JP3293062B2 - 管継手の製造装置 - Google Patents
管継手の製造装置Info
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Description
配管における差し込み管継手方式に使用される管継手
(業界ではニップルと呼称しているので本願でも以下ニ
ップルという。)の製造装置に関する。
式は、スパイラル管の内径より小さい外径からなる円筒
管の管軸方向の中央部円周状に全周に亘って膨出突起を
形成したニップルの両側からスパイラル管を差し込んで
両管に跨がって継合し、外周面上からビスを打込んで係
止し、さらにダクトテープを巻き回してシールする方式
である。膨出突起は両端から外嵌するスパイラル管のス
トッパーの役割を果し位置を決めるから、業界ではこの
作用に基ずいてリブと呼称することが多い。
る板幅の帯鋼を目的のニップル口径の円周長さに合わせ
て切断し、この切断素材をベンディングローラーにかけ
て1枚毎に円筒状に成形し、円筒の両端を衝き合わせて
1本毎に溶接して完全な円筒体とする。さらにこの円筒
体を別の成形ロール機に取り付け回動しつつ長さ方向の
中央部内周から成形ロールを押しつけて塑性変形させ、
断面がほぼ半円状の膨出突起、通称リブを形成するのが
典型的な製造手順であった。図6はこの手順によって製
造された従来技術のニップル101であり、管の両端の
差し込み部を挟んで管軸中央に膨出突起102が断面半
円状に膨出し、管軸と平行に全長に亘って溶接線103
が現われている。
スパイラル管は薄肉の帯板の両端を機械的に折曲げ、製
管機において螺旋状にずらして巻き回し前記の折曲げ部
を相互に係合し、かしめてはぜ継ぎとして強固に一体化
した管を連続的に量産する。その意味で生産性が極めて
高く経済的なメリットも生んでこの技術分野の発展に寄
与するところが大きい。一方、これに反してスパイラル
管同士を継合するニップルは、前記のように1本毎に帯
鋼から円筒体に成形加工し、継ぎ目を溶接し、さらにロ
ールをかけて膨出突起を成形加工するという手順を経過
しなければならない。
を使用するのは当然であるが、機械や装置の操作はそれ
ぞれ作業員の手作業を必要とする。また一工程毎に次ぎ
の機械や装置へ半製品を搬送する作業も必ず伴うから、
ローラーコンベアーを使うとしても主に手作業に依存せ
ざるを得ない。各工程間の能力バランスが常に維持され
ることは望めないから、中間工程における手待や一時仕
掛り品の滞留する場所の確保や、これに起因する搬送効
率の低下、作業面積の広がりなど数え上げれば現場的な
課題は尽きない。
を押しつけて膨出突起を塑性変形によって形成するか
ら、製品の表面にローラー痕が残ることは避けられず、
外観上の商品価値を大幅に低下させることも課題の1つ
として挙げられる。
るために、製造工程から一切の手作業を省き完全に自動
化して高い生産性でニップルを量産するためと、製品面
上に成形加工に伴う傷痕などが残らず外観上の商品価値
を高めるために構成した一連のニップルの製造装置の提
供を目的とする。
ップル)の製造装置は、管継手1を所定の長さに切断す
る材料供給装置2と、切断材料M2の前端、後端を逆方
向に折曲げる係合部折曲げ装置3と、折曲げ材料M3を
ほぼ円筒状に成形する円筒素材成形装置4と、円筒素材
M4を所定の形状に成形するバルジ成形装置5と、前記
各装置をそれぞれ自動的に制御して作動を繰り返す制御
装置6よりなる管継手の製造装置であって、特に前記円
筒素材成形装置4が、水平に供給された折曲げ材料M3
を垂直に起立する反転ローラー41と、起立した材料を
受入れる円筒素材成形金型42と、該円筒素材成形金型
42の内周の接線方向に開口するスリット43を通過し
て折曲げ材料M3 を接線方向に圧入する駆動手段からな
り、材料の大部分を円筒状に成形すると共に、先端、後
端の折曲げ範囲を係合した円筒素材M4を成形し、さら
に前記円筒素材M4を受け入れ、中央に膨出突起11を
成形すると同時に、残された直線部を真円に変形し、併
せて前記係合した折曲げ範囲をかしめて強固なはぜ12
を形成するバルジ成形装置5と接続することを構成上の
特徴とする。
して結びつき、かつ、すべて制御装置6の指令に基ずい
て相互の機能を時間的に同期して作動するから、全く作
業員の手作業が入り込む余地がなく、自動的に連続して
帯鋼コイル材M1 から完成品のニップル1に至る加工を
繰り返すことによって1つの課題を解決する。同時にバ
ルジ成形によって見苦しい加工傷痕を残すことが絶無と
なり残る課題も解決する。
流れの概略を示す全体図であり、図2は係合部折曲げ装
置、図3は円筒素材成形装置、図4はバルジ成形装置の
それぞれの工程毎の作動を単独で示した図であり、各図
に基ずいて実施形態を説明する。図1において回転自在
に軸支された帯鋼コイル材M1 は一端を材料送りローラ
ー21に上下から挟まれ該ローラーを回転駆動すること
により引取り前方に送られる。前後の2セットの材料送
りローラー21の中間に矯正ローラー22を配置し、コ
イル材の巻き癖を取り去り平滑な平板として次ぎの切断
機23へ送り込む。1回の送り量は所要の長さに対する
送りローラーの円周長さからローラーの必要回転数を求
め、サーボモータにより送りローラーの回転数を制御す
ることにより決められる。切断は切断機23の剪断刃2
4の位置を基準としこの剪断刃24から前方に所定長さ
分送り込まれた位置で送りが停止し、剪断刃24が降下
して所定の寸法に切断され、次ぎの係合部折曲げ装置3
へ搬送される。なお、前記のサーボモータの回転数制御
や搬送に使用するマグネットローラーコンベア25の作
動は何れも制御装置6が出力する作動信号を受けて一元
的に制御されている。以下各装置間の搬送と作動との関
係についても同様である。
進行方向と直交する一方の直角端部32へ回動自在に装
着された後端反転押型33および材料の進行方向と直交
する一端に平坦な底面と鋭角をなす傾斜エッジ34を突
出し、該傾斜エッジ34の先端が前記直角端部32の角
に一致する位置で昇降自在、かつ材料の進行方法に回動
自在に上方から吊支される後端押型35を具えた後端折
曲げ部3Aと、基台31の他端の平坦な基台31の上面
と前記傾斜エッジ34と同一勾配の鋭角をなし突出する
エッジ端部36と該エッジ端部36の直上で昇降自在に
吊支される前端押型37および該前端押型37と同期し
て昇降自在、かつ単独で材料の進行方向に回動自在に吊
支される前端反転押型38を具えた前端折曲げ部3Bと
で形成する。
た折曲げ材料M3 を垂直方向に起立する反転ローラー4
1と、起立した材料を受入れる円筒状素材成形金型42
と、該素材成形金型42の内周の接線方向に開口するス
リット43を通過して折曲げ材料M3 を接線方向に圧入
する駆動手段とからなり、材料の大部分を円筒状に成形
すると共に、先端、後端の折曲げ範囲を係合した円筒素
材M4 を成形する。
51を均等に分割しそれぞれに内周面の軸方向中央に環
状凹溝53を周設したバルジ成形金型52を配置した3
ステーション方式で、円筒素材M4 を受入れる第1ステ
ーション5A,円筒素材の内面側へ進出し上部から共に
降下する油圧シリンダー54の押圧力を受けて弾性変形
しニップル1の膨出突起11とはぜ12とを成形するウ
レタンゴム55を昇降自在に吊支する第2ステーション
5B、およびバルジ成形金型52を開いて成形を完了し
たニップル1を離型する第3ステーションよりなる。
ル材M1 としては口径100mmのニップルを製造する
場合に幅136mm,厚さ0.5mmの亜鉛メッキ鋼板
を使用し、上下に当接するように配置した直径60mm
の2個1セットの材料送りローラー21へ端部を差込み
引取られて定速で送り出される。この場合の送り量は1
00mmのニップルであれば、所要長さは322mm、
送りローラーの円周長さは188.5mmであるから、
送りローラーの回転数は1.71rpmとなる。
示す後端折曲げ部3Aと、図2(B)に作用を示す前端
折曲げ部3Bによって形成される。後端折曲げ部3Aは
表面が平坦な基台31の直角端部32(材料の進行方向
後端側)に設けられ、30°の角度の傾斜エッジ34を
具えた後端押型35が直上から回動自在、かつ昇降自在
に吊支され、また直角端部32をほぼ支点として回動す
る後端反転押型33も具えている。前端折曲げ部3B
は、30°の角度よりなる基台31の傾斜エッジ36
と、その直上から昇降自在に吊支された前端押型37お
よび該前端押型37に回動自在に連設された前端反転押
型38で形成されている。
M2 は基台31上に後端を折曲げ代分6mmだけ直角端
部32からはみ出した状態で載置される。後端押型35
が降下して材料を基台表面に押圧し挟持する。後端反転
押型33が上向きに回動して材料の端部の折曲げ代を上
方に向って折起こし、後端押型の傾斜エッジ34面に押
圧して30°に鋭角的に折曲げる。この状態を図2
(A)で示している。
り後端押型35が上昇するとき、材料の進行方向に少し
逃げて折曲げた材料の後端部から離れようとするが、折
曲げた部分が後端押型35の傾斜エッジ34に巻きつい
た状態で一緒に持ち上がろうとする懸念もあるので、後
端押型35に付設された突き棒(図示せず)が下降し材
料の折曲げた端面を上から抑え込むことにより切断材料
M2 を後端押型35から確実に分離して基台上に落とす
ように設定している。図2(B)は基台前端のエッジ端
部36まで進んだ材料が前端折曲げ作用を受ける状態を
示し前端押型37で材料を抑え、所定範囲だけエッジ端
部36からはみ出した折曲げ代を後端反転押型38が下
向きに回動してエッジ端部の傾斜面に挾圧して30°に
鋭角的に折り曲げる。
ベアによって円筒素材成形装置4の前方に取り付けた反
転ローラー41上に搬送され、反転ローラー41は材料
の進行方向に直交する方向に90°だけ反転して平面状
の材料を垂直方向に立ち上げる。垂直に起立した材料が
図3(A)に示すように円筒素材成形用の円筒素材成形
金型42に接線方向からエアシリンダー(図示せず)に
よって押し込まれる。円筒素材成形金型42は、本実施
例の口径100mmのニップルについては、直径98m
mの上下とも開口した竪型の中空円筒体で、内周の接線
方向の側面の縦方向に幅137mmのスリット43が切
ってあり、このスリット43から押し込まれた材料は先
端が金型内周に圧接しつつ丸まり、前端と後端のそれぞ
れ反対方向に折曲げた継合部が図(B)のように掛かり
合ってほぼ円筒形(断面形状は掛り合った係合部に直線
部が残る不完全な円である)の円筒素材M4 が成形され
るが、鋼板の弾性復元力(スプリングバック)で円筒素
材成形金型42の内周面に貼りついた状態で保持され
る。
を3分割しそれぞれにバルジ成形用の3個のバルジ成形
金型52を配置した3ステーション方式である。バルジ
成形金型52は中空円筒体で内周にニップルの外周形状
が形成されており、直径方向に2分割する方式で図示し
ないが金型開き機構および金型締め機構を具えている。
円筒素材M4 は第1ステーション5Aにおいてバルジ成
形金型52の中へ上方からエアシリンダーで押込まれ、
バルジ成形金型52は直径方向に開いた状態で円筒素材
M4 を収納後、金型を閉じ、金型締め機構(図示せず)
を作動して強固に緊締する。
回転し円筒素材M4 を収納したバルジ成形金型52を第
2ステーション5B(成形ステーション)に移動する。
第2ステーション5Bは加圧装置(50ton油圧プレ
ス)と圧力伝達媒体であるウレタンゴム55で構成され
ている。ウレタンゴム55は本実施例では口径100m
mのニップルに対し直径90mm、高さ175mmで、
内部をテーパー状または直円柱状に中抜きしてあり、材
質はJIS規格品を適用した。図4(A)のように加圧
装置の油圧シリンダー54に連接された円柱状のウレタ
ンゴム55をバルジ成形用のバルジ成形金型52内に収
納された円筒素材M4 の内径に挿入し、加圧すると、図
4(B)のように、真上から加圧されたウレタンゴム5
5は弾性変形して円筒素材M4 をバルジ成形金型52の
成形面に向って均等に押しつけるので、円筒素材M4 は
塑性変形を起こして膨出突起11を形成するとともに、
円筒素材M4 に残された直線部が強制的に真円に変形
し、係合部がかしめられて強固に結合しはぜ12を形成
する。設定加圧力(22ton/cm2)に達した後、
加圧力を解除するとウレタンゴム55は自己の弾性で元
の形状に復元するので、ウレタンゴム55を上昇しバル
ジ成形金型52から抜き取り、回転テーブルをさらに1
20°回転してバルジ成形金型52を図示しない第3ス
テーションに移動する。図5はこの手順を経て完成した
ニップルの斜視図である。
して製品を生産するように全工程を制御するシステムで
ある。各工程の作動は作業終了後、次ぎの工程からの作
業完了信号が送られてこなければワークの受入れが不可
能であるとして次ぎへ進むことができないシステムで制
御される。たとえば、円筒素材成形装置4の円筒素材成
形金型41へ折曲げ材料M3 を押し込む工程において、
素材が途中で引っ掛かってエアシリンダーが最後まで押
し込むことができない場合、そこで作動が停止してしま
うので、完了信号は係合部折曲げ装置3へは送られず、
折曲げ作業が終了しても次ぎの円筒素材成形装置4に送
ることはない。このようにすべての工程が総合的にコン
トロールされ工程途中のトラブルによる混乱を回避して
いる。また、通常は無人で運転するから、たとえば通常
は25秒で1工程が終了するのに30秒経過しても終了
しないときはトラブル発生として検知し、パトライトを
点灯し、さらにブザーが鳴って管理室に知らせることで
対応している。
述べたように無人で操業することを原則とし、直接作業
員の手を煩わすことは一切排除されるので、省人化の効
果が得られる。また、一切の手作業を省き、すべて関連
付けて制御されたラインに乗って量産的に流されるか
ら、個人の技量の差による品質のバラツキも完全になく
なり、均一な品質が常に保証される効果もある。さらに
従来の製造が単一の工程ごとに分離されて個々に作業が
進められた結果、避け難かった1部工程の手待ち、搬
送、仕掛品の置場などがすべて解消されるという現場的
な効果もある。
で、時間当りの生産量は設備の能力によって自由に決め
られるが、たとえば、本発明の前記の実施例の場合、従
来の時間当たり生産量が約100個であったものを無人
の操業でありながら140個に増加することができた。
突起を成形するので、従来技術によるニップル製品がロ
ーラー成形のため生じる外観上見苦しい加工痕を残して
いたのを解消し、商品価値の高い製品に変換する効果も
見逃せない。
全体正面図である。
折曲げ部(B)のそれぞれの作動を示す正面図である。
了時(B)をそれぞれ示す断面平面図である。
時(B)をそれぞれ示す平面図である。
る。
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】管継手1を所定の長さに切断する材料供給
装置2と、切断材料M2の前端、後端を逆方向に折曲げ
る係合部折曲げ装置3と、折曲げ材料M3をほぼ円筒状
に成形する円筒素材成形装置4と、円筒素材M4を所定
の形状に成形するバルジ成形装置5と、前記各装置をそ
れぞれ自動的に制御して作動を繰り返す制御装置6より
なる管継手の製造装置であって、特に前記円筒素材成形
装置4が、水平に供給された折曲げ材料M3 を垂直に起
立する反転ローラー41と、起立した材料を受入れる円
筒素材成形金型42と、該円筒素材成形金型42の内周
の接線方向に開口するスリット43を通過して折曲げ材
料M3 を接線方向に圧入する駆動手段からなり、材料の
大部分を円筒状に成形すると共に、先端、後端の折曲げ
範囲を係合した円筒素材M4を成形し、さらに前記円筒
素材M4を受け入れ、中央に膨出突起11を成形すると
同時に、残された直線部を真円に変形し、併せて前記係
合した折曲げ範囲をかしめて強固なはぜ12を形成する
バルジ成形装置5と接続することを特徴とする管継手の
製造装置。
Priority Applications (1)
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JP28455897A JP3293062B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 管継手の製造装置 |
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JPH11108263A JPH11108263A (ja) | 1999-04-20 |
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ID=17680022
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JP28455897A Expired - Fee Related JP3293062B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 管継手の製造装置 |
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Cited By (1)
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1997
- 1997-09-30 JP JP28455897A patent/JP3293062B2/ja not_active Expired - Fee Related
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