極の隔膜とそれを覆う透
析膜の間に有機物を資化し酸素を消費する微生物を封入
せしめた微生物電極(特開昭54−47699号公報)
が知られている。
【0005】しかしながら、上記のような溶存酸素の減
少量によりBODを測定するセンサでは、溶存酸素の低
い廃液では正確な値を測定することは難しいという問題
がある。また、酸素電極の構造は、電極内に電解液等を
内蔵するために、ある程度の大きさが必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、酸素電極を用いずに直接に有機
化合物濃度を測定することができ、溶存酸素量が低くて
も測定が可能なBODセンサを提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために、BODセンサを以下の構成とした。す
なわち本発明は、金属又は炭素からなる電極並びにこの
電極に当接された微生物菌体を含有する薄膜からなる作
用電極(微生物電極)と、対極とを有するBODセンサ
である。また本発明は、有機物を含有する溶液に、金属
又は炭素からなる電極並びにこの電極に当接された微生
物菌体を含有する薄膜からなる作用電極(微生物電極)
と、対極とを有するセンサを浸漬し、微生物電極と対極
との間に電位差を負荷したときに流れる電流を計測する
ことにより、この溶液のBODを測定する方法を提供す
る。
【0008】また本発明は、上記構成に加えてさらに参
照電極を有するBODセンサ、及び有機物を含有する溶
液に、このBODセンサを浸漬し、作用電極と参照電極
との間に電位差を負荷したときに流れる電流を計測する
ことにより、この溶液のBODを測定する方法を提供す
る以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】<1>本発明のBODセンサ 本発明のBODセンサは、金属又は炭素からなる電極
(以下、単に「金属電極」ともいう)並びにこの金属電
極に当接された微生物菌体を含む薄膜(以下、単に「微
生物膜」ともいう)からなる作用電極と、対極とを有す
る。本発明の他の態様のBODセンサは、金属電極並び
にこの金属電極に当接された微生物菌体を含む薄膜(以
下、単に「微生物膜」ともいう)からなる作用電極と、
対極と、さらに参照電極とを有する。
【0010】微生物を有機化合物を含む試料溶液に存在
させると、微生物は有機化合物をエネルギー獲得のため
に代謝する。その過程において、呼吸鎖の電子伝達系に
電子の移動が起こる。この際、代謝される有機物濃度と
移動する電子の量には相関がある。したがって、この移
動する電子の量を測定することによって微生物のまわり
に存在する有機物濃度がわかり、BODを測定すること
ができる。この電子の移動量を直接計測することは困難
であるので、本発明においては、上記構成を有するBO
Dセンサを有機化合物含有溶液に浸漬し、センサの作用
電極と対極もしくは参照電極との間に、電子が移動しや
すいように一定の電位差を負荷し、両電極間に流れる電
流を計測する。以下に、本発明のBODセンサの構成を
説明する。
【0011】微生物膜は、微生物菌体を金属電極表面又
はその近傍に存在させるためのものであり、薄膜状のも
のであれば、特に形態は問わない。例えば、微生物菌体
を、アルギン酸ゲル膜、アガロースゲル膜、光架橋性ポ
リビニルアルコール膜あるいはポリアクリルアミド膜等
の三次元架橋構造体中に封入したものが挙げられる。金
属電極と透析膜等の微生物菌体を透過させない膜との間
に微生物を膜状に封入してもよい。また、高分子膜に微
生物菌体を固定してもよい。さらには、作用電極を構成
する金属膜表面に、グルタルアルデヒド等を用いて微生
物を膜状に固定化したものでもよい。薄膜中の微生物は
生存していることが望ましい。
【0012】上記微生物としては、有機物を代謝するこ
とにより電子伝達系に電子の移動が起こるものであれば
よく、特に制限されない。前核微生物及び真核微生物の
いずれも使用できるが、真核生物細胞内では呼吸鎖の電
子伝達がミトコンドリア内で行われるため、作用電極に
移動する電子の量が比較的少ないので、BOD測定感度
の点では前核微生物が好ましい。前核微生物としては、
例えば、大腸菌、バチルス属、アシネトバクター属、グ
ルコノバクター属あるいはシュードモナス属に属する細
菌、放線菌などの前核微生物が、真核微生物としてはト
リコスポロン属に属する酵母等が挙げられる。
【0013】金属又は炭素からなる電極は、BOD測定
試料中の有機物が微生物により代謝されて生じる電子を
受け取る。作用電極の素材としては、安定であり、か
つ、導電性が大きく、微生物に実質的に無害なものであ
ればよく、例えば、白金、金、銀等の金属、又はグラフ
ァイト、カーボン等の炭素素材が挙げられる。また、そ
の形状としては、特に制限はないが、棒状、筒状、シー
ト状が挙げられる。
【0014】本発明のBODセンサを構成する作用電極
は、上記金属電極に微生物膜を当接させたものである。
金属電極と微生物膜との距離が離れすぎると、微生物膜
で生じた電子が金属電極に移動することができない。こ
の意味で、「当接」とは必ずしも完全に接している必要
はなく、溶液中で電子が移動可能な程度に近接していれ
ばよい。
【0015】上記作用電極の具体的構造としては、金属
電極表面上に官能基を介して微生物を固定したもの、微
生物を含むゲル膜を金属電極に接着したもの、金属電極
端に透析膜を被せ、金属電極と透析膜の間に微生物を入
れたものなどが挙げられる。また、微生物懸濁液をアセ
チルセルロース等の薄膜上で吸引濾過し、この薄膜上に
微生物を膜状に集菌し、アセチルセルロース膜の外側か
ら透析膜で覆うようにして金属電極に被せてもよい。ま
た、金属電極の形状及び微生物膜の形状は、これらの接
触面積が大きくなるようにするとよい。
【0016】本発明のBODセンサは、上記作用電極と
対極とを有し、必要に応じてさらに参照電極を有する。
対極の素材としては、白金、銀、金、カーボン等が挙げ
られる。BODセンサを測定試料液に浸漬し、作用電極
と対極との間に電位差を負荷したときに、電極反応が進
行するにつれて、電極表面での反応種の濃度は減少し、
また生成物の濃度が増加するなどして電極電位が設定し
た電位からずれてしまうことがある。そこで、Ag/A
gCl電極等の参照電極を試料液に浸漬し、参照電極を
電位設定の基準として作用電極の電位を設定することが
好ましい(3極法)。
【0017】本発明のBODセンサは、作用電極と対極
及び必要に応じて参照電極とを別体としてもよいし、ま
た一体構造としてもよい。
【0018】<2>BODの測定法 本発明のBODの測定法は、有機物を含有する溶液(測
定試料液)に上記BODセンサを浸漬し、作用電極と対
極もしくは参照電極との間に電位差を負荷したときに両
電極間に流れる電流を計測することにより、この溶液の
BODを測定する方法である。
【0019】具体的には、例えば、上記BODセンサを
測定試料液に浸漬し、作用電極と対極との間に電位差を
負荷し、両電極間に流れる電流を計測する。また、3極
法においては、作用電極と参照電極との間に電位差を負
荷し、両電極間に流れる電流を計測する。電位差の負荷
及び電流の測定は、ポテンシオスタット等を用いるとよ
い。
【0020】また、試料液にメディエータを添加してお
くと、より高感度な測定が可能となるので好ましい。あ
るいは、微生物膜中又は微生物膜と金属電極との間にメ
ディエータを含ませてもよい。
【0021】メディエータは、微生物により有機物が代
謝されて生じる電子が、金属電極に移行するのを促進す
るものである。メディエータとしては、微生物から金属
電極に電子が移行するのを促進するものであればよく、
具体的には1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムメ
チルスルフォネート(1−M−PMS)、2,6−ジク
ロロインドフェノール(DCIP)、9−ジメチルアミ
ノベンゾ−α−フェナゾキソニウムクロライド、メチレ
ンブルー、インジゴトリスルホン酸、フェノサフラニ
ン、チオニン、ニューメチレンブルー、2,6−ジクロ
ロフェノール、インドフェノール、アズレB、N,N,
N’、N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミンジ
ヒドロクロリド、レゾルフィン、サフラニン、ソディウ
ムアントラキノンβ−スルフォネート、インジゴカーミ
ン等の色素、リボフラビン、L−アスコルビン酸、フラ
ビンアデニンジヌクレオチド、フラビンモノヌクレオチ
ド、ニコチンアデニンジヌクレオチド、ルミクロム、ユ
ビキノン、ハイドロキノン、2,6−ジクロロベンゾキ
ノン、2−メチルベンゾキノン、2,5−ジヒドロキシ
ベンゾキノン、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノ
ン、グルタチオン、パーオキシダーゼ、チトクロムC、
フェレドキシン等の生体酸化還元物質又はその誘導体、
その他Fe−EDTA、Mn−EDTA、Zn−EDT
A、メソスルフェート、2,3,5,6−テトラメチル
−p−フェニレンジアミン、フェリシアン化カリウム等
が挙げられる。これらのメディエータの濃度は、10n
M(「M」はモル濃度を表す)以上、特に40nM以上
程度が好ましい。
【0022】上記の化合物の中では、1−M−PMS、
DCIP、フェリシアン化カリウム及び9−ジメチルア
ミノベンゾ−α−フェナゾキソニウムクロライドが好ま
しい。
【0023】BODの測定は、有機物を含有しない緩衝
液を用いて対極若しくは参照電極と作用電極との間を流
れる電流を測定し、続いて測定試料あるいは前記緩衝液
で希釈した測定試料液を用いて同様に電流を測定し、こ
れらの電流の差を、標準試料を用いたときの電流の差と
比較することにより行う。
【0024】センサを流れる電流は、微生物の種類、金
属電極と微生物膜との接触面積、メディエータの種類及
び濃度、対極と金属電極との間に負荷する電位差、BO
D濃度等に依存するので、これらは予備実験を行って適
宜設定するとよい。
【0025】本発明のBODセンサを有機物含有溶液に
浸漬すると、センサの微生物膜中の微生物により、有機
物が代謝される。その結果、電子が電子伝達系に移動す
る。対極と金属電極との間に電位差を負荷すると、電子
が微生物膜から金属電極に移行する。その結果、電子が
発生しないときと比べて得られる電流が異なる。この電
流を計測することにより、有機物濃度、すなわちBOD
を測定することができる。
【0026】この際、試料溶液中又は微生物膜にメディ
エータを添加しておくと、微生物から電子が金属電極に
移行するのを促進するので、測定感度が向上する。
【0027】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0028】
【実施例1】 BODセンサ はじめに、BODセンサを構成する作用電極の一例、及
びこの作用電極を有するBODセンサを用いた測定系
を、図1、2に基づいて説明する。
【0029】活性汚泥からスクリーニングされたバチル
ス属に属する微生物(L−GL3と命名した)を、0.
3%K2HPO4、0.1%KH2PO4、0.03%Mg
SO 4・7H2O、0.5%硫酸アンモニウム、0.00
1%L−グルタミン酸、0.1%酵母エキスを含む培地
80ml(pH7.0)に植菌し、30℃で48時間、
振盪培養した。培養液を遠心して菌体と培地とを分離
し、菌体を緩衝液(0.05Mリン酸pH7.0)で洗
滌し、同緩衝液に懸濁させた。
【0030】上記で得られた菌懸濁液を多孔性アセチル
セルロース膜1a(孔径0.45μm)で濾過し、膜面
に菌体1bを付着させた。この膜1を微生物膜とし、テ
フロンチューブ8を被覆することにより側面を絶縁した
直径3mmの円柱状の白金電極2の一方の端部に、膜の
菌体1bが付着している面が接するように被せ、その上
から透析膜1cで覆い、O−リング3で固定した(図
1)。電極の他方の端部には、リード線4を銀ペースト
で接着することにより結線した。リード線は、クリップ
等を用いて金属電極に固定してもよい。上記リード線と
金属電極との接続部位は、熱収縮チューブを被覆するこ
とにより絶縁した。金属電極の側面及びリード線との接
続部位の絶縁は、以下の実施例においても上記と同様に
して行った。
【0031】上記のように構成された作用電極20を用
いて、以下のような測定系(3極法)(図2)によりB
OD測定法の検討を行った。上記作用電極と参照電極5
(Ag/AgCl電極)と対極(白金電極)7とをポテンシオ
スタット6に接続し、緩衝液を入れた試料槽9に浸漬
し、BODセンサとした。参照電極と作用電極との間に
定電圧を負荷し、流れる電流を計測した。次に、BOD
標準液又はL−グルタミン酸溶液を添加し、同様に電流
値を測定した。BODの測定中は、マグネチックスター
ラ10を用いて試料液を撹拌した。測定値は、レコーダ
12で記録した。
【0032】
【実施例2】 至適電位の検討 上記測定系における至適負荷電位の検討を行った。試料
液30を40nM DCIP、40nM 1−M−PMS
を含む0.01Mリン酸緩衝液(pH7.0)とし、こ
れを5ml入れた試料槽中にBODセンサを挿入し、負
荷電位を+200mV〜1Vに設定し、一定濃度の有機
物(150mg/l L−グルタミン酸)40μlを添
加し、電流値の増加を測定した。結果を図3に示す。
【0033】この結果から、+200mV〜800mV
の間でほぼ等しい応答値を示し、上記条件下においては
この範囲で測定するのが好ましいことがわかった。
【0034】
【実施例3】 緩衝液の至適濃度の検討 緩衝液濃度の検討を行った。リン酸緩衝液(pH7.
0)の濃度を10mM〜200mMの間で変化させ、負
荷電位を+400mVに固定した以外は実施例2と同様
にして電流値の増加を測定した。結果を図4に示す。
【0035】この結果から、10mM〜200mMのリ
ン酸緩衝液(pH7.0)では等しい応答値を示し、少
なくともこの範囲で測定できることがわかった。
【0036】
【実施例4】 至適メディエータ濃度の検討(1) メディエータにDCIP及び1−M−PMSを用い、1
−M−PMSが濃度40nMのときの至適DCIP濃度
の検討を行った。リン酸緩衝液(pH7.0)の濃度を
0.01Mとし、負荷電位を+400mVに固定し、D
CIP濃度を10〜80nMの間で変化させた以外は実
施例2と同様にして電流値の増加を測定した。結果を図
5に示す。DCIP濃度10nM以上で良い応答値が得
られた。
【0037】
【実施例5】 至適メディエータ濃度の検討(2) メディエータにDCIP及び1−M−PMSを用い、D
CIP濃度が40nMのときの至適1−M−PMS濃度
の検討を行った。DCIP濃度を40nMとし、1−M
−PMS濃度を0〜80nMの間で変化させた以外は実
施例4と同様にして電流値の増加を計測した。結果を図
6に示す。
【0038】この結果から10nM以上で良い応答値が
得られることがわかる。
【0039】
【実施例6】 メディエータが電流値に与える影響の検
討 0.01Mリン酸緩衝液(pH7.0)5ml中に、メ
ディエータとして1−M−PMSのみ40nM、DCI
Pのみ40nM、あるいは1−M−PMS及びDCIP
を各々40nMとなるように添加し、これらの緩衝液ま
たはメディエータを添加していない緩衝液にBODセン
サを挿入し、さらに、BOD標準液(グルコース及びL
−グルタミン酸をそれぞれ150mg/l含む混合溶液
(BOD220mg/l):以下、単に「BOD標準
液」という)を加え、電流を測定した。結果を図7に示
す。
【0040】高濃度のBOD標準溶液添加では、メディ
エータなしでも小さいながら電流値の増加が得られた。
しかし、メディエータを添加した方が、大きい電流値の
増加が得られた。従って、本センサは、メディエータな
しでもBOD測定が可能であるが、メディエータを添加
した方がより効果があることが示された。
【0041】
【実施例7】 BOD測定用検量線の作成 40nM DCIP、40nM 1−M−PMSを含む
0.01Mリン酸緩衝液(pH7.0)を5ml入れた
試料槽中に、BODセンサを挿入し、+400mVの電
位を負荷し、BOD標準液を添加し、電流値の増加を測
定した。結果を図8に示す。
【0042】この結果から明らかなように、少なくとも
1500mg/ml程度までは、電流値はBOD濃度に
比例して増加し、本発明の方法により、BODを正確に
測定できることがわかる。
【0043】
【実施例8】 溶存酸素の影響の検討 本発明の方法に溶存酸素が与える影響を調べた。0.0
1Mリン酸緩衝液(pH7.0)5ml中に、窒素、酸
素、空気をそれぞれ30分間通気し、DCIP及び1−
M−PMSを各々終濃度が40nMとなるように添加
し、BODセンサを挿入し、+400mVの電位を負荷
し、BOD標準液を40μl添加し、電流値の増加を測
定した。同様に気体を通気せずに測定を行った。結果を
図9に示す。
【0044】各種気体の通気の有無に関わらず、電流値
は一定であり、本発明のBODセンサは、溶存酸素の影
響を受けずにBODを測定できた。本発明のBODセン
サは、従来のセンサのように、溶存酸素の減少量により
BODを測定するものではなく、有機物が代謝されるこ
とにより生じる電子を計測することによりBODを測定
するものであることを支持するものである。
【0045】
【実施例9】 他のメディエータの検討 0.01Mリン酸緩衝液(pH7.0)5ml中に、1
−M−PMSのみ(80nM)、フェリシアン化カリウ
ム(8mM)あるいは9−ジメチルアミノベンゾ−α−
フェナゾキソニウムクロライド(40nM)を添加し、
BODセンサを挿入し、さらに、BOD標準液を加え、
電流を測定した。結果を図10〜12に示す。
【0046】
【実施例10】 電極素材についての検討 白金電極と同じく、径3mmの金、銀、カーボン電極を
用いてBODセンサを作製し、実施例6と同様にBOD
の測定を行った。但し、参照電極を使用せず、作用電極
と対極との間に電位差を負荷し、両電極間に流れる電流
を測定した。結果を図13に示す。この結果から明らか
なように、白金、金、銀、カーボン電極とも同様の結果
が得られ、安定な金属あるいはカーボンの様な導電性の
物質であれば測定可能であることがわかった。
【0047】
【実施例11】 微生物膜に用いる微生物の種類の検討 (1)エシェリヒア・コリ(Escherichia coli:大腸
菌) エシェリヒア・コリ JM109を37℃で12時間振
盪培養し、ニトロセルロース膜に固定化して、これをP
t電極に装着した。得られた作用電極と対極と参照電極
から構成されるBODセンサを、メディエータ(1−M
−PMS、DCIP各40nM)を含む緩衝液中に挿入
し、BOD標準液を添加し、上記と同様にして電流値の
増加を測定した。結果を図14に示す。
【0048】(2)バチルス・ステアロサーモフィルス
(Bacillus stearothermophilus) バチルス・ステアロサーモフィルス IAM11602
を45℃で振盪培養して同様の実験を行った。結果を図
15に示す。
【0049】(3)アシネトバクター・カルコアセティ
カス(Acinitobacter calcoaceticus) アシネトバクター・カルコアセティカス IFO125
52を30℃で培養して同様の実験を行った。メディエ
ータにはフェリシアン化カリウム(8mM)を使用し
た。結果を図16に示す。
【0050】(4)トリコスポロン・クタネウム(Tric
hosporon cutaneum) トリコスポロン・クタネウム IFO10466を30
℃で培養して同様の実験を行った。メディエータには1
−M−PMS(80nM)を使用した。結果を図17に
示す。
【0051】(5)グルコノバクター・サブオキシダン
ス(Gluconobacter suboxydans) グルコノバクター・サブオキシダンス IFO3172
を30℃で培養して同様の実験を行った。メディエータ
にはフェリシアン化カリウム(10mM)を使用した。
結果を図18に示す。
【0052】(6)シュードモナス・エルギノーサ(Ps
eudomanas aeruginosa) シュードモナス・エルギノーサ IFO10466を3
0℃で培養して同様の実験を行った。メディエータには
フェリシアン化カリウム(8mM)を使用した。結果を
図19に示す。
【0053】以上の結果から、異なる種類の微生物を用
いても、本発明の方法によりBODを測定できることが
明らかである。
【0054】
【実施例12】 溶存酸素の低い溶液中でのBOD測定 0.01Mリン酸緩衝液に窒素ガスを30分間通気させ
た後に、5ml緩衝液中に最終濃度40nMになるよう
にDCIP及び1−M−PMSを添加した。これに実施
例1と同様のBODセンサを挿入し、+400mVの電
位差をかけ、BOD標準液を添加した。測定中、緩衝液
中の溶存酸素のない状態又は低い状態を保つために液面
に窒素ガスを吹き付けながら、電流値の増加を測定し
た。
【0055】窒素ガスを吹き付けたものと、通常通り測
定したものとではほぼ同様の結果を得た(図20)。よ
って、本発明のBODセンサを用いることにより溶存酸
素の低いあるいはない溶液でもBODの測定が可能であ
ることが示された。
【0056】
【実施例13】 BODセンサの他の実施例 実施例1と同様にして培養して得られたL−GL3株の
菌体を、直径3mmの円柱状の白金電極の金属面に、ア
ガロース、光架橋性ポリビニルアルコール(PVA−S
bQ:polyvinyl alcohol stilbazole quaternized)又
はグルタルアルデヒドを用いて固定化し、作用電極を作
製した。これらの作用電極と、対極及び参照電極からな
るBODセンサを用いて、BODの測定を行った。
【0057】(1)アガロース アガロースを適当な濃度(例えば2%)となるように加
熱溶解し、約60℃に保持しながら、これにL−GL3
菌体をリン酸緩衝液に懸濁させた懸濁液を混合した。こ
うして得られた菌体を懸濁させたアガロース溶液を、直
径3mmの円柱状の白金電極の一方の端面に均一に付着
させ、冷却し、作用電極とした。
【0058】この作用電極、対極及び参照電極を用い
て、図1と同様の測定系によりBODの測定を行った。
試料には前記BOD標準液を、メディエータには100
nM1−M−PMSを用いた。結果を図21に示す。
【0059】(2)PVA−SbQ リン酸緩衝液に懸濁したL−GL3懸濁液に、PVA−
SbQ溶液を適量混合し、これを直径3mmの円柱状の
白金電極の金属面に均一に付着させ、37℃で3時間暗
所でインキュベートした。この後、蛍光灯を照射し、P
VA−SbQを架橋させた。
【0060】この作用電極を用いて、(1)と同様にし
てBODの測定を行った。但し、メディエータには1m
Mフェリシアン化カリウムを用いた。結果を図22に示
す。
【0061】(3)グルタルアルデヒド リン酸緩衝液に懸濁したL−GL3懸濁液にウシ血清ア
ルブミン(BSA)を適量溶解させ、直径3mmの円柱
状の白金電極の金属面に均一に付着させた。これを、約
25%濃度のグルタルアルデヒド水溶液の蒸気に20分
曝した後、リン酸緩衝液で3回リンスした。
【0062】この作用電極を用いて、(1)と同様にし
てBODの測定を行った。但し、メディエータには80
nM 1−M−PMSを用いた。結果を図23に示す。
以上の結果から、金属電極に菌体を固定化する方法にか
かわらず、本発明のBODセンサを用いてBODを測定
することができることが明らかである。
【0063】
【発明の効果】本発明のBODセンサを用いると、溶存
酸素濃度に影響されることなく、BODを測定すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のBODセンサを構成する作用電極の
一実施例を示す断面図。
【図2】 本発明のBODセンサを用いたBOD測定系
の一例を示す正面図。
【図3】 負荷電圧と電流値との関係を示すグラフ図。
【図4】 緩衝液濃度と電流値との関係を示すグラフ
図。
【図5】 メディエータ(DCIP)濃度と電流値との
関係を示すグラフ図。
【図6】 メディエータ(1−M−PMS)濃度と電流
値との関係を示すグラフ図。
【図7】 メディエータの種類を変えたときのBODと
電流値との関係を示すグラフ図。
【図8】 BOD測定検量線の一例を示すグラフ図。
【図9】 溶存気体がBOD測定に与える影響を示すグ
ラフ図。
【図10】メディエータとして8mMフェリシアン化カ
リウムを使用したときのBODと電流値との関係を示す
グラフ図。
【図11】メディエータとして40nM 9−ジメチル
アミノベンゾ−α−フェナゾキソニウムクロライドを使
用したときのBODと電流値との関係を示すグラフ図。
【図12】メディエータとして80nM 1−M−PM
Sを使用したときのBODと電流値との関係を示すグラ
フ図。
【図13】電極素材を変えたときのBODと電流値との
関係を示すグラフ図。
【図14】微生物膜の微生物として大腸菌を用いたとき
BODと電流値との関係を示すグラフ図。
【図15】微生物膜の微生物としてバチルス・ステアロ
サーモフィルスを用いたときBODと電流値との関係を
示すグラフ図。
【図16】微生物膜の微生物としてアシネトバクター・
カルコアセティカスを用いたときBODと電流値との関
係を示すグラフ図。
【図17】微生物膜の微生物としてトリコスポロン・ク
タネウムを用いたときBODと電流値との関係を示すグ
ラフ図。
【図18】微生物膜の微生物としてグルコノバクター・
サブオキシダンスを用いたときBODと電流値との関係
を示すグラフ図。
【図19】微生物膜の微生物としてシュードモナス・エ
ルギノーサを用いたときBODと電流値との関係を示す
グラフ図。
【図20】低溶存酸素がBOD測定に与える影響を示す
グラフ図。
【図21】アガロースを用いて微生物菌体を金属電極に
固定したBODセンサによるBODの測定を示す図。
【図22】光架橋性ポリビニルアルコール(PVA−S
bQ:polyvinyl alcohol stilbazole quaternized)を
用いて微生物菌体を金属電極に固定したBODセンサに
よるBODの測定を示す図。
【図23】グルタルアルデヒドを用いて微生物菌体を金
属電極に固定したBODセンサによるBODの測定を示
す図。
【符号の説明】
1a.多孔性アセチルセルロース膜 1b.菌体 1c.透析膜 2.金属電極 3.O−リング 4.リード線 5.参照電極 6.ポテンシオスタット 7.対極 8.テフロンチューブ 9.試料槽 10.マグネチックスターラ 11.スターラバー 12.レコーダ 20.作用電極 30.測定試料液
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−117496(JP,A) 特開 昭54−47699(JP,A) 特開 昭56−12546(JP,A) 特開 昭59−133454(JP,A) 特開 平4−337453(JP,A) 特開 昭62−238454(JP,A) 特開 平5−137597(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/327 G01N 27/416 G01N 33/18 105 JICSTファイル(JOIS)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属又は炭素からなる電極並びにこの電
    極に当接された微生物菌体を含有する薄膜からなる微生
    物電極と、対極とを有するBODセンサ。
  2. 【請求項2】 さらに参照電極を有する請求項1記載の
    BODセンサ。
  3. 【請求項3】 前記微生物が前核生物であることを特徴
    とする請求項1又は2記載のBODセンサ。
  4. 【請求項4】 有機物を含有する溶液に、金属又は炭素
    からなる電極並びにこの電極に当接された微生物菌体を
    含む薄膜からなる作用電極と対極とを浸漬し、作用電極
    と対極との間に電位差を負荷したときに両電極間に流れ
    る電流を計測することにより、この溶液のBODを測定
    する方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記溶液にさらに参
    照電極を浸漬し、作用電極と参照電極との間に電位差を
    負荷したときに両電極間に流れる電流を計測することに
    より、この溶液のBODを測定する方法。
  6. 【請求項6】 前記微生物が前核生物であることを特徴
    とする請求項4又は5に記載のBODを測定する方法。
  7. 【請求項7】 前記有機物を含有する溶液及び/又は微
    生物膜にメディエータを添加することを特徴とする請求
    項4〜6のいずれか一項に記載のBODを測定する方
    法。
  8. 【請求項8】 前記メディエータが、1−メトキシ−5
    −メチルフェナジニウムメチルスルフォネート、2,6
    −ジクロロインドフェノール及びフェリシアン化カリウ
    ム、からなる群から選ばれることを特徴とする請求項6
    記載のBODを測定する方法。
  9. 【請求項9】 前記メディエータが、10n以上の濃
    度範囲で添加されることを特徴とする請求項7記載のB
    ODを測定する方法。
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