JP3285376B2 - 自動焦点検出装置 - Google Patents

自動焦点検出装置

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JP3285376B2 JP33936791A JP33936791A JP3285376B2 JP 3285376 B2 JP3285376 B2 JP 3285376B2 JP 33936791 A JP33936791 A JP 33936791A JP 33936791 A JP33936791 A JP 33936791A JP 3285376 B2 JP3285376 B2 JP 3285376B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、光電変換素子が2次
元的に配されたセンサ手段を使用して例えば撮影装置の
画面内の任意の領域で焦点検出を行うことができる自動
焦点検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラの自動焦点検出装置とし
て、撮影画面内の複数点の焦点検出が可能な装置が多数
提案されている。
【0003】自動焦点検出装置に使用される光電変換素
子であるセンサは、焦点検出点各々に対応した有限個の
センサ列を同一基板上に配置したものであり、これの具
体的な構成としては、たとえば、特開昭63−1190
6号、特開昭63−172209号、特開平1−271
716号公報などに詳しく記載されている。
【0004】 図7は、従来の自動焦点検出装置の光学
系の構成を示す図である。図7aに示すように、自動焦
点検出装置の光学系は、フィールドレンズ251、多孔
視野マスク252、正レンズ二枚を並設した2次結像レ
ンズ253、及び、センサ列対が複数配列されたセンサ
チップ254から構成される。多孔視野マスク252は
不図示の撮影レンズの予定結像面近傍の位置に設けら
れ、多孔視野マスク252の開口252a,252b,
252cは、それぞれ撮影画面中の焦点検出領域を決定
する。2次結像レンズ253は開口252aで制限され
た被写体像の一部をセンサ列対254a,254b上に
再結像する。同様に開口252b、及び、252cで制
限された被写体像は、それぞれセンサ列対254c,2
54d、及び、254e,254f上に再結像される。
各センサ列対の被写体像信号は電気信号として読み出さ
れ、処理装置内で焦点検出演算が実行される。
【0005】このようにして、各開口252a,252
b,252cで決定された焦点検出視野内の被写体に対
する撮影レンズの焦点状態が検出される。3個の開口2
52a,252b,252cが決定する焦点検出視野を
撮影画面に当てはめると、たとえば図7bに示す撮影画
面255の焦点検出視野255L,255C,255R
の位置に相当する。
【0006】焦点検出視野がたかだか数個程度で、しか
も視野位置が固定の場合には、この例のように、センサ
チップ254上に各検出視野位置に対応してセンサ列を
離散的に配置し、センサチップ254上の各センサ列の
間の領域にはセンサ駆動用の回路を設ける構成をとるの
が一般的である。
【0007】しかし、焦点検出視野の数を従来以上に増
やしたい場合や、状況に応じて視野位置を変更したい場
合には、縦横2次元的に光電変換素子を規則正しく配列
させた、いわゆるエリアセンサを使用することが望まし
い。特に視野位置を変更したい場合は、視野マスクとし
ては前述のような焦点検出視野に対応する開口を有する
多孔視野マスク252ではなく、図8に示すエリアセン
サ257を用いた自動焦点検出装置の光学系における視
野マスク258のように、複数の焦点検出視野すべてを
包含する大きな開口258Rを1つだけ有するものを使
用する。
【0008】 図8はエリアセンサ257を用いた自動
焦点検出装置の光学系の構成を示す図であり、この光学
系の基本原理は図7に示す従来形を踏襲しているので、
同一構成部には同一の番号を付している。視野マスク2
58は不図示の撮影レンズの予定結像面近傍の位置に設
けられ、単一の広い開口258Rの制限する領域が焦点
検出が可能な範囲となる。2次結像レンズ253の手前
には絞り板259が置かれ、絞り孔259P,259Q
の各々が2次結像レンズ53の各正レンズに入射する光
束を規制する。絞り板259の位置は、フィールドレン
ズ251のパワーにより撮影レンズの射出瞳の位置に略
々結像するような関係に置かれている。
【0009】1対の正レンズ二枚から成る2次結像レン
ズ253は、開口258Rで決定された被写体像をエリ
アセンサ257の受光領域の対257Pと257Q上に
再結像する。エリアセンサ257の2つの受光領域25
7P,257Q上の被写体像信号は電気信号として読み
出され、処理装置内で焦点検出演算が実行される。
【0010】なお、図8ではエリアセンサ257は2個
の隔てられた受光領域257P,257Qを有するもの
として表されているが、所定の制御性が得られるものな
らば一続きの受光領域であってもよい。
【0011】一般に撮影画面には主たる被写体と共にそ
の背景が併存しているので、焦点検出の対象となる画面
領域は何らかの形で限定されなければならない。
【0012】図7に示す従来形の例では、多孔視野マス
ク252の各開口252a,252b,252cが光学
的な領域限定の役目を果たしている。また、それ故に2
次結像レンズ253の予定結像面には、各開口252
a,252b,252cに対応した形状のセンサ列だけ
を配すればよい。
【0013】しかし、エリアセンサ257を使用した図
8のような形態では、光学的に領域を限定する手段を持
たないため、画面領域の限定には電気的な手段を講じな
ければならない。具体的には、たとえばエリアセンサ2
57の受光領域の一部分の被写体像情報を選択的に読み
出したり、或いは広い範囲で読み出した被写体像情報の
中の特定の領域の情報を選択的に演算処理することによ
って、撮影画面の局所領域における焦点状態の検出を行
う必要がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】エリアセンサ257を
使用した前述の形態の自動焦点検出装置では、焦点検出
領域を複数有し、かつ、それらの位置を可変にするため
に、視野マスク258の開口258Rを大きくとること
によってエリアセンサ257上に広い範囲の被写体像が
結像するようにされており、そのために次のような問題
が生じる可能性がある。即ち、被写体像はエリアセンサ
257全体にわたる大きなものとなり、エリアセンサ2
57の周辺部に結像される像は光学系の収差の影響を受
けて少なからず歪んでくる。一般に焦点検出用の光学系
では、撮影光学系とは異なり系構成上の制約もあって収
差が大きい。
【0015】図9は焦点検出用光学系の収差を説明する
図である。図9aに示す撮影画面260における長方形
の画面に対応する領域260a,260b,260c
は、図9bに示すエリアセンサ257の受光領域257
P,257Q上では、(257a,257b),(25
7c,257d),(257e,257f)の各領域に
対応し、特に周辺部は緩く弧を描く形となる。勿論、焦
点検出用光学系の構成によっては、この収差は図9bに
示す方向と逆方向に曲がるようになることもある。
【0016】従って、撮影画面上に設定した焦点検出領
域の形状を、そのままエリアセンサ257の面上に当て
はめて被写体像情報の選択を行うと、特に画面周辺部の
位置において正しい焦点検出が行われなくなってしま
う。
【0017】また、撮影画面内の複数の位置或いは任意
の位置における焦点検出を可能とする自動焦点検出装置
については、従来から様々の実用化が行われている。
【0018】このような自動焦点検出装置の代表的な方
式としては、コントラスト検知方式或いは2像位相差検
知方式を採用して実現できる。いずれにしても、被写体
の光量分布を把えて演算により焦点状態を検出する、い
わゆるパッシブ方式では、光量分布を把えるための光電
センサアレーを使用する。
【0019】 パッシブ方式を用いて多数の焦点検出
置で焦点検出を行う技術は、一眼レフカメラにおいて実
用化されている。この場合のセンサの配列としては、焦
点検出点各々に対応してリニアセンサアレーを各々個別
に用意し、これらのリニアセンサアレーをワンチップ上
に集積したものとして構成される。この場合の具体的な
構成方法は、たとえば、特開昭63−11906、特開
昭63−172209、特開平1−271716などに
詳しく記載されている。
【0020】図23は自動焦点検出用光学系を示す図で
ある。フィールドレンズ101、多孔視野マスク10
2、正レンズ二枚を並設した2次結像レンズ103、そ
して、光電素子列の対が複数配列されたセンサデバイス
104が配置されている。多孔視野マスク102は、不
図示の撮影用対物レンズの予定結像面近傍の位置に設け
られ、各スリット102a,102b,102cはそれ
ぞれ測距視野を決定する。2次結像レンズ103は、た
とえばスリット102aで画定された被写体像の一部を
光電素子列の対104aと104b上に再結像する。ま
た、スリット102b及びスリット102cで画定され
た被写体像の部分は、それぞれ光電素子列の対104c
と104d、及び、104eと104f上に再結像され
る。光電素子列の各対の受光情報は電気信号として読み
出され、相関演算が施されて、各スリットで決定された
測距視野内の被写体に対する対物レンズの焦点調節状態
を表す値が算出される。撮影画面105に対して、3個
のスリットで画定される測距視野は、たとえば、106
L,106C,106Rの位置に設定される。
【0021】焦点検出の位置がこのようにたかだか数個
程度である場合には、上述のセンサデバイス104のよ
うに、各焦点検出位置に対応してリニアセンサアレーを
ワンチップ上に離散的に設ける方法が可能である。な
お、離散的に配置される各リニアセンサアレーの間の領
域には、リニアセンサアレーの機能をサポートするロジ
ック回路やアナログ回路を設けられるので、集積度の高
いデバイスが構成できる。
【0022】しかし、焦点検出位置の配置をより稠蜜に
しようとすると、この方法には限界があり不適切であ
る。その理由は、リニアセンサアレーは各アレー毎に画
像アナログ情報の一時記憶手段(一斉に蓄積終了した光
電荷情報をシリアルに出力するために必要)、シリアル
情報転送系、情報を順次に読み出すためのクロッキング
を行うシフトレジスタなどをセンサ画素以外に必要と
し、かつ、これらの付加回路の方がセンサ画素よりもは
るかに大面積を必要とするので、ワンチップ内に構成で
きるセンサアレーの数は実質的に厳しく制限されること
になる。
【0023】そこで、従来以上に焦点検出位置を蜜に配
置するためには、縦横2次元的にセンサセルが規則正し
く配列された、いわゆるエリアセンサを用いることが望
ましい。この場合、エリアセンサの受光領域の一部分の
画素情報を選択的に演算処理することにより、特定の被
写体位置における焦点状態を検出できる。テレビカメラ
やVTR一体型カメラなど、電子的撮像デバイスを内蔵
するカメラでは、撮像用センサと焦点検出用センサの兼
用が可能であるため、多点検出ではないがエリアセンサ
を用いた焦点検出が実用化されている。
【0024】図24にその一例を示す。フォーカスレン
ズ107は、フォーカスモータ108によって駆動可能
に構成され、バイモルフ109の中央には固体撮像素子
110が取付けられている。固体撮像素子110はフォ
ーカスレンズ107により結像された光学的画像情報を
光電変換するもので、通例10万〜50万画素を有し、
不図示のビデオ信号処理系に導かれて画像信号を出力す
る。バイモルフ109はバイモルフ駆動回路111から
の交流電圧によって駆動され、固体撮像素子110を光
軸の方向に振動させる。固体撮像素子110の出力信号
はボケ検出回路112に接続されており、ボケ検出回路
112は、振動によって前ピン状態(前方にピントが合
っている状態)か後ピン状態(後方にピントが合ってい
る状態)かを検出し、ボケが少なくなる方向へフォーカ
スモータ108を回転させ、フォーカスレンズ107を
駆動する。
【0025】一般に撮像の全画面内には、撮影の対象で
ある主要被写体とその背景とが同時に併存しているの
で、ボケ検出回路112において演算検出の対象とする
画面の範囲は何らかの形で限定されなければならず、従
来の技術では通例画面中心部に限定することで制御対象
範囲を予め制限している。または、画面中心のまわりに
一定の大きさの枠を設け、その範囲内で最もコントラス
トの高い個所を対象に制御するという手法もよく用いら
れている。
【0026】画素が縦横2次元的に配列された光電エリ
アセンサを用いた焦点検出装置の場合、従来の技術では
以下に述べるような多くの課題があり、また、多数の焦
点検出点を配列して比較評価し制御するという高度な技
術は、未だ実用化が完熟していない。
【0027】第1の課題は、一般の撮像用光電エリアセ
ンサでは被写体画像の局部的情報にランダムにアクセス
する方法を採っていないことである。一般に多点焦点検
出では、各検出点の画像情報を速やかにデータ演算処理
し、比較評価した結果をピント調節制御に反映させる必
要があり、この演算処理はマイクロプロセッサをベース
としたハードウエア、または、DSPなどのディジタル
回路により実行されるので、画像情報をアナログ/ディ
ジタル(A/D)変換し、ディジタルメモリに蓄積する
手段が必要である。各焦点検出点の情報にランダムアク
セスできると、このようなデータサンプリングは、シス
テムのハードウエア構成、メモリ容量、A/D変換器の
所要速度などあらゆる面で著しく容易になる。従来のエ
リアセンサでは、焦点検出のための指定ブロックをラン
ダムに読み出す機能が十分でないため、高度な焦点検出
機能の構成が困難であった。特に位相差方式の焦点検出
装置では、異なる光学経路を通過してきた2つの対応す
る光学画像の光電出力を必要とし、互いに離れた対応す
る2ブロックを同期したタイミングで適切に制御出力す
るセンサデバイスを必要とする。通常のエリアセンサで
は、一律の高いクロック速度で全画面を読み出す中で所
要のデータを取り出さねばならず、また、読出しのタイ
ミングがハード上制約されてしまう。このため高速デバ
イスを使用するにもかかわらず、焦点検出結果を得るま
でに時間を要し、システムの能力を高くできないという
問題が起こる。また、焦点検出の位置を撮影レンズの焦
点距離や被写体の種類で変えたい場合もあり、ランダム
に検出点を指定できることは重要な用件である。
【0028】第2の課題は、各焦点検出点の輝度やコン
トラストが異なる一般的な場面で、各焦点検出点毎に最
適な信号蓄積ができないという大きな問題である。写真
やビデオなどで通例撮像の対象となる人物や風景は光量
の強弱範囲が広く、かつ、必ずしも主要な被写体が最も
明るいとは限らない。たとえば、撮影したい人物の顔よ
りも背景となる風景の方が10〜100倍輝度が高い場
合などは頻繁に発生する状況である。また、背景に太陽
の正反射があって主被写体より1000倍も明るい点が
あったりする。従って、多数の焦点検出点を有するシス
テムにエリアセンサを適用した場合には、各々の焦点検
出点に対して最適の蓄積制御及び読出し時のアンプゲイ
ン指定ができる必要がある。常温で用いる通常のシリコ
ン光電素子は100〜1000程度のダイナミックレン
ジしかないため、撮影対象となる広範な輝度変動に対し
て、全画面一律の制御では各検出点の十分なS/N確保
は期待し難い。従来のエリアセンサを用いると、結果と
して輝度が高い位置に対して最適制御されるため、撮影
者の意図には無関係に高輝度物体もしくは高コントラス
ト物体に優先的にピント合わせが行われるようなシステ
ムが構成されてしまう。
【0029】更に、焦点検出点の配置を稠蜜にすると、
光電センサの画素サイズが小さくなってくるので、各焦
点検出点毎に配分される光量が減少し低輝度側の性能が
悪くなる。従って、従来のエリアセンサをそのまま多点
焦点検出系に使用すると、低輝度限界性能の劣化、補助
光投光時の補助光有効距離の劣化が避けられない。
【0030】 本発明の目的は、焦点検出領域が画面の
周辺部であっても光学系の特性の影響を受けることなく
正確な焦点検出を可能にする自動焦点検出装置を提供す
ることである。
【0031】
【0032】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
に、本発明は、入射する光を像信号に変換する光電変
換素子が2次元的に配されたセンサ手段と、該センサ手
段に対して像を結像させる光学系と、焦点検出視野に対
応する前記センサ手段上の領域を指定するに際して前記
光学系の特性に応じて前記焦点検出視野の形状とは異な
る形状の領域を指定する指定手段と、該指定手段にて指
定された領域における光電変換素子からの像信号に基づ
いて焦点状態を検出する処理手段とを備えた自動焦点検
出装置とするものである。
【0033】
【0034】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例である自動焦点
検出装置の構成を示すブロック図であり、本実施例では
撮影装置に組み込まれて用いられる場合を想定してい
る。
【0035】エリアセンサ201にはインタフェイス回
路202が接続され、インタフェイス回路202は処理
装置であるマイクロコンピュータ203に接続されてお
り、前記エリアセンサ201はマイクロコンピュ−タ2
03により領域指定や蓄積制御を行われる。マイクロコ
ンピュータ203はCPU(中央処理部)204、RO
M205、RAM206、EEPROM(電気的消去可
能プログラマブルROM)207を有し、ROM205
に格納されているプログラムに従って焦点検出処理動作
を実行する。
【0036】EEPROM207には、焦点検出用光学
系の収差情報が、調整工程などによって予め格納されて
いる。
【0037】図2は自動焦点検出装置の焦点検出処理プ
ログラムのフローチャートであり、同プログラムは前述
したようにROM205に格納されている。
【0038】マイクロコンピュータ203が焦点検出処
理を開始すると、ステップ101でセンサ蓄積を実行
し、ステップ102でエリアセンサ201に蓄積された
被写体像信号の読み出しを行う。
【0039】ここで、図3は撮影画面208及びそれに
対応するエリアセンサ201上の領域を示す図であり、
本実施例では、図3bに示すエリアセンサ201の3対
の領域(201a,201b)、(201c,201
d)、(201e,201f)を比較的広くカバーする
領域を指定する。
【0040】所定の領域の像信号の読み出しが完了する
とステップ103に進み、焦点検出領域を決定する。撮
影画面208上の焦点検出領域が決定されると、EEP
ROM207に格納されている光学系の収差情報に基づ
いてエリアセンサ201上での選択領域を算出する。そ
して、その領域の被写体像信号を焦点検出処理に適した
形に変換する。
【0041】図3aに示す撮影画面8上の焦点検出すべ
き領域が仮に領域209aに決定されたものとすると
(ここでの領域の選定は画面中央領域優先や前回の選択
結果優先などのルールがよく使用されるが、領域の選定
に関する説明は省略する)、EEPROM207に格納
されている光学系の収差情報から、エリアセンサ201
上での対応領域が図3bの201e,201fであるこ
とが算出される。なお、EEPROM207には画面各
位置について詳細な収差情報を格納してもよく、或い
は、画面上で代表的な何点かの焦点検出領域の位置と形
状を予め想定し、それに対応するエリアセンサ201上
での領域の位置と形状を記憶しておいてもよい。
【0042】ステップ103でエリアセンサ201上で
の焦点検出領域の形状が算出されると、それに基づいて
ステップ104で被写体像信号の加工処理が実施され
る。
【0043】図4はエリアセンサ201の受光領域の一
部209(図3b参照)を示す図である。撮影画面20
8上で長方形の被写体領域は、エリアセンサ201の一
部209の上では破線で示す領域210のように長方形
ではなく、光学系の収差の影響を受けて実線で示す曲が
った形の領域211のようになる。従って、画面上で長
方形の被写体領域の焦点を検出しようとするならば、領
域211の画素の像信号を処理するようにしなければな
らない。
【0044】実際の焦点検出処理動作においては、例え
ば位相差検出方式では、1次元方向の位相差を検出する
ものであるから、2次元の方向を有する領域の被写体情
報を1次元の情報に変換する必要がある。そのために
は、図4に示すように、マイクロコンピュータ203の
内部でRAM206に格納されている被写体像信号を用
いて、水平方向の画素単位毎に領域内の垂直方向の像信
号を加算して1次元像信号212を作ればよく、その結
果、焦点検出処理演算は1次元像信号212に対して実
施される。
【0045】次のステップ105で、ステップ104で
作られた1次元像信号から、公知の焦点検出処理演算に
より目的とする撮影画面領域の焦点状態が検出される。
【0046】次に、図1に示すエリアセンサ201の内
部構成について説明する。以下の説明では、エリアセン
サ201の領域201P,201Qの内片側について説
明するが、他方の内部構成も同様である。
【0047】エリアセンサ201は次の3つの機能を有
している。
【0048】・焦点検出を行うべき領域を複数個任意に
指定できる。
【0049】・指定された領域での光量のピーク値を検
出できる。
【0050】・ピーク値を検出する画素方向と直交する
方向に光量信号を加算することができる。 (1)全体構成 図5はエリアセンサ201のR〜R+1 行、j〜j+1 列部
の回路図である。
【0051】1つの画素の構成要素について、R行、j
列部に着目して説明する。215は焦点領域を指定する
ためのSRAM、216と217はアンプ、218はス
イッチ、219は垂直方向に並んだ画素の指定された領
域での光量信号のピーク値を検出する出力ラインPout,
j 、220は光電変換用フォトダイオード、221と2
22は電荷転送用CCDである。
【0052】アンプ216及びアンプ217は223に
示す電源V1 に接続され、それぞれのゲートはj列部で
共通の垂直ライン224,225によりそれぞれパルス
φj,1 、パルスφj,2 が印加可能になっている。また、
SRAM215へは、垂直ライン226によりパルスφ
j,4 、水平ライン227によりパルスΦR,1 が印加可能
となっている。光電変換用フォトダイオード220は、
アンプ216及びアンプ217のゲート下のセンシング
チャネル228,229及び230を介して接続されて
いる。更に、アンプ217のソース側電極231は、水
平読出しライン232に接続され、この水平読出しライ
ン232には、信号読出し容量CT,R がつながり、更に
スイッチ233を介して、共通の垂直読出しライン23
4に接続されている。
【0053】また、光電変換部用フォトダイオード22
0の上面には、酸化膜を介して電極235が設けられ、
共通の垂直ライン236を通してパルスφj,3 が印加さ
れる。電荷転送用CCD221,222には、共通の垂
直ライン237,238により、それぞれパルスφj,5
、パルスφj,6 が印加される。 (2)素子構造 図6はエリアセンサ1の素子構造を示す断面図である。
【0054】図6aは、図5の回路図におけるアンプ2
16,217のゲート直下部と光電変換部の素子断面図
であり、図6bは、アンプ216,217のソース、ゲ
ート、ドレイン部での素子断面図である。
【0055】239はアンプ216,217のゲート電
極で、ゲート容量低減のため下部のチャネル層との間の
酸化膜厚を約1000 としている。240は光電変換
部(フォトダイオード220)上の電極で、239,2
40の両電極に印加するバイアス関係により光電変換部
に蓄積されたキャリアをアンプのセンシングチャネル2
28,229へ転送可能とする。241は絶縁層(たと
えばSiO2層)、242はSiとSiO2との界面に空乏層が接
することを防止するためのn型拡散層で、暗電流の発生
を抑制する。243はpウエル層、244はn型基板
で、pウエル243、n型基板244間は逆バイアスが
印加されているためpウエル243は空乏化している。
また、245はn型拡散層242より深く形成されたn
層で、n層245とpウエル243との界面246に、
光電変換部で発生したキャリア(電子)247が転送さ
れ、このキャリアによりn型基板244,界面246に
示すドレイン、ソース間を流れるキャリア(正孔)24
8が変調され、これにより増幅機能を持つ。 (3)動作(第1) 図5によりエリアセンサ201の動作について説明す
る。第1の動作は、各列によりまず電荷蓄積を行い、そ
のピーク検出を行い、着目している列の信号が不足して
いる場合には信号加算を行う動作である。
【0056】(a)焦点領域の指定 各画素部に設けられたSRAM215にパルスφj,4 、
ΦR,1 (j,Rは選択領域の列番号,行番号)により書
き込みを行う。この書き込まれた画素がR行j列の時、
SRAM215の出力がスイッチ218に接続されてい
るため、アンプ216の出力端子249がピーク検出用
垂直ライン219に接続される。
【0057】(b)蓄積動作 アンプ216のセンシングチャネル228がポテンシャ
ルとして最も高くなるようにパルスφj,1 、φj,2 、φ
j,3 、φj,5 、φj,6 を印加する。このポテンシャルに
より光電変換部で発生したキャリアは、すべてピーク検
出用アンプ216のセンシングチャネル228に流れ込
む。図6bに示す原理により、このセンシングチャネル
228のキャリアによりアンプ216の出力が変調さ
れ、ピーク検出用出力ライン219に出力される。この
場合、増幅される正孔と光電変換で発生した電子とは異
なる領域に在り再結合は生じない。
【0058】(c)蓄積の終了、水平ライン読出し 指定受光領域の画素の列方向のピーク値は、蓄積期間中
に219に示す各ピーク検出用出力ラインPout,j によ
り検出される。従って、焦点領域の内、焦点信号を検出
したい垂直ラインのピーク出力が所望の値に達した時
(たとえば、j列の蓄積を終了した時)、パルスφj,1
、φj,2 、φj,3 によりアンプ217のセンシングチ
ャネル229のポテンシャルが最も高くなるようにす
る。これにより、アンプ216のセンシングチャネル2
28に蓄積されていた光電変換により発生したキャリア
は、センシングチャネル230を介してアンプ217の
センシングチャネル229に転送され、水平読出しライ
ン232を通して、増幅された信号が容量CT,R に読み
出される。
【0059】(d)出力ライン読出し 各容量CT,R に読み出された信号は、パルスΦR,2 によ
りスイッチ233を介して出力ライン234に出力され
る。
【0060】(e)横方向画素の加算動作 たとえば、焦点信号を検出しようとしていた垂直ライン
のピーク値が、システムで要求される最大の蓄積時間に
おいても十分でない場合は、上記(c)に示す蓄積の終
了と同時に水平ライン読出しを行わず、横方向の画素の
加算を行う。この場合は、蓄積終了後、各画素列の光電
変換用フォトダイオード220,250に接続された電
荷転送用CCD222(たとえば、j列の場合は222
j に示すCCD)に、ピーク検出用アンプ216のセン
シングチャネル228に蓄積していた信号キャリアを転
送する。j列の場合は、パルスφj,1 、φj,3 、φj,5
により実行できる。
【0061】次に、水平方向のキャリアを加算する。た
とえば、(j+1) 列の信号をj列に足し上げる場合、パル
スφj+1,5 、φj+1,6 により(j+1) 列の画素部の電荷転
送用CCD222j+1のキャリアをj列の電荷転送用CCD
222jの方へ転送する。この動作によりj列と(j+1) 列の
キャリアが加算される。加算後、パルスφj,1 、φj,2
、φj,3 により読出し用アンプのセンシングチャネル
229のポテンシャルを高くし、キャリアをセンシング
チャネル229に転送して読出しを行えば、加算信号が
水平読出しライン218に出力される。
【0062】以上、j列と(j+1) 列の信号加算の方法に
ついて説明したが、この信号加算は2列だけでなく、各
CCDのパルスにより多数列の加算も可能である。 (4)動作(第2) 第2の動作は、指定された領域内で蓄積動作中に信号加
算を行う動作である。 (f)自動焦点領域の指定 各画素部に設けられたSRAM215にパルスφj,4 、
ΦR,1 により書き込む動作は第1の動作と同様である。
【0063】(g)蓄積動作 上記(f)により指定された2次元領域において、j列
と(j+1) 列の信号加算を蓄積動作時から行う例について
説明する。
【0064】パルスφj,1 、φj,2 、φj,3 、φj,5 、
φj,6 、φj+1,1 、φj+1,2 、φj+1,3 、φj+1,5 、φ
j+1,6 により決まる各半導体層のポテンシャルを、それ
ぞれ、Vφj,1 、Vφj,2 、Vφj,3 、Vφj,5 、Vφ
j,6 、Vφj+1,1 、Vφj+1,2 、Vφj+1,3 、Vφj+1,
5 、Vφj+1,6 とする。
【0065】この場合、 Vφj,2 ,Vφj,3 <Vφj,1 ………… Vφj+1,1 ,Vφj+1,2 <Vφj+1,3 < Vφj+1,6 <Vφj+1,5 <Vφj,6 <Vφj,3 ………… 上記の,を満足するように上記のパルスを印加す
る。このようなポテンシャル関係にしておけば、これに
より、光電変換用フォトダイオード220,250で発
生したキャリアは、すべてアンプ216のセンシングチ
ャネル228に集められる。これにより、蓄積期間中に
水平方向2画素分の加算信号がピーク出力ライン219
に読み出される。
【0066】(h)蓄積の終了、水平ライン読出し 第1の動作と同じ。
【0067】(i)出力ライン読出し 第1の動作と同じ。
【0068】なお、上記第1の実施例では、エリアセン
サ201上の選択領域の2次元の被写体像情報を1次元
の像情報に変換する方法として、予め広い範囲で読み出
していた像情報をマイクロコンピュータ3内で加算処理
するという方法を採用しているが、エリアセンサ1を用
いる場合の他の方法としては、前述した画素信号の加算
機能を利用して制御領域を決定し、該エリアセンサ20
1内で1次元情報として処理して出力させる方法を採用
してもよい。
【0069】また、以上の説明では、光学系の特性に関
する情報として、光学収差情報を用いたが、光学系の情
報としては、ファインダー内の位置とセンサチップ上の
位置との対応である、いわゆるパララックス調整に関す
る情報を使用することもできる。これは、本来機械的な
調整を必要としていた工程をある程度省略し、残りの調
整量を電気的な調整に置換するものであり、調整工程を
大幅に簡略化することが可能となる。
【0070】図10は本発明の第2の実施例である半導
体光電エリアセンサの構成を示す図であり、図11は同
じく半導体光電エリアセンサの素子構成を立体的に示す
断面図であり、図12は本発明の第3の実施例である半
導体光電エリアセンサの構成を示す図である。また、図
13は本発明の各実施例による半導体光電エリアセンサ
を使用した位相差検出方式の自動焦点用光学系を示す図
である。
【0071】先ず、図13により自動焦点検出動作の概
要を説明する。
【0072】図13aに示すように、視野マスク板91
は、不図示の撮影用対物レンズの予定結像面近傍の位置
に設けられ、単一の広い測距視野開口92の内部が画定
された焦点検出範囲となる。1対のレンズ二枚から成る
2次結像レンズ93は、測距視野開口92のスリットで
画定された被写体像を光電エリアセンサ94の1対の受
光領域94P及び94Q上に再結像する。光電エリアセ
ンサ94の1対の受光領域94P,94Qの受光情報
は、対応する位置の局部的画像情報が電気信号として読
み出され、相関演算が施されて、各位置の被写体に対す
る対物レンズの焦点調節状態を表す値が算出される。
【0073】2次結像レンズ93の手前には、絞り板9
5が置かれ、1対の絞り孔95P,95Qの各々が各レ
ンズに入射する光束を規制している。絞り板95の位置
は、フィールドレンズ96により撮影用対物レンズの射
出瞳の位置に略々結像関係となるように置かれている。
【0074】光電エリアセンサ94は次の各機能を有す
る。
【0075】1)焦点検出を行うべき領域を複数個任意
に指定できる。
【0076】2)指定された領域での光量のピーク値を
検出できる。
【0077】3)ピーク値を検出する画素方向と直交す
る画素方向に、光量信号を加算することができる。
【0078】なお、図13(a)では、光電エリアセン
サ94は、2個の隔てられた受光領域94P,94Qを
有するものとして記載されているが、所定の制御性が得
られるものならば、一続きの受光領域であってもよい。
一般には2像が分離するため、2個の光像の間には光学
的に使用しない境界領域ができることから、この部分に
周辺回路を構成した方がチップサイズを縮小できる点で
有利である。
【0079】位相差検知方式では、一般に2個の光像の
対応する位置同志で比較相関をとることを原理とするた
め、上記1)の機能により複数個任意に指定する焦点検
出領域の各々は、対応する2個の検出用画素ブロック
を、光電エリアセンサ94の1対の受光領域94P,9
4Q内に各1個有する。たとえば、図13(b)のよう
に、画素ブロックAREA1PとAREA1Qとは、基本的には同一
の対応する位置に同一形状に、かつ、同時に指定されな
ければならない。同様に、他の焦点検出領域のために画
素ブロックAREA2PとAREA2Qとが対応して指定され、ま
た、画素ブロックAREA3PとAREA3Qとが対応して指定され
なければならない。しかし、異なる焦点検出領域に属す
る画素ブロック間では、たとえば、AREA1PとAREA2Pとで
は、同一性、同時性は要求されない。
【0080】また、上記3)の加算機能についても、光
電エリアセンサ94の受光領域94P,94Q各ブロッ
クで同一の取扱いがなされる必要がある。たとえば、AR
EA1PとAREA1Qの3列のアレーを加算するときは、両方同
時に加算操作されなければならない。
【0081】また、AGCのための信号は、光電エリア
センサ94の受光領域94P,94Qに跨がる領域で共
通出力されることが望ましい。たとえば、AREA2Pから出
力されるピーク信号と、AREA2Qから出力されるピーク信
号は、オア回路により相対的に大きいものが選択出力さ
れ、その選択された方の1個の出力によってAREA2PとAR
EA2Qとの両方が蓄積制御されるようにする。こうするこ
とで、比較相関をとるべき画素ブロックAREA2PとAREA2Q
の蓄積制御の同時性が維持され、回路要素のバラツキに
よる制御の不一致性が取り除かれる。なお、指定領域数
は3個に限定されず、多ければ多い程その有効性は高
い。
【0082】次に光電エリアセンサ94の内部構成を詳
細に説明する。ただし、以下の説明では、簡単のため、
光電エリアセンサ94の1対の受光領域94P,94Q
の内片側の構造について述べる。 (1)全体構成 図10は本発明の第2の実施例である自動焦点用光電エ
リアセンサ94の構成、特に自動焦点用光電エリアセン
サ94の、RR〜R+1 行、j〜j+1列部の回路図であ
る。
【0083】1つの画素の構成要素について、R行、j
列部に着目して説明する。1は自動焦点領域を指定する
ためのSRAM、2と3はアンプ、4はスイッチ、5は
垂直方向に並んだ画素の指定された領域での光量信号の
ピーク値を出力する出力ラインPout,j 、6は光電変換
用フォトダイオード、7と8は電荷転送用CCDであ
る。
【0084】アンプ2及びアンプ3は9に示す電源V1
に接続され、それぞれのゲートはj列部で共通の垂直ラ
イン10,11によりそれぞれパルスφj,1 、パルスφ
j,2が印加可能になっている。また、SRAM1へは、
垂直ライン12によりパルスφj,4 、水平ライン13に
よりパルスΦR,1 が印加可能となっている。光電変換用
フォトダイオード6は、アンプ2及びアンプ3のゲート
下のセンシングチャネル14、15及び16を介して接
続されている。更に、アンプ3のソース側電極17は、
水平読出しライン18に接続され、この水平読出しライ
ン18には、信号読出し容量CT,R がつながり、更にス
イッチ19を介して、共通の垂直読出しライン20に接
続されている。
【0085】また、光電変換用フォトダイオード6の上
面には、酸化膜を介して電極21が設けられ、共通の垂
直ライン22を通してパルスφj,3 が印加される。電荷
転送用CCD7,8には、共通の垂直ライン23,24
によりパルスφj,5 、パルスφj,6 が印加される。 (2)素子構造 図11(a)は、図10のアンプ2,3のゲート直下部
と光電変換部の素子断面図であり、図11(b)は、図
10のアンプ2,3のソース、ゲート、ドレイン部での
素子断面図である。
【0086】 25はアンプ2,3のゲート電極で、ゲ
ート容量低減のため下部のチャネル層との間の酸化膜厚
を約1000としている。26は光電変換部上の電極
で、25,26の両電極に印加するバイアス関係によ
り、光電変換部(光電変換用フォトダイオード6など)
に蓄積されたキャリアをアンプ23のセンシングチャネ
ル14,15へ転送可能となる。27は絶縁層(たとえ
ばSiO2層)、28はSiとSiO2との界面に空乏層が接する
ことを防止するためのn型拡散層で、暗電流の発生を抑
制する。29はpウエル層、30はn型基板で、pウエ
ル29、n型基板30間は逆バイアスが印加されている
ためpウエル部29は空乏化している。また、31はn
型拡散層28より深く形成されたn層で、n層31とp
ウエル29との界面32に、光電変換部で発生したキャ
リア(電子)33が転送され、このキャリアによりn型
基板30,界面32に示すドレイン、ソース間を流れる
キャリア(正孔)34が変調され、これにより増幅機能
を持つ。
【0087】先ずその1の動作は、各列によりまず蓄積
し、そのピーク検出を行い、着目している列の信号が不
足している場合に加算を行う動作である。
【0088】(a)自動焦点領域の指定 各画素部に設けられたSRAM1にパルスφj,4 、ΦR,
1 (j,Rは選択領域の列番号,行番号)により書き込
む。この書き込まれた画素がR行j列の時、SRAM1
の出力がスイッチ4に接続されているため、アンプ2の
出力端子35がピーク検出用垂直ライン5に接続され
る。
【0089】(b)蓄積動作 パルスφj,1 、φj,2 、φj,3 、φj,5 、φj,6 につい
て、アンプ2のセンシングチャネル14がポテンシャル
として最も高くなるように印加する。このポテンシャル
により光電変換部で発生したキャリアは、すべてピーク
検出用アンプ2のセンシングチャネル14に流れ込む。
図11(b)に示す原理により、このセンシングチャネ
ル14のキャリアによりアンプ2の出力が変調され、ピ
ーク検出用出力ライン5に出力される。この場合、増幅
される正孔と光電変換で発生した電子とは異なる領域に
おり再結合は生じない。
【0090】(c)蓄積の終了、水平ライン読出し 指定受光領域の画素の列方向のピーク値は、蓄積期間中
に5に示す各ピーク検出用出力ラインPout,j により検
出される。従って、自動焦点用領域の内、自動焦点信号
を検出したい垂直ラインのピーク出力が所望の値に達し
た時(たとえば、j列の蓄積を終了した時)、パルスφ
j,1 、φj,2 、φj,3 によりアンプ3のセンシングチャ
ネル15のポテンシャルが最も高くなるようにする。こ
れにより、アンプ2のセンシングチャネル14に蓄積し
ていた光電変換により発生したキャリアは、センシング
チャネル16を介してアンプ3のセンシングチャネル1
5に転送され、水平読出しライン18を通して、増幅さ
れた信号が容量CT,R に読み出される。
【0091】(d)出力ライン読出し 各容量CT,R に読み出された信号は、パルスΦR,2 によ
りスイッチ19を介して出力ライン20に出力される。
【0092】(e)横方向画素の加算動作 たとえば、自動焦点信号を検出しようとしていた垂直ラ
インのピーク値が、システムで要求される最大の蓄積時
間においても十分でない場合は、上記(c)に示す蓄積
の終了と同時に水平ライン読出しを行わず、横方向の画
素の加算を行う。この場合は、蓄積終了後、各画素列の
光電変換用フォトダイオードに接続された電荷転送用C
CD8(たとえば、j列の場合は8j に示すCCD)
に、ピーク検出用アンプ2のセンシングチャネル14に
蓄積していた信号キャリアを転送する。j列の場合は、
パルスφj,1 、φj,3 、φj,5 により実行できる。
【0093】次に、水平方向のキャリアを加算する。た
とえば、(j+1) 列の信号をj列にたし上げる場合、パル
スφj+1,5 、φj+1,6 により(j+1) 列の画素部の電荷転
送用CCD(8j+1)のキャリアをj列の電荷転送用C
CD(8j )の方へ転送する。この動作によりj列と(j
+1) 列のキャリアが加算される。加算後、パルスφj,1
、φj,2 、φj,3 により読出し用アンプ3のセンシン
グチャネル15のポテンシャルを高くし、キャリアをセ
ンシングチャネル15に転送して読出しを行えば、加算
信号が水平読出しライン18に出力される。
【0094】以上、j列と(j+1) 列の加算の方法につい
て説明したが、この加算は2列だけでなく、CCDのパ
ルスにより多数列の加算も可能である。 (4)動作(その2) 次にその2の動作は、指定された領域内で蓄積動作中に
加算を行う動作である。
【0095】(f)自動焦点領域の指定 各画素部に設けられたSRAM1にパルスφj,4 、ΦR,
1 により書き込む動作はその1の動作と同様である。
【0096】(g)蓄積動作 (i)により指定された2次元領域において、j列と(j
+1) 列の加算を蓄積動作時から行う例について説明す
る。
【0097】パルスφj,1 、φj,2 、φj,3 、φj,5 、
φj,6 、φj+1,1 、φj+1,2 、φj+1,3 、φj+1,5 、φ
j+1,6 により決まる各半導体層のポテンシャルを、それ
ぞれ、Vφj,1 、Vφj,2 、Vφj,3 、Vφj,5 、Vφ
j,6 、Vφj+1,1 、Vφj+1,2 、Vφj+1,3 、Vφj+1,
5 、Vφj+1,6 とする。
【0098】この場合、 Vφj,2 ,Vφj,3 <Vφj,1 ………… Vφj+1,1 ,Vφj+1,2 <Vφj+1,3 <Vφj+1,6 <Vφj+1,5 <Vφj,6 <Vφj,3 ………… 上記,を満足するように上記のパルスを印加する。
これにより、光電変換用フォトダイオード6,36など
で発生したキャリアは、以上のようなポテンシャルの関
係にしておけば、すべてアンプ2のセンシングチャネル
14に集められる。これにより、蓄積期間中に水平方向
2画素分の加算信号がピーク検出用出力ライン5に読み
出される。
【0099】(h)蓄積の終了、水平ライン読出し その1の動作と同じ。
【0100】(i)出力ライン読出し その1の動作と同じ。
【0101】図15は本発明による光電エリアセンサを
使用した場合の自動焦点検出のフローチャートであり、
図15により図10に示す光電エリアセンサと図13に
示す自動焦点用光学系とを用いたカメラにおける自動焦
点検出動作について説明する。なお、ここでは一般のカ
メラを例として説明するが、ビデオカメラやITVなど
工業的用途に用いるカメラなどの場合も同様である。ま
た、カメラにおけるこれらの動作の制御フローの論理
は、一般にマイクロプロセッサ内にROMの形で設定さ
れる。また、図16は測距視野を示す図である。
【0102】ステップ1で自動焦点プログラムが開始さ
れ、各種フラッグ類やRAM内容が初期設定される。ス
テップ2において光電エリアセンサ94がリセットさ
れ、次いでステップ3で自動焦点領域が指定される。こ
の指定動作は、前述のように光電エリアセンサ94の各
画素に設けられたSRAM1に1ビット情報を書き込む
ことである。たとえば、M行N列の画素数を持つセンサ
において、3個の自動焦点領域を指定したい場合は、
(M1,N1)〜(M2,N1)、(M1,N2)〜
(M2,N2)、(M1,N3)〜(M2,N3)の各
画素に自動焦点領域指定ビット1を書き込めばよい。こ
れにより図16(a)に示すような測距視野が指定され
る。
【0103】勿論、各列の長さM2−M1は共通である
必要はなく、図16(b)のように中央のN2列の視野
を長く指定してもよい。なお、設定領域数は別に3個に
制約されない。
【0104】一般に、望ましい多点焦点領域の分布は、
撮影対物レンズの焦点距離により異なり、また、動体撮
影時には画面内で被写体の位置が動くので、過去の経過
に伴い以降の領域設定を可変することが望ましい。
【0105】領域設定を完了するとステップ4で蓄積を
開始させる。本発明による光電エリアセンサは、指定領
域内に範囲を限定した蓄積量モニタピーク信号Pout,j
を蓄積動作中常時出力している。選択された領域を含む
センサ列のピーク信号を蓄積終了判定用コンパレータ
(不図示)に入力し、所定レベルに達した時に上記コン
パレータ出力が反転するようにしておけば、コンパレー
タの状態を検出することにより蓄積動作を検知できる。
従って、ステップ5〜ステップ6では、領域指定された
各列のPout,j を判定するコンパレータ群を繰り返し見
に行くループを設定すればよい。この際、コンパレート
レベルを大小複数レベル用意し、蓄積終了後所定時間経
過した後に、その時の蓄積量によって用いるコンパレー
トレベルを決める技術は公知である。このような方法を
用いると、選択されたコンパレートレベルに応じて読出
し時のアンプゲインを決定することができる。
【0106】一つ或いは複数の領域の蓄積終了を検出す
ると、ステップ7で、読出し系アンプのゲインを、たと
えば上記の方法に従って設定し、ステップ8でシリアル
読出しを行う。以降はよく知られた方法により、ステッ
プ9で相関演算を行い、異なる光学経路を通って形成さ
れた2像の位相差を算出する。ステップ10において、
上記相関演算の結果の信頼度について公知の方法により
判定し、もし、信頼度が十分であればステップ11でそ
の領域につき自動焦点検出ができたことを示すOKフラ
グをセットし、ステップ12で演算結果を蓄積する。一
方、ステップ10での自動焦点信頼度判定が不可であれ
ば、ステップ13で自動焦点検出ができなかったことを
示すNGフラグをセットする。
【0107】いずれにしても、ステップ14に進み、最
大蓄積時間フラッグを見て、もし、これがセット状態な
らば、既に蓄積演算シーケンスは終了したものとして、
ステップ16以降へ進み、また、最大蓄積時間フラグが
リセット状態ならステップ15に進み、指定した全領域
についての蓄積演算処理が終了したかどうかをチェック
し、終了済ならステップ16へ進み、また、未了ならス
テップ5に戻り残りの領域について蓄積演算処理を継続
する。
【0108】以上によりステップ16に到達した時点で
は、指定した自動焦点領域のすべてについて自動焦点検
出の可不可、及び、可能の場合には2像位相差情報が得
られている。これらを基に、撮影者が撮りたい主要被写
体が、指定した複数個の自動焦点領域の内どれに該当す
るかを推定する。公知の推定方法がいくつか知られてお
り、たとえば、測距可能であった自動焦点領域の中で最
もカメラに近い位置にあるものを選択する。ステップ1
6で主要被写体と推定された領域の情報に基づき、それ
以降のピント調節制御を行う。
【0109】レンズのピント調節制御の具体形は各種の
方法が可能であり、たとえば、デフォーカス量に基づい
て駆動するシステムであれば、ステップ17で2像位相
差情報をデフォーカス量に換算し、ステップ18でその
分だけレンズを駆動する。
【0110】一方、被写体輝度が暗く、予め設定された
最大蓄積時間を経過しても所定のコンパレータレベルに
到達しない場合には、ステップ19のインタラプトがか
かり、強制的に蓄積を終了する。最大蓄積時間は撮影モ
ードやカメラの動作状態で定義し直すことがあり、プロ
グラマブル・インタラプトが好ましい。
【0111】この強制終了の場合には、一列のセンサア
レーの蓄積電荷量だけでは自動焦点精度が不足すること
が考えられるので、ステップ20で隣接アレーの信号加
算を行うかどうかを判定する。多くの被写体はセンサ列
方向と直交する行方向にも輝度分布を持っており、隣接
アレー信号を加算混合することは、被写体パターンの特
徴を平滑化し情報を失うことにつながる。しかし、一方
で著しい低輝度の時は、上記被写体パターンがそもそも
電気的ノイズに埋もれてしまっているので、多少の平滑
化であっても信号量の増大効果による改善の方が顕著で
ある。
【0112】ステップ20で加算操作不要と判定される
と、ステップ7の通常シーケンスに制御を戻す。一方、
加算操作を行う方が有利と判定されると、ステップ21
で加算されるアレーの範囲を指定し、ステップ22で読
出しアンプのゲインを指定し、ステップ23で加算読出
しを行う。相関演算以降は通常シーケンスに復帰する。
【0113】上記には、最大蓄積時間でも所定信号レベ
ルに達しない低輝度時に加算読出し法を適用するケース
について説明したが、本発明はこのような応用に限定さ
れず、たとえば、補助光使用時に積極的に用いてもよ
い。すなわち、一眼レフの自動焦点補助光はストライプ
状のパターンを投光する設計が多いので、このストライ
プの長手方向に信号加算してもパターンの混合平滑化の
悪さが起こらず、信号加算のメリットだけが得られる。
従って、補助光投光時には信号加算を標準シーケンスと
して設定してもよい。また、補助光に限らず画像信号を
足し上げる方向、つまり、センサアレーとして信号処理
するアレー方向と直交する方向に構造を持たない一次元
的なパターンでは、信号加算読出しによるメリットのみ
が得られ信号加算によるパターンの混合は起こらない。
そこで、被写体パターンの性質が予め既知であるときに
は、これをより強く利用して蓄積時間の短縮を図るなど
の応用も可能である。
【0114】また、光電エリアセンサに非破壊読出機能
があるときには、蓄積動作中にいったん読み出して信号
加算の利害得失が演算で評価できる。更に、非破壊読出
機能がなくても、信号加算の可能性のある隣接センサ列
を比較的短い時間で読み出してソフト的に解析し、信号
加算のメリットが推定できれば再度蓄積するというよう
な手続きも実行できる。
【0115】次に図12を用いて本発明による光電エリ
アセンサの第3の実施例について説明する。図10に示
す第2の実施例と同じ個所については同一番号により記
載する。
【0116】第3の実施例の特徴は、加算に用いたCC
Dを読出しラインに使用し、出力垂直ラインもCCDと
なっている点にある。 (1)動作(その1) (m)自動焦点領域の指定 第1の実施例と同じ。
【0117】(n)蓄積動作 第1の実施例と同じ。
【0118】(o)読出し動作 蓄積終了後、パルスφj,1 、φj,3 、φj,6 により、各
パルスが印加される半導体層のポテンシャルVφj,1 、
Vφj,3、Vφj,6 を、 Vφj,1 <Vφj,3 <Vφj,6 ………… となるようにすると、センシングチャネル14に蓄積期
間中に蓄えられたキャリアが電荷転送用CCD8に転送
される。これを水平方向に並んだCCDにより垂直CC
D38に転送し、読出し動作を完了する。
【0119】また、この第3の実施例においても、第1
の実施例の「(その2の動作)」と同様に、蓄積中に水
平方向に隣合った画素の加算が可能である。
【0120】本発明による異なるタイプのエリアセンサ
を第3の実施例として以下に説明する。基本的な3機
能、すなわち、 1)焦点検出領域を複数個任意に指定できる。
【0121】2)指定された領域での光量のピーク値を
検出できる。
【0122】3)ピーク値を検出する画素方向と直交す
る方向に光量信号を加算することができる。については
同様である。しかし、センサ画素の基本構成、読出しの
方法、加算読出しの方法などの具体構成において異なっ
ている。 (1)全体構成 図17に本実施例の構成を示す。m行n列に配置された
各画素41-1,1〜41-m,nには、基準電圧発生回路42
によりリセット電位が、また、駆動回路43により駆動
パルスが供給される。シフトレジスタ44の出力44-1
〜44-mは、対応する行の全画素にそれぞれ接続されて
いる。各列毎の出力ライン45-1〜45-nは、加算ライ
ン選択回路46に接続される。また、各列毎のピーク出
力ライン47-1〜47-nは、蓄積時間制御/加算判定回
路48に接続される。加算ライン選択回路46により選
択された列の出力ライン49-1〜49-3(ここでは指定
されたラインと隣接した2ラインの加算を可能とする場
合を示すが、加算は2ラインに限られない)は、それぞ
れスイッチ50-1〜50-3を介して加算回路51に接続
される。ここでスイッチ50-1と50-3は加算を行う時
加算実行信号52によりオンするスイッチであり、スイ
ッチ50-2はスイッチ50-1及び50-3とペア性をとる
ために挿入された常時オンのスイッチである。 (2)画素の構成 図18は本発明の第4の実施例である半導体光電エリア
センサの画素の構成を示す図であり、i〜i+1 行、j〜
j+1 列の画素構成を示す。i行j列目の画素について説
明する。
【0123】53はダブルエミッタ構造のフォトトラン
ジスタで、コレクタは電源V1 に接続され、ベースはリ
セットMOS54を介して基準電圧VBBに接続される。
一方のエミッタはリセットMOS55を介して基準電圧
AGNDに接続されると共に、転送MOS56を介して蓄積
容量57に接続され、更に、読出しMOS58を介して
j列の読出しライン59-jに接続される。もう一方のエ
ミッタは領域選択MOS60を介してj列のピーク出力
ライン61-jに接続される。
【0124】リセットMOS54,55のゲートには、
それぞれベースリセットパルスφres とエミッタリセッ
トパルスφvrs が印加される。転送MOS56のゲート
には転送パルスφTSj が印加される。62は読出しライ
ン選択パルスφLSj とシフトレジスタの出力パルスφSR
iのアンドをとって読み出す画素を選択するアンド回路
で、出力は読出しMOS58のゲートに接続される。
【0125】領域を指定するための記憶回路63(SR
AMやシフトレジスタで実現される。ここではSRAM
の場合について説明する)には、列選択パルスφSELjと
データラインDATAi が接続される。記憶回路63の出力
は、領域選択MOS60のゲートに接続される。j列目
のピーク出力ライン61-jは、ピーク出力ラインリセッ
トMOS64-jを介してAGNDに接続され、j列目の読出
しライン59-jはリセットMOS65-jを介してAGNDに
接続される。
【0126】ピーク出力ラインリセットMOS64-jと
リセットMOS65-jのゲートには、それぞれリセット
パルスφvrs とφR が印加される。また、66,67は
センサ出力及びピーク出力をそれぞれ低インピーダンス
で出力するバッファである。 (3)加算ライン選択回路 図19に加算ライン選択回
路46の構成を示す。加算ライン指定用の記憶回路68
-1〜68-nは、たとえばシフトレジスタから構成され、
駆動パルスライン69、データライン70が接続されて
いる。j列目について説明する。j列目のセンサの出力
ライン45-jは、スイッチMOS71-j,72-j,73
-jを介して、それぞれライン74,75,76に接続さ
れる。一方、スイッチMOS71-j〜73-jのゲートに
は、それぞれ記憶回路68-(j-1),68-j,68-(j+1)
の出力である77-(j-1),77-j,77-(j+1)が接続さ
れている。また、ライン74〜76と出力ライン49-1
〜49-3の間に出力バッファ78〜80がそれぞれ設け
られている。 (4)動作 (p)自動焦点領域の指定 各画素部に設けた記憶回路にパルスφSELj、DATAi を印
加し、領域を指定する画素にのみ領域選択MOS60を
オンする電位を記憶する。これにより各列毎に指定され
た画素のエミッタのみがピーク出力ライン61に接続さ
れ、指定された画素の最大値がピーク出力ライン47に
出力される。
【0127】(q)蓄積動作 φres 、φvrs として図20に示すパルスを加えること
によりセンサがリセットされ、光電荷蓄積が開始される
と同時に、各列のピーク出力ラインに指定された画素の
最大値が出力される。
【0128】φvrs オン時、φTSj をオンにすることに
より、蓄積容量57がリセットされる。
【0129】(r)蓄積の終了 j列目のピーク出力ライン47-jが所定の電位Vref2に
達したところで、φTSj をオンし、その時点でのj列目
のセンサ出力をそれぞれ蓄積容量(57に相当)に読み
出す。この場合は、所定の時間内に十分な信号成分が得
られたものと判断し、信号の加算は行わない。
【0130】所定の時間までにピーク出力ライン47-j
がVref2に達しなかった場合は、強制的にφTSj をオン
し蓄積を終了する。この際、出力ライン45-jが第2の
電位Vref3(Vref3<Vref2)に達せず、隣接する列の
信号を加算しても飽和しない場合は、加算を行うものと
判断する。または、強制終了時の出力ライン45-(j-
1),45-j,45-(j+1)の隣接する列のピーク値を読
み、その和が飽和レベルを超えないという基準により加
算の可否を判定してもよい。
【0131】(s)読出し及び加算 加算を行わない場合は、読出しラインのみをφLSj と加
算ライン選択用記憶回路68-jで指定し、シフトレジス
タ44により44-i(i=1-m) を次々にオンにしていくこ
とにより蓄積容量(57に相当)に蓄えられた電荷が容
量分割され、読出しライン59を介して出力ライン45
-jに出力され、更に、スイッチMOS72-jを通り列の
出力ライン49-2に出力される。この時スイッチ50-
1,50-3は加算を行わないためオフとしておくので、
列の出力ライン49-2の信号はそのまま基準電位Vref1
を基準として出力される。
【0132】図12は、信号加算を行う場合のパルスを
示す図であり、図21に示すように、信号加算を行う
時、加算するラインのライン選択パルス(φLS(j-1) 〜
φLS(j+1))を指定すると同時に、加算する中央のライン
の加算ライン選択用記憶回路68-jを指定する。シフト
レジスタ44により44-i(i=1-m) を次々にオンする
と、j-1,j,j+1 の各列の出力が出力ライン45-(j-1),
45-j,45-(j+1)にそれぞれ出力される。
【0133】この時、スイッチMOS71-(j+1),72
-j,73-(j-1)がそれぞれオンしているので、ライン7
4には出力ライン45-(j+1)の出力が、ライン75には
出力ライン45-jの出力が、ライン76には出力ライン
45-(j-1)の出力が現れ、バッファ78〜80を介して
列の出力ライン49-1〜49-3に出力される。加算を行
う場合、スイッチ50-1,50-3をオンしておくので、
出力81(図17)には列の出力ライン49-1〜49-3
の出力の和がVref1を基準として出力される。
【0134】以上説明した第4の実施例を一部変更した
画素構成を図22に示す。本実施例では、ダブルエミッ
タ構造のフォトダイオードの一方のエミッタは、転送M
OS56を介して読出しMOS82のゲートに接続され
る。読出しMOS82のドレインは読出し画素選択用M
OS83を介して電源V1 に接続され、また、ソースは
j列目の読出しライン59-jに接続される。
【0135】読出し画素選択用MOS83のゲートに
は、アンド回路62の出力が接続される。各列の読出し
ライン59-jは、それぞれ負荷84-jを介して地気に接
続され、読出しMOS82と負荷84-jはソースフォロ
ア回路を構成する。
【0136】領域指定、蓄積の各動作は、前記実施例と
同じである。蓄積終了動作は、パルスφTSj がオンする
と、そのときのセンサのエミッタ電位は、転送MOS5
6を介して読出MOS82のゲートに読み出される。こ
の後φTSj をオフすると、この時のエミッタ電位が転送
MOS56のゲート容量に充電された電荷として保持さ
れる。
【0137】加算の判定は前記実施例と同じである。読
出しは、読出しラインをφSELjで指定してシフトレジス
タ44を動作させると、選択された画素のアンド回路6
2が"H”(高レベル)を出力し、画素選択用MOS8
3がオンし、対応した画素の蓄積終了時の電圧がソース
フォロアで出力ライン45-jに出力される。これ以降の
動作は前記実施例と同様である。
【0138】なお、本発明の適用位相差検出方式に限ら
れるものではなく、コントラスト検出方式など他の自動
焦点検出においても有効に利用可能である。
【0139】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、焦点検出領域が画面の周辺部であっても光学系の特
性の影響を受けることなく正確な焦点検出を可能にする
自動焦点検出装置を提供できるものである。
【0140】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である自動焦点検出装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の自動焦点検出装置の焦点検出処理プログ
ラムのフローチャートである。
【図3】撮影画面及びそれに対応する図1のエリアセン
サ上の領域を示す図である。
【図4】図1のエリアセンサの受光領域の一部を示す図
である。
【図5】図1のエリアセンサの回路図である。
【図6】図1のエリアセンサの素子構造を示す断面図で
ある。
【図7】従来の自動焦点検出装置の光学系の構成を示す
図である。
【図8】エリアセンサを用いた場合を想定した時の自動
焦点検出装置の光学系の構成を示す図である。
【図9】一般的な焦点検出用光学系の収差について説明
する図である。
【図10】本発明の第2の実施例である半導体光電エリ
アセンサの構成を示す図である。
【図11】図12光電エリアセンサの素子構成を立体的
に示す断面図である。
【図12】本発明の第3の実施例である半導体光電エリ
アセンサの構成を示す図である。
【図13】本発明による半導体光電エリアセンサを使用
した位相差検出方式の自動焦点用光学系を示す図であ
る。
【図14】図13の光電エリアセンサの画素ブロックを
示す図である。
【図15】第2の実施例における光電エリアセンサを使
用した場合の自動焦点検出のフローチャートである。
【図16】第2の実施例に係る測距視野を示す図であ
る。
【図17】本発明の第4の実施例である半導体光電エリ
アセンサの構成を示す図である。
【図18】図17の光電エリアセンサの画素構成を示す
図である。
【図19】図17の光電エリアセンサにおける加算ライ
ン選択回路の構成を示す図である。
【図20】図17の光電エリアセンサにおける光電荷蓄
積動作開始用パルスを示す図である。
【図21】図17の光電エリアセンサにおける信号加算
を行う場合のパルスを示す図である。
【図22】本発明の第4の実施例である半導体光電セン
サの一部を変更した画素構成を示す図である。
【図23】従来の自動焦点検出装置の光学系の構成を示
す図である。
【図24】2次元の光電エリアセンサを撮像素子として
使用される従来の撮影装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 SRAM 2 ピーク検出用アンプ 3 ピーク検出用アンプ 4 スイッチ 5 ピーク検出用出力ライン 6 光電変換用フォトダイオード 7 電荷転送用CCD 8 電荷転送用CCD 18 水平読出しライン 19 スイッチ 20 垂直読出しライン 21 電極 22 垂直ライン 43 駆動回路 46 加算ライン選択回路 48 蓄積時間制御・加算判定回路 50 スイッチ(50-1〜50-3) 201 エリアセンサ 202 インタフェイス回路 203 マイクロコンピュータ 204 CPU 205 ROM 206 RAM 207 EEPROM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲山 寿樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−256917(JP,A) 特開 平1−221710(JP,A) 特開 昭63−47711(JP,A) 特開 昭62−227108(JP,A) 特開 昭62−221710(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/28 - 7/34 G03B 3/00 - 3/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射する光を像信号に変換する光電変換
    素子が2次元的に配されたセンサ手段と、該センサ手段
    に対して像を結像させる光学系と、焦点検出視野に対応
    する前記センサ手段上の領域を指定するに際して前記光
    学系の特性に応じて前記焦点検出視野の形状とは異なる
    形状の領域を指定する指定手段と、該指定手段にて指定
    された領域における光電変換素子からの像信号に基づい
    て焦点状態を検出する処理手段とを備えた自動焦点検出
    装置。
  2. 【請求項2】 光学系の特性は、光学収差に関する特性
    であることを特徴とする請求項1記載の自動焦点検出装
    置。
  3. 【請求項3】 光学系の特性は、焦点検出視野のパララ
    ックスに関する特性であることを特徴とする請求項1記
    載の自動焦点検出装置。
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