JP3300751B2 - 昇降式吊り戸棚 - Google Patents
昇降式吊り戸棚Info
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- JP3300751B2 JP3300751B2 JP22309697A JP22309697A JP3300751B2 JP 3300751 B2 JP3300751 B2 JP 3300751B2 JP 22309697 A JP22309697 A JP 22309697A JP 22309697 A JP22309697 A JP 22309697A JP 3300751 B2 JP3300751 B2 JP 3300751B2
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- fixed
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- Combinations Of Kitchen Furniture (AREA)
- Closing And Opening Devices For Wings, And Checks For Wings (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇降式吊り戸棚に
関する。
関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、戸棚本体が壁面に昇降自在に取付
けられる昇降式吊り戸棚として、例えば、壁面に固定枠
を固着し、その固定枠に戸棚本体が固着される戸棚取付
部材を上下スライド自在に取付けて、その固定枠と戸棚
取付部材の間にその戸棚取付部材を上方へ押圧するガス
スプリングを介装したものが公知であった。
けられる昇降式吊り戸棚として、例えば、壁面に固定枠
を固着し、その固定枠に戸棚本体が固着される戸棚取付
部材を上下スライド自在に取付けて、その固定枠と戸棚
取付部材の間にその戸棚取付部材を上方へ押圧するガス
スプリングを介装したものが公知であった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガススプリン
グは、短縮状態から伸長するに連れて、押力が次第に減
衰するため、上述のような従来の昇降式吊り戸棚では、
戸棚本体を上昇させるに連れて、戸棚本体を上方へ押す
力が小さくなり、戸棚本体を上昇させても手を放すと不
意に下降する虞れがあった。また、戸棚本体の上昇した
状態を維持できるような強めのガススプリングを使用す
ると、戸棚本体を下降させたときに、押上力が大きくな
り過ぎて不意に上昇してしまうという問題があった。
グは、短縮状態から伸長するに連れて、押力が次第に減
衰するため、上述のような従来の昇降式吊り戸棚では、
戸棚本体を上昇させるに連れて、戸棚本体を上方へ押す
力が小さくなり、戸棚本体を上昇させても手を放すと不
意に下降する虞れがあった。また、戸棚本体の上昇した
状態を維持できるような強めのガススプリングを使用す
ると、戸棚本体を下降させたときに、押上力が大きくな
り過ぎて不意に上昇してしまうという問題があった。
【０００４】そこで、本発明は、上述の問題を解決し
て、戸棚本体を上昇状態と下降状態のどちらでも安定し
て停止させることができると共に軽い力で昇降させ得る
昇降式吊り戸棚を提供することを目的とする。
て、戸棚本体を上昇状態と下降状態のどちらでも安定し
て停止させることができると共に軽い力で昇降させ得る
昇降式吊り戸棚を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明に係る昇降式吊り戸棚は、戸棚本体が壁面に
昇降可能に取付けられる昇降式吊り戸棚であって、上記
戸棚本体に押上力を常時与えるためのガススプリングを
備え、該ガススプリングの伸長に伴う押力の減衰に対応
して上記戸棚本体に作用する押上力を略一定に維持する
押上力補償手段を有するものである。
めに本発明に係る昇降式吊り戸棚は、戸棚本体が壁面に
昇降可能に取付けられる昇降式吊り戸棚であって、上記
戸棚本体に押上力を常時与えるためのガススプリングを
備え、該ガススプリングの伸長に伴う押力の減衰に対応
して上記戸棚本体に作用する押上力を略一定に維持する
押上力補償手段を有するものである。
【０００６】具体的に述べると、戸棚本体が壁面に昇降
可能に取付けられる昇降式吊り戸棚であって、壁面に固
着される壁面取付枠と、該壁面取付枠に上下動可能に取
付けられた中スライド枠と、該壁面取付枠に上下動可能
に取付けられると共に戸棚本体が固着される戸棚取付枠
と、上記壁面取付枠と上記中スライド枠の間に介設され
て該中スライド枠に常時上方への押力を与えるガススプ
リングと、上記中スライド枠に回転自在に支軸にて枢着
された滑車と、該滑車に懸架されて上記ガススプリング
による上記押力を上記戸棚取付枠に伝達する線条体と、
を備え、上記滑車を、均一な半径を有する第１巻取部と
半径が変化する第２巻取部とから成る２重溝構造とし、
かつ、上記線条体を、一端部が上記第１巻取部に巻付け
られると共に他端部が上記壁面取付枠に固着された第１
線条体と、一端部が上記第２巻取部に逆方向に巻付けら
れると共に他端部が上記戸棚取付枠に固着された第２線
条体と、から成る２本構造として、上記ガススプリング
の伸長に伴う押力の減衰に対応して上記戸棚本体に作用
する押上力を略一定に維持する押上力補償手段を構成し
たものである。
可能に取付けられる昇降式吊り戸棚であって、壁面に固
着される壁面取付枠と、該壁面取付枠に上下動可能に取
付けられた中スライド枠と、該壁面取付枠に上下動可能
に取付けられると共に戸棚本体が固着される戸棚取付枠
と、上記壁面取付枠と上記中スライド枠の間に介設され
て該中スライド枠に常時上方への押力を与えるガススプ
リングと、上記中スライド枠に回転自在に支軸にて枢着
された滑車と、該滑車に懸架されて上記ガススプリング
による上記押力を上記戸棚取付枠に伝達する線条体と、
を備え、上記滑車を、均一な半径を有する第１巻取部と
半径が変化する第２巻取部とから成る２重溝構造とし、
かつ、上記線条体を、一端部が上記第１巻取部に巻付け
られると共に他端部が上記壁面取付枠に固着された第１
線条体と、一端部が上記第２巻取部に逆方向に巻付けら
れると共に他端部が上記戸棚取付枠に固着された第２線
条体と、から成る２本構造として、上記ガススプリング
の伸長に伴う押力の減衰に対応して上記戸棚本体に作用
する押上力を略一定に維持する押上力補償手段を構成し
たものである。
【０００７】また、載置物の重量と釣り合う載置物重量
バランス手段を有しているのが好ましい。また、載置物
の重量と釣り合う載置物重量バランス手段を有し、該載
置物重量バランス手段が、固定軸心廻りに揺動自在に枢
着されると共に該固定軸心を中心として相違する２方向
へ伸びる第１・第２アーム部を有する揺動アームと、揺
動力付与用のコイルばねと、を備え、かつ、上記揺動ア
ームの第１アーム部に腕長さ可変用長孔を形成すると共
に、該長孔に、中スライド枠に固定された押上力伝達ピ
ンをスライド自在に挿通し、さらに、上記コイルばねに
て、上記押上力伝達ピンを押上げる方向への揺動力を上
記揺動アームに与えると共に、該押上力伝達ピンが押上
げられるに連れて該押上力伝達ピンが上記固定軸心に近
づくように構成するのが望ましい。また、載置物重量バ
ランス手段が、コイルばねの初期弾発力を調整可能とす
る初期弾発力設定調整機構を、有しているのが望まし
い。
バランス手段を有しているのが好ましい。また、載置物
の重量と釣り合う載置物重量バランス手段を有し、該載
置物重量バランス手段が、固定軸心廻りに揺動自在に枢
着されると共に該固定軸心を中心として相違する２方向
へ伸びる第１・第２アーム部を有する揺動アームと、揺
動力付与用のコイルばねと、を備え、かつ、上記揺動ア
ームの第１アーム部に腕長さ可変用長孔を形成すると共
に、該長孔に、中スライド枠に固定された押上力伝達ピ
ンをスライド自在に挿通し、さらに、上記コイルばねに
て、上記押上力伝達ピンを押上げる方向への揺動力を上
記揺動アームに与えると共に、該押上力伝達ピンが押上
げられるに連れて該押上力伝達ピンが上記固定軸心に近
づくように構成するのが望ましい。また、載置物重量バ
ランス手段が、コイルばねの初期弾発力を調整可能とす
る初期弾発力設定調整機構を、有しているのが望まし
い。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下、図示の実施の形態に基き本
発明を詳説する。
発明を詳説する。
【０００９】図６と図７に於て、Ｃは建物の天井面、Ｗ
は壁面、１は昇降式吊り戸棚であり、この昇降式吊り戸
棚１は、戸棚本体２が壁面Ｗに昇降可能に取付けられる
ものである。しかして、戸棚本体２を省略して描いた図
１と図２と図３に示すように、この昇降式吊り戸棚１
は、壁面Ｗに固着される壁面取付枠３と、その壁面取付
枠３に上下動可能に取付けられた中スライド枠４と、壁
面取付枠３に上下動可能に取付けられると共に戸棚本体
２が固着される戸棚取付枠５と、壁面取付枠３と中スラ
イド枠４の間に介設されてその中スライド枠４に常時上
方への押力を与えるガススプリング６，６と、中スライ
ド枠４に回転自在に支軸７にて枢着された滑車８と、そ
の滑車８に懸架されてガススプリング６，６による押力
を戸棚取付枠５に伝達する線条体９と、を備えている。
は壁面、１は昇降式吊り戸棚であり、この昇降式吊り戸
棚１は、戸棚本体２が壁面Ｗに昇降可能に取付けられる
ものである。しかして、戸棚本体２を省略して描いた図
１と図２と図３に示すように、この昇降式吊り戸棚１
は、壁面Ｗに固着される壁面取付枠３と、その壁面取付
枠３に上下動可能に取付けられた中スライド枠４と、壁
面取付枠３に上下動可能に取付けられると共に戸棚本体
２が固着される戸棚取付枠５と、壁面取付枠３と中スラ
イド枠４の間に介設されてその中スライド枠４に常時上
方への押力を与えるガススプリング６，６と、中スライ
ド枠４に回転自在に支軸７にて枢着された滑車８と、そ
の滑車８に懸架されてガススプリング６，６による押力
を戸棚取付枠５に伝達する線条体９と、を備えている。
【００１０】壁面取付枠３は、正面視矩形状枠体であっ
て、その左右両辺部に上下方向の中スライド枠ガイド溝
10, 10と戸棚取付枠ガイド溝11, 11を有する。また、下
辺部近傍にガススプリング６，６の下端部が固着され
る。ここで、ガススプリング６とは、高圧ガスが密封さ
れるシリンダ部30と、その高圧ガスの圧力にて外方へ出
る（伸びる）方向へ押圧されるようにシリンダ部30にス
ライド可能に挿入されるスライド棒31と、を有するもの
である。また、中スライド枠４は、横長の矩形板12と、
その矩形板12の４つの隅角部に前後方向の水平軸心廻り
に回転自在に枢着されるローラー13…と、から成り、矩
形板12にガススプリング６，６の上端部が固着される。
そのローラー13…を壁面取付枠３の中スライド枠ガイド
溝10, 10に転動自在に当接させる。
て、その左右両辺部に上下方向の中スライド枠ガイド溝
10, 10と戸棚取付枠ガイド溝11, 11を有する。また、下
辺部近傍にガススプリング６，６の下端部が固着され
る。ここで、ガススプリング６とは、高圧ガスが密封さ
れるシリンダ部30と、その高圧ガスの圧力にて外方へ出
る（伸びる）方向へ押圧されるようにシリンダ部30にス
ライド可能に挿入されるスライド棒31と、を有するもの
である。また、中スライド枠４は、横長の矩形板12と、
その矩形板12の４つの隅角部に前後方向の水平軸心廻り
に回転自在に枢着されるローラー13…と、から成り、矩
形板12にガススプリング６，６の上端部が固着される。
そのローラー13…を壁面取付枠３の中スライド枠ガイド
溝10, 10に転動自在に当接させる。
【００１１】また、戸棚取付枠５は、２つの窓部14, 14
を有する正面視矩形状かつ平面視倒立門型の枠本体15
と、その枠本体15の左右両壁部の上部と下部に左右方向
の水平軸心廻りに回転自在に枢着されるローラー16…
と、から成り、枠本体15に前記戸棚本体２がねじ等にて
固着される。ローラー16…は、壁面取付枠３の戸棚取付
枠ガイド溝11, 11に転動自在に挿入される。
を有する正面視矩形状かつ平面視倒立門型の枠本体15
と、その枠本体15の左右両壁部の上部と下部に左右方向
の水平軸心廻りに回転自在に枢着されるローラー16…
と、から成り、枠本体15に前記戸棚本体２がねじ等にて
固着される。ローラー16…は、壁面取付枠３の戸棚取付
枠ガイド溝11, 11に転動自在に挿入される。
【００１２】しかして、図４と図５に示すように、滑車
８を、均一な半径Ａを有する第１巻取部17と半径Ｂが変
化する第２巻取部18とから成る２重溝構造とする。具体
的には、第１巻取部17と第２巻取部18を、軸心方向に重
なった一体状に形成し、かつ、第２巻取部18を、図４に
矢印Ｅにて示す周方向へ向かって、中心角が 360°より
もやや小さい範囲にわたり、半径Ｂが次第に減少するよ
うに構成する。
８を、均一な半径Ａを有する第１巻取部17と半径Ｂが変
化する第２巻取部18とから成る２重溝構造とする。具体
的には、第１巻取部17と第２巻取部18を、軸心方向に重
なった一体状に形成し、かつ、第２巻取部18を、図４に
矢印Ｅにて示す周方向へ向かって、中心角が 360°より
もやや小さい範囲にわたり、半径Ｂが次第に減少するよ
うに構成する。
【００１３】さらに（図１と図２と図３にもどって）、
線条体９を、一端部が第１巻取部17に巻付けられると共
に他端部が壁面取付枠３に固着された第１線条体19と、
一端部が第２巻取部18に逆方向に巻付けられると共に他
端部が戸棚取付枠５に固着された第２線条体20と、から
成る２本構造として、ガススプリング６の伸長に伴う押
力の減衰に対応して戸棚本体２に作用する押上力を略一
定に維持する押上力補償手段21を構成する。第１線条体
19の他端部は壁面取付枠３の下辺部近傍に固設された突
部22に固着され、第２線条体20の他端部は戸棚取付枠５
の下辺部近傍に固設された突部23に固着される。しかし
て、この昇降式吊り戸棚１は、ガススプリング６，６の
伸長に伴う押力の減衰に対応して戸棚本体２に作用する
押上力を略一定に維持する押上力補償手段21を有する。
線条体９を、一端部が第１巻取部17に巻付けられると共
に他端部が壁面取付枠３に固着された第１線条体19と、
一端部が第２巻取部18に逆方向に巻付けられると共に他
端部が戸棚取付枠５に固着された第２線条体20と、から
成る２本構造として、ガススプリング６の伸長に伴う押
力の減衰に対応して戸棚本体２に作用する押上力を略一
定に維持する押上力補償手段21を構成する。第１線条体
19の他端部は壁面取付枠３の下辺部近傍に固設された突
部22に固着され、第２線条体20の他端部は戸棚取付枠５
の下辺部近傍に固設された突部23に固着される。しかし
て、この昇降式吊り戸棚１は、ガススプリング６，６の
伸長に伴う押力の減衰に対応して戸棚本体２に作用する
押上力を略一定に維持する押上力補償手段21を有する。
【００１４】その押上力補償手段21を、詳しく説明する
と、図１に示すように戸棚取付枠５を下降させた状態に
於て、第２線条体20が第２巻取部18に接する接点Ｐと回
転中心軸Ｌの距離Ｋが最大となり、かつ、矢印Ｈにて示
す如く、戸棚取付枠５を上昇させるに連れて滑車８が矢
印Ｇ方向へ回転して距離Ｋが次第に減少し、図２に示す
ように戸棚取付枠５が完全に上昇した状態に於て距離Ｋ
が最小となるように構成する。かつ、戸棚取付枠５に伝
わる押上力が略一定となるように、滑車８の第２巻取部
18の半径Ｂを変化させる。
と、図１に示すように戸棚取付枠５を下降させた状態に
於て、第２線条体20が第２巻取部18に接する接点Ｐと回
転中心軸Ｌの距離Ｋが最大となり、かつ、矢印Ｈにて示
す如く、戸棚取付枠５を上昇させるに連れて滑車８が矢
印Ｇ方向へ回転して距離Ｋが次第に減少し、図２に示す
ように戸棚取付枠５が完全に上昇した状態に於て距離Ｋ
が最小となるように構成する。かつ、戸棚取付枠５に伝
わる押上力が略一定となるように、滑車８の第２巻取部
18の半径Ｂを変化させる。
【００１５】しかして、この昇降式吊り戸棚の作用を説
明すると、図１と図２に示すように、ガススプリング
６, ６が中スライド枠４を上方へ押す力Ｆ，Ｆは、滑車
８と第２線条体20を介して押上力（第２線条体20にて伝
えられる引上力Ｉ）として戸棚取付枠５に伝わる。ここ
で、ガススプリング６, ６が中スライド枠４を上方へ押
す力Ｆ，Ｆは、図１の短縮状態から図２の伸長状態とな
るまでに次第に減衰する。ところが、図１の短縮状態
（下降状態）から図２の伸長状態（上昇状態）に至るま
でに、滑車８が矢印Ｇ方向へ回転して、前述の接点Ｐと
回転中心軸Ｌの距離Ｋが次第に小さくなり、それによ
り、戸棚取付枠５に伝わる押上力は略一定に維持され
る。
明すると、図１と図２に示すように、ガススプリング
６, ６が中スライド枠４を上方へ押す力Ｆ，Ｆは、滑車
８と第２線条体20を介して押上力（第２線条体20にて伝
えられる引上力Ｉ）として戸棚取付枠５に伝わる。ここ
で、ガススプリング６, ６が中スライド枠４を上方へ押
す力Ｆ，Ｆは、図１の短縮状態から図２の伸長状態とな
るまでに次第に減衰する。ところが、図１の短縮状態
（下降状態）から図２の伸長状態（上昇状態）に至るま
でに、滑車８が矢印Ｇ方向へ回転して、前述の接点Ｐと
回転中心軸Ｌの距離Ｋが次第に小さくなり、それによ
り、戸棚取付枠５に伝わる押上力は略一定に維持され
る。
【００１６】従って、図６の下降状態から図７の上昇状
態までの全上下範囲にわたって、戸棚本体２に略一定の
押上力が作用する。その押上力（第２線条体20による引
上力Ｉ）は戸棚本体２の荷重Ｊと略同等とされる。これ
により、戸棚本体２を、下降状態と上昇状態のどちらに
でも安定して停止させることができる。かつ、人の手に
て戸棚本体２を昇降させるための力がきわめて軽い力で
済む。
態までの全上下範囲にわたって、戸棚本体２に略一定の
押上力が作用する。その押上力（第２線条体20による引
上力Ｉ）は戸棚本体２の荷重Ｊと略同等とされる。これ
により、戸棚本体２を、下降状態と上昇状態のどちらに
でも安定して停止させることができる。かつ、人の手に
て戸棚本体２を昇降させるための力がきわめて軽い力で
済む。
【００１７】次に、図８と図９と図10は、本発明に係る
昇降式吊り戸棚の他の実施の形態を示し、戸棚本体２に
載置される載置物の重量と釣り合う載置物重量バランス
手段24を有している。載置物重量バランス手段24は、固
定軸心Ｍ廻りに揺動自在に枢着されると共にその固定軸
心Ｍを中心として相違する２方向へ伸びる第１・第２ア
ーム部26, 27を有する揺動アーム25と、揺動力付与用の
コイルばね28と、を備える。
昇降式吊り戸棚の他の実施の形態を示し、戸棚本体２に
載置される載置物の重量と釣り合う載置物重量バランス
手段24を有している。載置物重量バランス手段24は、固
定軸心Ｍ廻りに揺動自在に枢着されると共にその固定軸
心Ｍを中心として相違する２方向へ伸びる第１・第２ア
ーム部26, 27を有する揺動アーム25と、揺動力付与用の
コイルばね28と、を備える。
【００１８】かつ、揺動アーム25の第１アーム部26に腕
長さ可変用長孔29を形成すると共に、その長孔29に、中
スライド枠４に固設された押上力伝達ピン32をスライド
自在に挿通する。さらに、コイルばね28にて、押上力伝
達ピン32を押上げる方向への揺動力を、揺動アーム25に
与えると共に、押上力伝達ピン32が押上げられるに連れ
て押上力伝達ピン32が固定軸心Ｍに近づくように構成す
る。
長さ可変用長孔29を形成すると共に、その長孔29に、中
スライド枠４に固設された押上力伝達ピン32をスライド
自在に挿通する。さらに、コイルばね28にて、押上力伝
達ピン32を押上げる方向への揺動力を、揺動アーム25に
与えると共に、押上力伝達ピン32が押上げられるに連れ
て押上力伝達ピン32が固定軸心Ｍに近づくように構成す
る。
【００１９】第１アーム部26は、図９の上昇状態に於て
先端が上方へ反り上がる弧状に形成され、腕長さ可変用
長孔29も同様の弧状とされる。また、押上力伝達ピン32
は、滑車８の支軸７と一体状に形成される。また、載置
物重量バランス手段24は、コイルばね28の初期弾発力を
調整可能とする初期弾発力設定調整機構33を、有してい
る。
先端が上方へ反り上がる弧状に形成され、腕長さ可変用
長孔29も同様の弧状とされる。また、押上力伝達ピン32
は、滑車８の支軸７と一体状に形成される。また、載置
物重量バランス手段24は、コイルばね28の初期弾発力を
調整可能とする初期弾発力設定調整機構33を、有してい
る。
【００２０】初期弾発力設定調整機構33は、壁面取付枠
３に前後方向の水平軸心Ｎ廻りに揺動自在に途中部が枢
着されると共に一端部がコイルばね28の引張力を受ける
ように構成されたアーム状の揺動部材36と、壁面取付枠
３の下辺部に上下方向へ螺進退自在に取付けられると共
に揺動部材36の他端部の下面側に当接して揺動部材36の
揺動角度を調整可能とする調整ねじ37と、を有する。
３に前後方向の水平軸心Ｎ廻りに揺動自在に途中部が枢
着されると共に一端部がコイルばね28の引張力を受ける
ように構成されたアーム状の揺動部材36と、壁面取付枠
３の下辺部に上下方向へ螺進退自在に取付けられると共
に揺動部材36の他端部の下面側に当接して揺動部材36の
揺動角度を調整可能とする調整ねじ37と、を有する。
【００２１】具体的には、揺動部材36の一端部にワイヤ
ー等の線条体35の下端を連結し、かつ、その線条体35の
上端をコイルばね28の下端に連結する。また、コイルば
ね28の上端にワイヤー等の線条体34の下端を連結し、か
つ、その線条体34の上端を揺動アーム25の第２アーム部
27の先端部に連結する。他の構成は図１〜図７にて説明
したものと同様である。
ー等の線条体35の下端を連結し、かつ、その線条体35の
上端をコイルばね28の下端に連結する。また、コイルば
ね28の上端にワイヤー等の線条体34の下端を連結し、か
つ、その線条体34の上端を揺動アーム25の第２アーム部
27の先端部に連結する。他の構成は図１〜図７にて説明
したものと同様である。
【００２２】上述のように構成したことにより、コイル
ばね28による引張力Ｓが揺動アーム25を介して押上力伝
達ピン32に上方へ押す力Ｔとして伝わる。その力Ｔは載
置物の重量と同等に設定される。しかして、図９の上昇
状態では、揺動アーム25が横倒しの状態となると共に押
上力伝達ピン32と固定軸心Ｍの距離Ｑが最小となり、か
つ、コイルばね28がやや縮んだ状態となり引張力Ｓが最
小となる。また、図10の下降状態では、揺動アーム25が
縦に近い状態となると共に押上力伝達ピン32が固定軸心
Ｍから最も離れた位置となり、かつ、コイルばね28が最
も伸びた状態となり引張力Ｓが最大となる。
ばね28による引張力Ｓが揺動アーム25を介して押上力伝
達ピン32に上方へ押す力Ｔとして伝わる。その力Ｔは載
置物の重量と同等に設定される。しかして、図９の上昇
状態では、揺動アーム25が横倒しの状態となると共に押
上力伝達ピン32と固定軸心Ｍの距離Ｑが最小となり、か
つ、コイルばね28がやや縮んだ状態となり引張力Ｓが最
小となる。また、図10の下降状態では、揺動アーム25が
縦に近い状態となると共に押上力伝達ピン32が固定軸心
Ｍから最も離れた位置となり、かつ、コイルばね28が最
も伸びた状態となり引張力Ｓが最大となる。
【００２３】このように、上昇状態では、距離Ｑが最小
（腕長さ最小）となると共にコイルばね28の引張力Ｓが
最小となり、下降状態では、距離Ｑが最大（腕長さ最
大）となると共にコイルばね28の引張力Ｓが最大となる
ので、上方へ押す力Ｔは略一定となる。即ち、仮に引張
力Ｓが一定だとすると、固定軸心Ｍと線条体34の上端の
連結点との距離Ｒは一定であるため、力Ｔは距離Ｑに概
ね反比例する。つまり、戸棚本体２が上昇するに連れて
距離Ｑが小さくなると共に力Ｔが大きくなる。ところ
が、本発明の昇降式吊り戸棚では、戸棚本体２が上昇す
るに連れて引張力Ｓが大きくなり、力Ｔが略一定に維持
される。
（腕長さ最小）となると共にコイルばね28の引張力Ｓが
最小となり、下降状態では、距離Ｑが最大（腕長さ最
大）となると共にコイルばね28の引張力Ｓが最大となる
ので、上方へ押す力Ｔは略一定となる。即ち、仮に引張
力Ｓが一定だとすると、固定軸心Ｍと線条体34の上端の
連結点との距離Ｒは一定であるため、力Ｔは距離Ｑに概
ね反比例する。つまり、戸棚本体２が上昇するに連れて
距離Ｑが小さくなると共に力Ｔが大きくなる。ところ
が、本発明の昇降式吊り戸棚では、戸棚本体２が上昇す
るに連れて引張力Ｓが大きくなり、力Ｔが略一定に維持
される。
【００２４】従って、図10の下降状態から図９の上昇状
態までの全上下範囲にわたって、書籍、書類、小物等の
載置物が載置された戸棚本体２に、略一定の押上力を作
用させることができ、戸棚本体２を、下降状態と上昇状
態のどちらにでも安定して停止させることができると共
に、人の手にて軽い力で昇降させ得る。
態までの全上下範囲にわたって、書籍、書類、小物等の
載置物が載置された戸棚本体２に、略一定の押上力を作
用させることができ、戸棚本体２を、下降状態と上昇状
態のどちらにでも安定して停止させることができると共
に、人の手にて軽い力で昇降させ得る。
【００２５】また、初期弾発力設定調整機構33の調整ね
じ37を調整することにより、コイルばね28の初期弾発力
（図９の下降状態に於ける弾発力）を調整することがで
きる。具体的には、ねじ37を上方へ螺進させることによ
り、揺動部材36の一端側が下降して初期弾発力を大きく
することができる。逆に、ねじ37を下方へ螺退させるこ
とにより、揺動部材36の一端側が上昇して初期弾発力を
小さくすることができる。従って、載置物の重量に対応
させることが可能となる。
じ37を調整することにより、コイルばね28の初期弾発力
（図９の下降状態に於ける弾発力）を調整することがで
きる。具体的には、ねじ37を上方へ螺進させることによ
り、揺動部材36の一端側が下降して初期弾発力を大きく
することができる。逆に、ねじ37を下方へ螺退させるこ
とにより、揺動部材36の一端側が上昇して初期弾発力を
小さくすることができる。従って、載置物の重量に対応
させることが可能となる。
【００２６】
【発明の効果】本発明は上述の構成により、次のような
著大な効果を奏する。
著大な効果を奏する。
【００２７】請求項１記載の昇降式吊り戸棚によれば、
（ガススプリング６の伸長に伴って押力が減衰するにも
かかわらず）戸棚本体２を、下降状態と上昇状態のどち
らにでも安定して停止させることができる。
（ガススプリング６の伸長に伴って押力が減衰するにも
かかわらず）戸棚本体２を、下降状態と上昇状態のどち
らにでも安定して停止させることができる。
【００２８】しかも、戸棚本体２を軽い力で昇降させる
ことができる。かつ、構造を簡単とすることができると
共に、容易に製造できる。
ことができる。かつ、構造を簡単とすることができると
共に、容易に製造できる。
【００２９】請求項２記載の昇降式吊り戸棚によれば、
請求項１記載のものと同様の効果を奏すると共に、戸棚
本体２に書籍、書類、小物等の載置物を載置した状態と
しても、戸棚本体２を下降状態と上昇状態のどちらにで
も安定して停止させることができ、かつ、戸棚本体２を
軽い力で昇降させることができる。
請求項１記載のものと同様の効果を奏すると共に、戸棚
本体２に書籍、書類、小物等の載置物を載置した状態と
しても、戸棚本体２を下降状態と上昇状態のどちらにで
も安定して停止させることができ、かつ、戸棚本体２を
軽い力で昇降させることができる。
【００３０】請求項３記載の昇降式吊り戸棚によれば、
請求項１記載のものと同様の効果を奏すると共に、戸棚
本体２に書籍、書類、小物等の載置物を載置した状態と
しても、戸棚本体２を下降状態と上昇状態のどちらにで
も安定して停止させることができ、かつ、戸棚本体２を
軽い力で昇降させることができる。しかも、部品点数を
少なくし得ると共に容易に製造できる。
請求項１記載のものと同様の効果を奏すると共に、戸棚
本体２に書籍、書類、小物等の載置物を載置した状態と
しても、戸棚本体２を下降状態と上昇状態のどちらにで
も安定して停止させることができ、かつ、戸棚本体２を
軽い力で昇降させることができる。しかも、部品点数を
少なくし得ると共に容易に製造できる。
【００３１】請求項４記載の昇降式吊り戸棚によれば、
戸棚本体２に載置される載置物の重量に対応して押上力
を調整することができ、戸棚本体２を下降状態と上昇状
態のどちらにでも安定して停止させることが可能とな
る。
戸棚本体２に載置される載置物の重量に対応して押上力
を調整することができ、戸棚本体２を下降状態と上昇状
態のどちらにでも安定して停止させることが可能とな
る。
【図１】本発明の実施の一形態を示す下降状態の正面図
である。
である。
【図２】上昇状態の正面図である。
【図３】平面図である。
【図４】滑車の拡大正面図である。
【図５】滑車の拡大側面図である。
【図６】戸棚本体を下降させた状態の説明図である。
【図７】戸棚本体を上昇させた状態の説明図である。
【図８】他の実施の形態の平面図である。
【図９】戸棚本体を上昇させた状態の説明図である。
【図１０】戸棚本体を下降させた状態の説明図である。 号の説明】 ２ 戸棚本体 ３ 壁面取付枠 ４ 中スライド枠 ５ 戸棚取付枠 ６ ガススプリング ７ 支軸 ８ 滑車 ９ 線条体 17 第１巻取部 18 第２巻取部 19 第１線条体 20 第２線条体 21 押上力補償手段 24 載置物重量バランス手段 25 揺動アーム 26 第１アーム部 27 第２アーム部 28 コイルばね 29 腕長さ可変用長孔 32 押上力伝達ピン 33 初期弾発力設定調整機構 Ａ 半径 Ｂ 半径 Ｍ 固定軸心 Ｗ 壁面
Claims (4)
- 【請求項１】 戸棚本体２が壁面Ｗに昇降可能に取付け
られる昇降式吊り戸棚であって、壁面Ｗに固着される壁
面取付枠３と、該壁面取付枠３に上下動可能に取付けら
れた中スライド枠４と、該壁面取付枠３に上下動可能に
取付けられると共に戸棚本体２が固着される戸棚取付枠
５と、上記壁面取付枠３と上記中スライド枠４の間に介
設されて該中スライド枠４に常時上方への押力を与える
ガススプリング６と、上記中スライド枠４に回転自在に
支軸にて枢着された滑車８と、該滑車８に懸架されて上
記ガススプリング６による上記押力を上記戸棚取付枠５
に伝達する線条体９と、を備え、上記滑車８を、均一な
半径Ａを有する第１巻取部17と半径Ｂが変化する第２巻
取部18とから成る２重溝構造とし、かつ、上記線条体９
を、一端部が上記第１巻取部17に巻付けられると共に他
端部が上記壁面取付枠３に固着された第１線条体19と、
一端部が上記第２巻取部18に逆方向に巻付けられると共
に他端部が上記戸棚取付枠５に固着された第２線条体20
と、から成る２本構造として、上記ガススプリング６の
伸長に伴う押力の減衰に対応して上記戸棚本体２に作用
する押上力を略一定に維持する押上力補償手段21を構成
したことを特徴とする昇降式吊り戸棚。 - 【請求項２】 載置物の重量と釣り合う載置物重量バラ
ンス手段24を有している請求項１記載の昇降式吊り戸
棚。 - 【請求項３】 載置物の重量と釣り合う載置物重量バラ
ンス手段24を有し、該載置物重量バランス手段24が、固
定軸心Ｍ廻りに揺動自在に枢着されると共に該固定軸心
Ｍを中心として相違する２方向へ伸びる第１・第２アー
ム部26, 27を有する揺動アーム25と、揺動力付与用のコ
イルばね28と、を備え、かつ、上記揺動アーム25の第１
アーム部26に腕長さ可変用長孔29を形成すると共に、該
長孔29に、中スライド枠４に固定された押上力伝達ピン
32をスライド自在に挿通し、さらに、上記コイルばね28
にて、上記押上力伝達ピン32を押上げる方向への揺動力
を上記揺動アーム25に与えると共に、該押上力伝達ピン
32が押上げられるに連れて該押上力伝達ピン32が上記固
定軸心Ｍに近づくように構成した請求項１記載の昇降式
吊り戸棚。 - 【請求項４】 載置物重量バランス手段24が、コイルば
ね28の初期弾発力 を調整可能とする初期弾発力設定調整
機構33を、有している請求項２又は３記載の昇降式吊り
戸棚。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22309697A JP3300751B2 (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 昇降式吊り戸棚 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22309697A JP3300751B2 (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 昇降式吊り戸棚 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1146886A JPH1146886A (ja) | 1999-02-23 |
| JP3300751B2 true JP3300751B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=16792776
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22309697A Expired - Fee Related JP3300751B2 (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 昇降式吊り戸棚 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3300751B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6983305B2 (en) | 2001-05-30 | 2006-01-03 | Microsoft Corporation | Systems and methods for interfacing with a user in instant messaging |
| EP1827170B1 (en) | 2004-12-17 | 2016-05-18 | Steelcase Inc. | Height adjustable table |
| JP5171671B2 (ja) * | 2009-01-29 | 2013-03-27 | 株式会社トーショー | スライド昇降棚 |
| CN105342164A (zh) * | 2015-12-11 | 2016-02-24 | 田金凤 | 一种智能衣柜装置 |
| CN114983151A (zh) * | 2022-06-02 | 2022-09-02 | 苍晓锋 | 一种分区自适应调节档案柜 |
-
1997
- 1997-08-04 JP JP22309697A patent/JP3300751B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1146886A (ja) | 1999-02-23 |
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |