JP3303432B2 - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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JP3303432B2
JP3303432B2 JP12268493A JP12268493A JP3303432B2 JP 3303432 B2 JP3303432 B2 JP 3303432B2 JP 12268493 A JP12268493 A JP 12268493A JP 12268493 A JP12268493 A JP 12268493A JP 3303432 B2 JP3303432 B2 JP 3303432B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば通信衛星を利用
した通信システム、特に自動車車載用の通信システム等
に用いられるアンテナ装置及びその構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車車載用の通信システムに用
いられるアンテナ装置としてマイクロストリップアンテ
ナが実施されている。このようなマイクロストリップア
ンテナとして、従来から例えば円形マイクロストリップ
アンテナが多く用いられている。すなわち図16は円形
マイクロストリップアンテナの構造を示し、Aは斜視
図、Bは上面図、Cは断面図である。また図17はアン
テナの構成を示すシステム図である。
【0003】これらの図において、円形の放射導体61
と導体地板64とが、ガラス繊維、強化フッ素樹脂等の
低損失誘電体板63を介して積層配設される。この放射
導体61の中心から適宜オフセットされて給電部65が
設けられ、この給電部65に給電ピン70が、導体地板
64と誘電体板63を貫通して接続される。さらに導体
地板64の給電ピン70の貫通位置に、給電ピン70を
中心導体とし外側導体は導体地板64に接続された給電
コネクタ71が設けられる。
【0004】そして上述の給電部65が給電ピン70を
介して給電線77に接続され、この給電線77を介して
高周波電源78(または受信機)に接続される。80は
アースである。さらに給電線77の外側導体は、給電コ
ネクタ71を介して導体地板64に接続される。なお図
中のae は、所望の励振モード及び周波数で決定される
設計半径である。
【0005】またマイクロストリップアンテナとして
は、図18(Aは斜視図、Bは上面図、Cは断面図)及
び図19に示すような構造、構成の円環マイクロストリ
ップアンテナも知られている。すなわちこれらの図にお
いて、具体的な構成は上述の図16、図17と同様であ
る(対応する部分には同一符号を付して示す)が、図中
のb、ae ′は、所望の内外径比、励振モード及び周波
数で決定される設計半径である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのような従
来のマイクロストリップアンテナは、一つの共振周波数
において一つの励振モードでしか共振することができな
い。このためその励振モードでの一つの指向性特性しか
得ることができなかった。
【0007】すなわち上述の円形マイクロストリップア
ンテナにおいては、励振モードTM110の直線偏波の
放射特性は図20に示すようになる。Aは垂直面指向
性、Bは水平面指向性である。この図から明らかなよう
に、円形マイクロストリップアンテナの垂直面指向性は
天頂方向(θ=0°)においてボアサイトとなり、低仰
角方向(θ=90°)では低利得になっている。
【0008】また円環マイクロストリップアンテナにお
いては、励振モードTM210及び内外径比0.55の
直線偏波の放射特性は図21に示すようになる。Aは垂
直面指向性、Bは水平面指向性である。この図から明ら
かなように、円環マイクロストリップアンテナの垂直面
指向性はθ=±46°においてボアサイトとなり、天頂
方向(θ=0°)では低利得になっている。
【0009】従って例えば自動車車載用の通信システム
のように電波の到来方向が時間的に変化する場合、一つ
のアンテナでは一指向特性であるために、連続して到来
方向への電波の送受ができない欠点があった。
【0010】これに対して、上述の二つの励振モードの
アンテナを二つ共に作成して、それぞれ指向特性への電
波の送受を行うことも考えられるが、アンテナが大型化
する問題がある。また機械的に追尾する方法もあるが、
システムが大型化、複雑化し、高価になるという欠点を
有していた。この出願はこのような点に鑑みて成された
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の手段
は、所望の周波数で共振する励振モ−ドTM110の円
形または円環の第1のマイクロストリップアンテナに複
数の給電点を設け、上記第1のマイクロストリップアン
テナの円形または円環放射導体板の中心を同一として、
共平面またはスタック構造に配置した、上記第1のマイ
クロストリップアンテナと同一周波数で共振する励振モ
−ドTM210の円形または円環の第2のマイクロスト
リップアンテナに一つの給電点を設け、上記第1のマイ
クロストリップアンテナの給電点の一つと、上記第2の
マイクロストリップアンテナの一つの給電点に90゜の
位相差を与えたものとに、同一に給電するようにしたこ
とを特徴とするアンテナ装置である。
【0012】本発明による第2の手段は、所望の周波数
で共振する励振モ−ドTM110の円形または円環の第
1のマイクロストリップアンテナに四つの給電点を設
け、上記第1のマイクロストリップアンテナの円形また
は円環放射導体板の中心を同一として、共平面またはス
タック構造に配置した、上記第1のマイクロストリップ
アンテナと同一周波数で共振する励振モ−ドTM210
の円形または円環の第2のマイクロストリップアンテナ
に一つの給電点を設け、上記第1のマイクロストリップ
アンテナの四つの給電点のうちいずれかの二つの給電点
間に振幅制御分配器が取り付けられ、この振幅制御分配
器の入力端と、上記第2のマイクロストリップアンテナ
の一つの給電点に90゜の位相差を与えたものとに、同
一に給電するようにしたことを特徴とするアンテナ装置
である。
【0013】本発明による第3の手段は、所望の周波数
で共振する励振モ−ドTM110の円形または円環の第
1のマイクロストリップアンテナに二つの給電点を設
け、上記第1のマイクロストリップアンテナの円形また
は円環放射導体板の中心を同一として、共平面またはス
タック構造に配置した、上記第1のマイクロストリップ
アンテナと同一周波数で共振する励振モ−ドTM210
の円形または円環の第2のマイクロストリップアンテナ
に一つの給電点を設け、上記第1のマイクロストリップ
アンテナの二つの給電点の各々に位相差が180゜とな
るような移相器を取り付けると共に、この移相器間に振
幅制御分配器が取り付けられ、この振幅制御分配器の入
力端と、上記第2のマイクロストリップアンテナの一つ
の給電点に90゜の位相差を与えたものとに、同一に給
電するようにしたことを特徴とするアンテナ装置であ
る。
【0014】本発明による第4の手段は、上記第2のマ
イクロストリップアンテナには、上記一つの給電点とは
別の給電点が設けられ、この二つの給電点を上記一つの
給電点としたことを特徴とする第1または第2または第
3の手段記載のアンテナ装置である。
【0015】本発明による第5の手段は、上記第1及び
第2のマイクロストリップアンテナの給電電流の振幅比
を制御する手段を設けたことを特徴とする第1または第
2または第3または第4の手段記載のアンテナ装置であ
る。
【0016】本発明による第6の手段は、誘電体板の上
面に所望の周波数に共振し励振モ−ドTM110で励振
する円形導体板が印刷され、上記誘電体板の上面に上記
円形導体板と同中心として上記所望の周波数で共振し励
振モ−ドTM210で励振する円環導体板が印刷され、
上記誘電体板の下面に導体地板が印刷され、上記円環導
体板と導体地板とは短絡壁よって短絡されて成り、共平
面上の内側にTM110で励振する上記第1のマイクロ
ストリップアンテナが形成され、上記共平面上の外側に
TM210で励振する上記第2のマイクロストリップア
ンテナが形成されたアンテナ構造を用いることを特徴と
する第1または第2または第3または第4または第5の
手段記載のアンテナ装置である。
【0017】本発明による第7の手段は、第1の誘電体
板の上面に所望の周波数に共振し励振モ−ドTM110
で励振する円形導体板が印刷され、上記第1の誘電体板
の下面には第1の導体地板が印刷され、第2の誘電体板
の上面に上記所望の周波数で共振し励振モ−ドTM21
0で励振する円環導体板が印刷され、上記第2の誘電体
板の下面には第2の導体地板が印刷され、上記円環導体
板と第2の導体地板とは短絡壁よって短絡され、上記励
振モ−ドTM110で励振する円形導体板の中心と、励
振モ−ドTM210で励振する円環導体板の中心が一致
し上記第1の導体地板と円環導体板が合面するように重
ね合わされて成り、スタック構造の上部にTM110で
励振する上記第1のマイクロストリップアンテナが形成
され、上記スタック構造の下部にTM210で励振する
上記第2のマイクロストリップアンテナが形成されたア
ンテナ構造を用いることを特徴とする第1または第2ま
たは第3または第4または第5の手段記載のアンテナ装
置である。
【0018】
【作用】これによれば、所望の一周波数においてTM1
10モ−ドの給電点の位置を瞬時に変化させ指向性を制
御することができる。これによって電波の到来方向、及
び電波の放射目標位置が変化した時に機械的にアンテナ
の向きを変えることなく放射特性を制御することがで
き、通信及び受信が最適となるようにすることが可能と
なる。また構成が簡単で、低コスト及び小形化になる特
徴も有する。
【0019】さらに、指向性が天頂軸に対して非対称と
なるので、電力放射の無駄が無くアンテナ利得が高くな
り、到来する微弱の電波受信も可能となり、また放射電
力も小さくすることができ、送信の電力を節約すること
ができる。また同様に、指向性が天頂軸に対して非対称
となるので、到来する方向の電波を強く受信することが
でき、妨害波を受け難く、またフェ−ジングが少なくな
り、安定した通信及び受信が可能となる。
【0020】
【実施例】まず本発明に係るアンテナの構造を説明す
る。図14はアンテナの第1の構造例であって、この例
は共平面構造のアンテナを示し、Aはその斜視図、Bは
上面図、CはX軸上の断面図である。この図において、
誘電体板3の上面に所望の周波数に共振し励振モ−ドT
M110で励振する円形導体板1(半径ae )が印刷さ
れている。
【0021】また円形導体板1と同中心として、励振モ
−ドTM110で励振する円形導体板1と同一の周波数
で共振し、励振モ−ドTM210で励振する円環導体板
2(内半径b、外半径ae ′)が印刷されている。ここ
で円環導体板2の内半径b、外半径ae ′の比は、b>
e となるように適宜決定する。
【0022】また誘電体板3の下面には導体地板4が印
刷されている。さらに円環導体板2と導体地板4とは短
絡壁12よって短絡されている。このように、共平面上
の内側にTM110で励振する円形マイクロストリップ
アンテナが形成され、共平面上の外側にTM210で励
振する内壁短絡型円環マイクロストリップアンテナが形
成される構造をしている。
【0023】次に、図15はアンテナの第2の構造例で
あって、この例はスタック構造のアンテナを示し、Aは
その斜視図、Bは上面図、CはX軸上の断面図である。
この図において、上部に励振モ−ドTM110の円形マ
イクロストリップアンテナを設置し、下部に励振モ−ド
TM210の内壁短絡型円環マイクロストリップアンテ
ナを設置し、これらを重ね合わせた構造である。
【0024】そして上部のアンテナは、誘電体板3の上
面に所望の周波数に共振し励振モ−ドTM110で励振
する円形導体板1(半径ae )が印刷されている。誘電
体板3の下面には導体地板4aが印刷されている。
【0025】また下部のアンテナは、励振モ−ドTM1
10で励振する円形導体板1と同一の周波数で共振し、
励振モ−ドTM210で励振する円環導体板2(内半径
b、外半径ae ′)が印刷されている。誘電体板3の下
面には導体地板4bが印刷されている。さらに円環導体
板2と導体地板4bとは短絡壁12よって短絡されてい
る。
【0026】従って上部アンテナと下部アンテナは、励
振モ−ドTM110で励振する円形導体板1の中心と、
励振モ−ドTM210で励振する円環導体板2の中心が
一致し、上部アンテナの導体地板4aと円環導体板2が
合面するように重ね合わされた構造である。
【0027】このような構造のアンテナに対して、給電
を、以下の各実施例に示すように行う。
【0028】〔第1の実施例〕すなわち図1において、
例えば励振モ−ドTM110で励振する円形導体板1
(半径ae )のφ=0゜、90゜、180゜、270゜
面上で、円形導体板1の中心から適宜オフセットされた
位置に四つの給電点5、6、7、8(ここでは、説明を
簡単にするために四つ給電点にしているが、多数の給電
点においても以下の説明が同様に成立する)が設けられ
る。これらの給電点では、給電コネクタ11の芯線の延
長である給電ピン10が、誘電体板3及び導体地板4を
貫き直接、円形導体板1に接続される。
【0029】また、励振モ−ドTM210で励振する円
環導体板2(内半径b、外半径ae′)のφ=0゜面上
で、円環導体板2の中心から適宜オフセットされた位置
に1つの給電点9(ここでは、説明を簡単にするために
一つ給電点をφ=0゜面上にしているが、いかなるφ面
上においても以下の説明が同様に成立する)が設けられ
る。この給電点では、給電コネクタ11の芯線の延長で
ある給電ピン10が、誘電体板3及び導体地板4を貫き
直接、円環導体板2に接続される。
【0030】さらに励振モ−ドTM210の内壁短絡型
円環マイクロストリップアンテナの給電点9には、TM
110で励振する円形マイクロストリップアンテナの給
電点5、6、7、8に比して位相差が90゜となるよう
に、電気長90゜線路13(各種類の移相器でも良い)
が接続され、給電線17により振幅制御分配器19の一
方のポ−トに接続される。
【0031】そして励振モ−ドTM110の円形マイク
ロストリップアンテナの給電点5、6、7、8の給電端
5s、6s、7s、8sには切り替えスイッチ16が設
けられ、制御部14からの制御信号が制御線路15を伝
わり切り替えスイッチ16を動作させる。従って給電端
5s、6s、7s、8sのいずれか一つの給電端に給電
線17が接続され、振幅制御分配器19の励振モ−ドT
M210側と異なるポ−トへ接続される。
【0032】さらに同一の周波数で共振する励振モード
TM210の内壁短絡型円環マイクロストリップアンテ
ナと、励振モードTM110の円形マイクロストリップ
アンテナの給電電流の振幅比を、制御部14からの制御
信号が制御線路15を伝わり振幅制御分配器19を動作
させ制御する。
【0033】すなわちこの構成において、同一の周波数
で共振する励振モ−ドTM210の内壁短絡型円環マイ
クロストリップアンテナと励振モ−ドTM110の円形
マイクロストリップアンテナとが振幅制御分配器19に
よって合成される。また励振モ−ドTM110の円形マ
イクロストリップアンテナの給電点5、6、7、8が、
制御部14により切り替えられる。さらに二つのマイク
ロストリップアンテナの給電電流の振幅比が制御部14
及び振幅制御分配器19により制御される。この構成に
よって、以下の動作が行われる。
【0034】すなわち図2(a)(b)(c)(d)
は、励振モ−ドTM110の円形マイクロストリップア
ンテナの円形導体板上の各給電点における電流分布であ
る。また図2(e)(f)は、励振モ−ドTM210の
内壁短絡型円環マイクロストリップアンテナの円環導体
板上の電流分布である。
【0035】そこで制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、例えば給電端5sに給電線17が接続
された状態の励振モ−ドTM110の円形マイクロスト
リップアンテナと、励振モ−ドTM210の内壁短絡型
円環マイクロストリップアンテナの給電点9に電気長9
0゜線路13を接続し給電線17を介して振幅制御分配
器19により合成された2種のアンテナの合成指向性
は、以下の説明により解説される。
【0036】図2(a)は、φ=0゜の給電点5におけ
る励振モ−ドTM110の円形マイクロストリップアン
テナの円形導体板上の電流分布であり、この励振モ−ド
TM110の電流←と図2(e)の励振モ−ドTM21
0の内壁短絡型円環マイクロストリップアンテナの円環
導体板上の合成電流←(二重)とは同一方向であり、φ
=0゜方向で放射電界は最大になる。一方、この励振モ
−ドTM110の電流←と図2(e)の励振モ−ドTM
210の内壁短絡型円環マイクロストリップアンテナの
円環導体板上の合成電流→(二重)とは逆方向であり、
φ=180゜方向で放射電界は最少となる。従ってこの
構成では、φ=0゜方向で放射電界は増加し、φ=18
0゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあるθ方向に指
向性が傾き利得が増加する。
【0037】これによって実施例では、図3の曲線3の
垂直面指向性の計算値に示すように、θ=33゜に傾
き、アンテナ利得は7.68dBiであり、従来の励振
モ−ドTM110の円形マイクロストリップアンテナの
利得に比して1.34dB増加し、従来の励振モ−ドT
M210の内壁短絡型円環マイクロストリップアンテナ
の利得に比して2.67dB増加している。また、水平
面の指向性は、図4のAの水平面指向性の計算値に示す
ように、φ=0゜方向のアンテナ利得が最大、φ=18
0゜方向のアンテナ利得が最少となる指向性が得られ
る。
【0038】同様にして、制御部14により切り替えス
イッチ16を動作させ、給電端6sに給電線17が接続
された構成では、図2(c)の電流分布と、図2(f)
の合成電流が合成され、φ=270゜方向で放射電界は
増加し、φ=90゜方向で放射電界は減少し、垂直面の
あるθ方向に指向性が傾き利得が増加する。
【0039】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
4のBの水平面指向性の計算値に示すように、φ=27
0゜方向のアンテナ利得が最大、φ=90゜方向のアン
テナ利得が最少となる指向性が得られる。
【0040】さらに、制御部14により切り替えスイッ
チ16を動作させ、給電端7sに給電線17が接続され
た構成では、図2(b)の電流分布と、図2(e)の合
成電流が合成され、φ=180゜方向で放射電界は増加
し、φ=0゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあるθ
方向に指向性が傾き利得が増加する。
【0041】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
4のCの水平面指向性の計算値に示すように、φ=18
0゜方向のアンテナ利得が最大、φ=0゜方向のアンテ
ナ利得が最少となる指向性が得られる。
【0042】また、制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、給電端8sに給電線17が接続された
構成では、図2(d)の電流分布と、図2(f)の合成
電流が合成され、φ=90゜方向で放射電界は増加し、
φ=270゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあるθ
方向に指向性が傾き利得が増加する。
【0043】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
4のDの水平面指向性の計算値に示す様に、φ=90゜
方向のアンテナ利得が最大、φ=270゜方向のアンテ
ナ利得が最少となる指向性が得られる。
【0044】さらに、制御部14及び振幅制御分配器1
9により励振モードTM110の円形マイクロストリッ
プアンテナと、励振モードTM210の内壁短絡型円環
マイクロストリップアンテナの給電電流の振幅比を制御
することにより、実施例では図3の垂直面指向性の計算
値に示すように指向性の傾き角は可変となる。
【0045】すなわち図3において、曲線1は励振モー
ドTM110の円形マイクロストリップアンテナと、励
振モードTM210の内壁短絡型円環マイクロストリッ
プアンテナの給電電流の振幅比1:0の時の垂直面指向
性である。また曲線2は振幅比3:1のときの垂直面指
向性である。さらに曲線3は振幅比1:1の時の垂直面
指向性である。曲線4は振幅比1:3の時の垂直面指向
性である。
【0046】ここで曲線1は従来の励振モードTM11
0の円形マイクロストリップアンテナ単独の時と同じ動
作であり、励振モードTM210の円環マイクロストリ
ップアンテナに給電する電流の比率を高くするにしたが
って、すなわち図3の垂直面指向性の計算値で示すとこ
ろの曲線1から曲線2、曲線3、曲線4と移るにしたが
って、垂直面指向性の傾き角が大きくなっていく。ま
た、曲線3の給電電流の振幅比1:1の時にアンテナ利
得が最大となる。なお曲線3の給電電流の振幅比1:1
の時の状態は、振幅制御分配器19の二つのポートを直
結することによっても実現することができる。
【0047】こうして上述の装置によれば、所望の一周
波数においてTM110モ−ドの給電点の位置を瞬時に
変化させ指向性を制御することができる。これによって
電波の到来方向、及び電波の放射目標位置が変化した時
に機械的にアンテナの向きを変えることなく放射特性を
制御することができ、通信及び受信が最適となるように
することが可能となる。また構成が簡単で、低コスト及
び小形化になる特徴も有するものである。
【0048】さらに、指向性が天頂軸に対して非対称と
なるので、電力放射の無駄が無くアンテナ利得が高くな
り、到来する微弱の電波受信も可能となり、また放射電
力も小さくすることができ、送信の電力を節約すること
ができる。また同様に、指向性が天頂軸に対して非対称
となるので、到来する方向の電波を強く受信することが
でき、妨害波を受け難く、またフェ−ジングが少なくな
り、安定した通信及び受信が可能となるものである。
【0049】また、TM110モードとTM210モー
ドの給電電流の振幅比を制御することにより垂直面の指
向性を制御できる。これによって水平面及び垂直面の指
向性を同時に制御することができるので、電波の到来方
向及び、電波の放射目標位置が変化した時に機械的にア
ンテナの向きを変える事なく放射特性を制御することが
出来、通信及び受信が最適となるようにすることが可能
となる。
【0050】〔第2の実施例〕図5において、上述の図
1と対応する部分には同一符号を付して説明を省略す
る。この図において、励振モ−ドTM110の円形マイ
クロストリップアンテナの給電点5、6、7、8の給電
端5s、6s、7s、8sには、給電端5s、7sと6
s、8sの間にそれぞれ切り替えスイッチ16a、16
bが設けられ、制御部14からの制御信号が制御線路1
5を伝わり切り替えスイッチ16a、16bを動作させ
る。
【0051】これによって給電端5s、6s、7s、8
sのいずれか二つの給電端と振幅制御分配器21の給電
端21a、21bが接続され、振幅制御分配器19の励
振モ−ドTM210側と異なるポ−トへ接続される。他
は図1と同様に構成される。
【0052】従ってこの構成において、励振モ−ドTM
110の円形マイクロストリップアンテナの給電点5、
6、7、8のいずれか二つの給電点が振幅制御分配器2
1によって合成される。また同一の周波数で共振する励
振モ−ドTM210の内壁短絡型円環マイクロストリッ
プアンテナと励振モ−ドTM110の円形マイクロスト
リップアンテナとが振幅制御分配器19によって合成さ
れる。さらに振幅制御分配器21、振幅制御分配器19
が制御部14により制御される。この構成によって、以
下の動作が行われる。
【0053】すなわち図6(a)(b)(c)(d)
(e)(f)(g)(h)は、励振モ−ドTM110の
円形マイクロストリップアンテナの円形導体板上の各給
電間に振幅制御及び給電位置を変化させたときにおける
合成電流分布である。また図6(i)(j)(k)は、
励振モ−ドTM210の内壁短絡型円環マイクロストリ
ップアンテナの円環導体板上の電流分布である。
【0054】そこで制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、例えば給電端5sが振幅制御分配器2
1の給電端21bと接続され、給電端6s(7s又は8
sでも良い)が振幅制御分配器21の給電端21aと接
続された状態において、制御部14により、振幅制御分
配器21の給電端21a、21bに給電電流の振幅比が
0:1と与えられるように制御すると、励振モ−ドTM
110の円形マイクロストリップアンテナの円形導体板
上の電流分布は、図6(a)に示すようになる。
【0055】この電流分布の状態の励振モ−ドTM11
0の円形マイクロストリップアンテナと、励振モ−ドT
M210の内壁短絡型円環マイクロストリップアンテナ
の給電点9に電気長90゜線路13を接続し給電線17
を介して振幅制御分配器19よって合成された2種のア
ンテナの合成指向性は以下の説明により解説される。
【0056】図6(a)は励振モ−ドTM110の円形
マイクロストリップアンテナの円形導体板上の電流分布
であり、この励振モ−ドTM110の合成電流←と図6
(i)の励振モ−ドTM210の内壁短絡型円環マイク
ロストリップアンテナの円環導体板上の合成電流←(二
重)とは同一方向であり、φ=0゜方向で放射電界は最
大に成る。一方、この励振モ−ドTM110の合成電流
←と図6(i)の励振モ−ドTM210の内壁短絡型円
環マイクロストリップアンテナの円環導体板上の合成電
流→(二重)とは逆方向であり、φ=180゜方向で放
射電界は最少となる。従ってこの構成では、φ=0゜方
向で放射電界は増加し、φ=180゜方向で放射電界は
減少し、垂直面のあるθ方向に指向性が傾き利得が増加
する。
【0057】これによって実施例では、上述の図3の曲
線3の垂直面指向性の計算値に示すように、θ=33゜
に傾き、アンテナ利得は7.68dBiであり、従来の
励振モ−ドTM110の円形マイクロストリップアンテ
ナの利得に比して1.34dB増加し、従来の励振モ−
ドTM210の内壁短絡型円環マイクロストリップアン
テナの利得に比して2.67dB増加している。また、
水平面の指向性は、上述の図4のAの水平面指向性の計
算値に示すように、φ=0゜方向のアンテナ利得が最
大、φ=180゜方向のアンテナ利得が最少となる指向
性が得られる。
【0058】また、制御部14により切り替えスイッチ
16bを動作させ、例えば給電端5sが振幅制御分配器
21の給電端21bと接続され、給電端6sが振幅制御
分配器21の給電端21aと接続された状態において、
制御部14により、振幅制御分配器21の給電端21
a、21bに給電電流の振幅比が1:1と与えられるよ
うに制御すると、励振モ−ドTM110の円形マイクロ
ストリップアンテナの円形導体板上の電流分布は、図6
(h)に示すようになる。
【0059】この電流分布の状態の励振モ−ドTM11
0の円形マイクロストリップアンテナと、励振モ−ドT
M210の内壁短絡型円環マイクロストリップアンテナ
の給電点9に電気長90゜線路13を接続し給電線17
を介して振幅制御分配器19よって合成された2種のア
ンテナの合成指向性は以下の説明により解説される。
【0060】図6(h)は励振モ−ドTM110の円形
マイクロストリップアンテナの円形導体板上の電流分布
であり、この励振モ−ドTM110 の合成電流(左下矢)
と図6(k)の励振モ−ドTM210の内壁短絡型円環
マイクロストリップアンテナの円環導体板上の電流(左
下矢)とは同一方向であるのでφ=315゜方向で放射
電界は最大になる。またこの励振モ−ドTM110の合
成電流(左下矢)と図6(k)の励振モ−ドTM210
の内壁短絡型円環マイクロストリップアンテナの円環導
体板上の電流(右上矢)とは逆方向であるのでφ=13
5゜方向で放射電界は最少となる。従って、φ=315
゜方向で放射電界は増加し、φ=135゜方向で放射電
界は減少し、垂直面のあるθ方向に指向性が傾き利得が
増加する。
【0061】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
7のAの水平面指向性の計算値に示すように、φ=31
5゜方向のアンテナ利得が最大、φ=135゜方向のア
ンテナ利得が最少となる指向性が得られる。
【0062】同様にして、制御部14により切り替えス
イッチ16を動作させ、給電端5s(7s又は8sでも
良い)が振幅制御分配器21の給電端21bと接続さ
れ、給電端6sが振幅制御分配器21の給電端21aと
接続された状態において、制御部14により、振幅制御
分配器21の給電端21a,21bに給電電流の振幅比
が1:0と与えられるように制御すると、図6(c)の
電流分布と、図6(j)の合成電流が合成され、φ=2
70゜方向で放射電界は増加し、φ=90゜方向で放射
電界は減少し、垂直面のあるθ方向に指向性が傾き利得
が増加する。
【0063】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
4のBの水平面指向性の計算値に示すように、φ=27
0゜方向のアンテナ利得が最大、φ=90゜方向のアン
テナ利得が最少となる指向性が得られる。
【0064】さらに、制御部14により切り替えスイッ
チ16を動作させ、給電端7sが振幅制御分配器21の
給電端21bと接続され、給電端6sが振幅制御分配器
21の給電端21aと接続された状態において、制御部
14により、振幅制御分配器21の給電端21a,21
bに給電電流の振幅比が1:1と与えられるように制御
すると、図6(e)の電流分布と、図6(k)の合成電
流が合成され、φ=225゜方向で放射電界は増加し、
φ=45゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあるθ方
向に指向性が傾き利得が増加する。
【0065】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
7のBの水平面指向性の計算値に示すように、φ=22
5゜方向のアンテナ利得が最大、φ=45゜方向のアン
テナ利得が最少となる指向性が得られる。
【0066】また、制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、給電端7sが振幅制御分配器21の給
電端21bと接続され、給電端8s(5s又は6sでも
良い)が振幅制御分配器21の給電端21aと接続され
た状態において、制御部14により、振幅制御分配器2
1の給電端21a,21bに給電電流の振幅比が0:1
と与えられるように制御すると、図6(b)の電流分布
と、図6(i)の合成電流が合成され、φ=180゜方
向で放射電界は増加し、φ=0゜方向で放射電界は減少
し、垂直面のあるθ方向に指向性が傾き利得が増加す
る。
【0067】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
4のCの水平面指向性の計算値に示すように、φ=18
0゜方向のアンテナ利得が最大、φ=0゜方向のアンテ
ナ利得が最少となる指向性が得られる。
【0068】さらに、制御部14により切り替えスイッ
チ16を動作させ、給電端7sが振幅制御分配器21の
給電端21bと接続され、給電端8sが振幅制御分配器
21の給電端21aと接続された状態において、制御部
14により、振幅制御分配器21の給電端21a,21
bに給電電流の振幅比が1:1と与えられるように制御
すると、図6(g)の電流分布と、図6(k)の合成電
流が合成され、φ=135゜方向で放射電界は増加し、
φ=315゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあるθ
方向に指向性が傾き利得が増加する。
【0069】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
7のCの水平面指向性の計算値に示すように、φ=13
5゜方向のアンテナ利得が最大、φ=315゜方向のア
ンテナ利得が最少となる指向性が得られる。
【0070】また、制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、給電端7s(5s又は6sでも良い)
が振幅制御分配器21の給電端21bと接続され、給電
端8sが振幅制御分配器21の給電端21aと接続され
た状態において、制御部14により、振幅制御分配器2
1の給電端21a,21bに給電電流の振幅比が1:0
と与えられるように制御すると、図6(d)の電流分布
と、図6(j)の合成電流が合成され、φ=90゜方向
で放射電界は増加し、φ=270゜方向で放射電界は減
少し、垂直面のあるθ方向に指向性が傾き利得が増加す
る。
【0071】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
4のDの水平面指向性の計算値に示すように、φ=90
゜方向のアンテナ利得が最大、φ=270゜方向のアン
テナ利得が最少となる指向性が得られる。
【0072】さらに、制御部14により切り替えスイッ
チ16を動作させ、給電端5sが振幅制御分配器21の
給電端21bと接続され、給電端8sが振幅制御分配器
21の給電端21aと接続された状態において、制御部
14により、振幅制御分配器21の給電端21a,21
bに給電電流の振幅比が1:1と与えられるように制御
すると、図6(f)の電流分布と、図6(k)の合成電
流が合成され、φ=45゜方向で放射電界は増加し、φ
=225゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあるθ方
向に指向性が傾き利得が増加する。
【0073】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
7のDの水平面指向性の計算値に示すように、φ=45
゜方向のアンテナ利得が最大、φ=225゜方向のアン
テナ利得が最少となる指向性が得られる。
【0074】なお、制御部14及び振幅制御分配器19
により、励振モードTM110の円形マイクロストリッ
プアンテナと、励振モードTM210の内壁短絡型円環
マイクロストリップアンテナの給電電流の振幅比を制御
した場合の垂直面指向性の傾き角は、上述の第1の実施
例と同様に可変となる。
【0075】こうしてこの第2の実施例においては、上
述の第1の実施例と同様の作用効果が得られると共に、
水平面指向性の方向を45°間隔の8方向にすることが
できる。
【0076】〔第3の実施例〕図8において、上述の図
1と対応する部分には同一符号を付して説明を省略す
る。この図において、励振モ−ドTM110の円形マイ
クロストリップアンテナには給電点5、6の給電端5
s、6sのみが設けられ、給電端5s、6sには、それ
ぞれ切り替えスイッチ16a、16bが設けられ、制御
部14からの制御信号が制御線路15を伝わり切り替え
スイッチ16a、16bを動作させる。
【0077】また切り替えスイッチ16a、16bの給
電端22a、22cは給電線23a、23cに接続さ
れ、給電端22b、22dは電気長180゜線路23
b、23d(電気長180゜線路23b、23dは、給
電線路23a、23cに比して180゜の電気長をもっ
た回路、または、移相器)に接続され、給電線23a、
23c、または電気長180゜線路23b、23dを介
した給電端22e、22g及び22f、22hは切り替
えスイッチ16a′、16b′に接続され、制御部14
からの制御信号が制御線路15を伝わり切り替えスイッ
チ16a(16a′)、16b(16b′)を動作させ
る。
【0078】これによって、励振モ−ドTM110の円
形マイクロストリップアンテナの給電端5s、6sは、
給電線23a、23c、または電気長180゜線路23
b、23dを介した給電端22e、22g及び22f、
22hのいずれかの2端子を介して振幅制御分配器21
の給電端21a、21bに接続され、振幅制御分配器1
9の励振モ−ドTM210モ−ドと異なるポ−トへ接続
される。
【0079】この装置において、給電端5s、6sが電
気長180゜線路23b、23dを介したときは、上述
の図5の給電端7s、8sと等価になり、従ってこの装
置において、二つの給電端5s、6sを設けるのみで図
5の装置と同等の作用効果を得ることができる。
【0080】ところで上述の図5、図8の構成におい
て、水平面指向性φ=0゜、90°、180°、270
°のときは、それぞれの方向からアンテナを見たとき
の、強め合う励振モードTM110の合成電流と、励振
モードTM210の合成電流とが垂直方向を向いてお
り、すなわち偏波は垂直偏波となっている。これに対し
て水平面指向性φ=45゜、135°、225°、31
5°のときは、それぞれの方向からアンテナを見たとき
の、強め合う励振モードTM110の合成電流と、励振
モードTM210の合成電流とが水平方向を向いてお
り、すなわち偏波は水平偏波となっている。
【0081】〔第4の実施例〕そこで上述の例えば図5
または図8の装置において、さらに図9に示すように、
励振モ−ドTM210で励振する円環導体板2(内半径
b、外半径ae ′)のφ=0゜、45゜面上で、円環導
体板2の中心から適宜オフセットされた位置に2つの給
電点9、31(ここでは、説明を簡単にするために2つ
の給電点をφ=0゜、45゜面上にしているが2つの給
電点が45゜もしくは135゜離れていればいかなるφ
面上においても以下の説明が同様に成立する)に給電さ
れる様に給電コネクタ11の芯線の延長である給電ピン
10が、誘電体板3及び導体地板4を貫き直接、円環導
体板2に給電される。
【0082】さらに励振モ−ドTM210の内壁短絡型
円環マイクロストリップアンテナの給電点9、31の給
電端9s、31sは振幅制御分配器32の各々のポート
に接続され、電気長90゜線路13(各種類の移相器で
も良い)を通って給電線17により振幅制御分配器19
の励振モードTM110側と異なるポ−トに接続され
る。
【0083】すなわちこの構成において、同一の周波数
で共振し励振モ−ドTM210の内壁短絡型円環マイク
ロストリップアンテナと励振モードTM110の円形マ
イクロストリップアンテナとが振幅制御分配器19によ
って合成される。また励振モードTM110の円形マイ
クロストリップアンテナの2つの給電点に移相器(線路
23)を取り付け、またその移相器間に振幅制御分配器
21が取り付けられる。さらに励振モードTM210の
内壁短絡型円環マイクロストリップアンテナの2つの給
電点間に振幅制御分配器32が取り付けらる。そして制
御部14により、振幅制御分配器19、21、32、及
び、移相器(線路23:切り替えスイッチ16a、16
a′、16b、16b′)が制御される。この構成によ
って、以下の動作が行われる。
【0084】すなわち励振モ−ドTM110の円形マイ
クロストリップアンテナの円形導体板上の各給電間に振
幅制御及び位相制御したときの合成電流分布は、上述の
図6(a)(b)(c)(d)(e)(f)(g)
(h)と同じである。また図10(a)(b)(c)
(d)(e)(f)は、励振モ−ドTM210の内壁短
絡型円環マイクロストリップアンテナの円環導体板上の
各給電間に振幅制御したときの合成電流分布である。
【0085】そこで制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、例えば給電端5sが給電線23cを介
して振幅制御分配器21の給電端21bと接続され、給
電端6sが給電線23a(23bでも良い)を介して振
幅制御分配器21の給電端21aと接続された状態にお
いて、制御部14により、振幅制御分配器21の給電端
21a、21bに給電電流の振幅比が0:1と与えられ
るように制御すると、励振モ−ドTM110の円形マイ
クロストリップアンテナの円形導体板上の電流分布は、
図6(a)に示すようになる。
【0086】また、制御部14により振幅制御分配器3
2を動作させ、給電端9s、31sに給電電流の振幅比
が1:0と与えられるように制御すると、励振モードT
M210の内壁短絡型円環マイクロストリップアンテナ
の円環導体板上の電流分布は、図10(a)に示すよう
になる。
【0087】これらの電流分布の状態の励振モ−ドTM
110の円形マイクロストリップアンテナと、励振モ−
ドTM210の内壁短絡型円環マイクロストリップアン
テナの給電点に電気長90゜線路13を接続し給電線1
7を介して振幅制御分配器19によって合成された2種
のアンテナの合成指向性及び偏波角は以下の説明により
解説される。
【0088】図6(a)は、励振モ−ドTM110の円
形マイクロストリップアンテナの円形導体板上の電流分
布であり、この励振モ−ドTM110の合成電流←と図
10(a)の励振モ−ドTM210の内壁短絡型円環マ
イクロストリップアンテナの円環導体板上の合成電流←
(二重)とは同一方向であるのでφ=0゜方向で放射電
界は最大に成る。一方、この励振モ−ドTM110の合
成電流←と図10(a)の励振モ−ドTM210の内壁
短絡型円環マイクロストリップアンテナの円環導体板上
の合成電流→(二重)とは逆方向であり、φ=180゜
方向で放射電界は最少となる。従ってこの構成では、φ
=0゜方向で放射電界は増加し、φ=180゜方向で放
射電界は減少し、垂直面のあるθ方向に指向性が傾き利
得が増加する。
【0089】これによって実施例では、上述の図3の曲
線3の垂直面指向性の計算値に示すように、θ=33゜
に傾き、アンテナ利得は7.68dBiであり、従来の
励振モ−ドTM110の円形マイクロストリップアンテ
ナの利得に比して1.34dB増加し、従来の励振モ−
ドTM210の内壁短絡型円環マイクロストリップアン
テナの利得に比して2.67dB増加している。また、
水平面の指向性は、上述の図4のAの水平面指向性の計
算値に示すように、φ=0゜方向のアンテナ利得が最
大、φ=180゜方向のアンテナ利得が最少となる指向
性が得られる。さらに、アンテナ利得が最大となるφ=
0゜方向では偏波は垂直偏波となっている(φ=0゜の
方向からアンテナを見ると強め合う励振モードTM11
0の合成電流←と励振モードTM210の合成電流←
(二重)は垂直方向を向いている)。
【0090】また、制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、例えば給電端5sが電気長180゜線
路23dを介して振幅制御分配器21の給電端21bと
接続され、給電端6sが給電線23aを介して振幅制御
分配器21の給電端21aと接続された状態において、
制御部14により、振幅制御分配器21の給電端21
a、21bに給電電流の振幅比が1:1と与えられるよ
うに制御すると、励振モ−ドTM110の円形マイクロ
ストリップアンテナの円形導体板上の電流分布は、図6
(e)に示すようになる。
【0091】また、制御部14により振幅制御分配器3
2を動作させ、給電端9s、31sに給電電流の振幅比
が0:1と与えられるように制御すると、励振モードT
M210の内壁短絡型円環マイクロストリップアンテナ
の円環導体板上の電流分布は、図10(e)に示すよう
になる。
【0092】これらの電流分布の状態の励振モ−ドTM
110の円形マイクロストリップアンテナと、励振モ−
ドTM210の内壁短絡型円環マイクロストリップアン
テナの給電点に電気長90゜線路13を接続し給電線1
7を介して振幅制御分配器19によって合成された2種
のアンテナの合成指向性及び偏波角は以下の説明により
解説される。
【0093】図6(e)は、励振モ−ドTM110の円
形マイクロストリップアンテナの円形導体板上の電流分
布であり、この励振モ−ドTM110の合成電流(右下
矢)と図10(e)の励振モ−ドTM210の内壁短絡
型円環マイクロストリップアンテナの円環導体板上の合
成電流(右下矢:二重)とは同一方向であるのでφ=3
15゜方向で放射電界は最大に成る。一方、この励振モ
−ドTM110の合成電流(右下矢)と図10(e)の
励振モ−ドTM210の内壁短絡型円環マイクロストリ
ップアンテナの円環導体板上の合成電流(左上矢:二
重)とは逆方向であり、φ=135゜方向で放射電界は
最少となる。従ってこの構成では、φ=315゜方向で
放射電界は増加し、φ=135゜方向で放射電界は減少
し、垂直面のあるθ方向に指向性が傾き利得が増加す
る。
【0094】これによって実施例では、上述の図3の曲
線3の垂直面指向性の計算値に示すように、θ=33゜
に傾き、アンテナ利得は7.68dBiであり、従来の
励振モ−ドTM110の円形マイクロストリップアンテ
ナの利得に比して1.34dB増加し、従来の励振モ−
ドTM210の内壁短絡型円環マイクロストリップアン
テナの利得に比して2.67dB増加している。また、
水平面の指向性は、上述の図7のAの水平面指向性の計
算値に示すように、φ=315゜方向のアンテナ利得が
最大、φ=135゜方向のアンテナ利得が最少となる指
向性が得られる。さらに、アンテナ利得が最大となるφ
=315゜方向では偏波は垂直偏波となっている(φ=
315゜の方向からアンテナを見ると強め合う励振モー
ドTM110の合成電流(右下矢)と励振モードTM2
10の合成電流(右下矢:二重)は垂直方向を向いてい
る)。
【0095】同様にして、制御部14により切り替えス
イッチ16を動作させ、給電端5sが給電線23c(2
3dでもよい)を介して振幅制御分配器21の給電端2
1bと接続され、給電端6sが給電線23aを介して振
幅制御分配器21の給電端21aと接続され、振幅制御
分配器21の給電端21a、21bに給電電流の振幅比
が1:0と与えられ、振幅制御分配器32の給電端9
s、31sに給電電流の振幅比が1:0と与えられた構
成では、図6(c)の電流分布と、図10(b)の合成
電流が合成され、φ=270゜方向で放射電界は増加
し、φ=90゜方向で放射電界は減少し、垂直面のある
θ方向に指向性が傾き利得が増加する。
【0096】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
4のBの水平面指向性の計算値に示すように、φ=27
0゜方向のアンテナ利得が最大、φ=90゜方向のアン
テナ利得が最少となる指向性が得られる。さらに、アン
テナ利得が最大となるφ=270゜方向では偏波は垂直
偏波となっている(φ=270゜の方向からアンテナを
見ると強め合う励振モードTM110の合成電流↓と励
振モードTM210の合成電流↓(二重)は垂直方向を
向いている)。
【0097】さらに、制御部14により切り替えスイッ
チ16を動作させ、給電端5sが電気長180゜線路2
3dを介して振幅制御分配器21の給電端21bと接続
され、給電端6sが電気長180゜線路23bを介して
振幅制御分配器21の給電端21aと接続され、振幅制
御分配器21の給電端21a、21bに給電電流の振幅
比が1:1と与えられ、振幅制御分配器32の給電端9
s、31sに給電電流の振幅比が0:1と与えられた構
成では、図6(g)の電流分布と、図10(d)の合成
電流が合成され、φ=225゜方向で放射電界は増加
し、φ=45゜方向で放射電界は減少し、垂直面のある
θ方向に指向性が傾き利得が増加する。
【0098】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
7のBの水平面指向性の計算値に示すように、φ=22
5゜方向のアンテナ利得が最大、φ=45゜方向のアン
テナ利得が最少となる指向性が得られる。さらに、アン
テナ利得が最大となるφ=225゜方向では偏波は垂直
偏波となっている(φ=225゜の方向からアンテナを
見ると強め合う励振モードTM110の合成電流(右上
矢)と励振モードTM210の合成電流(右上矢:二
重)は垂直方向を向いている)。
【0099】また、制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、給電端5sが電気長180゜線路23
dを介して振幅制御分配器21の給電端21bと接続さ
れ、給電端6sが給電線23a(23bでもよい)を介
して振幅制御分配器21の給電端21aと接続され、振
幅制御分配器21の給電端21a、21bに給電電流の
振幅比が0:1と与えられ、振幅制御分配器32の給電
端9s、31sに給電電流の振幅比が1:0と与えられ
た構成では、図6(b)の電流分布と、図10(a)の
合成電流が合成され、φ=180゜方向で放射電界は増
加し、φ=0゜方向で放射電界は減少し、垂直面のある
θ方向に指向性が傾き利得が増加する。
【0100】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
4のCの水平面指向性の計算値に示すように、φ=18
0゜方向のアンテナ利得が最大、φ=0゜方向のアンテ
ナ利得が最少となる指向性が得られる。さらに、アンテ
ナ利得が最大となるφ=180゜方向では偏波は垂直偏
波となっている(φ=180゜の方向からアンテナを見
ると強め合う励振モードTM110の合成電流→と励振
モードTM210の合成電流→(二重)は垂直方向を向
いている)。
【0101】さらに、制御部14により切り替えスイッ
チ16を動作させ、給電端5sが給電線23cを介して
振幅制御分配器21の給電端21bと接続され、給電端
6sが電気長180゜線路23bを介して振幅制御分配
器21の給電端21aと接続され、振幅制御分配器21
の給電端21a、21bに給電電流の振幅比が1:1と
与えられ、振幅制御分配器32の給電端9s、31sに
給電電流の振幅比が0:1と与えられた構成では、図6
(f)の電流分布と、図10(e)の合成電流が合成さ
れ、φ=135゜方向で放射電界は増加し、φ=315
゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあるθ方向に指向
性が傾き利得が増加する。
【0102】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
7のCの水平面指向性の計算値に示すように、φ=13
5゜方向のアンテナ利得が最大、φ=315゜方向のア
ンテナ利得が最少となる指向性が得られる。さらに、ア
ンテナ利得が最大となるφ=135゜方向では偏波は垂
直偏波となっている(φ=135゜の方向からアンテナ
を見ると強め合う励振モードTM110の合成電流(左
上矢)と励振モードTM210の合成電流(左上矢:二
重)は垂直方向を向いている)。
【0103】また、制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、給電端5sが給電線23c(23dで
もよい)を介して振幅制御分配器21の給電端21bと
接続され、給電端6sが電気長180゜線路23bを介
して振幅制御分配器21の給電端21aと接続され、振
幅制御分配器21の給電端21a、21bに給電電流の
振幅比が1:0と与えられ、振幅制御分配器32の給電
端9s、31sに給電電流の振幅比が1:0と与えられ
た構成では、図6(d)の電流分布と、図10(b)の
合成電流が合成され、φ=90゜方向で放射電界は増加
し、φ=270゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあ
るθ方向に指向性が傾き利得が増加する。
【0104】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
4のDの水平面指向性の計算値に示すように、φ=90
゜方向のアンテナ利得が最大、φ=270゜方向のアン
テナ利得が最少となる指向性が得られる。さらに、アン
テナ利得が最大となるφ=90゜方向では偏波は垂直偏
波となっている(φ=90゜の方向からアンテナを見る
と強め合う励振モードTM110の合成電流↑と励振モ
ードTM210の合成電流↑(二重)は垂直方向を向い
ている)。
【0105】さらに、制御部14により切り替えスイッ
チ16を動作させ、給電端5sが給電線23cを介して
振幅制御分配器21の給電端21bと接続され、給電端
6sが給電線23aを介して振幅制御分配器21の給電
端21aと接続され、振幅制御分配器21の給電端21
a、21bに給電電流の振幅比が1:1と与えられ、振
幅制御分配器32の給電端9s、31sに給電電流の振
幅比が0:1と与えられた構成では、図6(h)の電流
分布と、図10(d)の合成電流が合成され、φ=45
゜方向で放射電界は増加し、φ=225゜方向で放射電
界は減少し、垂直面のあるθ方向に指向性が傾き利得が
増加する。
【0106】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図3と同じであり、また、水平面の指向性は、図
7のDの水平面指向性の計算値に示すように、φ=45
゜方向のアンテナ利得が最大、φ=225゜方向のアン
テナ利得が最少となる指向性が得られる。さらに、アン
テナ利得が最大となるφ=45゜方向では偏波は垂直偏
波となっている(φ=45゜の方向からアンテナを見る
と強め合う励振モードTM110の合成電流(左下矢)
と励振モードTM210の合成電流(左下矢:二重)は
垂直方向を向いている)。
【0107】また、制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、給電端5sが給電線23c(23dで
もよい)を介して振幅制御分配器21の給電端21bと
接続され、給電端6sが給電線23aを介して振幅制御
分配器21の給電端21aと接続され、振幅制御分配器
21の給電端21a、21bに給電電流の振幅比が1:
0と与えられ、振幅制御分配器32の給電端9s、31
sに給電電流の振幅比が0:1と与えられた構成では、
図6(c)の電流分布と、図10(f)の合成電流が合
成され、φ=0゜方向で放射電界は増加し、φ=180
゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあるθ方向に指向
性が傾き利得が増加する。
【0108】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図11の曲線3の垂直面指向性の計算値に示すよ
うに、θ=26゜に傾き、アンテナ利得は7.18dB
iであり、従来の励振モ−ドTM110の円形マイクロ
ストリップアンテナの利得に比して0.84dB増加
し、従来の励振モ−ドTM210の内壁短絡型円環マイ
クロストリップアンテナの利得に比して2.17dB増
加している。また、水平面の指向性は、図12のAの水
平面指向性の計算値に示すように、φ=0゜方向のアン
テナ利得が最大、φ=180゜方向のアンテナ利得が最
少となる指向性が得られる。さらに、アンテナ利得が最
大となるφ=0゜方向では偏波は水平偏波になっている
(φ=0゜の方向からアンテナを見ると強め合う励振モ
ードTM110の合成電流↓と励振モードTM210の
合成電流↓は水平方向を向いている)。
【0109】さらに、制御部14により切り替えスイッ
チ16を動作させ、給電端5sが給電線23cを介して
振幅制御分配器21の給電端21bと接続され、給電端
6sが給電線23aを介して振幅制御分配器21の給電
端21aと接続され、振幅制御分配器21の給電端21
a、21bに給電電流の振幅比が1:1と与えられ、振
幅制御分配器32の給電端9s、31sに給電電流の振
幅比が1:0と与えられた構成では、図6(h)の電流
分布と、図10(c)の合成電流が合成され、φ=31
5゜方向で放射電界は増加し、φ=135゜方向で放射
電界は減少し、垂直面のあるθ方向に指向性が傾き利得
が増加する。
【0110】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図11と同じであり、また、水平面の指向性は、
図13のAの水平面指向性の計算値に示すように、φ=
315゜方向のアンテナ利得が最大、φ=135゜方向
のアンテナ利得が最少となる指向性が得られる。さら
に、アンテナ利得が最大となるφ=315゜方向では偏
波は水平偏波となっている(φ=315゜の方向からア
ンテナを見ると強め合う励振モードTM110の合成電
流(左下矢)と励振モードTM210の合成電流(左下
矢)は水平方向を向いている)。
【0111】また、制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、給電端5sが電気長180゜線路23
dを介して振幅制御分配器21の給電端21bと接続さ
れ、給電端6sが給電線23a(23bでもよい)を介
して振幅制御分配器21の給電端21aと接続され、振
幅制御分配器21の給電端21a、21bに給電電流の
振幅比が0:1と与えられ、振幅制御分配器32の給電
端9s、31sに給電電流の振幅比が0:1と与えられ
た構成では、図6(b)の電流分布と、図10(f)の
合成電流が合成され、φ=270゜方向で放射電界は増
加し、φ=90゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあ
るθ方向に指向性が傾き利得が増加する。
【0112】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図11と同じであり、また、水平面の指向性は、
図12のBの水平面指向性の計算値に示すように、φ=
270゜方向のアンテナ利得が最大、φ=90゜方向の
アンテナ利得が最少となる指向性が得られる。さらに、
アンテナ利得が最大となるφ=270゜方向では偏波は
水平偏波になっている(φ=0゜の方向からアンテナを
見ると強め合う励振モードTM110の合成電流→と励
振モードTM210の合成電流→は水平方向を向いてい
る)。
【0113】さらに、制御部14により切り替えスイッ
チ16を動作させ、給電端5sが電気長180゜線路2
3dを介して振幅制御分配器21の給電端21bと接続
され、給電端6sが給電線23aを介して振幅制御分配
器21の給電端21aと接続され、振幅制御分配器21
の給電端21a、21bに給電電流の振幅比が1:1と
与えられ、振幅制御分配器32の給電端9s、31sに
給電電流の振幅比が1:0と与えられた構成では、図6
(e)の電流分布と、図10(c)の合成電流が合成さ
れ、φ=225゜方向で放射電界は増加し、φ=45゜
方向で放射電界は減少し、垂直面のあるθ方向に指向性
が傾き利得が増加する。
【0114】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図11と同じであり、また、水平面の指向性は、
図13のBの水平面指向性の計算値に示すように、φ=
225゜方向のアンテナ利得が最大、φ=45゜方向の
アンテナ利得が最少となる指向性が得られる。さらに、
アンテナ利得が最大となるφ=225゜方向では偏波は
水平偏波となっている(φ=225゜の方向からアンテ
ナを見ると強め合う励振モードTM110の合成電流
(右下矢)と励振モードTM210の合成電流(右下
矢)は水平方向を向いている)。
【0115】また、制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、給電端5sが給電線23c(23dで
もよい)を介して振幅制御分配器21の給電端21bと
接続され、給電端6sが電気長180°線路23bを介
して振幅制御分配器21の給電端21aと接続され、振
幅制御分配器21の給電端21a、21bに給電電流の
振幅比が1:0と与えられ、振幅制御分配器32の給電
端9s、31sに給電電流の振幅比が0:1と与えられ
た構成では、図6(d)の電流分布と、図10(f)の
合成電流が合成され、φ=180゜方向で放射電界は増
加し、φ=0゜方向で放射電界は減少し、垂直面のある
θ方向に指向性が傾き利得が増加する。
【0116】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図11と同じであり、また、水平面の指向性は、
図12のCの水平面指向性の計算値に示すように、φ=
180゜方向のアンテナ利得が最大、φ=0゜方向のア
ンテナ利得が最少となる指向性が得られる。さらに、ア
ンテナ利得が最大となるφ=180゜方向では偏波は水
平偏波になっている(φ=180゜の方向からアンテナ
を見ると強め合う励振モードTM110の合成電流↑と
励振モードTM210の合成電流↑は水平方向を向いて
いる)。
【0117】さらに、制御部14により切り替えスイッ
チ16を動作させ、給電端5sが電気長180゜線路2
3dを介して振幅制御分配器21の給電端21bと接続
され、給電端6sが電気長180゜線路23bを介して
振幅制御分配器21の給電端21aと接続され、振幅制
御分配器21の給電端21a、21bに給電電流の振幅
比が1:1と与えられ、振幅制御分配器32の給電端9
s、31sに給電電流の振幅比が1:0と与えられた構
成では、図6(g)の電流分布と、図10(c)の合成
電流が合成され、φ=135゜方向で放射電界は増加
し、φ=315゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあ
るθ方向に指向性が傾き利得が増加する。
【0118】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図11と同じであり、また、水平面の指向性は、
図13のの水平面指向性の計算値に示すように、φ=
135゜方向のアンテナ利得が最大、φ=315゜方向
のアンテナ利得が最少となる指向性が得られる。さら
に、アンテナ利得が最大となるφ=135゜方向では偏
波は水平偏波となっている(φ=135゜の方向からア
ンテナを見ると強め合う励振モードTM110の合成電
流(右上矢)と励振モードTM210の合成電流(右上
矢)は水平方向を向いている)。
【0119】また、制御部14により切り替えスイッチ
16を動作させ、給電端5sが給電線23cを介して振
幅制御分配器21の給電端21bと接続され、給電端6
sが給電線23a(23bでもよい)を介して振幅制御
分配器21の給電端21aと接続され、振幅制御分配器
21の給電端21a、21bに給電電流の振幅比が0:
1と与えられ、振幅制御分配器32の給電端9s、31
sに給電電流の振幅比が0:1と与えられた構成では、
図6(a)の電流分布と、図10(f)の合成電流が合
成され、φ=90゜方向で放射電界は増加し、φ=27
0゜方向で放射電界は減少し、垂直面のあるθ方向に指
向性が傾き利得が増加する。
【0120】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図11と同じであり、また、水平面の指向性は、
図12のDの水平面指向性の計算値に示すように、φ=
90゜方向のアンテナ利得が最大、φ=270゜方向の
アンテナ利得が最少となる指向性が得られる。さらに、
アンテナ利得が最大となるφ=90゜方向では偏波は水
平偏波になっている(φ=90゜の方向からアンテナを
見ると強め合う励振モードTM110の合成電流←と励
振モードTM210の合成電流←は水平方向を向いてい
る)。
【0121】さらに、制御部14により切り替えスイッ
チ16を動作させ、給電端5sが給電線23cを介して
振幅制御分配器21の給電端21bと接続され、給電端
6sが電気長180゜線路23bを介して振幅制御分配
器21の給電端21aと接続され、振幅制御分配器21
の給電端21a、21bに給電電流の振幅比が1:1と
与えられ、振幅制御分配器32の給電端9s、31sに
給電電流の振幅比が1:0と与えられた構成では、図6
(f)の電流分布と、図10(c)の合成電流が合成さ
れ、φ=45゜方向で放射電界は増加し、φ=225゜
方向で放射電界は減少し、垂直面のあるθ方向に指向性
が傾き利得が増加する。
【0122】これによって実施例では、垂直面指向性は
上述の図11と同じであり、また、水平面の指向性は、
図13のDの水平面指向性の計算値に示すように、φ=
45゜方向のアンテナ利得が最大、φ=225゜方向の
アンテナ利得が最少となる指向性が得られる。さらに、
アンテナ利得が最大となるφ=225゜方向では偏波は
水平偏波となっている(φ=225゜の方向からアンテ
ナを見ると強め合う励振モードTM110の合成電流
(左上矢)と励振モードTM210の合成電流(左上
矢)は水平方向を向いている)。
【0123】さらに図11において、曲線1は励振モー
ドTM110の円形マイクロストリップアンテナと、励
振モードTM210の内壁短絡型円環マイクロストリッ
プアンテナの給電電流の振幅比1:0の時の垂直面指向
性である。また曲線2は振幅比3:1のときの垂直面指
向性である。さらに曲線3は振幅比1:1の時の垂直面
指向性である。曲線4は振幅比1:3の時の垂直面指向
性である。
【0124】ここで曲線1は従来の励振モードTM11
0の円形マイクロストリップアンテナ単独の時と同じ動
作であり、励振モードTM210の円環マイクロストリ
ップアンテナに給電する電流の比率を高くするにしたが
って、すなわち図3の垂直面指向性の計算値で示すとこ
ろの曲線1から曲線2、曲線3、曲線4と移るにしたが
って、水平面指向性の傾き角が大きくなっていく。ま
た、曲線3の給電電流の振幅比1:1の時にアンテナ利
得が最大となる。なお曲線3の給電電流の振幅比1:1
の時の状態は、振幅制御分配器19の二つのポートを直
結することによっても実現することができる。
【0125】こうしてこの第4の実施例においては、上
述の第1の実施例と同様の作用効果が得られ、水平面指
向性の方向を45°間隔の8方向にすると共に、各指向
性での偏波を水平と垂直に切り替えることができる。
【0126】こうして上述の装置によれば、所望の一周
波数においてTM110モ−ドの給電点の位置を瞬時に
変化させ指向性を制御することができる。これによって
電波の到来方向、及び電波の放射目標位置が変化した時
に機械的にアンテナの向きを変えることなく放射特性を
制御することができ、通信及び受信が最適となるように
することが可能となる。また構成が簡単で、低コスト及
び小形化になる特徴も有するものである。
【0127】さらに、指向性が天頂軸に対して非対称と
なるので、電力放射の無駄が無くアンテナ利得が高くな
り、到来する微弱の電波受信も可能となり、また放射電
力も小さくすることができ、送信の電力を節約すること
ができる。また同様に、指向性が天頂軸に対して非対称
となるので、到来する方向の電波を強く受信することが
でき、妨害波を受け難く、またフェ−ジングが少なくな
り、安定した通信及び受信が可能となるものである。
【0128】また、上述の各実施例において、給電端2
1a、21bの振幅比は1:1、1:0、0:1の3種
類で行なっているが、いかなる振幅比においても同様に
考えられる。同様に給電端9s、31sの振幅比は1:
0、0:1の2種類で行なっているが、いかなる振幅比
においても同様に考えられる。さらに、2つのアンテナ
の給電電流の振幅比を1:0、3:1、1:1、1:3
の4種類で行なっているが、いかなる振幅比においても
同様に考えられる。
【0129】さらに上述の各実施例において、円形、円
環導体板への給電を給電コネクタの芯線である給電ピン
で直接行なっているが、スロット給電等においても同様
に考えられる。また、導体地板の形を円形で行なってい
るが、矩形、正方形等の導体地板の形においても同様に
考えられる。
【0130】
【発明の効果】この発明によれば、所望の一周波数にお
いてTM110モ−ドの給電点の位置を瞬時に変化させ
指向性を制御することができる。これによって電波の到
来方向、及び電波の放射目標位置が変化した時に機械的
にアンテナの向きを変えることなく放射特性を制御する
ことができ、通信及び受信が最適となるようにすること
が可能となる。また構成が簡単で、低コスト及び小形化
になる特徴も有するようになった。
【0131】さらに、指向性が天頂軸に対して非対称と
なるので、電力放射の無駄が無くアンテナ利得が高くな
り、到来する微弱の電波受信も可能となり、また放射電
力も小さくすることができ、送信の電力を節約すること
ができる。また同様に、指向性が天頂軸に対して非対称
となるので、到来する方向の電波を強く受信することが
でき、妨害波を受け難く、またフェ−ジングが少なくな
り、安定した通信及び受信が可能となるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアンテナ装置の一例の構成図であ
る。
【図2】マイクロストリップアンテナの各給電点におけ
る電流分布を示す図である。
【図3】その垂直面指向性を示す図である。
【図4】その水平面指向性を示す図である。
【図5】本発明によるアンテナ装置の他の例の構成図で
ある。
【図6】マイクロストリップアンテナの各給電点におけ
る電流分布を示す図である。
【図7】その水平面指向性を示す図である。
【図8】本発明によるアンテナ装置のさらに他の例の構
成図である。
【図9】本発明によるアンテナ装置のさらに他の例の構
成図である。
【図10】マイクロストリップアンテナの各給電点にお
ける電流分布を示す図である。
【図11】その垂直面指向性を示す図である。
【図12】その水平面指向性を示す図である。
【図13】その水平面指向性を示す図である。
【図14】本発明に適用されるアンテナ(共平面)構造
を示す図である。
【図15】本発明に適用されるアンテナ(スタック)構
造を示す図である。
【図16】従来のアンテナ(円形)構造を示す図であ
る。
【図17】それを適用したアンテナ装置の構成図であ
る。
【図18】従来のアンテナ(円環)構造を示す図であ
る。
【図19】それを適用したアンテナ装置の構成図であ
る。
【図20】従来のアンテナ(円形)装置の特性を示す図
である。
【図21】従来のアンテナ(円環)装置の特性を示す図
である。
【符号の説明】
1 励振モ−ドTM110で励振する円形導体板 2 励振モ−ドTM210で励振する円環導体板 5、6、7、8、9 給電点 13 電気長90゜線路 14 制御部 16 切り替えスイッチ 19 振幅制御分配器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/00 - 3/46 H01Q 21/00 - 25/04 H01Q 13/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の周波数で共振する励振モ−ドTM
    110の円形または円環の第1のマイクロストリップア
    ンテナに複数の給電点を設け、 上記第1のマイクロストリップアンテナの円形または円
    環放射導体板の中心を同一として、共平面またはスタッ
    ク構造に配置した、上記第1のマイクロストリップアン
    テナと同一周波数で共振する励振モ−ドTM210の円
    形または円環の第2のマイクロストリップアンテナに一
    つの給電点を設け、 上記第1のマイクロストリップアンテナの給電点の一つ
    と、上記第2のマイクロストリップアンテナの一つの給
    電点に90゜の位相差を与えたものとに、同一に給電す
    るようにしたことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 所望の周波数で共振する励振モ−ドTM
    110の円形または円環の第1のマイクロストリップア
    ンテナに四つの給電点を設け、 上記第1のマイクロストリップアンテナの円形または円
    環放射導体板の中心を同一として、共平面またはスタッ
    ク構造に配置した、上記第1のマイクロストリップアン
    テナと同一周波数で共振する励振モ−ドTM210の円
    形または円環の第2のマイクロストリップアンテナに一
    つの給電点を設け、 上記第1のマイクロストリップアンテナの四つの給電点
    のうちいずれかの二つの給電点間に振幅制御分配器が取
    り付けられ、 この振幅制御分配器の入力端と、上記第2のマイクロス
    トリップアンテナの一つの給電点に90゜の位相差を与
    えたものとに、同一に給電するようにしたことを特徴と
    するアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 所望の周波数で共振する励振モ−ドTM
    110の円形または円環の第1のマイクロストリップア
    ンテナに二つの給電点を設け、 上記第1のマイクロストリップアンテナの円形または円
    環放射導体板の中心を同一として、共平面またはスタッ
    ク構造に配置した、上記第1のマイクロストリップアン
    テナと同一周波数で共振する励振モ−ドTM210の円
    形または円環の第2のマイクロストリップアンテナに一
    つの給電点を設け、 上記第1のマイクロストリップアンテナの二つの給電点
    の各々に位相差が180゜となるような移相器を取り付
    けると共に、この移相器間に振幅制御分配器が取り付け
    られ、 この振幅制御分配器の入力端と、上記第2のマイクロス
    トリップアンテナの一つの給電点に90゜の位相差を与
    えたものとに、同一に給電するようにしたことを特徴と
    するアンテナ装置。
  4. 【請求項4】 上記第2のマイクロストリップアンテナ
    には、上記一つの給電点とは別の給電点が設けられ、こ
    の二つの給電点を上記一つの給電点としたことを特徴と
    する請求項1または請求項2または請求項3記載のアン
    テナ装置。
  5. 【請求項5】 上記第1及び第2のマイクロストリップ
    アンテナの給電電流の振幅比を制御する手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3
    または請求項4記載のアンテナ装置。
  6. 【請求項6】 誘電体板の上面に所望の周波数に共振し
    励振モ−ドTM110で励振する円形導体板が印刷さ
    れ、上記誘電体板の上面に上記円形導体板と同中心とし
    て上記所望の周波数で共振し励振モ−ドTM210で励
    振する円環導体板が印刷され、上記誘電体板の下面に導
    体地板が印刷され、上記円環導体板と導体地板とは短絡
    壁よって短絡されて成り、共平面上の内側にTM110
    で励振する上記第1のマイクロストリップアンテナが形
    成され、上記共平面上の外側にTM210で励振する上
    記第2のマイクロストリップアンテナが形成されたアン
    テナ構造を用いることを特徴とする請求項1または請求
    項2または請求項3または請求項4または請求項5記載
    のアンテナ装置。
  7. 【請求項7】 第1の誘電体板の上面に所望の周波数に
    共振し励振モ−ドTM110で励振する円形導体板が印
    刷され、上記第1の誘電体板の下面には第1の導体地板
    が印刷され、第2の誘電体板の上面に上記所望の周波数
    で共振し励振モ−ドTM210で励振する円環導体板が
    印刷され、上記第2の誘電体板の下面には第2の導体地
    板が印刷され、上記円環導体板と第2の導体地板とは短
    絡壁よって短絡され、上記励振モ−ドTM110で励振
    する円形導体板の中心と、励振モ−ドTM210で励振
    する円環導体板の中心が一致し上記第1の導体地板と円
    環導体板が合面するように重ね合わされて成り、スタッ
    ク構造の上部にTM110で励振する上記第1のマイク
    ロストリップアンテナが形成され、上記スタック構造の
    下部にTM210で励振する上記第2のマイクロストリ
    ップアンテナが形成されたアンテナ構造を用いることを
    特徴とする請求項1または請求項2または請求項3また
    は請求項4または請求項5記載のアンテナ装置。
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