JP3286091B2 - 金属薄帯の製造方法および製造用ノズル - Google Patents
金属薄帯の製造方法および製造用ノズルInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属または合金(以
下、「金属」という)の溶融試料を移動する冷却基板の
表面で急冷凝固させ、連続的に非晶質あるいは結晶質金
属薄帯を製造する方法に関するものである。
下、「金属」という)の溶融試料を移動する冷却基板の
表面で急冷凝固させ、連続的に非晶質あるいは結晶質金
属薄帯を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融金属から連続的に薄帯を製造する方
法(連続液体急冷法)は、従来より種々の手段が開示さ
れているが、いずれも溶融した金属を所定の形状の開口
を有するノズルから、所定の圧力でノズル開口に面した
移動冷却基板の上に噴出し、凝固させて連続薄帯とする
ものである。このとき重要な製造因子は、ノズル開口の
形状、ノズルと冷却基板との相対的位置、溶融金属のノ
ズルからの噴出圧力、冷却基板の移動速度などである。
法(連続液体急冷法)は、従来より種々の手段が開示さ
れているが、いずれも溶融した金属を所定の形状の開口
を有するノズルから、所定の圧力でノズル開口に面した
移動冷却基板の上に噴出し、凝固させて連続薄帯とする
ものである。このとき重要な製造因子は、ノズル開口の
形状、ノズルと冷却基板との相対的位置、溶融金属のノ
ズルからの噴出圧力、冷却基板の移動速度などである。
【0003】急冷凝固金属薄帯を製造する方法として従
来開示されている代表的なものは、例えば特開昭53−
53525号公報の「金属ストリップの連続的鋳造法お
よびそれに使用する装置」である。その概要は、矩形状
の開口を持つスロットノズルを冷却基板と0.03〜1
mmの間隔で対向させ、この矩形状の開口は冷却基板の
表面の移動方向に対してほぼ垂直に配置された状態で、
100〜2000m/分の予め定められた表面速度で移
動する冷却基板上に、スロットノズルから溶融金属を送
り出し、熱的に接触させ急冷凝固することにより連続的
にストリップを製造するものである。
来開示されている代表的なものは、例えば特開昭53−
53525号公報の「金属ストリップの連続的鋳造法お
よびそれに使用する装置」である。その概要は、矩形状
の開口を持つスロットノズルを冷却基板と0.03〜1
mmの間隔で対向させ、この矩形状の開口は冷却基板の
表面の移動方向に対してほぼ垂直に配置された状態で、
100〜2000m/分の予め定められた表面速度で移
動する冷却基板上に、スロットノズルから溶融金属を送
り出し、熱的に接触させ急冷凝固することにより連続的
にストリップを製造するものである。
【0004】上記従来法は、原理的には薄帯の幅に対す
る制限はない。すなわち、矩形状開口の長さ(冷却基板
の移動方向に直角な方向に測った開口の長さ)を大きく
すれば、薄帯の幅を広くすることができる。しかしなが
ら、実際には、矩形状開口の長さを大きくするに従い、
鋳造中、開口の平行度を保持することが難しくなる。す
なわち、図11(a)および図11(b)に示すよう
に、ノズル3の熱膨張による凸型あるいは凹型の変形、
温度の不均一による変形などにより開口2の平行度を保
持することが難しいのである。
る制限はない。すなわち、矩形状開口の長さ(冷却基板
の移動方向に直角な方向に測った開口の長さ)を大きく
すれば、薄帯の幅を広くすることができる。しかしなが
ら、実際には、矩形状開口の長さを大きくするに従い、
鋳造中、開口の平行度を保持することが難しくなる。す
なわち、図11(a)および図11(b)に示すよう
に、ノズル3の熱膨張による凸型あるいは凹型の変形、
温度の不均一による変形などにより開口2の平行度を保
持することが難しいのである。
【0005】このように矩形状開口の平行度が損なわれ
ると、形成される薄帯の板厚は特に幅方向に一様ではな
くなる。従って、従来は板幅が広くなるほど幅方向に板
厚の一様な薄帯を作ることが困難であった。また、板厚
の不均一な薄帯は、例えば磁性材料として積層したり、
巻き加工したりする場合、占積率が低下するので好まし
くない。因みに、25mm幅の薄帯において、板厚偏差
を5〜10%程度に抑えることは従来の鋳造法で可能で
あるが、150mm幅になると10%以下に抑えること
は困難であった。このことから、工業材料として急冷凝
固薄帯を提供するための従来法では実質的には薄帯の板
幅に技術的限界があった。
ると、形成される薄帯の板厚は特に幅方向に一様ではな
くなる。従って、従来は板幅が広くなるほど幅方向に板
厚の一様な薄帯を作ることが困難であった。また、板厚
の不均一な薄帯は、例えば磁性材料として積層したり、
巻き加工したりする場合、占積率が低下するので好まし
くない。因みに、25mm幅の薄帯において、板厚偏差
を5〜10%程度に抑えることは従来の鋳造法で可能で
あるが、150mm幅になると10%以下に抑えること
は困難であった。このことから、工業材料として急冷凝
固薄帯を提供するための従来法では実質的には薄帯の板
幅に技術的限界があった。
【0006】本発明者らは、急冷凝固薄帯の板幅の制限
を取り除くために、例えば、特開昭63−220950
号公報において新しい鋳造方法を提案した。この方法
は、移動する冷却基板に、平行四辺形状の開口2を複数
個、冷却基板移動方向に対してほぼ直角に配置し、この
開口列の両端部に三角形状の小開口2′を設けたノズル
を用いて金属薄帯を製造する方法である。また、図6に
示す単ロール急冷凝固薄帯製造装置において、ルツボ8
の下部に上述のノズル3を設け、加熱装置7で溶解した
溶融試料6を高速回転している冷却ロール4の表面に噴
出し、金属薄帯5とする方法である。この方法は、平行
四辺形あるいは三角形からなる個々の開口と冷却基板間
に形成する溶融試料の湯溜り(以下、「パドル」とい
う)を冷却基板移動方向に直角な方向で一体化し、板厚
精度の良好な薄帯を製造する方法である。
を取り除くために、例えば、特開昭63−220950
号公報において新しい鋳造方法を提案した。この方法
は、移動する冷却基板に、平行四辺形状の開口2を複数
個、冷却基板移動方向に対してほぼ直角に配置し、この
開口列の両端部に三角形状の小開口2′を設けたノズル
を用いて金属薄帯を製造する方法である。また、図6に
示す単ロール急冷凝固薄帯製造装置において、ルツボ8
の下部に上述のノズル3を設け、加熱装置7で溶解した
溶融試料6を高速回転している冷却ロール4の表面に噴
出し、金属薄帯5とする方法である。この方法は、平行
四辺形あるいは三角形からなる個々の開口と冷却基板間
に形成する溶融試料の湯溜り(以下、「パドル」とい
う)を冷却基板移動方向に直角な方向で一体化し、板厚
精度の良好な薄帯を製造する方法である。
【0007】この方法によれば、薄帯の幅が、例えば1
50mm以上でも、板厚偏差が10%以下の薄帯の製造
が可能である。また、平行四辺形の開口の個数を制御す
ることにより任意の板幅の薄帯の製造が可能となること
から、薄帯の板幅における制限を取り除くことが出来
た。
50mm以上でも、板厚偏差が10%以下の薄帯の製造
が可能である。また、平行四辺形の開口の個数を制御す
ることにより任意の板幅の薄帯の製造が可能となること
から、薄帯の板幅における制限を取り除くことが出来
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭63−220950号公報の方法を用いて安定して
金属を製造するには、さらに改善する必要があった。す
なわち、得られる薄帯のロール面に、冷却基板移動方向
に沿って窪み状欠陥(以下、「筋状欠陥」という)がと
きどき発生した。この筋状欠陥は、用いるノズルの開口
間に相当するところに発生するが、前述した個々のパド
ルのつなぎ目において、雰囲気ガスを巻き込むことによ
り生成すると考えられる。
開昭63−220950号公報の方法を用いて安定して
金属を製造するには、さらに改善する必要があった。す
なわち、得られる薄帯のロール面に、冷却基板移動方向
に沿って窪み状欠陥(以下、「筋状欠陥」という)がと
きどき発生した。この筋状欠陥は、用いるノズルの開口
間に相当するところに発生するが、前述した個々のパド
ルのつなぎ目において、雰囲気ガスを巻き込むことによ
り生成すると考えられる。
【0009】以下に、この筋状欠陥の形成の仕方につい
て説明する。図9に、図8に示した単ロール急冷凝固製
造装置におけるノズルおよびロール表面付近での溶融試
料の挙動を拡大した模式図を示す。図9において、ノズ
ル3を介して溶融試料をロール表面に噴出すると、ノズ
ル開口とロール表面間にパドル9が形成する。このパド
ルの直下、ロール表面上で薄帯5が形成する。図9は鋳
造の様子を横から見た模式図であり、隣接する2個の開
口とロール表面間に形成するパドルを示している。
て説明する。図9に、図8に示した単ロール急冷凝固製
造装置におけるノズルおよびロール表面付近での溶融試
料の挙動を拡大した模式図を示す。図9において、ノズ
ル3を介して溶融試料をロール表面に噴出すると、ノズ
ル開口とロール表面間にパドル9が形成する。このパド
ルの直下、ロール表面上で薄帯5が形成する。図9は鋳
造の様子を横から見た模式図であり、隣接する2個の開
口とロール表面間に形成するパドルを示している。
【0010】さらに、この鋳造の様子を上から透過して
見た模式図を、図10に示す。図10中、個々のノズル
開口2、2′は点線で示しているが、これらの開口のま
わりには一体化したパドル9が形成し、このパドル9の
直下で薄帯5が形成する。一体化したパドルのロール回
転方向に対する後方での輪郭はほぼ一直線状になるが、
時々ノズル開口間で完全な直線とならず僅かなへこみ1
0が形成する。このようなへこみ10が形成すると、こ
こで移動するロールが持ち込む雰囲気ガスを優先的にパ
ドルとロール表面間に巻き込み、薄帯のロール面に筋状
欠陥11が形成する。このような筋状欠陥は、積層した
り巻加工したりする場合、占積率の低下を招くので好ま
しくない。
見た模式図を、図10に示す。図10中、個々のノズル
開口2、2′は点線で示しているが、これらの開口のま
わりには一体化したパドル9が形成し、このパドル9の
直下で薄帯5が形成する。一体化したパドルのロール回
転方向に対する後方での輪郭はほぼ一直線状になるが、
時々ノズル開口間で完全な直線とならず僅かなへこみ1
0が形成する。このようなへこみ10が形成すると、こ
こで移動するロールが持ち込む雰囲気ガスを優先的にパ
ドルとロール表面間に巻き込み、薄帯のロール面に筋状
欠陥11が形成する。このような筋状欠陥は、積層した
り巻加工したりする場合、占積率の低下を招くので好ま
しくない。
【0011】本発明は、このような金属薄帯の製造の障
害となっていた筋状欠陥の発生を抑制し、良好な薄帯を
製造する方法および製造用ノズルを提供することを目的
としている。
害となっていた筋状欠陥の発生を抑制し、良好な薄帯を
製造する方法および製造用ノズルを提供することを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の事項を
その特徴としている。すなわち、 (1)台形状開口を複数個、冷却基板の移動方向に対し
ほぼ直角に配列し、前記開口列の両端部に三角形状の小
開口を設け、さらに、冷却基板に対向する側のみに、少
なくとも前記開口部および開口間隔部全体にわたる一定
の深さの窪みを設けたノズルを、冷却基板に対向して設
け、前記ノズルから金属または合金の溶融試料を冷却基
板の表面に噴出させ急冷凝固させる金属薄帯の製造方
法。 (2)前記ノズルの冷却基板に対向する側に設けた窪み
が、ノズルの冷却基板に対向する面からの深さd0 が
0.05mm以上、ノズルの複数の開口の冷却基板移動
方向前端から窪みの前縁までの長さd1 および後端から
窪みの後縁までの長さd2 が、いずれも3mm以下であ
り、さらに、ノズルの複数の開口のうち最両端の開口の
外端から窪みの両側縁までの長さd3 、d4 が、いずれ
も1mm以下である上記(1)記載の金属薄帯の製造方
法。(3) 高さaが0.5〜8.0mm、底辺の長さb1 が
0.5〜5.0mm、上辺の長さb2 が0.1〜2.0
mm、隣り合う開口との間隔cが0.2〜3.0mmの
台形状開口を複数個、冷却基板の移動方向に対してほぼ
直角に配置し、かつこれら複数の開口の配列を隣り合う
開口とその一部が前記移動方向で重なるようにし、さら
に前記移動方向の開口長さの合計が前記移動方向に直角
な方向で、開口が存在する範囲にわたってほぼ同じ長さ
となるように配列し、前記開口列の両端部に前記台形状
開口の高さからなる三角形状の小開口を有し、かつ、冷
却基板と対向する側のみに、ノズルの冷却基板の対向す
る面からの深さd0 が0.05mm以上、ノズルの複数
の開口の冷却基板移動方向前端から窪みの前縁までの長
さd1 および後端から窪みの後縁までの長さd2 が、い
ずれも3mm以下であり、さらに、ノズルの複数の開口
のうち最両端の開口の外端から窪みの両側縁までの長さ
d3 、d4 が、いずれも1mm以下である窪みを有する
金属薄帯製造用ノズル。
その特徴としている。すなわち、 (1)台形状開口を複数個、冷却基板の移動方向に対し
ほぼ直角に配列し、前記開口列の両端部に三角形状の小
開口を設け、さらに、冷却基板に対向する側のみに、少
なくとも前記開口部および開口間隔部全体にわたる一定
の深さの窪みを設けたノズルを、冷却基板に対向して設
け、前記ノズルから金属または合金の溶融試料を冷却基
板の表面に噴出させ急冷凝固させる金属薄帯の製造方
法。 (2)前記ノズルの冷却基板に対向する側に設けた窪み
が、ノズルの冷却基板に対向する面からの深さd0 が
0.05mm以上、ノズルの複数の開口の冷却基板移動
方向前端から窪みの前縁までの長さd1 および後端から
窪みの後縁までの長さd2 が、いずれも3mm以下であ
り、さらに、ノズルの複数の開口のうち最両端の開口の
外端から窪みの両側縁までの長さd3 、d4 が、いずれ
も1mm以下である上記(1)記載の金属薄帯の製造方
法。(3) 高さaが0.5〜8.0mm、底辺の長さb1 が
0.5〜5.0mm、上辺の長さb2 が0.1〜2.0
mm、隣り合う開口との間隔cが0.2〜3.0mmの
台形状開口を複数個、冷却基板の移動方向に対してほぼ
直角に配置し、かつこれら複数の開口の配列を隣り合う
開口とその一部が前記移動方向で重なるようにし、さら
に前記移動方向の開口長さの合計が前記移動方向に直角
な方向で、開口が存在する範囲にわたってほぼ同じ長さ
となるように配列し、前記開口列の両端部に前記台形状
開口の高さからなる三角形状の小開口を有し、かつ、冷
却基板と対向する側のみに、ノズルの冷却基板の対向す
る面からの深さd0 が0.05mm以上、ノズルの複数
の開口の冷却基板移動方向前端から窪みの前縁までの長
さd1 および後端から窪みの後縁までの長さd2 が、い
ずれも3mm以下であり、さらに、ノズルの複数の開口
のうち最両端の開口の外端から窪みの両側縁までの長さ
d3 、d4 が、いずれも1mm以下である窪みを有する
金属薄帯製造用ノズル。
【0013】以下に、本発明を詳細に説明する。図1
は、本発明のノズルを模式的に示す図である。本発明の
ノズルは、図1から分かるように、ノズル3の冷却基板
4に面した側のみに窪み1を有することを特徴とする。
このような窪みを有するノズルを用いて、金属の溶融試
料を移動する冷却基板の表面に噴出して鋳造することに
より、筋状欠陥のない金属薄帯の製造が可能となった。
は、本発明のノズルを模式的に示す図である。本発明の
ノズルは、図1から分かるように、ノズル3の冷却基板
4に面した側のみに窪み1を有することを特徴とする。
このような窪みを有するノズルを用いて、金属の溶融試
料を移動する冷却基板の表面に噴出して鋳造することに
より、筋状欠陥のない金属薄帯の製造が可能となった。
【0014】本発明ノズルを用いることにより、金属薄
帯のロール面に筋状欠陥が生成しなくなる理由は、以下
のように考えられる。すなわち、ノズル上部の複数の開
口2、2′から噴出された溶融試料は、ノズルの冷却基
板に面する側に設けた窪み1のところで、冷却基板移動
方向に直角な方向でお互いつながり合ってパドルの一体
化が起こり易くなり、一体化したパドルにはもはや雰囲
気ガスを優先的に巻き込むところは消滅してしまうため
に筋状欠陥は生成しなくなる。ノズルの複数の開口2と
冷却基板に対向する側の窪み1は、ノズル部材として一
体に設ける必要がある。
帯のロール面に筋状欠陥が生成しなくなる理由は、以下
のように考えられる。すなわち、ノズル上部の複数の開
口2、2′から噴出された溶融試料は、ノズルの冷却基
板に面する側に設けた窪み1のところで、冷却基板移動
方向に直角な方向でお互いつながり合ってパドルの一体
化が起こり易くなり、一体化したパドルにはもはや雰囲
気ガスを優先的に巻き込むところは消滅してしまうため
に筋状欠陥は生成しなくなる。ノズルの複数の開口2と
冷却基板に対向する側の窪み1は、ノズル部材として一
体に設ける必要がある。
【0015】次に、窪み1の寸法を限定した理由につい
て述べる。窪みのノズルの冷却基板に対向する面からの
深さd 0 を0.05mm以上としたが、これはd0 の値
が0.05mm未満では、筋状欠陥の生成を抑制する効
果がほとんど認められないことによる。つまり、図2に
示すように、d0 の値が0.05mm未満では筋状欠陥
の発生率が20%以上と高くなる。これは、d0 の値が
0.05mm未満では、ノズルの冷却基板と対向する側
に窪みを設けてもノズルの複数の開口に形成する個々の
パドルは一体化するものの、これら個々のパドルのつな
ぎ目において優先的に雰囲気ガスを巻き込み易いためで
ある。
て述べる。窪みのノズルの冷却基板に対向する面からの
深さd 0 を0.05mm以上としたが、これはd0 の値
が0.05mm未満では、筋状欠陥の生成を抑制する効
果がほとんど認められないことによる。つまり、図2に
示すように、d0 の値が0.05mm未満では筋状欠陥
の発生率が20%以上と高くなる。これは、d0 の値が
0.05mm未満では、ノズルの冷却基板と対向する側
に窪みを設けてもノズルの複数の開口に形成する個々の
パドルは一体化するものの、これら個々のパドルのつな
ぎ目において優先的に雰囲気ガスを巻き込み易いためで
ある。
【0016】さらに、図2からわかるように、d0 の値
が0.5mm以上となると、筋状欠陥は皆無となること
から、d0 の値は0.5mm以上とすることが好まし
い。また、d0 の値がノズルの厚さに達した場合は、前
記特開昭53−53525号公報に記載された従来の鋳
造法に用いる矩形状の開口と同様の開口となり、このよ
うなノズル開口では、事実上金属薄帯の板幅に制限が生
じたり、板厚偏差が不良になるので、d0 の値は用いる
ノズルの厚さ未満とすることは言うまでもない。
が0.5mm以上となると、筋状欠陥は皆無となること
から、d0 の値は0.5mm以上とすることが好まし
い。また、d0 の値がノズルの厚さに達した場合は、前
記特開昭53−53525号公報に記載された従来の鋳
造法に用いる矩形状の開口と同様の開口となり、このよ
うなノズル開口では、事実上金属薄帯の板幅に制限が生
じたり、板厚偏差が不良になるので、d0 の値は用いる
ノズルの厚さ未満とすることは言うまでもない。
【0017】本発明において、ノズルの厚さは特に規定
しないが、ノズルの厚さがあまり大きくなると、ノズル
開口の加工や鋳造前のノズル予熱に手間がかかるように
なるので、ノズルの厚さをあまり厚くするのは好ましく
ない。ノズルの厚さは、およそ20mm以下が好まし
い。一方、d0 の値は、大きくてもノズル厚さより数m
mほど小さい値とすることが好ましい。ノズルの複数の
開口の強度を考慮してのことである。
しないが、ノズルの厚さがあまり大きくなると、ノズル
開口の加工や鋳造前のノズル予熱に手間がかかるように
なるので、ノズルの厚さをあまり厚くするのは好ましく
ない。ノズルの厚さは、およそ20mm以下が好まし
い。一方、d0 の値は、大きくてもノズル厚さより数m
mほど小さい値とすることが好ましい。ノズルの複数の
開口の強度を考慮してのことである。
【0018】次に、ノズルの複数の開口の冷却基板移動
方向前端2Xから窪みの前縁1Xまでの長さd1 、およ
び後端2Yから窪みの後縁1Yまでの長さd2 を限定し
た理由は、下記の通りである。図1に示すd1およびd2
の値をいずれも3mm以下としたのは、図3に示すよう
に、3mm超とすると筋状欠陥の発生率が20%以上と
高くなるためである。d1 およびd2 の値を3mm以上
にすると、もはやノズルの冷却基板に対向する側に窪み
を設けないのと同じことになるものと考えられる。つま
り、一体化したパドルの個々のパドルのつなぎ目におい
て優先的に雰囲気ガスを巻き込むようになるため、筋状
欠陥が生成するようになる。d1 およびd2 の値は、こ
の範囲内であれば同じ値でも、異なる値でも構わない。
方向前端2Xから窪みの前縁1Xまでの長さd1 、およ
び後端2Yから窪みの後縁1Yまでの長さd2 を限定し
た理由は、下記の通りである。図1に示すd1およびd2
の値をいずれも3mm以下としたのは、図3に示すよう
に、3mm超とすると筋状欠陥の発生率が20%以上と
高くなるためである。d1 およびd2 の値を3mm以上
にすると、もはやノズルの冷却基板に対向する側に窪み
を設けないのと同じことになるものと考えられる。つま
り、一体化したパドルの個々のパドルのつなぎ目におい
て優先的に雰囲気ガスを巻き込むようになるため、筋状
欠陥が生成するようになる。d1 およびd2 の値は、こ
の範囲内であれば同じ値でも、異なる値でも構わない。
【0019】さらに、ノズルの冷却基板に対向する側の
窪みの冷却基板移動方向に直角な方向の長さとして、ノ
ズルの複数の開口のうち最両端の開口の外端2′Zから
窪みの両側縁1Zまでの長さd3 およびd4 を限定した
理由について述べる。図1に示すd3およびd4の値の範
囲を、いずれも1mm以下と限定したのは、1mm超と
すると、得られる薄帯の両エッジ部で板厚が薄くなるた
めである。d3 およびd4 の値は、この範囲内で同じ値
とすることが好ましい。この窪み1の寸法は、その他の
鋳造条件に伴い、上記範囲で最適な値を適宜選択すれば
よい。なお、実際に用いるノズルの寸法に関して、最適
な値の組み合わせは後述する実施例にて具体的に示す。
窪みの冷却基板移動方向に直角な方向の長さとして、ノ
ズルの複数の開口のうち最両端の開口の外端2′Zから
窪みの両側縁1Zまでの長さd3 およびd4 を限定した
理由について述べる。図1に示すd3およびd4の値の範
囲を、いずれも1mm以下と限定したのは、1mm超と
すると、得られる薄帯の両エッジ部で板厚が薄くなるた
めである。d3 およびd4 の値は、この範囲内で同じ値
とすることが好ましい。この窪み1の寸法は、その他の
鋳造条件に伴い、上記範囲で最適な値を適宜選択すれば
よい。なお、実際に用いるノズルの寸法に関して、最適
な値の組み合わせは後述する実施例にて具体的に示す。
【0020】本発明のノズルは、図4に示すような複数
の開口からなる上部と矩形孔からなる下部が分離された
ものであってはならない。実際に鋳造する際、ノズルは
高温のまま維持されるが、ノズルは熱膨張により変形し
易い。図4に示すように、2つのノズルを重ね合わせた
ノズルにすると、熱膨張により上部は変形し難いが、下
部の矩形孔は平行度を保持することが難しくなる。すな
わち、図9(a)および、図9(b)に示すように、ノ
ズル3の熱膨張による凸型あるいは凹型の変形、温度の
不均一による変形、などにより開口2の平行度を保持す
ることが難しい。したがって、図4に示すようなノズル
構造にすると、下部の矩形孔が長手方向中央部で広くな
ったり、狭くなったりして、上部の複数の開口との接続
に支障をきたす。
の開口からなる上部と矩形孔からなる下部が分離された
ものであってはならない。実際に鋳造する際、ノズルは
高温のまま維持されるが、ノズルは熱膨張により変形し
易い。図4に示すように、2つのノズルを重ね合わせた
ノズルにすると、熱膨張により上部は変形し難いが、下
部の矩形孔は平行度を保持することが難しくなる。すな
わち、図9(a)および、図9(b)に示すように、ノ
ズル3の熱膨張による凸型あるいは凹型の変形、温度の
不均一による変形、などにより開口2の平行度を保持す
ることが難しい。したがって、図4に示すようなノズル
構造にすると、下部の矩形孔が長手方向中央部で広くな
ったり、狭くなったりして、上部の複数の開口との接続
に支障をきたす。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】台形状開口の開口形状を規定するパラメー
タは、図5に示す個々の開口2の冷却基板移動方向の長
さa(台形状開口の高さ)、冷却基板移動方向に直角な
方向の長さb1およびb2(台形状開口の底辺および上
辺)、個々の開口の間隔cである。
タは、図5に示す個々の開口2の冷却基板移動方向の長
さa(台形状開口の高さ)、冷却基板移動方向に直角な
方向の長さb1およびb2(台形状開口の底辺および上
辺)、個々の開口の間隔cである。
【0026】各パラメータの大きさの範囲について説明
する。aは、0.5〜8.0mm、b1およびb2は、
それぞれ0.5〜5.0mmおよび0.1〜2.0mm
の範囲である。また、cは0.2〜3.0mmの範囲で
ある。重要なことは、これら複数の開口を、隣り合う開
口の一部が冷却基板移動方向で重ねるようにし、かつ前
記移動方向の開口長さの合計が前記移動方向に直角な方
向で、開口が存在する範囲にわたってほぼ同じ長さとな
るようにすることである。
する。aは、0.5〜8.0mm、b1およびb2は、
それぞれ0.5〜5.0mmおよび0.1〜2.0mm
の範囲である。また、cは0.2〜3.0mmの範囲で
ある。重要なことは、これら複数の開口を、隣り合う開
口の一部が冷却基板移動方向で重ねるようにし、かつ前
記移動方向の開口長さの合計が前記移動方向に直角な方
向で、開口が存在する範囲にわたってほぼ同じ長さとな
るようにすることである。
【0027】また、ノズルの複数の開口列の両端には、
それぞれ三角形状の小開口2′を設けるが、その高さは
台形状開口の高さと同じくするのが好ましい。三角形状
小開口は、その底辺を台形状開口の底辺同士を結んだ線
の延長線上に位置させる。
それぞれ三角形状の小開口2′を設けるが、その高さは
台形状開口の高さと同じくするのが好ましい。三角形状
小開口は、その底辺を台形状開口の底辺同士を結んだ線
の延長線上に位置させる。
【0028】窪みの冷却基板移動方向における長さとし
て、ノズルの複数の開口の冷却基板移動方向前端2Xか
ら窪みの前縁1Xまでの長さd1 および後端2Yから窪
みの後縁1Xまでの長さd2 は、図1に示す長さであ
り、いずれも台形状開口の底辺から窪みの縁までの距離
である。また、ノズルの冷却基板に対向する側の窪みの
冷却基板移動方向に直角な方向の長さとして、ノズルの
複数の開口のうち最両端の開口の外端2′Zから窪みの
両側縁1Zまでの長さd3 、d4 は、図1に示す。
て、ノズルの複数の開口の冷却基板移動方向前端2Xか
ら窪みの前縁1Xまでの長さd1 および後端2Yから窪
みの後縁1Xまでの長さd2 は、図1に示す長さであ
り、いずれも台形状開口の底辺から窪みの縁までの距離
である。また、ノズルの冷却基板に対向する側の窪みの
冷却基板移動方向に直角な方向の長さとして、ノズルの
複数の開口のうち最両端の開口の外端2′Zから窪みの
両側縁1Zまでの長さd3 、d4 は、図1に示す。
【0029】本発明において採用される基本的方法は、
金属の溶融試料をノズル3を介して冷却基板4の上に噴
出し、熱的接触によって急冷凝固させる連続液体急冷法
のうち、いわゆる単ロール式急冷法である。もちろんド
ラムの内壁を使う遠心急冷法やエンドレスタイプのベル
トを使用する方法、これらの改良型、例えば補助ロール
やロール表面温度制御装置を付属させた装置を使用する
方法、あるいは減圧下ないし真空中または不活性ガス中
での鋳造も含まれる。
金属の溶融試料をノズル3を介して冷却基板4の上に噴
出し、熱的接触によって急冷凝固させる連続液体急冷法
のうち、いわゆる単ロール式急冷法である。もちろんド
ラムの内壁を使う遠心急冷法やエンドレスタイプのベル
トを使用する方法、これらの改良型、例えば補助ロール
やロール表面温度制御装置を付属させた装置を使用する
方法、あるいは減圧下ないし真空中または不活性ガス中
での鋳造も含まれる。
【0030】次に、本発明において採用される鋳造条件
および具体的な鋳造の作業について説明する。ノズル低
面と冷却基板の間隔は0.05〜3mmの範囲であり、
ノズル構造に応じて、上記の範囲で最適な値を選ぶこと
ができる。溶融金属の噴出圧力は0.01〜3kg/c
m2 、ロールの回転速度(表面速度)は5〜60m/秒
の範囲である。これらの条件もノズルの構造、目的とす
る薄帯の板厚、さらにはその他の製造条件に合わせて最
適な値を選択することができる。
および具体的な鋳造の作業について説明する。ノズル低
面と冷却基板の間隔は0.05〜3mmの範囲であり、
ノズル構造に応じて、上記の範囲で最適な値を選ぶこと
ができる。溶融金属の噴出圧力は0.01〜3kg/c
m2 、ロールの回転速度(表面速度)は5〜60m/秒
の範囲である。これらの条件もノズルの構造、目的とす
る薄帯の板厚、さらにはその他の製造条件に合わせて最
適な値を選択することができる。
【0031】鋳造作業として、溶解開始前に予め鋳造時
を想定してノズルとロールとの最適な間隔位置を設定
し、その後一旦、試料溶解用のワークコイル内にルツボ
を移動させてから試料を溶解する。そして、溶解後ロー
ル回転、噴出圧力を設定した後、再び予め設定しておい
たロールとの最適間隔位置にルツボを戻し、鋳造を開始
する。このため、ワークコイルの位置は、ロール表面か
ら少し離れた位置とするのが好ましい。
を想定してノズルとロールとの最適な間隔位置を設定
し、その後一旦、試料溶解用のワークコイル内にルツボ
を移動させてから試料を溶解する。そして、溶解後ロー
ル回転、噴出圧力を設定した後、再び予め設定しておい
たロールとの最適間隔位置にルツボを戻し、鋳造を開始
する。このため、ワークコイルの位置は、ロール表面か
ら少し離れた位置とするのが好ましい。
【0032】
【実施例】次に、本発明を実施例によってさらに説明す
る。実施例 表1に示す各種のノズルを用いて、大気中単ロール薄帯
製造装置により薄帯を製造した。用いた冷却ロールは銅
製で、直径が300mm、幅が50mmである。試料溶
解方式は高周波誘導方式である。
る。実施例 表1に示す各種のノズルを用いて、大気中単ロール薄帯
製造装置により薄帯を製造した。用いた冷却ロールは銅
製で、直径が300mm、幅が50mmである。試料溶
解方式は高周波誘導方式である。
【0033】表1に示した以外の鋳造条件は下記の通り
である。 溶解成分:Fe−Si6.5 −B12−C1 (アモルファス
合金) 溶解試料の重量:100g ルツボ、ノズル材質:透明石英 ノズルの複数の開口の形状:開口両最端間の距離(図5
に示すL)約25mm ノズルの複数の開口の個数:台形8個、両端に三角形状
小開口2個 ロール表面速度:24m/s ノズルギャップ:0.3mm 噴出圧:0.2kg/cm2
である。 溶解成分:Fe−Si6.5 −B12−C1 (アモルファス
合金) 溶解試料の重量:100g ルツボ、ノズル材質:透明石英 ノズルの複数の開口の形状:開口両最端間の距離(図5
に示すL)約25mm ノズルの複数の開口の個数:台形8個、両端に三角形状
小開口2個 ロール表面速度:24m/s ノズルギャップ:0.3mm 噴出圧:0.2kg/cm2
【0034】すべての薄帯について、拡大投影機を用い
て薄帯のロール面の筋状欠陥の有無を調査した。筋状欠
陥が観察された薄帯に関しては、その長さを測定し、薄
帯全体の長さに対する比を求め、筋状欠陥発生率として
整理した。その結果を、表1に併せて示す。なお、筋状
欠陥が薄帯板幅方向で複数発生した場合はすべての筋状
欠陥の総長さを、発生した筋状欠陥の長さとした。ま
た、すべての薄帯について、薄帯の長さ、最大板厚、平
均板厚および板幅を測定し、これらのデータを、表1に
整理した。最大板厚はマイクロメーターで求めた値で、
平均板厚は合金の密度(7.26g/cm3 )、板幅お
よび長さから算出した値である。
て薄帯のロール面の筋状欠陥の有無を調査した。筋状欠
陥が観察された薄帯に関しては、その長さを測定し、薄
帯全体の長さに対する比を求め、筋状欠陥発生率として
整理した。その結果を、表1に併せて示す。なお、筋状
欠陥が薄帯板幅方向で複数発生した場合はすべての筋状
欠陥の総長さを、発生した筋状欠陥の長さとした。ま
た、すべての薄帯について、薄帯の長さ、最大板厚、平
均板厚および板幅を測定し、これらのデータを、表1に
整理した。最大板厚はマイクロメーターで求めた値で、
平均板厚は合金の密度(7.26g/cm3 )、板幅お
よび長さから算出した値である。
【0035】
【表1】
【0036】表1からわかるように、本発明のいずれの
チャージとも幅がおよそ25〜26mmの広幅薄板が得ら
れた。また、これらは筋状欠陥の発生率が10%未満と
低く、良好な金属薄帯であった。
チャージとも幅がおよそ25〜26mmの広幅薄板が得ら
れた。また、これらは筋状欠陥の発生率が10%未満と
低く、良好な金属薄帯であった。
【0037】比較例 表1中No.5、6に比較例を示す。これらに示すような
条件で鋳造した場合、いずれのチャージとも筋状欠陥の
発生率は10%以上と高い値を示した。
条件で鋳造した場合、いずれのチャージとも筋状欠陥の
発生率は10%以上と高い値を示した。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、これまで薄帯に発生し
ていた筋状欠陥の抑制が可能になったことから、形状良
好な任意に広い幅の薄帯の製造が実現できる。これによ
り、薄帯は、積層したり、巻き加工したりする際の占積
率が向上することから、例えば大型の積みトランスある
いは巻きトランスへの適用が可能となる。また、Cuメ
ッキなど導電性の高い金属をメッキすることにより電磁
波シールド材、特に電磁暗室用のブラインド材に好適で
ある。現在入手できる非晶質合金薄帯の最大幅はおよぞ
20cmなので拡幅のためにハンダ付け等の工程が必要
であったが、このような工程を省略できる。
ていた筋状欠陥の抑制が可能になったことから、形状良
好な任意に広い幅の薄帯の製造が実現できる。これによ
り、薄帯は、積層したり、巻き加工したりする際の占積
率が向上することから、例えば大型の積みトランスある
いは巻きトランスへの適用が可能となる。また、Cuメ
ッキなど導電性の高い金属をメッキすることにより電磁
波シールド材、特に電磁暗室用のブラインド材に好適で
ある。現在入手できる非晶質合金薄帯の最大幅はおよぞ
20cmなので拡幅のためにハンダ付け等の工程が必要
であったが、このような工程を省略できる。
【図1】本発明のノズル(台形状開口)を説明する模式
図である。
図である。
【図2】本発明の方法によるノズル下部の矩形状窪みの
深さ(d0 )と薄帯ロール面における筋状欠陥発生率の
関係を示す図である。
深さ(d0 )と薄帯ロール面における筋状欠陥発生率の
関係を示す図である。
【図3】本発明の方法によるノズル下部の矩形状窪みの
冷却基板移動方向長さ(d1 、d2 )と薄帯ロール面に
おける筋状欠陥発生率の関係を示す図である。
冷却基板移動方向長さ(d1 、d2 )と薄帯ロール面に
おける筋状欠陥発生率の関係を示す図である。
【図4】複数の開口を有する上部ノズルと矩形状開口を
有する下部ノズルが分離された例を示す模式図である。
有する下部ノズルが分離された例を示す模式図である。
【図5】従来の金属薄帯製造用多孔ノズル(台形状開
口)の模式図である。
口)の模式図である。
【図6】単ロール急冷凝固薄帯製造装置を示す模式図で
ある。
ある。
【図7】単ロール急冷凝固薄帯製造装置を用いての鋳造
の様子を説明する拡大模式図である。
の様子を説明する拡大模式図である。
【図8】従来の金属薄帯製造用多孔ノズルを用いた際に
筋状欠陥が生成するのを説明する模式図である。
筋状欠陥が生成するのを説明する模式図である。
【図9】従来の金属薄帯製造用矩形孔ノズルの熱膨張に
よる変形の様子を示す模式図である。
よる変形の様子を示す模式図である。
1 ノズルの冷却基板に対向する側に設けた窪み 1X ノズルの冷却基板に対向する側に設けた窪みの前
縁 1Y ノズルの冷却基板に対向する側に設けた窪みの後
縁 1Z ノズルの冷却基板に対向する側に設けた窪みの側
縁 2 ノズルに設けた開口 2′ ノズル両端に設けた三角形状小開口 2X ノズルに設けた開口の前端 2Y ノズルに設けた開口の後端 2′Z ノズルに設けた開口の外端 3 ノズル 4 冷却ロール 5 薄帯 6 溶融試料 7 加熱装置 8 ルツボ 9 一体化したパドル 10 パドルの後方でのへこみ 11 筋状欠陥
縁 1Y ノズルの冷却基板に対向する側に設けた窪みの後
縁 1Z ノズルの冷却基板に対向する側に設けた窪みの側
縁 2 ノズルに設けた開口 2′ ノズル両端に設けた三角形状小開口 2X ノズルに設けた開口の前端 2Y ノズルに設けた開口の後端 2′Z ノズルに設けた開口の外端 3 ノズル 4 冷却ロール 5 薄帯 6 溶融試料 7 加熱装置 8 ルツボ 9 一体化したパドル 10 パドルの後方でのへこみ 11 筋状欠陥
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/06 380 B22D 11/06 360
Claims (3)
- 【請求項1】台形状開口を複数個、冷却基板の移動方向
に対しほぼ直角に配列し、前記開口列の両端部に三角形
状の小開口を設け、さらに、冷却基板に対向する側のみ
に、少なくとも前記開口部および開口間隔部全体にわた
る一定の深さの窪みを設けたノズルを、冷却基板に対向
して設け、前記ノズルから金属または合金の溶融試料を
冷却基板の表面に噴出させ急冷凝固させることを特徴と
する、金属薄帯の製造方法。 - 【請求項2】ノズルの冷却基板に対向する側に設けた窪
みが、ノズルの冷却基板に対向する面からの深さd0が
0.05mm以上、ノズルの複数の開口の冷却基板移動
方向前端から窪みの前縁までの長さd1および後端から
窪みの後縁までの長さd2が、いずれも3mm以下であ
り、さらにノズルの複数の開口のうち最両端の開口の外
端から窪みの両側縁までの長さd3、d4が、いずれも1
mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の金属
薄帯の製造方法。 - 【請求項3】高さaが0.5〜8.0mm、底辺の長さ
b1 が0.5〜5.0mm、上辺の長さb2 が0.1〜
2.0mm、隣り合う開口との間隔cが0.2〜3.0
mmの台形状開口を複数個、冷却基板の移動方向に対し
てほぼ直角に配置し、かつこれら複数の開口の配列を隣
り合う開口とその一部が前記移動方向で重なるように
し、さらに前記移動方向の開口長さの合計が前記移動方
向に直角な方向で、開口が存在する範囲にわたってほぼ
同じ長さとなるように配列し、前記開口列の両端部に前
記台形状開口の高さからなる三角形状の小開口を有し、
かつ、冷却基板と対向する側のみに、ノズルの冷却基板
の対向する面からの深さd0 が0.05mm以上、ノズ
ルの複数の開口の冷却基板移動方向前端から窪みの前縁
までの長さd1 および後端から窪みの後縁までの長さd
2 が、いずれも3mm以下であり、さらに、ノズルの複
数の開口のうち最両端の開口の外端から窪みの両側縁ま
での長さd3 、d4 が、いずれも1mm以下である窪み
を有することを特徴とする、金属薄帯製造用ノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25323494A JP3286091B2 (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | 金属薄帯の製造方法および製造用ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25323494A JP3286091B2 (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | 金属薄帯の製造方法および製造用ノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08117929A JPH08117929A (ja) | 1996-05-14 |
JP3286091B2 true JP3286091B2 (ja) | 2002-05-27 |
Family
ID=17248436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25323494A Expired - Fee Related JP3286091B2 (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | 金属薄帯の製造方法および製造用ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3286091B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110666116B (zh) * | 2019-11-21 | 2024-10-01 | 西峡龙成特种材料有限公司 | 一种结晶器铜板和连铸结晶器 |
-
1994
- 1994-10-19 JP JP25323494A patent/JP3286091B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08117929A (ja) | 1996-05-14 |
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