JP3293179B2 - 電子弦楽器 - Google Patents

電子弦楽器

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JP3293179B2
JP3293179B2 JP20056992A JP20056992A JP3293179B2 JP 3293179 B2 JP3293179 B2 JP 3293179B2 JP 20056992 A JP20056992 A JP 20056992A JP 20056992 A JP20056992 A JP 20056992A JP 3293179 B2 JP3293179 B2 JP 3293179B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、あらかじめ記憶され
ているピッキングデータに基づいて自動的に弦楽器演奏
が可能な電子弦楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、弦楽器本体に張設された弦に
対する演奏者による弾奏入力を弾奏入力手段にて検出
し、その検出出力に基づいて音源の発音制御や音源が発
生する楽音の音高制御等を行うギターシンセサイザなど
の電子弦楽器が知られている。これらの従来より知られ
ている電子弦楽器は演奏者による弾奏入力を検出する方
式の相違から、ピッチ抽出型と、トリガー型に大別され
る。ピッチ抽出型では、一般に、各弦の振動を独立に検
出するピックアップセンサ(代表的にはマグネット型の
音響センサ)が使用される。各ピックアップセンサの出
力は、基本周波数成分以外にさまざまな倍音成分が混ざ
った信号になっている。そこで、ピッチ抽出手段によ
り、その信号に含まれる基本周波数を抽出している。ま
た、ピックアップセンサの出力レベルを解析することに
より、弦振動の開始や終了のタイミングを検出してい
る。電子弦楽器内の処理装置(マイクロプロセッサのC
PU)は、基本周波数情報が抽出され、弦振動の開始を
示す条件が成立すると、内部あるいは外部の音源に対
し、抽出した基本周波数情報に対応する音高データを送
り、発音を指示する。さらに処理装置は、新しい基本周
波数情報が抽出されると、音源に対し、発生する音源の
音高を変更するように指示する。さらに、処理装置は弦
振動の終了を示す条件の成立に対応して、その弦を発生
中の音源に対し、消音を指示する。一方、トリガー型の
ギターシンセサイザーでは、一般に、各弦に関連して、
弦の振動開始を感知する弦トリガースイッチあるいは弦
トリガピックアップが設けられるとともに、フィンガー
ボード上に上記各弦に対するフレット操作位置を感知す
るためのフレットスイッチ(例えば、フィンガーボード
上にマトリクス状に配設された多数のオンオフタイプの
フレットスイッチ、あるいは、タブレットによる座標検
出タイプまたは各弦ごとの抵抗値検出タイプのフレット
スイッチ、あるいはフィンガーボード上に導電性の弦を
張って、弦に微小電流を流し、各弦押下位置にフレット
接点を設けたタイプのフレットスイッチ等)が配設され
る。動作において、上記弦トリカ゛ーピックアップを通じて
弦の振動開始が検出されると、処理装置はその弦のフレ
ット操作位置情報(上記フレットスイッチを通じて得ら
れている情報)を読み出し、このフレット位置情報と振
動を開始した弦の情報とから音高データを作成し、内部
あるいは外部の音源に対し、発音を指示する。この結
果、音源からは指示された音高の楽音が発生する。な
お、トリガー型には、弦トリガースイッチ及びフレット
スイッチ等を用いるところから、スイッチング型とも呼
ばれるものと、弦トリガーピックアップを用いるピック
アップ型とがある。しかしながら、このような従来の電
子弦楽器においては、ピッチ抽出型及びトリガー型のい
ずれかのタイプにおいても、演奏者は通常は左手指にて
発音させるべき楽音の音高を定めるために、フィンガー
ボード上にて音高指定操作(フレット又はピッキングス
トローク操作)を行い、一方右手指にて弦に対するピッ
キング操作またはピッキングストローク操作(以下、
「ピッキング操作」という)を行って指定した音高によ
る楽音の発音開始を楽音発生手段に指示している。した
がって、演奏者は両手指による操作を複雑に組合せて演
奏を行わなければならず、右手指のピッキング操作にの
み専念するわけにはいかず、高度な演奏テクニックを要
するという問題点がある。また、弦楽器演奏の場合、前
述したように、左手による音高指定操作のほかに、その
音高指定操作と同時または異なったタイミングで、右手
により弦を正確にかつすばやくピッキング操作しなけれ
ばならないばかりでなく、ピッキングの種類は多数にあ
り、これら多数の種類のピッキング操作を、楽曲の進行
に応じて適宜選択しなければならず、したがって、音高
指定操作の習得ばかりでなく、右手によるピッキング操
作の習得も行わなければならない。
【0003】しかしながら、従来の、ピッキング操作の
習得を主眼とした電子楽器はいまだ開発されていなかっ
た。弦楽器演奏者(特に、初心者)にとっては、多種多
様なピッキング音またはピッキングストローク音(以
下、「ピッキング音」という)を実際に聞きながら、ピ
ッキングの種類やピッキング操作のタイミング、ピッキ
ング操作時におけるアクセント(ピッキング音の強弱)
等を、教師や専門家による指導を受けることなく、いつ
でもどこでも、迅速かつ容易に習得可能とする電子楽器
の出現が望まれる。なお、ピッキングの種類としては、
(1)ダウン・ピッキング、(2)アップ・ピッキング、(3)
オルタネイト・ピッキング、(4)カーター・ファミリー
・ピッキング、(5)アルペジオ・ピッキング、(6)チョッ
パー・ベース・ピッキングなどがある。さらに、弦楽器
演奏に用いられるピッキングデータ(発音すべきピッキ
ング音の発生タイミングなど)を、曲目や曲想に合わせ
て演奏者が自由にプログラムでき、その結果を自動的に
再現することにより、自己のピッキング操作の良否を直
ちに判断可能な電子楽器の出現が望まれている。また、
初心者にとっては、模範演奏者による模範的ピッキング
データを忠実に記録し、このデータに従った自動模範ピ
ッキング音を再現可能な電子楽器の出現が望まれてい
る。
【0004】しかしながら、従来、演奏者が任意にピッ
キングデータをプログラムすることが可能な電子楽器や
実時間で行ったピッキング操作状態に従ったピッキング
データを記録・再生可能な電子楽器は、いまだ開発され
ていなかった。さらにまた、弦学科演奏者(特に、初心
者)にとっては、前述のような、実時間でピッキング操
作を行うことは困難であり、発音すべきピッキング音の
発音タイミングをステップ的に入力(記憶)可能とする
ことが望ましい。しかしながら、従来、発音すべきピッ
キング音の発生タイミングをステップ的に入力可能な電
子楽器は、いまだ開発されていなかった。そこで、最
近、演奏者が弾弦操作を行うことなく、フィンガリング
操作を行うのみで、操作により指定されたフィンガリン
グ位置に対応した音高の楽音を、楽曲の進行に従って順
次発生させるようにした電子弦楽器を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、現在演奏し
ている弦楽器と並んで他の楽器演奏が進行している場合
において、当該他の楽曲の進行と現在演奏している弦楽
器の進行が合わないことがある。しかしながら、従来の
電子楽器の場合、他の楽曲の進行に合わせて、現在演奏
している弦楽器の進行を合わせることができない、とい
った問題点があった。この発明は、このような従来の問
題点に鑑みてなされたものであり、併用して聞いている
他の楽曲の進行やテンポに合わせて、順次発生されるべ
き複数のプラッキング音の発生タイミングを、弦の振動
の大きさを変えることにより、自由に、変更することが
できる電子弦楽器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を解決するために、次のような手段を採用する。す
なわち、請求項1記載の発明は、演奏者によりフィンガ
リング操作されるべき複数のフィンガリング領域上にそ
れぞれ張設された弦と、前記複数の弦上のいずれかの位
置が演奏者によりフィンガリング操作されると、それに
対応して、フィンガリング操作された弦ごとに、前記フ
ィンガリングされた位置に対応した音高データを出力す
る音高データ出力手段と、演奏者による弾弦操作の有無
にかかわらず、前記各弦ごとに、順次発生されるべき一
連のプラッキング音の発生タイミングを示すタイミング
データを自動的に順次出力するタイミングデータ出力手
段と、前記各弦上のいずれかの位置が演奏者によりフィ
ンガリング操作されると、前記タイミングデータ出力手
段から順次自動的に出力される前記各弦ごとの前記タイ
ミングデータで示されるタイミングで、前記フィンガリ
ング操作されている各位置に対応する音高をもつプラッ
キング音を、順次発生するように指示する指示手段と、
張設されている弦の振動の大きさを検出する弦振動検出
手段と、前記弦振動検出手段により検出された弦の振動
の大きさに応じて、前記指示手段の指示により順次発生
されるべき複数のプラッキング音の発生タイミングを変
更する発生タイミング変更手段とを備えている。
【0007】
【作用】この発明は、次のような作用を行う。すなわ
ち、請求項1記載の発明によれば、演奏者によりフィン
ガリング操作されるべき複数のフィンガリング領域上に
それぞれ張設された弦上のいずれかの位置が演奏者によ
りフィンガリング操作されると、それに対応して、フィ
ンガリング操作された弦ごとに、前記フィンガリングさ
れた位置に対応した音高データが音高データ出力手段か
ら出力される。このため、演奏者による弾弦操作の有無
にかかわらず、前記各弦ごとに、順次発生されるべき一
連のプラッキング音の発生タイミングを示すタイミング
データがタイミングデータ出力手段から自動的に順次出
力される。したがって、前記各弦上のいずれかの位置が
演奏者によりフィンガリング操作されると、前記タイミ
ングデータ出力手段から順次自動的に出力される前記各
弦ごとの前記タイミングデータで示されるタイミング
で、前記フィンガリング操作されている各位置に対応す
る音高をもつプラッキング音が、指示手段の指示に従っ
て順次発生されることとなる。一方、張設されている弦
の振動の大きさが弦振動検出手段により検出されると、
前記弦振動検出手段により検出された弦の振動の大きさ
に応じて、前記指示手段の指示により順次発生されるべ
き複数のプラッキング音の発生タイミングが発生タイミ
ング変更手段により変更されることとなる。 したがっ
て、併用して聞いている他の楽曲の進行やテンポに合わ
せて、順次発生されるべき複数のプラッキング音の発生
タイミングを、弦の振動の大きさを変えることにより、
自由に、変更することができる。
【0008】
【実施例】以下、この発明を電子弦楽器に適用した場合
の一実施例につき図面を参照して詳述する。図1はこの
発明による電子弦楽器の全体平面図を示す。弦楽器本体
Gはフィンガーボード2を有するネック1と胴部3とか
らなっている。フィンガーボード2には弦演奏時に、指
先を所望のフレット位置に案内するとともに、弾弦操作
(ピッキング)される6本の弦4……が張られている。
【0009】弦4……の一端は、フィンガーボード2の
ヘッド5に設けたペッグ6に調節可能に支持されてい
る。弦4……の他端はフィンガーボード2と接続する胴
部3の上面部分に設けられたブリッジ7に固定されてい
る。フィンガーボード2上には多数のフレット9……が
所定の間隔をもって突設されている。各フレット9……
の間で、かつ、上記各フレット弦4と対応したフィンガ
ーボード2の内部には音高指定スイッチPSWが合計1
32(各フレット9の間の個数)×6(弦4の個数)個
埋設されている。
【0010】弦4……の胴部3側の一端には後述するト
リガピックアップTPUが合計6個結合されている。
【0011】胴部3には、他にモードスイッチ13、パ
ワースイッチ14、テンポボリューム15、カードセッ
ト部16及びオートピッキングスタート/ストップスイ
ッチOSWが設けられている。
【0012】モードスイッチ13は、電子弦楽器の演奏
モードを、記録モードR、ノーマルモードN、第1オー
トピッキング演奏モードOP1、第2オートピッキング
演奏モードOP2にそれぞれ切り換えるときに使用され
る。
【0013】記録モードRはピッキング操作により演奏
されたピッキングデータを後述するROM/RAMカー
ドに記録するときに使用されるモードである。ノーマル
モードNは通常の演奏モードであり、左手でフレット操
作により音高指定操作を行い、右手で弦4をピッキング
することにより所望の演奏を行うときに使用されるモー
ドである。第1〜第2オートピッキング演奏モードOP
1〜OP2は後述するように、予めROM/RAMカード
に記録されたピッキングデータに基づいて自動演奏させ
たり、演奏者がリアルタイム入力あるいはステップ入力
によってROM/RAMカードに記録したピッキングデ
ータに基づいて自動演奏させるときに使用されるモード
である。
【0014】パワースイッチ14は弦楽器本体Gへの電
源投入用のスイッチである。カードセット部16は、ピ
ッキングデータを予め記録しているROM/RAMカー
ド17や演奏者により入力されたピッキングデータをリ
アルタイムまたはステップ入力で記録し、それを読み出
しするROM/RAMカード17がセットされる部分で
ある。
【0015】全体回路構成 図2は、この発明に係る電子弦楽器の全体ブロック回路
構成を示し、図1と同一参照符号を付したものは同一機
能を有するものである。入力部31は、音高指定信号F
c及び後述するステップ入力記録時において、発音タイ
ミング指定信号を出力する音高指定手段である音高指定
スイッチPSW……と、楽音プラッキング音トリガ信号
Tsを出力する弾奏入力手段である6個のトリガピック
アップTPU……とよりなる。ノーマルモードN時には
入力部31より出力された音高指定信号Fcと楽音トリ
ガ信号Tsとから演奏情報が構成される。この演奏情報
のうち、楽音トリガ信号Tsに基づくデータは、記録モ
ードR時には録音制御部32の書込み制御によって、ピ
ッキングデータ記憶手段であるROM/RAMカード部
33内のROM/RAMカード17に、後述するような
ピッキングデータ(弦コード、ピッキング力、ピッキン
グ時刻)の形で書き込まれる。この場合、録音制御部3
2からROM/RAMカード部33には書込アドレスデ
ータが送出される。
【0016】ノーマルモードN時には、入力部31から
出力された演奏情報は、キーコード発生回路36を通じ
て、対応するキーコードに変換される。このキーコード
は、自動発音制御手段として機能するCPU37によっ
て、音源回路41、アンプ42及びスピーカ43から成
る楽音発生手段としての音源回路ブロック38に送られ
て、この音源回路ブロック38で、対応する楽音が生成
されたあと、放音される。また第1〜第2オートピッキ
ング演奏モードOP1〜OP2時において、ROM/RA
Mカードブロック33のROM/RAMカード17より
読み出されたピッキングデータはCPU37によって音
源回路ブロック38に送られて、楽音がアンプ42、ス
ピーカ43を経て生成放音される。
【0017】入力部31の構成 図3は、入力部31の具体的な構成を示す。上記入力部
31はトリガピックアップTPU……と音高指定スイッ
チPSW……からなる。各弦に独立して設けられたトリ
ガピックアップTPUは、ピッキングによる弦4の振動
を電磁石100の磁界変化によってピックアップするも
のであり、そのピックアップ信号は、アンプ101と比
較アンプ102から成る弦トリガ検出回路103を経て
夫々RSA型のフリップフロップF1〜F6にセット
(S)信号として入力される。このフリップフロップF
1〜F6のQ出力は、楽音トリガ信号TsとしてCPU
37に出力される。各フリップフロップF1〜F6のQ
出力は、オアゲートO1を介してタイマ回路39に対
し、このタイマ回路39を駆動開始するための駆動開始
信号として与えられる。タイマ回路39のタイムカウン
ト後のタイムアップ信号は各フリップフロップF1〜F
6にリセット(R)信号として入力される。したがつ
て、各フリップフロップF1〜F6に対するトリガピッ
クアップTPUからのトリガ信号の取入れは、タイマ時
間ごとにサンプリングされることとなる。これは、弦4
に対する1回のピッキング操作時に、トリガピックアッ
プTPUが複数回に亘って不要に、楽音トリガ信号Ts
を出力するのを防止するためである。すなわち、チャタ
リングを防止するためである。したがって、タイマ回路
39のタイマカウント中に、すぐ続いて同じトリガピッ
クアップTPUのトリガ信号が各フリップフロップF1
〜F6に対し与えられ、その結果、タイマ回路39に駆
動開始信号が与えられていても、タイマ回路39はその
ままカウントを続けられる。そのため、タイマ回路39
のタイムカウント中に、各フリップフロップF1〜F6
に入力されたトリガ信号は、今回トリガ信号と同時入力
信号であり、無効なトリガ信号として処理される。タイ
マ回路39のタイマカウント完了後に、同じトリガピッ
クアップTPUから入力されたトリガ信号は、有効な楽
音トリガ信号Tsとして処理される。このようにして、
1回のピッキング操作を行ったとき、最初の1個のトリ
ガ信号が有効な楽音トリガ信号としてCPU37に対し
入力されることが保障されることとなる。
【0018】また、前述したように、各弦4ごとに設け
られているトリガピックアップTPUから出力されたピ
ックアップ信号の大きさは、弦トリガ検出回路103で
それぞれ検出されるが、この検出されたピックアップ信
号の大きさは、図示しないA/D変換回路でデジタルピ
ックアップ信号に変換された後、CPU37に入力され
る。CPU37に入力されたデジタルピックアップ信号
は、第1〜第3オートピッキング演奏モードにおいて、
演奏中の自動演奏のテンポを変更させるためのテンポ情
報として、図5に示すように、ラッチ回路52に入力さ
れる。
【0019】一方、ノーマルモードN設定時には、上記
各音高指定スイッチPSWの各音信号は、CPU37に
よって制御されるキースキャン回路40からのキーサン
プリング信号によって、音高指定信号Fcとして検出さ
れる。この音高指定信号Fcはフレットコードとしてキ
ースキャン回路40より出力される。このフレットコー
ドは、図4に示すように5ビットのデジタルデータで表
現される。このフレットコードは、開放弦フレット位置
から第22フレット位置までの各フレット位置を、デジ
タル表現するために、「0000」(開放弦フレット位
置を示す)から「10110」(第22フレット位置を
示す)までの値をとる。
【0020】楽音の生成放音を行う部分の構成 楽音の生成放音部は、音源回路ブロック38から構成さ
れている。この音源回路ブロック38は、図3に示すよ
うに、キーコードあるいは、ROM/RAMカード部3
3から読み出したピッキングデータに従って対応する楽
音信号を生成する音源回路41と、この音源回路41か
ら出力された楽音信号を増幅放音するアンプ42及びス
ピーカ43とからなる。ノーマルモードN設定時には、
上記入力部31からの楽音トリガ信号Tsとフレットコ
ードを示す音高指定信号Fcとは、キーコード発生回路
36に入力される。このキーコード発生回路36にて、
フレットコードは、楽音トリガ信号Tsの入力タイミン
グごとに、対応するキーコードに変換される。このキー
コードは、CPU37によって音源回路ブロック38の
音源回路41に送られる。この音源回路41により、対
応する楽音信号が生成される。この楽音信号は、アンプ
42を介してスピーカ43より放音出力される。
【0021】上記胴部2のモード選択手段であるモード
スイッチ13の操作状態はCPU37で検出され、この
検出結果は、第1〜第2オートピッキング演奏モードO
P1〜OP2におけるピッキングデータの自動発音に対す
る制御情報として、CPU37より出力される。ROM
/RAMカード部33は、図2に示すようにピッキング
データを予め記憶している部分とピッキングデータをリ
アルタイム入力あるいはステップ入力で記憶可能な部分
とからなるROM/RAMカード17と、このROM/
RAMカード17からピッキングデータを読み出し制御
するアドレス制御回路46と、ライトバッファメモリ4
4及びリードバッファメモリ47などから構成される。
このROM/RAMカード17は、記録モードR、第1
〜第2オートピッキング演奏モードOP1〜OP2のとき
に使用される。
【0022】楽音トリガ信号Tsの構成 アルペジオピッキング時 図5は楽音トリガ信号Ts・トリガ側LED部35の具
体的構成を示す。ROM/RAMカード部33から読み
出されたピッキングデータの中の弦ナンバデータである
弦コードは、ラッチ52に一旦、ラッチされた後、6本
の弦4に対応する3ビットデータにデコードされる。弦
4に対するアルペジオピッキングの各ビットデータは、
夫々オアゲートO2〜O7を介して順次X1〜X2端子か
ら図3のX1〜X2端子(フリップフロップF1〜F6の
Q出力端)に加えられて、楽音トリガ信号TsとしてC
PU37を経て音源回路41に対して送出される。ま
た、その各ビットデータは上記トリガLED10……に
対応する弦4の所定部分が点灯される。アルペジオ状態
を示す弦コードが読み出された場合は、このような構成
によるラインを通じて音源回路ブロック38よりピッキ
ング音がアルペジオ音として順次放音されると共に対応
するトリガLED10……に対応する弦4の所定部分が
アルペジオを示す順序で点灯される。
【0023】ダウンピッキング時 また、ROM/RAMカード部33から読み出されたピ
ッキングデータが、ダウンピッキングデータの場合、そ
のピッキングデータは、ラッチ52からアンドゲートA
10,A11及びオアゲートO9〜O14を介してアン
ドゲートA10,A11、オアゲートO8、D型のフリ
ップフロップF8〜F13の間に閉ループ状の6段の循
環式のカウンタが形成される。各フリップフロップF8
〜F13のQ出力は、上記アンドゲートA12〜A1
7、オアゲートO2〜O7を介して図4のX1〜X2端子
に加えられて、楽音トリガ信号Tsとして音源回路41
に送出されると共にトリガLED10……に順次与えら
れる。
【0024】オルタネイトピッキング時 上記ピッキングデータがダウンとアップとが交互に繰り
返すオルタネイトピッキングデータの場合、ピッキング
データはラッチ52からオアゲートO9〜O14を介し
てアンドゲートA12〜A17及びアンドゲートA18
〜A25に開成信号として与えられる。これによって、
アンドゲートA18、D型のフリップフロップF14〜
F19、アンドゲートA19、オアゲートO8、上記フ
リップフロップF8〜F13の間に閉ループ状の12段
の循環敷のカウンタが形成される。各フリップフロップ
F8〜F13のQ出力は、上記アンドゲートA12〜A
17、オアゲートO2〜O7を介して図4のX1〜X6
子に楽音トリガ信号Tsとして加えられると共に、トリ
ガLED10……に与えられる。したがって、最初にダ
ウン方向のピッキングの発音と点灯指示がなされる。一
方、フリップフロップF14〜F19のQ出力は、上記
アンドゲートA20〜A25、オアゲートO2〜O7を
介して図4のX1〜X6端子及びトリガLED12……に
与えられる。したがって、アップ方向のピッキングの発
音と指示がなされる結果、このダウン方向とアップ方向
の発音と指示が交互に繰り返されることとなるので、オ
ルタネイトピッキング演奏の発音と点灯指示がなされる
こととなる。
【0025】一方、各弦4ごとの設けられているトリガ
ピックアップTUPから出力されたピックアップ信号の
大きさは、弦トリガ検出回路103でそれぞれ検出され
るが、この検出されたピックアップ信号の大きさに基づ
いてCPU37は、当該ピックアップ信号の大きさに対
応したテンポ情報を、一旦、ラッチ52にセットした
後、分周回路53に与える。したがって、この分周回路
53により、CPU37からのマスタクロック信号の分
周化が決定される。この分周されたクロック信号は上記
D型フリップフロップF8〜F19のシフトクロック信
号として出力される。このため、このシフトクロック信
号の送出タイミングに応じたテンポで上記ピッキングデ
ータの読み出しと、各トリガLED10……に対応する
弦4の所定部分が順次点灯表示される。この結果、オー
トピッキング演奏の速度は弦4に対する弾弦操作の大き
さに従いテンポの緩急に応じたものとなる。
【0026】アップピッキング時 アップピッキングの場合のピッキング音の自動発音と表
示の具体的構成については、本実施例では指示されてい
ないが、フリップフロップF14〜F19をフリップフ
ロップF8〜F13と全く同じ構成で向きが逆のものと
すればよい。この場合、オルタネイトピッキングの場合
は、フリップフロップF14〜F19とフリップフロッ
プF8〜F13とを1つの閉ループとすればよい。
【0027】録音制御部32の構成 図6は録音制御部32の具体的構成を示す。上記入力部
31から送出された各弦ごとのトリガ信号Tsは、各弦
ごとに設けた一致回路54……に与えられるとともに、
各ラッチ55……にラッチされた後、一致回路54……
に与えられる。各一致回路54……は、入力部31から
送出された今回のピッキングデータの内容、すなわち、
トリガ信号Tsと、ラッチ55……から送出された前回
のピッキングデータの内容、すなわち、トリガ信号Ts
の内容が一致しているか否かを比較判別する。その判別
の結果、それらの内容に何等かの変化もなく、従って、
互いに一致している間は、一致回路54……は、一致信
号(ハイレベル信号)を、インバータI17〜I12に
より反転して出力する。他方、前回のピッキングデータ
の内容に対し、今回の内容が異なった場合、例えば、新
たな弦4をピッキング操作した場合、各一致回路54…
…は、不一致信号(ロウレベル信号)をインバータI7
〜I12により反転して出力する。その結果、その反転
出力信号は、ラッチ55……にラッチ信号として与えら
れるとともに、リード/ライト制御回路56に取り込み
信号として与えられる。この取り込み信号により、今回
のピッキングデータの内容を示す上記トリガ信号Tsが
リード/ライト制御回路56に取り入れられることとな
る。
【0028】前回のピッキングデータの内容が変化した
時点から、今回のピッキングデータの内容が変化する時
点までの間の時間間隔(t)は、時計回路57でカウン
トされる。このカウントされた値は、発音タイミングの
間隔つまりピッキング時刻を示すデータとして、リード
/ライト制御回路56に取り入れられる。したがって、
音長だけでなく休符長のデータも取れ入れられる。上記
のようなピッキングデータは、書込情報発生回路58に
与えられる。この書込情報発生回路58に与えられたピ
ッキングデータは、ROM/RAMカード部33内のR
OM/RAMカード17に、所定の順序で書き込まれ
る。このピッキングデータは、第1または第2オートピ
ッキング演奏モードOP1,OP2設定の際、ピッキング
音自動発生用に使用される。これら各ピッキングデータ
は、ROM/RAMカード部33に送出され、そして、
ROM/RAMカード17に、所定の順序で書込まれ
る。この場合、リード/ライト制御回路56からROM
/RAMカード部33のアドレス制御部46には書込ア
ドレスデータが与えられる構成となっている。
【0029】動作 以下、上記構成の実施例に係る電子弦楽器における動作
についてCPU37の処理動作を中心に述べる。図7
は、上記電子弦楽器において、モードスイッチ13によ
り、如何なるモードが選択設定されているかを、CPU
が判断処理する際のフローチャート図である。このフロ
ーはCPU37の処理のメインルーチン(図示しない)
に対してタイマインタラプトするか、所定のタイミング
により繰り返し動作するかによってスタートする。モー
ド処理開始がスタートするとモードスイッチ13によっ
て選択設定されているモードが何であるかをチェック処
理装置(ステップM−1)、ノーマルモードNのとき
は、ノーマル演奏処理を行い(ステップM−2)、オー
トピッキング書き込みモードのときは、ピッキングデー
タの書込み処理を行い(ステップM−3)、オートピッ
キング演奏モードのときは、続いてどのようなオートピ
ッキング演奏モードが設定されているか否かをチェック
する(ステップM−4)。そして、第1オートピッキン
グ演奏モードOP1が選択されているときは第1オート
ピッキング演奏を行い(ステップM−5)、第2オート
ピッキング演奏モードOP2が選択されているときは第
2オートピッキング演奏を行い(ステップM−6)、そ
れぞれの処理の後このフローを終了する。
【0030】A.ノーマルモード演奏処理動作 上述したように、モードスイッチ13がノーマルモード
Nに選択されている場合は、通常の演奏がなされる場合
であり、音高指定手段である音高指定スイッチPSWに
対する演奏者の音高指定操作により所定の音高が指定さ
れ、その指定された音高の楽音の発音開始が、弦4に対
する演奏者のピッキングに対してトリガピックアップT
PUによりピックアップされたトリガ信号によって音源
回路ブロック38に指示される。そのため、音源回路ブ
ロック38より所定音高の楽音が放音される。
【0031】B.書込み処理動作 モードスイッチ13が記録モードRに選択設定されてい
る場合は、ROM/RAMカード17のRAMカードに
所定のピッキングデータを書き込みを行う場合であり、
この書き込み処理は、実際の演奏(ピッキング)に基づ
いて、そのピッキングデータ(発音タイミング及びピッ
キング力)をリアルタイムで記録する処理である。
【0032】まず、図8のTAB楽譜に示すようなダウ
ンピッキングによる演奏を所定のピッキングタイミン
グ、所定のピッキング力(アクセント>)で実際に演奏
してリアルタイムで記録する場合について述べる。図1
0は、CPU37の処理動作を示すフローチャートであ
り、このフローは、メインルーチン(図示しない)に対
して、タイマインタラプトするか、または、所定のタイ
ミングで繰り返し動作してスタートするものである。
【0033】図10において、書き込み開始後、CPU
37の発音タイミング(時刻)をカウントするためのタ
イマをクリアし(ステップS−1)、次に弦4に対する
ピッキングの有無をチェックして(ステップS−2)、
NOのときはピッキングが有りとチェックされるまでこ
のステップS−2を繰り返す。YESのときは、ピッキ
ングされた弦ナンバ(第1弦〜第6弦のいずれかの弦番
号)及びそのピッキング力(ピッキングの強さ)を検出
する(ステップS−3)。更に、ピッキングのタイミン
グ(時刻)のデータを得るためにその時点でのタイマの
時刻をラッチし(ステップS−4)、続いてROM/R
AMカード17のアドレスを+1だけ歩進して、弦ナン
バ、ピッキング力及びピッキングのタイミングの各デー
タをRAMカードに記憶する(ステップS−5)。
【0034】続いて、書き込みを終了させるエンドスイ
ッチ(図示しない)がオンされたか否かをチェックし
(ステップS−6)、NOのときは書き込み開始に戻り
ステップS−1以降の処理を繰り返すが、YESのとき
はエンドフラグに1を立てて、書き込み動作が終了した
ことを表した後(ステップS−7)、このフローを終了
する。
【0035】このように、このフローは、演奏者が実際
に任意のタイミングでピッキング操作した場合に得られ
るピッキングデータを、リアルタイムでROM/RAM
カード17のRAMカードに記憶する処理を行うもので
あり、図8に示す4/4拍子のTAB楽譜に示したよう
なダウンピッキングの演奏が、図9に示すような、タイ
ミング(時刻)(t1〜t6)とピッキング力(最強〜
弱)で、順次各弦4(第1弦〜第6弦)になされた場合
は、図10に示すような内容のピッキングデータがRO
M/RAMカード17のRAMカードにおける各メモリ
アドレス(1〜6)のそれぞれにメモリされるのであ
る。すなわち、図8の第1小節目の最初のピッキング
で、ピッキング時刻t1〜t6に夫々対応して、ピッキン
グ力がそれぞれ(最強、中、中、中、中、弱)の強さ
で、第6弦から順に第1弦までがダウンピッキングされ
た場合は、そのダウンピッキング操作により得られたピ
ッキングデータが上記RAMカードのメモリアドレス1
〜6にそれぞれメモリされ、このメモリアドレス1〜6
にメモリされたピッキングデータが上記第1拍目のダウ
ンピッキングのデータとしてワンセットでメモリされた
ことになる。図8における次の第2拍めでは、ピッキン
グにアクセント>がつけられており、図9に示すように
ピッキング時刻t7〜t12に対応して、第6弦から順に
第1弦まで最強のピッキング力でダウンピッキング演奏
がなされると、同様に図10に示すような内容のピッキ
ングデータが上記RAMカードの対応するメモリアドレ
ス7〜17に書き込まれる。
【0036】なお、この書き込み処理においては、弦ナ
ンバ(第1弦〜第6弦)は、図11に示すように3bit
・8段階の弦コードのデータとしてメモリされ、ピッキ
ング力も図11に示すように3bit3段階のデータとし
てメモリされるが、これらのデータのビット数はRAM
カードのメモリ容量に合わせて任意に設定することがで
きる。
【0037】C.第1オートピッキング演奏処理動作 モードスイッチ13が第1オートピッキング演奏モード
OP1に選択設定されている場合は、ROM/RAMカ
ード17に予め記憶されているピッキングデータ(所定
のピッキングタイミング、所定のピッキング力)に基づ
いて自動ピッキング演奏を行う場合であり、この実施例
では所定のフレット位置をフレット操作していない限
り、開放弦の操作状態でピッキング操作された場合と同
様な開放弦音高の楽音が上記ピッキングデータに従った
発音タイミングで自動的に音源回路ブロック38より放
音されるとともに、上記ピッキングデータに従った点灯
タイミングで、各弦4……の所定の部位が第6弦から第
1弦の順で自動的に発光表示されることとなる。そし
て、演奏者はこのオートピッキング演奏の発音タイミン
グで発音される自動ピッキング音を聞くとともに、後述
するような弦4の発光表示態様を目で見ることにより、
迅速、かつ、容易に、ピッキングの種類やピッキングの
順序等を学習することができる。
【0038】以下、この第1オートピッキング演奏モー
ドOP1の動作について、ピッキングの種類に分けて更
に説明する。 a.オルタネイトピッキング いま、モードスイッチ13をノーマルモードNから第1
オートピッキング演奏モードOP1にする。すると、ア
ドレス制御部46の読出アドレスはCPU37によって
「0」にリセットされる。そのあと、オートピッキング
スタートスイッチOSWをオン操作すると、ROM/R
AMカード17の先頭番地のピッキングデータは、トリ
ガ側LED部35のラッチ52にセットされる。この場
合、ROM/RAMカード17の先頭番地のピッキング
データがオルタネイトピッキングであったとすると、図
5のアンドゲートA12〜A25開成されることにな
る。これにより、フリップフロップF8〜F19の間に
閉ループが形成されて12段の循環式カウンタが構成さ
れることとなる。したがって、「1」信号は、このフリ
ップフロップF8〜F19間を、分周回路53から送出
されている弾弦操作の大きさに応じたテンポデータに応
じた分周クロック信号の周期でシフトされていることに
なる。
【0039】この「1」信号がフリップフロップF8か
ら、フリップフロップF13に向かって順次シフトされ
る間は、アンドゲートA12〜A17を介して各オアゲ
ートO2〜O7の順に順次入力されるため、これらオア
ゲートO2〜O7から順次「1」信号が出力されること
となる。そのため、図5に示すように、各フリップフロ
ップF1〜F6の出力ライン及び各トリガLED121
〜126に順次「1」信号が与えられる。そのため、こ
れらフリップフロップF1〜F6の出力ラインに与えら
れた「1」信号が楽音トリガ信号ととして、キーコード
発生回路36を通じて、音源回路41に送られるので、
前記各楽音トリガ信号Tsに応答して、第6弦から第1
弦に向かって、順次、対応した楽音が発音されることと
なる。これら楽音により、ダウン方向のピッキング音が
奏されることとなる。これと同時に、各トリガLED1
6〜101に「1」信号が与えられるため、各トリガL
ED106〜101は第6弦から第1弦に向かって順次点
灯されることとなる。この点灯表示により、ダウン方向
のピッキングが視認表示されることとなる。逆に、この
「1」信号がフリップフロップF14からフリップフロ
ップF19に向かってシフトされる間は、アンドゲート
A25〜A20を介して、各オアゲートO7〜O2の順
に順次入力されるため、これらオアゲートO7〜O2か
ら順次「1」信号が送出はされることとなるため、前述
の場合と同様、各フリップフロップF1〜F6の出力ラ
インおよび各トリガLED121〜126に順次「1」信
号が与えられる。そのため、前述のダウン方向のピッキ
ング音とは逆に、第1弦から第6弦に向かって、順次、
発音されるアップ方向のピッキング音が奏されることと
なる。これと同時に、各トリガLED101〜106
「1」信号が与えられるため、トリガLED101〜1
6は、第1弦から第6弦に向かって順次点灯されるこ
ととなる。その結果、前記各フリップフロップF8〜F
19により、オルタネイトピッキングのピッキング音の
発音状態および表示状態を実現することができる。
【0040】b.ダウンピッキング ピッキングデータが、ダウンピッキングデータであると
きは、このダウンピッキングデータがROM/RAMカ
ード17から読み出されて、ラッチ52にセットされる
と、今度はアンドゲートA10〜A17が開成されるこ
とになる。これにより、フリップフロップF8〜F13
の間に閉ループが形成されて6段の循環式カウンタが構
成される。したがって、「1」信号がこのフリップフロ
ップF8からフリップフロップF18の間を、弾弦操作
の大きさに応じた速度で順次シフトされていくことにな
る。その結果、上述したように各フリップフロップF6
〜F1の出力ラインに、「1」信号が順次与えられるの
で、その順序、すなわち、第6弦から第1弦に向かっ
て、順次ピッキング音が発音されることとなる。そのた
め、この発音状態により、ダウン方向のみのピッキング
音が奏されることとなる。これと同時に、トリガLED
106〜101が第6弦から第1弦に向かって順次点灯さ
れるので、この点灯表示状態データにより、ダウン方向
のみのピッキングが視認表示されることとなる。
【0041】このようにして、実際に、弦4をピッキン
グすることを要することなく、自動的に、所望のピッキ
ングデータに従ってピッキング音を発生することができ
るとともに、ピッキング音を耳で確認しながら、各トリ
ガLED10……の点灯していく方向や順序等を見るこ
とにより、各種のピッキング操作を円滑かつ確実に学習
することができる。また、自動演奏中に弾弦操作の大き
さを変更することによって、ピッキングデータの読み出
しテンポ、つまり再生・演奏のテンポを任意に可変設定
できる。なお、アップピッキングの場合も上述したオル
タネイトピッキングにおけるアップ方向のピッキングの
場合と同様な処理動作がなされることになるので説明は
割愛する。
【0042】D.第2オートピッキング演奏処理動作 モードスイッチ13が第2オートピッキング演奏モード
OP2に選択設定されている場合は、リアルタイム入力
処理動作によって書き込まれたピッキングデータを再生
・演奏させるモードである。図12は、前述したように
この実施例の電子弦楽器において、図8に示す楽譜のピ
ッキングタイミングに従ってリアルタイム入力で書き込
み処理したピッキングデータを、ROM/RAMカード
17から読み出して自動演奏する際の処理動作のフロー
チャート図である。このフローはCPU37のメインル
ーチン(図示しない)に対してタイマインタラプトまた
は所定タイミングでの繰り返し動作にてスタートする。
演奏開始後、CPU37内のタイマをクリアし(ステッ
プS−8)、ROM/RAMカード17のピッキングデ
ータを記憶したメモリのアドレスを+1だけ歩進して、
この場合、図11のメモリアドレス1のメモリされたピ
ッキングされるべき弦ナンバと、ピッキングタイミング
及びピッキング力の各データをROM/RAMカード1
7より読み出す(ステップS−9)。次に、読み出すべ
きデータがなくなったか否かをチェックし(ステップS
−10)、YESのときはピッキング音の自動発音処理
は終了したとみて、このフローを終了する。
【0043】NOのときは、弦4に対する弾弦操作があ
ったか否かを判別し(ステップ11)、YESならば、
弦4に対する弾弦操作の大きさに応じて、タイマのカウ
ント値を変更(増加)する(ステップ12)。あるいは
弦4に対する弾弦操作の大きさに応じて、マスタークロ
ック信号の発振周期を速くする。次のステップ13で、
タイマのカウント値がピッキングデータの読み出し時
刻、すなわち楽音を発生させるべき時刻t1に到達した
か否かを判別する。一方、ステップ11において、弦4
に対する弾弦操作がなかったと判断された場合は、タイ
マのカウント値を変更(増加)する、あるいはマスター
クロック信号の発振周期を速くすることなく、次のステ
ップ13に進む。このステップ13において、タイマの
カウント値がピッキングデータの読み出し時刻t1に到
達するまで繰り返す。このステップ13において、タイ
マのカウント値がピッキングデータの読み出し時刻t1
に到達したならば、次のステップ14において、読み出
されたピッキングデータ、すなわち、図11に示すよう
な、メモリアドレス1に対応する弦ナンバ(101)及
びピッキング力(111)の各データに従う楽音を、ピ
ッキング時刻t1において発音させるために、音源回路
41に発音開始の制御信号を奏する(ステップS−1
4)。そして、ステップS−8に戻り、以下同様に、今
度はメモリアドレス2にメモリされたピッキングデータ
を読み出してピッキングデータ時刻t2においてピッキ
ング音を発生させるための処理を実行し、このような処
理を全てのアドレスについて行い、読み出すべきデータ
が無くなるとこのフローを終了する。この場合、このよ
うな第2オートピッキング演奏モードOP2によるオー
トピッキングの演奏に合わせて、演奏者が左手でフレッ
トスイッチPSWを所定の順序で押圧操作して音高指定
あるいはコード指定をすれば、その押圧操作したフレッ
トスイッチPSWに対応した音高の楽音あるいはコード
を、自動的に読み出されているピッキングデータに従っ
たタイミングで発音させることができ、メロディを伴っ
た楽曲の演奏やコード演奏が行える。したがって、演奏
者は、右手によるピッキング操作に気を使うことなく、
左手によるフレット操作に全神経を集中させることがで
きるので、正確にメロディ演奏等を行うことができる。
また、上記実施例では、ダウンピッキング操作における
オートピッキング演奏を行う場合について述べたが、ピ
ッキングの種類はこの場合に限られず、アップピッキン
グ、オルタネイトピッキングあるいはアルペジオピッキ
ング等の場合も同様である。
【0044】このように、弾弦操作の大きさを変更する
ことにより、オートピッキングデータのテンポを任意に
可変設定すれば、リアルタイム入力によって記録した際
の入力タイミングとは異なるタイミングでピッキング音
の再生演奏が可能である。
【0045】なお、上記実施例では、ピッキングデータ
記憶手段として、ROM/RAMカード17を用いてい
るが、このほか、内蔵式のROMやRAM、磁気テー
プ、磁気ディスク、光ディスク等でもよい。また、ピッ
キングデータには、上述の場合のほかに、アルペジオデ
ータやチョッーパー・ベース・ピッキング等の各種のピ
ッキングデータを含めてもよい。
【0046】さらに、この発明は電子弦楽器のほか電子
鍵盤楽器等他の電子楽器にも適用してもよく、上記実施
例に何ら限定されるものではなく、このようなことは他
の手段、名称についても同様である。
【0047】更にまた、音高指定手段としては、この実
施例のようなスイッチング方式の音高指定スイッチPS
Wのほかに、抵抗値検出方式のもの(例えば、米国特
許.4,235,151)、電流が供給されている導電性弦と導
電性のフレット片との接触による方式(例えば、米国特
許.4,658,690)、超音波信号を各弦に伝播させ、その
超音波信号の送信からその反射波信号の受信までの所要
時間に基づいて、フレット位置を検出する方式(例え
ば、特開昭62−99790号)などでもよい。さら
に、弾奏入力検出手段としては、この実施例のようなト
リガピックアップTPUのほかに、ホール素子と磁石と
を用いる方式(前述の米国特許.4,658,690)、タッチ
スイッチ方式(例えば、米国特許.4,336,734、4,339,97
9、4,248,128、40,078,464)、レーザー光線を遮光する方
式などでもよい。
【0048】また、上記実施例では、トリガ検出型の電
子弦楽器であるが、この発明は、弦ピッキング操作時に
発生される弦振動基本周期(ピッチ)に基づいて、対応
する音高を決定する、いわゆるピッチ抽出型の電子弦楽
器にも適用可能である。この場合においては、ピッキン
グデータに、ピッキングタイミングまたはピッキング力
データのほかに、前記ピッチデータまたはそのピッチデ
ータに再生することによって、ピッキング操作だけでな
く、音高指定操作も行うことなく、所定の音高でピッキ
ングデータに従ってピッキング音による自動演奏を行う
とができる。
【0049】
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、演奏者に
よりフィンガリング操作されるべき複数のフィンガリン
グ領域上にそれぞれ張設された弦上のいずれかの位置が
演奏者によりフィンガリング操作されると、それに対応
して、フィンガリング操作された弦ごとに、前記フィン
ガリングされた位置に対応した音高データが音高データ
出力手段から出力される。このため、演奏者による弾弦
操作の有無にかかわらず、前記各弦ごとに、順次発生さ
れるべき一連のプラッキング音の発生タイミングを示す
タイミングデータがタイミングデータ出力手段から自動
的に順次出力される。したがって、前記各弦上のいずれ
かの位置が演奏者によりフィンガリング操作されると、
前記タイミングデータ出力手段から順次自動的に出力さ
れる前記各弦ごとの前記タイミングデータで示されるタ
イミングで、前記フィンガリング操作されている各位置
に対応する音高をもつプラッキング音が、指示手段の指
示に従って順次発生されることとなる。一方、張設され
ている弦の振動の大きさが弦振動検出手段により検出さ
れると、前記弦振動検出手段により検出された弦の振動
の大きさに応じて、前記指示手段の指示により順次発生
されるべき複数のプラッキング音の発生タイミングを発
生タイミング変更手段により変更する構成としているの
で、併用して聞いている他の楽曲の進行やテンポに合わ
せて、順次発生されるべき複数のプラッキング音の発生
タイミングを、弦の振動の大きさを変えることにより、
自由に、変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る電子弦楽器を示す平
面図である。
【図2】この発明の一実施例に係る電子弦楽器に使用さ
れる回路構成を示す図である。
【図3】入力部の回路構成を示す図である。
【図4】フレット位置を示すフレットコードを示す図で
ある。
【図5】楽音トリガ信号出力部の回路構成を示す図であ
る。
【図6】録音制御部の回路構成を示す図である。
【図7】モード設定処理フローチャートを示す図であ
る。
【図8】ピッキング演奏の内容を示すTAB楽譜図であ
る。
【図9】ピッキング演奏の内容を示すための図である。
【図10】リアルタイム入力方法に従ってピッキングデ
ータ等を書込む処理フローチャートを示す図である。
【図11】リアルタイム入力方法に従ってピッキングデ
ータ等をROM/RAMに書き込んだ状態を示す図であ
る。
【図12】リアルタイム入力方法に従って記憶されたピ
ッキングデータ等に従って自動演奏を行うフローチャー
トを示す図である。
【符号の説明】
2 フィンガーボード 4 弦 9 フレット 31 入力部 32 録音部 33 ROM/RAMカード部 37 CPU 38 音源回路ブロック 103 弦トリガ検出回路 TPU トリガピックアップ PSW 音高指定スイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏者によりフィンガリング操作され
    るべき複数のフィンガリング領域上にそれぞれ張設され
    た弦と、 前記複数の弦上のいずれかの位置が演奏者によりフィン
    ガリング操作されると、それに対応して、フィンガリン
    グ操作された弦ごとに、前記フィンガリングされた位置
    に対応した音高データを出力する音高データ出力手段
    と、 演奏者による弾弦操作の有無にかかわらず、前記各弦ご
    とに、順次発生されるべき一連のプラッキング音の発生
    タイミングを示すタイミングデータを自動的に順次出力
    するタイミングデータ出力手段と、 前記各弦上のいずれかの位置が演奏者によりフィンガリ
    ング操作されると、前記タイミングデータ出力手段から
    順次自動的に出力される前記各弦ごとの前記タイミング
    データで示されるタイミングで、前記フィンガリング操
    作されている各位置に対応する音高をもつプラッキング
    音を、順次発生するように指示する指示手段と、 張設されている弦の振動の大きさを検出する弦振動検出
    手段と、 前記弦振動検出手段により検出された弦の振動の大きさ
    に応じて、前記指示手段の指示により順次発生されるべ
    き複数のプラッキング音の発生タイミングを変更する発
    生タイミング変更手段と、 を備えていること を特徴とする電子弦楽器。
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