JP3296456B2 - 耐熱、耐炎布帛 - Google Patents

耐熱、耐炎布帛

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱、耐炎性能を有す
る布帛に関し、さらに詳しくは、消防服、耐熱作業服な
どに代表される耐熱、耐炎服あるいは耐熱、耐炎シート
などに好適な布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、耐熱、難燃素材を用いた耐
熱、耐炎服などの開発が行われており、それらの耐熱、
耐炎服を構成する布帛としては、難燃剤を含有する綿
(FRコットンなどと呼ばれるもの)、芳香族メタアラ
ミド(商品名でコーネックス、ノーメックスなど)、芳
香族パラアラミド(商品名でケブラーなど)、ポリベン
ゾイミダゾールあるいはそれらのブレンド物からなるも
のが知られており、実用化されている。そのなかでも優
れた耐熱、耐炎特性を示す芳香族メタアラミド繊維は着
色が可能であることから耐熱、耐炎服として広く用いら
れてきた。しかし、芳香族メタアラミド繊維は火災に暴
露された場合の熱収縮による孔あき破損が問題になって
おり、それを解決する手段として芳香族パラアラミド繊
維を混合する方法が提案されている(例えば特開平1−
221537)。それらの手法により耐熱、耐炎服に適
する布帛が提供されているが、その性能は、例えば熱分
解温度で評価すると400〜500℃と充分なものでは
なかった。そのため更に高い性能を有する耐熱、耐炎布
帛が望まれていた。一方、近年、非常に高い耐熱特性を
有するポリベンザゾール繊維が開発され、該繊維を使用
して非常に優れた耐熱、耐炎布帛が得られると期待され
ている。しかし、ポリベンザゾール繊維は衣料としての
審美性に重要な染色性に劣り、耐熱、耐炎布帛とりわけ
耐熱、耐炎服に使用する布帛としては審美性に問題があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち本発明は、従
来にない優れた耐熱、耐炎特性を有し、かつその染色性
などの衣服としての必要性に優れる耐熱、耐炎布帛に、
特に耐熱、耐炎服に適する布帛を提供せんとするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは従来にない
優れた耐熱、耐炎特性を有する布帛を提供すべく鋭意検
討した結果、本発明に至った。すなわち本発明は、実質
的な公平水分率が5%以上のポリベンザゾール繊維と染
色可能な繊維の複合糸からなる耐熱、耐炎布帛、さらに
は該ポリベンザゾール繊維が糸の芯部に、染色可能な繊
維が糸の周辺部に配置を兼備した耐熱、耐炎布帛を提供
するものである。
【0005】本発明におけるポリベンザゾール繊維と
は、ポリベンザゾールポリマーよりなる繊維をいい、ポ
リベンザゾール(PBZ)とは、ポリベンゾオキサゾー
ル(PBO)ホモポリマー、ポリベンゾチアゾール(P
BT)ホモポリマー及びそれらPBO、PBTのランダ
ム、シーケンシャルあるいはブロック共重合ポリマーを
いう。ここでポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾチア
ゾール及びそれらのランダムねシーケンシャルあるいは
ブロック共重合ポリマーは、例えばWolfe らの「Liquid
Crystalline Polymer Compositions, Process and Pro
ducts 」U.S.Patent4, 703,103(October 27, 1987)、
「Liquid Crystalline Polymer Compositions,Process
and Products 」U.S.Patent 4,533,692(August 6, 198
5)、「LiquidCrystalline Poly(2,6-Benzothiazole) Co
mpositions, Process and Products 」U.S.Pantent 4,53
3,724 (August 6, 1985)、「 Liquid Crystalline Polym
er Compositions, Process and Products 」 U.S.Patent
4, 5333693(August 6,1985)、Evers の 「Thermooxidat
ively Stable Articulated p-Benzobisoxazole and p-B
enzobisthiazole Polymers 」 U.S.Patent 4, 359,567(N
ovember 16, 1982)、Tsaiらの「 Method for making Het
erocyclic Block Copolymer」 U.S.Patent 4, 578,432
(March 25, 1986)などに記載されている。
【0006】PBZポリマーに含まれる構造単位として
は、好ましくはライオトロピック液晶ポリマーから選択
される。モノマー単位は構造式(a)−(h)に記載さ
れている。そのポリマーは好ましくは、本質的に構造式
(a)−(h)から選択されるモノマー単位からなり、
さらに好ましくは、本質的に構造式(a)−(c)から
選択されたモノマー単位からなる。
【0007】
【化1】
【0008】
【化2】
【0009】PBZポリマーのドープを形成するための
好適な溶媒としては、クレゾールやそのポリマーを溶解
し得る非酸化性の酸が含まれる。好適な酸溶媒の例とし
ては、ポリリン酸、メタンスルホン酸及び高濃度の硫酸
あるいはそれらの混合物が挙げられる。さらに適する溶
媒はポリリン酸及びメタンスルホン酸である。また最も
適する溶媒は、ポリリン酸である。
【0010】溶液のポリマー濃度は好ましくは少なくと
も約7重量%であり、さらに好ましくは、少なくとも1
0重量%、最も好ましくは少なくとも14重量%であ
る。最大濃度は、例えばポリマーの溶解性やドープ粘度
といった実際上の取扱い性により限定される。それらの
限界要因のために、ポリマー濃度は通常では20重量%
を越えることはない。
【0011】好適なポリマーやコポリマーあるいはドー
プは公知の手法により合成される。例えば、Wolfe らの
U.S.Polymer 4, 533,693(August 6, 1985)、Stbertらの
U.S.Patent 4, 772,678(September 20, 1988) 、Harris
のU.S.Patent 4, 847,350(July 11, 1989)に見られる。
PBZポリマーは、Grebory らのU.S.Patent 5, 089,59
1(February 18, 1992) によると、脱水性の酸溶媒中で
の比較的高温、高せん断条件下において高反応速度での
高分子量化が可能である。
【0012】ポリベンザゾールポリマーが溶媒に溶解さ
れたドープは、公知の乾質式紡糸法により製糸される。
すなわち、ドープを口金から吐出し、繊維状となったド
ープは気体中を通過した後、液体に接触されて製糸され
る。繊維状のドープからPBZポリマーを分離する方法
は凝固として知られている。製糸及び凝固技術はTanの
U.S.Patent 4, 263,245(April 21, 1981) 、Wolfe らの
U.S.Patent 4, 533,693(August 6, 1985) 、Adams らの
「 The Marerials Science and Engineering ofRigid Ro
d Polymer」 pp247-49, pp259-60(Marerials Reaearch S
ociety 1989)に記載されている。
【0013】気体中を通過した繊維状のドープは、気体
に接触させられる。液体は蒸気状でもよいが、好ましく
は液体である。液体は液体浴中もしくはスプレーにより
繊維と接触させられる。液体は水もしくは水と酸の混合
物であり、好ましくは濃度30重量%もしくはそれ以下
のリン酸溶液である。
【0014】凝固の後、繊維中の残留溶媒はさらに流体
で洗浄される。凝固流体と洗浄流体は同一のものか、も
しくは異なっていても良い。洗浄は繊維中の残留溶媒が
所定の濃度になるまで連続して行われる。溶媒がポリリ
ン酸の場合の繊維中の残留溶媒濃度としては、好ましく
は約5000pm以下であり、さらに好ましくは約30
00ppm以下である。水洗後の繊維は通常30重量%
以上の洗浄液もしくは残留凝固液を有している。必要な
らば、水洗後の糸を中和処理してもよい。
【0015】洗浄液もしくは残留凝固液は連続的、ある
いは不連続的に設置された加熱帯で乾燥される。加熱帯
は例えば、電気炉、加熱ローラーもしくは加熱不活性ガ
ス、またはそれらを複合して用いられるが、得られる乾
燥糸の残留洗浄液(あるいは凝固液)が目的の濃度にで
きるものであればその手段を問わない。また加熱帯とし
て電気炉、加熱ローラーなどを用いる場合にはその雰囲
気は空気中でもよいが、窒素、ヘリウム、アルゴンなど
の不活性ガス雰囲気が好ましい。
【0016】本発明におけるポリベンザゾール繊維は、
その平衡水分率が5%以上である。実質的な平衡水分率
とは、温度20℃、湿度65%の雰囲気下において水分
率の変化が実質的に見られなくなるまで放置したときの
水分の重量分率をいい、一般には前記の条件下に30日
〜40日間放置後に測定する。平衡水分率が5%以上で
あると、ポリベンザゾール繊維の耐熱、耐炎特性がさら
に優れたものになるが、このメカニズムは明かではな
い。一つの可能性としては水分の蒸発熱によりその耐炎
効果が増長されるのではないかと思われる。
【0017】実質的な平衡水分率が5%以上の繊維を得
るために鋭意検討した結果、前述の乾燥工程を以下の推
奨される条件下に実施することにより達成できることが
わかった。すなわち、乾燥工程後の水分率を5%以上に
なるように乾燥条件を調整する。好ましくは、140℃
以上の乾燥温度において乾燥工程後の水分率を5%以上
になるように乾燥時間を調整し、さらに好ましくは18
0℃以上の乾燥温度において乾燥工程後の水分率を5%
以上になるように、乾燥時間を調整する。ここでいう乾
燥温度とは最も高温の乾燥温度であり、例えば多段階で
乾燥を行う場合にはそのなかで最も温度が高い工程中の
温度のことをいう。また乾燥時間は乾燥に有効なゾーン
長を変化させることで調整可能である。これらの推奨さ
れる条件下において得られた繊維の平衡水分率が5%以
上になるメカニズムについては明らかになっていない
が、乾燥後の水分率が5%以上になるように高温で急激
に乾燥することによって、ある種の水分を保持しやすい
構造を形成しているためではないかと推測している。
【0018】染色可能な繊維とは、直接染料、バット染
料、ナフトール染料、硫化染料、分散染料、反応染料、
酸性染料、カチオン染料などによって染色することがで
きる一般衣料用や産業用に使用されている繊維を意味
し、綿、羊毛、獣毛、麻などの天然繊維やレーヨン、キ
ュプラ、アセテート、ポリエステル、ポリアミド、アク
リル、ビニロンなどの化学繊維もしくは合成繊維が例示
され、目的に応じて任意の繊維が選択できる。
【0019】なおこれらの染色可能な繊維は、耐熱、耐
炎布帛としての用途を考えると、耐炎性が付与されてい
る方が好ましい。たとえば耐炎性が付与されたセルロー
ス系の繊維とは、耐炎性を有するいわゆる難燃性のセル
ロース系の繊維であり、具体的に好ましい例を挙げれ
ば、繊維重量にたいして、1〜5重量%のリン原子が付
与された綿、レーヨン、ポリノジック繊維あるいはそれ
らの繊維との混合物を示しており、さらに好ましくはそ
れに加え、繊維重量に対して0.5〜3重量%の窒素原
子が付与された上記の繊維をいう。またJIS K72
01により評価された限界酸素指数値(LOI値)が2
3以上、好ましくは25以上、さらに好ましくは27以
上の上記セルロース系繊維である。リン含有量が1重量
%以下であると付与される耐炎性が充分でない。一方、
リン含有量が5%以上を越えると、製造工程への悪影響
や、また繊維としての強度に悪影響を及ぼす。また例え
ば耐炎性が付与された綿は、含リン及び/または含窒素
化合物で後加工された綿が好ましい。また耐炎性が付与
されたレーヨンあるいはポリノジック繊維は後加工によ
るものでもよいが、例えば、特公昭48−2693号公
報に記載されているようなビスコース人造繊維製造用紡
糸原液中に分子量500から10000程度のポリホス
ホネート化合物を添加し、常法によって紡糸した繊維で
あることが好ましい。もちろんリン、窒素を同一分子内
に含有する化合物であってもよい。上記の後加工はポリ
ベンザゾール繊維と複合する前でも、複合した後でもよ
い。
【0020】ポリベンザゾール繊維と染色可能な繊維と
の複合糸は、均一に両繊維が混合されていてもよいが、
染色後の審美性の観点からはポリベンザゾール繊維が糸
の芯部に、染色可能な繊維が糸の周辺部に配置されてい
ることが好ましい。
【0021】ポリベンザゾール繊維と染色可能な繊維が
均一に混合された複合糸は公知の混紡の手法で得ること
ができる。例えばねポリベンザゾール繊維をカットした
後に染色可能な繊維と混合し通常の紡績工程を経ること
により得ることができる。またポリベンザゾール繊維が
糸の芯部に、染色可能な繊維が糸の周辺部に配置された
複合糸は、特開昭57−5924号公報に記載されてい
るように、精紡機段階で複合する方法や、例えば特開平
3−269129号公報にあるような方法でポリベンザ
ゾール繊維のフィラメントの周辺部に染色可能な繊維紡
績糸を配する方法、また芯部のポリベンザゾール繊維と
してフィラメントの代わりに紡績糸を用いる方法などで
得ることができるが、本特許においてはその構造が重要
であってその製法は問わない。また複合糸のポリベンザ
ゾール繊維の混合比率は、好ましくは10%以上90%
以下、さらに好ましくは20%以上80%以下である。
以上の方法で得られる複合糸は好ましくは綿番手7〜8
0、さらに好ましくは10〜60である。
【0022】本発明における布帛とは、上記の複合糸か
ら形成された構造体をいい、その組織構造は問わない。
例えば、平織り、朱子織り、綾織りなどの組織の織物や
各種構造の編物が挙げられる。その目付けは好ましくは
50g/m2 〜500g/m 2 、さらに好ましくは10
0g/m2 〜350g/m2 である。
【0023】以上のようにして得られたポリベンザゾー
ル繊維と染色可能な繊維との複合糸からなる布帛はポリ
ベンザゾール繊維のみを耐熱、耐炎布帛として用いる場
合に障害となっていた染色性が改善されるのは勿論のこ
とさらには複合により風合いも向上し、ポリベンザゾー
ル繊維の火炎伝播防止機能により布帛の耐炎特性を向上
させる。さらには、耐熱、耐炎布帛で重要である布帛の
収縮をも抑制する。特にこの効果は、ポリベンザゾール
繊維が糸の芯部に、染色可能な繊維が糸の周辺部に配置
された複合糸よりなる布帛において顕著である。
【0024】
【実施例】以下、実施例をもって本特許を説明するが、
発明の要旨を越えない限り実施例に拘束されるものでは
ない。
【0025】「実施例1」極限粘度30dl/gのシス
ーポリベンゾオキサゾールをポリリン酸に14%の濃度
で溶解した紡糸ドープを、0.22mmのオリフィス径
を有する334孔数のノズルから160℃で単孔吐出量
0.122ccで押しだした。ノズルから押し出された
繊維状のドープは22cmのエアーギャップを通過し、
その中で、引っ張られて、約22℃に調節された凝固浴
を通り、さらに走行速度約200m/minで連続的に
5対のローラーで水洗され、続いて一旦巻きとられるこ
となく、連続的に以下のような乾燥工程で乾燥された。
乾燥には4つの乾燥ローラーを使用し、各温度は順番に
160℃、180℃、180℃、180℃に設定した。
各ローラーの滞留時間をそれぞれ約17secに調整す
ることによって、最終的な水分率7.5%のポリベンゾ
オキサゾール繊維を得た。得られた繊維は引っ張り強度
42g/d、破断伸度2.8%、引っ張り弾性率165
0g/dであった。また平衡水分率を測定した結果、
6.2%であった。得られたポリベンゾオキサゾール繊
維を平均繊維長51mmにカットし、その原綿とコット
ンを用いて、前記の特開昭57−5924号公報の手法
でポリベンゾオキサゾール繊維が糸の芯部にその周辺に
コットンが配置された14番手の複合糸を得た。この糸
のポリベンゾオキサゾール繊維の複合比は35重量%で
あった。この複合糸を用いて、目付310g/m2 の綾
織物を得た。この織物をN−メチロールジメチルホスホ
ノプロピオン酸アミドを有効成分とする防炎加工剤(ピ
ロバテックスCP、チバガイギー社製)30重量%、塩
化アンモニウム0.5重量%を含む水溶液に浸漬し、ウ
ェットピックアップが60重量%になるようにマングル
で絞ったのち乾燥、熱処理を行い耐熱、耐炎布帛を得
た。
【0026】「実施例2」実施例1と同様の手法で得ら
れたポリベンゾオキサゾール繊維を平均繊維長51mm
にカットし原綿を得た。ビスコース紡糸浴にリン量とし
て2.8重量%を含有するようにポリオルガノホスファ
ゼンを添加し特公昭48−2633号公報の実施例1の
手法に従い得られた耐炎処理ポリノジック繊維からなる
原綿を得た。それぞれの原綿を混紡し、ポリベンゾオキ
サゾール繊維複合比率60重量%の20番手の複合糸を
得て、さらにそれを用い目付310g/m2 の綾織物を
得た。
【0027】「実施例3」実施例1と同様の手法で得ら
れたポリベンゾオキサゾール繊維を平均繊維長51mm
にカットした。この原綿から40番手の糸を紡績し、こ
の糸を芯糸としてその周辺部に実施例3で述べたとの同
様の40番手の耐炎処理ポリノジック紡績糸を巻き付け
た20番手の複合紡績糸を作製した。なおポリベンゾオ
キサゾール繊維の重量分率は50%であった。この複合
糸を用いて目付290g/m2 の綾織物を得た。
【0028】「比較例1」実施例1と同様にポリベンゾ
オキサゾール繊維を得たが、乾燥温度を180℃、22
0℃、220℃、220℃とすることにより、乾燥後の
水分率を0.5%とした。得られた繊維は強度42g/
d、弾性率1650g/d、平衡水分率1.7%であっ
た。実施例1と同様にコットンとの複合糸および耐熱、
耐炎処理布帛を得た。
【0029】「比較例2」実施例1と同様の手法で得ら
れたポリベンザゾール繊維を平均繊維長51mmにカッ
トし、この原綿から常法により14番手の紡績糸を得
た。この糸を用いて目付け270g/m2 の綾織物を得
た。
【0030】「比較例3」実施例3で得られた耐炎処理
ポリノジック繊維の原綿より、常法によって14番手の
紡績糸を得た。この糸を用いて目付280g/m2 の綾
織物を得た。
【0031】実施例1〜3及び比較例1〜3の織物を用
いて、JIS L1091 A−4法に準じて耐熱、耐
炎特性を評価した。ただし、試料の前処理は温度20
℃、湿度65%雰囲気中に24時間保存のみとした。ま
たダイレクトスカイブルー6B(住友化学製、CI=ダ
イレクトブルー1)で染色することにより染色性を評価
した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明により、ポリベンザゾール繊維を
耐熱、耐炎布帛として応用する際に問題となっていた染
色性、風合いといった衣料としての必要特性が解決さ
れ、且つ高い耐熱、耐炎性を有する布帛が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D03D 15/00 D03D 15/12 D02G 3/04 D01F 6/74

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的な平衡水分率が5%以上のポリベ
    ンザゾール繊維と染色可能な繊維の複合糸からなる耐
    熱、耐炎布帛。
  2. 【請求項2】 実質的な平衡水分率が5%以上のポリベ
    ンザゾール繊維が糸の芯部に、染色可能な繊維が糸の周
    辺部に配置された複合糸よりなる耐熱、耐炎布帛。
  3. 【請求項3】 請求項1及び2記載の染色可能な繊維が
    セルロース系繊維である耐熱、耐炎布帛。
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