JP3292840B2 - レーザー駆動回路および光送受信装置 - Google Patents

レーザー駆動回路および光送受信装置

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JP3292840B2
JP3292840B2 JP26613299A JP26613299A JP3292840B2 JP 3292840 B2 JP3292840 B2 JP 3292840B2 JP 26613299 A JP26613299 A JP 26613299A JP 26613299 A JP26613299 A JP 26613299A JP 3292840 B2 JP3292840 B2 JP 3292840B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PDS光加入者シ
ステム等の光通信システムにおいて、光信号送信回路に
用いられるレーザー駆動回路に関し、特にバースト信号
に対応し、かつ温度変動に対して光出力を一定に保つこ
とができるAPC(Automatic Power Control)機能を
搭載したレーザー駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、将来のFTTH(Fiber To The H
ome )化の実現に向けて、光加入者システムの研究が盛
んに行われている。しかし、巨大な伝送容量をもつ光フ
ァイバは、従来の金属回線に比べて、その一般家庭への
導入が経済性の面で課題になっている。こうした中で、
局側からの1本のファイバを分岐させることによって複
数加入者への双方向通信サービスを可能としたPDS光
加入者システムは、経済性の面から有望視されている。
【0003】このような光通信システムにおいて光信号
の送信に用いられる半導体レーザーは、その特性上、温
度依存性が非常に強いことが知られている。すなわち、
一定の電流で駆動した場合、温度が高くなるにつれてそ
の光出力は大幅に減少する。また、経年劣化によっても
特性が変化し、その光出力は変動する。このため、レー
ザー駆動回路は通常、レーザーの光出力をモニター用フ
ォトダイオード(PD)によってモニターし、その情報
をレーザー駆動部にフィードバックして光出力を一定に
保つように、構成される。
【0004】このような構成のレーザー駆動回路の従来
例として、特開平5−63273号公報に開示された構
成が挙げられる。この従来例では、レーザーの光出力を
モニター用フォトダイオードで受けて、このモニター用
フォトダイオードからの出力電流を電圧に変換し、この
電圧と基準電圧の差電圧を増幅回路によって増幅し、そ
の出力によって電流出力用トランジスタを駆動する構成
となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の構成
では、モニター用フォトダイオードの出力電圧と基準電
圧との差電圧を増幅する増幅回路の増幅率が、温度変化
等に起因して変動した場合には、レーザー駆動用の出力
電流も変化してしまう。このため、高精度なAPC特性
を得ることが困難である、という問題があった。
【0006】前記の問題に鑑み、本発明は、構成要素の
特性に依存せず、高精度なAPC特性を得ることができ
るレーザー駆動回路を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明が講じた解決手段は、レーザーを
駆動する回路として、前記レーザーの光出力をモニター
するフォトダイオードの出力電流を電圧に変換し、モニ
ター電圧として出力する電流電圧変換回路と、所定の基
準電圧を生成する基準電圧生成回路と、前記モニター電
圧と前記基準電圧とを入力とし、これらの電圧の差に応
じた出力電流を出力するトランスコンダクタと、前記ト
ランスコンダクタの出力側に接続されたホールド容量
と、前記ホールド容量の保持電圧を入力とし、この入力
電圧に応じたレーザー駆動電流を出力する駆動電流出力
回路とを備え、前記モニター電圧と前記所定の基準電圧
とが等しくなるようにフィードバックがかかるように構
成されたものである。
【0008】請求項1の発明によると、モニター電圧と
所定の基準電圧とが等しくなるようにフィードバックが
かかるので、たとえ温度変動や経年劣化に起因してレー
ザーの電流−光出力変換効率が変化しても、レーザーの
光出力は常に一定に保たれる。したがって、高精度かつ
安定したAPC特性を得ることができる。
【0009】そして、請求項2の発明では、前記請求項
1のレーザー駆動回路における電流電圧変換回路は、前
記フォトダイオードの出力電流を入力とする反転増幅回
路と、前記反転増幅回路の入出力端子間に接続された帰
還抵抗とを備えたものとする。
【0010】請求項2の発明によると、電流電圧変換回
路を、簡易な構成によって実現することができる。
【0011】また、請求項3の発明では、前記請求項1
のレーザー駆動回路における電流電圧変換回路は、当該
電流電圧変換回路の入力および出力とソースおよびドレ
インがそれぞれ接続され、かつ、ゲートに一定電圧が与
えられたトランジスタと、前記トランジスタのソースに
接続された定電流源と、前記トランジスタのドレインに
接続された抵抗とを備えたものとする。
【0012】請求項3の発明によると、消費電力が低
く、かつ、安定した電流電圧変換を行うことができる電
流電圧変換回路を実現できる。
【0013】また、請求項4の発明では、前記請求項1
のレーザー駆動回路における基準電圧生成回路は、前記
所定の基準電圧の値が外部からの入力に応じて制御可能
に構成されているものとする。
【0014】請求項4の発明によると、基準電圧生成回
路によって生成される所定の基準電圧の値を制御するこ
とによって、レーザーの光出力を容易に調整することが
できる。
【0015】また、請求項5の発明では、前記請求項1
のレーザー駆動回路におけるトランスコンダクタは、2
個の入力電圧を受ける差動入力段と、入力が前記差動入
力段の一方の出力と接続された第1のカレントミラー回
路と、2個の出力を有し、入力が前記差動入力段の他方
の出力と接続された第2のカレントミラー回路と、2個
の出力を有し、入力が前記第1のカレントミラー回路の
出力と接続され、かつ、前記2個の出力が前記第2のカ
レントミラー回路の2個の出力とそれぞれ接続された第
3のカレントミラー回路と、一の導電型のトランジスタ
からなり、入力が前記第3のカレントミラー回路の一方
の出力と接続された第4のカレントミラー回路と、他の
導電型のトランジスタからなり、入力が前記第3のカレ
ントミラー回路の他方の出力と接続された第5のカレン
トミラー回路とを備え、前記第4および第5のカレント
ミラー回路の出力が互いに接続されており、この接続点
から電流を出力するものとする。
【0016】請求項5の発明によると、2個の入力電圧
の差に応じた出力電流を容易に得ることができる。
【0017】また、請求項6の発明では、前記請求項1
のレーザー駆動回路は、前記駆動電流出力回路およびト
ランスコンダクタの動作をデータ信号に基づいて制御す
る制御信号生成回路を備えたものとし、前記制御信号生
成回路は、前記駆動電流出力回路にレーザー駆動電流の
出力を開始させてから所定時間経過した後に前記トラン
スコンダクタを動作状態にするものとする。
【0018】請求項6の発明によると、レーザー駆動電
流が出力されてからフォトダイオードの出力電流がモニ
ター電圧に変換されるまでの時間遅延による誤差の発生
を、回避することができる。
【0019】また、請求項7の発明では、前記請求項1
のレーザー駆動回路は、前記モニター電圧と前記所定の
基準電圧との差が所定の値よりも大きいとき、この電圧
差が小さくなるように、前記ホールド容量を充電または
放電するアダプティブバイアス回路を備えているものと
する。
【0020】請求項7の発明により、高速なAPC応答
を実現することができる。
【0021】そして、請求項8の発明では、前記請求項
7のレーザー駆動回路は、前記駆動電流出力回路および
アダプティブバイアス回路の動作をデータ信号に基づい
て制御する制御信号生成回路を備えたものとし、前記制
御信号生成回路は、前記駆動電流出力回路にレーザー駆
動電流の出力を開始させてから所定時間経過した後にお
いて、前記モニター電圧と前記所定の基準電圧との差が
所定の値よりも大きい場合、前記アダプティブバイアス
回路を動作状態にするものとする。
【0022】請求項8の発明により、レーザー駆動電流
が出力されてからフォトダイオードの出力電流がモニタ
ー電圧に変換されるまでの時間遅延による誤差の発生
を、回避することができる。
【0023】また、請求項9の発明では、前記請求項1
のレーザー駆動回路は、前記所定の基準電圧に応じて前
記トランスコンダクタのトランスコンダクタンスを制御
するトランスコンダクタンス制御回路を備えたものとす
る。
【0024】請求項9の発明によると、実装ばらつき等
によるAPC応答時間のばらつきを、抑制することがで
きる。
【0025】そして、請求項10の発明では、前記請求
項9のレーザー駆動回路におけるトランスコンダクタン
ス制御回路は、前記トランスコンダクタが有する差動入
力段のバイアス電流を変化させることによって、そのト
ランスコンダクタンスを制御するものとする。
【0026】請求項10の発明によると、トランスコン
ダクタのトランスコンダクタンスを容易に制御すること
ができる。
【0027】また、請求項11の発明では、前記請求項
9のレーザー駆動回路において、前記トランスコンダク
タは、異なるトランスコンダクタンスを有する第1およ
び第2の差動入力段を備えたものとし、前記トランスコ
ンダクタンス制御回路は、前記トランスコンダクタが有
する前記第1および第2の差動入力段のバイアス電流の
比率を変化させることによって、そのトランスコンダク
タンスを制御するものとする。
【0028】請求項11の発明によると、トランスコン
ダクタンスを広い範囲で制御することが可能になる。
【0029】また、請求項12の発明では、前記請求項
1のレーザー駆動回路は、レーザー駆動電流が所定の上
限値を越えないように前記ホールド容量の保持電圧が制
限されているものとする。
【0030】請求項12の発明によると、過大な駆動電
流に起因するレーザーの破壊を回避することができる。
【0031】また、請求項13の発明では、前記請求項
1のレーザー駆動回路は、前記ホールド容量の保持電圧
が所定の上限値を越え、かつ、前記モニター電圧が所定
の下限値よりも小さいとき、警告信号を出力するアラー
ム回路を備えているものとする。
【0032】請求項13の発明によると、レーザーの不
具合を容易に知ることができる。
【0033】また、請求項14の発明は、光通信を行う
光送受信装置として、送信データを、レーザーを駆動す
ることによって光に変換して送信する送信部と、受けた
レーザー光を受信データに変換する受信部とを備え、前
記送信部は請求項1記載のレーザー駆動回路を有し、こ
のレーザー駆動回路によって前記レーザーを駆動するも
のである。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0035】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態に係るレーザー駆動回路の構成を示す図であ
る。図1において、1はレーザーLDの光出力をモニタ
ーするためのフォトダイオード(PD)、2はフォトダ
イオード1からの出力電流IPDを電圧に変換し、モニ
ター電圧Vivcとして出力する電流電圧変換回路、3
は所定の基準電圧Vrefを生成する基準電圧生成回路
である。
【0036】4は2個の入力端子IN1,IN2間の電
圧差に応じた電流を出力するトランスコンダクタ、5は
トランスコンダクタ4の出力側に接続されたホールド容
量(容量値CH)である。トランスコンダクタ4のトラ
ンスコンダクタンスをGmとすると、電圧Vin1,V
in2を入力としたときの出力電流Ioutは式(1)
で表される。 Iout=Gm(Vin2−Vin1) …(1) すなわち、Vin2>Vin1のときは、Iout>0
となり、ホールド容量5に電流が流し込まれ、その保持
電圧VHは上昇する。一方、Vin2<Vin1のとき
は、Iout<0となり、ホールド容量5から電流が引
き抜かれ、その保持電圧VHは下降する。
【0037】6はホールド容量5に保持された電圧VH
に応じてレーザー駆動電流を出力する駆動電流出力回
路、7はデータ信号DATAに基づいて、トランスコン
ダクタ4および駆動電流出力回路6をそれぞれ制御する
ための信号TRC,LDCを生成する制御信号生成回路
である。
【0038】ここで、電流電圧変換回路2から出力され
るモニター電圧Vivcは、フォトダイオード1からの
出力電流IPDが大きいほど高くなるものと仮定する。
また、駆動電流出力回路6が出力するレーザー駆動電流
ILDは、ホールド容量5の保持電圧VHが高いほど大
きくなるものと仮定する。
【0039】図1に示すレーザー駆動回路の動作につい
て説明する。
【0040】制御信号生成回路7はデータ信号DATA
を受けて、制御信号LDCを出力する。この制御信号L
DCに基づいて駆動電流出力回路6からレーザー駆動電
流ILDが出力されると、レーザーLDが発光し、その
光出力がモニター用のフォトダイオード1に入力され
る。フォトダイオード1はレーザーLDの光出力に比例
した電流IPDを出力する。この出力電流IPDは電流
電圧変換回路2によってモニター電圧Vivcに変換さ
れ、トランスコンダクタ4の一方の入力端子IN1に入
力される。一方、トランスコンダクタ4の他方の入力端
子IN2には、基準電圧生成回路3から出力された基準
電圧Vrefが入力されている。
【0041】いま、Vref>Vivc、すなわちモニ
ター電圧Vivcが基準電圧Vrefよりも小さいとす
ると、トランスコンダクタ4から、 Iout=Gm(Vref−Vivc) >0 の式で表される電流Ioutがホールド容量5に流し込
まれ、これにより、ホールド容量5の保持電圧VHが上
昇する。駆動電流出力回路6は保持電圧VHの上昇に応
じてレーザー駆動電流ILDを増加させ、これにより、
レーザーLDの光出力が増加する。レーザーLDの光出
力の増加に応じてフォトダイオード1の出力電流IPD
が増加し、これによりモニター電圧Vivcが上昇し、
基準電圧Vrefに近づいていく。
【0042】一方、Vivc>Vref、すなわちモニ
ター電圧Vivcが基準電圧Vrefよりも大きいとす
ると、トランスコンダクタ4によって、 Iout=|Gm(Vref−Vivc)| の式で表される電流Ioutがホールド容量5から引き
抜かれ、これにより、ホールド容量5の保持電圧VHが
下降する。駆動電流出力回路6は保持電圧VHの下降に
応じてレーザー駆動電流ILDを減少させ、これによ
り、レーザーLDの光出力が減少する。レーザーLDの
光出力の減少に応じてフォトダイオード1の出力電流I
PDが減少し、これにより、モニター電圧Vivcが下
降し、基準電圧Vrefに近づいていく。
【0043】このような動作によって、最終的には、V
ivc=Vref、すなわちモニター電圧Vivcが基
準電圧Vrefに一致するところで、レーザーLDの光
出力は安定する。したがって、例えば温度変動等によっ
てレーザーLDの電流−光出力変換効率が変動しても、
常にVivc=Vrefが成立するようにレーザー駆動
電流ILDが制御されるので、レーザーLDの光出力
は、常に一定に保たれる。
【0044】本発明の最大の特徴は、駆動電流出力回路
6の電圧電流変換率や、トランスコンダクタ4のトラン
スコンダクタンスの値にかかわらず、フィードバック制
御における平衡状態において、Iout=0となるの
で、基準電圧生成回路3の出力電圧Vrefが一定でさ
えあれば、レーザーLDの光出力は常に一定に保たれる
ことにある。したがって、高精度かつ安定した自動光出
力調整機能(AutomaticPower Control )を実現するこ
とができる。
【0045】図2は電流電圧変換回路2の内部構成の例
を示す図である。図2に示す電流電圧変換回路2は、ト
ランスインピーダンス増幅器を用いて構成されている。
すなわち、21はフォトダイオード1の出力電流IPD
を入力とする反転増幅回路、22は反転増幅回路21の
入出力端子間に接続された帰還抵抗である。しかしなが
ら、トランスインピーダンス増幅器は、フィードバック
系のために発振の可能性があるとともに、消費電力が大
きいという欠点を持っている。
【0046】図3は電流電圧変換回路2の内部構成の他
の例を示す図である。図3に示す電流電圧変換回路2は
フォールディッドカスコード入力段を用いて構成されて
いる。すなわち、ソースが入力端子INと接続されると
ともにドレインが出力端子OUTと接続され、かつ、ゲ
ートに一定バイアス電圧VB1が与えられたカスコード
トランジスタm1と、ゲートに一定バイアス電圧VB2
が与えられ、ドレインがトランジスタm1のソースと接
続された定電流源としてのトランジスタm2と、一端が
トランジスタm1のドレインに接続された抵抗25とを
備えている。カスコードトランジスタm1のソースにフ
ォトダイオード1の出力電流IPDが入力される。
【0047】図3の電流電圧変換回路は、構成が極めて
簡便であり、かつ、低消費電力である上に、トランスイ
ンピーダンス増幅器のような発振の可能性もなく、さら
に、入力インピーダンスが極めて低いために入力端子の
寄生容量の影響をほとんど受けない、という特徴を有し
ている。
【0048】また図1の構成において、基準電圧生成回
路3は入力端子INを有しており、この入力端子INに
印加される電圧Vrcに応じて基準電圧Vrefの値を
制御可能に構成されている。これにより、外部からの入
力電圧Vrcによって、レーザーLDの光出力を容易に
制御することができる。
【0049】図4はトランスコンダクタ4の内部構成の
例を示す図である。図4において、2個の入力IN1,
IN2を差動入力として受ける差動入力段11は、2個
の入力IN1,IN2を各々ゲートに受けるNMOSト
ランジスタm1,m2と、このNMOSトランジスタm
1,m2のソース間に接続された抵抗R1と、NMOS
トランジスタm1,m2の各々のソースに接続された第
1および第2の電流源11a,11bによって構成され
ている。
【0050】PMOSトランジスタm3,m5によって
第1のカレントミラー回路12が構成され、PMOSト
ランジスタm4,m6およびm7によって第2のカレン
トミラー回路13が構成されており、差動入力段11の
2個の出力であるNMOSトランジスタm1,m2のド
レインは、第1および第2のカレントミラー回路12,
13の入力であるPMOSトランジスタm3,m4のド
レインにそれぞれ接続されている。
【0051】NMOSトランジスタm8,m9およびm
10によって第3のカレントミラー回路14が構成され
ており、第1のカレントミラー回路12の出力であるP
MOSトランジスタm5のドレインが、第3のカレント
ミラー回路14の入力であるNMOSトランジスタm8
のドレインに接続され、第2のカレントミラー回路13
の出力であるPMOSトランジスタm6,m7のドレイ
ンが、第3のカレントミラー回路14の出力であるNM
OSトランジスタm10,m9のドレインにそれぞれ接
続されている。
【0052】さらに、PMOSトランジスタm11,m
12によって第4のカレントミラー回路15が構成さ
れ、NMOSトランジスタm13,m14によって第5
のカレントミラー回路16が構成されている。第4のカ
レントミラー回路15の入力であるPMOSトランジス
タm11のドレインは、第2のカレントミラー回路13
のトランジスタm7および第3のカレントミラー回路1
4のトランジスタm9のドレインに接続され、第5のカ
レントミラー回路16の入力であるNMOSトランジス
タm13のドレインは、第2のカレントミラー回路13
のトランジスタm6および第3のカレントミラー回路1
4のトランジスタm10のドレインに接続されている。
【0053】そして、第4のカレントミラー回路15の
出力であるPMOSトランジスタm12のドレインと、
第5のカレントミラー回路16の出力であるNMOSト
ランジスタm14のドレインとが接続されており、この
接続点が、トランスコンダクタ4の出力端子OUTとな
っている。
【0054】また、PMOSトランジスタm15および
NMOSトランジスタm16は、出力トランジスタm1
2およびm14をカットオフさせるためのキラートラン
ジスタであり、それぞれ、信号/TRC,TRCがゲー
トに印加される。
【0055】図4の構成は、第2および第3のカレント
ミラー回路13,14における出力ノードを2つにし、
PMOSトランジスタからなる第4のカレントミラー回
路15およびNMOSトランジスタからなる第5のカレ
ントミラー回路16を、それぞれの出力ノードに設けた
ことを特徴とする。
【0056】図5は比較例としてのトランスコンダクタ
の構成例を示す図である。まず、図5(a)は通常のO
TA(Operational Transconductance Amplifier)を用
いたものであり、さらに、出力側にホールド容量5との
接続を切るためのスイッチ41を設けた構成である。し
かしながら、図5(a)の構成は実用的ではない。なぜ
なら、スイッチ41がオフのときは、OTAの出力はL
owまたはHighのいずれかに張り付くため、出力ト
ランジスタm6,m8のいずれか一方は必ず線形領域に
入ってしまう。この状態でAPCをかけるためにスイッ
チ41をオンにすると、過渡的に大きな電流がホールド
容量5に流し込まれ、これにより、電圧電流変換に誤差
が生じてしまうからである。
【0057】図5(b)は出力トランジスタm6,m8
のゲートにキラートランジスタm9,m10を接続し、
出力トランジスタm6,m8をカットオフさせることに
よってフィードバックループが切れるように構成したも
のである。しかしながら、図5(b)の構成も実用的で
はない。なぜなら、キラートランジスタm9,m10を
制御する信号φ,/φの位相を完全に合わせ込むのはき
わめて困難だからである。仮に、一旦位相を合わせるこ
とができたとしても、温度変動や電源電圧変動によって
位相は簡単にずれてしまう。そして、両者の位相が完全
に合っていないと、過剰な電荷がホールド容量5に流し
込まれ、これにより、電圧電流変換に大きな誤差が生じ
てしまう。
【0058】これに対して、図4の構成では、高精度の
電圧電流変換を実現することができる。すなわち、図4
の構成では、トランジスタm6の電流I6とトランジス
タm10の電流I10との差分が常にとられ、I6>I
10のときにのみ、この差分がトランジスタm14から
出力される。同様に、トランジスタm7の電流I7とト
ランジスタm9の電流I9との差分が常にとられ、I9
>I7のときにのみ、この差分がトランジスタm12か
ら出力される。
【0059】すなわち、図4のトランスコンダクタは次
のように動作する。ここで、差動入力段11のトランス
コンダクタンスをGmとし、2つの入力端子IN1,I
N2の入力電圧をVin1,Vin2とする。
【0060】Vin1<Vin2のときは、第5のカレ
ントミラー回路16はオフになり、第4のカレントミラ
ー回路15から Iout=Gm(Vin2−Vin1) の電流が出力される。逆に、Vin1>Vin2のとき
は、第4のカレントミラー回路15がオフになり、第5
のカレントミラー回路16によって、 Iout=Gm(Vin1−Vin2) の電流が吸い込まれる。
【0061】したがって、トランジスタm12,m14
の一方が線形領域に入り、過渡的に過大電流を出力する
ことはない。しかも、トランジスタm12,m14が同
時にオンすることがないので、キラートランジスタm1
5,m16の制御信号の位相差による誤差は全く生じな
い。また、たとえ同時にオンしたとしても、常に、PM
OSトランジスタとNMOSトランジスタとの電流の差
分が出力される構成となっているので、出力される電流
はほとんどゼロに近く、大きな問題にはならない。この
ように、図4の構成によると、高精度の電圧電流変換を
実現することができる。
【0062】なおここでは、Vin1<Vin2のとき
とVin1>Vin2のときとにおいて、トランスコン
ダクタンスGmが等しいものと仮定したが、本発明はか
かる場合に限定されるものではなく、両者の場合におい
て相異なるトランスコンダクタンスを持たせることも可
能である。この場合は、第4のカレントミラー回路15
と第5のカレントミラー回路16のカレントミラー比
を、互いに異なる値に設定すればよい。
【0063】図6は制御信号生成回路7による駆動電流
出力回路6およびトランスコンダクタ4の動作の制御を
示す図である。図6に示すように、制御信号生成回路7
は時間遅延に起因する誤差の発生を回避するために、駆
動電流出力回路6にレーザー駆動電流ILDの出力を開
始させてから所定時間Tdだけ経過した後に、トランス
コンダクタ4を動作状態に制御する。
【0064】データ信号DATAが“H”になったと
き、これに応じて、制御信号生成回路7は制御信号LD
Cを駆動電流出力回路6に出力し、レーザー駆動電流I
LDの出力を開始させる。これによってレーザーLDが
発光し、このレーザー光がモニター用のフォトダイオー
ド1によって電流IPDに変換され、電流電圧変換回路
2に入力される。これらの動作の間に時間遅延Td1が
生じる。さらに、電流電圧変換回路2にフォトダイオー
ド1の出力電流IPDが入力されてから出力電圧Viv
cがセトリングするまでの間に、時間遅延Td2が生じ
る。
【0065】データ信号DATAが“H”になってから
時間Td(=Td1+Td2)が経過する前において
は、電圧差(Vref−Vivc)は最終的な値よりも
大きな値になっている。したがって、この間にトランス
コンダクタ4を動作させてAPCをかけると、レーザー
LDの光出力は所定の値よりも大きな値で収束する可能
性がある。したがって本実施形態では、制御信号生成回
路7は、駆動電流出力回路6にレーザー駆動電流ILD
の出力を開始させてから所定時間Tdだけ経過した後に
トランスコンダクタ4が動作するように、制御信号TR
Cを生成出力している。
【0066】(第2の実施形態)図7は本発明の第2の
実施形態に係るレーザー駆動回路の構成を示す図であ
る。図7において、図1と共通の構成要素には図1と同
一の符号を付しており、ここではその詳細な説明を省略
する。
【0067】図1の構成においてAPC動作を高速化す
るためには、トランスコンダクタ4のトランスコンダク
タンスGmを上げる必要があるが、トランスコンダクタ
ンスGmを過度に上げすぎると、フィードバック系が不
安定になり、光出力のAPC応答にリンギング等が生じ
る可能性がある。
【0068】そこで本実施形態では、図7に示すよう
に、電流電圧変換回路2から出力されたモニター電圧V
ivcと基準電圧生成回路3によって生成された基準電
圧Vrefとの差が所定の値よりも大きいときに、ホー
ルド容量5を急速に充電または放電してAPC応答を高
速化するためのアダプティブバイアス回路8を設けてい
る。なお本実施形態では、充電側のみを高速化する場合
を示している。
【0069】図8はアダプティブバイアス回路8の動作
を示す図である。図8に示すように、参照電圧生成回路
9の出力電圧Vrabは、基準電圧生成回路3の出力電
圧Vrefよりも所定の電圧ΔVだけ小さい値に設定さ
れている。
【0070】図8(a)に示すように、Vivc<Vr
abのとき、すなわち、電流電圧変換回路2から出力さ
れるモニター電圧Vivcが参照電圧Vrab(=Vr
ef−ΔV)よりも低い場合、言い換えると、モニター
電圧Vivcと基準電圧Vrefとの差がΔVよりも大
きいときは、アダプティブバイアス回路8は動作し、ホ
ールド容量5に大きな電流を流し込んで高速に充電す
る。これにより、APCの応答時間を大幅に短縮するこ
とができる。
【0071】一方、図8(b)に示すように、Vivc
>Vrabのとき、すなわち、電流電圧変換回路2から
出力されるモニター電圧Vivcが参照電圧Vrabよ
りも高い場合、言い換えると、モニター電圧Vivcと
基準電圧Vrefとの差がΔVよりも小さいときは、ア
ダプティブバイアス回路は動作を停止する。したがっ
て、帰還系が不安定になることはない。
【0072】また、図8に示すように、制御信号生成回
路7Aからの制御信号ABCによって、アダプティブバ
イアス回路8が、駆動電流出力回路6がレーザー駆動電
流ILDを出力してから所定時間Tdが経過した後に、
動作するようにしている。これにより、第1の実施形態
で説明したように、駆動電流ILDによってレーザーL
Dが発光し、このレーザー光がフォトダイオード1によ
って電流IPDに変換され、さらに電流電圧変換回路2
によってモニター電圧Vivcに変換されるまでの間の
時間遅延に起因する誤差の発生を、回避することができ
る。
【0073】図9はアダプティブバイアス回路8の内部
構成を示す図である。図9の回路において、出力端子O
UTから次のような電流Ioutが出力される。 Iout=0 (Vivc>Vrab) =A(Im2−Im1) (Vivc<Vrab) ここで、Aはトランジスタm5,m8からなるカレント
ミラー回路のミラー比である。Vivc<Vrabのと
きは、モニター電圧Vivcと参照電圧Vrabとの差
が大きいほど出力電流Ioutは大きくなり、その差が
小さいほど出力電流Ioutも小さくなる。一方、Vi
vc>Vrabのときは、トランジスタm5,m8がカ
ットオフし、これにより出力電流Ioutはゼロにな
る。またこの回路は、トランジスタm6,m7のゲート
に入力される制御信号ABC,/ABCによって、オン
オフが制御される。
【0074】(第3の実施形態)図10は本発明の第3
の実施形態に係るレーザー駆動回路の構成を示す図であ
る。図10において、図1と共通の構成要素には図1と
同一の符号を付しており、ここではその詳細な説明を省
略する。図10の構成では、基準電圧生成回路3から出
力される基準電圧Vrefに応じてトランスコンダクタ
4AのトランスコンダクタンスGmを制御するトランス
コンダクタンス制御回路10が設けられている。
【0075】ここで、本発明に係るレーザー駆動回路の
応答特性について、簡単に解析する。駆動電流出力回路
6の電圧電流変換特性はリニアであり、その変換係数を
Kとすると、駆動電流出力回路6から出力されるレーザ
ー駆動電流ILDは、式(2)のように表される。 ILD=K・VH …(2)
【0076】また、レーザーLDの電流−光出力変換効
率をα、レーザーLDとモニター用フォトダイオード1
との結合係数をβ、モニター用フォトダイオード1の光
入力−電流変換効率をγ、電流電圧変換回路2の変換利
得をκとすると、電流電圧変換回路2から出力されるモ
ニター電圧Vivcは、式(3)のように表される。 Vivc=κγβαK・VH …(3)
【0077】このモニター電圧Vivcと基準電圧生成
回路3の出力電圧Vrefとの差電圧が、トランスコン
ダクタ4によって、その電圧差に応じた電流に変換さ
れ、ホールド容量5に流し込まれる。トランスコンダク
タ4の出力電流Ioutは、式(4)のように表され
る。 Iout=Gm(Vref−Vivc) =Gm(Vref−κγβαK・VH) …(4) したがって、 dVH=Iout・dt/CH =Gm(Vref−κγβαK・VH)dt/CH …(5) この微分方程式を解くと、ホールド容量5の保持電圧V
Hの応答は、次のように表される。 VH=V0(1−exp(−t/τ)) …(6) ただし、V0=Vref/(κγβαK) …(7) τ =CH/(κγβαKGm) …(8) 式(8)から明らかなように、APCの時定数τは、レ
ーザーLDとモニターフォトダイオード1との結合係数
βに逆比例する。ところで、レーザーLDとモニターフ
ォトダイオード1との結合係数βは、一般的に、実装ば
らつき等によって5倍から10倍と大きく変動する。し
たがって、APCの応答時間も、この結合係数βの変動
に伴い、大幅に変動する。
【0078】式(8)から明らかなように、トランスコ
ンダクタンスGmを結合係数βと逆比例するように制御
すれば、時定数τを一定にすることができる。一方、式
(2),(6)および(7)から分かるように、所定の
光出力を得るために設定されるべき基準電圧Vrefの
値は、結合係数βの関数となる。
【0079】そこで本実施形態では、トランスコンダク
タンス制御回路10が基準電圧Vrefに応じて、制御
信号GMC1,2によってトランスコンダクタ4Aのト
ランスコンダクタンスGmを制御する構成にしている。
【0080】図11はトランスコンダクタンス制御回路
10の内部構成を示す図、図12はトランスコンダクタ
4Aの内部構成を示す図である。
【0081】時定数τを一定にするために、トランスコ
ンダクタンスGmを結合係数βと逆比例するように制御
する方法としては、基準電圧Vrefに基づいて、トラ
ンスコンダクタ4のバイアス電流を制御するという手法
がある。しかしながら、この手法によると、トランスコ
ンダクタンスGmを広範囲かつ高精度に制御することは
困難である。
【0082】そこで本実施形態では、図12に示すよう
に、トランスコンダクタ4Aに、互いに異なるトランス
コンダクタンスGm1,Gm2を有する2個の差動入力
段11,17を設けている。そして、これら2個の差動
入力段11,17のバイアス電流の比率を、トランスコ
ンダクタンス制御回路10の制御信号GMC1,2に応
じて、変化させる。これにより、トランスコンダクタ4
AのトランスコンダクタンスGmの値を、Gm1<Gm
<Gm2の範囲において、容易に制御することができ
る。
【0083】また図11に示すトランスコンダクタンス
制御回路10は、基準電圧Vrefと所定の電圧VBと
を差動ペアトランジスタm1,m2によって比較し、ト
ランジスタm1,m2を流れる電流に応じてバイアス電
圧GMC1,GMC2を決定するように構成されてい
る。電圧VBと差動ペアトランジスタm1,m2のトラ
ンスコンダクタンスとを適切な値に設定することによっ
て、APCの時定数τが一定になるように、トランスコ
ンダクタ4AのトランスコンダクタンスGmを制御する
ことができる。
【0084】(第4の実施形態)図13は本発明の第4
の実施形態に係るレーザー駆動回路の構成を示す図であ
る。図13では、図1と共通の構成要素には図1と同一
の符号を付しており、ここではその詳細な説明を省略す
る。
【0085】駆動電流出力回路6はホールド容量5の保
持電圧VHに応じた電流をレーザー駆動電流ILDとし
て出力する。すなわち、レーザー駆動電流ILDと保持
電圧VHとの間には1対1の関係がある。そこで、ホー
ルド容量5の保持電圧VHをレーザー駆動電流ILDの
上限値に対応した上限値Vmaxと比較する第1のコン
パレータ31を設け、ホールド容量5の保持電圧VHが
上限値Vmaxを越えると、保持電圧VHがそれ以上上
昇してレーザー駆動電流ILDを増加させることのない
ように、第1のコンパレータ31が制御信号LMTを用
いてトランスコンダクタ4の動作を停止させる構成とし
ている。この信号LMTは、図4および図12のトラン
スコンダクタ4,4Aのトランジスタm15のゲートに
入力される。
【0086】これにより、駆動電流出力回路6から上限
値を越える大きなレーザー駆動電流ILDが出力される
ことがなくなり、過大電流に起因するレーザーLDの破
壊を回避することができる。また第2の実施形態のよう
に、アダプティブバイアス回路8を設けた場合には、ア
ダプティブバイアス回路8も併せて制御信号LMTによ
って制御する必要がある。
【0087】また、電流電圧変換回路2から出力される
モニター電圧Vivcを所定の下限値Vminと比較す
る第2のコンパレータ32も設けられている。下限値V
minは、レーザーLDが最小限出力すべき光出力すな
わち下限出力を出力したときのモニター電圧Vivcに
相当する値に設定されている。そして、AND回路33
は第1および第2のコンパレータ31,32の比較結果
の論理積をとり、この論理積結果を警告信号ALMとし
て出力する。第1および第2のコンパレータ31,32
並びにAND回路33によってアラーム回路30が構成
されている。
【0088】図13に示すアラーム回路30によって、
ホールド容量5の保持電圧VHが上限値Vmaxを越
え、かつ、モニター電圧Vivcが下限値Vminに満
たない、すなわちレーザーLDの光出力が下限出力に満
たないときに、警告信号ALMが発せられる。したがっ
て、APC機能が動作しているにもかかわらず、レーザ
ーLDが所定の光出力を出力していない場合には、警告
信号ALMが出力されるので、レーザーLDの不具合を
容易に知ることが可能になる。
【0089】図14は本発明に係る光送受信装置の構成
を示す図である。図14に示す光送受信装置53は、送
信データを、レーザーLDを駆動することによって光に
変換して送信する送信部51と、受けたレーザー光を受
信データに変換する受信部52とを備えている。そし
て、送信部51は本実施形態で示したようなレーザー駆
動回路50を有し、このレーザー駆動回路50によって
レーザーLDを駆動し、データ送信を行う。
【0090】
【発明の効果】以上のように本発明によると、レーザー
駆動回路において、レーザーの光出力を受けたフォトダ
イオードの出力電流を変換して得たモニター電圧と、所
定の基準電圧とが等しくなるようにフィードバックがか
かるので、高精度のAPC特性を実現することができ
る。したがって、温度変動や経年劣化に起因して、レー
ザーの電流−光出力変換効率が変化しても、レーザーの
光出力を、常に一定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るレーザー駆動回
路の構成を示す図である。
【図2】図1の構成における電流電圧変換回路2の内部
構成の例を示す図である。
【図3】図1の構成における電流電圧変換回路2の内部
構成の他の例を示す図である。
【図4】図1の構成におけるトランスコンダクタ4の内
部構成の例を示す図である。
【図5】(a),(b)は比較例としてのトランスコン
ダクタ4の構成例を示す図である。
【図6】図1の構成における制御信号生成回路7による
駆動電流出力回路6およびトランスコンダクタ4の動作
制御を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るレーザー駆動回
路の構成を示す図である。
【図8】(a),(b)は図7の構成におけるアダプテ
ィブバイアス回路8の動作を示す図である。
【図9】図7の構成におけるアダプティブバイアス回路
8の内部構成を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係るレーザー駆動
回路の構成を示す図である。
【図11】図10の構成におけるトランスコンダクタン
ス制御回路10の内部構成を示す図である。
【図12】図10の構成におけるトランスコンダクタ4
Aの内部構成を示す図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係るレーザー駆動
回路の構成を示す図である。
【図14】本発明に係る光送受信装置の構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
LD レーザー 1,MPD フォトダイオード 2 電圧電流変換回路 3 基準電圧生成回路 4,4A トランスコンダクタ 5 ホールド容量 6 駆動電流出力回路 7,7A 制御信号生成回路 8 アダプティブバイアス回路 10 トランスコンダクタンス制御回路 11 差動入力段(第1の差動入力段) 12 第1のカレントミラー回路 13 第2のカレントミラー回路 14 第3のカレントミラー回路 15 第4のカレントミラー回路 16 第5のカレントミラー回路 17 第2の差動入力段 21 反転増幅回路 22 帰還抵抗 25 抵抗 30 アラーム回路 50 レーザー駆動回路 51 送信部 52 受信部 53 光送受信装置 m1 トランジスタ m2 トランジスタ(電流源) IPD フォトダイオードの出力電流 ILD レーザー駆動電流 Vivc モニター電圧 Vref 基準電圧 VH ホールド容量の保持電圧 ALM 警告信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザーを駆動する回路であって、 前記レーザーの光出力をモニターするフォトダイオード
    の出力電流を、電圧に変換し、モニター電圧として出力
    する電流電圧変換回路と、 所定の基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、 前記モニター電圧と前記基準電圧とを入力とし、これら
    の電圧の差に応じた出力電流を出力するトランスコンダ
    クタと、 前記トランスコンダクタの出力側に、接続されたホール
    ド容量と、 前記ホールド容量の保持電圧を入力とし、この入力電圧
    に応じたレーザー駆動電流を出力する駆動電流出力回路
    とを備え、 前記モニター電圧と前記所定の基準電圧とが等しくなる
    ように、フィードバックがかかるように構成されたレー
    ザー駆動回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザー駆動回路におい
    て、 前記電流電圧変換回路は、 前記フォトダイオードの出力電流を入力とする反転増幅
    回路と、 前記反転増幅回路の入出力端子間に接続された帰還抵抗
    とを備えたものであることを特徴とするレーザー駆動回
    路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のレーザー駆動回路におい
    て、 前記電流電圧変換回路は、 当該電流電圧変換回路の入力および出力とソースおよび
    ドレインがそれぞれ接続され、かつ、ゲートに一定電圧
    が与えられたトランジスタと、 前記トランジスタのソースに接続された定電流源と、 前記トランジスタのドレインに接続された抵抗とを備え
    たものであることを特徴とするレーザー駆動回路。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のレーザー駆動回路におい
    て、 前記基準電圧生成回路は、前記所定の基準電圧の値が、
    外部からの入力に応じて制御可能に構成されていること
    を特徴とするレーザー駆動回路。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のレーザー駆動回路におい
    て、 前記トランスコンダクタは、 2個の入力電圧を受ける差動入力段と、 入力が、前記差動入力段の一方の出力と接続された第1
    のカレントミラー回路と、 2個の出力を有し、入力が、前記差動入力段の他方の出
    力と接続された第2のカレントミラー回路と、 2個の出力を有し、入力が、前記第1のカレントミラー
    回路の出力と接続され、かつ、前記2個の出力が、前記
    第2のカレントミラー回路の2個の出力とそれぞれ接続
    された第3のカレントミラー回路と、 一の導電型のトランジスタからなり、入力が、前記第3
    のカレントミラー回路の一方の出力と接続された第4の
    カレントミラー回路と、 他の導電型のトランジスタからなり、入力が、前記第3
    のカレントミラー回路の他方の出力と接続された第5の
    カレントミラー回路とを備え、 前記第4および第5のカレントミラー回路の出力が互い
    に接続されており、この接続点から、電流を出力するも
    のであることを特徴とするレーザー駆動回路。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のレーザー駆動回路におい
    て、 前記駆動電流出力回路およびトランスコンダクタの動作
    を、データ信号に基づいて、制御する制御信号生成回路
    を備え、 前記制御信号生成回路は、 前記駆動電流出力回路にレーザー駆動電流の出力を開始
    させてから所定時間経過した後に、前記トランスコンダ
    クタを動作状態にすることを特徴とするレーザー駆動回
    路。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のレーザー駆動回路におい
    て、 前記モニター電圧と前記所定の基準電圧との差が所定の
    値よりも大きいとき、この電圧差が小さくなるように、
    前記ホールド容量を、充電または放電するアダプティブ
    バイアス回路を備えていることを特徴とするレーザー駆
    動回路。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のレーザー駆動回路におい
    て、 前記駆動電流出力回路およびアダプティブバイアス回路
    の動作を、データ信号に基づいて、制御する制御信号生
    成回路を備え、 前記制御信号生成回路は、 前記駆動電流出力回路にレーザー駆動電流の出力を開始
    させてから所定時間経過した後において、前記モニター
    電圧と前記所定の基準電圧との差が所定の値よりも大き
    い場合、前記アダプティブバイアス回路を動作状態にす
    ることを特徴とするレーザー駆動回路。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のレーザー駆動回路におい
    て、 前記所定の基準電圧に応じて、前記トランスコンダクタ
    のトランスコンダクタンスを制御するトランスコンダク
    タンス制御回路を備えていることを特徴とするレーザー
    駆動回路。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のレーザー駆動回路にお
    いて、 前記トランスコンダクタンス制御回路は、 前記トランスコンダクタが有する差動入力段のバイアス
    電流を変化させることによって、そのトランスコンダク
    タンスを制御するものであることを特徴とするレーザー
    駆動回路。
  11. 【請求項11】 請求項9記載のレーザー駆動回路にお
    いて、 前記トランスコンダクタは、 異なるトランスコンダクタンスを有する第1および第2
    の差動入力段を備えたものであり、 前記トランスコンダクタンス制御回路は、 前記トランスコンダクタが有する前記第1および第2の
    差動入力段のバイアス電流の比率を変化させることによ
    って、そのトランスコンダクタンスを制御するものであ
    ることを特徴とするレーザー駆動回路。
  12. 【請求項12】 請求項1記載のレーザー駆動回路にお
    いて、 レーザー駆動電流が所定の上限値を越えないように、前
    記ホールド容量の保持電圧が制限されていることを特徴
    とするレーザー駆動回路。
  13. 【請求項13】 請求項1記載のレーザー駆動回路にお
    いて、 前記ホールド容量の保持電圧が所定の上限値を越え、か
    つ、前記モニター電圧が所定の下限値よりも小さいと
    き、警告信号を出力するアラーム回路を備えていること
    を特徴とするレーザー駆動回路。
  14. 【請求項14】 光通信を行う光送受信装置であって、 送信データを、レーザーを駆動することによって、光に
    変換して送信する送信部と、 受けたレーザー光を、受信データに変換する受信部とを
    備え、 前記送信部は、請求項1記載のレーザー駆動回路を有
    し、このレーザー駆動回路によって前記レーザーを駆動
    することを特徴とする光送受信装置。
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