JP3301800B2 - 有機性排水の処理用汚泥減量剤とその処理方法 - Google Patents
有機性排水の処理用汚泥減量剤とその処理方法Info
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- Treatment Of Biological Wastes In General (AREA)
- Activated Sludge Processes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屎尿処理、下水処理、
合併処理浄化槽等の有機性汚水処理施設において、その
汚水処理の段階で形成される汚泥発生量を減量するに有
益な有機性排水の処理用汚泥減量剤とその処理方法に関
する。
合併処理浄化槽等の有機性汚水処理施設において、その
汚水処理の段階で形成される汚泥発生量を減量するに有
益な有機性排水の処理用汚泥減量剤とその処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】各地の屎尿処理場、下水処理場、合併処
理浄化槽などでは、汚水処理の過程で大量の余剰汚泥が
発生している。その要因としては、近年の食生活の変化
により屎尿中の脂肪分などが著しく増加したため有機成
分の完全な分解が行われにくくなったこと、精製された
ニガリ分の少ない食塩が調理に使用されること等が挙げ
られる。ここで、余剰汚泥に対する従来の考え方を説明
する。一般に、生物処理における汚泥の増殖量は、次の
計算式によって説明されている(『水処理工学』、井出
哲夫編、技報堂)。 ΔS=a・Lr−b・Sa 但し、ΔS:増殖汚泥量(kg/日)(余剰汚泥量) a:汚泥転換率 Lr:除去BOD量(kg/日) b:自己酸化率(内生呼吸率) Sa:系内生物量(kg/日) 前記計算式からも判るように、処理水の水質を良くすれ
ば除去BOD量を増やすことになり、その結果、余剰汚
泥量も増加することになる。通常、aは0.5〜1.0、
bは0.05程度である。前記計算式において「a・L
r」は除去されたBOD量のうち汚泥に転換される量を
表し、「b・Sa」は系内総汚泥の内生呼吸分および食
物連鎖によって減少する量を表している。
理浄化槽などでは、汚水処理の過程で大量の余剰汚泥が
発生している。その要因としては、近年の食生活の変化
により屎尿中の脂肪分などが著しく増加したため有機成
分の完全な分解が行われにくくなったこと、精製された
ニガリ分の少ない食塩が調理に使用されること等が挙げ
られる。ここで、余剰汚泥に対する従来の考え方を説明
する。一般に、生物処理における汚泥の増殖量は、次の
計算式によって説明されている(『水処理工学』、井出
哲夫編、技報堂)。 ΔS=a・Lr−b・Sa 但し、ΔS:増殖汚泥量(kg/日)(余剰汚泥量) a:汚泥転換率 Lr:除去BOD量(kg/日) b:自己酸化率(内生呼吸率) Sa:系内生物量(kg/日) 前記計算式からも判るように、処理水の水質を良くすれ
ば除去BOD量を増やすことになり、その結果、余剰汚
泥量も増加することになる。通常、aは0.5〜1.0、
bは0.05程度である。前記計算式において「a・L
r」は除去されたBOD量のうち汚泥に転換される量を
表し、「b・Sa」は系内総汚泥の内生呼吸分および食
物連鎖によって減少する量を表している。
【0003】従来、余剰汚泥は食物連鎖を長くし、『有
機物質→細菌→原生動物→微小後生動物』の生態系を形
成させれば、汚泥発生量を抑えることができるとされて
きた。つまり、余剰汚泥の発生を抑えるには、微生物相
を豊かにするように仕向ける生物膜法や長時間曝気法が
良いとされ、前記以外の処理方法に比して、事実、余剰
汚泥の発生量が相対的に少ないものとなっている。
機物質→細菌→原生動物→微小後生動物』の生態系を形
成させれば、汚泥発生量を抑えることができるとされて
きた。つまり、余剰汚泥の発生を抑えるには、微生物相
を豊かにするように仕向ける生物膜法や長時間曝気法が
良いとされ、前記以外の処理方法に比して、事実、余剰
汚泥の発生量が相対的に少ないものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、生物膜法や
長時間曝気法でも、一旦、発生した余剰汚泥分の減量
化、即ち、発生した余剰汚泥分の分解、減量化は実際上
困難なこととされている。このため、排水中のBOD除
去率を高めると、必然的に汚泥発生量が増え、その余剰
汚泥が増加すれば、それを可能な限り減量化せねばなら
ない上に、大量に廃棄される汚泥の埋め立て、焼却等の
処理作業に手間がかかるという問題がある。本発明は、
このような問題点を解決するためになされたもので、有
機性排水の生物処理時に生じる汚泥量を低減すること
で、余剰汚泥の処理作業を容易にし処理効率を高めるよ
うにした有機性排水の処理方法およびその方法に用いる
添加剤を提供することを目的とする。
長時間曝気法でも、一旦、発生した余剰汚泥分の減量
化、即ち、発生した余剰汚泥分の分解、減量化は実際上
困難なこととされている。このため、排水中のBOD除
去率を高めると、必然的に汚泥発生量が増え、その余剰
汚泥が増加すれば、それを可能な限り減量化せねばなら
ない上に、大量に廃棄される汚泥の埋め立て、焼却等の
処理作業に手間がかかるという問題がある。本発明は、
このような問題点を解決するためになされたもので、有
機性排水の生物処理時に生じる汚泥量を低減すること
で、余剰汚泥の処理作業を容易にし処理効率を高めるよ
うにした有機性排水の処理方法およびその方法に用いる
添加剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、本発明による有機性排水の処理用汚泥減量剤とそ
の処理方法は、有機性排水の浄化効率を高めるために、
排水中にケイ酸マグネシウムを添加して、有機成分を分
解処理する菌体を増殖させ、排水中に発生する汚泥量を
減少させ、且つ、汚泥の沈降を促進させるようにしたこ
とを特徴とする。
めの、本発明による有機性排水の処理用汚泥減量剤とそ
の処理方法は、有機性排水の浄化効率を高めるために、
排水中にケイ酸マグネシウムを添加して、有機成分を分
解処理する菌体を増殖させ、排水中に発生する汚泥量を
減少させ、且つ、汚泥の沈降を促進させるようにしたこ
とを特徴とする。
【0006】ケイ酸マグネシウムを用いるのは、浄化槽
などの比較的小規模の処理施設にマグネシウムを投入し
た場合に、ケイ酸マグネシウムは比較的水に溶けにくい
ため、一度に大量に投入すれば、長期間にわたってマグ
ネシウムが少しづつ溶け出し、マグネシウムを毎日少量
づつ投入するのと同じ効果が期待できるからである。ま
た、ケイ酸には、汚泥分を凝集させる効果があるからで
ある。
などの比較的小規模の処理施設にマグネシウムを投入し
た場合に、ケイ酸マグネシウムは比較的水に溶けにくい
ため、一度に大量に投入すれば、長期間にわたってマグ
ネシウムが少しづつ溶け出し、マグネシウムを毎日少量
づつ投入するのと同じ効果が期待できるからである。ま
た、ケイ酸には、汚泥分を凝集させる効果があるからで
ある。
【0007】ケイ酸マグネシウムの添加量は、有機性排
水中のマグネシウム濃度が10ppm以上になるように
添加するのが望ましい。10ppm以上としたのは、こ
の値未満であると、活性汚泥の良好な減量効果を得るこ
とができないからである。特に、マグネシウム濃度を2
5〜35ppm程度にすると、良好な減量効果が得られ
る。
水中のマグネシウム濃度が10ppm以上になるように
添加するのが望ましい。10ppm以上としたのは、こ
の値未満であると、活性汚泥の良好な減量効果を得るこ
とができないからである。特に、マグネシウム濃度を2
5〜35ppm程度にすると、良好な減量効果が得られ
る。
【0008】
【作用】汚水処理の過程で発生する余剰汚泥は、一般
に、汚水の浄化処理に関与する微生物の死骸であるとさ
れている。生物体の死骸であるならば、バクテリアによ
って更に分解できる筈であるが、実際上、分解が非常に
困難である。例えば、余剰汚泥分のみを容器に入れて曝
気処理しても、なかなか分解、減量せず、1週間から1
ケ月に亙って曝気を続行することで、70〜80%程度
まで減量することができるが、それ以上は分解が非常に
遅くなる。
に、汚水の浄化処理に関与する微生物の死骸であるとさ
れている。生物体の死骸であるならば、バクテリアによ
って更に分解できる筈であるが、実際上、分解が非常に
困難である。例えば、余剰汚泥分のみを容器に入れて曝
気処理しても、なかなか分解、減量せず、1週間から1
ケ月に亙って曝気を続行することで、70〜80%程度
まで減量することができるが、それ以上は分解が非常に
遅くなる。
【0009】ところで、各地の処理施設で発生した余剰
汚泥分を曝気し続けると、減量が若干起こるものや、殆
ど起こらないものなどの差がある。更に、余剰汚泥分の
有機物と無機物の比を測定すると、処理施設によって
は、有機物の割合の高い汚泥分がある。これは排水中の
有機物が殆ど分解されないまま余剰汚泥分に転換される
か、又は既存の余剰汚泥分と混合して分解されにくくな
ることによって、汚泥発生量を増やしている場合がある
ことを示唆している。そもそも、余剰汚泥分には微生物
の死骸だけでなく未分解の有機物が存在しており、処理
の際にこの有機物を効率良く処理することができれば、
汚泥発生量を抑えることができる筈である。その為に
は、有機物の分解に直接携わる細菌の菌体数を、何等か
の手法で増加、増殖させることで、効率のよい汚泥処理
に対処することが考えられる。
汚泥分を曝気し続けると、減量が若干起こるものや、殆
ど起こらないものなどの差がある。更に、余剰汚泥分の
有機物と無機物の比を測定すると、処理施設によって
は、有機物の割合の高い汚泥分がある。これは排水中の
有機物が殆ど分解されないまま余剰汚泥分に転換される
か、又は既存の余剰汚泥分と混合して分解されにくくな
ることによって、汚泥発生量を増やしている場合がある
ことを示唆している。そもそも、余剰汚泥分には微生物
の死骸だけでなく未分解の有機物が存在しており、処理
の際にこの有機物を効率良く処理することができれば、
汚泥発生量を抑えることができる筈である。その為に
は、有機物の分解に直接携わる細菌の菌体数を、何等か
の手法で増加、増殖させることで、効率のよい汚泥処理
に対処することが考えられる。
【0010】他方、余剰汚泥分には、無機物を3〜4割
程度含有し、しかも、鉄などの重金属がそのかなり多く
の割合を占めている。もし、余剰汚泥分が微生物の死骸
だけであるならば、その無機物の組成は、生物体の組成
に近い筈で、重金属が多く含まれていることは考え難
い。しかし、現実には重金属が多く含まれ、汚水処理中
に意図的に投入される凝集剤にも含まれない元素も多
い。家庭からの生活雑排水のみ流入する汚水処理場で
も、重金属がその余剰汚泥分に含まれていることは広く
知られている。以上のことから考えると、余剰汚泥は、
流入水中に含有する微量の重金属が、汚水中の未分解の
有機物ないしは微生物又はその死骸と強く結合、吸着し
て蓄積形成され、更に、重金属と結合吸着された物質が
集まって高分子を形成することで、微生物処理が困難な
物質として蓄積されたもの、これが、余剰汚泥分の正体
であると考えることができる。
程度含有し、しかも、鉄などの重金属がそのかなり多く
の割合を占めている。もし、余剰汚泥分が微生物の死骸
だけであるならば、その無機物の組成は、生物体の組成
に近い筈で、重金属が多く含まれていることは考え難
い。しかし、現実には重金属が多く含まれ、汚水処理中
に意図的に投入される凝集剤にも含まれない元素も多
い。家庭からの生活雑排水のみ流入する汚水処理場で
も、重金属がその余剰汚泥分に含まれていることは広く
知られている。以上のことから考えると、余剰汚泥は、
流入水中に含有する微量の重金属が、汚水中の未分解の
有機物ないしは微生物又はその死骸と強く結合、吸着し
て蓄積形成され、更に、重金属と結合吸着された物質が
集まって高分子を形成することで、微生物処理が困難な
物質として蓄積されたもの、これが、余剰汚泥分の正体
であると考えることができる。
【0011】従って、このようなメカニズムにある余剰
汚泥分の発生量を減らすには、第1には、有機物ないし
は微生物と重金属との結合および吸着を阻害し、重金属
は処理水中に微量な溶存成分として低濃度で放流し、有
機物ないしは微生物を生物処理するように仕向ければよ
いことになる。また、第2には、結合または吸着する前
に速やかに効率良く有機物を分解させ、未分解の有機物
が残留しないようにすることで、重金属の結合、吸着の
機会を無くせばよいことになる。これにより、従来、汚
泥発生量の多かった処理場の汚泥分を減量することがで
きる筈である。また、汚泥発生量の多いとされる汚水処
理方法に基づく汚水処理施設でも、前記のような理論に
よる減量化が可能となれば、処理施設を改造することな
く汚泥発生量を減らすことができることにもなる。
汚泥分の発生量を減らすには、第1には、有機物ないし
は微生物と重金属との結合および吸着を阻害し、重金属
は処理水中に微量な溶存成分として低濃度で放流し、有
機物ないしは微生物を生物処理するように仕向ければよ
いことになる。また、第2には、結合または吸着する前
に速やかに効率良く有機物を分解させ、未分解の有機物
が残留しないようにすることで、重金属の結合、吸着の
機会を無くせばよいことになる。これにより、従来、汚
泥発生量の多かった処理場の汚泥分を減量することがで
きる筈である。また、汚泥発生量の多いとされる汚水処
理方法に基づく汚水処理施設でも、前記のような理論に
よる減量化が可能となれば、処理施設を改造することな
く汚泥発生量を減らすことができることにもなる。
【0012】そこで、本発明は、有機性排水に金属マグ
ネシウムまたはマグネシウム化合物を添加し、生物処理
に関与する菌体を増殖させることで生物処理を促進し、
その結果、汚泥発生量を減量する。言わば、金属マグネ
シウムまたはマグネシウム化合物を汚泥発生量の減量剤
として用いるのである。ここで、マグネシウムの効能に
ついて説明すれば、マグネシウムは生物にとって必須元
素で、様々な酵素を活性化する上で必須不可欠な元素で
ある。マグネシウムが細菌の細胞壁を形成する時に必要
であるという研究や、マグネシウムを加えることで、コ
バルトの酵母に対する毒性を和らげる効果があるという
研究もされている。特に、後者の場合、コバルトを一旦
取り込んだ酵母にマグネシウムを添加すると、マグネシ
ウムとコバルトが置換してコバルトが酵母からフリーに
なり、その毒性が和らぐというものである。これらの研
究からマグネシウムには、微生物に結合、吸着していた
他の重金属に置き換わり、重金属を溶脱させて結合、吸
着を阻止する能力があることが考えられる。
ネシウムまたはマグネシウム化合物を添加し、生物処理
に関与する菌体を増殖させることで生物処理を促進し、
その結果、汚泥発生量を減量する。言わば、金属マグネ
シウムまたはマグネシウム化合物を汚泥発生量の減量剤
として用いるのである。ここで、マグネシウムの効能に
ついて説明すれば、マグネシウムは生物にとって必須元
素で、様々な酵素を活性化する上で必須不可欠な元素で
ある。マグネシウムが細菌の細胞壁を形成する時に必要
であるという研究や、マグネシウムを加えることで、コ
バルトの酵母に対する毒性を和らげる効果があるという
研究もされている。特に、後者の場合、コバルトを一旦
取り込んだ酵母にマグネシウムを添加すると、マグネシ
ウムとコバルトが置換してコバルトが酵母からフリーに
なり、その毒性が和らぐというものである。これらの研
究からマグネシウムには、微生物に結合、吸着していた
他の重金属に置き換わり、重金属を溶脱させて結合、吸
着を阻止する能力があることが考えられる。
【0013】また、適量のマグネシウムイオンが存在す
る環境下で汚水処理を行うと、重金属が既に有機物や微
生物と結合、吸着していたとしても、マグネシウムが重
金属と置き換わり、有機物や微生物が生物処理し易い状
態で残り、生物処理の困難な余剰汚泥を発生させること
なく分解できると考えられる。他方、主要な金属元素の
イオン半径を比較すると、マグネシウムは小さい値であ
り、他の金属イオンとの置換を考えた場合、例えば、ナ
トリウム、カリウム、カルシウムと比べて有利である。
汚水処理において、マグネシウムの濃度が重金属の濃度
より高い場合、速度論的に重金属と生体成分との反応よ
り、マグネシウムと生体成分との反応の方が多くなる。
る環境下で汚水処理を行うと、重金属が既に有機物や微
生物と結合、吸着していたとしても、マグネシウムが重
金属と置き換わり、有機物や微生物が生物処理し易い状
態で残り、生物処理の困難な余剰汚泥を発生させること
なく分解できると考えられる。他方、主要な金属元素の
イオン半径を比較すると、マグネシウムは小さい値であ
り、他の金属イオンとの置換を考えた場合、例えば、ナ
トリウム、カリウム、カルシウムと比べて有利である。
汚水処理において、マグネシウムの濃度が重金属の濃度
より高い場合、速度論的に重金属と生体成分との反応よ
り、マグネシウムと生体成分との反応の方が多くなる。
【0014】また、同量の有機物に対して、処理に関与
する細菌の数が多ければ、有機物はそれだけ速やかに効
率良く未分解物を残留させないで処理される。つまり、
重金属が有機物と結合する機会を与えないで処理ができ
る。このため、マグネシウムは、菌体の増殖を促進し、
その菌体濃度を高める効果があること、有機物を分解す
るのに活躍する多くの種類の酵素の活性化を高める効果
があることから、有機性汚水処理に有効な物質であると
言える。以上のことから、有機性汚水にマグネシウムを
添加することで、余剰汚泥の発生量が減少することが予
想され、実際に屎尿処理場において、金属マグネシウム
を添加する実験を行ったところ、余剰汚泥の発生量が著
しく減少した。また、マグネシウムは、前述したように
細菌の増殖を促進する効果がある反面、増殖によって沈
降性を悪化させる可能性がある。そこで、本発明は、凝
集効果を有し汚泥分の沈降性を高めるケイ酸に着眼し、
ケイ酸マグネシウムを汚水処理の過程で投入すること
で、生物処理に関与する細菌(バチルス属)を増殖させ
汚泥発生量を減量するとともに、発生汚泥分を凝集化す
るようにして汚泥分離を促進するようにしたのである。
する細菌の数が多ければ、有機物はそれだけ速やかに効
率良く未分解物を残留させないで処理される。つまり、
重金属が有機物と結合する機会を与えないで処理ができ
る。このため、マグネシウムは、菌体の増殖を促進し、
その菌体濃度を高める効果があること、有機物を分解す
るのに活躍する多くの種類の酵素の活性化を高める効果
があることから、有機性汚水処理に有効な物質であると
言える。以上のことから、有機性汚水にマグネシウムを
添加することで、余剰汚泥の発生量が減少することが予
想され、実際に屎尿処理場において、金属マグネシウム
を添加する実験を行ったところ、余剰汚泥の発生量が著
しく減少した。また、マグネシウムは、前述したように
細菌の増殖を促進する効果がある反面、増殖によって沈
降性を悪化させる可能性がある。そこで、本発明は、凝
集効果を有し汚泥分の沈降性を高めるケイ酸に着眼し、
ケイ酸マグネシウムを汚水処理の過程で投入すること
で、生物処理に関与する細菌(バチルス属)を増殖させ
汚泥発生量を減量するとともに、発生汚泥分を凝集化す
るようにして汚泥分離を促進するようにしたのである。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を基づいて説明する。
まず、実験に用いた菌株を表1に示す。
まず、実験に用いた菌株を表1に示す。
【表1】
【0016】表1に示したNo.1〜No.32の菌株
は、屎尿処理場から単離したもので、菌株の92〜98
%は、好気性のバチルス属であった。この中には悪臭成
分の硫化水素、アンモニアを資化したり脱窒することが
できる菌があり、また、デンプン分解可能な菌、デンプ
ンを分解できないがクックドミートのようなタンパク質
を分解する菌、脂肪を分解する菌などがあること、これ
らを純粋培養して生屎尿に投与すると屎尿が速やかに分
解されることから、これらの細菌が屎尿処理において最
も寄与している細菌であると考えられる。表1に示すN
o.1の菌株を用いて増殖速度を測定した。条件は、ニ
ュートリエントブロスグルコース系液体培地を用い、培
養温度に32℃に設定し、660nmの吸光度を測定し
た。図1、図2および図3に結果を示す。
は、屎尿処理場から単離したもので、菌株の92〜98
%は、好気性のバチルス属であった。この中には悪臭成
分の硫化水素、アンモニアを資化したり脱窒することが
できる菌があり、また、デンプン分解可能な菌、デンプ
ンを分解できないがクックドミートのようなタンパク質
を分解する菌、脂肪を分解する菌などがあること、これ
らを純粋培養して生屎尿に投与すると屎尿が速やかに分
解されることから、これらの細菌が屎尿処理において最
も寄与している細菌であると考えられる。表1に示すN
o.1の菌株を用いて増殖速度を測定した。条件は、ニ
ュートリエントブロスグルコース系液体培地を用い、培
養温度に32℃に設定し、660nmの吸光度を測定し
た。図1、図2および図3に結果を示す。
【0017】図1は、マグネシウム濃度が10ppm、
27ppmおよび60ppmになるように硫酸マグネシ
ウムをそれぞれ添加した場合の吸光度の変化を示したも
のである。図2は、ケイ素濃度が10ppmおよび45
ppmになるようにケイ酸をそれぞれ添加した場合の吸
光度の変化を示したものである。図3は、培地に対して
ケイ酸マグネシウムを0.05%添加した場合と、ケイ
酸および硫酸マグネシウムを併せてケイ素45ppm、
マグネシウム27ppmになるように添加した場合との
吸光度の変化を示したものである。なお、無添加の吸光
度変化については、図1、図2および図3に実線で示し
た。無添加の場合の世代時間は、28.9分であった。
27ppmおよび60ppmになるように硫酸マグネシ
ウムをそれぞれ添加した場合の吸光度の変化を示したも
のである。図2は、ケイ素濃度が10ppmおよび45
ppmになるようにケイ酸をそれぞれ添加した場合の吸
光度の変化を示したものである。図3は、培地に対して
ケイ酸マグネシウムを0.05%添加した場合と、ケイ
酸および硫酸マグネシウムを併せてケイ素45ppm、
マグネシウム27ppmになるように添加した場合との
吸光度の変化を示したものである。なお、無添加の吸光
度変化については、図1、図2および図3に実線で示し
た。無添加の場合の世代時間は、28.9分であった。
【0018】測定の結果、図1に示すように、硫酸マグ
ネシウムを添加したものでは、測定開始から6時間を経
過した頃から無添加に比べ菌体濃度が増大し、菌体がフ
ロック(菌体の塊)を形成して沈殿したため、吸光度が
無添加のものと比べ低下した。図2に示すように、ケイ
酸を添加したものでは、 生育の立ち上がりがやや速く
なったが世代時間は無添加のものとほとんど同じであ
り、菌体の増殖効果は得られなかった。図3に示すよう
に、ケイ酸および硫酸マグネシウム添加の場合は、測定
開始から7時間を経過した頃からフロック形成が認めら
れた。また、ケイ酸マグネシウムを添加した場合につい
ては、菌体増殖の立ち上がり時間が若干速くなることが
わかった。
ネシウムを添加したものでは、測定開始から6時間を経
過した頃から無添加に比べ菌体濃度が増大し、菌体がフ
ロック(菌体の塊)を形成して沈殿したため、吸光度が
無添加のものと比べ低下した。図2に示すように、ケイ
酸を添加したものでは、 生育の立ち上がりがやや速く
なったが世代時間は無添加のものとほとんど同じであ
り、菌体の増殖効果は得られなかった。図3に示すよう
に、ケイ酸および硫酸マグネシウム添加の場合は、測定
開始から7時間を経過した頃からフロック形成が認めら
れた。また、ケイ酸マグネシウムを添加した場合につい
ては、菌体増殖の立ち上がり時間が若干速くなることが
わかった。
【0019】次に、表1に示すNo.2の菌株を用いて
同様の実験を行った。なお、無添加の場合の世代時間は
24分であった。測定の結果、図4に示すように、硫酸
マグネシウムを添加したものでは、フロックの形成は見
られなかったが、測定開始から6時間を経過した頃から
無添加の場合よりも菌体濃度が大きくなり吸光度が上ま
わった。図5に示すように、ケイ酸を添加したもので
は、測定開始から8時間までは無添加よりも吸う光り度
が高くなり増殖速度が大きくなったが、8時間を経過し
た頃から無添加の場合よりも吸光度がやや低下した。な
お、増殖速度を大きくする効果は、ケイ素濃度が45p
pmよりも10ppmの方が小さかった。また、図6に
示すように、ケイ酸および硫酸マグネシウムを同時に添
加したものでは、無添加に比べ菌体濃度が大きく、さら
にケイ酸マグネシウムを添加した場合については、菌体
増殖の立ち上がり時間が速くなり、世代交代時間も7
2.6分になった。このように、マグネシウムおよびケ
イ素は、菌体の増殖を促進する効果があり、菌株によっ
てマグネシウムおよびケイ素に対する挙動が少しづつ異
なるものの、実際の汚水処理においては処理に寄与する
細菌群全体に効果があるものと考えられる。
同様の実験を行った。なお、無添加の場合の世代時間は
24分であった。測定の結果、図4に示すように、硫酸
マグネシウムを添加したものでは、フロックの形成は見
られなかったが、測定開始から6時間を経過した頃から
無添加の場合よりも菌体濃度が大きくなり吸光度が上ま
わった。図5に示すように、ケイ酸を添加したもので
は、測定開始から8時間までは無添加よりも吸う光り度
が高くなり増殖速度が大きくなったが、8時間を経過し
た頃から無添加の場合よりも吸光度がやや低下した。な
お、増殖速度を大きくする効果は、ケイ素濃度が45p
pmよりも10ppmの方が小さかった。また、図6に
示すように、ケイ酸および硫酸マグネシウムを同時に添
加したものでは、無添加に比べ菌体濃度が大きく、さら
にケイ酸マグネシウムを添加した場合については、菌体
増殖の立ち上がり時間が速くなり、世代交代時間も7
2.6分になった。このように、マグネシウムおよびケ
イ素は、菌体の増殖を促進する効果があり、菌株によっ
てマグネシウムおよびケイ素に対する挙動が少しづつ異
なるものの、実際の汚水処理においては処理に寄与する
細菌群全体に効果があるものと考えられる。
【0020】表2に各菌株に対するマグネシウムおよび
ケイ素の添加効果をまとめた。
ケイ素の添加効果をまとめた。
【表2】 表2中、「+」は、菌体の増殖を促進し菌体濃度を高め
る効果があったもので、「−」は、菌体濃度が低く抑え
られたものである。空欄は、無添加の場合と比較して挙
動に差がなかったものである。マグネシウムのみ添加し
た場合には、増殖の促進される菌株が多いことがわか
る。ケイ素のみを添加した場合は、増殖が抑制されるか
または添加効果がないことがわかる。ケイ素とマグネシ
ウムを併せて添加した場合については、No.26、N
o.27およびNo.30を除きすべての菌株が「+」に
なり菌体濃度が増大した。
る効果があったもので、「−」は、菌体濃度が低く抑え
られたものである。空欄は、無添加の場合と比較して挙
動に差がなかったものである。マグネシウムのみ添加し
た場合には、増殖の促進される菌株が多いことがわか
る。ケイ素のみを添加した場合は、増殖が抑制されるか
または添加効果がないことがわかる。ケイ素とマグネシ
ウムを併せて添加した場合については、No.26、N
o.27およびNo.30を除きすべての菌株が「+」に
なり菌体濃度が増大した。
【0021】次に、マグネシウムを添加した場合の菌体
の増殖速度について、硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄等
の無機凝集剤に含まれるアルミニウムおよび鉄を添加し
た場合と比較する実験を行った。実験条件は、ニュート
リエントブロスグルコース系液体培地で表1のNo.1
およびNo.2の菌体を32℃で培養し、660nmの
吸光度を測定した。マグネシウム、アルミニウムおよび
鉄は、いづれも30ppmの濃度になるように添加し
た。結果を図7および図8に示す。図7および図8に示
すように、アルミニウムおよび鉄を添加した場合は、マ
グネシウムを添加し場合に比べ菌体増殖が抑制された。
なお、図7において、マグネシウムを添加した場合の吸
光度が無添加のものよりも低下してしているのは、菌体
がフロックを形成して沈殿したためである。これによ
り、マグネシウムにはアルミニウムや鉄にはない菌体濃
度を高める効果があることがわかった。
の増殖速度について、硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄等
の無機凝集剤に含まれるアルミニウムおよび鉄を添加し
た場合と比較する実験を行った。実験条件は、ニュート
リエントブロスグルコース系液体培地で表1のNo.1
およびNo.2の菌体を32℃で培養し、660nmの
吸光度を測定した。マグネシウム、アルミニウムおよび
鉄は、いづれも30ppmの濃度になるように添加し
た。結果を図7および図8に示す。図7および図8に示
すように、アルミニウムおよび鉄を添加した場合は、マ
グネシウムを添加し場合に比べ菌体増殖が抑制された。
なお、図7において、マグネシウムを添加した場合の吸
光度が無添加のものよりも低下してしているのは、菌体
がフロックを形成して沈殿したためである。これによ
り、マグネシウムにはアルミニウムや鉄にはない菌体濃
度を高める効果があることがわかった。
【0022】図9〜図11は、表1のNo.2の菌株を
所定時間ニュートリエントブロスグルコース系液体培地
で培養した場合の菌体の顕微鏡写真である。図9は無添
加のもので、フィラメントを形成した菌体が多く見られ
る。図10は、硫酸マグネシウムを添加してマグネシウ
ム濃度を63.4mg/lにしたもので、無添加のもの
よりもフィラメントがやや短く、それが分裂してできた
桿菌が多くなっている。図11は、ケイ酸マグネシウム
を添加してマグネシウム濃度32.0mg/l、ケイ素
濃度53.2mg/lにしたもので、菌体濃度がさらに
高くフィラメントはほとんど認められなかった。このこ
とから、マグネシウムは菌体の分裂を促進し菌体濃度を
高める効果があり、ケイ素にはその補助的効果があるこ
とがわかる。
所定時間ニュートリエントブロスグルコース系液体培地
で培養した場合の菌体の顕微鏡写真である。図9は無添
加のもので、フィラメントを形成した菌体が多く見られ
る。図10は、硫酸マグネシウムを添加してマグネシウ
ム濃度を63.4mg/lにしたもので、無添加のもの
よりもフィラメントがやや短く、それが分裂してできた
桿菌が多くなっている。図11は、ケイ酸マグネシウム
を添加してマグネシウム濃度32.0mg/l、ケイ素
濃度53.2mg/lにしたもので、菌体濃度がさらに
高くフィラメントはほとんど認められなかった。このこ
とから、マグネシウムは菌体の分裂を促進し菌体濃度を
高める効果があり、ケイ素にはその補助的効果があるこ
とがわかる。
【0023】次に、屎尿処理場の汚泥1リットルに対し
てケイ酸マグネシウム2gを添加したものと、汚泥1リ
ットルに対してケイ酸マグネシウム、硫酸マグネシウム
および尿素を1g添加したものを1カ月以上連続爆気を
行い沈降性を比較した。なお、比較例として、無添加の
ものについても同様に連続爆気を行った。結果を図12
に示す。図12に示すように、無添加の(A)はほとん
ど固液分離しなかったに対し、ケイ酸マグネシウムを添
加した(B)および(C)は、汚泥の沈降性が向上し
た。また、マグネシウム濃度の高い(C)は沈降性が向
上するとともに汚泥の一部が可溶化し汚泥が減少した。
これにより、マグネシウムは、汚泥を可溶化し、汚泥量
を減量させる効果を有することがわかる。
てケイ酸マグネシウム2gを添加したものと、汚泥1リ
ットルに対してケイ酸マグネシウム、硫酸マグネシウム
および尿素を1g添加したものを1カ月以上連続爆気を
行い沈降性を比較した。なお、比較例として、無添加の
ものについても同様に連続爆気を行った。結果を図12
に示す。図12に示すように、無添加の(A)はほとん
ど固液分離しなかったに対し、ケイ酸マグネシウムを添
加した(B)および(C)は、汚泥の沈降性が向上し
た。また、マグネシウム濃度の高い(C)は沈降性が向
上するとともに汚泥の一部が可溶化し汚泥が減少した。
これにより、マグネシウムは、汚泥を可溶化し、汚泥量
を減量させる効果を有することがわかる。
【0024】次に、約200キロリットル/日規模の屎
尿処理場でマグネシウム投入実験を行った。実験条件
は、過去の適当な時期を第0週と設定し第27週目以降
金属マグネシウムを1日当たり200gづつ投入し続け
た。結果を図13および図14に示す。図13に示すよ
うに、第0週から第27週前までに平均45トンあった
搬出汚泥量が第27週から第47週の間に36トンにま
で減少した。ここで、搬出汚泥とは余剰汚泥を脱水した
ものである。搬出汚泥の含水率は約80%である。ま
た、図14に示すように、第0週から第27週前までに
平均3.3%あった汚泥の搬出率は、第27週から第4
7週の間に平均2.7%にまで減少した。ここで、汚泥
の搬出率とは、処理前の屎尿投入量に対する搬出汚泥量
の比率である。なお、金属マグネシウムを添加するよう
になってからは顕微鏡で確認することができる程度に菌
体数が多くなった。 これにより、汚水処理に関与する
菌体濃度が高くなり屎尿処理の効率が高くなって汚泥発
生量が減少することが確認された。このように、マグネ
シウムによって菌体濃度を高め汚泥発生量の少ない排水
処理が可能であることがわかった。また、ケイ素と組み
合わせて用いることで、その効果が高くなることも認め
られた。
尿処理場でマグネシウム投入実験を行った。実験条件
は、過去の適当な時期を第0週と設定し第27週目以降
金属マグネシウムを1日当たり200gづつ投入し続け
た。結果を図13および図14に示す。図13に示すよ
うに、第0週から第27週前までに平均45トンあった
搬出汚泥量が第27週から第47週の間に36トンにま
で減少した。ここで、搬出汚泥とは余剰汚泥を脱水した
ものである。搬出汚泥の含水率は約80%である。ま
た、図14に示すように、第0週から第27週前までに
平均3.3%あった汚泥の搬出率は、第27週から第4
7週の間に平均2.7%にまで減少した。ここで、汚泥
の搬出率とは、処理前の屎尿投入量に対する搬出汚泥量
の比率である。なお、金属マグネシウムを添加するよう
になってからは顕微鏡で確認することができる程度に菌
体数が多くなった。 これにより、汚水処理に関与する
菌体濃度が高くなり屎尿処理の効率が高くなって汚泥発
生量が減少することが確認された。このように、マグネ
シウムによって菌体濃度を高め汚泥発生量の少ない排水
処理が可能であることがわかった。また、ケイ素と組み
合わせて用いることで、その効果が高くなることも認め
られた。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、有機性排水中にケ
イ酸マグネシウムを添加することによって、有機成分を
分解処理する菌体の増殖を促進させ、排水中に発生する
汚泥量を減少させ、且つ、汚泥の沈降を促進させるとい
う諸効果を、併せて得ることができ、総じて、有機性排
水の処理効率が顕著に高められる。
イ酸マグネシウムを添加することによって、有機成分を
分解処理する菌体の増殖を促進させ、排水中に発生する
汚泥量を減少させ、且つ、汚泥の沈降を促進させるとい
う諸効果を、併せて得ることができ、総じて、有機性排
水の処理効率が顕著に高められる。
【図1】硫酸マグネシウム添加時における時間と吸光度
との関係を示す特性図である。
との関係を示す特性図である。
【図2】ケイ酸添加時における時間と吸光度との関係を
示す特性図である。
示す特性図である。
【図3】ケイ酸マグネシウム添加時並びにケイ酸および
硫酸マグネシウム添加時における時間と吸光度との関係
を示す特性図である。
硫酸マグネシウム添加時における時間と吸光度との関係
を示す特性図である。
【図4】硫酸マグネシウム添加時における時間と吸光度
との関係を示す特性図である。
との関係を示す特性図である。
【図5】ケイ酸添加時における時間と吸光度との関係を
示す特性図である。
示す特性図である。
【図6】ケイ酸マグネシウム添加時並びにケイ酸および
硫酸マグネシウム添加時における時間と吸光度との関係
を示す特性図である。
硫酸マグネシウム添加時における時間と吸光度との関係
を示す特性図である。
【図7】マグネシウム、アルミニウムおよび鉄の添加時
における時間と吸光度との関係を示す特性図である。
における時間と吸光度との関係を示す特性図である。
【図8】マグネシウム、アルミニウムおよび鉄の添加時
における時間と吸光度との関係を示す特性図である。
における時間と吸光度との関係を示す特性図である。
【図9】液体培地で培養した細菌の形態を示す顕微鏡写
真である。
真である。
【図10】硫酸マグネシウム添加時の細菌の形態を示す
顕微鏡写真である。
顕微鏡写真である。
【図11】ケイ酸マグネシウム添加時の細菌の形態を示
す顕微鏡写真である。
す顕微鏡写真である。
【図12】汚泥の沈降性を比較した結果を示す模式図で
ある。
ある。
【図13】時間と搬出汚泥量との関係を示す特性図であ
る。
る。
【図14】時間と汚泥の搬出比率との関係を示す特性図
である。
である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−44303(JP,A) 特開 昭55−41811(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/12 C02F 3/00
Claims (1)
- 【請求項1】 有機性排水の浄化効率を高めるために、
排水中にケイ酸マグネシウムを添加して、有機成分を分
解処理する菌体を増殖させ、排水中に発生する汚泥量を
減少させ、且つ、汚泥の沈降を促進させるようにしたこ
とを特徴とする有機性排水の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35060192A JP3301800B2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 有機性排水の処理用汚泥減量剤とその処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35060192A JP3301800B2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 有機性排水の処理用汚泥減量剤とその処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06170387A JPH06170387A (ja) | 1994-06-21 |
JP3301800B2 true JP3301800B2 (ja) | 2002-07-15 |
Family
ID=18411584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35060192A Expired - Fee Related JP3301800B2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 有機性排水の処理用汚泥減量剤とその処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3301800B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3692630B2 (ja) * | 1995-10-24 | 2005-09-07 | ダイキン工業株式会社 | 熱搬送装置 |
JP3392850B1 (ja) | 2002-05-23 | 2003-03-31 | 株式会社ミナキアドバンス | 触媒反応による水質浄化剤及び微生物の活性化による水質浄化方法 |
KR100934601B1 (ko) * | 2005-04-21 | 2009-12-31 | 이비덴 가부시키가이샤 | 유기물 함유 폐액의 처리 방법 |
US8658411B2 (en) | 2005-04-21 | 2014-02-25 | Ibiden Co., Ltd. | Method of treating wastewater containing organic compound |
US20120217201A1 (en) * | 2009-10-06 | 2012-08-30 | University Of Technology, Sydney | Method for enhancing biological water treatment |
-
1992
- 1992-12-04 JP JP35060192A patent/JP3301800B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06170387A (ja) | 1994-06-21 |
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