JP3285814B2 - 病棟情報システム - Google Patents

病棟情報システム

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JP3285814B2
JP3285814B2 JP4475698A JP4475698A JP3285814B2 JP 3285814 B2 JP3285814 B2 JP 3285814B2 JP 4475698 A JP4475698 A JP 4475698A JP 4475698 A JP4475698 A JP 4475698A JP 3285814 B2 JP3285814 B2 JP 3285814B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、診療現場におけ
る医師から看護婦への指示の伝達と実行の確認及び実行
結果の妥当性の監視と診療のための情報収集を支援する
病棟情報システムに関する。
【0002】
【従来の技術】医療技術の進歩に伴う患者情報及び高度
技術の駆使に要する患者情報は増大し、結果として診療
現場で収集が必要な患者情報は拡大の一途を辿ってい
る。更に、多岐の分野に亘る膨大で断片的な情報は、整
理され2次情報に変換されて初めて情報として認知され
利用される。この情報収集から整理・変換に至る過程の
大半は収集の一部を除き手作業に依存している。
【0003】医学判断には、検査・放射線部門から測定
系統毎、測定単位毎、測定日毎に発生する結果だけでな
く、多種類の診療科における薬剤歴、受診歴、休職歴、
次いで患者の症状、その処置と反応等の病棟観測事項、
そして患者の病歴、診療所見等、膨大で断片的な患者情
報が必要になる。患者情報には複数個の情報の組み合わ
せで初めて医学判断を左右するものが多く、この2次情
報(組合せ)の生成と利用が診療精度を向上させる。し
かしながら、発生形態や母体が、更には発生日時が異な
る多数の情報の組合せを医師個人の記憶と知識に頼って
いる現状では、多くの重要情報が顧みられることなく放
置されることになる。診療精度あるいは診療効率と、医
師に認知された患者情報の密度と精度との間には、密接
な関係を有することは論拠を待つことのない事実であ
る。
【0004】見過ごされがちな患者情報の組合せには、
まず発生形態や日時の異なる患者情報の組合せとして、
例えば利尿剤の投与(薬剤歴)と低K血症の出現(検査
結果)や、併用注意薬(同時に服用すると効果が減弱し
たり、副作用が出現しやすい薬の組合せ)等、異なる診
療科から、異なる日時で発注されるものの組合せが挙げ
られる。体重、血圧、血糖値等の同一の測定系統での変
動(組合せ)も間隔が空くと見過ごされたり、また迅速
な判断の時機を失することがある。手術や検査の実行に
必要な検査事項や検査結果の組合せが約束事として存在
し、決められた日時まで取り決め事項(検証依頼事項)
として確認することが必要になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように医学判断に
供される患者情報は膨大且つ断片的なため、医師に認知
されることなく重要な情報が散逸し、判断の誤りや遅れ
の恐れが存在しているのが現状である。
【0006】この発明は、このような問題点に鑑みなさ
れたもので、膨大且つ断片的な患者情報を統合し、その
情報を整理して医学判断に供される重要な情報の医師に
よる認知を支援する病棟情報システムを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る病棟情報シ
ステムは、検査結果及び病棟観測事項を含む患者情報を
記憶する患者データベースと、この患者データベースに
記憶された検査結果及び病棟観測事項を含む患者情報の
医学的検証用の知識を記憶した知識記憶手段と、この知
識記憶手段内の医学検証用知識に基づいて前記患者デー
タベースの患者情報に定時的に検証を加えて診療現場に
還元する医学検証手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】本発明によれば、患者データベースに記憶
された患者情報を知識記憶手段に記憶された医学検証用
知識に基づいて検証し、その検証結果を医療現場へ還元
するようにしているので、医師が気付かないか又は検知
不可能な情報、例えば異なる診療科での処方と処方の組
合せによる薬効の低下、処方による検査値への影響、尿
量の規準を超えた低下等の事象の発生を医師に知らせる
ことができ、医学判断上、重要な情報を医師に認知させ
ることができ、医療精度及び効率の向上を図ることがで
きる。
【0009】なお、膨大な患者情報から必要な検証を効
率よく行うためには、医学的検証を行う対象を指定する
ための医学検証依頼手段と、この医学検証依頼手段によ
って依頼された医学検証用知識を前記知識記憶手段から
読み出して記憶するルールベースとを更に備えるように
し、医学検証手段が、前記ルールベース内に記憶された
医学検証用知識に基づいて前記患者情報に検証を加える
ようにすればよい。これにより、限定された範囲での医
学検証が可能になる。
【0010】また、医学検証手段による患者情報の検証
は定時的に行うことが望ましい。これにより、常に新し
く更新された患者情報に対して必要な検証を継続的行う
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本
発明の一実施例に係る病棟情報システムの構成を示すブ
ロック図である。
【0012】診療室に設置された医師用端末装置1と、
ナースステーション及び診療現場、病棟等に設置される
看護婦用端末装置2と、病棟に設置される患者用端末装
置3及び病棟モニター4と、管理者用端末装置5とは、
ホストコンピュータ及び各種のサーバから構成されたホ
ストシステム6に接続されている。
【0013】ホストシステム6は、患者情報を収集した
患者データベース7と、医学知識や医師の指示を一般化
した知識を備えた知識記憶手段としての知識ベース8と
を備え、患者データベース7に格納された患者情報の流
れの複線化を図り、知識ベース8をもとに情報伝達を能
動的に監視する機能を実現すると共に、業務内容に十分
に配慮した診療情報の提供機能を確立し、更に指示事項
の発注から監査、展開、案内、実行後の応答、記録、再
伝達に至る情報伝達と診療のための情報収集を支援す
る。このため、ホストシステム6には、病棟情報入出力
機構9及び診療情報報告機構10が設けられる。病棟情
報入出力機構9は、推論機構11を介して患者データベ
ース7及び知識ベース8をアクセスし、端末装置1〜3
から与えられた指示や報告に基づいて病棟情報を入出力
する。診療情報報告機構10は、患者データベース
び知識ベース8に基づいて診療情報12を報告する。知
識ベース管理機構13は、管理者用端末5から入力され
る保守データに基づいて知識ベース8の内容を管理す
る。この病棟システム内の患者情報は、院内情報出力機
構14を介して薬局、検査部門、医事会計等の外部シス
テムにも連動している。
【0014】図2及び図3は、この病棟情報システムを
更に詳細に示す機能ブロック図である。図2に示すよう
に、単純指示入出力パネル23及び診療指示入出力パネ
ル24は、主として医師用端末装置1に表示され、医師
が看護婦等に必要な単純指示、診療指示を与えるもので
ある。監査パネル25、指示案内パネル26及び指示応
答パネル27は、主として看護婦用端末装2に表示され
るものである。患者用端末装置3には、患者用入力パネ
ル28が表示される。病棟情報入出力機構9は、これら
パネルに対応して必要な情報を入出力制御するための単
純指示入出力機構31、診療指示入出力機構32、監査
機構33、指示案内機構35、指示応答機構36及び患
者入力機構37と、看護婦宛の指示説明書29を出力す
るための指示説明書出力機構34と、病棟モニター4に
監視対象の情報等を表示するための病棟監視機構38と
を備えて構成されている。
【0015】推論機構11は、次のように構成されてい
る。即ち、指示ルールベース41は、医師から看護婦へ
伝達される患者毎にルール化された診療指示をプールす
る。指示ルールベース41には、医師が発注した診療指
示の内容をプールする監査プール42と、監査プール4
2にプールされた指示が看護婦によって監査されたのち
登録されてプールされる指示プール43とが設けられて
いる。指示処理機構44は、この指示ルールベース41
と連動して診療指示を指示案内機構35を介して指示案
内パネル26に供給したり、指示説明書出力機構34を
介して指示説明書29として出力すると共に、必要な警
告を指示案内機構35及び病棟監視機構38を介して指
示案内パネル26及び病棟モニター4に出力したりす
る。指示処理機構44は、また、指示応答パネル2
び指示応答機構36を介した実行入力状況(応答状況)
及び実行結果を監視し、この監視結果に基づいて次の指
示を発動したり、必要な警告を発生させる監視手段を構
成する。指示発動の基準となる時間情報は時計45によ
り与えられる。
【0016】推論機構11には、また、知識ベース8内
の医学検証用知識に基づいて患者データベース7内の患
者情報に定時検証を加えて診療現場に還元するための医
学検証機構46と、そのための医学検証用知識を医学検
証プール48にプールした検証ルールベース47とが備
えられている。
【0017】一方、図3に示すように、診療情報報告機
構10は、患者データベース7及び知識ベース8に基づ
いて種々の情報出力を行うもので、主治医宛患者報告パ
ネル61を介して毎朝主治医宛に患者毎の診療日報を出
力する診療日報報告機構51と、院長などの回診のため
に週間患者情報62を出力する患者情報出力機構52
と、経過表表示パネル63を介して主治医宛に経過表を
表示する経過表作成機構53と、退院時に患者向けに入
院の記録64を出力するための退院時サマリ作成機構5
4と、本日の病棟パネル65を介して看護婦宛に病棟日
報を表示する病棟日報報告機構55と、病棟の記録、診
療禄、指示歴、注射実施歴等の診療記録66を出力する
ための診療記録出力機構56と、医学検証機構46での
検証対象を医学検証依頼入出力パネル67を介して依頼
するための医学検証依頼入出力機構57とを備えて構成
されている。また、院内情報出力機構14は、院内情報
入出力パネル71を介して院内情報を表示する。管理者
用端末装置5に表示される知識ベース編集パネル81
は、知識ベース管理機構13を介して知識ベース8を編
集するためのものである。
【0018】次に各部の詳細について説明する。 1.知識ベースについて 知識ベースには、指示内容をルール化する知識、指示
事項制御用知識及び医学検証用の医学知識が格納されて
いる。
【0019】(1)指示内容をルール化する知識 指示内容をルール化する知識のうち最も単純なものは単
純指示である。即ち、図2において、医師用端末装置1
に表示される単純指示入出力パネル23は、指示簿に通
常記載される指示で継続的かつ定型的なものを選択し、
例えば図4の患者情報入力画面のような表示形態とな
る。計測指示の体温、脈拍、血圧、尿量、血糖は病棟で
測定し、その結果を指示応答パネル27を介して本シス
テムに入力する。図4の選択画面で体温の測定回数を選
択すると、測定時刻は各病棟での設定に従って決定され
る。例えば“2検”を選択すると、午前10時と午後2
時の測定が自動選定される。或いは体重測定として“2
回/週”を選択すると、看護婦が監査時に曜日を選定す
ることにより測定日が決定される。このような単純指示
(測定指示)は単純指示入出力機構31を用いて入力さ
れ、指示ルールベース41内の該当患者用ルールにな
る。
【0020】指示内容をルール化する知識には、このよ
うな一次指示だけでなく、経過観測後の状態から二次
的、三次的に発動すべき指示も含めた一連の指示群から
なる診療指示を生成するために必要な知識も含む。例え
ば、発熱、胸痛、腹痛、低血糖、高血圧等に対する診療
指示は次のように与えられる。図5に示すように、一連
の診療行為は、医師の指示、その実行及び報告、並びに
実行後の観察及び報告、観察結果に応じた再指示、…の
繰り返しにより成り立っている。従来は医師が最初の指
示しか与えないか、与えてもその指示が不十分であるた
めに、看護婦は観察後の再指示を常に医師に求め、これ
が診療行為の効率を低下させる要因になっていた。この
システムでは、最初の指示から次の観察値毎の再指示に
至るまで、患者毎に一連の診療指示を予めルールとして
作成しておき、診療指示発動後は、登録された診療指示
のルールに沿って診療行為が行われるようにしている。
図6は、ルール化された診療指示を示す図である。一次
の指示から実行・観察まで至ると、IF THENルー
ルによって指示が分岐する。指示の終了または“主治医
へ連絡”をもってこの一連の診療指示が終了する。
【0021】このようなルール化された一連の診療指示
は、知識ベース8のルール化のための知識に基づいて、
診療指示入出力機構32によって形成される診療指示入
出力パネル24に表示される図7及び図8に示すような
入力画面の展開に従って、主治医が必要な値を入力して
いくことにより容易に作成することができる。例えば、
図示の例は、インスリン持続注入指示の例であり、の
製剤、注入速度、血糖測定のタイミングの指示が一次的
な指示になる。以下、、は、血糖値測定時の血糖値
の値によるインスリン注入の増量又は減量指示である。
また、は低血糖時の指示、は高血糖時の指示であ
る。
【0022】例えば、の血糖値を40mg/dlとす
ると、血糖値が40mg/dl以下の際は低血糖時の指
示が発動する。指示内容は、例えば次の通りである。 -a 50%ブドウ糖液20mlをゆっくり側管から静
注して下さい。 -b ヒューマリンRの注入速度1U/時間、2cc/
時間を0.5U/時間、1cc/時間に変更して下さ
い。 -c 意識レベルと自覚症状の確認、血圧、脈拍の測定
をお願いします。 -d 30分後に血糖を測定して下さい。
【0023】次いで30分後の血糖値(追加測定事項)
をもとに、更に診療指示がルールとして格納される。 -a 血糖値が80mg/dl以上の時は1時間後に血
糖を再検して下さい。 -b 血糖値が50〜80mg/dlの時は30分後に
血糖を再検して下さい。 -c-1 血糖値が50mg/dl以下の時はヒューマ
リンRの注入を停止し、フィジオゾール3号500ml
を100ml/時間で点滴して下さい。 -c-2 30分後に血糖を測定して下さい。
【0024】以下、再検値とその結果に基づく指示の組
み合わせがルールとして格納されていく。指示に再検査
を含む限り指示の組み合わせは継続し、“主治医に連
絡”或いは指示の終了(指示無)で1連の診療指示は停
止する。
【0025】(2)指示事項制御用知識 血圧、体温、脈拍、尿量、体重、便回数等病棟測定変数
の入力はルール化した指示で、あたかも医師の命令のま
まに監視される。測定値の変動は重要な臨床的意義を含
むことがある一方、入力ミス、測定ミスの可能性もあ
る。また、医師の指示値の入力ミスもあり得る。両者の
鑑別には、許容範囲を逸脱した変動の大きな値を入力し
た看護婦、主治医に早期に報告し、検討を加える以外に
対策はない。
【0026】そこで、単純指示入出力パネル23、診療
指示入出力パネル24及び指示応答パネル27を介して
入力された指示値や測定値は、推論機構11の指示処理
機構44(監視手段)において、指示プール43又は知
識ベース8に格納された個々の患者についての、又は一
般的な医学知識に基づいて監視される。即ち、全ての指
示値及び測定値には絶対値とΔ値(前回値との差)に関
する許容域を知識ベース8に設定し、指示処理機構44
が指示値及び測定値を監視して、許容域を逸脱した場合
には、現在入力中の医師用端末装置1や看護婦用端末装
置2のモニター画面に警告を出力する。例えば、前回の
体重が55kgで今回58kgであると、差が3kgと
なり(Δ値の許容域を1kgとすると)、許容域を越え
ており、警告が出力される。入力ミスの可能性もある
が、短時間の体重増加は臨床的に重要な意味、例えば心
不全やネフローゼの悪化の可能性を示す。速やかな警告
の出力は速やかな体重の再測定をもたらし、測定値の精
度を上げ、又、異常値の早期認知を主治医に促す。
【0027】(3)医学検証用の医学知識 この病棟情報システムでは、患者データベース7内の患
者情報に対し、医学的な検証を加え、その検証結果を診
療用の情報として現場に還元する。医学的な検証は、医
学検証機構46により知識ベース8内の医学知識と内部
時計45を用いて対象事象毎に定時観測によって行わ
れる。検証を行う対象は、医学検証依頼入出力パネル6
7から指定することができ、医学検証依頼入出力機構5
7を介して必要な医学検証用知識が知識ベース8から読
み出され、検証ルールベース47を構成する医学検証プ
ール48にプールされる。医学検証用の医学知識は、大
きく分けて、個々の患者情報を検証し、個々の患者情
報に対する診療情報を出力する医学知識、個々の患者
の複数個の患者情報から特定の事象の存在を推定する医
学知識、特定の目的及びその達成を検証するための医
学知識に分けられる。
【0028】診療情報の出力制御用医学知識 処方内容から検査結果、病棟観測事項に至る広範な患者
情報を検証し、診療現場に還元する。病棟観測結果で
は、例えば排便が4日以上でない患者、体重が前回と±
1kg以上増減した患者、尿量が前日の1/2以下にな
った患者等個々の観測事項に沿った規準域を設定し診療
情報“4日以上排便なし”を出力する。薬剤関連では薬
剤ごとに投与日数制限のある製剤(アルブミン、種々の
血液凝固因子製剤等)、投与方法、投与量を1回の発注
単位と積算量の各々で検証し診療情報を出力する。
【0029】複数個の患者情報から診療上重要な事象
の存在を推定する医学知識 最も重要な医学知識群で、複数個の患者情報とは処方と
処方、処方と検査結果、処方と病棟情報、処方と給食、
検査結果と病棟情報、検査結果と病名、放射線予約と病
名等の組み合わせを意味する。処方と処方では、例えば
併用注意薬であるフェロミア(鉄薬)とセフゾン(抗生
物質)が投与されると、投与日、処方科、処方形態(院
内、院外)が各々異なっても、併用期間を算出し、“フ
ェロミア(処方科)とセフゾン(処方科)が同時に処方
され、セフゾンの力価が低下する可能性があります。”
が出力される。処方と検査値では、サイアガイド系利尿
剤を投与中に血清Kの低値、血清尿酸値の高値、血清N
aが出現すると、“利尿剤による低K血症の可能性があ
ります。”或いは“利尿剤による高尿酸血症の可能性が
あります。”と出力される。処方と給食、注射関連で
は、高カリウム輸液継続中や非カリウム制限食摂取中の
患者にカリメート、ケイキサレート(K排泄剤)が投与
実施されると、“K制限食の必要はありませんか”或い
は“点滴注射内に相当量のKが含まれていますが、宜し
いでしょうか”が出力される。処方と病名の関連では病
名に気管支喘息が存在する患者にテノーミン、インデラ
ル等が処方されていると“喘息の既往があるようです。
β遮断薬の使用は宜しいでしょうか”が出力される。病
棟と放射線関連では、体重が前回(前週)比2kg以上
増加した患者で、過去(2週間)胸部放射線が実施され
ていない患者に“体重が急に増加しています。胸写の確
認は必要ないでしょうか”と出力される。
【0030】特定の目的を検証する医学知識 特定診療知識は医療用演算式、術前検査、精密検査とし
ての必要な項目、手術可能な検査値等を登録し、医学検
証機構46が定時検証する。水分と電解質の日々の出納
が必要な患者には、発注注射の組成と量、飲水量、食事
内容と量及び尿量と尿電解質排泄量から水分電解質出納
を自動計算する。胃癌の術前検査として胃透視、胃内視
鏡、腸透視、腹部超音波、胸写、腹単、HCV、Hb
s、ATLA、血液生化学、検血、検尿、検便、血液
型、クレアチニンクリアランス、心電図、呼吸機能を登
録し、遂行状況を検証する。
【0031】2.診療情報の伝達について 相互に連携した機能ブロック(複線化された情報伝達
網)が診療方針(指示)の伝達過程を効果的に支援し、
伝達精度と効率を向上させる。このシステムはルール化
された指示内容と医学知識を用いた種々の推論機構11
を駆動させ、発注から監査、展開、案内、実行後の応
答、記録、再伝達に至る情報伝達の過程に警報と案内を
生成、提供し、指示(命令)の円滑で正確な達成を積極
的に支援する。
【0032】(1)命令の発注 医師の診療方針(指示)の発注は指示簿への記入で行わ
れる。手書き指示は記入上の負担に加え、表現形態が個
々に異なり、判読自体が困難な事も多く判読側の負担も
多い現状である。診療方針の円滑な伝達に必要な事項を
示す画面、即ち単純指示入出力パネル23と診療指示入
出力パネル24とを用いて入力される。
【0033】a)定型指示の発注機能 入院患者の安静度、入浴の可否、回数、移動手段等に関
する基本指示、病棟で測定する体温、脈拍、血圧、尿
量、体重等に関する測定指示は、単純指示入力パネル2
3の患者情報(1)画面(図4)と、より詳細な指示を
入力する際の患者情報(1-2)画面(図9)とを用い
て行う。
【0034】b)診療指示の発注機能 発熱時や腹痛時、胸痛時、低血糖時、血圧管理、血糖管
理の指示には注射や薬剤の投与の指示に加え、看護婦へ
の再測定の指示を含むことがあり、そしてその測定結果
は更に新たな指示を発生させる。再検指示と再検結果に
基づく新たな指示の繰り返しからなる集合体を診療指示
入出力パネル24を用いて正確に容易に入力する。
【0035】診療指示の入力例としては、例えば次のよ
うなケースがある。患者情報(2)画面(図10)で対
象指示を選択する。例えば、“発熱時”をクリックする
と、発熱時診療指示の入力画面が展開する。38.5℃
以上の発熱に対し、インテバン坐薬25mgを挿入し、
6時間以上の間隔で1日3回まで使用可の場合は、全て
初期設定通りであるため、該当部位にカーソルを合わせ
て入力するだけでよい。ついで“無効時”を入力すると
発熱時診療指示の初期画面が再び表示され、無効であっ
た際の指示を同じ様に入力する。
【0036】“終了”を入力すると入力事項が発注さ
れ、患者情報(2)画面に戻る。又、“血圧維持”をク
リックすると、血圧維持の指示画面(図11)が展開さ
れる。血圧下降時、上昇時の指示を画面のガイドライン
に沿って決定(入力)していく。最後に指示を繰り返す
か別途指示かの決定を行う。測定結果への指示を2重に
行うことも可能である。例えば、血圧100mmHg以
下と80mmHg以下の各々の低血圧指示を行ってもよ
い。同様の例としてはインスリン皮下注(図12)もあ
る。
【0037】次に、診療指示の発注の実例を示す。
ま、患者名が「大野」であるとすると、まず、患者大野
に予測事象の熱発時の診療指示を作成する。診療指示を
発動させる設定値38.5℃を始め、1次、2次、…n
次までの指示事項(薬剤、注射内容と投薬刻限の指示、
経過観測指示と刻限、次の指示の発動条件、なお、実行
刻限の許容値は初期値でも可)の全てを入力する。図1
3は診療指示のルールの一例である。実際には、個別の
診療指示は、Pに患者識別子、Tsに指示実行時刻、T
dに実行時刻の許容範囲を代入して作成される。(1)
の検温指示では、指示実行時刻TsよりもTdだけ前の
時刻(Ts−Td)になったこと感知したら検温を促
し、応答待ちする。(2)の検温確認指示では、確認時
刻Twに正常に検温データが投入されていた場合の処理
で、この場合には検温確認が終了する。(3)の検温確
認指示は、確認時刻Twに検温データが投入されていな
かった場合の処理で、警告して更に待機する。なお、体
温は毎日定時測定するため、特に測定指示は発注しなく
てもよい。以上の診療指示の発注をもって、発注された
診療指示事項は患者大野用のルール化指示として指示ル
ールベース41に格納される。
【0038】図14は、診療指示の発動状態の例を示す
図である。まず、患者大野は指示処理機構44の監視機
能による診療指示発動の監視下、即ち診療指示発動待機
状態(0.1)に置かれる。午後2時の定時検温の結
果、患者大野の体温は40℃であった。この測定結果を
指示応答パネル27を用いて入力すると(0.4)、指
示処理機構44は、発熱時の診療指示発動の設定値3
8.5℃を満足したことを検知し(0.3)、指示案内
パネル26に警告(0.2.1)を出力すると共に、患
者大野用に事前に設定された診療指示(1次指示;解熱
治療)が発動(発火)される。また、もし、予定刻限を
超過しても体温が入力されない場合には、指示処理機構
44の監視機能がこれを感知し、警告(0.2.2)が
出力されて応答待ち状態となる。また、体温入力値が設
定値38.5℃を下回っている場合には、待機状態
(0.1)となる。
【0039】1次指示が発動された場合には、診療指示
のルール[インダシン座薬を投与してください(1.
1.1)]と[1時間後に再度検温してください(1.
1.2)]が発動し、その対応事項が指示案内パネル2
6(1.2.1,1.2.2)と指示応答パネル27
(1.4.1,1.4.2)に表示される。[インダシ
ン座薬を投与してください]は体温の応答入力時間から
内部許容時間の0.5時間(変更可、便宜上0.5時間
にしている)で監視される(1.3.1)。0.5時間
を経過しても、投薬実施が応答入力されない時は指示処
理機構44の監視機能が感知し、警告(1.2.3)が
指示案内パネル26に表示される。[1時間後に再度検
温してください]との経過測定指示も前述の体温の応答
入力時間から起案され、測定指定時刻の1時間と許容時
間の0.5時間を加えた1.5時間が測定値の入力刻限
として監視される(1.3.2)。刻限内に経過測定指
示の測定結果が入力されない時は同様に指示処理機構
4の監視機能が感知し、警告(1.2.4)が指示案内
パネル26に表示される。一方、刻限内に入力される
と、入力刻限に関する監視が解除されるとともに測定結
果と2次指示の発動条件との検証(1.3.2)が開始
される。発動条件は原則として診療指示の発動を解除
し、通常の診療指示待機状態への移行水準、診療指示の
対処を中止し、医師の直接指揮を依頼すべき水準(1.
2.5)と2次指示への発動条件で充足される。なお、
2次指示の内容は細分化可能であり、その際は各々に設
定水準が定義される((A),(B),(C),…
(n))。
【0040】診療指示発動の予測事象の替りに発動時刻
の設定も可能である。刻限発動では指示処理機構44の
監視機能は時刻だけを監視対象とし、予定時刻が来る
と、診療指示(例えば1.1.1の投薬指示、1.1.
2の経過測定指示)が値の検証なしに発動される。以下
は前項と同じである。
【0041】前項の測定結果と2次指示の発動条件とが
合致する(2.1)と、2次指示(投薬指示、経過測定
指示)が発動する。2次指示も実際は図15に示すよう
に細分化される。例えば、前回値との差が0℃以上で、
かつ体温が39℃以上、40℃以下の際は前述のインダ
シン座薬の投与では不十分と判定され、新たな薬剤(メ
チロン筋注)の投与指示(2.1.1−A)、1時間後
の経過測定指示(2.1.2−A)が発動される。一
方、前回値と差が0℃未満(少なくとも下降)か39℃
未満の際は、とりあえず1時間後の経過観測(2.1.
2−B)が発動される。したがって、多次展開の必須条
件は経過観測指示あるいは経過測定指示とその測定時刻
であり、投薬等の処置は適宜入力(指示)される。以
後、経過観測事項を入力刻限に基づく検証、観測結果の
入力値(指示応答パネル)と次指示発動条件との検証
(指示処理機構44の監視機能)を繰り返していく。指
示案内パネル26には現行指示が表示され、指示応答パ
ネル27には現行指示結果の入力画面が用意される。
【0042】c)医師への要望、依頼機能 “変更希望”は指示の変更を看護婦が主治医に提案する
際に使用する。 (2)指示の監査と登録システム 医師から発注・指示された指示内容は、看護婦が確認し
た上で受注され、登録されて初めて診療現場で指示とし
て稼働する。この一連の流れは看護婦が指示簿を確認す
る通常の作業に相当する。具体的には、医師用端末装置
1から基本指示入出力パネル2及び診療指示入出力パ
ネル24を介して入力された指示は、ルールベース41
の監査プール42上にプールされ、このプールされた指
示が監査機構33を介して監査パネル25上に指示の依
頼として表示される。プールされる単位は、例えば病棟
全体或いは看護単位(通常2系統程度)に設定される。
【0043】図16は、通常の指示の流れを示す図であ
る。医師又は看護婦が異なる端末装置からそれぞれ指示
を入力し、これが通常指示プールとして監査プール42
にプールされていく。監査担当の看護婦が、例えば午後
3時等の定時監査時に監査パネル25を介してプールさ
れた指示内容を監査する。定時監査が1日1回の場合に
は、この時点でプールされている指示は、前日の午後3
時〜当日の午後3時に発注された指示ということにな
る。指示内容に疑問がある場合には、発注者に確認後、
指示を登録する。登録は、例えば個々の患者のIDにカ
ーソルを移動させて実行を入力することなどによりなさ
れる。登録がなされると、監査プール4から指示プー
ル43に指示が移動し、指示処理機構44を介して指示
内容が指示説明書出力機構34及び指示案内機構35に
送られ、患者別指示説明書29が印字出力されたり、指
示案内画面が展開される。
【0044】図17は、緊急指示の流れである。緊急を
要する指示は発注者である医師が“指示内容”と“緊急
指示”とを入力し、ついで受注者である病棟看護婦に直
接依頼し、監査プール42中の緊急指示プールから該当
指示を監査してもらう。監査パネル25の内容は監査
後、直ちに新たな指示内容に切り替わり、指示内容は登
録される。指示説明書のような紙を介する伝達は、受注
側での変更処理が必要になる。なお、指示及び監査は、
安全性を確保する上から、医師や看護婦のIDにて操作
可能にすることが望ましい。
【0045】(3)指示内容の展開 実行現場への指示簿の持参は困難であり、伝達媒体を業
務形態に沿ったメモや指示説明書に変更し、手書き指示
内容を看護部の業務命令形態に変換するため、多くの転
記作業を伴う。メモや指示説明書は看護部内で使用され
るので、医師が実際の内容を確認することは困難であっ
た。この病棟システムでは、指示事項の定型的な書き換
えと伝達媒体の変換を行い、多様な伝達媒体を用いて広
く公開する。具体的には指示内容を従前通りの紙面に加
え、端末画面に展開し、医師、看護婦に最新の指示事項
を効率よく伝達するようにしている。
【0046】a)指示説明書への指示内容の印字 指示説明書出力機構34から印字出力される指示説明書
29には、個人別病棟指示説明書、作業用指示説明書等
がある。個人別病棟指示説明書は、患者個人毎に出力さ
れる診療情報で、看護日誌或いは診療録として使用し、
医師の目にも容易に触れ易いものである。この個人別病
棟指示説明書、例えば図18に示すように、患者の基本
情報、計測情報、入院オーダ、外来オーダ、昨日の状
態、検査結果、診療の履歴等の項目から成り立ってい
る。個人別病棟指示説明書は、指示発注時、変更時又は
毎週月曜日等に出力される。一方、作業用指示説明書
は、例えば図19に示すように、作業単位毎に指示内容
の大略を理解し易い表現形態で自動印字したものであ
る。指示説明書は、従前の指示簿に比して最新の指示内
容が容易に認知されるが、次項の端末画面を用いた伝達
と比べると即時性の面ではやや劣る。
【0047】b)患者別指示確認(指示応答パネル)画
面表示 指示案内パネル26の指示内容の基本的な伝達画面で該
当患者を選択し、“指示”を入力すると、当該患者の指
示事項が表示される。図20は、この指示事項の画面の
一例を示す図である。指示確認画面には、基本指示、測
定指示、診療指示等の最新の指示が表示され、医師から
も看護婦からも確認することができる。最新の指示が確
実に表示され、過去の指示内容も正確に表示される。本
画面中、“実施”、“要処方”ボタンは後述する指示実
行の応答機能を有する。
【0048】c)対象処置毎指示応答画面表示 指示案内パネル26には、対象処置毎の指示内容を案内
することも可能である。図21は、注射という処置の指
示のみを抽出したもので、このように指示内容の確認、
実行、応答をまとまって行い、注射や体重測定、尿量測
定等では対象処置毎に指示内容を表示する。
【0049】(4)指示内容や遂行条件の説明案内又は
表示案内機能 従来の不完全な手書き指示では、指示内容の遂行条件の
判断に迷ったり、伝達の齟齬が発生しがちであったが、
このシステムによれば、ルール化された指示事項をもと
に指示案内機構35がその指示内容の説明或いは実行す
べき指示事項を指示案内パネル26を介して表示案内す
る。
【0050】a)指示内容の説明案内機能 診療指示入出力パネル24の入力事項をもとに個々の患
者の指示内容や実行条件を、医療従事者に詳細に分かり
やすく説明案内する。所定の項目(血圧、脈拍、体温、
血糖、尿量他)を測定し、その診療案内を受けたいとき
には、“指示案内”ボタンを入力すると、例えば図22
に示すような指示案内選択画面が展開される。案内を希
望する測定値を入力すると、指示選択画面(内蔵ルール
は病棟モニタシステムと同様)が診療指示(内蔵ルー
ル)に従い、指示案内パネル26が展開していく。
【0051】例えば、血糖値30mgを入力すると、血
糖値30mg/dlは、低血糖時の診療指示の発動基準
を満たすので、低血糖時の診療指示事項に従って、図2
3に示すように、 −a 50%ブドウ糖液20mlをゆっくり側管から
静注してください。 −b ヒューマリンRの注入速度1U/時間、2cc
/時間を0.5U/時間、1cc/時間に変更して下さ
い。 −c 意識レベルと自覚症状の確認、血圧、脈拍の測
定をお願いします。 −d 30分後に血糖を測定して下さい。 というメッセージが表示された画面が展開される。更に
継続的な血糖値の入力により、図24に示すような次画
面が展開される。また、指示内容自体を見る際は、“次
頁”で図25のようなルール内容画面が展開される。
【0052】b)指示事項の表示案内機能 予定外の事象の発現により開始された指示を円滑に行う
ために実行すべき指示事項を病棟モニター4の画面に表
示案内する。病棟での測定結果が指示応答パネル27を
介して入力され、指示処理機構44が設定域(診療指示
で定義された患者個人別の設定域、或いは測定変数毎に
普遍的に定義された設定域のいずれか)に相当すると判
定すると、各々診療指示或いは普遍的な再測定指示が発
動される。例えば39℃以上の発熱時は1時間後に再測
定を行う等である。警報を病棟監視機構38に送付し、
病棟モニター4の画面に体温再検と時刻(12時)が表
示される。この際、異常値の頭の★の有無が診療指示発
動の有無を示す。
【0053】(5)指示の実行と事後処理 指示を実行すると、実行確認の署名や診療録への記録、
実行行為で発生した処方、検査等に関する医師宛伝達事
項の記入が必要になる。このシステムでは、この実行へ
の応答とその後の処理を自動化する。
【0054】a)実行の応答 診療指示を実行する際、例えば図20のような患者毎又
は対象行為毎の指示応答画面(指示応答パネル27)の
該当ボタン、“実施”、“要処方”を入力すると、コン
ピュータ内に実施状況が格納され、記録、医師宛伝達機
能が自動的に発動する。実施状況として該当の診療指示
内容と入力日時、端末操作者名が入力され、この実施状
況を用いて事後処理を行う。病棟で指示内容の確認、実
行、応答をまとまって行う処置、注射や体重測定、尿量
測定等では、対象処置毎に指示内容を表示するが、注射
オーダが発注されると、自動的に図21のような注射指
示画面が表示される。例えば、本日が6月26日とする
と、6月26日実施予定の注射に対応し、“点滴注射
A”、“点滴注射B”、“静脈注射C”、“点滴注射
D”のボタンが用意される。各ボタンをクリックする
と、注射内容とコメントが表示され、更に、1日当たり
の注射回数をもとに“実施”ボタンと“中止”、“コメ
ント”ボタンが用意される。各注射の施行時に“実施”
ボタンを押すと、実施者の名前が日時付きで記録され
る。中止した際には“中止”ボタンを、記録(メモ)を
残したい場合には、“コメント”を押してワープロ入力
を行う。所定回数が実施されると、各患者の“点滴注射
A”と“実施”ボタンの色調が変わったり、反転表示し
たりする。“全印刷”で当日分の全てが“未実施”で当
日の未実施注射が、“実施印刷”で当日の実施注射が、
実施者の名前、日時付きで印字出力される。図26は印
字出力の例である。注射内容と実施者名、日時は個人別
指示説明書にも印字可能である。注射内容は図20に示
した指示応答画面にも展開可能である。
【0055】b)事後処理 記録 病棟システムへの入力事項、即ち指示の発注と応答は、
全て記録して保存する。診療録への記録として指示の実
施状況と実施内容、時刻、実施者名が図18に示したよ
うな患者個人別指示説明書に印字される。また、伝票へ
の実行署名の代替に、注射内容と実施者(応答時間付
き)を図26のような注射実施歴として印字出力する。
注射実施歴は診療録に綴じ込み、保存する。図27のよ
うな指示事項の指示歴も印字出力する。なお、診療録、
指示歴等の診療記録66は、診療記録出力機構56を介
して出力される。
【0056】再伝達(看護婦から医師への伝達) 発注された命令・指示を実行する過程で発生した事象
は、看護婦から医師に主治医宛患者報告パネル61の画
面及び患者個人別指示説明書を介して再伝達される。例
えば、指示応答パネル27を介して図20のような指示
確認画面を開き、徐脈の指示内容“脈拍が40以下の際
は、“アトロピン1A、筋注してください。”の指示に
従い、看護婦が病棟ストックのアトロピンを用いて午後
10時に実行した場合、“実施”とストック薬使用のた
め“要処方”を入力すると、図28に示すように、「徐
脈(38拍/分)のため、アトロピン1A筋注(Nurse
B.6月10日午後7時)、ストック分処方して下さ
い」が翌日の主治医宛患者報告パネル61の主治医宛患
者報告画面として表示される。
【0057】(6)モニターシステム a)指示処理機構 推論機構11は、ルール化された指示事項の遂行状況を
監視するための推論を内蔵時計45を用いて定時的に
実行し、その推論結果を病棟監視機構38に送付する。
指示処理機構44での推論は、ルール化された指示事項
を指示事項制御用知識を用いて行うので、目的業務別に
設定された時刻をもとに推論は発動される。即ち、病棟
の測定事項である体温、脈拍、血圧等は1時間毎に入力
の有無、入力値の監視を行う。また、個別ルールで再検
査の時間が設定される診療指示では、設定ルールに応じ
た監視を行う。例えば、血糖管理の指示がルールとして
格納されている状況下で血糖値30mg/dlが入力さ
れると、血糖値40mg/dl以下で低血糖時の指示の
発動条件を満たし、システムへの警告とともに、“30
分後に血糖を測定して下さい。”が病棟監視機構38に
ルールとして採用される。30分後の血糖値の有無と血
糖値そのものが推論の対象となる。病棟監視機構38に
採用されるルールは検証可能な再測定等に限り、注入速
度の変更等は画面表示はするが、監視の対象にはならな
い。再測定の指示が続く限り、入力の有無と、入力値に
よる新たな指示(警告)の発令を繰り返していく。
【0058】単純な測定指示の推論例として、“体温、
脈拍を午前10時、午後2時に測定する。“という指示
の存在下で、体温、脈拍が定時に入力されると、システ
ムへの警報がブロックされ、所定の時間内(設定時間の
1時間後まで)に入力されない際は警報が出力される。
上記ルールの警報は、病棟モニター4、指示案内パネル
等や種々の診療情報紙面に出力される。
【0059】b)病棟監視機構 指示処理機構44で発生した警報は、例えば図29に示
すように、病棟モニター4の画面に出力される。ここ
で、“★発熱39.6℃(11時)”は午前の検温で3
9.6℃が入力され、その値は検診指示の設定域(3
8.5℃以上)に該当するので、発熱時の指示が発動さ
れた(★印)ことを意味している。体温再検(12時)
は1時間後の体温再検の案内表示で指示案内機構35か
らの情報表示である。“体温、脈拍、尿量の欠値”は指
示処理機構44内の測定指示ルールから発生した警報で
あるが、該当値の追加入力を行うと画面表示が消去され
る。“血圧、尿量の減少”は指示事項制御用知識から発
生した警報表示で、入力ミス等が判明し、変更入力を行
うとモニター画面より消去される。病棟監視機構38に
送られた警報は、次いで主治医宛患者報告パネル61、
本日の病棟パネル65、及び患者個人別指示説明書紙面
29に転送出力される。
【0060】3.診療情報の提供 (1)診療情報の収集機能 システムに入力された全ての指示事項、応答行為、監査
事項は、入力者名、入力時刻と共に患者データベース7
に格納される。また、指示処理機構4、病棟監視機構
38で生成された診療情報も患者データベース7に格納
される。医療従事者或いは入院患者自身は、患者用端末
装置3の患者用パネル28の画面を用いて種々の要望事
項や自覚症状、通院加療歴、生活歴、食事摂取量、QO
Lを患者データベース7に入力することができる。患者
用入力パネルの画面構成例を図30に示す。この例で
は、会いたい相手、伝えたい内容等が簡単に入力できる
ようになっている。このようにして患者データベース7
には、あらゆる方法で情報が収集される。
【0061】(2)医学検証機構 患者データベース7に格納された全ての患者情報は、知
識ベース8上の医学知識を用いて検証される。これによ
り、一般医学知識を用いて、処方内容、検査結果、病棟
情報(体温、脈拍)の監視と事前に登録された特定診療
知識を用いたオーダ内容、検査結果、注射オーダ等が検
証、算定(監視)される。
【0062】(3)診療情報の出力機能 患者データベース7と本システムの知識ベース8を用い
て病棟内の種々の業務を支援する情報を出力することが
できる。 a)診療日報報告機構51 システムが生成する種々の情報、例えば発熱、血圧上昇
等の体温表関連の情報、異常検査値の通報、薬切れ、副
作用情報、次いで指示事項に基づく看護婦の処置内容と
処方の請求、未提出の放射線伝票、患者の要望事項等を
図28に示すような主治医宛患者報告画面として出力す
る。画面表示は一定時刻、例えば午後5時に切り替わる
が、以前の分も表示可能にしておくと、確認できなかっ
た事項を後で確認するときに便利である。
【0063】b)患者情報出力機構52 院長などが行う病棟回診は、通常は、主治医、担当医の
一方的な報告に依存し、ベッドサイドの検討が不十分に
なりがちである。このシステムでは、患者の一週間の様
子を週間患者情報62として出力し、この出力情報をも
とにベッドサイドの討論を実現させる。図31は、週間
患者情報の出力例を示す図である。入院患者名、目的、
週間の検査予定、体温表情報、異常検査値、患者アクセ
ス事項等を患者毎に回診に合わせて週単位で出力する。
使用形態から考えると、画面表示よりも印字出力が妥当
である。図示の例では、※印で示した患者に対して1週
間何の治療、検査も施していないことが分かる。このよ
うに、この週間患者情報報告は、医師のチェックにも使
用することができる。なお、薬剤処方、注射処方の一覧
を出力することも可能である。また体温表に一致させ患
者個人毎の出力も考えられる。
【0064】c)経過表作成機構53 患者の病状の検討は経過表の作成に始まる。病棟主治
医、担当医は測定系統毎に分かれる患者情報を集めて、
手作業で経過表を作成するが、その時間的負荷は極めて
重く、経過表の作成は必要最小限に限られている。複数
の情報源よりなる患者データベース7の全ての情報の作
図、作表の支援を行う。変数と表現形式(縦軸;単位と
その範囲、横軸;日時の範囲)を指定すると、自動的に
自由に作図、作表される。必要に応じて自由な経過表
(病棟の公式の経過表が体温表である)に容易に出力さ
れる。測定変数間の関係を見る相関図及び相関係数、回
帰式の出力も行う。
【0065】d)退院時サマリー作成機構54 経過表作成機構53に主治医作成の退院後記をフロッピ
ーディスク、テキスト形式で取り込み、退院時サマリー
(医療機関への報告書)の作成を支援する。退院時サマ
リの内容は、入院のまとめの出力(指示歴、放射線検査
歴、生理検査歴等)、退院時確認の出力、退院日以降の
オーダ表示等からなる。
【0066】e)病棟日報報告機構55 病棟の診療規準をもとに作成された知識ベースが患者
情報から一定時間毎に該当情報を抽出し、出力して報告
する。該当情報の設定は自由であるが、その一例を図3
2に示す。この例では、発熱などの異常、IVH交替等
の主な処置、主な検査等を出力している。出力ルール、
出力時間と利用者の事情を十分に考慮して、薬切れリス
ト、当日検査リスト、翌日検査リスト等の出力も有用で
ある。
【0067】f)個人別患者指示説明書 患者データベース7に格納された全ての患者情報は、必
要に応じて指示説明書29に印字出力可能である。
【0068】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、患
者データベースに記憶された患者情報を知識記憶手段に
記憶された医学検証用知識に基づいて検証し、その検証
結果を医療現場へ還元するようにしているので、医師が
気付かないか又は検知不可能な情報、例えば異なる診療
科での処方と処方の組合せによる薬効の低下、処方によ
る検査値への影響、尿量の規準を超えた低下等の事象の
発生を医師に知らせることができ、医学判断上、重要な
情報を医師に認知させることができ、医療精度及び効率
の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る病棟情報システムの概
略構成を示すブロック図である。
【図2】 同システムの一部を詳細に示すブロック図で
ある。
【図3】 同システムの他の一部を詳細に示すブロック
図である。
【図4】 同システムにおける患者の基本情報入力画面
を示す図である。
【図5】 同システムにおける一連の診療指示のフィー
ドバックループを説明するための図である。
【図6】 同システムにおける一連の診療指示のツリー
構造を示す図である。
【図7】 同システムにおける診療指示入力画面を示す
図である。
【図8】 同システムにおける診療指示入力画面を示す
図である。
【図9】 同システムにおける基本情報入力画面を示す
図である。
【図10】 同システムにおける診療指示入力画面を示
す図である。
【図11】 同システムにおける診療指示入力画面を示
す図である。
【図12】 同システムにおける診療指示入力画面を示
す図である。
【図13】 同システムにおける診療指示ルールの一例
を示す図である。
【図14】 同システムにおける指示の発動状態の一例
を示す図である。
【図15】 図14の続きの状態を示す図である。
【図16】 同システムにおける通常指示及び監査を説
明するための図である。
【図17】 同システムにおける緊急指示及び監査を説
明するための図である。
【図18】 同システムで作成される個人別病棟指示説
明書を示す図である。
【図19】 同システムで作成される作業用指示説明書
を示す図である。
【図20】 同システムにおける指示案内画面を示す図
である。
【図21】 同システムにおける指示案内画面を示す図
である。
【図22】 同システムにおける指示案内画面を示す図
である。
【図23】 同システムにおける指示案内画面を示す図
である。
【図24】 同システムにおける指示案内画面を示す図
である。
【図25】 同システムにおける指示案内画面を示す図
である。
【図26】 同システムで作成される注射実施歴を示す
図である。
【図27】 同システムで作成される指示歴を示す図で
ある。
【図28】 同システムにおける主治医宛患者報告画面
を示す図である。
【図29】 同システムにおける病棟モニターの表示例
を示す図である。
【図30】 同システムにおける患者用入力画面を示す
図である。
【図31】 同システムで作成される週間患者情報を示
す図である。
【図32】 同システムにおける本日の病棟画面を示す
図である。
【符号の説明】
1…医師用端末装置、2…看護婦用端末装置、3…患者
用端末装置、4…病棟モニター、5…管理者用端末装
置、6…ホストシステム、7…患者データベース、8…
知識ベース、9…病棟情報入出力機構、10…診療情報
報告機構、11…推論機構、12…診療情報、13…知
識ベース管理機構、14…院内情報入出力機構。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査結果及び病棟観測事項を含む患者情
    報を記憶する患者データベースと、 この患者データベースに記憶された検査結果及び病棟観
    測事項を含む患者情報の医学的検証用の知識を記憶した
    知識記憶手段と、 この知識記憶手段内の医学検証用知識に基づいて前記患
    者データベースの患者情報に定時的に検証を加えて診療
    現場に還元する医学検証手段とを備えたことを特徴とす
    る病棟情報システム。
  2. 【請求項2】 医学的検証を行う対象を指定するための
    医学検証依頼手段と、 この医学検証依頼手段によって依頼された医学検証用知
    識を前記知識記憶手段から読み出して記憶するルールベ
    ースとを更に備え、 前記医学検証手段は、前記ルールベース内に記憶された
    医学検証用知識に基づいて前記患者情報に検証を加える
    ものであることを特徴とする請求項1記載の病棟情報シ
    ステム。
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