JP3290809B2 - 塩素化合物ガスセンサ - Google Patents

塩素化合物ガスセンサ

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JP3290809B2 JP15594494A JP15594494A JP3290809B2 JP 3290809 B2 JP3290809 B2 JP 3290809B2 JP 15594494 A JP15594494 A JP 15594494A JP 15594494 A JP15594494 A JP 15594494A JP 3290809 B2 JP3290809 B2 JP 3290809B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、塩化水素、塩素ガス
等の塩素化合物ガスを検出するセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】 ゴミ焼却炉等からの排煙には、塩化水
素、塩素ガス等の塩素化合物ガスが含有する。ここで、
塩化水素(HCl)は、無色、刺激臭のある気体であっ
て、沸点が−84.9℃である。塩素ガス(Cl2
は、黄緑色、刺激臭のある気体であって、沸点が−3
4.1℃である。塩化水素及び塩素ガスは、目、皮膚、
粘膜を刺激する性質を有する。このように分子の塩素
(Cl2)は、室温、一気圧でガスであるが、本明細書
では、原子の塩素(Cl)と区別するため、「塩素ガ
ス」という。
【0003】 塩化水素、塩素ガス等の塩素化合物ガス
は、大気汚染の原因となることから、その濃度、一日に
排出される総量等が、環境政策上、法令により規制を受
けている。従って、排煙等のガス中の塩素化合物ガスの
濃度、含有量等が、規制された基準値以下であるかにつ
いて、モニターする必要がある。
【0004】 従来、塩化水素又は塩素ガスの濃度を測
定する技術的手段として、これらのガスを試料溶液に溶
かし、次いで、その試料溶液について所定の測定を行う
湿式法が知られている。まず、塩化水素についての湿式
法の測定を説明する。例えば、塩化水素を溶解した試料
溶液に塩化物イオン電極を浸して、溶液中の塩化物イオ
ン濃度を測定するイオン電極法が知られている。また、
塩化水素を溶解した試料溶液に、硝酸銀等の銀イオンを
含有する溶液を添加して、硝酸銀を沈殿させ、次いで、
チオシアン酸アンモニウム溶液で滴定する硝酸銀滴定法
がある。更に、塩化水素を溶解した試料溶液に、各種溶
液を加えてチオシアン酸鉄(III)を生成し、このチ
オシアン酸鉄(III)の吸光度を測定する吸光度法が
知られている。
【0005】 一方、塩素ガス濃度を測定する湿式法と
しては、塩素ガスをトリジン溶液に反応させて吸収さ
せ、次いで、その反応液の吸光度を測定する方法があ
る。しかし、これらの湿式法では、被測定ガスを採取、
洗浄等する前処理が煩雑であり、測定の応答性も高くな
く、装置全体の効率を低下する要因となっている。ま
た、滴定法では、連続測定をすることができない。
【0006】 また、上記の湿式法とは異なり、半導体
等を利用した塩化水素、塩素ガス等の濃度を測定するガ
スセンサも提案されている。センサ素子の表面に、塩化
水素、塩素ガス等の特定の化合物が選択的に吸着するこ
とで、センサ素子の電気抵抗が変化することに基づい
て、濃度を測定する原理のものであるが、選択吸着性が
十分でなく、実用化に至っていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 そこで、本発明で
は、塩化水素、塩素ガス等の塩素化合物ガスを検出する
ことができる応答性の良いガスセンサを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】 本発明は、酸素イオン
導電性の固体電解質と、当該固体電解質の表面の少なく
とも一部に被覆する被覆層と、当該固体電解質に電気的
に接続する基準極と、当該被覆層に電気的に接続する検
知極とを有する塩素化合物ガスセンサであって、当該被
覆層が、塩化物を含有することを特徴とする塩素化合物
ガスセンサを提供する。
【0009】 また、本発明において、当該固体電解質
が、酸化ジルコニウムと、安定化剤とを含有していて、
当該被覆層が、更に当該安定化剤を含有することが好ま
しい。更に、当該安定化剤が、酸化マグネシウム、酸化
カルシウム、酸化イットリウム、酸化スカンジウム又は
希土類金属酸化物を含有することが好ましい。更にま
た、当該塩化物が、塩化バリウム、塩化ストロンチウ
ム、塩化カルシウム、塩化セシウム、塩化ルビジウム、
塩化カリウム又は塩化ナトリウムを含有することが好ま
しい。
【0010】 更に、検知極が金属酸化物を主成分とす
ることが好ましい。更にまた、検知極が酸化ルテニウム
を主成分とすることが好ましい。更に、当該固体電解質
が当該基準極の側で晒される雰囲気は、当該被覆層が当
該検知極の側で晒される雰囲気に隔てられていることが
好ましい。更にまた、当該検知極及び当該基準極が一対
となって、当該固体電解質及び当該被覆層を挟むことが
好ましい。
【0011】
【作用】 本発明のガスセンサは、酸素イオン伝導性の
固体電解質と、被覆層と、検知極と、基準極とを有す
る。固体電解質の表面では、酸素ガスと酸素イオンとの
間で酸化還元反応等が生じていて、この電位は基準極か
ら出力することができる。一方、被覆層の表面では、塩
素ガスと塩素イオンとの間で酸化還元反応が生じてい
て、この電位は検知極から出力することができる。基準
極と検知極との電位差が、塩素ガス、塩化水素等の塩素
化合物の濃度と相関を有するので、塩素化合物の濃度を
測定することができる。検知極が設けられている被覆層
部分は被測定ガスに晒されるが、被測定ガスは、固体電
解質が晒される雰囲気と隔てられていて、リークしない
ようになっている。基準極が設けられている固体電解質
部分は、例えば、酸素ガス濃度が一定の基準ガスに晒さ
れる。
【0012】
【実施例】 以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。ただし、本発明は下記実施例により制限されるもの
ではない。図1は、本発明のガスセンサ10の断面図で
ある。ガスセンサ10は、酸素イオン導電性の固体電解
質12と、被覆層14と、基準極16と、検知極18と
を有する。
【0013】 固体電解質12は、一端が閉じている管
形状を有する。図1のガスセンサ10では、固体電解質
12が、基準極16の雰囲気と検知極18の雰囲気とを
隔てている。ただし、固体電解質がこれらの雰囲気を隔
てる必要はない。固体電解質12の表面12sでは、化
1に示す酸化還元反応が電気化学的に進行することがで
きる。
【0014】
【化1】O2 + 4e- → 2O2-
【0015】固体電解質12は、酸素イオンを伝導する
ことができる。従って、固体電解質12の表面12sに
おける酸素イオンの活量a1と、被覆層14に接触する
界面13における酸素イオンの活量a2とにより、ネル
ンストの式(1)に基づいて、起電力E1が生じる。
【0016】
【数1】 E1=(RT/F)ln(a1/a2) ・・・(1)
【0017】 固体電解質12は、安定化された酸化ジ
ルコニウムから構成されることが好ましい。安定化され
た酸化ジルコニウムとは、安定化酸化ジルコニア及び部
分安定化酸化ジルコニアを包含する。安定化された酸化
ジルコニウムでは、立方晶等の結晶構造をとるので、相
転移を起こさない。一方、酸化ジルコニウムは、100
0℃前後で、単斜晶と正方晶とで相転移し、この相転移
のときクラックが発生したりする。
【0018】 安定化された酸化ジルコニウムは、安定
化剤を所定量含有する。安定化された固体電解質は、安
定化度(立方晶の割合)が100%近傍の完全安定化固
体電解質でも良いし、100%未満の部分安定化固体電
解質でも良い。安定化剤としては、例えば、酸化マグネ
シウム、酸化カルシウム、酸化イットリウム、酸化スカ
ンジウム又は希土類金属酸化物等が挙げられる。希土類
金属酸化物として、酸化イッテルビウム、酸化セリウム
等が挙げられる。
【0019】 被覆層14は、固体電解質12の表面に
被覆して、固体電解質と界面13で接触する。被覆層1
4が層形状を有しているのは、固体電解質12に広い表
面積で接触するためである。これにより、界面13で物
質移動等が容易になり、また、被覆層14が固体電解質
12に強固に固定され得る。なお、被覆層14は、固体
電解質12より薄くてもよいが、厚くてもよい。また、
固体電解質12が被覆層14より大きく、固体電解質1
2が実質的に基体となっていてもよい。また、この逆
に、被覆層14が固体電解質12より大きく、被覆層1
4が、実質的に基体となっていてもよい。図1では、被
覆層14が固体電解質12の外側の表面に被覆するが、
被覆層14が固体電解質12の内側の表面に被覆しても
よい。ガスセンサの運転温度を考慮すると、被覆層の融
点又は分解温度は、500℃以上であることが好まし
く、600℃以上であることが更に好ましく、700℃
以上であることが更になお好ましい。
【0020】 被覆層は、塩化物を含有する。「塩化
物」とは、塩化バリウム(BaCl2)、塩化ストロン
チウム(SrCl2)、塩化カルシウム(CaCl2)、
塩化マグネシウム(MgCl2)等のアルカリ土類金属
塩化物、塩化リチウム(LiCl)、塩化ナトリウム
(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化ルビジウ
ム(RbCl)、塩化セシウム(CsCl)等のアルカ
リ金属塩化物、塩化イットリウム(YCl3)、塩化チ
タン(TiCl4)、塩化ジルコニウム(ZrCl4)、
塩化マンガン(MnCl2)、塩化鉄(FeCl2又はF
eCl3)、塩化ルテニウム(RuCl2)、塩化コバル
ト(CoCl2)、塩化ロジウム(RhCl3)、塩化ニ
ッケル(NiCl2)、塩化銅(CuCl2)、塩化パラ
ジウム(PdCl2)、塩化銀(AgCl)等の遷移金
属の塩化物が挙げられる。また、これらの無機塩化物に
限られず、テトラエチルアンモニウムクロライド([N
(C254]Cl)等の有機塩化物であってもよい。
【0021】 「塩化物」は、強塩基の塩化物であるこ
とが好ましい。被覆層が、50モル部以上のアルカリ金
属塩化物又はアルカリ土類金属塩化物を含有することが
好ましく、70モル部以上のアルカリ金属塩化物又はア
ルカリ土類金属塩化物を含有することが更に好ましく、
85モル部以上のアルカリ金属塩化物又はアルカリ土類
金属塩化物を含有することが更になお好ましい。
【0022】 被覆層14が、固体電解質に含有する安
定化剤を含有してもよい。界面13において、被覆層1
4と固体電解質12との間で、被覆性を向上して、物質
移動、電荷移動等が容易になると考えられるからであ
る。被覆層の組成は、例えば、95〜50モル部の2価
金属の塩化物と、1〜30モル部の1価金属の塩化物
と、4〜20モル部の安定化剤とから構成される。被覆
層14の表面14sでは、塩素ガスと塩素イオンとの間
で酸化還元反応が電気化学的に進行することができる。
【0023】
【化2】Cl2 +2e- → 2Cl
【0024】 被覆層14は、塩素イオンを伝導しても
よいが、塩素イオンを伝導しなくてもよい。被覆層14
が、塩素イオンを伝導するとき、被覆層14の表面14
sにおける塩素イオンの活量bと、界面13における
塩素イオンの活量b2とにより、ネルンストの式(2)
に基づいて、起電力E2が生じる。
【0025】
【数2】 E2=(RT/F)ln(b1/b2) ・・・(2)
【0026】 基準極は、固体電解質に電気的に接続す
るものである。図1では、基準極16は固体電解質12
の表面12sに被覆して、固体電解質12と導通を保
つ。基準極16は、白金等からなる金属メッシュ16a
と、金属メッシュ16aに埋没する粒子形状の白金黒1
6bとを有する。基準極16が固体電解質12に固定す
る表面12sは、被覆層14が固体電解質12に固定す
る界面13の反対側である。白金線等の金属線17が、
基準極16に接続していて、電圧計等の電気回路に接続
することができる。
【0027】 検知極は、被覆層に電気的に接続するも
のであるが、図1では、検知極18は、固体電解質12
が固定されている界面13と反対側の表面14sに被覆
して、被覆層14に固定されて、被覆層14との導通を
保つ。検知極18は、金属メッシュを有する。検知極1
8が被覆層14に固定する表面14sは、固体電解質1
2が被覆層14に固定する界面13の反対側である。白
金線等の金属線19が、検知極18に接続していて、電
圧計等の電気回路に接続することができる。基準極及び
検知極は、金属薄膜又は金属厚膜であってもよい。ま
た、これらの電極として、導電性金属と酸化ジルコニウ
ム等のセラミックとの混合ペースト、または酸化ルテニ
ウム等の導電性ペーストを印刷付与してもよい。
【0028】 ガスセンサ10を使用するとき、被測定
ガスを検知極18に導入し、基準ガス、例えば、空気を
基準極16に導入し、基準極16と検知極18との電位
差を測定する。また、電位差を出力として、中央演算ユ
ニットに入力して、検量線と比較して、濃度を出力する
ようにしてもよい。また、界面13の電位を検出するた
めの第三の電極を新たに設け、この第三の電極と検知極
18との電位差を測定又は出力してもよい。
【0029】 図2は、本発明のガスセンサ20の断面
図である。ガスセンサ20は、板形状を有していて、支
持体21と、酸素イオン導電性の固体電解質22と、被
覆層24と、基準極26と、検知極28とを有する。支
持体21には、孔が形成されていて、その孔の回りの周
面21sには、固体電解質22及び被覆層24を保持す
るための凹部21aが形成されている。支持体21と、
固体電解質22及び被覆層24の端部とは、気密に固定
され、支持体21の一方の側のガスは、支持体21の他
方の側に漏れないようにする。即ち、支持体21、並び
に、固体電解質22及び被覆層24が、基準極26の雰
囲気と検知極28の雰囲気とを隔てている。
【0030】 支持体21の材質としては、ガスセンサ
20の運転温度で、塩素ガス、塩化水素等に安定である
ことを要する。例えば、安定化された酸化ジルコニア、
窒化珪素、炭化珪素等のセラミックス、インコネル、ハ
ステロイ等の合金、特殊スチール等が挙げられる。ま
た、支持体21と、固体電解質22及び被覆層24の端
部とは、例えば、ガスセンサ20の運転温度で、塩素ガ
ス、塩化水素等に安定なセラミックス粉末(例えば、安
定化された酸化ジルコニア)、ガラス粉末等を接着剤に
用いて、固定される。
【0031】 固体電解質22は、酸素イオンを伝導す
ることができる。固体電解質22は、安定化された酸化
ジルコニウムから構成されることが好ましい。被覆層2
4は、固体電解質22の表面に被覆して、被覆層24
は、固体電解質と界面23で接触する。基準極26は、
固体電解質22の表面22sに被覆して、固体電解質2
2との導通を保つ。白金線等の金属線27が、基準極2
6に接続する。検知極28は、被覆層24の表面24s
に被覆して、被覆層24との導通を保つ。白金線等の金
属線19が、検知極18に接続する。
【0032】 被測定ガスには、窒素酸化物、水、炭化
水素ガス、酸素等が含有する場合が多いが、これらは、
必要に応じて、トラップ層を被覆したり、フィルタを用
いて、除去することが好ましい。これらのガスが、被測
定ガスに一定量、含有するとき、塩素化合物ガスの検量
線の直線性に一般には悪影響を与えないが、これらのガ
スの含有量が変動すると、直線性に影響を与えることが
あるからである。
【0033】 例えば、被測定ガスに含有する水、酸
素、窒素酸化物等は、図3のガスセンサ30では、ポン
プセルを用いて除去することができる。図3は、本発明
のガスセンサ30の断面図である。ガスセンサ30は、
基体31と、被覆層34と、基準極36と、検知極38
とを有して、更にポンプセルを有する。
【0034】 基体31は、筒形状を有する側壁32
と、その側壁32の内面に保持される隔壁33とを有す
る。側壁32は、例えば、円筒形状を有する。隔壁33
は、側壁32に囲まれた空間を空間35aと空間35b
とに区画する。被測定ガスは、空間35aに連通する。
ポンプセルは、側壁32の端部にあるセル部32aと、
側壁の外表面32sに設けられた電極41と、側壁の内
表面32tに設けられた電極42とを有する。セル部3
2aは、酸素イオン伝導性の固体電解質で構成される。
【0035】 電極41及び電極42は、互いに対応す
る形状をしていて、電極41及び電極42が、セル部3
2aを挟むことが好ましい。しかし、電極41、42の
形状が、互いに対応する形状をする必要はない。また、
図3では、電極41及び42は、側壁32の端部の周囲
を一周する。しかし、電極41が外表面32sの周囲を
一周することなく、その一部を円弧状に被覆して、電極
42が内表面32tの周囲を一周することなく、その一
部を円弧状に被覆していてもよい。電極41及び42の
位置及び形状にかかわらず、酸素イオンは、セル部32
aを伝導することができるからである。
【0036】 被覆層34は、隔壁33の表面33sに
被覆する。被覆層は、隔壁33の表面33sを全て被覆
することが、界面を増加するために好ましい。しかし、
表面33sの一部を被覆するのみでもよい。基準極36
は、隔壁33の表面33tに被覆して、隔壁と電気的に
接続する。基準極は、隔壁33の表面33tを全て被覆
することが好ましい。しかし、表面33tの一部のみを
被覆してもよい。白金線等の金属線37が、基準極36
に接続する。検知極38は、被覆層34の表面34sに
被覆して、被覆層34と電気的に接続する。白金線等の
金属線39が、検知極38に接続する。
【0037】 電極41、42は金属薄膜又は金属厚膜
であることが好ましい。また、これらの電極として、導
電性金属と酸化ジルコニウム等のセラミックとの混合ペ
ーストを印刷付与してもよい。電極42の組成は適宜選
択される。例えば、窒素酸化物を還元することが望まし
いときは、ロジウム、ロジウムと白金又は金との合金か
ら構成されることが好ましい。また、本体が白金電極で
あって、その表面に窒素酸化物等を還元する触媒層が被
覆していてもよい。触媒層は、例えば、白金とロジウム
が多孔質アルミナ等の担体に担持されたものから構成さ
れる。なお、ロジウム電極又は表面にロジウムを有する
電極は、低温下、酸素分圧が高い領域で、窒素酸化物を
還元する能力を有する。
【0038】 ガスセンサ30の使用方法を説明する。
ポンプセルでは、電源43より電極41、42に直流電
流を印加することにより、空間35aに含有する酸素ガ
ス及び水分、CO2 等の酸素を含有するガスを、内表面
32tから酸素イオンとしてセル部32aを透過させ、
外表面32sから放出することができる。これにより、
空間35a中の被測定ガスから、酸素ガスを実質的に除
去することができる。なお、印加電圧の方向を逆にする
ことにより、酸素ガスが透過する方向を逆にすることも
できる。
【0039】 また、ポンプセルを用いて、電源43よ
り電極41、42に所定の直流電流を印加することによ
り、空間35aに含有する酸素ガスを除去して、酸素濃
度を一定の値に保持することもできる。酸素濃度が一定
であっても、被測定ガス中の酸素濃度が、塩素化合物ガ
スの濃度、量等の検知に与える影響を実質的に除くこと
ができるからである。
【0040】 一定の酸素濃度を有する基準ガスに晒さ
れている基準電極に対する電極42の電圧に基づいて、
空間35aの被測定ガス中の酸素濃度を一定の値に維持
することができる。このとき、基準電極及び電極42
は、酸素イオン伝導性の固体電解質に接触することを要
する。電極42には、基準電極に対して、それぞれの電
極の酸素イオン活性の差に基づいて、ネルンストの式で
表現される起電力Vが発生する。そこで、この起電力
が、例えば、100mVと一定の値になるようにポンプ
セルに印加する電圧をフィードバック回路で制御するこ
とにより、空間35aの酸素濃度と、基準ガスの酸素濃
度との差を一定に保持することができる。即ち、空間3
5aの酸素濃度を一定値に保持することができる。例え
ば、基準電極として、基準極36を用いて、空間35b
に大気等の一定の酸素濃度を有する気体を導入すること
ができる。
【0041】 なお、必要に応じて、空間35aの入口
を狭くして、被測定ガスが流入する量を減らすこともで
きる。例えば、細孔により空間35aに被測定ガスを拡
散により導入してもよい。また、ジルコニアをグリーン
シートに成形して、スクリーン印刷等で被覆層、基準
極、検知極及びガス導入空間35aを形成することもで
きる。例えば、図3では、基体31が筒形状を有するの
ではなく、基体31は、グリーンシートから構成される
3層構造の断面であってもよい。即ち、第1層及び第3
層に挟まれた第2層のグリーンシートに切り欠き部を予
め形成することで、空間35a及び空間35bとしても
よい。
【0042】 本発明のガスセンサを使用して、被測定
ガスの塩素化合物ガス濃度を測定するとき、ガスセンサ
の大部分は、保護管に収納されて保護されることが好ま
しい。このような使用時の態様は、例えば、特公平6−
35957号公報、特開平5−203610号公報等に
記載されている。
【0043】 (測定実験)図1のガスセンサを用い
て、塩素ガスの濃度測定実験を行った。安定化ジルコニ
アから構成された固体電解質12は、一端が閉じた円筒
形状を有していて、円筒側壁の外径は8mmであって、
内径は5mmである。
【0044】 被覆層14は、所定の組成とした混合物
を約750〜850℃で溶融して、固体電解質12の端
部をこの溶融物の中に浸漬して、引き上げ、大気中に放
置して冷却した。これにより、厚さが0.1〜0.5m
mの被覆層14が、固体電解質の外表面に被覆した。基
準極16には、白金メッシュに白金黒が埋没したものを
用いた。また、検知極18として、酸化ルテニウム(R
uO2)の導電性ペーストを用いた。基準極16と、検
知極18との電位差は、デジタル式電圧計(アドバンテ
スト社、TR8652)を用いた。
【0045】 100ppmの塩素ガスが含有する窒素
ガスを購入して、この窒素ガスを、窒素ガスのみで、窒
素ガス及び酸素ガスで、又は空気で、適宜希釈して、1
〜100ppmの塩素ガスを含有する被測定ガスを得
た。この被測定ガスは、固体電解質12の外側に導入し
た。塩素ガスの濃度は、1ppmから100ppmにま
で変化させた。また、固体電解質12の内側には、大気
を導入した。測定条件1〜5では、塩素ガスを被測定ガ
スに用いた。一方、測定条件6〜8では、塩化水素ガス
を被測定ガスに用いた。
【0046】 (測定条件1)測定条件1では、被覆層
14が、70モル%の塩化バリウム、10モル%の塩化
カリウム及び20モル%の酸化マグネシウムから構成さ
れた。この組成とした混合物を約800℃で溶融して、
固体電解質12の端部をこの溶融物の中に浸漬して、引
き上げ、大気中に放置して冷却した。これにより、厚さ
が0.1〜0.5mmの被覆層14が、固体電解質の外
表面に被覆した。
【0047】 450℃、550℃及び650℃の各々
にまで、被覆層14を加熱してから、その状態で、10
重量%の酸素ガス及び90重量%の窒素ガス、並びに、
所定濃度の塩素ガスを含有する被測定ガスを導入して、
基準極16と、検知極18との電位差を測定した。その
結果を図4に示す。運転温度が550℃及び650℃の
とき、塩素ガス濃度の対数と、起電力とが満足する直線
性を示した。
【0048】 (測定条件2)測定条件2では、合計で
4つの測定条件を比較した。まず、被覆層が、測定条件
1と同一のBaCl2−KCl−MgO系のガスセンサ
(図5でそのデータを(b)で示す。)と、被覆層が塩
化バリウムのガスセンサ(図5でそのデータを(a)で
示す。)とを用いた。後者のガスセンサは、被覆層の組
成を除いて、前者のガスセンサと同一の物を用いた。ま
た、被測定ガスが異なる2つの条件で測定した。一方の
条件では、被測定ガスには、測定条件1と同様に、10
重量%の酸素ガス及び90重量%の窒素ガス、並びに、
所定濃度の塩素ガスが含有した(図5でそのデータポイ
ントを●及び▲で示す。)。他方の条件では、被測定ガ
スには、100重量%の窒素ガス及び所定濃度の塩素ガ
スが含有した(図5でそのデータポイントを○及び△で
示す。)。運転温度は、いずれの場合も、550℃に統
一した。基準極16と検知極18との電位差を測定した
結果を図5に示す。被測定ガスが10重量%の酸素ガス
を含有した場合では、補助層が3成分系であろうと、1
成分系であろうと、塩素ガス濃度の対数と、起電力とが
満足する直線性を示した。
【0049】 (測定条件3)測定条件3では、被覆層
14が、85モル%の塩化バリウム、5モル%の塩化カ
リウム及び10モル%の酸化マグネシウムから構成され
た。この被覆層14を固体電解質12の端部に被覆する
方法は、測定条件1と同一である。450℃、550
℃、650℃及び750℃の各々にまで、被覆層14を
加熱した。空気をキャリアーガスとして、所定の塩素ガ
スを含有する被測定ガスを導入して、基準極16と、検
知極18との電位差を測定した。この結果を図6に示
す。塩素ガス濃度の対数と、起電力とが満足する直線性
を示した。
【0050】 (測定条件4)測定条件4では、塩素ガ
ス濃度が突然に変化したときのガスセンサの応答を調べ
た。測定条件2で用いた二つのガスセンサの応答を比較
した。塩素ガス濃度は、4ppmから40ppmにステ
ップ入力で変化させ、40ppmにしばらく保持した
後、40ppmから4ppmにステップ入力で変化させ
た。その結果を図7に示す。図7(a)は、被覆層が塩
化バリウムのガスセンサの応答であって、図7(b)
は、測定条件1と同一のBaCl2−KCl−MgO系
のガスセンサの応答である。
【0051】 4ppmから40ppmまでステップ的
に変化させたとき、90%の応答が生じるまでの応答時
間は、図7(a)の一成分系のガスセンサでは、20秒
であって、一方、図7(b)の三成分系のガスセンサで
は、6秒であった。また、40ppmから4ppmまで
ステップ的に変化させたとき、90%の応答が生じるま
での応答時間は、図7(a)の一成分系のガスセンサで
は、6分であって、一方、図7(b)の三成分系のガス
センサでは、2分であった。三成分系のガスセンサの方
が、応答が速かった。
【0052】 (測定条件5)測定条件5では、塩素ガ
ス濃度が突然に変化したときのガスセンサの応答を調べ
た。測定条件2で用いた二つのガスセンサの応答を比較
した。塩素ガス濃度は、0ppmから10ppmにステ
ップ入力で変化させ、10ppmに15分間保持した
後、10ppmから0ppmにステップ入力で変化させ
た。その結果を図8に示す。キャリアーガスは空気を用
いた。運転温度は450℃に保持した。表1に示す被覆
層の組成で、応答を調べた。この測定条件5では、検知
極18として、酸化ルテニウム(IV)の導電性ペース
トを用いたのは、5−4のみである。5−1、5−2、
5−3及び5−5では、検知極18として、酸化ルテニ
ウムのメッシュではなく、白金のメッシュを用いた。そ
の結果を図8に示す。
【0053】
【表1】
【0054】 (測定条件6)測定条件6では、塩化水
素を被測定ガスに用いた。被覆層14が、85モル%の
塩化バリウム、5モル%の塩化カリウム及び10モル%
の酸化マグネシウムから構成された。この被覆層14を
固体電解質12の端部に被覆する方法は、測定条件1と
同一である。また、被測定ガスが異なる2つの条件で測
定した。一方の条件では、被測定ガスには、空気及び所
定濃度の塩化水素が含有した。他方の条件では、被測定
ガスには、100重量%の窒素ガス及び所定濃度の塩化
水素が含有した。運転温度は、いずれの場合も、550
℃に統一した。基準極16と検知極18との電位差を測
定した結果を図9に示す。塩化水素濃度の対数と、起電
力とが満足する直線性を示した。
【0055】 (測定条件7)測定条件7では、測定条
件6と同一のガスセンサを用いて、塩化水素濃度を測定
した。被測定ガスが異なる2つの条件を含めて同一とし
たが、運転温度のみを変更して、650℃で測定した。
基準極16と検知極18との電位差を測定した結果を図
10に示す。塩化水素濃度の対数と、起電力とが満足す
る直線性を示した。
【0056】 (測定条件8)測定条件8では、測定条
件6と同一のガスセンサを用いて、塩化水素濃度が突然
に変化したときのガスセンサの応答を調べた。塩化水素
濃度は、0ppmから10ppmにステップ入力で変化
させ、10ppmに15分間保持した後、10ppmか
ら0ppmにステップ入力で変化させた。キャリアーガ
スは空気を用いて、運転温度は550℃に保持した。そ
の結果を図11に示す。
【0057】
【発明の効果】本発明のガスセンサは、応答が早く、ま
た、微量の塩素ガス、塩化水素等の塩素化合物ガスを定
性的及び定量的に測定することができる。また、自動制
御用センサに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の塩素化合物ガスセンサの一実施例の
断面説明図である。
【図2】 本発明の塩素化合物ガスセンサの一実施例の
断面説明図である。
【図3】 本発明の塩素化合物ガスセンサの一実施例の
断面説明図である。
【図4】 本発明の塩素化合物ガスセンサにおいて、塩
素ガス濃度と起電力との相関を示すグラフである。
【図5】 本発明の塩素化合物ガスセンサにおいて、塩
素ガス濃度と起電力との相関を示すグラフである。
【図6】 本発明の塩素化合物ガスセンサにおいて、塩
素ガス濃度と起電力との相関を示すグラフである。
【図7】 本発明の塩素化合物ガスセンサにおいて、塩
素ガス濃度の変化に対する起電力の応答を示すグラフで
ある。
【図8】 本発明の塩素化合物ガスセンサにおいて、塩
素ガス濃度の変化に対する起電力の応答を示すグラフで
ある。
【図9】 本発明の塩素化合物ガスセンサにおいて、塩
化水素濃度と起電力との相関を示すグラフである。
【図10】 本発明の塩素化合物ガスセンサにおいて、
塩化水素濃度と起電力との相関を示すグラフである。
【図11】 本発明の塩素化合物ガスセンサにおいて、
塩化水素濃度の変化に対する応答を示すグラフである。
【符号の簡単な説明】
10・・・ガスセンサ、12・・・固体電解質、12s・・・表
面、13・・・界面、14・・・被覆層、14s・・・表面、1
6・・・基準極、16a・・・金属メッシュ、16b・・・白金
黒、17・・・金属線、18・・・検知極、19・・・金属線、
20・・・ガスセンサ、21・・・基体、21s・・・周面、2
1a・・・凹部、22・・・固体電解質、22s・・・表面、2
3・・・界面、24・・・被覆層、24s・・・表面、26・・・基
準極、26a・・・金属メッシュ、26b・・・白金黒、27
・・・金属線、28・・・検知極、29・・・金属線、30・・・ガ
スセンサ、31・・・基体、32・・・側壁、32a・・・セル
部、32s・・・外側面、32t・・・内側面、33・・・隔
壁、34・・・被覆層、35a・・・空間、35b・・・空間、
36・・・基準極、37・・・金属線、38・・・検知極、39・
・・金属線、41・・・電極、42・・・電極、43・・・電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近 正雄 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−273373(JP,A) 特開 平7−5149(JP,A) 特開 平7−209249(JP,A) 特開 昭62−43560(JP,A) 特開 昭60−256043(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/416 G01N 27/409 JICSTファイル(JOIS)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素イオン導電性の固体電解質と、 当該固体電解質の表面の少なくとも一部に被覆する被覆
    層と、 当該固体電解質に電気的に接続する基準極と、 当該被覆層に電気的に接続する検知極とを有する塩素化
    合物ガスセンサであって、 当該被覆層が、塩化物を含有することを特徴とする塩素
    化合物ガスセンサ。
  2. 【請求項2】 当該固体電解質が、酸化ジルコニウム
    と、安定化剤とを含有していて、当該被覆層が、更に当
    該安定化剤を含有することを特徴とする請求項1に記載
    の塩素化合物ガスセンサ。
  3. 【請求項3】 当該安定化剤が、酸化マグネシウム、酸
    化カルシウム、酸化イットリウム、酸化スカンジウム又
    は希土類金属酸化物を含有することを特徴とする請求項
    2に記載の塩素化合物ガスセンサ。
  4. 【請求項4】 当該塩化物が、塩化バリウム、塩化スト
    ロンチウム、塩化カルシウム、塩化セシウム、塩化ルビ
    ジウム、塩化カリウム又は塩化ナトリウムを含有するこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3に記載の塩素化合物
    ガスセンサ。
  5. 【請求項5】 検知極が金属酸化物を主成分とすること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の塩素
    化合物ガスセンサ。
  6. 【請求項6】 検知極が酸化ルテニウムを主成分とする
    ことを特徴とする請求項5に記載の塩素化合物ガスセン
    サ。
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