JP3287946B2 - Ｇｐｓ受信装置 - Google Patents
Ｇｐｓ受信装置Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ＧＰＳ（Global Posit
ioning System)人工衛星からの航法メッセージを受信し
解読することによって自分の位置および速度ベクトルを
求めるＧＰＳ受信装置に関するもので、例えば自動車や
船の現在位置を地球上の絶対位置として求めたい場合に
広く利用されうるものである。
ioning System)人工衛星からの航法メッセージを受信し
解読することによって自分の位置および速度ベクトルを
求めるＧＰＳ受信装置に関するもので、例えば自動車や
船の現在位置を地球上の絶対位置として求めたい場合に
広く利用されうるものである。
【０００２】
【従来の技術】以下、図面を参照しながら、従来のＧＰ
Ｓ受信装置の一例について説明する。図３は従来のＧＰ
Ｓ受信装置の概略構成を示すものである。図３におい
て、３１は乗算手段、３２は航法メッセージ解読手段、
３３はＰＲＮ符号発生手段、３４は電圧制御発振器、３
５は上位処理手段である。
Ｓ受信装置の一例について説明する。図３は従来のＧＰ
Ｓ受信装置の概略構成を示すものである。図３におい
て、３１は乗算手段、３２は航法メッセージ解読手段、
３３はＰＲＮ符号発生手段、３４は電圧制御発振器、３
５は上位処理手段である。
【０００３】以上のように構成された従来のＧＰＳ受信
装置について、以下その動作を説明する。ＧＰＳ受信装
置は、地球上での自分の位置、速度を計算し、利用者に
提供する装置である。そのためには少なくとも３個以上
のＧＰＳ衛星の電波を受信して航法メッセージを解読
し、各衛星から受信装置までの伝搬時間、ドップラーシ
フト周波数を求めることが必要になる。
装置について、以下その動作を説明する。ＧＰＳ受信装
置は、地球上での自分の位置、速度を計算し、利用者に
提供する装置である。そのためには少なくとも３個以上
のＧＰＳ衛星の電波を受信して航法メッセージを解読
し、各衛星から受信装置までの伝搬時間、ドップラーシ
フト周波数を求めることが必要になる。
【０００４】また、各ＧＰＳ衛星の電波は、例えばＬ１
（1575.42MHz) の伝送波に載せて送られるが、衛星固有
のＣ／ＡあるいはＰコードと呼ばれる擬似雑音符号で位
相変調されており、また衛星および利用者の移動により
上記搬送波はドップラーシフトして周波数誤差を含んで
いるという特徴がある。そこで、ＧＰＳ受信装置は、３
個以上の衛星のＰＲＮ符号拡散された電波について、逆
拡散処理と周波数と位相合わせ処理によって航法メッセ
ージを取り出すことになる。
（1575.42MHz) の伝送波に載せて送られるが、衛星固有
のＣ／ＡあるいはＰコードと呼ばれる擬似雑音符号で位
相変調されており、また衛星および利用者の移動により
上記搬送波はドップラーシフトして周波数誤差を含んで
いるという特徴がある。そこで、ＧＰＳ受信装置は、３
個以上の衛星のＰＲＮ符号拡散された電波について、逆
拡散処理と周波数と位相合わせ処理によって航法メッセ
ージを取り出すことになる。
【０００５】まず、上位処理手段３５は、現在時刻とバ
ックアップデータから今受信できる衛星を割り出し、そ
れらの衛星電波を同時に受信するために各衛星毎に受信
処理タスクを平行して起動する。一般に、衛星の配置に
よって求める位置の精度が変化するために、なるべく多
くの衛星を受信してその中で良い組み合わせを選択した
り、あるいはすべての衛星を使って最小２乗法から誤差
の少ない位置計算を行なう。そこで、同時に起動される
受信処理タスクは、４個以上、例えば８個起動する必要
がある。
ックアップデータから今受信できる衛星を割り出し、そ
れらの衛星電波を同時に受信するために各衛星毎に受信
処理タスクを平行して起動する。一般に、衛星の配置に
よって求める位置の精度が変化するために、なるべく多
くの衛星を受信してその中で良い組み合わせを選択した
り、あるいはすべての衛星を使って最小２乗法から誤差
の少ない位置計算を行なう。そこで、同時に起動される
受信処理タスクは、４個以上、例えば８個起動する必要
がある。
【０００６】ＰＲＮ符号発生手段３３は、上位処理手段
３５から指定された衛星のＰＲＮ符号を算出して、電圧
制御発振器３４で発生したクロック（1.023MHzにドップ
ラーシフト量を加味した周波数）に同期してＰＲＮ符号
を出力する。出力されたＰＲＮ符号のコードパターン
は、乗算手段３１によって受信電波と掛け合わされる。
受信電波に含まれているある衛星のコードとＧＰＳ受信
装置で作られた同じコードとの一定時間の積和をとるの
で、ディジタル信号処理で言えば自己相関を求めている
ことになる。ＰＲＮ符号の自己相関は周波数、位相が一
致したときのみ急峻なピークを有するので、上位処理手
段３５は、上記自己相関値をとるように２つのコードの
位相差、ドップラーシフトの影響をキャンセルしてい
く。具体的には、電圧制御発振器３４の周波数を変える
ことでＰＲＮ符号の同期クロックの周波数を変え、ＰＲ
Ｎ符号発生手段３３でＰＲＮ符号の位相を調整する。位
相に関してはＰＲＮコードが1.023Mbps なので、0.977
［sec ］(1/1.023MHz)以下の分析能で合わせ込む必要が
ある。
３５から指定された衛星のＰＲＮ符号を算出して、電圧
制御発振器３４で発生したクロック（1.023MHzにドップ
ラーシフト量を加味した周波数）に同期してＰＲＮ符号
を出力する。出力されたＰＲＮ符号のコードパターン
は、乗算手段３１によって受信電波と掛け合わされる。
受信電波に含まれているある衛星のコードとＧＰＳ受信
装置で作られた同じコードとの一定時間の積和をとるの
で、ディジタル信号処理で言えば自己相関を求めている
ことになる。ＰＲＮ符号の自己相関は周波数、位相が一
致したときのみ急峻なピークを有するので、上位処理手
段３５は、上記自己相関値をとるように２つのコードの
位相差、ドップラーシフトの影響をキャンセルしてい
く。具体的には、電圧制御発振器３４の周波数を変える
ことでＰＲＮ符号の同期クロックの周波数を変え、ＰＲ
Ｎ符号発生手段３３でＰＲＮ符号の位相を調整する。位
相に関してはＰＲＮコードが1.023Mbps なので、0.977
［sec ］(1/1.023MHz)以下の分析能で合わせ込む必要が
ある。
【０００７】上位処理手段３５は、上記のように各受信
処理タスクから得られた複数の衛星の航法メッセージと
内部で持っている現在時刻情報から現在位置を計算し、
キャンセルしたドップラーシフト量（ドップラーシフト
周波数）から速度ベクトル（速度値と方向）を計算す
る。
処理タスクから得られた複数の衛星の航法メッセージと
内部で持っている現在時刻情報から現在位置を計算し、
キャンセルしたドップラーシフト量（ドップラーシフト
周波数）から速度ベクトル（速度値と方向）を計算す
る。
【０００８】以上の方法によって、スペクトラム拡散さ
れた電波の中から必要な衛星の航法メッセージを受信し
て、自分の位置、速度ベクトルを算出できるＧＰＳ受信
装置を構成することができる。
れた電波の中から必要な衛星の航法メッセージを受信し
て、自分の位置、速度ベクトルを算出できるＧＰＳ受信
装置を構成することができる。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
ような構成では、受信する衛星１つ１つについて受信処
理タスクを持たなければならないために、例えば８個の
衛星を受信するためには８個分の受信処理タスクを具体
的なハードとソフトの処理で実現しなければならなかっ
た。このために、ハード、ソフトの処理負担が多く、コ
ストが高い、回路規模が大きいという問題点を有してい
た。
ような構成では、受信する衛星１つ１つについて受信処
理タスクを持たなければならないために、例えば８個の
衛星を受信するためには８個分の受信処理タスクを具体
的なハードとソフトの処理で実現しなければならなかっ
た。このために、ハード、ソフトの処理負担が多く、コ
ストが高い、回路規模が大きいという問題点を有してい
た。
【００１０】また、１個の衛星を受信する場合も、仮に
ＰＲＮコード（1.023Mbps ）の相違を１ビットずつずら
しながらＳ／Ｎの最も良い位相を探すとすると、１回の
自己相関を求めるのにかかる時間をＴｓとして、Ｓ／Ｎ
の最も良い位相を求めるに必要な時間の最大値Ｔｍａｘ
は、 Ｔｍａｘ＝Ｔｓ＊１０２３ ・・・（１） となる。ここでＴｓを１［msec］とすると、約１［ se
c］強の時間がかかる。さらに、ドップラーシフトの影
響で搬送波の周波数もずれている場合には、その周波数
を変えながら位相合わせを行なうので、さらに時間がか
かり、最悪１分以上時間がかかる場合もあった。つま
り、従来はＰＲＮコードの位相合わせに非常に時間がか
かるという問題を有していた。
ＰＲＮコード（1.023Mbps ）の相違を１ビットずつずら
しながらＳ／Ｎの最も良い位相を探すとすると、１回の
自己相関を求めるのにかかる時間をＴｓとして、Ｓ／Ｎ
の最も良い位相を求めるに必要な時間の最大値Ｔｍａｘ
は、 Ｔｍａｘ＝Ｔｓ＊１０２３ ・・・（１） となる。ここでＴｓを１［msec］とすると、約１［ se
c］強の時間がかかる。さらに、ドップラーシフトの影
響で搬送波の周波数もずれている場合には、その周波数
を変えながら位相合わせを行なうので、さらに時間がか
かり、最悪１分以上時間がかかる場合もあった。つま
り、従来はＰＲＮコードの位相合わせに非常に時間がか
かるという問題を有していた。
【００１１】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、小型低コストで処理を高速に行なうこと
のできるＧＰＳ受信装置を提供することを目的とする。
るものであり、小型低コストで処理を高速に行なうこと
のできるＧＰＳ受信装置を提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のＧＰＳ受信装置は、自己相関に用いる受信
機側のＰＲＮ符号パターンとして複数のＰＲＮ符号の和
または論理和をとって出力するＰＲＮ符号和発生手段を
備えたものである。
に、本発明のＧＰＳ受信装置は、自己相関に用いる受信
機側のＰＲＮ符号パターンとして複数のＰＲＮ符号の和
または論理和をとって出力するＰＲＮ符号和発生手段を
備えたものである。
【００１３】
【作用】本発明は、上記構成によって、受信処理タスク
を構成するハード、ソフトの量を減らすことによって小
型化、コストダウンが実現でき、かつ航法メッセージを
Ｓ／Ｎの最も良い位相を効率良く取り出せるまでの処理
を高速に行うことができる。
を構成するハード、ソフトの量を減らすことによって小
型化、コストダウンが実現でき、かつ航法メッセージを
Ｓ／Ｎの最も良い位相を効率良く取り出せるまでの処理
を高速に行うことができる。
【００１４】
（実施例１）以下、本発明の実施例について、図面を参
照しながら説明する。図１は本発明の第１の実施例にお
けるＧＰＳ受信装置の概略構成を示すものである。図１
において、１１は乗算手段、１２は航法メッセージ解読
手段、１３はＰＲＮ符号発生手段、１４は電圧制御発振
器、１５は上位処理手段、１６は衛星組み合わせ指定手
段、１７はＰＲＮ符号和発生手段である。
照しながら説明する。図１は本発明の第１の実施例にお
けるＧＰＳ受信装置の概略構成を示すものである。図１
において、１１は乗算手段、１２は航法メッセージ解読
手段、１３はＰＲＮ符号発生手段、１４は電圧制御発振
器、１５は上位処理手段、１６は衛星組み合わせ指定手
段、１７はＰＲＮ符号和発生手段である。
【００１５】ＧＰＳ衛星の航法メッセージを受信する基
本的原理は従来例に説明したので省略する。上位処理手
段１５は、従来例と同様に、現在時刻とバックアップデ
ータから今受信できる衛星を割り出す。衛星組み合わせ
指定手段１６は、例えば想定されるドップラーシフト周
波数が近いもの、あるいは想定信号レベルを種々取り混
ぜる等の判断を使って、その複数の衛星をさらにいくつ
かの小グループに分ける。それらの小グループを同時に
受信するために複数の受信処理タスクを並行して起動す
る。
本的原理は従来例に説明したので省略する。上位処理手
段１５は、従来例と同様に、現在時刻とバックアップデ
ータから今受信できる衛星を割り出す。衛星組み合わせ
指定手段１６は、例えば想定されるドップラーシフト周
波数が近いもの、あるいは想定信号レベルを種々取り混
ぜる等の判断を使って、その複数の衛星をさらにいくつ
かの小グループに分ける。それらの小グループを同時に
受信するために複数の受信処理タスクを並行して起動す
る。
【００１６】各受信処理タスクには、ＰＲＮ符号発生手
段１３が小グループの構成数だけ存在するが（逆に小グ
ループの構成数はＰＲＮ符号発生手段１３の数で制限さ
れる）、各ＰＲＮ符号発生手段１３は、衛星組み合わせ
指定手段１６から指定された衛星のＰＲＮ符号を算出す
る。次にＰＲＮ符号和発生手段１７によって、上記ＰＲ
Ｎ符号発生手段１３で求められたＰＲＮ符号コードの和
あるいは論理和を求める。このＰＲＮ符号和は、電圧制
御発振器１４で発生したクロック（1.023MHzにドップラ
ーシフト量を加味した周波数）に同期して出力され、さ
らに乗算手段１１によって受信電波と掛け合わされる。
段１３が小グループの構成数だけ存在するが（逆に小グ
ループの構成数はＰＲＮ符号発生手段１３の数で制限さ
れる）、各ＰＲＮ符号発生手段１３は、衛星組み合わせ
指定手段１６から指定された衛星のＰＲＮ符号を算出す
る。次にＰＲＮ符号和発生手段１７によって、上記ＰＲ
Ｎ符号発生手段１３で求められたＰＲＮ符号コードの和
あるいは論理和を求める。このＰＲＮ符号和は、電圧制
御発振器１４で発生したクロック（1.023MHzにドップラ
ーシフト量を加味した周波数）に同期して出力され、さ
らに乗算手段１１によって受信電波と掛け合わされる。
【００１７】ここで受信電波ａとＧＰＳ受信機のＰＲＮ
符号ｂとの自己相関値Ｘ１はａとｂを使って式（２）の
ように表せる。 Ｘ１＝ａ＃ｂ ・・・（２） 同様に受信電波ａとＧＰＳ受信機のＰＲＮ符号ｃとの自
己相関値Ｘ２はａとｃを使って式（３）のように表せ
る。 Ｘ２＝ａ＃ｃ ・・・（３）
符号ｂとの自己相関値Ｘ１はａとｂを使って式（２）の
ように表せる。 Ｘ１＝ａ＃ｂ ・・・（２） 同様に受信電波ａとＧＰＳ受信機のＰＲＮ符号ｃとの自
己相関値Ｘ２はａとｃを使って式（３）のように表せ
る。 Ｘ２＝ａ＃ｃ ・・・（３）
【００１８】次にＧＰＳ受信機の内部で、ｂ、ｃの２つ
の衛星のコードの和と受信電波ａとの自己相関をとると
すると、自己相関（コンボリューション）には分配法則
が成り立つので、式（４）のようになる。 ａ＃（ｂ＋ｃ） ＝（ａ＃ｂ）＋（ａ＃ｃ） ＝Ｘ１＋Ｘ２ ・・・（４）
の衛星のコードの和と受信電波ａとの自己相関をとると
すると、自己相関（コンボリューション）には分配法則
が成り立つので、式（４）のようになる。 ａ＃（ｂ＋ｃ） ＝（ａ＃ｂ）＋（ａ＃ｃ） ＝Ｘ１＋Ｘ２ ・・・（４）
【００１９】ＰＲＮ符号の自己相関は、周波数、位相が
一致したときのみ急峻なピークを有するので、上位処理
手段１５は、電圧制御発振器１４が出力するＰＲＮ符号
の同期クロックの周波数、位相を微小単位ずつずらしな
がら自己相関値が最大値をとる点を探すが、相関値をと
る信号としてＰＲＮ符号和を用いると、式（４）に示す
ようにＸ１、Ｘ２のいずれかのピークが見つかることに
なる。どちらか早く発見できた衛星の航法メッセージを
受信することとし、その時点で他方の衛星は受信しない
か、あるいは他の受信処理タスクに割り振る。具体的に
はＰＲＮ符号和ではなく、発見衛星だけのＰＲＮ符号と
受信電波との積算を行なうように変更する。
一致したときのみ急峻なピークを有するので、上位処理
手段１５は、電圧制御発振器１４が出力するＰＲＮ符号
の同期クロックの周波数、位相を微小単位ずつずらしな
がら自己相関値が最大値をとる点を探すが、相関値をと
る信号としてＰＲＮ符号和を用いると、式（４）に示す
ようにＸ１、Ｘ２のいずれかのピークが見つかることに
なる。どちらか早く発見できた衛星の航法メッセージを
受信することとし、その時点で他方の衛星は受信しない
か、あるいは他の受信処理タスクに割り振る。具体的に
はＰＲＮ符号和ではなく、発見衛星だけのＰＲＮ符号と
受信電波との積算を行なうように変更する。
【００２０】以上の処理を行なうことによって、例えば
地球を周回する衛星が３２個あるとした場合でも、限ら
れたハード、ソフト、すなわち、限られた受信処理タス
クの中で、同じ時間内でより多くの衛星の航法メッセー
ジの探索を行なうことができる。
地球を周回する衛星が３２個あるとした場合でも、限ら
れたハード、ソフト、すなわち、限られた受信処理タス
クの中で、同じ時間内でより多くの衛星の航法メッセー
ジの探索を行なうことができる。
【００２１】（実施例２）次に、本発明の第２の実施例
について説明する。図２は本発明の第２の実施例におけ
るＧＰＳ受信装置の概略構成を示すものである。図２に
おいて、２１は乗算手段、２２は航法メッセージ解読手
段、２３はＰＲＮ符号発生手段、２４は電圧制御発振
器、２５は上位処理手段、２６は位相シフト手段、２７
はＰＲＮ符号和発生手段である。
について説明する。図２は本発明の第２の実施例におけ
るＧＰＳ受信装置の概略構成を示すものである。図２に
おいて、２１は乗算手段、２２は航法メッセージ解読手
段、２３はＰＲＮ符号発生手段、２４は電圧制御発振
器、２５は上位処理手段、２６は位相シフト手段、２７
はＰＲＮ符号和発生手段である。
【００２２】本実施例でも、まず上位処理手段２５で現
在時刻とバックアップデータから現在受信できる衛星を
割り出し、それらの衛星電波を同時に受信するために各
衛星毎に受信処理タスクを平行して起動する。また、上
位処理手段２５は、自己相関値が最大値をとるように、
電圧制御発振器２４の周波数を変えることでＰＲＮ符号
の同期クロックの周波数を変え、ＰＲＮ符号発生手段２
３でＰＲＮ符号の位相を調整する。このとき、位相調整
を高速化するために、位相シフト手段２６で同じＰＲＮ
コードの位相を変えたパターンを数種作成し、ＰＲＮ符
号和発生手段２７によりそのＰＲＮコードの和あるいは
論理和をとる。例えばπ／２，π，３π／２と位相シフ
トしたパターン３種と元パターン（位相０）の計４種の
和を取ったパターンをＰＲＮ符号和とすると、位相を動
かして自己相関値の最大値を求めるまでの時間は単純に
考えて４倍に早くなる。もちろん和を取るパターンの数
が多いほど自己相関値のＳ／Ｎが悪くなるので、加算す
るパターンの数（位相の種類）は必要Ｓ／Ｎに依存す
る。したがって、具体的設計では、高速化とＳ／Ｎのト
レードオフとなるが、机上計算によれば２個から３個ま
でのパターンまでは問題なく使える。
在時刻とバックアップデータから現在受信できる衛星を
割り出し、それらの衛星電波を同時に受信するために各
衛星毎に受信処理タスクを平行して起動する。また、上
位処理手段２５は、自己相関値が最大値をとるように、
電圧制御発振器２４の周波数を変えることでＰＲＮ符号
の同期クロックの周波数を変え、ＰＲＮ符号発生手段２
３でＰＲＮ符号の位相を調整する。このとき、位相調整
を高速化するために、位相シフト手段２６で同じＰＲＮ
コードの位相を変えたパターンを数種作成し、ＰＲＮ符
号和発生手段２７によりそのＰＲＮコードの和あるいは
論理和をとる。例えばπ／２，π，３π／２と位相シフ
トしたパターン３種と元パターン（位相０）の計４種の
和を取ったパターンをＰＲＮ符号和とすると、位相を動
かして自己相関値の最大値を求めるまでの時間は単純に
考えて４倍に早くなる。もちろん和を取るパターンの数
が多いほど自己相関値のＳ／Ｎが悪くなるので、加算す
るパターンの数（位相の種類）は必要Ｓ／Ｎに依存す
る。したがって、具体的設計では、高速化とＳ／Ｎのト
レードオフとなるが、机上計算によれば２個から３個ま
でのパターンまでは問題なく使える。
【００２３】このように、上記第２の実施例によれば、
従来のものより速く自己相関値が最大値をとるようにＰ
ＲＮコードの位相を合わせ込むことができ、その結果、
より高速に自分の位置計算を行なうことが可能となる。
従来のものより速く自己相関値が最大値をとるようにＰ
ＲＮコードの位相を合わせ込むことができ、その結果、
より高速に自分の位置計算を行なうことが可能となる。
【００２４】
【発明の効果】以上のように、本発明は、受信電波と自
己相関を取るパターンとして複数の衛星のＰＲＮコード
の和を用いることによって、限られたハード、ソフトで
より多くの衛星の航法メッセージを探すことができ、そ
の結果、位置計算の高速化を図ることができる。
己相関を取るパターンとして複数の衛星のＰＲＮコード
の和を用いることによって、限られたハード、ソフトで
より多くの衛星の航法メッセージを探すことができ、そ
の結果、位置計算の高速化を図ることができる。
【００２５】本発明はまた、受信電波と自己相関を取る
パターンとしてある１つの衛星のＰＲＮコードで位相を
変えた複数のパターンの和を用いることによって、対象
としている衛星に対し、従来よりもはるかに速く自己相
関値が最大値をとるようにＰＲＮコードの位相を合わせ
込むことができ、その結果、より高速に位置計算を行な
うことが可能となる。
パターンとしてある１つの衛星のＰＲＮコードで位相を
変えた複数のパターンの和を用いることによって、対象
としている衛星に対し、従来よりもはるかに速く自己相
関値が最大値をとるようにＰＲＮコードの位相を合わせ
込むことができ、その結果、より高速に位置計算を行な
うことが可能となる。
【図１】本発明の第１の実施例におけるＧＰＳ受信装置
の概略構成を示すブロック図
の概略構成を示すブロック図
【図２】本発明の第２の実施例におけるＧＰＳ受信装置
の概略構成を示すブロック図
の概略構成を示すブロック図
【図３】従来のＧＰＳ受信装置の概略構成を示すブロッ
ク図
ク図
１１ 乗算手段 １２ 航法メッセージ解読手段 １３ ＰＲＮ符号発生手段 １４ 電圧制御発振器 １５ 上位処理手段 １６ 衛星組み合わせ指定手段 １７ ＰＲＮ符号和発生手段 ２１ 乗算手段 ２２ 航法メッセージ解読手段 ２３ ＰＲＮ符号発生手段 ２４ 電圧制御発振器 ２５ 上位処理手段 ２６ 位相シフト手段 ２７ ＰＲＮ符号和発生手段 ３１ 乗算手段 ３２ 航法メッセージ解読手段 ３３ ＰＲＮ符号発生手段 ３４ 電圧制御発振器 ３５ 上位処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G01C 21/00 - 21/36 G01C 23/00 - 25/00 G01S 5/00 - 5/14 H04B 1/69 - 1/713 H04B 7/14 - 7/216 H04B 7/22 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38
Claims (2)
- 【請求項１】 複数のＧＰＳ人工衛星からの航法メッセ
ージを受信し解読することによって自分の位置および速
度ベクトルを求めるＧＰＳ受信装置であって、受信対象
とする複数の衛星のうちのいくつかにより構成される衛
星の小グループを指定する衛星組み合わせ指定手段と、
前記衛星組み合わせ指定手段により指定され小グループ
を構成する衛星のそれぞれのＰＲＮ符号の和または論理
和を作成する複数のＰＲＮ符号和発生手段と、前記衛星
組み合わせ指定手段により指定された衛星の小グループ
毎に、前記小グループを構成する衛星のそれぞれの受信
電波と前記ＰＲＮ符号和発生手段で発生させたＰＲＮ符
号の和または論理和との積を出力する複数の乗算手段
と、前記小グループ毎に前記乗算手段の出力がピークを
とる衛星を選択し、該選択された衛星のＰＲＮ符号と受
信電波との積算を行う処理手段とを備えたＧＰＳ受信装
置。 - 【請求項２】 前記衛星組み合わせ指定手段は、想定さ
れるドップラーシフト周波数、あるいは想定信号レベル
に応じて前記小グループを指定することを特徴とする請
求項１に記載のＧＰＳ受信装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07690294A JP3287946B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | Ｇｐｓ受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07690294A JP3287946B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | Ｇｐｓ受信装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07280914A JPH07280914A (ja) | 1995-10-27 |
| JP3287946B2 true JP3287946B2 (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=13618602
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07690294A Expired - Fee Related JP3287946B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | Ｇｐｓ受信装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3287946B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2481575A (en) * | 2010-06-18 | 2012-01-04 | Samsung Electronics Co Ltd | Improvements to reception of spread spectrum signals |
-
1994
- 1994-04-15 JP JP07690294A patent/JP3287946B2/ja not_active Expired - Fee Related
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