JP3300229B2 - 改良された開口の間隔を備えたシャドーマスクを有するカラー画像管 - Google Patents

改良された開口の間隔を備えたシャドーマスクを有するカラー画像管

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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的に、ドット
スクリーンと共に使用するためのシャドーマスクを有
し、シャドーマスクの開口は、円状、略円状、長円状、
又は、略長円状であり、通常、ジグザグ状の行及び列に
並べられているタイプのカラー受像管に係り、特に、か
かる開口の行と列の間の改良された間隔に関する。
【0002】
【従来の技術】幾つかの要因によって、電子ビームとカ
ラー受像管スクリーン上の発光体素子との位置が合わな
い。上記要因の中の一つは、電子銃からの電子ビームが
マスクに当たることによってマスクが加熱された際の、
受像管のシャドーマスクの熱膨張である。シャドーマス
クは、通常、マスクを取り囲む周辺フレームに取り付け
られている。受像管の動作中、マスクからの熱はフレー
ムに流入し、マスクの中央と周辺部分との間に温度差を
生じる。この温度差のため、マスクの中央と、マスクの
縁と、フレームは、別々の率で膨張する。膨張率が異な
るため、シャドーマスクはアーチ状又はドーム状にな
る。かかるドーム状化によって、マスクを通過する電子
ビームは、受像管スクリーンの発光体素子と位置が合わ
ない。マスクのドーム状化を補償する一つの方法は、1
979年1月23日にエー・エム・モレル(A. M. Morre
ll) に発行された米国特許第4,136,300号明細
書に教示されている。この特許は、マスクのドーム状化
によって生じた電子ビームの位置合わせのずれを低減す
るにはマスクの曲率を増加させることが望ましいことを
開示している。上記特許によれば、更に、曲率を増加さ
せると共に、マスクの中央から水平軸の端までシャドー
マスクの開口の間の水平方向の中心間距離を増加させる
べきであることが記載されている。
【0003】ビデオディスプレイに使用可能なドットス
クリーンタイプのカラー受像管を設計する場合、低減さ
れた位置合わせのずれの利点と、より高いアノード電源
を使用できる付加的な利点とによって、単純化された製
造性と、増大したマスクの強度と、低減したマイクロフ
ォニック雑音とを得るため、より大きいマスクの曲率及
び可変性の開口の間隔を利用することが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、モアレを最小
限に抑えるべく、均一で直線状の平行な発光体ドットの
行を備えたスクリーンを得るため、開口の間隔をどのよ
うに変える必要があるかに関し、問題が存在する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、改良さ
れたカラー受像管は、矩形状をなし2本の水平方向の長
辺及び2本の垂直方向の短辺を有するシャドーマスク
と、ドットスクリーンとからなる。長辺はマスクの中心
長軸と平行であり、短軸はマスクの中心短軸と平行であ
る。マスクは垂直方向の列及び水平方向の行に並べられ
た開口の配列を含む。行内の開口は隣接する行内の開口
とは異なる列にある。同一列内の開口の間の垂直間隔は
開口の垂直ピッチであり、同一行内の開口の間の水平間
隔は開口の水平ピッチである。この改良によって、開口
の水平ピッチは、短軸からマスクの短辺まで増加し、長
軸からマスクの長辺まで減少する。更に、長軸に沿っ
て、マスクの垂直ピッチは、中央からマスクの短軸まで
減少し、マスクの長辺に隣接して、短軸からマスクのコ
ーナーまで増加する。
【0006】
【発明の実施の形態】図1には、矩形状フェースプレー
トパネル12と、矩形状ファンネル15によって連結さ
れた管状ネック14とからなるガラスエンベロープ11
を有する矩形状カラー受像管10が示されている。ファ
ンネル15は、アナードボタン16からネック14に延
在する内部導電性被膜(図示しない)を有する。パネル
12は、ビューイングフェースプレート18と、ガラス
フリット17によってファンネル15にシールされた周
辺フランジ又は側壁20とからなる。3色発光体スクリ
ーン22は、発光体のドットが、3色夫々の発光体ドッ
ト含む各三つ組に配置されたドットスクリーンである。
多開口形の色選択電極又はシャドーマスク24は、通常
の手段を用いて、スクリーン22に所定の間隔の関係で
取外し自在に取り付けられる。図1に破線で概略的に表
わされた電子銃26は、3本の電子ビーム28を発生
し、マスク24を介してコンバージェンスパスに沿って
スクリーン22に電子ビームを向けるためネック14内
の中心に取付けられる。
【0007】図1の受像管は、ファンネル−ネック接合
部の近くに表わされたヨーク30のような外部磁気偏向
ヨークと共に使用されるよう設計される。ヨーク30
は、作動されると、ビームがスクリーン上で矩形状ラス
タを水平及び垂直方向に走査するようになる磁場を3本
のビーム28に加える。(ゼロ偏向における)偏向の初
期面は、ヨーク30の略中央にある。フリンジ磁界のた
め、受像管の偏向のゾーンは、ヨーク30から銃26の
領域に軸方向に延在する。簡単のため、偏向ゾーンで偏
向されたビームパスの実際の曲率は図1に示されていな
い。
【0008】シャドーマスク24は、マスク−フレーム
組立体32の一部であり、周辺フレーム34を含む。図
1に示されたマスク−フレーム組立体32は、フェース
プレートパネル12内に置かれている。シャドーマスク
24は、湾曲した開口部25と、開口部25を取り囲む
無孔境界部27と、境界部27から折り返されスクリー
ン22から離れる方に延在する裾部29とからなる。マ
スク24は、フレーム34内(或いは、フレーム34
上)に嵌め込まれ、裾部29はフレーム34に溶接され
る。
【0009】図2の平面図に示されたシャドーマスク2
4は、二つの長辺と二つの短辺とを備えた矩形状の縁を
有する。マスク24は、マスクの中心を通り長辺と平行
である長軸Xと、マスクの中心を通り短辺と平行である
短軸Yとを有する。マスク24は、図3に詳細に示され
ているように、ジグザグ状の垂直方向の列38及び水平
方向の行40に配置された丸い開口36の配列を含む。
列38は短軸Yと略平行であり、行40は長軸Xと略平
行である。ある行内の開口は、隣接した行内の開口とは
別の列にある。同一列内の隣接した開口の間の垂直間隔
は開口の垂直ピッチav として定義され、同一行内の隣
接した開口の間の水平間隔は開口の水平ピッチah とし
て定義される。
【0010】スクリーン22は、図4に示されているよ
うに、ジグザグ状の垂直方向の列44及び水平方向の行
46に配置された発光体ドット42のパターンを含む。
列44は短軸Yと略平行であり、行46は長軸Xと略平
行である。同一列内の隣接したドットの間の垂直間隔は
ドットの垂直ピッチDv として定義され、同一色の光を
放出する同一行内のドットの間の水平間隔はドットの水
平ピッチDh として定義される。
【0011】マスク上のあらゆる場所における開口のピ
ッチは、その場所で二つの隣接した開口の間の垂直又は
水平間隔を計算することにより定められる。この計算
は、マスクの行nの開口の垂直位置Yn 及び行Mの開口
の水平位置Xm とに対し、夫々、以下の式(1)及び
(3)を用いて実行可能である。 Yn =Y0n+A10n2 +A2 0n 3 2 +A3 0n 5 2 +A4 0n4 +A5 0n 3 4 +A6 0n 5 4 (1) 式中、xは、行nに沿った開口の短軸からの水平距離で
あり;A1 、A2 、A3、A4 、A5 及びA6 は、フェ
ースプレートパネルとシャドーマスクの相対的な曲率に
関係した係数であり;Y0nは、開口の行番号nの短軸切
片であり、以下の式: Y0n=C1 n+C2 2 +C3 3 +C4 4 (2) によって定められ、式中、C1 、C2 、C3 及びC
4 は、フェースプレートパネルとシャドーマスクの相対
的な曲率に関係した係数であり、nは特定の開口の行に
対する行番号である。
【0012】 Xm =X0m+B10m2 +B2 0m 3 2 +B3 0m 5 2 +B4 0m4 +B5 0m 3 4 +B6 0m6 (3) 式中、列mに沿ったyは開口の長軸からの垂直距離であ
り;B1 、B2 、B3 、B4 、B5 及びB6 は、フェー
スプレートパネルとシャドーマスクの相対的な曲率に関
係した係数であり;X0mは、開口の列番号mの長軸切片
であり、以下の式: X0m=D1 m+D2 2 +D3 3 +D4 4 +D5 5 (4) によって定められ、式中、D1 、D2 、D3 、D4 及び
5 は、フェースプレートパネルとシャドーマスクの相
対的な曲率に関係した係数であり、mは特定の開口の列
に対する列番号である。
【0013】行74と76の間の垂直ピッチav (76
−74)は、垂直位置の式Yn をn=74に対し1回、
n=76に対し1回の2回解くことにより定められる。
行75は、行74及び76にある開口と同一列にある開
口を含まない点に注意が必要である。垂直ピッチa
v (76−74)は、従って、Y76−Y74と一致する。
同様に、列78と80の間の水平ピッチah (80−7
8)は、水平位置の式Xmをm=78に対し1回、m=
80に対し1回の2回解くことにより定められる。水平
ピッチah (80−78)は、従って、X80−X78と一
致する。
【0014】具体的な一実施例において、上記式の係数
は、全ての寸法をミリメートル(mm)で表わした場
合、以下の通りである。上記係数は、スクリーンドット
の垂直ピッチDv がスクリーン全体に亘って一定に保た
れることを保証するよう選択されている。 C1 =0.461×1002 =−0.765×10-63 =0.632×10-74 =−0.294×10-101 =−0.382×10-62 =0.244×10-113 =0.284×10-154 =0.321×10-115 =−0.174×10-156 =0.545×10-201 =7.844×10-12 =7.818×10-63 =3.858×10-74 =9.233×10-105 =−9.557×10-131 =−1.703×10-62 =2.394×10-123 =2.412×10-164 =5.072×10-115 =−2.453×10-156 =3.059×10-16 図5には、マスクの右上の象限上で選択された場所にお
いて、上記式に上記具体的な係数を用いて計算された水
平及び垂直ピッチ、ah 及びav が夫々示されている。
図5のマスク24の中心、辺、及びコーナーの間のピッ
チの変化が図6及び7に示されている。図6には、マス
クの水平ピッチah が、短軸Yからマスクの短辺までの
間で増加し、長軸Xからマスクの長辺までの間で減少す
ることが示されている。図7には、マスクの垂直ピッチ
V が、長軸Xからマスクの長辺までの間で増加し;し
かし、長軸Xに沿って、マスクの垂直ピッチaV は、短
軸Yからマスクのコーナーまでの間で減少する。長軸X
からマスクの長辺までの間の垂直ピッチav の増加は、
通常、スクリーンの辺が外側に曲がっているとき生じ
る。
【0015】上記の具体化されたマスクを使用すること
により、図8及び9に夫々示された水平ピッチDh 及び
垂直ピッチDv を有するスクリーンが得られる。スクリ
ーンの水平ピッチDh は、短軸Yからスクリーンの短辺
まで増加し、長軸Xからスクリーンの長辺まで減少す
る。スクリーンの垂直ピッチはスクリーン全体で一定で
あり、モアレが最小限に抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のカラー受像管の部分断面軸
方向側面図である。
【図2】図1の受像管のシャドーマスク−フレーム組立
体の正面図である。
【図3】開口のピッチを説明するための図2の組立体の
シャドーマスクの部分断面図である。
【図4】ドットのピッチを説明するための図1の受像管
のドットスクリーンの部分断面図である。
【図5】マスクの特定の実施例に対するマスク内の開口
の種々の行及び列の曲率と、水平及び垂直ピッチを表わ
す図2のシャドーマスクの右上の象限の図である。
【図6】4個の場所で行内の開口の間の水平ピッチを表
わす図5の実施例のシャドーマスクの右上の象限の図で
ある。
【図7】4個の場所で列内の開口の間の垂直ピッチを表
わす図5の実施例のシャドーマスクの右上の象限の図で
ある。
【図8】4個の場所で発光体ドットの三つ組の中心の間
の水平方向中心間距離を表わす図5のシャドーマスクと
関係した図1の受像管のビューイングスクリーンの右上
の象限の図である。
【図9】4個の場所で発光体ドットの三つ組の中心の間
の垂直方向中心間距離を表わす図5のシャドーマスクと
関係した図1の受像管のビューイングスクリーンの右上
の象限の図である。
【符号の説明】
10 カラー受像管 11 エンベロープ 12 フェースプレートパネル 14 ネック 15 ファンネル 16 アノードボタン 17 フリット 18 フェースプレート 20 側壁 22 スクリーン 24 シャドーマスク 25 開口部 26 電子銃 27 境界部 28 電子ビーム 29 裾部 30 ヨーク 32 マスク−フレーム組立体 34 フレーム 36 開口 38,44 列 40,46 行
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブルース ジョージ マークス アメリカ合衆国 ペンシルヴェニア州 17601 ランカスター キングス・レー ン 3061 (72)発明者 セオドア フレデリック シンプソン アメリカ合衆国 ペンシルヴェニア州 17601 ランカスター リングネック・ レーン 461 (56)参考文献 特開 平8−17357(JP,A) 特開 昭60−84739(JP,A) 特開 昭62−58548(JP,A) 特公 昭50−19909(JP,B1) 特公 昭50−21214(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/07

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクの中心の長軸と平行である2本の
    水平方向の長辺とマスクの中心の短軸と平行である2本
    の垂直方向の短辺とを有する矩形状のシャドーマスク
    と、ドットスクリーンとを有し、 上記マスクは垂直方向の列と水平方向の列に配置された
    開口の配列を含み、ある行の開口は隣接する行の開口と
    は別の列にあり、列内の隣接する開口の間の垂直距離は
    開口の垂直ピッチであり、行内の隣接する開口の間の水
    平距離は開口の水平ピッチである、カラー受像管であっ
    て、 上記水平ピッチは、上記短軸から上記マスクの短辺まで
    増加し、上記長軸から上記マスクの長辺まで減少し、 上記垂直ピッチは、上記長軸に沿って上記マスクの中心
    から上記マスクの短辺まで減少し、上記マスクの長辺に
    隣接して上記短軸から上記マスクのコーナーまで増加す
    る受像管。
  2. 【請求項2】 上記スクリーンは、発光体の点の垂直方
    向の列及び水平方向の行を有し、上記スクリーン上の垂
    直方向のドットのピッチは同一列内の2個の隣接するド
    ットの間の垂直距離であり、スクリーン全体に亘って本
    質的に同一である垂直方向のドットのピッチを有する請
    求項1記載の受像管。
  3. 【請求項3】 上記スクリーンは外側に曲がる縁を有
    し、上記長軸から上記マスクの長辺まで増加する上記垂
    直ピッチを有する請求項1記載の受像管。
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