JP3296449B2 - サイホン式水洗便器 - Google Patents

サイホン式水洗便器

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JP3296449B2 JP07945493A JP7945493A JP3296449B2 JP 3296449 B2 JP3296449 B2 JP 3296449B2 JP 07945493 A JP07945493 A JP 07945493A JP 7945493 A JP7945493 A JP 7945493A JP 3296449 B2 JP3296449 B2 JP 3296449B2
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欽也 有田
良一 塚田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサイホン式水洗便器、特
にトラップ排水路の改良を図ったサイホン式水洗便器に
関する。
【0002】
【従来の技術】サイホン式水洗便器を設置する際、壁か
ら排水口位置までの距離(以下、ラフ・イン寸法と称す
る)は、設置条件の違いから個々の便器の施工場所によ
って異なる寸法が要求される。
【0003】従来においては、このラフ・イン寸法の問
題に対しトラップ排水路に下降部からさらに横(便器の
前部)方向へ延びる横引き部を形成することによって対
処している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トラップ排
水路を備えたサイホン式水洗便器において、サイホン作
用が発生する過程では、先ず排出口近くに水膜が発生す
ることで、トラップ排水路内への外気の侵入が阻止さ
れ、次にトラップ排水路内の空気が洗浄水とともに排出
され、トラップ排水路内に負圧が生じることでトラップ
排水路でサイホン力が発生して通水状態とする。
【0005】しかしながら、上記した横引き部を備えた
従来構成のサイホン式水洗便器においては、洗浄水が垂
直方向から横方向へ流れの方向を変える際、流路抵抗が
増加する等によって横引き部の流速が低下してしまう。
【0006】そのため、トラップ排水路内を流れる洗浄
水の流速によって決まるサイホン力が低下してしまうこ
とになる。
【0007】また、上記流速の低下に伴って横引き部内
は急速に洗浄水で満たされた満水状態となってしまい、
単位時間当りの通過流量が横引き部の断面積によって制
限されサイホン力が低下してしまう。
【0008】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的は横引き部を流れる洗浄水の
流速の低下を単位時間当りの通過流量の増大で補ってサ
イホン力を強化し便器の排水能力を向上させることにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、上昇部、下降部および横引き部を連結してな
るトラップ排水路を備えたサイホン式水洗便器におい
て、トラップ排水路は、前記横引き部の断面積が前記下
降部の断面積に比較して、該横引き部が前記下降部から
の洗浄水で満水となることが無い程度に十分に大きな断
面積を有するように構成したことを特徴とする。
【0010】このとき、下降部および横引き部の断面
を、それぞれ円形および横長形状とするとともに、横引
き部の短径を下降部の直径と略同一とするのが好まし
い。
【0011】
【作用】本発明の請求項1に係るサイホン式水洗便器
は、横引き部の断面積を下降部の断面積より下降部から
の洗浄水で満水となることが無い程度に十分に大きくす
る。よって、横引き部内は洗浄水で満水状態となること
はなく、したがって単位時間当り十分大きな通過流量を
確保することができ、サイホン力を強いものとすること
ができる。
【0012】また、本発明の請求項2に係るサイホン式
水洗便器は、横引き部断面の横方向寸法のみを下降部の
直径より大きくする。よって、下降部は従来どおりの高
さ(長さ)寸法を確保することができる。また、横引き
部は断面積を大きくするにも拘らずボウル部の底面によ
って高さ方向の寸法を制限されることがない。
【0013】
【実施例】以下この発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図1は本発明に係るサイホン式水洗便器の縦
断面図、図2はそのII−II線断面図、図3はそのI
II−III線断面図である。
【0014】サイホン式水洗便器(以下、単に便器と称
する)1は、隔壁2で区画されたボウル部3およびトラ
ップ排水路4を備える。トラップ排水路4は、ボウル部
3の底部に開設した流入口5と、便器1の中央部底面に
開設した流出口6とをほぼ逆U字状に屈曲して連結して
いる。
【0015】トラップ排水路4は流入口5から堰部4a
へ向かって上昇する上昇部4b、堰部4aから下方へ向
かう略々直管形状の下降部4c、この直管形状の下降部
4cを略々水平(便器前部)方向に折り曲げた断面長方
形の角管状横引き部4dから構成し、堰部4aより下流
側の下降部4cと横引き部4dを略々クランク形状に形
成するとともに下降部4cから横引き部4dへ折り曲が
る部分に絞り部4eを形成している。
【0016】この絞り部4eは下降部4cの内径を内径
部の管壁と直交する方向に縮径したものであり、これに
よりサイホンの早期発生と流速の向上を図ることができ
る。なお、この絞り部4eは必ずしも上記位置に設ける
必要はなく、例えば横引き部4dの下端である流出口6
に設けてもよい。
【0017】なお、前記折り曲がる部分の中心線の曲率
半径を大きくすればこの部分におけるエネルギ損失が小
さくなりより好ましいトラップ排水路とすることができ
る。
【0018】かかるトラップ排水路4において、流速の
低下に反比例させて横引き部4dの断面積を下降部4c
の断面積より十分増大させて大きく形成する。この実施
例においては、横引き部4dの断面積を5400mm2
(横引き部の長径:90mm、短径:60mm)とし、
下降部4cの断面積を2800mm2とし、横引き部
の断面積を下降部4cの断面積の略2倍としている。
【0019】なお、この実施例においては横引き部4d
を断面長方形の角管状としたが、これに限るものではな
く楕円形でもよく、要は高さ方向に余り余裕のない横引
き部4dに下降部4cより十分大きな断面を形成できる
ものであればよい。
【0020】また、本実施例にかかる便器1は、ボウル
部3の上端周縁のリム部7に、リム通水路8をボウル部
3の内方へ突出するよう環状に形成し、このリム通水路
8の底面にリム射出孔9を適宜間隔毎にボウル部3に対
して斜めに開設する。また、リム通水路8は後部におい
てリム給水室10に連絡する。
【0021】便器1の後部上方にはロータンク11を設
ける。ロータンク11はタンクの側壁に設けたハンドル
(図示せず)を操作して洗浄水が使用されると自動的に
タンク11に給水し、タンク11に一定の水位まで洗浄
水が溜まると浮玉12の浮力によって自動的に給水を止
めるボールタップ13、ロータンク11の内側で前記ハ
ンドルに連動するレバー(図示せず)と鎖14を介して
連結されたフロートバルブ15、このフロートバルブ1
5によって開閉される排水弁16、この排水弁16の吸
入側に連結したオーバフロー管17を備えた従来既知の
構成のものである。
【0022】本発明に係る便器1は上記した構成である
から、ハンドルが操作されると、フロートバルブ15が
持上げられロータンク11内の洗浄水がリム通水路8の
リム射出孔9からボウル部3へ供給されて、トラップ排
水路4にサイホン作用が発生する。なお、上記構成はサ
イホンジェット式、サイホンボルテックス式、ウオッシ
ュダウン式等の何れのタイプの便器にも適用することが
できる。
【0023】このとき、横引き部4dは下降部4cに比
し十分に大きな断面積を有することから、この横引き部
4d内は洗浄水で満水状態となることはなく、したがっ
て単位時間当り十分大きな通過流量を確保することがで
き、サイホン力を強いものとすることができる。
【0024】上記構成の便器における実験の結果、従来
においては毎分150リットル程度であった排水能力が
毎分200リットル程度と30%以上向上することが確
かめられた。なお、このときの流出口の断面積は380
0mm2である。
【0025】なお、上記実施例においてはロータンクを
用いた場合について説明したが、これに限らずフラッシ
ュバルブ等の給水装置を用いてもよいことは勿論であ
る。
【0026】さらに、当業者であれば、本発明に対する
種々の変更を発明の概念から逸脱することなく容易にな
し得るので、本発明は特許請求の範囲以外によって限定
されるものではない。
【0027】
【発明の効果】本発明の請求項1では、上昇部、下降部
および横引き部を連結してなるトラップ排水路を備えた
サイホン式水洗便器において、トラップ排水路は、横引
き部の断面積が下降部の断面積に比較して、横引き部が
下降部からの洗浄水で満水となることが無い程度に十分
に大きな断面積を有するように構成した従って、横引
き部の断面積を下降部の断面積より大きくすることによ
り、横引き部に単位時間当り大きな流量が供給される。
よって、下記の効果を奏する。
【0028】横引き部の断面積を下降部の断面積に比
し、横引き部内が洗浄水で満水状態となることは程度に
十分に大きな断面積としたので、横引き部内は洗浄水で
満水状態となることはなく、したがって単位時間当り十
分大きな通過流量を確保することができ、サイホン力を
強いものとすることができる。 従って、横引き部の断面
積によって単位時間当りの流量が制限されないので、サ
イホン力を強化でき、低水量化を図りながら便器の排水
能力の向上を図ることができる。
【0029】また、本発明の請求項2に係るサイホン式
水洗便器は、横引き部の横方向の寸法のみを下降部の直
径より大きくしている。よって、上記効果の他に下記の
効果を奏する。
【0030】下降部を従来どおり長く(高く)とること
ができるので、トラップ排水路における大きなサイホン
力を確保することができる。また、横引き部は断面積が
大きくなるにも拘らずボウル部の底面等によって高さ方
向の寸法が制限されないので、ラフ・イン寸法に対する
自由度が上がり、製品設計に余裕を持たせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサイホン式水洗便器の縦断面図
【図2】図1のII−II線断面図
【図3】図1のIII−III線断面図
【符号の説明】
1…サイホン式水洗便器、2…隔壁、2a…下端、3…
ボウル部、4…トラップ排水路、4a…堰部、4b…上
昇部、4c…下降部、4d…横引き部、4e…絞り部、
5…流入口、6…流出口、7…リム部、8…リム通水
路、9…リム射出孔リム、10…リム給水室、11…ロ
ータンク、12…浮玉、13…ボールタップ、14…
鎖、15…フロートバルブ、16…排水弁、17…オー
バフロー管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−130674(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03D 11/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上昇部、下降部および横引き部を連結し
    てなるトラップ排水路を備えたサイホン式水洗便器にお
    いて、前記トラップ排水路は、前記横引き部の断面積が前記下
    降部の断面積に比較して、該横引き部が前記下降部から
    の洗浄水で満水となることが無い程度に十分に大きな断
    面積を有するように構成した、 とを特徴とするサイホン式水洗便器。
  2. 【請求項2】 前記下降部および横引き部の断面は、そ
    れぞれ円形および横長形状であるとともに、前記横引き
    部の短径が前記下降部の直径と略同一であることを特徴
    とする請求項1記載のサイホン式水洗便器。
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