JP3284738B2 - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JP3284738B2
JP3284738B2 JP04920094A JP4920094A JP3284738B2 JP 3284738 B2 JP3284738 B2 JP 3284738B2 JP 04920094 A JP04920094 A JP 04920094A JP 4920094 A JP4920094 A JP 4920094A JP 3284738 B2 JP3284738 B2 JP 3284738B2
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雅一 滑川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷装置、更に詳細に
は、複数の印刷素子を有する印刷装置の故障検出回路の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にトランジスタのショート破壊、及
びオープン破壊の検出は、トランジスタの入力電圧と出
力電圧とを比較して行なわれる。トランジスタの入力電
圧がオフ状態で、出力電圧がオン状態の場合にトランジ
スタのショート破壊を、トランジスタの入力電圧がオン
状態で、出力電圧がオフ状態の場合にトランジスタのオ
ープン破壊を検出する。しかし、この方式は、ノイズや
急激な電圧レベルの変動の影響による誤検出が問題とな
るため、従来から様々な誤検出防止策が実施されてき
た。
【0003】図2に従来のトランジスタの故障検出装
置、及び誤検出防止策の一例を示す。
【0004】図2において、制御回路1は、印刷データ
に基づいて印刷を行なうために、トランジスタ10と1
1とをオン・オフさせる。
【0005】トランジスタ10は、ハンマ駆動用のコイ
ル20を介して電源に接続されており、トランジスタ1
0がオンすると、コイル20に電流が流れ、印刷用のハ
ンマ90が駆動されて印刷が行なわれる。トランジスタ
10の入力電圧すなわちベース電圧Vbと、出力電圧す
なわちコレクタ電圧とを、抵抗器30と31とで分圧し
た分圧電圧Vcは、排他的論理和回路40で排他的論理
和をとられる。排他的論理和回路40は、二つの入力電
圧が”1”と”1”、または”0”と”0”のように論
理的に一致した場合は”0”を出力し、”1”と”
0”、または”0”と”1”のように論理的に一致しな
い場合は”1”を出力する。トランジスタ10は、NP
N型トランジスタであるため、トランジスタが正常な場
合は、ベース電圧Vbが”1”のときにトランジスタが
オンして分圧電圧Vcが”0”となり、ベース電圧Vb
が”0”のときにトランジスタがオフして分圧電圧Vc
が”1”となり、排他的論理和回路40の出力は常に”
1”となる。
【0006】トランジスタがショート破壊した場合は、
ベース電圧Vbが”0”にもかかわらず、分圧電圧Vc
が”0”となり、排他的論理和回路40の出力は”0”
となる。
【0007】トランジスタがオープン破壊した場合は、
ベース電圧Vbが”1”にもかかわらず、分圧電圧Vc
が”1”となり、排他的論理和回路40の出力は”0”
となる。つまり、排他的論理和回路40の出力が”0”
のときにトランジスタが故障したと判断できる。
【0008】トランジスタ11の故障検出も同様に行な
い、排他的論理和回路40の出力と、排他的論理和回路
41の出力との論理和を論理和回路50でとる。論理和
回路50の出力がDフリップ・フロップ60によってラ
ッチされることにより故障検出が行なわれる。このとき
の動作を図3のタイムチャートに示す。
【0009】図3において、VbとVcはトランジスタ
10の入力電圧と分圧電圧を、Vb’とVc’はトラン
ジスタ11の入力電圧と分圧電圧をそれぞれ表す。ベー
ス電圧が変化してから、実際にトランジスタがオン・オ
フするまでには時間的にずれがあるため、チェック信号
はトランジスタの分圧電圧が確定してから出力される。
例えば、トランジスタ10のオンが確定したとのタ
イミングでトランジスタ10のオープン破壊の検出を、
トランジスタ10のオフが確定したとのタイミング
でトランジスタ10のショート破壊の検出をそれぞれ行
なう。
【0010】トランジスタ11についても、と、
とのタイミングで同様の故障検出が行なわれる。
【0011】Vbが”1”にもかかわらず、Vcが”
1”であった場合、のタイミングでトランジスタ10
のオープン破壊が検出される。また、Vb’が”0”に
もかかわらず、Vc’が”0”であった場合、のタイ
ミングでトランジスタ11のショート破壊が検出され
る。しかし、この場合、図4のタイムチャートに示すよ
うに、電源電圧の急激な変動によってVcが不安定にな
った場合に、トランジスタのショート破壊を誤検出す
る。
【0012】また、図5のタイムチャートに示すよう
に、Vcが確定する前に、チェック信号がノイズ等によ
って変動した場合は、トランジスタのオープン破壊を誤
検出する。
【0013】このため、従来の誤検出防止策として、図
2のように、Dフリップ・フロップ60の出力にカウン
タ70を接続し、一定回数以上の故障が検出されたなら
ば、初めて実際の故障と判断する方式を採用するものが
ある。カウンタ70を電源のオン・オフの度にリセット
すれば、1回の電源のオンからオフまでの間に、あらか
じめ定めた回数以上故障か検出されなければ、実際の故
障とは判断されない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記方式で
は、故障発生から故障検出までの時間を短くするために
カウンタ70で数える回数を少なくし過ぎると、大きな
電圧変動や連続したノイズによる誤検出を防止できな
い。また、前記した誤検出を防止するために、カウンタ
70で数える回数を多くし過ぎると、故障発生から故障
検出までの時間が長くなり過ぎ、トランジスタのショー
ト破壊による発煙等の二次障害が発生する危険があると
いう問題があった。
【0015】本発明の目的は、トランジスタの故障を確
実に検出し、かつ誤検出を防止することにより、高信頼
性とした印刷装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的は、故障検出回
路が故障を検出した印刷素子の番地を順次二つ以上記憶
する回路を設け、前記故障検出回路が故障を検出した最
新の印刷素子の番地と、その直前に故障が検出された印
刷素子の番地とを比較し、両方の番地が一致したときに
のみ、実際にトランジスタが故障したと判断することに
より達成される。
【0017】
【作用】本発明によれば、故障検出回路が故障を検出し
た最新の印刷素子の番地と、その直前に故障が検出され
た印刷素子の番地とが比較され、二つの番地が一致した
ときに実際に故障と認識される。従って、同じトランジ
スタの故障の誤検出が2回続けて発生しない限り実際に
誤検出は発生しない。
【0018】
【実施例】以下、本発明を、図示実施例に基づいて説明
する。
【0019】図1に本発明の一実施例を示す。図1にお
いて、制御回路1は、印刷データに基づいて印刷を行な
うために、トランジスタ10と11とをオン・オフさせ
る。
【0020】トランジスタ10には番地”1”が、トラ
ンジスタ11には番地”2”が割り当てられており、制
御回路1は、トランジスタ10をオンさせたときには、
メモリ80の現在動作中のトランジスタの番地を書き込
むエリア81に”1”を書き込む。同様に、トランジス
タ11をオンさせたときには、メモリ80のエリア81
に”2”を書き込む。また、メモリ80のエリア82
は、故障が発生したトランジスタの番地を書き込むエリ
アであり、電源オンの直後には、実際に存在しない番
地、例えば”0”を書き込んでおく。
【0021】トランジスタ10は、ハンマ駆動用のコイ
ル20を介して電源に接続されており、トランジスタ1
0がオンすると、コイル20に電流が流れ、印刷用のハ
ンマ90が駆動されて印刷が行なわれる。トランジスタ
10の入力電圧すなわちベース電圧Vbと、出力電圧す
なわちコレクタ電圧とを、抵抗器30と31とで分圧し
た分圧電圧Vcは、排他的論理和回路40で排他的論理
和をとられる。排他的論理和回路40は、二つの入力電
圧が”1”と”1”、または”0”と”0”のように論
理的に一致した場合は”0”を出力し、”1”と”
0”、または”0”と”1”のように論理的に一致しな
い場合は”1”を出力する。トランジスタ10は、NP
N型トランジスタであるため、トランジスタが正常な場
合は、ベース電圧Vbが”1”のときにトランジスタが
オンして分圧電圧Vcが”0”となり、ベース電圧Vb
が”0”のときにトランジスタがオフして分圧電圧Vc
が”1”となり、排他的論理和回路40の出力は常に”
1”となる。
【0022】トランジスタがショート破壊した場合は、
ベース電圧Vbが”0”にもかかわらず、分圧電圧Vc
が”0”となり、排他的論理和回路40の出力は”0”
となる。
【0023】トランジスタがオープン破壊した場合は、
ベース電圧Vbが”1”にもかかわらず、分圧電圧Vc
が”1”となり、排他的論理和回路40の出力は”0”
となる。つまり、排他的論理和回路40の出力が”0”
のときにトランジスタが故障したと判断できる。
【0024】トランジスタ11の故障検出も同様に行な
い、排他的論理和回路40の出力と、排他的論理和回路
41の出力との論理和を論理和回路50でとる。論理和
回路50の出力がDフリップ・フロップ60によってラ
ッチされることにより故障検出が行なわれ、その出力が
制御回路1にフィードバックされる。
【0025】今仮に、トランジスタ10にショート破壊
が発生した場合、Dフリップフロップ60の出力によっ
て故障の発生を知った制御回路1は、メモリ80のエリ
ア81からトランジスタ10の番地”1”を読み出し、
更に、エリア82から先に故障が検出されたトランジス
タの番地を読み出し、二つの番地を比較する。今発生し
た故障が電源オンの後の最初の故障であれば、エリア8
2には番地”0”が書き込まれているので、二つの番地
は一致せず、制御回路1は、エリア82に故障が検出さ
れたトランジスタの番地”1”を書き込み、印刷制御を
続ける。トランジスタ10が真にオープン破壊していれ
ば、次の故障検出のタイミングで、再びトランジスタ1
0のオープン破壊が検出される。このときは、メモリ8
0のエリア81とエリア82とに書き込まれた番地が一
致するため、制御回路1は真に故障が発生したと判断す
る。
【0026】ラインプリンタには、通常数十から100
個以上の印刷素子駆動用のトランジスタがあるため、ト
ランジスタ10の故障が誤検出であった場合、2回続け
て同じトランジスタの故障を誤検出する可能性は極めて
少ない。また、実際に故障が発生した場合、2回の故障
検出で実際の故障と判断できるので、発煙等の二次障害
が発生する危険もない。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
故障が検出されたトランジスタの番地と、その直前に故
障が検出されたトランジスタの番地とを比較することに
より、誤検出がなく、かつ短時間で確実にトランジスタ
の故障が検出できるため、高信頼性とした印刷装置を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す電気回路図である。
【図2】 従来技術の一例を示す電気回路図である。
【図3】 図2の動作を示すタイムチャートである。
【図4】 トランジスタのショート破壊誤検出の一例を
示すタイムチャートである。
【図5】 トランジスタのオープン破壊誤検出の一例を
示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1は制御回路、10、11はトランジスタ、20、21
はコイル、30、31、32、33は抵抗器、40、4
1は排他的論理和回路、50は論理和回路、60はDフ
リップ・フロップ、70はカウンタ、80はメモリ、8
1、82はメモリ80のデータ書き込みエリア、90、
91はハンマである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の印刷素子と、印刷素子を駆動する
    ためのコイルと、前記コイルに電流を流すためのトラン
    ジスタと、前記トランジスタの入力電圧と出力電圧とを
    比較することにより当該トランジスタのショート破壊及
    びオープン破壊を検出する故障検出回路とを有する印刷
    装置において、 前記故障検出回路が故障を検出した印刷素子の番地を順
    次二つ以上記憶する回路を設け、前記故障検出回路が故
    障を検出した最新の印刷素子の番地と、その直前に故障
    が検出された印刷素子の番地とを比較し、両方の番地が
    一致したときにのみ、実際にトランジスタが故障したと
    判断するよう構成したことを特徴とした印刷装置。
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