JP3296943B2 - 多気筒4サイクル内燃機関の燃焼状態検出装置 - Google Patents

多気筒4サイクル内燃機関の燃焼状態検出装置

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JP3296943B2 JP17733695A JP17733695A JP3296943B2 JP 3296943 B2 JP3296943 B2 JP 3296943B2 JP 17733695 A JP17733695 A JP 17733695A JP 17733695 A JP17733695 A JP 17733695A JP 3296943 B2 JP3296943 B2 JP 3296943B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多気筒4サイクル
内燃機関の各気筒の燃焼行程時の燃焼状態を検出する燃
焼状態検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多気筒4サイクル内燃機関
(以下単に内燃機関という)において、点火コイルから
内燃機関各気筒の点火プラグに至る導電経路に、点火プ
ラグへの印加電圧を検出するコンデンサ分圧回路を設
け、このコンデンサ分圧回路にて得られた分圧電圧の変
化(電圧波形)から、内燃機関各気筒の燃焼状態を検出
する燃焼状態検出装置が知られている(例えば、特開平
4−339176号,特開平5−18343号等)。
【0003】すなわち、この種の装置は、点火プラグの
火花放電後の電圧波形が、点火プラグが設けられた気筒
内での燃料混合気の燃焼状態によって異なるので、その
電圧波形をコンデンサ分圧回路を用いて検出することに
より、内燃機関各気筒の燃焼状態を検出するものであ
り、その検出結果を内燃機関の制御装置にフィードバッ
クすれば、内燃機関を各気筒の燃焼状態に応じて良好に
制御できるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の燃焼状
態検出装置は、点火プラグの電圧波形を検出するため
に、コンデンサ分圧回路を構成する小容量のコンデンサ
を、点火用高電圧が印加される各点火プラグの導電経路
に直接接続していたため、そのコンデンサとして、高耐
圧の高価なコンデンサを気筒数分用意する必要があり、
コストがかかるという問題があった。また、この小容量
のコンデンサを点火プラグの導電経路に固定するには専
用の固定装置が必要であるが、この固定装置も気筒数分
必要であるためコストがかかり、しかもその組付け作業
も面倒であるという問題もあった。また更に、点火プラ
グに印加される点火用高電圧の極性が負である場合に
は、良好な検出精度が得られず、点火コイルの二次巻線
の両端に2つの点火プラグが各々接続されて点火コイル
の二次巻線両端に発生した正・負の点火用高電圧が2個
の点火プラグに各々印加される両極ディストリビュータ
レス型の点火装置には適用できないといった問題もあっ
た。
【0005】そこで、本願出願人は、こうした問題を解
決する燃焼状態検出装置として、特願平6−24358
5号,特願平6−243944号等により、点火プラグ
の火花放電後に、点火プラグが火花放電を起こさない程
度の正極性の高電圧パルスを、逆流防止ダイオード等を
介して、点火コイルの二次巻線から点火プラグに至る導
電経路に印加し、その逆流防止ダイオードの点火プラグ
側電圧を分圧回路にて分圧して、その分圧電圧の減衰特
性から各気筒の燃焼状態を検出する装置を提案した。
【0006】つまり、この提案の装置では、昇圧コイル
等を用いて正極性の高電圧パルスを生成し、点火プラグ
の火花放電後に、その高電圧パルスを逆流防止ダイオー
ド等を介して点火プラグの導電経路に印加することによ
り、その経路に正の電荷を充電し、その充電電荷が燃焼
後の点火プラグの電極近傍のイオンで放電されて、逆流
防止ダイオードの点火プラグ側端子電圧が減衰すること
を利用し、点火プラグの電極近傍のイオンが多いか少な
いか、換言すれば内燃機関が正常燃焼したか否かを判定
するのである。
【0007】そして、この提案の装置によれば、点火コ
イルからの点火用高電圧がディストリビュータを介して
各気筒の点火プラグに順次分配される分配型の点火装
置、或は点火コイルと点火プラグとが1対1で対応した
単極ディストリビュータレス型の点火装置においては、
例えば、逆流防止ダイオードから点火コイルの二次巻線
を介して各気筒の点火プラグに高電圧パルスを印加し
て、逆流防止ダイオードの点火コイル側電圧を一つの分
圧回路にて検出するようにすれば、各気筒の燃焼状態を
検出できるため、その構造を簡素化してコストダウンを
図ることができる。
【0008】また、両極ディストリビュータレス型の点
火装置においては、逆流防止ダイオードと漏洩防止ダイ
オードとを介して点火コイルから一方の点火プラグに至
る導電経路に高電圧パルスを印加し、逆流防止ダイオー
ドと漏洩防止ダイオードとの接続点電圧を分圧回路にて
検出するようにすれば、一対の点火プラグ側の燃焼状態
を一つの分圧回路を用いて検出できるため、その構造を
簡素化してコストダウンを図ることができ、しかも点火
用高電圧の極性に影響されることなく各気筒の燃焼状態
を正確に検出できる。
【0009】ところで、上記提案の燃焼状態検出装置
は、正極性の高電圧パルスを発生する高電圧発生部、逆
流防止ダイオード等を介して高電圧パルスを、点火コイ
ルの二次巻線から各気筒の点火プラグに至る導電経路に
印加する電圧印加部、逆流防止ダイオードの点火プラグ
側電圧を分圧する分圧部、及びその分圧電圧の減衰特性
から燃焼状態を判定する判定部を基本構成とするが、こ
れら各部の数は当該装置が適用される内燃機関の気筒数
や回転数,及び点火装置の種類によって異なる。
【0010】例えば、分配型の点火システムであれば、
点火装置は1つの点火コイルと1つのディストリビュー
タ及び気筒数のハイテンションコードから構成されてい
るので、上記各部も1個で済むが、単極ディストリビュ
ータレス型の点火装置では、点火コイルが内燃機関の気
筒毎に設けられるので、電圧印加部はこの点火コイルに
対応して気筒数分必要になり、両極ディストリビュータ
レス型の点火装置では、点火コイルが2気筒に1個の割
りで設けられるので、電圧印加部は内燃機関の気筒数の
半数必要になる。
【0011】またディストリビュータレス型の点火装置
においは、単極,両極にかかわらず、分圧部及び判定部
は、ある気筒が点火されてから次の気筒が点火されるま
での間に燃焼状態を判定できる場合には1個で済むが、
気筒数が6気筒,8気筒というように多く、しかも内燃
機関が高回転で運転されるような場合には、燃焼状態の
判定前に次の気筒の点火プラグに点火用高電圧が印加さ
れて、燃焼状態を良好に判定できないことがある。
【0012】従って、ディストリビュータレス型の点火
装置の場合、分圧部及び判定部の数Xは、高電圧パルス
を印加してから燃焼状態を検出するのに要する時間を
S、X個に分けたグループ中の一つのグループ内の点火
装置の点火から次の点火までの期間中で燃焼状態の検出
に適さない時間の和をT、内燃機関の気筒数をn,内燃
機関の1sec.当たりの最大回転数をNe[r.p.s.]とした
とき、『X/{(n/2)・Ne}>(S+T)』を満
足するように設定する必要がある。つまり、分圧部及び
判定部は、点火時期から次の点火時期までの時間から燃
焼状態の検出に適さない時間を差し引いた残りの時間が
燃焼状態の検出に要する時間以上となる気筒間では共用
できるが、それ以外の気筒に対しては別途設ける必要が
あり、その数Xは、上記のように内燃機関の気筒数と最
大回転数とに基づき設定すればよい。
【0013】一方、正極性の高電圧パルスを発生する高
電圧発生部は、昇圧コイル等から構成されるため、高電
圧パルスの生成には、燃焼状態の検出時間程ではない
が、ある程度時間を要する。従って、この高電圧発生部
についても、全ての内燃機関において全気筒にて共用さ
せることはできず、分圧部及び判定部と同様、内燃機関
の気筒数と最大回転数とに基づき設定する必要がある。
つまり、ディストリビュータレス型点火装置の場合、高
電圧発生部の数Yは、高電圧パルスを印加してから燃焼
状態を検出するのに要する時間をS、内燃機関の気筒数
をn,内燃機関の1sec.当たりの最大回転数をNe[r.
p.s.]としたとき、『Y/{(n/2)・Ne}>S』
を満足するように設定すればよい。
【0014】このような構成手法は、上記提案の燃焼状
態検出装置における燃焼状態の検出原理から考えれば、
至極当然のことであり、上記提案の装置においても、こ
のような構成手法に従って、上記各部の数を設定してい
る。ところが、こうした手法に則って上記提案の装置を
実際に構成した場合、上記各条件を満足しているにもか
かわらず、内燃機関の燃焼状態を正確に検出できない場
合があることが判明した。
【0015】つまり、上記構成手法に則って、ディスト
リビュータレス型点火装置を備えた6気筒内燃機関の燃
焼状態検出装置を構成した場合、高電圧発生部は1個で
よいため、一つの高電圧発生部からの高電圧パルスを、
各点火コイルに対応した電圧印加部を介して、全気筒同
時に印加するようにしたところ、燃焼状態の検出対象と
なる気筒とは別の気筒において点火プラグが放電してし
まい、燃焼状態を検出すべき気筒の点火系を高電圧パル
スにて充電することができなくなってしまうことが判明
したのである。
【0016】こうした不具合を防止するには、多気筒内
燃機関においては、高電圧発生部を、電圧印加部と同様
に、各点火コイル毎に設けるようにすればよい。しか
し、気筒数が異なるあらゆる内燃機関において、各点火
コイルに1個の割りで高電圧発生部を設けるには、コス
トがかかり、また装置が大型化することになるので、好
ましくない。
【0017】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、ディストリビュータレス型の点火装置を備えた多
気筒4サイクル内燃機関において、高電圧発生部の個数
を必要最小限に抑えて良好に燃焼状態を検出することの
できる燃焼状態検出装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、点火コイルの一
次巻線に流す一次電流の断続により二次巻線に点火用高
電圧を発生させ、該点火用高電圧を内燃機関の各気筒に
装着した点火プラグに印加するディストリビュータレス
型点火装置に設けられ、上記各点火プラグの火花放電後
の電圧波形から多気筒4サイクル内燃機関の燃焼状態を
検出する燃焼状態検出装置であって、各気筒の点火プラ
グへの点火用高電圧の印加後に、該点火プラグが火花放
電を起こさない程度の正極性の高電圧パルスを発生する
高電圧パルス発生手段と、該高電圧パルスを、逆流防止
ダイオードと、上記点火コイルの二次巻線又は漏洩防止
ダイオードとを介して、点火コイルの二次巻線から各気
筒の点火プラグに至る導電経路に印加する電圧印加手段
と、上記逆流防止ダイオードの点火プラグ側電圧を分圧
する分圧手段と、上記高電圧パルスの印加後、上記分圧
手段にて得られた分圧電圧の減衰特性に基づき、内燃機
関各気筒の燃焼状態を検出する燃焼状態検出手段と、を
備え、上記高電圧パルス発生手段を、該高電圧パルス発
生手段からの高電圧パルスが吸入行程から圧縮行程に至
る下死点付近に位置する気筒の点火プラグの導電経路に
印加されることのないように全気筒をグループ分けした
グループ毎に設け、該グループ内の気筒の点火プラグへ
の点火用高電圧の印加後に、対応する高電圧パルス発生
手段が高電圧パルスを発生するよう構成してなることを
特徴とする。
【0019】また請求項2に記載の発明は、請求項1に
記載の多気筒4サイクル内燃機関の燃焼状態検出装置に
おいて、内燃機関は6気筒内燃機関であり、上記高電圧
パルス発生手段は、点火時期が連続する2つの気筒毎、
又は点火時期が内燃機関の1回転分異なる2つの気筒
毎、にグループ分けした3つのグループに対して各々設
けられていることを特徴とする。
【0020】また次に請求項3に記載の発明は、請求項
2に記載の多気筒4サイクル内燃機関の燃焼状態検出装
置において、点火装置は、点火コイルの二次巻線に発生
した点火用高電圧を、点火時期が内燃機関の1回転分異
なる2つの気筒に同時に印加する両極ディストリビュー
タレス型点火装置であり、上記高電圧パルス発生手段
は、点火用高電圧が同時に印加される2つの気筒毎にグ
ループ分けした3つのグループに対して各々設けられて
いることを特徴とする。
【0021】一方、請求項4に記載の発明は、請求項1
に記載の多気筒4サイクル内燃機関の燃焼状態検出装置
において、内燃機関は8気筒内燃機関であり、上記高電
圧パルス発生手段は、点火時期が連続しない4つの気筒
毎にグループ分けした2つのグループに対して各々設け
られていることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】上記のように構成された請求項1
に記載の燃焼状態検出装置においては、高電圧パルス発
生手段が、内燃機関各気筒の点火プラグへの点火用高電
圧の印加後に、点火プラグが火花放電を起こさない程度
の正極性の高電圧パルスを発生し、電圧印加手段が、そ
の高電圧パルスを、逆流防止ダイオードと、点火コイル
の二次巻線又は漏洩防止ダイオードとを介して、点火コ
イルの二次巻線から各気筒の点火プラグに至る導電経路
に印加する。そして、分圧手段が、逆流防止ダイオード
の点火プラグ側電圧を分圧し、燃焼状態検出手段が、分
圧手段にて得られた分圧電圧の減衰特性に基づき、内燃
機関各気筒の燃焼状態を検出する。
【0023】つまり、本発明の燃焼状態検出装置におい
ては、「発明が解決しようとする課題の項」にて説明し
た装置と同様、内燃機関各気筒の点火後、その点火系に
高電圧パルスを印加することにより電荷を充電し、その
充電電圧の減衰状態から内燃機関が正常燃焼したかどう
かを判定する。
【0024】そして、本発明では、高電圧パルスを発生
する高電圧パルス発生手段が、高電圧パルスが吸入行程
から圧縮行程に至る下死点付近に位置する気筒の点火プ
ラグの導電経路に印加されることのないように内燃機関
各気筒をグループ分けしたグループ毎に設けられ、各グ
ループ内の気筒の点火プラグへの点火用高電圧の印加後
に、そのグループに対応する高電圧パルス発生手段が高
電圧パルスを発生する。以下、この理由を説明する。
【0025】まず、『発明が解決しようとする課題』の
項にて説明したように、高電圧パルス発生手段において
高電圧パルスの生成に要する時間と、内燃機関の気筒数
及び回転数とから、一つの高電圧パルス発生手段で生成
した高電圧パルスを供給可能な気筒数を求めて、一つの
高電圧パルス発生手段が受け持つ気筒を設定しても、高
電圧パルス発生手段からの高電圧パルスが、燃焼状態の
検出対象となる気筒とは別の気筒の点火プラグにて放電
してしまうことがあった。
【0026】そこで、本願発明者は、この放電が生じる
点火プラグを確定するために、高電圧パルス発生手段と
しての高電圧発生部を1個設けた前述の6気筒内燃機関
において、電圧印加手段としての電圧印加部を1つづつ
取り外して、いずれの点火プラグが接続されていないと
きに放電が起こらないかを調査した。この結果、燃焼状
態の検出対象となる(換言すれば燃焼行程にある)気筒
が6気筒のうちの第1番目に点火される気筒であるとす
ると、その次の次に点火される第3番目の気筒の点火プ
ラグを取り外したときに、高電圧パルスの印加に伴う放
電が起こらず、燃焼状態を正確に検出できることが判明
した。
【0027】そして、この第3番目の気筒は、吸入行程
から圧縮行程に至る下死点(以下、吸気下死点とい
う。)付近にあるため、更にこの吸気下死点付近にある
気筒に対して高電圧パルスを印加して、そのときの印加
電圧の変化を検出する実験を各種内燃機関において行な
ったところ、吸気下死点付近にある気筒では、高電圧パ
ルスを印加しても点火プラグにおいて放電されてしまう
ことが確認できた。
【0028】これは、吸気下死点付近では、点火プラグ
付近に放電を促進させる大量の燃料混合気が存在し、し
かも吸気弁が閉じられる前であるので、気筒内圧力は圧
縮後に比べて非常に低くなっているためであると考えら
れる。つまり、圧力が低ければ放電し易いことから、点
火用高電圧よりも低い高電圧パルスを印加しているにも
かかわらず、点火プラグにおいて放電が発生してしまう
ものと考えられる。なお、このように高電圧パルスの印
加によって放電が生じても、気筒内には燃料混合気が急
速に流入しているため、燃料混合気が着火することはな
い。
【0029】こうした問題を解決するには、前述のよう
に高電圧パルス発生手段を点火プラグ毎に設けるか、或
は電圧印加手段による電圧印加経路の途中にその経路を
断・続するスイッチング素子を設けて、吸気下死点付近
にある点火プラグ側には高電圧パルスが印加されないよ
うにその経路を遮断するようにすればよいが、このよう
な対策では、装置構成が複雑になり、またコストもかか
るので好ましくない。
【0030】そこで本発明においては、高電圧パルス発
生手段からの高電圧パルスが吸気下死点付近に位置する
気筒の点火プラグの導電経路に印加されることのないよ
うに内燃機関各気筒をグループ分けして、各グループ毎
に高電圧パルス発生手段を設けるようにしているのであ
る。
【0031】このため、本発明によれば、燃焼行程にあ
る気筒に高電圧パルスを印加できる範囲内で、高電圧パ
ルス発生手段の数を必要最小限に抑えることができ、装
置の大型化を招くことなく、内燃機関の燃焼状態を確実
に検出することができるようになる。
【0032】ところで、6気筒内燃機関において、高電
圧パルスが吸気下死点付近に位置する気筒の点火プラグ
の導電経路に印加されることのないようにするには、点
火第1番目の気筒と点火第3番目の気筒、点火第2番目
の気筒と点火第4番目気筒というように、点火時期が内
燃機関の回転角度で240℃A分ずれた(換言すれば1
サイクルの位相が240℃A分ずれた)気筒が同一グル
ープ内に入らないようにすればよい。
【0033】そして、このためには、請求項2に記載の
ように、点火第1番目と点火第2番目、点火第3番目と
点火第4番目というように、点火時期が連続する(換言
すれば1サイクルの位相が120℃Aずれた)2つの気
筒を1グループとするか、或は、点火第1番目と点火第
4番目、点火第2番目と点火第5番目というように、点
火時期が内燃機関の1回転(360℃A)分異なる(換
言すれば1サイクルの位相が360℃Aずれた)2つの
気筒を1グループとして、各グループ毎に合計3個の高
電圧パルス発生手段を設けるようにすればよい。
【0034】また6気筒内燃機関において、点火装置が
両極ディストリビュータレス型の点火装置であれば、点
火コイルは、点火時期が内燃機関の1回転分異なる2つ
の点火プラグに点火用高電圧を同時に印加するように構
成されているため、請求項3に記載のように、この点火
コイルに対応して、点火用高電圧が同時に印加される
(つまり点火時期が内燃機関の1回転分異なる)2つの
気筒を1グループとして、各グループ毎に高電圧パルス
発生手段を設ければよい。
【0035】一方、8気筒内燃機関の場合、ある気筒
(基準気筒という)が燃焼行程にあるときに、吸気下死
点付近に位置する気筒は、基準気筒に対して1サイクル
が180℃A,270℃A,360℃A各々遅れた3つ
の気筒である。従って、8気筒内燃機関において、高電
圧パルスが吸気下死点付近に位置する気筒の点火プラグ
の導電経路に印加されることのないようにするには、基
本的には、点火時期が連続する(換言すれば1サイクル
の位相が90℃Aずれた)2つの気筒を1グループとし
て、各グループ毎に合計4個の高電圧パルス発生手段を
設ければよい。
【0036】しかし、上記3つの気筒のうち、基準気筒
に対して1サイクルが360℃A遅れた気筒は、基準気
筒が燃焼行程から排気行程に移行する下死点と同じタイ
ミングで吸気下死点となるため、この気筒を基準気筒と
同一グループに設定しても問題はない。また基準気筒に
対して1サイクルが180℃A遅れた気筒は、基準気筒
が圧縮行程から燃焼行程に移行する上死点と同じタイミ
ングで吸気下死点となるため、高電圧パルス発生手段
を、点火後の気筒が完全に燃焼行程に入ってから高電圧
パルスを発生するように構成すれば、この気筒と基準気
筒とを同一グループに設定することができる。
【0037】従って、8気筒内燃機関において、高電圧
パルスが吸気下死点付近に位置する気筒の点火プラグの
導電経路に印加されることのないようにするには、点火
時期が270℃A分ずれた気筒が同一グループ内に入ら
ないようにすればよく、このためには、請求項4に記載
のように、点火時期が連続しない(つまり1サイクルの
位相が180℃Aずつ異なる)4つの気筒を1グループ
として、各グループ毎に合計2個の高電圧パルス発生手
段を設けるようにすればよい。
【0038】なお、このようなことから、4気筒内燃機
関においては、全気筒を複数のグループに分ける必要は
なく、全気筒で一つの高電圧パルス発生手段を共用させ
ればよいことがわかる。
【0039】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図1は6気筒内燃機関に設けられた両極ディストリ
ビュータレス型の点火装置に本発明を適用した第1実施
例の点火システム全体の構成を表わしている。尚、本実
施例において、内燃機関は、吸入・圧縮・燃焼・排気の
各行程からなる4サイクル内燃機関であり、図2に示す
如く、各気筒#1〜#6は、#1,#6,#3,#2,
#5,#4の順に、1サイクルが120℃Aずつずれる
ように構成されている。
【0040】図1に示す如く、本実施例の点火システム
は、両極ディストリビュータレス型であるため、内燃機
関の各気筒#1〜#6に設けられた点火プラグ11,1
2,13,14,15,16のうち、点火時期が内燃機
関の1回転(360℃A)異なる一対の点火プラグ(1
1,12)、(15,16)及び(13,14)毎に設
けられた3個の点火コイル21(#1,2用),22
(#5,6用),23(#3,4用)を備えている。
【0041】各点火コイル21〜23は、薄い珪素鋼板
を積層した鉄心に、一次巻線M11,M21,M31及び二次
巻線M12,M22,M32を各々巻回して、樹脂を封入した
ケース内に収容した周知のものであり、一次巻線M11〜
M31の一端には、バッテリ10の正極端子が接続され、
一次巻線M11〜M31の他端には、電子制御装置(EC
U)20からの点火信号IG1 〜IG3 を受けて該他端
を接地することにより、該他端をバッテリ10の負極端
子に接続するパワートランジスタTRi1〜TRi3が夫々
接続されている。
【0042】また、各点火コイル21〜23の二次巻線
M12〜M32の両端には、ハイテンションコードを介し
て、対応する一対の点火プラグ(11,12)、(1
5,16),(13,14)の中心電極が夫々接続さ
れ、更に、この二次巻線M12〜M32の一端(本実施例で
は、ハイテンションコードを介して点火プラグ12,1
5,14が続された側)には、各気筒#1〜#6の燃焼
状態を検出する燃焼状態検出装置1が接続されている。
【0043】燃焼状態検出装置1は、各気筒#1〜#6
の燃焼状態を検出するための高電圧パルスを発生する高
電圧パルス発生手段として、3つの昇圧コイル31,3
2,33を備えている。各昇圧コイル31〜33は、上
記各点火コイル21〜23と同様、薄い珪素鋼板を積層
した鉄心に、一次巻線L11,L21,L31及び二次巻線L
12,L22,L32を各々巻回して、樹脂を封入したケース
内に収容したものであり、一次巻線L11〜L31の一端に
は、バッテリ10の正極端子が接続され、一次巻線L11
〜L31の他端には、ECU20から上記各点火信号IG
1 ,IG2 ,IG3 の出力後(換言すれば各気筒の点火
後)に夫々出力される制御信号PV1 ,PV2 ,PV3
を受けて該他端を接地することにより、該他端をバッテ
リ10の負極端子に接続する、パワートランジスタTR
p1,TRp2,TRp3が接続されている。
【0044】また、各昇圧コイル31〜33の二次巻線
L12〜L32の一端は接地されており、パワートランジス
タTRp1〜TRp3がターンオフしたときに正電圧が誘起
される他端は、電圧印加手段としての逆流防止ダイオー
ドDa1,Da2,Da3及び漏洩防止ダイオードDb1,Db
2,Db3を介して、上記各点火コイル21〜23の二次
巻線M12〜M32の一端に接続されている。
【0045】この結果、ECU20から出力される制御
信号PV1 〜PV3 によって昇圧コイル31〜33に誘
起された正極性の高電圧は、逆流防止ダイオードDa1〜
Da3及び漏洩防止ダイオードDb1〜Db3を介して、各気
筒#1,2、#5,6、#3,4の点火後に、対応する
点火コイル21〜23の二次巻線M12〜M32に印加され
ることになり、この電圧印加によって、点火コイル21
〜23から対応する一対の点火プラグ11〜16に至る
導電経路に正電荷が充電されることになる。
【0046】そして、逆流防止ダイオードDa1〜Da3の
点火コイル側(カソード側)には、正電荷充電後の電圧
変化を検出するために、静電容量5pF程度の高耐圧・
小容量コンデンサCa1,Ca2,Ca3と静電容量2500
〜5000pF程度の大容量コンデンサCb1,Cb2,C
b3とからなる、分圧手段としてのコンデンサ分圧回路が
接続されている。
【0047】またこのコンデンサ分圧回路の大容量コン
デンサCb1〜Cb3には、夫々、大容量コンデンサCb1〜
Cb3に蓄積された電荷を一定の時定数で放電させる高抵
抗(例えば10MΩ)の抵抗器R1,R2,R3が並列
接続され、その両端電圧が内燃機関の燃焼状態を判定す
る判定回路41,42,43に入力される。
【0048】つまり、各気筒#1〜#6の点火後、逆流
防止ダイオードDa1〜Da3及び漏洩防止ダイオードDb1
〜Db3を介して、各気筒#1,2、#5,6、#3,4
の導電経路に夫々電荷を充電し、その導電経路の電圧を
上記各コンデンサ分圧回路にて分圧すると共に、その分
圧により大容量コンデンサCb1〜Cb3側に蓄積された電
荷を、高抵抗の抵抗器R1〜R3を介して放電させるこ
とにより、判定回路41〜43側にて、抵抗器R1〜R
3の両端電圧から、上記各一対の気筒#1,2、#5,
6、#3,4毎に、点火後の気筒の燃焼状態を検出でき
るようにされている。
【0049】なお、抵抗器R1〜R3の両端電圧から点
火後の気筒の燃焼状態を検出できるのは、高電圧パルス
印加後に点火プラグの電極間で燃料混合気の燃焼に伴い
発生したイオンによって放電が生じ、導電経路の電圧が
速やかに減衰する際(つまり正常燃焼時)には、抵抗器
R1〜R3の両端電圧もその電圧変化に応じて速やかに
減少し、逆に高電圧パルス印加後に点火プラグの電極間
で放電が生じなければ(つまり失火時には)、コンデン
サ分圧回路による分圧電圧は高電圧に保持され、抵抗器
R1〜R3の両端電圧は、一定の時定数でゆっくりと減
少するためである。
【0050】また、判定回路41〜43は、抵抗器R1
〜R3の両端電圧が充電初期の両端電圧に対応した基準
電圧より大きいか否かを判定して、その判定結果を検出
信号S1,S2,S3としてECU20に出力するよう
にされており、燃焼状態の良・否の判定は、ECU20
側にて実行される。
【0051】つまり、ECU20は、 内燃機関の吸入空気量や回転数等の運転状態を検出
する各種センサからの検出信号に基づき、内燃機関の運
転状態に対応した最適な点火時期を演算し、その演算結
果に従い、点火すべき気筒に対応した点火信号IG(I
G1 〜IG3 のいずれか)を出力してパワートランジス
タTRi(TRi1〜TRi3のいずれか)をオン・オフさ
せることにより、そのターンオフ時に、対応する点火コ
イル(21〜23のいずれか)から、一対の点火プラグ
(11,12)、(15,16)又は(13,14)の
中心電極に点火用高電圧を同時に印加させて、#1,
2、#6,5、又は#3,4にて同時に火花放電を発生
させる点火制御処理。 この点火制御終了後に、点火気筒に対応した制御信
号PV(PV1 〜PV3のいずれか)を出力してパワー
トランジスタTRp1〜TRp3をオン・オフさせることに
より、そのターンオフ時に昇圧コイル(31〜33のい
ずれか)から高電圧パルスを発生させ、点火気筒に対応
した点火コイル(21〜23のいずれか)から一対の点
火プラグ(11,12)、(15,16)又は(13,
14)に至る導電経路に電荷を充電させる高電圧パルス
印加制御処理。に加えて、 この高電圧パルス印加制御終了後の所定タイミング
で、点火気筒に対応する判定回路(41〜43のいずれ
か)から出力される検出信号(S1〜S3のいずれか)
を取込み、その値がHighレベルかLow レベルかを判定す
ることにより、高電圧パルスの印加後、高電圧が既に放
電されているか否か、換言すれば点火気筒が正常燃焼し
ているか否か、を判断する燃焼状態判定処理。を実行す
るのである。
【0052】以上説明したように、本実施例の燃焼状態
検出装置1においては、高電圧パルス発生用の昇圧コイ
ル31〜33が、点火用高電圧を発生する点火コイル2
1,22,23に対応して、点火時期が内燃機関の1回
転(360℃A)異なる一対の点火プラグ(11,1
2)、(15,16)及び(13,14)毎に、合計3
個設けられている。
【0053】このため、図2に示す如く、ECU20か
ら出力された制御信号PV1 ,PV2 ,PV3 に従い昇
圧コイル31〜33から発生される高電圧パルスが、吸
入行程から圧縮行程に至る吸気下死点付近に位置する気
筒の点火プラグに同時に印加されるようなことはなく、
燃焼行程にある気筒の点火プラグに確実に高電圧パルス
を印加することができる。
【0054】従って、本実施例の燃焼状態検出装置1に
よれば、吸気下死点付近にある点火プラグ側には高電圧
パルスが印加されるのを防止するために別途スイッチン
グ素子を設ける必要はなく、装置の大型化を招く昇圧ト
ランスの個数を必要最小限に抑えて、内燃機関の燃焼状
態を確実に検出することができるようになる。
【0055】次に、図3は、8気筒内燃機関に設けられ
た両極ディストリビュータレス型の点火装置に本発明を
適用した第2実施例の点火システム全体の構成を表わし
ている。尚、本実施例において、内燃機関は、上記実施
例と同様の4サイクル内燃機関であり、図4に示す如
く、各気筒#1〜#8は、#1,#5,#7,#2,#
6,#3,#4,#8の順に、1サイクルの位相が90
℃Aずつずれるように構成されている。
【0056】図3に示す如く、本実施例の点火システム
は、上記実施例と同様、両極ディストリビュータレス型
であるため、内燃機関の各気筒#1〜#8に設けられた
8個の点火プラグ11〜18のうち、点火時期が内燃機
関の1回転(360℃A)異なる一対の点火プラグ(1
1,16)、(14,17)、(13,15)及び(1
2,18)毎に、夫々点火コイル21〜24が備えられ
ている。
【0057】そして、上記実施例と同様、点火コイル2
1〜24の一次巻線M11〜M41の一端には、バッテリ1
0の正極端子が接続され、一次巻線M11〜M41の他端に
は、電子制御装置(ECU)20′からの点火信号IG
1 〜IG4 を受けて該他端を接地するパワートランジス
タTRi1〜TRi4が夫々接続されている。また各点火コ
イル21〜24の二次巻線M12〜M42の両端には、上記
各一対の点火プラグ(11,16)、(14,17)、
(13,15)、(12,18)の中心電極が夫々接続
され、更にこの二次巻線M12〜M42の一端には、各気筒
#1〜#8の燃焼状態を検出する燃焼状態検出装置1′
が接続されている。
【0058】燃焼状態検出装置1′は、各気筒#1〜#
8の燃焼状態を検出するための高電圧パルスを発生する
高電圧パルス発生手段として、2つの昇圧コイル31,
32を備えている。そして、昇圧コイル31,32の一
次巻線L11,L21の一端には、バッテリ10の正極端子
が接続され、一次巻線L11,L21の他端には、ECU2
0′からの制御信号PV1 ,PV2 を受けて該他端を接
地するパワートランジスタTRp1,TRp2が接続されて
いる。
【0059】尚、制御信号PV1 は、気筒#1,#7,
#6,#4に設けられた点火プラグ11,17,16,
14を火花放電させるための点火信号IG1 ,IG2 の
出力後にECU20′から出力され、制御信号PV2
は、気筒#5,#2,#3,#8に設けられた点火プラ
グ15,12,13,18を火花放電させるための点火
信号IG3 ,IG4 の出力後にECU20′から出力さ
れる。従って、各昇圧コイル31,32は、図4に示す
如く、点火時期が180℃Aずつずれた4個の気筒(#
1,#7,#6,#4),(#5,#2,#3,#8)
の点火後に、これら各気筒の点火プラグ(11,17,
16,14),(15,12,13,18)に対して、
同時に高電圧パルスを印加することになる。
【0060】一方、昇圧コイル31の二次巻線L12の一
端は接地されており、パワートランジスタTRp1がター
ンオフしたときに正電圧が誘起される他端は、電圧印加
手段としての逆流防止ダイオードDa1,Da2及び漏洩防
止ダイオードDb1,Db2を介して、上記点火コイル2
1,22の二次巻線M12,M22の一端に接続されてい
る。また同様に、昇圧コイル32の二次巻線L22の一端
は接地されており、パワートランジスタTRp2がターン
オフしたときに正電圧が誘起される他端は、電圧印加手
段としての逆流防止ダイオードDa3,Da4及び漏洩防止
ダイオードDb3,Db4を介して、上記点火コイル23,
24の二次巻線M32,M42の一端に接続されている。
【0061】そして、逆流防止ダイオードDa1〜Da4の
点火コイル側(カソード側)には、上記実施例と同様、
高耐圧・小容量コンデンサCa1,Ca2,Ca3,Ca4と大
容量コンデンサCb1,Cb2,Cb3,Cb4とからなるコン
デンサ分圧回路が接続され、更に大容量コンデンサCb1
〜Cb4には、夫々、高抵抗の抵抗器R1,R2,R3,
R4が並列接続され、その両端電圧が判定回路41,4
2,43,44に入力される。つまり、上記実施例と同
様、ECU20′において、判定回路41〜44からの
検出信号S1〜S4に基づき、点火後の各気筒#1〜#
8の燃焼状態を検出できるようにされている。
【0062】このように、本実施例の燃焼状態検出装置
1′においては、高電圧パルス発生用の昇圧コイル3
1,32が、点火時期が180℃A異なる4個の点火プ
ラグ(11,17,16,14)及び(15,12,1
3,18)を1グループとして、各グループ毎に1個ず
つ、合計2個設けられている。
【0063】このため、図4に示す如く、ECU20か
ら出力された制御信号PV1 ,PV2 に従い昇圧コイル
31,32から発生される高電圧パルスが、吸入行程か
ら圧縮行程に至る吸気下死点付近に位置する気筒の点火
プラグに同時に印加されるようなことはなく、燃焼行程
にある気筒の点火プラグに確実に高電圧パルスを印加す
ることができ、上記実施例と同様、昇圧トランスの個数
を必要最小限に抑えて、内燃機関の燃焼状態を確実に検
出することができるようになる。
【0064】以上、本発明を6気筒内燃機関及び8気筒
内燃機関の両極ディストリビュータレス型点火装置に適
用した実施例について説明したが、本発明はこうした実
施例に限定されるものではなく、種々の態様をとること
ができる。例えば、本発明は、点火プラグ1個に対して
点火コイルを1個設けた単極ディストリビュータレス型
点火装置であっても、上記各実施例と同様に適用して、
同様の効果を得ることができる。また、本発明は、多気
筒内燃機関であれば、4気筒内燃機関であっても12気
筒内燃機関であっても適用できるのはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 6気筒内燃機関に本発明を適用した第1実施
例の点火システムの構成を表わす電気回路図である。
【図2】 第1実施例の各気筒の行程及び高電圧パルス
の印加タイミングを表わす説明図である。
【図3】 8気筒内燃機関に本発明を適用した第2実施
例の点火システムの構成を表わす電気回路図である。
【図4】 第2実施例の各気筒の行程及び高電圧パルス
の印加タイミングを表わす説明図である。
【符号の説明】
1,1′…燃焼状態検出装置 10…バッテリ 2
0,20′…ECU 11〜16,17,18…点火プラグ 21〜23,
24…点火コイル 31〜33…昇圧コイル TRp1〜TRp3…パワート
ランジスタ Da1〜Da3,Da4…逆流防止ダイオード Db1〜Db3,Db4…漏洩防止ダイオード Ca1〜Ca3,Ca4…高耐圧・小容量コンデンサ Cb1〜Cb3,Cb4…大容量コンデンサ R1〜R3,
R4…抵抗器 41〜43,44…判定回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 17/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイルの一次巻線に流す一次電流の
    断続により二次巻線に点火用高電圧を発生させ、該点火
    用高電圧を内燃機関の各気筒に装着した点火プラグに印
    加するディストリビュータレス型点火装置に設けられ、
    上記各点火プラグの火花放電後の電圧波形から多気筒4
    サイクル内燃機関の燃焼状態を検出する燃焼状態検出装
    置であって、 各気筒の点火プラグへの点火用高電圧の印加後に、該点
    火プラグが火花放電を起こさない程度の正極性の高電圧
    パルスを発生する高電圧パルス発生手段と、 該高電圧パルスを、逆流防止ダイオードと、上記点火コ
    イルの二次巻線又は漏洩防止ダイオードとを介して、点
    火コイルの二次巻線から各気筒の点火プラグに至る導電
    経路に印加する電圧印加手段と、 上記逆流防止ダイオードの点火プラグ側電圧を分圧する
    分圧手段と、 上記高電圧パルスの印加後、上記分圧手段にて得られた
    分圧電圧の減衰特性に基づき、内燃機関各気筒の燃焼状
    態を検出する燃焼状態検出手段と、 を備え、上記高電圧パルス発生手段を、該高電圧パルス
    発生手段からの高電圧パルスが吸入行程から圧縮行程に
    至る下死点付近に位置する気筒の点火プラグの導電経路
    に印加されることのないように全気筒をグループ分けし
    たグループ毎に設け、該グループ内の気筒の点火プラグ
    への点火用高電圧の印加後に、対応する高電圧パルス発
    生手段が高電圧パルスを発生するよう構成してなること
    を特徴とする多気筒4サイクル内燃機関の燃焼状態検出
    装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関は6気筒内燃機関であり、上記
    高電圧パルス発生手段は、点火時期が連続する2つの気
    筒毎、又は点火時期が内燃機関の1回転分異なる2つの
    気筒毎、にグループ分けした3つのグループに対して各
    々設けられていることを特徴とする請求項1に記載の多
    気筒4サイクル内燃機関の燃焼状態検出装置。
  3. 【請求項3】 点火装置は、点火コイルの二次巻線に発
    生した点火用高電圧を、点火時期が内燃機関の1回転分
    異なる2つの気筒に同時に印加する両極ディストリビュ
    ータレス型点火装置であり、 上記高電圧パルス発生手段は、点火用高電圧が同時に印
    加される2つの気筒毎にグループ分けした3つのグルー
    プに対して各々設けられていることを特徴とする請求項
    2に記載の多気筒4サイクル内燃機関の燃焼状態検出装
    置。
  4. 【請求項4】 内燃機関は8気筒内燃機関であり、上記
    高電圧パルス発生手段は、点火時期が連続しない4つの
    気筒毎にグループ分けした2つのグループに対して各々
    設けられていることを特徴とする請求項1に記載の多気
    筒4サイクル内燃機関の燃焼状態検出装置。
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